JP2000049856A - ネットワーク間中継装置 - Google Patents

ネットワーク間中継装置

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JP2000049856A
JP2000049856A JP20961198A JP20961198A JP2000049856A JP 2000049856 A JP2000049856 A JP 2000049856A JP 20961198 A JP20961198 A JP 20961198A JP 20961198 A JP20961198 A JP 20961198A JP 2000049856 A JP2000049856 A JP 2000049856A
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network layer
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JP20961198A
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Toru Kishigami
徹 岸上
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データリンク層及びネットワーク層の優先制御
を装置全体として統一でき、ネットワーク層における優
先制御を有効に機能させることができるネットワーク間
中継装置を提供する。 【解決手段】データリンク層でフレームの交換を行なう
にあたって、受信フレームの優先度を識別して、データ
リンク層における優先度に基づく優先制御を行なう経路
制御部14と、ネットワーク層でパケットの中継を行な
うにあたって、ネットワーク層における受信パケットの
優先度を識別して、ネットワーク層における優先度に基
づく優先制御を行なうとともに、ネットワーク層におけ
る優先度をデータリンク層で識別可能な優先度に対応付
けて統一された優先度での優先制御を行わせるネットワ
ーク層処理部151 〜15n とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネットワーク間中継
装置に関し、特に、データリンク層及びネットワーク層
におけるデータの交換、及び中継を行うネットワーク間
中継装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1はネットワーク間中継装置、例え
ば、イーサネットLAN間中継装置の概略構成を示す図
である。図9はこのようなイーサネットLANにおいて
用いられるイーサネットフレームフォーマットを示す図
である。以下にネットワーク層プロトコルとしてIPを
考慮した場合の、イーサネットLAN間中継装置につい
て説明する。
【0003】まず、同一の仮想LAN(以下、VLAN
と略称する)内つまり、データリンク層における処理の
みにより交換されるフレームのネットワーク間中継装置
内での処理手順を説明する。
【0004】入力ポートよりネットワーク間中継装置に
入力されたフレームは物理層処理部111 〜11m で物
理的な処理が行われ、データリンク層処理部121 〜1
mに転送される。データリンク層処理部では受信した
フレームをフレームバッファ131 〜13m に一時的に
格納し、データリンクフレームヘッダに含まれる宛先M
ACアドレスを基に付属のテーブルを用いて、当該フレ
ームの宛先ポート番号を検索する。当該フレームが正常
なフレームであることを確認後、経路制御部14に対し
て宛先ポートへの転送経路の設定を要求する。
【0005】転送経路の設定要求は経路設定要求メッセ
ージとしてデータリンク層処理部から経路制御部14に
送信される。経路設定要求メッセージには宛先ポート番
号が含まれる。経路制御部14は要求された経路が現在
使用されていなければ、要求元のデータリンク層処理部
に対して経路の使用許可を通知し、送信元データリンク
層処理部と宛先データリンク層処理部の間でフレームが
転送されるように経路制御部14内の後述するマトリク
ススイッチを制御する。
【0006】データリンク層処理部は、経路制御部14
からの経路使用許可通知を受信後、当該フレームを経路
制御部14に転送する。経路制御部14に入力されたフ
レームは予め経路設定されたマトリクススイッチ内を通
過し、宛先のデータリンク層処理部に転送される。宛先
のデータリンク層処理部は転送されたフレームの最後尾
に、データリンクフレームのエラー検出を行うために設
けられているFCS(Frame Check Sequence)を付
加する等の処理を行い、物理層処理部に転送する。
【0007】物理層処理部を通過したフレームは出力ポ
ートよりネットワーク間中継装置外部に出力される。発
信元データリンク層処理部は当該フレームを転送終了
後、経路制御部14に対して転送経路の解放要求を行
い、経路制御部14は当該転送経路の解放を行う。転送
経路の解放要求は経路解放要求メッセージとしてデータ
リンク層処理部より経路制御部14に送信される。
【0008】次に、異なるVLAN間つまり、フレーム
の交換にネットワーク層でのパケット中継処理が必要と
なる場合のネットワーク間中継装置内での処理手順を示
す。異なるVLAN間でのフレームの交換が行われる場
合も、データリンク層処理部が経路制御部14に転送経
路の設定要求を行う手順までは同様である。ただし、フ
レームを転送する宛先がデータリンク層処理部ではな
く、ネットワーク層処理部151 〜15n になる。経路
制御部14を通過し、ネットワーク層処理部に転送され
たフレームはパケットバッファ161 〜16n に一時的
に格納される。ネットワーク層処理部で、パケットヘッ
ダに含まれる宛先ネットワーク層アドレス、つまり、宛
先IPアドレスを基に付属のテーブルを用いて、当該パ
ケットの宛先ポート番号を検索する。当該パケットのパ
ケットヘッダが正常であることを確認し、宛先ポート番
号を決定した後、ネットワーク層処理部は経路制御部1
4に当該パケットの転送経路設定を要求する。
【0009】図8は上記したフレームバッファ/パケッ
トバッファの概念構成図である。経路制御部14は要求
された転送経路が現在使用されていなければ、要求元の
ネットワーク層処理部に転送経路の使用許可を通知す
る。ネットワーク層処理部は転送経路の使用許可通知を
受信後、当該パケットを経路制御部14経由で宛先のデ
ータリンク層処理部に転送する。以降の処理は同一VL
AN内の処理手順と同様に行われる。ただし、パケット
により宛先が当該ネットワーク間中継装置の場合があ
る。その場合、ネットワーク層処理部はプロセッサ17
に対して当該パケットを転送し、プロセッサ17におい
てパケットの処理を行う。
【0010】また、隣接するネットワーク間中継装置間
でやり取りするルーティング情報等、ネットワーク間中
継装置よりパケットを送信する場合がある。その場合、
プロセッサ17はネットワーク層処理部にパケットを転
送するとともに、当該パケットの宛先ポート番号を通知
する。ネットワーク層処理部は通知された宛先ポート番
号を経路設定要求メッセージに含め、経路制御部14に
転送経路の設定を要求する。以降の処理は上記で示した
処理と同様に行われる。なお、従来の方式において優先
制御は行われないため、経路制御部14は経路設定要求
メッセージを受信した順番で経路の使用を許可する。
【0011】以下で、各処理部について詳細に説明す
る。図2は図1に示すデ−タリンク層処理部の概略構成
を示す図である。MAC制御部21は物理層処理部から
転送されたフレームをバッファ制御部23に転送すると
同時に、バッファ管理部22に新たなフレームを受信し
たことを通知する。また、当該フレームから宛先MAC
アドレスを抽出し、MACアドレス管理部24に転送す
る。さらにMAC制御部21はフレームを受信している
間、継続的にFCSを計算し、当該フレームのフレーム
長をカウントしておく。当該フレームを最後まで受信し
た後、計算したFCSと受信したフレームの最後尾に付
されているFCSが一致すること及び、カウントしたフ
レーム長が規格で規定されている条件を満たすことを確
認する。
【0012】前記2条件を満たさない場合は、当該フレ
ームを廃棄する。前記2条件を満たしている場合は、正
常フレームとして認識し、バッファ管理部22に対して
受信完了を経路設定部26に経路設定要求を通知する。
バッファ管理部22は未使用のフレームバッファのアド
レス及び、経路制御部14へ転送すべきフレームが格納
されているフレームバッファのアドレスを管理してい
る。バッファ制御部23はバッファ管理部22から示さ
れるアドレスにしたがい、フレームバッファへのフレー
ムの書込み及び、フレームバッファからのフレームの読
み出しを行う。
【0013】MACアドレス管理部24は宛先MACア
ドレスを基にMACアドレス管理テーブル25を用い
て、当該フレームの宛先ポート番号を検索し、宛先ポー
ト番号を経路設定部26に通知する。なお、MACアド
レス管理テーブル25にはMACアドレスと当該MAC
アドレスを有する端末、あるいは、次段のネットワーク
間中継装置が接続されているポートの対応を保持するテ
ーブルである。
【0014】経路設定部26はMAC制御部21から経
路設定要求の通知を受けると、予めMACアドレス管理
部24より通知された宛先ポート番号を含め、経路設定
要求メッセージを生成し、経路制御部14に送信する。
経路制御部14より経路使用の許可が通知されると、経
路設定部26は経路設定が完了したことを経路制御部送
信インタフェース27に通知する。また、当該フレーム
の送信が終了すると経路解放要求メッセージを経路制御
部14に送信する。経路制御部送信インタフェース27
は経路設定部26より経路設定の完了が通知されるとバ
ッファ管理部22に対して送信要求を行い、バッファ制
御部23を介してフレームバッファからフレームを読み
出し、経路制御部14に転送する。経路制御部受信イン
タフェース28は経路制御部14から転送されるフレー
ムを受信し、MAC制御部21に転送する。
【0015】図5は図1に示すネットワーク層処理部に
おいて、従来の概略構成を示す図である。経路制御部受
信インタフェース51は、経路制御部14から入力され
たフレームを受信し、バッファ制御部53にフレームを
転送する。同時に、バッファ管理部52に新たなフレー
ムを受信したことを通知する。さらに当該フレームを最
後まで受信した後、バッファ管理部52に受信完了を通
知する。バッファ管理部52は未使用のパケットバッフ
ァのアドレス、中継処理すべきパケットが格納されてい
るパケットバッファのアドレス、経路制御部14に転送
すべきパケットが格納されているパケットバッファのア
ドレス、及びプロセッサに転送すべきパケットが格納さ
れているパケットバッファのアドレスを管理する。
【0016】バッファ制御部53はバッファ管理部52
から示されるアドレスに従い、パケットバッファへのフ
レームの書込み、及びパケットバッファからフレームの
読み出しを行う。中継処理管理部54は、バッファ管理
部52からパケットの受信通知を受け、前パケットの中
継処理を終了していれば、パケットバッファよりバッフ
ァ制御部53を介し、当該パケットのパケットヘッダを
読み出す。読み出したパケットヘッダをヘッダ検査部5
5、宛先検索部56へ転送し、所望の処理を行うように
要求を行う。
【0017】ヘッダ検査部55はパケットヘッダ長の検
査、生存時間の減算、パケットヘッダに含まれるヘッダ
チェックサムの計算を行い、ヘッダ長の異常、生存時間
が“0”、チェックサムエラーが検出された場合は当該
パケットにエラーが発生していることを中継処理管理部
54に通知する。また、パケットヘッダ中に含まれる生
存時間が減算されるので、新たなヘッダチェックサムを
計算する。宛先検索部56はパケットヘッダから抽出し
た宛先IPアドレスをもとに付属のルーティングテーブ
ル57を用いて、当該パケットの宛先ポート番号、宛先
MACアドレスを検索する。ルーティングテーブル57
はIPアドレスと宛先ポート番号、宛先MACアドレス
等の対応を保持するテーブルである。図12はこのよう
なルーティングテーブル57のフォーマット例を示して
いる。
【0018】中継処理管理部54はヘッダ検査部55か
らのエラー通知が無ければ、バッファ制御部53を介し
て、減算後の生存時間及び、新たに計算したヘッダチェ
ックサムをパケットヘッダの該当フィールドに、検索し
た宛先MACアドレス及び、宛先ポートに相当する発信
元MACアドレスをフレームヘッダの該当フィールドに
書込み、当該パケットの中継処理が完了したことをバッ
ファ管理部52に通知する。
【0019】バッファ管理部52は宛先がデータリンク
層処理部の場合は、経路設定部58に経路設定要求を行
い、宛先が当該ネットワーク間中継装置、つまりプロセ
ッサの場合は、プロセッサ送信インタフェース511に
送信要求を行う。経路設定部58はバッファ管理部52
から経路設定要求が通知されると、宛先ポート番号を含
んだ経路設定要求メッセージを生成して経路制御部14
に送信する。経路制御部14より要求した経路の使用許
可が通知されると、経路設定部58は経路制御部送信イ
ンタフェース59に経路設定の完了通知を行う。経路制
御部送信インタフェース59は経路設定部58からの経
路設定完了通知を受け、バッファ管理部52に対してフ
レームの送信要求を行い、バッファ制御部53を介して
読み出されたフレームを経路制御部14に転送する。プ
ロセッサ受信インタフェース510及び、プロセッサ送
信インタフェース511はプロセッサとパケットを送受
信するためのインタフェースを提供する。
【0020】図6は図1に示す経路制御部において、従
来の概略構成を示す図である。メッセージ解析部611
〜61n はデータリンク層処理部あるいはネットワーク
層処理部から送信された経路設定要求/経路解放要求メ
ッセージから要求元、宛先を識別する。経路設定要求メ
ッセージを受信した場合は、宛先に対応するスケジュー
ラ621 〜62n に経路設定メッセージの受信及び、当
該メッセージの要求元を通知する。経路解放要求メッセ
ージを受信した場合は宛先に対応するスケジューラに経
路解放を要求する。スケジューラは各宛先毎に配備さ
れ、経路設定要求/経路解放要求を経路管理部64に通
知する。
【0021】スケジューラは経路管理部64から当該経
路の設定完了が通知されるとメッセージ生成部661
66n に経路設定が完了したことを通知する。スケジュ
ーラは宛先毎に配備されるが、複数のデータリンク層処
理部あるいは、ネットワーク層処理部から同時に経路の
設定を要求される可能性がある。一つの宛先に対する経
路は、一時的には一つの要求元からのフレーム転送のみ
に使用されるため、使用されている経路に対して別の要
求元から経路設定が要求されても当該経路設定要求を処
理することができない。そのため、経路設定要求を一時
的に保持する必要があり、各スケジューラ毎にメッセー
ジキュー631 〜63n を配置する。
【0022】メッセージキューはFIFO形式のキュー
で、要求を受信した順番で要求元を保持する。経路管理
部64はマトリクススイッチ部65の制御及び、管理を
行う。スケジューラから経路設定要求が通知された場合
は、要求された経路が使用中でなければ、マトリクスス
イッチ部65に所望の経路設定を行い、スケジューラに
設定完了を通知する。また、スケジューラから経路解放
要求が通知された場合には、マトリクススイッチ部65
の該当する経路を解放する。マトリクススイッチ部65
は経路管理部64の設定により、発信元のデータリンク
層処理部あるいは、ネットワーク層処理部から受信した
フレームを所望の宛先(データリンク層処理部あるい
は、ネットワーク層処理部)に交換する。メッセージ生
成部661〜66n はスケジューラから経路設定の完了
が通知されると、経路設定完了を通知するメッセージを
生成し、当該経路設定の要求元に送信する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ネットワーク間中継装
置を図1に示すように、データリンク層における交換処
理を行うデータリンク層処理部及び経路制御部と、ネッ
トワーク層における中継処理を行うネットワーク層処理
部とで構成したとき、優先制御機能を実現する方法とし
て、データリンク層処理部及び経路制御部においてデー
タリンク層の優先度に基づく優先制御を行ない、ネット
ワーク層処理部においてネットワーク層の優先度に基づ
く優先制御を行うことが考えられる。
【0024】しかしながら、ネットワーク層処理部で中
継処理されたパケットがネットワーク間中継装置の外部
に送信されるためには、経路制御部及びデータリンク層
処理部を通過しなければならず、経路制御部及びデータ
リンク層処理部においてはネットワーク層の優先度を識
別することができない。したがって、ネットワーク層処
理部においてネットワーク層における優先度に基づく優
先制御を行っても、データリンク層処理部と経路制御部
のみにより交換されるフレームとの統一的な制御を行う
ことができず、装置全体で考えると優先制御の効果がな
くなってしまう場合がある。
【0025】本発明はこのような課題に着目してなされ
たものであり、その目的とするところは、データリンク
層及びネットワーク層の優先制御を装置全体として統一
でき、ネットワーク層における優先制御を有効に機能さ
せることができるネットワーク間中継装置を提供するこ
とにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明に係るネットワーク間中継装置は、デ
ータリンク層でフレームの交換を行なうにあたって、受
信フレームの優先度を識別して、データリンク層におけ
る優先度に基づく優先制御を行なう経路制御手段と、ネ
ットワーク層でパケットの中継を行なうにあたって、ネ
ットワーク層における受信パケットの優先度を識別し
て、ネットワーク層における優先度に基づく優先制御を
行なう中継処理手段と、ネットワーク層における優先度
をデータリンク層で識別可能な優先度に対応付けて統一
された優先度での優先制御を行わせる対応付け手段とを
具備する。
【0027】また、第2の発明に係るネットワーク間中
継装置は、第1の発明に係るネットワーク間中継装置に
おいて、ネットワーク層における受信パケットのヘッダ
中に含まれる優先度情報を抽出してデータリンク層で識
別可能な優先度に対応づける。
【0028】また、第3の発明に係るネットワーク間中
継装置は、第1または第2の発明に係るネットワーク間
中継装置において、データリンク層における優先度とネ
ットワーク層における優先度の対応づけを変更する手段
を具備する。
【0029】また、第4の発明に係るネットワーク間中
継装置は、第1の発明に係るネットワーク間中継装置に
おいて、ネットワーク層における優先度に基づき優先制
御を行うネットワーク層処理手段を具備する。
【0030】
【発明の実施の形態】まず、本実施形態の概略を説明す
る。本実施形態に係るネットワーク間中継装置は、デー
タリンク層でフレームの交換を行う経路制御手段とネッ
トワーク層でルーティング処理を行う中継処理手段とを
具備する。経路制御手段はデータリンク層における優先
度を識別し、データリンク層における優先度に基づく優
先制御機能を有する。また、中継処理手段は、ネットワ
ーク層における優先度を識別し、ネットワーク層におけ
る優先度に基づく優先制御機能を有するとともに、ネッ
トワーク層における優先度をデータリンク層の優先度に
対応づける機能を有する。
【0031】このような構成により、データリンク層及
び、ネットワーク層の優先制御を装置全体として統一で
き、ネットワーク層における優先制御を有効に機能させ
ることができる。
【0032】以下、図面を参照して本発明の実施形態を
詳細に説明する。図1はネットワーク間中継装置、例え
ば、イーサネットLAN間中継装置の概略構成を示す図
である。前記したように、イーサネットフレームフォー
マットの形態は図9に示すような構成を有する。以下で
は、ネットワーク層プロトコルとしてIPを考慮した場
合の、イーサネットLAN間中継装置について説明す
る。
【0033】まず、同一のVLAN内つまり、データリ
ンク層における処理のみにより交換されるフレームのネ
ットワーク間中継装置内での処理手順を説明する。本実
施形態が従来の方式と異なるのは、データリンク層処理
部121 〜12m において受信フレームの優先度の判定
を行い、経路の設定を要求する場合に、経路設定要求メ
ッセージに優先度を含めることである。ただし、データ
リンクフレームには優先度を示す情報が無いため、優先
度の判定は宛先MACアドレス等を基に行う。本実施形
態では、データリンク層における優先度として、優先度
の高い順番にH(High)、M(Middle)、L
(Low)を用意する。経路制御部(経路制御手段)1
4は複数の要求元から経路設定を要求された場合に、経
路設定要求メッセージに含まれる優先度が高いものから
経路の使用許可を与える。
【0034】次に、異なるVLAN間つまり、フレーム
の交換にネットワーク層におけるパケット中継処理が必
要となる場合のネットワーク間中継装置内での処理手順
を説明する。本実施形態が従来の方式と異なるのは、ネ
ットワーク層処理部151 〜15n において、パケット
ヘッダから当該パケットの優先度を抽出し、ネットワー
ク層における優先制御を行い、さらにデータリンク層で
識別できる優先度に対応づけ、経路設定要求メッセージ
に含めて経路設定要求を行うことである。ここで、ネッ
トワーク層処理部151 〜15n とフレームバッファ1
1 〜13m とは中継処理手段を構成する。
【0035】そのため、経路制御部14においては、デ
ータリンク層処理部からの経路設定要求とネットワーク
層処理部からの経路設定要求を区別することなく、デー
タリンク層における優先度H/M/Lのみに基づき優先
制御を行い、高い優先度を有するものから経路を割当て
るように制御を行うことができる。例えば、ネットワー
ク構成を知らせるために隣接ネットワーク間中継装置間
でやり取りするルーティング情報にネットワーク層にお
いて高い優先度を与えておくことにより、データリンク
層における優先度にも反映され、他のデータより優先的
に転送され、ネットワーク構成が変更された場合でも、
隣接ネットワーク間中継装置は早期に変更されたネット
ワークの構成を知ることができる。データリンク層にお
いては、データリンクフレームに含まれているデータが
ルーティング情報であることを識別することができない
ので、本実施形態のようにネットワーク層における優先
度をデータリンク層における優先度に対応づけることが
必要となる。
【0036】以下で、各処理部について詳細に説明す
る。本実施形態のデータリンク層処理部の概略構成は図
2に示す通りであるが、本実施形態が従来の方式と異な
るのは、受信フレームの優先度を判定し、経路設定部2
6が経路設定要求を行う場合に、予めMACアドレス管
理部24より通知された宛先ポート番号に加え、当該フ
レームの優先度を含めた経路設定要求メッセージを経路
制御部14に送信することである。優先度としてH、
M、Lを用意する。そのため、経路制御部14に転送す
るフレームが一時的に蓄積されるフレームバッファの送
信キューは図7に示すように、優先度Hのフレームがキ
ューイングされる送信キューH 72、優先度Mのフレ
ームがキューイングされる送信キューM 73、優先度
Lのフレームがキューイングされる送信キューL 74
から構成される。
【0037】ただし、データリンクフレームには優先度
を判定する情報が存在しない。データリンク層における
優先度を判定するための一つの方法は宛先MACアドレ
ス、発信元MACアドレスに基づいて行うことである。
そのために、MACアドレス管理テーブル25でMAC
アドレスと当該MACアドレスを有する端末あるいは、
次段のネットワーク間中継装置が接続されているポート
番号の対応のほかに、優先度の対応づけを保持する。こ
れにより、MACアドレス管理部24が受信フレームの
宛先MACアドレスから宛先ポート番号を検索すると同
時に、優先度を検索する。
【0038】検索終了後、宛先ポート番号と優先度を経
路設定部14に転送する。ただし、イーサネット等に
は、予めコネクションを設定し、当該コネクションの属
性を決定してから通信を開始するといった手順が無いた
め、MACアドレスと優先度の対応づけは装置の管理者
が手作業で行う必要がある。特に優先度を高くしたいも
の、優先度を低くしたいものが存在しなければ、すべて
同一の優先度に対応づけてもよい。
【0039】図3は本実施形態に係るネットワーク層処
理部の概略構成を示す図である。経路制御部受信インタ
フェース31は、経路制御部14より転送されたフレー
ムを受信し、バッファ制御部33にフレームを転送す
る。同時に、バッファ管理部32に新たなフレームを受
信したことを通知する。さらに、当該フレームを最後ま
で受信した後、バッファ管理部32に受信完了を通知す
る。バッファ管理部32は未使用のパケットバッファの
アドレス、中継処理すべきパケットが格納されているパ
ケットバッファのアドレス、経路制御部14に転送すべ
きパケットが格納されているパケットバッファのアドレ
ス及び、プロセッサに転送すべきパケットが格納されて
いるパケットバッファのアドレスを管理する。
【0040】バッファ制御部33はバッファ管理部32
から示されるアドレスに従い、パケットバッファへのパ
ケットの書込み及び、パケットバッファからのパケット
の読み出しを行う。中継処理管理部34は、バッファ管
理部32からパケットの受信通知を受け、前パケットの
中継処理が終了している場合に当該パケットのパケット
ヘッダをバッファ制御部33を介して読み出す。読み出
したパケットヘッダはヘッダ検査部35、優先度判定部
36、宛先検索部37へ転送し、所望の処理を行うよう
要求を行う。ヘッダ検査部35はパケットヘッダ長の検
査、生存時間の減算、パケットヘッダに含まれるヘッダ
チェックサムの計算を行い、ヘッダ長の異常、生存時間
が“0”あるいは、チェックサムエラーが検出された場
合は当該パケットにエラーが発生していることを中継処
理管理部34に通知する。また、生存時間が減算されて
いるため、新たなヘッダチェックサムを計算する。
【0041】優先度判定部36は対応付け手段としての
機能を有し、パケットヘッダのサービスフィールドに含
まれるネットワーク層における優先度を抽出し、データ
リンク層における優先度に対応づけを行う。ネットワー
ク層における優先度とデータリンク層における優先度の
対応はプロセッサ等、外部からのレジスタ設定等で予め
設定しておく。また、優先度に関する情報は外部から変
更することが可能である。ネットワーク層における優先
度は3ビットで示されるので、例えば0x0〜0x1を
H、0x2〜0x6をM、0x7をLと対応させる。図
10はIPバージョン4のパケットフォーマットを示
し、図11はこのフォーマットにおけるサービスフィー
ルドの構成を示す図である。図11に示すようにサービ
スフィールドに優先度に関する情報が含まれていること
がわかる。
【0042】宛先検索部37はパケットヘッダから抽出
した宛先IPアドレスをもとに付属のルーティングテー
ブル38を用いて、当該パケットの宛先ポート番号、宛
先MACアドレスを検索する。ルーティングテーブル3
8はIPアドレスと宛先ポート番号、宛先MACアドレ
ス等の対応を保持するテーブルである。図12はこのよ
うなルーティングテーブルのフォーマット例を示す図で
ある。図12において、H1で示す部分が検索するため
に使用するデータ(IPアドレス)であり、それ以外の
部分が検索した結果出力されるデータである。
【0043】図3に戻って、中継処理管理部34は、ヘ
ッダ検査部35からのエラー通知が無いことを確認し、
減算した後の生存時間、新たに計算したヘッダチェック
サムを当該パケットヘッダの該当するフィールドに、検
索した宛先MACアドレス及び、宛先ポートに相当する
発信元MACアドレスを当該フレームヘッダの該当する
フィールドにバッファ制御部32を介して書込み、当該
パケットの中継処理が完了したことを優先度判定部36
より通知された優先度とともにバッファ管理部32に通
知する。バッファ管理部32は通知された優先度に対応
する送信キューにパケットをキューイングする。
【0044】図7は本実施形態におけるパケットバッフ
ァの概念構成図である。図7に示すように、送信キュー
は送信キューH 72、送信キューM 73、送信キュ
ーL74に分離され、送信キューHには優先度判定部3
6により優先度Hに対応づけられたパケット、送信キュ
ーMには優先度判定部36により優先度Mに対応づけら
れたパケット、送信キューLには優先度判定部36によ
り優先度Lに対応づけられたパケットがそれぞれキュー
イングされる。
【0045】経路制御部14への経路設定要求は優先度
が高い送信キューにキューイングされているパケットに
ついて順番に行われ、優先度が高い送信キューからすべ
てパケットが送信された後、優先度が低い送信キューに
キューイングされているパケットの経路設定要求を行
う。例えば、経路制御部14に転送されるべきパケット
が送信キューHと送信キューMに存在する場合は、まず
送信キューHのパケットについて経路設定要求を行い、
送信キューHのパケットがすべて転送されてから送信キ
ューMのパケットについて、経路設定要求を行う。以降
の処理は従来の方式と同一である。
【0046】図4は本実施形態にかかる経路制御部の概
略構成を示す図である。メッセージ解析部411 〜41
n はデータリンク層処理部あるいは、ネットワーク層処
理部から送信された経路設定要求/経路解放要求メッセ
ージから要求元、宛先、データリンク層における優先度
を抽出する。経路設定要求メッセージを受信した場合に
は、宛先に対応するスケジューラ421 〜42n に経路
設定要求を受信したことを要求元、データリンク層にお
ける優先度とともに通知する。経路解放要求メッセージ
を受信した場合は宛先に対応するスケジューラに経路解
放要求を受信したことを通知する。スケジューラ421
〜42n は各宛先毎に配備され、各メッセージ解析部か
らの経路設定要求メッセージを、要求元と同時に通知さ
れるデータリンク層における優先度に従い、メッセージ
キューH(431 H〜43n H)、メッセージキューM
(431 M〜43n M)、メッセージキューL(431
L〜43n L)のいずれかに格納する。
【0047】経路管理部44に経路設定要求を通知する
場合には、優先度の高いメッセージキューから行う。例
えば、メッセージキューH及び、メッセージキューMに
処理されていない経路設定要求が存在する場合には、メ
ッセージキューHについて、経路設定の要求を経路管理
部44に対して行う。スケジューラは経路管理部44か
ら当該経路の設定完了が通知されるとメッセージ生成部
461 〜46n に経路設定が完了したことを通知する。
メッセージキューH、メッセージキューMおよび、メッ
セージキューLはFIFO形式のキューで、要求元を優
先度毎に保持する。
【0048】経路管理部44はマトリクススイッチ部4
5の制御及び管理を行う。スケジューラから経路設定要
求が通知された場合、要求された経路が現在使用中でな
ければ、マトリクススイッチ部45に所望の経路設定を
行い、スケジューラに設定完了を通知する。また、スケ
ジューラから経路解放要求が通知された場合は、マトリ
クススイッチ部45の該当する経路を解放する。マトリ
クススイッチ部45は経路管理部44の設定により、発
信元のデータリンク層処理部あるいは、ネットワーク層
処理部から受信したフレームを所望の宛先(データリン
ク層処理部あるいは、ネットワーク層処理部)に交換す
る。メッセージ生成部461 〜46n はスケジューラか
ら経路設定の完了が通知されると、経路設定完了を通知
するメッセージを生成して当該経路設定の要求元に対し
て送信する。
【0049】なお、上記した実施形態では、データリン
ク層とネットワーク層の優先度の対応づけを説明した。
しかしながら、データリンク層とネットワーク層に限ら
ず、上位置と下位置の優先度を対応づけることにより、
本実施形態と同様に異なる階層の優先度を統一して優先
制御を行うことが可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、ネットワーク間中継装
置において、データリンク層及びネットワーク層の優先
制御を装置全体として統一でき、ネットワーク層におい
て行う優先制御を有効に機能させることができる。これ
により、ルーティング情報等のネットワーク間中継装置
間の制御情報及び、ネットワーク管理情報等を装置全体
として優先的に交換・中継することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネットワーク間中継装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図2】データリンク層処理部の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】本実施形態に係るネットワーク層処理部の概略
構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係る経路制御部の概略構成を示す
ブロック図である。
【図5】従来の方式によるネットワーク層処理部の概略
構成を示すブロック図である。
【図6】従来の方式による経路制御部の概略構成を示す
ブロック図である。
【図7】本実施形態に係るフレームバッファ/パケット
バッファの構成を示す概念図である。
【図8】従来の方式によるフレームバッファ/パケット
バッファの構成を示す概念図である。
【図9】イーサネットのフレームフォーマットを示す図
である。
【図10】IPバージョン4のパケットフォーマットを
示す図である。
【図11】図10に示すIPバージョン4のパケットヘ
ッダに含まれるサービスフィールドの構成を示す図であ
る。
【図12】ルーティングテーブルフォーマットの構成を
示す図である。
【符号の説明】
111 〜11m …物理層処理部、 121 〜12m …データリンク層処理部、 131 〜13m …フレームバッファ、 14…経路制御部、 151 〜15n …ネットワーク層処理部、 161 〜16n …パケットバッファ、 17…プロセッサ、 21…MAC制御部、 22…バッファ管理部、 23…バッファ制御部、 24…MACアドレス管理部、 25…MACアドレス管理テーブル、 26…経路設定部、 27…経路制御部送信インタフェース、 28…経路制御部受信インタフェース、 31…経路制御部受信インタフェース、 32…バッファ管理部、 33…バッファ制御部、 34…中継処理管理部、 35…ヘッダ検査部、 36…優先度判定部、 37…宛先検索部、 38…ルーティングテーブル、 39…経路設定部、 310…経路制御部送信インタフェース、 311…プロセッサ送信インタフェース、 312…プロセッサ受信インタフェース、 411 〜41n …メッセージ解析部、 421 〜42n …スケジューラ、 431 H〜43n H…メッセージキューH、 431 M〜43n M…メッセージキューM、 431 L〜43n L…メッセージキューL、 44…経路管理部、 45…マトリクススイッチ部、 461 〜46n …メッセージ生成部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データリンク層でフレームの交換を行な
    うにあたって、受信フレームの優先度を識別して、デー
    タリンク層における優先度に基づく優先制御を行なう経
    路制御手段と、 ネットワーク層でパケットの中継を行なうにあたって、
    ネットワーク層における受信パケットの優先度を識別し
    て、ネットワーク層における優先度に基づく優先制御を
    行なう中継処理手段と、 ネットワーク層における優先度をデータリンク層で識別
    可能な優先度に対応付けて統一された優先度での優先制
    御を行わせる対応付け手段と、 を具備することを特徴とするネットワーク間中継装置。
  2. 【請求項2】 ネットワーク層における受信パケットの
    ヘッダ中に含まれる優先度情報を抽出してデータリンク
    層で識別可能な優先度に対応づけるようにしたことを特
    徴とする請求項1記載のネットワーク間中継装置。
  3. 【請求項3】 データリンク層における優先度とネット
    ワーク層における優先度の対応づけを変更する手段を具
    備することを特徴とする請求項1または2記載のネット
    ワーク間中継装置。
  4. 【請求項4】 ネットワーク層における優先度に基づき
    優先制御を行うネットワーク層処理手段を具備すること
    を特徴とする請求項1記載のネットワーク間中継装置。
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