JP2000052723A - 空気入りバイアス・タイヤ - Google Patents
空気入りバイアス・タイヤInfo
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- JP2000052723A JP2000052723A JP10219322A JP21932298A JP2000052723A JP 2000052723 A JP2000052723 A JP 2000052723A JP 10219322 A JP10219322 A JP 10219322A JP 21932298 A JP21932298 A JP 21932298A JP 2000052723 A JP2000052723 A JP 2000052723A
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
プライに使用した、低騒音の小型トラック用バイアス・
タイヤを従来のナイロン・モールドを用いて製造したと
きの、ビード耐久性能の低下を防止すること。 【解決手段】 カーカス・プライは、JIS L101
7(1983年版)に定められた方法で測定した弾性率
が65g/d以上で、177℃での熱収縮率が3.5%
以下である、高配向、低熱収縮性、高疲労特性のポリエ
ステル・コードを互いに平行に配列してゴムに埋設し
た、ゴム被覆すだれ織りコード層で形成され、ビード・
コアーのラジアル方向外側に隣接して、該カーカス・プ
ライに沿ってラジアル方向外側に向かって先細り状に延
びる、子午断面が略三角形のエイペックス・ゴムが配置
されていることを特徴とする空気入りバイアス・タイ
ヤ。
Description
りバイアス・タイヤに関するもので、特に、左右一対の
ビード部に設けられたビード・コアーと、クラウン部か
ら両サイド部を経て両ビード部に延び該ビード・コアー
に巻回されてビード部に係留された、タイヤ赤道面に対
して25乃至45度程度の角度で、隣接する層間で互い
に交差するようにタイヤ赤道面を挟んで逆方向に延び
る、有機繊維コードをゴムに埋設してなる複数層のカー
カス・プライから形成されるバイアス・カーカスと、該
バイアス・カーカスのクラウン部ラジアル方向外側に配
置されたトレッドとを備えた小型トラック用の空気入り
バイアス・タイヤ、就中、リム径が15インチ以下の小
型トラック用空気入りバイアス・タイヤに関するもので
ある。
ラック用空気入りバイアス・タイヤでは、カーカス・プ
ライにはナイロン・コードが使用され、エイペックス・
ゴムを備えていないカーカス構造が一般的である。空気
入りバイアス・タイヤのカーカス・プライには、190
8年のパーマーによる発明以来、ゴム被覆すだれ織りコ
ード層が使用され現在に至っている。このバイアス・タ
イヤ用のすだれ織りコード層のコード材料として、麻な
ども使用されていたようであるが、1940年頃にレー
ヨンが使用され始めるまでは主力は綿であった。195
0年代にはレーヨンが完全にタイヤ・コード市場を制覇
していたが、次第にナイロンが勢力を伸ばし1970年
代にはレーヨンはバイアス・タイヤ用のすだれ織りコー
ド層から姿を消した。かって、タイヤ・コードがレーヨ
ンからナイロンに替わったときに、タイヤ業界では、レ
ーヨン・コード用のタイヤ・モールド(略してレーヨン
・モールド)からナイロン・コード用のタイヤ・モール
ド(略してナイロン・モールド)に全面的に切り替える
ことを余儀なくさせられた。これは、両者のコード物性
の著しい相違によるものであるが、生産されるバイアス
・タイヤが全数ナイロン・コードのタイヤに替わるの
で、多量の生産本数が見込まれ、商業的にも十分見合う
設備投資であった。その後、ポリエステル・コードが出
現しナイロン・コードと併用的に使用されるようになっ
たが、これはレギュラー・ポリエステルと呼ばれる種類
のポリエステル・コードであって、コード物性はどちら
かといえばナイロン・コードと類似しているので特別な
配慮をすることなく上記のナイロン・モールドを使用し
て上記のレギュラー・ポリエステルと呼ばれるポリエス
テル・コードでカーカス・プライを形成したバイアス・
タイヤが生産されている。
用の空気入りバイアス・タイヤでは、耐摩耗性能やタイ
ヤの耐久性能が重要な要求性能であって、低騒音のタイ
ヤが求められることは稀である。しかしながら、稀では
あるがまた少量ではあるが、低騒音の小型トラック用バ
イアス・タイヤが求められることがある。小型トラック
用バイアス・タイヤにおいて騒音レベルを低く抑えるた
めには、カーカス・プライを形成するゴム被覆すだれ織
りコード層のコード材料として、ナイロン・コードに替
えてHMLSポリエステル・コードを採用することが効
果的である。本明細書で「HMLSポリエステル・コー
ド」とは、JIS L1017(1983年版)に定め
られた方法で測定した弾性率が65g/d以上で、17
7℃での熱収縮率が3.5%以下である、高配向、低熱
収縮性、高疲労特性のポリエステル・コードである。
イヤ設計に携わる技術者の目から見ると、ごまかしの利
かない敏感なコードである。例えば、タイヤ成型時のド
ラム幅が若干大きく、コードがルーズ気味であるとタイ
ヤの出来栄えが悪くなり、ビード・コアーのラジアル方
向外側でセパレーション故障が発生するなど、早期に種
々の故障が発生する。逆に、コードがタイト気味である
と、内圧充填時のタイヤの寸法が確保できなくなり、ま
た、ビード・コアー回りのゴムの厚みが不足して、ビー
ド・コアー近傍でセパレーション故障が早期に発生しや
すくなる。このような不具合を解消するためには、本来
なら、モールドを作り替えることが最も望ましい解決方
法である。すなわち、現有のナイロン・モールドをその
まま使用するのではなく、むしろ以前のレーヨン・モー
ルドに近いような形状のモールド、つまり上記のHML
Sポリエステル・コードを使用したバイアス・タイヤを
加硫する専用モールドを作ることである。しかしなが
ら、前述のように、上記のHMLSポリエステル・コー
ドを使用したバイアス・タイヤは多量の生産本数が見込
まれず、したがって専用モールドを作ることは商業的に
見合う設備投資とはいえない。
し、上記のHMLSポリエステル・コードをカーカス・
プライに使用した、低騒音の小型トラック用バイアス・
タイヤを従来のナイロン・モールドを用いて製造したと
きの、ビード耐久性能の低下を防止することである。
めに、本発明による空気入りタイヤは、左右一対のビー
ド部に設けられたビード・コアーと、クラウン部から両
サイド部を経て両ビード部に延び、該ビード・コアーに
巻回されてビード部に係留された、タイヤ赤道面に対し
て25乃至45度程度の角度で、隣接する層間で互いに
交差するようにタイヤ赤道面を挟んで逆方向に延びる、
有機繊維コードをゴムに埋設してなる複数層のカーカス
・プライから形成されるバイアス・カーカスと、該バイ
アス・カーカスのクラウン部ラジアル方向外側に配置さ
れたトレッドとを備えた空気入りタイヤにおいて、
(1)該カーカス・プライは、JIS L1017(1
983年版)に定められた方法で測定した弾性率が65
g/d以上で、177℃での熱収縮率が3.5%以下で
ある、高配向、低熱収縮性、高疲労特性のポリエステル
・コードを互いに平行に配列してゴムに埋設した、ゴム
被覆すだれ織りコード層で形成され、(2)該ビード・
コアーのラジアル方向外側に隣接して、該カーカス・プ
ライに沿ってラジアル方向外側に向かって先細り状に延
びる、子午断面が略三角形のエイペックス・ゴムが配置
されていることを特徴とする空気入りバイアス・タイヤ
である。
る空気入りタイヤでは、該エイペックス・ゴムは、底辺
の長さが該ビード・コアーの幅とほぼ同じで、高さが該
ビード・コアーの高さの0.8乃至3倍であることが好
ましい。
る空気入りタイヤでは、該エイペックス・ゴムの断面積
が15乃至40mm2 であることが好ましい。
る空気入りタイヤでは、該エイペックス・ゴムの硬度が
60乃至90度であることが好ましい。
な構成であるので、上記のHMLSポリエステル・コー
ドをカーカス・プライに使用した小型トラック用バイア
ス・タイヤを従来のナイロン・モールドを用いて製造し
たにもかかわらず、加硫後のカーカス・プライの形状が
滑らかに仕上がり、セパレーション故障が発生しにくい
ビード耐久性に優れた空気入りバイアス・タイヤを提供
することが可能となった。
明に従う実施例のタイヤ、比較例のタイヤおよび従来例
のタイヤについて説明する。タイヤ・サイズは、いずれ
も、LTS6.50−15 6PRである。
ク用空気入りタイヤの左半分の子午断面略図である。本
発明による実施例のタイヤは、左右一対のビード部に設
けられたビード・コアー1と、クラウン部から両サイド
部を経て両ビード部に延びビード・コアー1に巻回され
てビード部に係留された、タイヤ赤道面に対して40度
程度の角度で隣接する層間で互いに交差するようにタイ
ヤ赤道面を挟んで逆方向に延びる、1000d/2のH
MLSポリエステル・コードをゴムに埋設してなる4層
のカーカス・プライから形成されるバイアス・カーカス
2と、バイアス・カーカス2のクラウン部ラジアル方向
外側に配置されたブレーカー3と、ブレーカー3のクラ
ウン部ラジアル方向外側に配置されたトレッド4とを備
えている。上記カーカス・プライを形成しているHML
Sポリエステル・コードは、JIS L1017(19
83年版)に定められた方法で測定した弾性率が70g
/dで、177℃での熱収縮率が3.0%である、高配
向、低熱収縮性、高疲労特性のポリエステル・コードで
ある。実施例のタイヤには、ビード・コアー1のラジア
ル方向外側に隣接して、カーカス・プライ2に沿ってラ
ジアル方向外側に向かって先細り状に延びる、子午断面
が略三角形のエイペックス・ゴム5が配置されている。
エイペックス・ゴム5は、図示のごとく底辺の長さがビ
ード・コアー1の幅とほぼ同じで高さがビード・コアー
1の高さの約1.5倍で、断面積が約20mm2 で、ゴ
ムの硬度が約70度である。
を備えていないことを除き、上記実施例のタイヤとほぼ
同じ構造である。
000d/2のレギュラー・ポリエステル・コードを互
いに平行に配列してゴムに埋設したゴム被覆すだれ織り
ナイロン・コード層で形成され、エイペックス・ゴム5
を備えていないことを除き、上記実施例のタイヤとほぼ
同じ構造である。
よび従来例のタイヤについて、ビード部耐久性能および
騒音性能を調べる比較試験を実施した。
のドラム試験機によるステップ・ロード方式による室内
試験で、ビード部にセパレーション故障が発生するまで
の供試タイヤの走行距離を測定するものである。
係数の高い粗粒面を備えた外径3mのドラム試験機によ
る、速度60km/hでの騒音を測定するものである。
では、上記従来例のタイヤの走行距離を100とする
と、上記実施例のタイヤは110で、上記比較例のタイ
ヤは30であった。
記従来例のタイヤの騒音レベルは79.3dBで、上記
実施例のタイヤは79.0dBで、上記比較例のタイヤ
は79.4dBであった。
ヤの概要とともに、表1に示す。
上記実施例のタイヤは、上記従来例のタイヤと比べ、騒
音レベルに優れ、しかも、遜色の無いビード部耐久性能
を有することが分かった。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 左右一対のビード部に設けられたビード
・コアーと、クラウン部から両サイド部を経て両ビード
部に延び、該ビード・コアーに巻回されてビード部に係
留された、タイヤ赤道面に対して25乃至45度程度の
角度で、隣接する層間で互いに交差するようにタイヤ赤
道面を挟んで逆方向に延びる、有機繊維コードをゴムに
埋設してなる複数層のカーカス・プライから形成される
バイアス・カーカスと、該バイアス・カーカスのクラウ
ン部ラジアル方向外側に配置されたトレッドとを備えた
空気入りタイヤにおいて、(1)該カーカス・プライ
は、JIS L1017(1983年版)に定められた
方法で測定した弾性率が65g/d以上で、177℃で
の熱収縮率が3.5%以下である、高配向、低熱収縮
性、高疲労特性のポリエステル・コードを互いに平行に
配列してゴムに埋設した、ゴム被覆すだれ織りコード層
で形成され、(2)該ビード・コアーのラジアル方向外
側に隣接して、該カーカス・プライに沿ってラジアル方
向外側に向かって先細り状に延びる、子午断面が略三角
形のエイペックス・ゴムが配置されていることを特徴と
するリム径が15インチ以下の小型トラック用空気入り
バイアス・タイヤ。 - 【請求項2】該エイペックス・ゴムは、底辺の長さが該
ビード・コアーの幅とほぼ同じで、高さが該ビード・コ
アーの高さの0.8乃至3倍であることを特徴とする請
求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】該エイペックス・ゴムの断面積が15乃至
40mm2 であることを特徴とする請求項1乃至2記載
の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】該エイペックス・ゴムの硬度が60乃至9
0度であることを特徴とする請求項1乃至3記載の空気
入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10219322A JP2000052723A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 空気入りバイアス・タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10219322A JP2000052723A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 空気入りバイアス・タイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000052723A true JP2000052723A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16733665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10219322A Pending JP2000052723A (ja) | 1998-08-03 | 1998-08-03 | 空気入りバイアス・タイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000052723A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109195812A (zh) * | 2016-06-09 | 2019-01-11 | 大陆轮胎德国有限公司 | 用于由弹性体材料制成的制品、优选用于充气车辆轮胎的加强层以及充气车辆轮胎 |
-
1998
- 1998-08-03 JP JP10219322A patent/JP2000052723A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109195812A (zh) * | 2016-06-09 | 2019-01-11 | 大陆轮胎德国有限公司 | 用于由弹性体材料制成的制品、优选用于充气车辆轮胎的加强层以及充气车辆轮胎 |
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050617 |
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20050617 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080131 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080902 |
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