JP2000053848A - 熱可塑性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル樹脂組成物

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JP2000053848A
JP2000053848A JP10227972A JP22797298A JP2000053848A JP 2000053848 A JP2000053848 A JP 2000053848A JP 10227972 A JP10227972 A JP 10227972A JP 22797298 A JP22797298 A JP 22797298A JP 2000053848 A JP2000053848 A JP 2000053848A
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polyester resin
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Tokio Yamamuro
時生 山室
Toshiyuki Furuya
寿之 降矢
Yasushi Komata
靖 小俣
Junichiro Omura
淳一郎 大村
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性、成形性に優れ、且つ成形品の表面性に
優れた熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびそれから
なる成形品を提供する。 【解決手段】(a)ポリアルキレンテレフタレート系樹
脂95〜50重量%と(b)芳香族ポリカーボネート樹
脂5〜50重量%とからなる混合樹脂100重量部に対
し、(c)ポリカーボネートオリゴマー3〜50重量
部、(d)有機リン化合物0.01〜0.5重量部およ
び(e)無機充填材70〜350重量部を配合してなる
熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性ポリエス
テル樹脂組成物に関し、詳しくは表面性に優れた充填材
強化熱可塑性ポリエステル樹脂組成物およびそれから成
形された成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】充填材で強化された熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、特にポリブチレンテレフタレート樹脂は、その
機械的性質、電気的性質、耐薬品性等が優れていること
から、電気・電子部品や自動車部品等に多く用いられて
いるが、近年、自動車外装部品等の金属代替を目的に高
剛性や高強度を有し且つ成形品の表面性が得られる材料
が要求されてきている。
【0003】高い剛性を得るためにはガラス繊維のよう
な無機充填材を大量添加することが通常行われている
が、ポリブチレンテレフタレート樹脂のような結晶化速
度の速い樹脂では、充填材が成形品表面に浮き出し良好
な表面性を得るのは困難であった。表面性を改良するた
めに、熱可塑性ポリエステル樹脂にポリカーボネートの
ような非晶性樹脂を混合し、成形品表面の結晶化を遅ら
せることにより充填材を内部層に沈める手法も知られて
いるが、成形品の表面性は必ずしも満足できるものでは
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、剛
性、成形性に優れ、且つ成形品の表面性に優れた熱可塑
性ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる成形品を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(a)ポリアルキレンテレフタレート系樹脂95〜50
重量%と(b)芳香族ポリカーボネート樹脂5〜50重
量%とからなる混合樹脂100重量部に対し、(c)ポ
リカーボネートオリゴマー3〜50重量部、(d)有機
リン化合物0.01〜0.5重量部および(e)無機充
填材70〜350重量部を配合してなる熱可塑性ポリエ
ステル樹脂組成物に存する。
【0006】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における(a)ポリアルキレンテレフタレート系樹脂
としては、ポリアルキレンテレフタレート、アルキレン
テレフタレートのコポリエステル、ポリアルキレンテレ
フタレートの混合物などが挙げられる。
【0007】ポリアルキレンテレフタレートとしては、
ジオール成分とテレフタル酸からなる重合体が挙げられ
る。ジオール成分としては、エチレングリコール、1,
4ブタンジオール、プロピレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコールヘキサメチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、2,2−ビス(2’−ヒドロキシエトキシ
フェニル)プロパン等が挙げられる。ポリアルキレンテ
レフタレートとしては、好ましくは、ポリブチレンテレ
フタレートなどが挙げられる。
【0008】アルキレンテレフタレートのコポリエステ
ルとしては、アルキレンテレフタレート構成単位を主構
成単位とするコポリエステルであり、2種以上のジオー
ル成分とテレフタル酸からなるコポリエステル、ジオー
ル成分、テレフタル酸およびテレフタル酸以外のジカル
ボン酸からなるコポリエステルなどが挙げられる。テレ
フタル酸以外のジカルボン酸としては、イソフタル酸、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルメタンジカ
ルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、ダイマー酸などが挙げられる。
【0009】アルキレンテレフタレートのコポリエステ
ルの具体例としては、例えばポリブチレンテレフタレー
ト/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イ
ソフタレートなどが挙げられ、好ましくは、ポリブチレ
ンテレフタレート/イソフタレートが挙げられる。ポリ
アルキレンテレフタレートの混合物としては、例えば、
ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレ
ート以外のポリアルキレンテレフタレートとの混合物、
ポリブチレンテレフタレートとアルキレンテレフタレー
トのコポリエステルとの混合物などが挙げられ、好まし
くは、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレ
フタレートとの混合物、ポリブチレンテレフタレートと
ポリブチレンテレフタレート/イソフタレートとの混合
物などが挙げられる。
【0010】ポリアルキレンテレフタレート系樹脂の固
有粘度は、フェノールとテトラクロロエタンの1:1
(重量比)の溶媒中、30℃の温度で測定で、好ましく
は、0.5〜1.5である。ポリアルキレンテレフタレ
ート系樹脂がポリブチレンテレフタレートである場合、
その固有粘度は好ましくは0.6〜1.4である。ポリ
アルキレンテレフタレート系樹脂がアルキレンテレフタ
レートのコポリエステルである場合、その固有粘度は好
ましくは0.5〜1.5である。ポリアルキレンテレフ
タレート系樹脂がポリブチレンテレフタレート/イソフ
タレートである場合、その固有粘度は好ましくは0.8
〜1.3である。
【0011】本発明における芳香族ポリカーボネート樹
脂としては、芳香族ジヒドロキシ化合物またはこれと少
量のポリヒドロキシ化合物をホスゲンまたは炭酸ジエス
テルと反応させることによって作られる分岐してもよい
熱可塑性芳香族ポリカーボネート重合体または共重合体
が挙げられる。芳香族ジヒドロキシ化合物としては、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=
ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピル
ベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−
ジヒドロキシジフェニルなどが挙げられ、好ましくはビ
スフェノールAが挙げられる。
【0012】分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得
るには、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,
6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2,
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ
(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−3、1,3,5
−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,
1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどで示さ
れるポリヒドロキシ化合物、あるいは3,3−ビス(4
−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチン
ビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジク
ロルイサチン、5−ブロムイサチンなどを前記芳香族ジ
ヒドロキシ化合物の一部として用いればよく、使用量
は、好ましくは0.01〜10モル%であり、より好ま
しくは0.1〜2モル%である。
【0013】分子量を調節するには、一価芳香族ヒドロ
キシ化合物を用いればよく、m−およびp−メチルフェ
ノール、m−およびp−プロピルフェノール、p−t−
ブチルフェノールおよびp−長鎖アルキル置換フェノー
ルなどが挙げられる。芳香族ポリカーボネート樹脂とし
ては、好ましくは、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、
または2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポ
リカーボネート共重合体が挙げられる。
【0014】ポリカーボネート樹脂としては、2種以上
の樹脂を混合して用いてもよい。ポリカーボネート樹脂
の分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温
度25℃で測定された溶液粘度より換算した粘度平均分
子量で、好ましくは10,000〜30,000であ
り、より好ましくは11,000〜25,000であ
り、最も好ましくは12,000〜20,000であ
る。
【0015】本発明における混合樹脂は、ポリアルキレ
ンテレフタレート系樹脂95〜50重量%とポリカーボ
ネート樹脂5〜50重量%からなる。ポリアルキレンテ
レフタレート系樹脂が95重量%を越えるとフローマー
クや結晶化による充填材の浮き等の外観不良が生じやす
く、50重量%未満であると流動性が劣り、十分な外観
が得られない。本発明における混合樹脂は、好ましく
は、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂90〜55重
量%とポリカーボネート樹脂10〜45重量%とからな
る。
【0016】本発明におけるポリカーボネートオリゴマ
ーは、例えば、末端停止剤あるいは分子量調節剤を用い
てビスフェノールAとホスゲンまたは炭酸ジエステルを
反応させることで得られる。また、ビスフェノールAの
一部を他の2価のフェノールで置き換えた共重合体であ
ってもよい。
【0017】末端停止剤あるいは分子量調節剤として
は、例えば、フェノール、p−t−アルキルフェノー
ル、2,4,6−トリブロモフェノール、長鎖アルキル
フェノール、脂肪族カルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、
脂肪族カルボン酸クロライドなどが挙げられる。ポリカ
ーボネートオリゴマーの具体例としては、好ましくは、
p−t−ブチルフェノールで末端停止されたビスフェノ
ールAポリカーボネートオリゴマー、p−t−ブチルフ
ェノールで末端停止されたテトラブロムビスフェノール
AとビスフェノールAからのコポリカーボネートオリゴ
マーなどが挙げられる。
【0018】ポリカーボネートオリゴマーの粘度平均分
子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度2
5℃で測定された溶液粘度より換算した値で、好ましく
は1,500〜9,500であり、より好ましくは2,
000〜9,000であり、最も好ましくは2,500
〜8,500である。
【0019】ポリカーボネートオリゴマーの配合量は、
混合樹脂100重量部に対し3〜50重量部である。配
合量が3重量部未満であると、成形光沢が低下し、50
重量部を越えると曲げ強度が低下しやすい。ポリカーボ
ネートオリゴマーの配合量は、混合樹脂100重量部に
対し、好ましくは4〜45重量部であり、より好ましく
は5〜40重量部である。
【0020】本発明における(d)有機リン化合物とし
ては、有機ホスフェート化合物、有機ホスファイト化合
物または有機ホスホナイト化合物などが挙げられる。有
機ホスフェート化合物としては、好ましくは、下記一般
式(1)で表される長鎖ジアルキルアシドホスフェート
化合物が挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】式中、R1は炭素原子数8〜30のアルキ
ル基を示す。炭素原子数8〜30のアルキル基の具体例
としては、オクチル、2−エチルヘキシル、イソオクチ
ル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ドデシ
ル、ドリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ヘキ
サデシル、オクタデシル、エイコシル、トリアンコチル
等が挙げられる。
【0023】有機ホスファイト化合物としては、好まし
くは、一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
【0024】
【化2】
【0025】式中、R2、R3およびR4はそれぞれ水素
原子、炭素数1〜30の脂肪族基または炭素数6〜30
の芳香族基であり、R2、R3およびR4のうち少なくと
も1つは炭素数6〜30の芳香族基である。
【0026】有機ホスファイト化合物の具体例として
は、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)4,4’−ビフェニレンホスフォナイト、ビス
(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトール−ジ−ホスファイト、2,2−メチレ
ンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホ
スファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファ
イト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデ
シルホスファイト−5−t−ブチル−フェニル)ブタ
ン、トリス(ミックスドモノおよびジ−ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト、4,4’−イソプロピリデンビス(フェニル−ジ
アルキルホスファイト)などが挙げられ、トリス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−
メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オク
チルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスフ
ァイト等が挙げられる。
【0027】有機ホスホナイ化合物としては、好ましく
は、一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
【0028】
【化3】
【0029】式中、R5、R6およびR7は、それぞれ、
水素原子、炭素数1〜30の脂肪族基または炭素数6〜
30の芳香族基であり、R5、R6およびR7のうち少な
くとも1つは炭素数6〜30の芳香族基である。
【0030】有機ホスホナイトの具体例としては、テト
ラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’
−ビフェニレンホスホナイトが挙げられる。有機リン化
合物としては、好ましくは有機ホスフェート化合物が挙
げられ。
【0031】有機リン化合物の配合量は、混合樹脂10
0重量部に対し0.01〜0.5重量部である。配合量
が0.01重量部未満であると、材料の加熱安定性およ
び滞留安定性の向上効果が低下し、0.5重量部を越え
るとかえって他の性能に悪影響を及ぼす。有機リン化合
物の配合量は、混合樹脂100重量部に対し、好ましく
は0.05〜0.3重量部であり、より好ましくは0.
1〜0.2重量部である。これらの有機リン化合物は、
1種または2種以上を併用して使用してもよい。
【0032】本発明における(e)無機充填材として
は、ガラス繊維、炭素繊維等の維状強化材やチタン酸カ
リや石膏繊維のようなウィスカー、タルク、クレー、ワ
ラストナイト、マイカ、ベントナイト、モンモリナイ
ト、炭酸カルシウム、硼酸亜鉛、錫酸亜鉛、酸化亜鉛、
ガラスビーズ、ガラスフレーク、硫酸バリウム等の粉末
状強化材等が挙げられる。粉末状強化材は圧縮したペレ
ット状であってもかまわない。無機充填材としては、好
ましくは、ガラス繊維および/またはマイカが挙げられ
る。無機充填材がガラス繊維である場合、ガラス繊維の
長さは好ましくは2〜5mm程度である。無機充填材が
マイカである場合、マイカの粒径は好ましくは0.1〜
100μ程度である。
【0033】無機充填材の配合量は、混合樹脂100重
量部に対し70〜350重量部である。無機充填材の配
合量が70重量部未満であると十分な剛性が得られにく
く、350重量部を越えると流動性が低下し成形品表面
での充填材の浮きが顕著になるため、十分な表面光沢が
得られにくい。無機充填材の配合量は、混合樹脂100
重量部に対し、好ましくは80〜300重量部であり、
より好ましくは90〜250重量部である。
【0034】ガラス繊維としては、好ましくは、シラン
カップリング剤やチタン系カップリング剤等で表面処理
されたガラス繊維が挙げられる。表面処理剤としては、
例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−β−(アミノエチル)−アミノプロピル
ジメトキシメチルシラン等のごときアミノシラン系;γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランな
どのエポキシシラン系;イソプロピルトリスステアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスル
ホニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチ
ルホスファイト)チタネートなどのチタン系カップリン
グ剤などが挙げられる。
【0035】本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物
は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じ、各種
の添加剤、例えば染料および顔料を含む着色剤、離型
剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、抗酸化剤、光安定剤、
抗菌剤を含有することができる。
【0036】本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物
を製造するには、例えば、(a)〜(e)の各成分およ
び適宜その他の添加剤をブレンダーやスーパーミキサー
などの混合機を用いて混合後、1軸押出機または2軸押
出機などで溶融混練しペレット化する方法、(a)〜
(d)の各成分および適宜その他の添加剤をブレンダー
やスーパーミキサーなどの混合機を用いて混合後、1軸
押出機または2軸押出機などで溶融混練し且つ押出機の
途中から成分(e)を供給し混合しペレット化する方法
などが挙げられる。本発明の成形品は、熱可塑性ポリエ
ステル樹脂組成物のペレットを、例えば、射出成形ある
いは押出成形することで得ることができる。
【0037】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0038】
【実施例】これらの実施例および比較例においては下記
の成分を使用した。 (1)ポリブチレンテレフタレート:三菱エンジニアリ
ングプラスチックス(株)製、5007A、固有粘度
0.75(以下、PBTとも称する。) (2)ポリカーボネート:三菱エンジニアリングプラス
チックス(株)製、7022PJ−4LV、粘度平均分
子量15,000(以下、PCとも称する。)
【0039】(3)ポリカーボネートオリゴマー:p−
t−ブチルフェノール末端ビスフェノールAポリカーボ
ネートオリゴマー、三菱ガス化学(株)製、AL07
1、粘度平均分子量5,000(以下、PCオリゴマー
とも称する。)。 (4)有機リン化合物:長鎖ジアルキルアシドホスフェ
ート。 (5)ガラス繊維:日本電気硝子(株)製、長さ3mm
のチョップストランド。 (6)マイカ:山口雲母(株)製、平均粒径2.5μ。
【0040】樹脂組成物の評価試験は以下のように行っ
た。 (a)曲げ強度および曲げ弾性率:ASTM D−79
0に準じて測定した。 (b)表面光沢:70×70×2mmtの鏡面を有する
平板を成形し、グロスメーター(スガ試験機製)によ
り、入反射角60度での反射率を測定した。 (c)成形サイクル:射出時間、冷却時間および計量時
間を含めて成形サイクルとした。○:50秒未満、△:
50秒以上60秒未満、×:60秒以上。
【0041】〔実施例1〕表−1に示す組成比に従っ
て、2軸押出機(スクリュー径30mm)を用いてバレ
ル温度260℃、回転数200rpmで押出しペレット
を作成した。得られたペレットを射出成形前に120℃
で4時間以上乾燥し、型締力が75Tonの射出成形機
を用い、成形温度260℃、金型温度100℃で成形し
た。
【0042】〔実施例2〜6〕表−1に示したように、
樹脂組成物の組成を変更した以外は、実施例1と同様に
ペレット化および成形を行い、各種評価を行った。結果
を表−1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】〔実施例7〜8〕表−2に示したように、
樹脂組成物の組成を変更した以外は、実施例1と同様に
ペレット化および成形を行い、各種評価を行った。結果
を表−2に示す。 〔比較例1〜3〕表−2に示したように、樹脂組成物の
組成を変更した以外は、実施例1と同様にペレット化お
よび成形を行い、各種評価を行った。結果を表−2に示
す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリエステル樹脂組成
物は、剛性、成形性に優れ、且つ成形品の表面性に優れ
ており、電気・電子部品、自動車部品、各種工業部品等
の用途に有用であり、特に高剛性、良外観が要求される
自動車用外装部品等の用途に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/20 C08K 7/20 C08L 69/00 C08L 69/00 (72)発明者 降矢 寿之 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 小俣 靖 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 大村 淳一郎 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4J002 CF05W CF06W CF07W CG01X CG01Y DA017 DJ047 DJ057 DL007 EW046 EW066 EW116 FA047 FA087 FD017

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ポリアルキレンテレフタレート系樹
    脂95〜50重量%と(b)芳香族ポリカーボネート樹
    脂5〜50重量%とからなる混合樹脂100重量部に対
    し、(c)ポリカーボネートオリゴマー3〜50重量
    部、(d)有機リン化合物0.01〜0.5重量部およ
    び(e)無機充填材70〜350重量部を配合してなる
    熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(a)ポリアルキレンテレフタレート系樹
    脂が、ポリアルキレンテレフタレート、アルキレンテレ
    フタレートのコポリエステルまたはポリアルキレンテレ
    フタレートの混合物であることを特徴とする請求項1に
    記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリアルキレンテレフタレートが、ポリブ
    チレンテレフタレートであることを特徴とする請求項2
    に記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】(b)ポリカーボネート樹脂が、ビスフェ
    ノールAをホスゲンまたは炭酸ジエステルと反応させる
    ことによって作られるポリカーボネート重合体または共
    重合体であることを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(c)ポリカーボネートオリゴマーの粘度
    平均分子量が、1,500〜9,500である請求項1
    ないし4のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステル樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】(c)ポリカーボネートオリゴマーが、p
    −t−ブチルフェノール末端ビスフェノールAポリカー
    ボネートオリゴマーである請求項1ないし5のいずれか
    に記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】(d)有機リン化合物が、有機ホスフェー
    ト化合物、有機ホスファイト化合物または有機ホスホナ
    イト化合物であることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】(e)無機充填材が、ガラス繊維、カーボ
    ン繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、タルクおよび
    マイカから選ばれた1種または2種以上であることを特
    徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の熱可塑性
    ポリエステル樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8のいずれかに記載された
    熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を用いて作成された成
    形品。
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