JP2000052592A - 有機elプリントヘッド及びその駆動方法 - Google Patents

有機elプリントヘッド及びその駆動方法

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JP2000052592A
JP2000052592A JP22721998A JP22721998A JP2000052592A JP 2000052592 A JP2000052592 A JP 2000052592A JP 22721998 A JP22721998 A JP 22721998A JP 22721998 A JP22721998 A JP 22721998A JP 2000052592 A JP2000052592 A JP 2000052592A
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Yoshihisa Tsuruoka
誠久 鶴岡
Shoichi Nakayama
彰一 中山
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Futaba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダークスポットが発生したり、輝度劣化が起
きても、安定した高画質を得る。 【解決手段】 発光部5の各発光ライン5A,5Bの発
光ドット15A,15Bが何れかのカラーフィルタR又
はG又はBで覆われて位置するようにカラーフィルタを
選択しておく。第1の発光ライン5Aの1ライン目の陰
極19Aから所定周期で全ての陰極19を順次走査し、
この走査に同期して発光対象となる発光ドット15の陽
極14に画像信号を供給する。これに同期して、プリン
トヘッド4を副走査方向に一定速度で移動する。以上の
動作を3原色のそれぞれについて行い、3原色に色分解
した3つの画像を一つのカラーフィルムの感光面に重ね
て書き込むことにより、カラーフィルムにフルカラーの
像が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルム等
の記録媒体を露光して所望のフルカラー画像を記憶媒体
に形成する光プリンタに関し、特に光源として有機エレ
クトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略称
する)を使用した有機ELプリントヘッド及びその駆動
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL素子は、電子注入電極をなす陰
極と正孔注入電極をなす陽極との間に蛍光性有機化合物
を含む薄膜の有機層を挟んだ構造を有し、有機層に電子
及び正孔を注入して再結合させることにより励起子(エ
キシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の
光の放出(蛍光・燐光)を利用して表示を行う表示素子
である。
【0003】ところで、近年、上記有機EL素子を光源
に用いた光プリンタの提案がなされている。図4は特開
平9−226172号公報に開示される有機ELアレイ
プリントヘッドの構成図、図5は同ヘッドの平面図、図
6は図5のA−A線断面図である。
【0004】この有機ELアレイプリントヘッドは、図
4に示すように、チップオンボード基板51上に、有機
ELアレイ52を有する有機ELアレイ基板53と、複
数個のドライバーIC54が配置されている。チップオ
ンボード基板51とドライバーIC54との間、ドライ
バーIC54と有機ELアレイ基板53との間、チップ
オンボード基板51と有機ELアレイ基板52との間
は、それぞれボンディングワイヤ55によって電気的に
接続されている。そして、有機ELアレイ52からの発
光は、ガラス基板裏面側に出射され、集束性ロッドレン
ズアレイ56を介して感光ドラム57に集光される。
【0005】更に有機ELアレイ基板53の構成につい
て説明すると、図5及び図6に示すように、ガラス基板
61の上には所定パターンの透明電極62が形成され、
この透明電極62の上には第1コンタクトホール63と
第2コンタクトホール63以外の領域に絶縁膜65が形
成されている。絶縁膜65の第2コンタクトホール63
を含むように正孔輸送層66と発光層67が形成されて
おり、この正孔輸送層66と発光層67を含むように電
子注入電極68が形成されている。電子注入電極68の
上には、第1コンタクトホール69と第2コンタクトホ
ール70以外の領域に保護膜71が形成されている。保
護膜71の上には、所定パターンの信号電極72が形成
されている。また、保護膜71の第1コンタクトホール
69を含むように所定パターンの共通電極73が形成さ
れている。
【0006】上記のように構成される有機ELアレイプ
リントヘッドでは、印字したい内容のデータをチップオ
ンボード基板51上のドライバーIC54に送る。この
ドライバーIC54に送られたデータが「ON」のドッ
トには、ドライバーIC54からボンディングワイヤ5
5を介して信号電極72に電流が供給される。データが
「OFF」のドットには、ドライバーIC54からボン
ディングワイヤ55を介して信号電極72に電流が供給
されない。
【0007】信号電極72からの電流は絶縁膜65の第
1コンタクトホール63を通り、透明電極62に流れ込
み、正孔輸送層66内への正孔注入を引き起こす。ま
た、電子注入電極68からは発光層67への電子注入が
起こる。これにより、電子は、発光層67の中を正孔輸
送層66へと向かって移動し、正孔輸送層66との境界
面に達すると、電子親和力の差により移動がブロックさ
れる。
【0008】これに対し、正孔は、正孔輸送層66の中
を移動して発光層67へ向かって移動し、発光層67と
の境界面に達すると、発光層67内に容易に注入され
る。この注入された正孔は発光層67で待機していた電
子と再結合し、再結合エネルギーが発光層67の励起を
引き起こす。そして、基底状態に戻るときに蛍光を発
し、この発光はガラス基板61の裏面側へと向かって外
部に放出される。その後、この放出された光は、集束性
ロッドレンズアレイ56を介して感光ドラム57へ集光
され、必要時間照射されることにより記録紙に所望の潜
像が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記で
説明した図4〜図6に示す有機ELアレイプリントヘッ
ドを含め、有機EL素子を光プリントヘッドの光源とし
て用いた場合には、以下に説明する理由により高画質・
長寿命を得ることができなかった。
【0010】有機ELの最大の課題は耐久性の改善であ
り、その中でもダークスポットと呼ばれる非発光部の発
生と成長が最も大きな問題となっている。ダークスポッ
トが発生する原因としては、水分及び酸素の影響が最も
大きいとされ、特に水分は極めて微量でも大きな影響を
及ぼすものとされている。このため、使用する有機材料
の精製、成膜時の真空の質、素子の封止など、水分を極
力取り除く工夫を実施し、ドライプロセスで製作してい
る。しかしながら、それでも十分な特性が得られていな
いのが現状である。
【0011】実際に市販されているELディスプレイに
おいても、初期段階で20μm前後のダークスポットが
多数発生しており、対策の困難さが伺える。そして、こ
の種の有機EL素子を光プリントヘッドの光源に応用す
る場合には、発光ドットの形状が100μm□と小さ
く、φ20μmのダークスポットでもスジムラの原因と
なり、高画質を得ることが極めて困難であった。
【0012】また、有機EL素子の輝度劣化は、輝度の
2乗に比例して大きくなるといわれている。これは有機
材料がジュール熱の影響を受けて劣化するものと考えら
れる。このため、図7の半減寿命の電流密度依存性の図
に示すように、1mA/cm 2 (100cd/m2 )で
10000時間の輝度半減寿命が得られたとしても10
000cd/m2 では1時間しかもたないことになる。
しかも、プリントヘッドでは10000cd/m2 以上
の輝度が必要であり、実動作時間も最低10時間は必要
なので、寿命が大きな問題であった。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、ダークスポットが発生したり、輝度
劣化が起きても、安定した高画質が得られる有機ELプ
リントヘッド及びその駆動方法を提供することを目的と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、光の照射によって像が形成され
る記録媒体と、前記記録媒体にドット状の光を選択的に
照射するプリントヘッドと、前記プリントヘッドと前記
記録媒体を相対的に移動させる移動手段と、前記移動手
段と前記プリントヘッドを同期させて駆動する制御手段
を備えた光プリンタにおいて、前記プリントヘッドは、
少なくとも一方が透明である一対の電極の間に発光層を
含む有機層が設けられた有機エレクトロルミネッセンス
素子を光源として備えており、前記有機エレクトロルミ
ネッセンス素子は、前記一対の電極の一方の電極上に、
主走査方向に異なる位置で所定間隔おきに複数の発光ド
ットを有する第1の発光ラインと第2の発光ラインが、
前記記録媒体の主走査方向の1ラインの領域をカバーす
るように副走査方向に少なくとも2ラインずつ形成され
たことを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、光の照射によって像が
形成される記録媒体と、前記記録媒体にドット状の光を
選択的に照射するプリントヘッドと、前記プリントヘッ
ドと前記記録媒体を相対的に移動させる移動手段と、前
記移動手段と前記プリントヘッドを同期させて駆動する
制御手段を備えた光プリンタにおいて、前記プリントヘ
ッドは、少なくとも一方が透明である一対の電極の間に
発光層を含む有機層が設けられた有機エレクトロルミネ
ッセンス素子を光源として備えており、前記有機エレク
トロルミネッセンス素子は、前記一対の電極の一方の電
極上に、主走査方向に異なる位置で所定間隔おきに複数
の発光ドットを有する第1の発光ラインと第2の発光ラ
インが、前記記録媒体の主走査方向の1ラインの領域を
カバーするように副走査方向に少なくとも2ラインずつ
形成され、前記第1の発光ライン及び前記第2の発光ラ
インのそれぞれの発光ドットを覆うように赤色、緑色、
青色のいずれかに切り替え可能なフィルタが設けられた
ことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項1又は2の有機
ELプリントヘッドにおいて、前記制御手段は、前記発
光ラインが非点灯のタイミングで陽極と陰極に順方向電
圧とは逆の電圧を印加することを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かの有機ELプリントヘッドを用いて記録媒体に像を形
成するための有機ELプリントヘッドの駆動方法におい
て、主走査方向に並列して並んだ電極上に形成された発
光ラインの発光ドットからの光により前記記録媒体の同
一位置に重ねて露光することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明による有機ELプリ
ンタの一実施の形態を示す図、図2は図1の有機ELプ
リンタの光源をなす有機EL素子の部分平面図、図3は
図2の部分拡大断面図である。
【0019】有機ELプリンタ1は、光源としての有機
EL素子2と切り替え自在のカラーフィルタR,G,B
から得た3原色の光により、記録媒体としてのカラーフ
ィルム3に書き込みを行い、フルカラーの画像を形成す
るものである。
【0020】この有機ELプリンタ1は、例えばビデオ
装置等から得られるデジタルのカラー画像信号によって
駆動され、カラーフィルムに画像をフルカラーでプリン
トするカラービデオプリンタとして利用される。その
他、電子写真方式プリンタ、銀塩方式プリンタ、ラベル
プリンタ等に利用できる。
【0021】図1に示すように、有機ELプリンタ1
は、所定位置に設定された記録媒体としてのカラーフィ
ルム3に対し、矢印Aで示す副走査方向に沿って移動す
るプリントヘッド4を有している。プリントヘッド4
は、光源としての有機EL素子2と、有機EL素子2に
対して切り替え可能な3つのカラーフィルタR,G,B
と、有機EL素子2の発光部5に対応した位置に設けら
れたレンズ6及び反射鏡7を含む単一の光学系8とを有
している。
【0022】図1に示すように、プリントヘッド4は、
移動手段としての移動機構9によってカラーフィルム3
に対して副走査方向に沿って往復移動する。移動機構9
は、プリントヘッド4を副走査方向に移動可能に案内す
る図示しない案内手段と、駆動ベルト10が掛け回され
た一対のプーリ11,11と、プーリ11,11の一方
を回転させる駆動モータ12とを有している。
【0023】駆動ベルト10に固定されたプリントヘッ
ド4は、駆動モータ12を駆動して駆動ベルト10を循
環させれば、不図示の案内手段に案内されて副走査方向
に沿って移動することができる。
【0024】有機EL素子2は、ガラスからなる透光性
の基板13の内面に図2に示すような帯状の陽極14が
形成されている。陽極14は、例えばITO(Indium T
in Oxide)等の仕事関数の大きい導電性材料による透明
電極で形成される。本例における陽極14は、図2に示
すように、副走査方向に平行で、主走査方向に所定間隔
をおいて帯状に形成されている。各陽極14A,14B
上には発光ドット15が形成されており、主走査方向と
平行で副走査方向に並設された6本のラインの陰極19
との間に発光部5を形成している。図2に示す発光部5
は、第1の発光ライン5Aと第2の発光ライン5Bで構
成され、第1の発光ライン5Aに形成される発光ドット
15Aと、第2の発光ライン5Bに形成される発光ドッ
ト15Bとが千鳥状に配列されている。
【0025】更に説明すると、第1の発光ライン5Aに
おける各陽極14Aの上には、一辺をaとする正方形状
の発光ドット15Aが主走査方向に所定間隔をおいて複
数形成されている。第2の発光ライン5Bにおける各陽
極14Bの上には、一辺をaとする正方形状の発光ドッ
ト15Bが、第1の発光ライン5Aの発光ドット15A
の間の副走査方向の延長上に位置して主走査方向に所定
間隔をおいて複数形成されている。
【0026】図3に示すように、各発光ライン5A,5
Bに対応する各陽極14A,14Bの上には、発光ドッ
ト15の形状に開口したホール16を有する絶縁層17
が形成されている。絶縁層17の上とホール16内の陽
極14上には発光層を含む有機層18が形成されてお
り、上述した正方形状の発光ドット15(15A,15
B)を構成している。
【0027】有機層18は、例えば基板13側から例え
ばTPDからなる正孔輸送層、発光層、例えばAlq3
からなる電子輸送層の順に積層された3層構造で構成す
ることができる。この他、発光層をAlq3 で形成する
ことにより、電子輸送層を省いた2層構造としたもので
有機層18を構成してもよい。
【0028】なお、発光層の発光材料としては、発光層
そのものを発光させる場合には、例えばアルミキノリン
(Alq)やジスチルアリーレン系化合物等が使用され
る。また、発光層に別の発光材料(ドーパント)を微量
ドーピングすることでドーパントを発光させる場合に
は、ドーパントとしてキナクリドン(Qd)やレーザ用
の色素等が使用される。フルカラーの画像を出す場合に
は、R,G,Bのカラーフィルタとの組み合わせにおい
て、各色の光出力が十分得られるようなブロードな発光
スペクトルをもつ材料が望ましい。好適な例として、A
lq3 がある。
【0029】図3に示す有機層18の上には、主走査方
向と平行で、副走査方向に所定間隔をおいて図2に示す
ような帯状の陰極19が形成されている。陰極19は、
例えばAl、Li、Mg、Ag、In等の単体金属やM
g:Ag、Al:Li等の合金で形成される。図2にお
いて、陽極14Aの有機層18の上の陰極19Aと、陽
極14Bの有機層18の上の陰極19Bとは、それぞれ
独立して副走査方向と平行に各陽極14A,14Bと直
交して形成されている。
【0030】図3に示すように、基板13の上面側は、
内部を気密保持して陽極14、絶縁層17、有機層18
及び陰極19を覆うように箱形の容器部20によって封
着されている。陽極14と陰極19は、容器部20と基
板13の封止部を気密に貫通して外部に導出されて制御
手段21に接続されている。
【0031】制御手段21は、例えば内部メモリを有す
るCPU、駆動回路を備えて構成され、プリントヘッド
4における有機EL素子2の各発光ライン5A,5Bの
発光ドット15A,15Bの発光を制御するとともに、
この発光に同期して移動機構9の移動を制御している。
【0032】更に説明すると、制御手段21は、外部か
ら入力される画像データを内部メモリに格納し、陰極1
9を副走査方向に順次スキャンしながら制御信号を与え
る。これに同期して内部メモリに格納された画像データ
に基づいて発光対象となる発光ドット15の陽極14に
画像信号を出力する。さらに、これに同期して移動機構
9を駆動し、プリントヘッド4を副走査方向に移動させ
る。また、制御手段21は、発光部5を非点灯にすると
きに、陽極14と陰極19に順方向電圧とは逆の電圧
(逆バイアス電圧)を印加している。
【0033】図1に示すように、プリントヘッド4に
は、カラーフィルタR,G,Bが設けられている。カラ
ーフィルタR,G,Bは、副走査方向に移動可能に有機
EL素子2の基板13の外面側の近傍に配置されてい
る。カラーフィルタR,G,Bは、何れかのフィルタR
又はG又はBが全ての発光ドット15を覆うように配置
される。そして、カラーフィルタR,G,Bの位置を切
り替えることにより、発光ドット15から出射された光
が通過するカラーフィルタR,G,Bの種類を任意に設
定することができるようになっている。
【0034】以上説明した各構成要素は不図示の筐体内
に収納される。この筐体内には、記録媒体としてのカラ
ーフィルム3が収納される。カラーフィルム3は、複数
枚が所定位置に保持されており、光による書き込みが終
了すると、排出機構22によって現像が行われると同時
に筐体外に排出される。
【0035】次に、上記のように構成される有機ELプ
リンタ1を用いてカラーフィルム3にフルカラーの画像
を形成する手順について説明する。
【0036】まず、発光部5の各発光ライン5A,5B
の発光ドット15A,15Bが何れかのカラーフィルタ
R又はG又はBで覆われて位置するようにカラーフィル
タを選択しておく。この状態で、有機EL素子2は、3
原色に色分解した画像の各画像信号に基づいて制御手段
21により制御駆動される。
【0037】有機EL素子2の駆動方法としては、ま
ず、図2において、第1の発光ライン5Aの1ライン目
の陰極19Aから所定周期で全ての陰極19A,19B
を順次走査し、この走査に同期して発光対象となる発光
ドット15の陽極14に画像信号を供給する。これに同
期して、プリントヘッド4を副走査方向に一定速度で移
動する。
【0038】そして、プリントヘッド4が副走査方向の
終端まで移動したら初期位置に戻し、上記動作を3原色
のそれぞれについて行い、3原色に色分解した3つの画
像を一つのカラーフィルム3の感光面に重ねて書き込
む。すなわち、カラーフィルタR,G,Bを切り替えな
がら3回の走査を行うことにより、カラーフィルム3に
フルカラーの像が形成される。
【0039】また、他の駆動方法としては、図2におい
て、第1の発光ライン5Aの1ライン目の陰極19Aと
第2の発光ライン5Bの1ライン目の陰極19Bを所定
周期で走査し、この走査に同期して発光対象となる発光
ドット15の陽極14に画像信号を供給する。これに同
期して、プリントヘッド4を副走査方向に一定速度で移
動する。
【0040】プリントヘッド4が副走査方向の終端まで
移動したら初期位置に戻し、その後、第1の発光ライン
5Aの2ライン目の陰極19Aと第2の発光ライン5B
の2ライン目の陰極19Bを所定周期で走査し、この走
査に同期して発光対象となる発光ドット15の陽極14
に画像信号を供給する。これに同期して、プリントヘッ
ド4を副走査方向に一定速度で移動する。
【0041】プリントヘッド4が副走査方向の終端まで
移動したら初期位置に戻し、その後、第1の発光ライン
5Aの3ライン目の陰極19Aと第2の発光ライン5B
の3ライン目の陰極19Bを所定周期で走査し、この走
査に同期して発光対象となる発光ドット15の陽極14
に画像信号を供給する。これに同期して、プリントヘッ
ド4を副走査方向に一定速度で移動する。
【0042】以上の動作を3原色のそれぞれについて、
カラーフィルタR,G,Bを切り替えながら3回の走査
を行うことにより、3原色に色分解した3つの画像を一
つのカラーフィルム3の感光面に重ねて書き込む。
【0043】なお、上記実施の形態は、カラーフィルタ
R,G,Bを切り替え選択してカラーフィルム3にフル
カラーの像を形成する構成であるが、単色による像をフ
ィルムに形成する場合には、カラーフィルタR,G,B
の構成を削除すればよい。
【0044】ところで、プリントヘッド4の光源である
有機EL素子2の各発光ドット15には、非発光部分で
あるダークスポットが発生するが、ダークスポットはラ
ンダムに発生し、異なる発光ドット15において全く同
じ位置にダークスポットが存在することはない。
【0045】上記実施の形態では、有機EL素子2をプ
リントヘッド4の光源に用い、異なる位置の発光ドット
15A,15Bによる多重露光をカラーフィルム3の同
一露光部分に行うことにより所望の像をカラーフィルム
3の露光面に形成しているので、従来のようなダークス
ポットの影響を極めて小さくすることができる。すなわ
ち、ある発光ドットのある位置でダークスポットが存在
し、ムラが発生しても、次の異なる発光ドットで再度露
光されるので、各発光ドットに対する光量が増し、大き
な画質低下を生じることがない。
【0046】また、本実施の形態のプリントヘッド4で
は、発光場所が変わり輝度低下を招くおそれがあるが、
発光部5の各発光ライン5A,5Bを増やして多重度n
を増せば、1/nに抑えることができる。これにより、
光量も平均化され、極めて高い画質と実質的に長寿命な
プリントヘッドが得られる。よって、発光ドット15に
ダークスポットが発生していても、また輝度劣化が起き
ても安定した高画質が得られる。
【0047】プリントヘッド4における有機EL素子2
は、ダイナミック駆動により各発光ライン5A,5Bの
発光ドット15A,15Bを発光させており、発光時に
有機層18に電子チャージやキャリアトラップが生じ、
有機層18の抵抗が高くなって電流が流れにくくなる現
象を招く。しかし、本実施の形態では、発光部5が非点
灯のときのタイミングで陽極14と陰極19に順方向電
圧とは逆の電圧(逆バイアス電圧)を印加しているの
で、上記有機層18への電子チャージやキャリアトラッ
プを開放して長寿命の改善を図ることができる。
【0048】ところで、上記実施の形態において、有機
EL素子2を駆動するにあたっては、陽極14を主走査
方向に順次スキャンしながら制御信号を与え、発光対象
となる陰極19に画像信号を供給するようにしてもよ
い。
【0049】上記実施の形態では、記録媒体3に対する
多重露光を3回行う場合を例にとって説明したが、その
回数は発光部5を構成する第1発光ライン5Aと第2発
光ライン5Bのライン数によって任意に設定することが
できる。
【0050】図2に示す構成では、主走査方向に異なる
位置で所定間隔おきに複数の発光ドット15を有して千
鳥状に配列された3ラインの第1の発光ライン5Aと3
ラインの第2の発光ライン5Bにより発光部5が構成さ
れた例について説明したが、この発光部5は、主走査方
向に異なる位置で所定間隔おきに複数の発光ドット15
を有する第1の発光ライン5Aと第2の発光ライン5B
が、記録媒体の主走査方向の1ラインの領域をカバーす
るように副走査方向に少なくとも2ラインずつ形成され
たものであればよい。
【0051】上記実施の形態では、プリントヘッド4を
移動機構9により副走査方向に移動させる構成とした
が、プリントヘッド4を固定とし、記録媒体3を副走査
方向に移動させるようにしてもよい。すなわち、記録媒
体とプリントヘッド4とは、副走査方向に対して相対的
に移動できる構成であればよい。
【0052】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、有機EL素子をプリントヘッドの光源に用い、
異なる位置の発光ドットによる多重露光を記録媒体の同
一露光部分に行うことにより所望の像を記録媒体の露光
面に形成することができる。
【0053】これにより、従来のようなダークスポット
の影響を極めて小さくすることができる。すなわち、あ
る発光ドットのある位置でダークスポットが存在し、ム
ラが発生しても、次の異なる発光ドットで再度露光され
るので、各発光ドットに対する光量を増やして画質低下
を抑えることができる。
【0054】また、第1の発光ライン及び第2の発光ラ
インを増やして多重度を増せば、更に輝度低下を抑える
ことができる。これにより、光量も平均化され、極めて
高い画質と実質的に長寿命なプリントヘッドが得られ
る。その結果、発光ドットにダークスポットが発生して
いても、また輝度劣化が起きても安定した高画質が得ら
れる。
【0055】さらに、全ての発光ドットが非点灯のとき
のタイミングで一対の電極である陽極と陰極に順方向電
圧とは逆の電圧を印加しているので、発光時に有機層に
チャージした電子やトラップされた正孔を開放すること
ができ、長寿命の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有機ELプリンタの一実施の形態
を示す図
【図2】図1の有機ELプリンタの光源をなす有機EL
素子の部分平面図
【図3】図2の部分拡大断面図
【図4】特開平9−226172号公報に開示される有
機ELアレイプリントヘッドの構成図
【図5】図4におけるヘッドの平面図
【図6】図5のA−A線断面図
【図7】半減寿命の電流密度依存性を示す図
【符号の説明】
1…有機ELプリンタ、2…有機EL素子、3…カラー
フィルム(記録媒体)、4…フリントヘッド、5…発光
部、5A…第1の発光ライン、5B…第2の発光ライ
ン、9…移動機構(移動手段)、14…陽極、15(1
5A,15B)…発光ドット、19…陰極、21…制御
手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/036 // H05B 33/14 Fターム(参考) 2C162 AE28 AE47 AF06 AF70 FA16 FA36 3K007 AB00 BB06 CA01 CB01 DA00 DB03 EB00 GA00 5C051 AA02 CA06 DA06 DB02 DB06 DB23 DE02 DE03 DE09 DE27 EA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の照射によって像が形成される記録媒
    体と、前記記録媒体にドット状の光を選択的に照射する
    プリントヘッドと、前記プリントヘッドと前記記録媒体
    を相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段と前記
    プリントヘッドを同期させて駆動する制御手段を備えた
    光プリンタにおいて、 前記プリントヘッドは、少なくとも一方が透明である一
    対の電極の間に発光層を含む有機層が設けられた有機エ
    レクトロルミネッセンス素子を光源として備えており、 前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記一対の
    電極の一方の電極上に、主走査方向に異なる位置で所定
    間隔おきに複数の発光ドットを有する第1の発光ライン
    と第2の発光ラインが、前記記録媒体の主走査方向の1
    ラインの領域をカバーするように副走査方向に少なくと
    も2ラインずつ形成されたことを特徴とする有機ELプ
    リントヘッド。
  2. 【請求項2】 光の照射によって像が形成される記録媒
    体と、前記記録媒体にドット状の光を選択的に照射する
    プリントヘッドと、前記プリントヘッドと前記記録媒体
    を相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段と前記
    プリントヘッドを同期させて駆動する制御手段を備えた
    光プリンタにおいて、 前記プリントヘッドは、少なくとも一方が透明である一
    対の電極の間に発光層を含む有機層が設けられた有機エ
    レクトロルミネッセンス素子を光源として備えており、 前記有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記一対の
    電極の一方の電極上に、主走査方向に異なる位置で所定
    間隔おきに複数の発光ドットを有する第1の発光ライン
    と第2の発光ラインが、前記記録媒体の主走査方向の1
    ラインの領域をカバーするように副走査方向に少なくと
    も2ラインずつ形成され、 前記第1の発光ライン及び前記第2の発光ラインのそれ
    ぞれの発光ドットを覆うように赤色、緑色、青色のいず
    れかに切り替え可能なフィルタが設けられたことを特徴
    とする有機ELプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記発光ラインが非点
    灯のタイミングで陽極と陰極に順方向電圧とは逆の電圧
    を印加する請求項1又は2記載の有機ELプリントヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの有機ELプリ
    ントヘッドを用いて記録媒体に像を形成するための有機
    ELプリントヘッドの駆動方法において、 主走査方向に並列して並んだ電極上に形成された発光ラ
    インの発光ドットからの光により前記記録媒体の同一位
    置に重ねて露光することを特徴とする有機ELプリント
    ヘッドの駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6731322B2 (en) 2000-06-14 2004-05-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Exposing apparatus
US7292260B2 (en) 2003-09-24 2007-11-06 Fujifilm Corporation Image forming apparatus and image forming method
CN100423532C (zh) * 2001-08-09 2008-10-01 松下电器产业株式会社 图像读取装置的光源以及光源的驱动装置

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