JP2000047709A - プロセス制御装置およびプロセス制御情報管理方法 - Google Patents

プロセス制御装置およびプロセス制御情報管理方法

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JP2000047709A JP21673198A JP21673198A JP2000047709A JP 2000047709 A JP2000047709 A JP 2000047709A JP 21673198 A JP21673198 A JP 21673198A JP 21673198 A JP21673198 A JP 21673198A JP 2000047709 A JP2000047709 A JP 2000047709A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御時の操業実績に基づき、制御情報を管理
するテーブルを構築する際に、テーブル構築のために必
要とされていた労力やコストを大幅に削減できる手段を
備えたプロセス制御装置およびプロセス制御情報管理方
法を提供する。 【解決手段】 制御対象プロセス140の制御仕様およ
び材料情報とこれらに対応した適切な制御指令値との関
係を格納した制御情報管理テーブル104と、制御仕様
および材料情報が与えられたとき制御情報管理テーブル
104の内容を参照して制御指令値を算出する制御指令
算出手段102とを備えたプロセス制御装置において、
操業が所望範囲内の結果であったか否かを判定する操業
良否判定手段111と、操業良否判定手段111が良好
な結果と判定した操業のみに対応して制御対象プロセス
140から取り込んだ状態量に基づき制御情報管理テー
ブル104の内容を更新する制御情報適応手段105と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼産業,化学産
業,一般産業などのバッチプロセスにおけるプロセス制
御装置およびプロセス制御情報管理方法に係り、特に、
制御仕様や種々の材料情報を対象とした多品種少量プロ
セスであるために適切な制御指令値の算出が困難な制御
分野に好適なプロセス制御指令値の算出手段およびプロ
セス制御情報の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バッチ処理毎の制御指令算出のための代
表的手法としては、制御仕様および材料情報毎に適切と
思われる制御指令値をテーブルに蓄えておき、制御開始
に先立って制御仕様および材料情報に基づいてテーブル
を検索し、制御指令値を抽出する手法がある。
【0003】テーブルを構築しない手法としては、特開
平7−121206号公報に記載のように、物理モデル
や統計モデルを用い、制御条件と制御指令との関係を、
テーブルではなく、モデルの形態で蓄える手法もある。
【0004】制御指令値の適切さを高める代表的な手法
としては、特開平8−243613号公報に記載のよう
に、制御指令に対してその制御指令で過去に制御した時
に検出された誤差の値をテーブル化しておき、次回以降
の制御指令算出に反映させる手法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記テーブル検索によ
り制御指令を抽出する手法は、多品種少量プロセスの場
合、テーブルサイズが巨大になり、人手によるテーブル
構築には、多大な労力と実験操業などに伴う膨大なコス
トを要する。また、圧延のような多品種のプロセスで
は、通常、鋼種毎に独立したテーブルが用意されるが、
テーブルの構築が困難であるだけでなく、新鋼種に対し
て適切な制御指令値を算出する手法がないので、新鋼種
に対応するには人手によりテーブルを追加しまたは更新
しなければならない。さらに、経時変化などでプラント
特性が変化すると、テーブルの内容が不適切となるため
に、制御指令値が適切に算出されず、制御精度が低下す
る。
【0006】また、物理モデルや統計モデルを用いて制
御指令を算出する手法は、その用途が、モデリング可能
な場合に限定される。物理モデルを用いる手法は、適用
対象が物理モデルを十分な厳密さで構築可能なプロセス
に限定される。一方、統計モデルを用いる場合には、モ
デルの尤度を保証するために十分な母数のデータの採取
が必要である。多品種少量プロセスでは、品種毎に統計
モデルが必要となるので、それぞれのモデルの尤度を保
証するためには、多大な労力と実験操業などに伴う膨大
なコストを要する。
【0007】さらに、過去の制御時に検出された誤差の
値を用いて制御指令値の精度を高める手法では、プロセ
スの非定常な振る舞いに起因した特異な誤差の影響を考
慮した結果、逆に、制御指令値の適切さが低下する恐れ
があった。
【0008】本発明の目的は、制御時の操業実績に基づ
いて、制御情報を管理するためのテーブルを構築する際
に、テーブル構築のために必要とされていた労力やコス
トを大幅に削減できる手段を備えたプロセス制御装置お
よびプロセス制御情報管理方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、制御対象プロセスの制御仕様および材料
情報とこれらに対応した適切な制御指令値との関係を格
納した制御情報管理テーブルと、制御仕様および材料情
報が与えられたとき制御情報管理テーブルの内容を参照
して制御指令値を算出する制御指令算出手段とを備えた
プロセス制御装置において、操業が所望範囲内の結果で
あったか否かを判定する操業良否判定手段と、操業良否
判定手段が良好な結果と判定した操業のみに対応して制
御対象プロセスから取り込んだ状態量に基づき制御情報
管理テーブルの内容を更新する制御情報適応手段とを備
えたプロセス制御装置を提案する。
【0010】前記制御情報適応手段は、操業良否判定手
段が良好な結果と判定した操業に対応した制御仕様およ
び材料情報が制御情報管理テーブルに既に格納されてい
る場合は、取り込んだ状態量に基づき制御情報管理テー
ブルの内容を更新し、操業良否判定手段が良好な結果と
判定した操業に対応した制御仕様および材料情報が制御
情報管理テーブルに未だ格納されていない場合は、制御
仕様および材料情報と制御指令値とを制御情報管理テー
ブルに新たに登録する手段である。
【0011】前記制御情報適応手段は、材料情報を加工
物の組成と熱処理履歴に従って数値表現し、数値を要素
とするベクトル情報で被加工材の材質を特定し、ベクト
ル距離で材料情報の類似度を算出する弁別手段を含むこ
とができる。
【0012】いずれのプロセス制御装置においても、前
記制御指令算出手段は、材料情報が制御情報管理テーブ
ルに格納されている場合は、関係付けられて格納されて
いる制御指令値を抽出し、材料情報が制御情報管理テー
ブルに格納されていない場合は、類似度の高い材料情報
を複数抽出し、内/外挿計算により制御指令値を推定す
るセットアップ手段を含むことがある。
【0013】また、操業に際して制御情報適応手段が起
動されたか否かを操業良否判定手段の演算内容とともに
表示するマンマシン装置を備えることが好ましく、さら
に、操業に際して制御情報適応手段が起動された場合
に、操業で用いられた制御仕様および材料情報と制御情
報管理テーブルにすでに格納されいる類似度の高い制御
仕様および材料情報とともに、制御情報管理テーブルの
更新内容を表示するマンマシン装置を備えることが望ま
しい。
【0014】本発明は、また、上記目的を達成するため
に、制御対象プロセスの制御仕様および材料情報とこれ
らに対応した適切な制御指令値との関係を制御情報管理
テーブルに予め格納し、制御仕様および材料情報が与え
られたときに制御情報管理テーブルの内容を参照して実
際の制御指令値を算出しプロセスを制御するためのプロ
セス制御情報管理方法において、プロセスが、バッチ処
理プロセスであり、バッチ処理に先立って制御指令値を
算出し、バッチ処理終了後、操業の良否を判定し、良好
な操業結果であると判定された操業のみに対応して制御
対象プロセスから取り込んだ状態量に基づいて制御情報
管理テーブルの内容を更新するプロセス制御情報管理方
法を提案する。
【0015】前記プロセスが、鋼板を圧延するミルプロ
セスである場合は、コイル1本分の圧延に先だって圧下
荷重や張力などの制御指令値を算出し、コイル1本分の
圧延終了後、圧延された鋼板の板厚や形状の情報を基に
操業の良否を判定し、良好な操業結果であると判定され
た場合にのみ、コイルの定常圧延部において得られた圧
下荷重や張力に従って制御情報管理テーブルの内容を更
新する。
【0016】良好な操業結果であると判定した操業にの
み対応した目標板厚や板幅などの制御仕様および炭素含
有量や熱処理履歴などの材料情報が制御情報管理テーブ
ルに既に格納されている場合は、関係付けられて格納さ
れている圧下荷重や張力などの制御指令値を対応するコ
イルの定常圧延部において得られた圧下荷重や張力との
偏差に従って制御情報管理テーブルの内容を更新し、良
好な操業結果であると判定した操業にのみ対応した目標
板厚や板幅などの制御仕様および炭素含有量や熱処理履
歴などの材料情報が制御情報管理テーブルに未だ格納さ
れていない場合は、制御仕様および材料情報に対応付け
てコイルの定常圧延部において得られた圧下荷重や張力
などの状態量を制御指令値として新たに制御情報管理テ
ーブルに登録する。
【0017】本発明においては、材料情報や制御仕様お
よび制御指令値の関係を蓄えた制御情報管理テーブルと
このテーブルの内容に従って制御指令値を算出する制御
指令算出手段とを有するプロセス制御装置に、制御情報
管理テーブルの内容を適応修正する制御情報適応手段を
備え、バッチ処理の終了後に、制御情報適応手段を動作
させ、テーブルの内容を自動的に追加しまたは更新する
ので、基本的には実験操業などが不要になり、労力やコ
ストを大幅に削減しながら、最適なサイズの制御情報管
理テーブルを自動的に構築できる。
【0018】また、制御情報管理テーブルに品種情報を
数値化して蓄え、品種毎の類似度を算出するとともに、
類似度の高い品種をテーブルから抽出し、制御指令算出
手段で、適当な内/外挿計算により該当品種の適切な制
御指令値を推定する。特に、多様な合金鋼の場合は、含
有量や熱処理履歴などの材料情報・材質情報を数値の組
合せとしてベクトル表現し、類似度をベクトル距離とし
て算出し、この情報に基づき、該当品種の適切な制御指
令値を算出する。したがって、多品種少量プロセスであ
っても、新品種について、適切な制御指令値を効率的に
算出できる。
【0019】さらに、制御情報適応手段に操業の良否を
判定する操業良否判定手段を設け、操業が良好になされ
たときの実績データのみを選択的に抽出し、このときの
制御仕様や材料情報を特定する情報と実績データとの関
係を制御情報管理テーブルに自動登録する。このように
すると、新鋼種に対応するためのテーブル更新には、人
手が不要となる。
【0020】操業良否判定手段により、操業が良好にな
されたときの実績データのみを選択的に抽出し、制御情
報管理テーブルに登録されている制御指令値と照合し、
相違する場合は、制御指令値を修正するので、経時変化
などでプラント特性が変化しても、それに応じた制御指
令値が適切に算出される。
【0021】操業良否判定手段は、制御不良時の実績デ
ータを制御情報管理テーブルに取り込まないように制御
することから、プロセスの非定常な振る舞いに起因した
特異な誤差が生じても、その影響で制御指令値の精度が
低下することはない。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、図1〜図10を参照して、
本発明によるプロセス制御装置およびプロセス制御情報
管理方法の実施例を説明する。
【0023】図1は、本発明によるプロセス制御装置の
一実施例の機能的構成を示すブロック図である。図1に
示したプロセス制御システムは、マンマシン装置115
と、プロセス制御装置100と、ネットワーク120
と、I/O130と、制御対象140とからなる。マン
マシン装置115は、ユーザがプロセス制御装置100
に対して必要な情報を入出力するためのコンソールであ
る。プロセス制御装置100は、ネットワーク120を
介して、I/O130に接続されている。I/O130
は、制御対象140を動作させる制御信号を出力したり
制御対象140に装着されたセンサからの検出信号を取
り込むための入出力手段である。
【0024】プロセス制御装置100は、次回以降に生
産する製品の仕様や材料情報などの管理情報を管理する
管理手段101と、バッチ制御開始に先立ち管理手段1
01から管理情報を取り込み制御情報管理テーブル10
4を参照して制御指令値などの制御に必要な情報を算出
する制御指令算出手段102と、制御対象140の状態
を検出しその状態値が制御指令値と一致するように制御
対象140のアクチュエータに操作量を出力する制御系
103とを備えている。
【0025】制御指令算出手段102は、制御情報抽出
手段107とセットアップ手段108とからなる。制御
情報抽出手段107は、制御情報管理テーブル104を
検索し、管理情報に該当する制御情報を抽出するととも
に、該当する管理情報を抽出できない場合は、後述の手
法により、類似度の高い管理情報と制御情報との関係か
ら制御情報を推定する。
【0026】制御系103と制御対象140との間でや
り取りする信号は、通信手段106を介して入出力され
る。
【0027】プロセス制御装置100は、さらに、バッ
チ処理の終了後、操業が所望範囲内の結果であったか否
かを判定する操業良否判定手段111と、制御が所望の
結果であった場合にのみ起動され制御情報管理テーブル
104の内容を更新する制御情報適応手段105とを備
えている。制御情報適応手段105は、管理情報を基に
制御情報管理テーブル104のどの部分を追加,変更す
るかを特定する弁別手段110と、特定された部位の内
容を更新する制御情報テーブル学習手段109とからな
る。
【0028】本実施例では、制御対象140として圧延
プラントを示してある。圧延プラント140は、多数併
設されたロール142により圧延鋼板141を圧延し、
徐々に薄くして、薄鋼板を生成する。厚み計143,荷
重計144,張力計145,速度計146などのセンサ
は、圧延プラント140の状態を検出する。検出結果
は、I/O130を通して、制御装置100に送信され
る。圧延プラントでは、一般に、コイル状に巻かれた鋼
板をほどいて圧延し、圧延した鋼板を再度巻き取る。し
たがって、本実施例のバッチ処理は、コイル1本の圧延
処理に対応する。
【0029】図2は、図1の実施例に用いる制御情報管
理テーブル104の構成の一例を示す図である。管理情
報を弁別するための領域は、鋼板の金属組成や熱処理の
形態などで決定される鋼種をクラス分けする領域201
と、目標とする鋼板の板厚,板幅,圧延される前の初期
板厚などの制御仕様をクラス分けする領域202とに分
離して構築する。制御仕様をクラス分けする領域202
は、鋼種をクラス分けした領域201のそれぞれについ
て定義されている。鋼種をクラス分けする領域領域20
1および制御仕様をクラス分けする領域202で弁別さ
れた管理情報のそれぞれに対応して、セットアップ値が
定義される。セットアップ値は、領域203に格納され
ており、与えられた管理情報に対応した適切な制御仕様
と対応する。図1の例では、炭素(C)の含有量0.1,
マンガン(Mn)の含有量0.3,熱処理あり(1)・・・・の鋼
種で、目標板厚0.2,板幅0.3,・・・・の制御仕様のと
きには、制御指令値として、第1スタンドの圧下率を
0.85,荷重を108,張力を20.3, ・・・・に設定
することを示している。
【0030】図3は、図1の実施例における操業良否判
定手段111の処理手順の一例を示すフローチャートで
ある。プロセス制御装置100が圧延制御装置である場
合、操業良否判定手段111は、バッチ処理すなわちコ
イル1本分の圧延処理の終了後に起動され、その回の圧
延処理に関し、コイルのオフゲージ長Coffg と板厚変
動Cf の値とを用いて、操業の良否を判定する。
【0031】図4は、操業の良否を説明するためのオン
ゲージ領域およびオフゲージ領域の模式図である。オフ
ゲージ長Coffgとは、図4に示すコイル両端にあって仕
様を満足しない部分の大きさに対応する。コイル端部に
は、材質や制御の不連続性により、制御精度が目標範囲
に入っていない領域が存在する。この領域をオフゲージ
領域、精度が目標を満足する領域をオンゲージ領域と呼
ぶ。図4でオフゲージ領域の長さすなわちオフゲージ長
Coffgは、 (数式1) Coffg=Lf+Lb で定義する。また、オンゲージ領域Con は、 (数式2) Con=L−Coffg =L−(Lf+Lb) となる。なお、図4で、溶接点とは、他のコイルと接続
し一体化して圧延するためのコイル端部の溶接部位を示
している。
【0032】さて、図3に戻り、ステップS31では、
コイルのオフゲージ長Coffg を算出する。
【0033】ステップS32では、板厚変動Cf を算出
する。板厚変動は、例えば、 (数式3) Cf={Σ(Xi−Xave)}/n ただし Xave=(ΣXi )/n、Xi:各サンプル点での
板厚、n:コイル全長におけるサンプル点の合計のよう
に表現され、板の長さ方向で逐次検出した板厚の値か
ら、分散値を計算して得られる。また、コイルの板厚が
最も厚い部分の値から最も薄い部分の値を単純に引いて
算出することも考えられる。
【0034】ステップS33では、操業の良否を判定
し、制御情報適応手段105を起動するかどうか決定す
る。操業結果が良好で、制御情報管理テーブル104を
適応させるのに適した操業データが得られると判断した
場合、制御情報適応手段105を起動し、そうでない場
合は、起動しない。ステップS33では、ステップS3
1およびとステップS32で算出したオフゲージ長Cof
fg および板厚変動Cfの値がそれぞれの評価規範であ
る(Coffg)th、(Cf)th より小さいかどうかを判定す
る。
【0035】いずれも小さくない場合には、制御情報適
応手段105を起動することなく、そのコイルに関する
処理を終了する。いずれも小さい場合には、ステップS
34に移る。
【0036】ステップS34では、制御情報適応手段1
05を起動する。
【0037】本実施例では、コイルのオフゲージ長Cof
fg ,板厚変動Cf,自動制御系への手動介入の有無に基
づき、操業の良否を判定したが、実際には、板の幅方向
の板厚の精度を考慮し、判定することも考えられる。ま
た、ロールと板との間で滑り(スリップ)が発生したか否
かなどを含めて判定することも考えられる。さらに、他
のプラントの場合は、例えば化学プラントであれば、単
位時間に生成される化合物の量や反応速度が所望の値で
あるかなどの予め定義した操業の良否に関する指標に基
づき判定すればよい。
【0038】図5は、図1の実施例における弁別手段1
10の処理手順の一例を示すフローチャートである。ス
テップS34で起動される制御情報適応手段105内の
弁別手段110は、そのコイルの管理情報を制御情報管
理テーブル104の管理情報と照合し、類似度を算出し
た上で、コイルが制御情報管理テーブル104のどの部
位に対応するか判定する。
【0039】ステップS51では、コイルの管理情報か
ら属性ベクトルを抽出する。例えば鋼種に関する属性を (数式4) VC=(C,Mn,熱処理,・・・・・) =(0.14,0.31,0,・・・・・) のようにベクトル化し、さらに制御仕様に関する属性を (数式5) VS=(目標板厚,板幅,・・・・・) =(0.23,0.92,・・・・・) のようにベクトル化する。
【0040】ステップS52では、鋼種について属性ベ
クトルと制御情報管理テーブル104に蓄えられた情報
とをベクトル照合し、類似度を算出する。すなわち、鋼
種に関するベクトルVCと制御情報管理テーブル104
の鋼種をクラス分けする領域201のベクトルVci(i
は鋼種番号)とで、類似度(Vsimc)iを算出し、最も類似
度の高い鋼種を特定する。図2の例において、Vciは、
順に(0.10,0.30,1, ・・・)、(0.15,0.6
0,0,・・・)、(0.25,0.60,1,・・・)、・・・と対
応している。具体的には、 (数式6) (Vsimc)i= (VC−Vci)2 を各Vci について求める。(Vsimc)i の値が小さいこ
とは、類似度が大きいことを示している。
【0041】ステップS53では、(Vsimc)i の値が最
小のベクトルVci を抽出する。
【0042】ステップS54では、制御仕様について属
性ベクトルと制御情報管理テーブル104に蓄えられた
情報をベクトル照合し類似度を算出する。すなわち、ま
ず制御仕様に関するベクトルVSと鋼種に対応付けられ
た制御仕様をクラス分けする領域202のベクトルVsj
(jは制御仕様番号)とで、類似度 (Vsims)j を算出
し、最も類似度の高い鋼種を特定する。図2の例におい
て、Vsi は、順に(0.2, 0.9, ・・・)、(0.3,
0.9, ・・・)、(0.8, 0.9, ・・・)、・・・と対応して
いる。具体的には、 (数式6) (Vsims)j= (VS−Vsj)2 を各Vsi について求めるが、(Vsims)j の値が小さい
ことは、類似度が大きいことを示している。
【0043】ステップS55では、(Vsims)j の値が最
小のベクトルVsj を算出する。ベクトルの要素として
は、各数値の絶対値を用いてもよいが、適当な値で正規
化して用いてもよい。また、各要素の平均的な値Aおよ
びばらつきσに対して、数値の絶対値Bを (数式7) B=A+ασ と表したときのαをベクトルの各要素について算出し、
用いてもよい。
【0044】図6は、図1の実施例における制御情報テ
ーブル学習手段109の処理手順の一例を示すフローチ
ャートである。制御情報テーブル学習手段109は、弁
別手段110で特定されたベクトルの情報と操業実績と
して得られたデータとに基づいて、制御情報管理テーブ
ル104に蓄えられているセットアップ値203の内容
を更新する。
【0045】ステップS61では、鋼種をクラス分けす
る領域201で特定された類似度最大の項目に対し、類
似度が十分大きいか否かを判定する。すなわち、(Vsim
c)iが、所定値以下かどうかを判定する。
【0046】類似度が小さいことは、その鋼種に対応す
る情報が制御情報管理テーブル104に格納されていな
いことを意味しているので、ステップS66に進み、鋼
種に関するベクトルVCを鋼種をクラス分けする領域2
01に追加する。さらに、これに対応付けて制御仕様に
関するベクトルVSを制御仕様をクラス分けする領域2
02に追加する。また、圧延で得られた定常状態時の操
業実績を取り込み、制御仕様の項目と対応付けて、#1
圧下率,#1荷重,#1張力などの値をセットアップ値
のテーブル203に追加する。定常状態時の操業実績
は、各信号の変動が所定値以下に静定したタイミングで
の操業データを用いてもよいが、コイル中央部の操業デ
ータを機械的に取り込むだけでよい場合もある。
【0047】ステップS61で、類似度が十分大きかっ
た場合には、ステップS62で、制御仕様をクラス分け
する領域202で特定された類似度最大の項目に対し、
類似度が十分大きいかどうかを判定する。すなわち、
(Vsims)j が、所定値以下かどうかを判定する。
【0048】類似度が小さいことは、その鋼種に対応す
る情報が、制御情報管理テーブル104に格納されてい
るが、制御仕様に対応する情報は、格納されていないこ
とを意味している。この場合、ステップS65に進み、
制御情報管理テーブル104の制御仕様をクラス分けす
る領域202にそのコイルの制御仕様を示すベクトルV
Sを追加する。同様に、定常状態の操業実績を取り込
み、制御仕様の項目と対応付けて、#1圧下率,#1荷
重,#1張力などの値をセットアップ値のテーブル20
3に追加する。
【0049】一方、ステップ62で、鋼種,制御仕様に
関するベクトルの類似度が共に大きい場合には、ステッ
プS63に進み、これらの情報から一意に特定されたセ
ットアップ値と操業実績とを比較する。差異があること
は、セットアップ値が不適切だったことと対応している
ので、操業データに基づいてセットアップ値を修正す
る。
【0050】ステップS63では、セットアップ値Vse
t と操業実績Vact の差分Vdifを検出する。Vset,V
act を (数式8) Vset=((#1圧下率)set,(#1荷重)set,(#1張力)
set、・・・・・) Vact=((#1圧下率)act,(#1荷重)act,(#1張力)
act、・・・・・) のようにベクトル表現し、 (数式9) Vdif=(Vset−Vact)2 のようにして差分の大きさを定量化してもよいし、各要
素毎に差異の有無を判定してもよい。
【0051】差異があった場合には、ステップS64
で、セットアップ値を修正する。そのセットアップ値に
対して、 (数式10) V′set=Vset+β(Vact−Vset) ただし V′set:更新されたセットアップ値、β:定
数のような演算で、セットアップ値を実績データに近づ
ける。
【0052】以上の処理により、新しい鋼種や制御仕様
に関しては、制御情報管理テーブル104に内容を追加
し、次回以降の制御指令算出に反映できる。また、すで
に実績のある鋼種や制御仕様に関しては、セットアップ
値を随時適応修正し、プラント特性変化などに起因した
制御精度の低下を回避できる。
【0053】次に、バッチ処理に先立ってなされる制御
指令算出のための処理を説明する。管理手段101で
は、鋼種や制御仕様(目標板厚,板幅,圧延速度など)
が、圧延されるコイルの順番に従って管理されている。
管理情報は、通常ラインコンピュータで管理されてお
り、ネットワーク120を通してプロセス制御装置10
0の管理手段101に適当なタイミングで転送される。
制御指令算出手段102は、管理手段101から管理情
報を受け取り、次回圧延するコイルの鋼種,制御仕様を
特定した後、制御情報管理テーブル104から制御情報
を抽出し、セットアップ値として制御系にセットする。
制御情報抽出手段107では、弁別手段110で実行し
たステップS51〜ステップS55と同様の処理によ
り、そのコイルの管理情報を制御情報管理テーブル10
4の管理情報と照合し、類似度(Vsimc)iを算出して、
そのコイルのセットアップ値として制御情報管理テーブ
ル104のどの部位の値を用いればよいかを判定する。
【0054】図7は、図1の実施例におけるセットアッ
プ手段108の処理手順の一例を示すフローチャートで
ある。セットアップ手段108では、制御情報抽出手段
107の判定結果に基づいて制御指令を算出する。
【0055】ステップS71では、鋼種をクラス分けす
る領域201で特定された類似度最大項目に対し、類似
度が十分大きいかどうかを判定する。すなわち、(Vsim
c)iが、所定値以下かどうかを判定する。
【0056】類似度が小さいことは、その鋼種に対応す
る情報が制御情報管理テーブル104に格納されていな
いことを意味しているので、ステップS75に進みセッ
トアップ値を推定する。具体的には、鋼種テーブルと制
御仕様テーブルとを一括化して類似度を算出し、類似度
の高い項目を抽出した上で、これらを用いた内/外挿演
算でセットアップ値を推定する。すなわち、VCとVSと
を一括化したベクトルVCSを (数式11) VCS=(C,Mn,熱処理,・・・・・,目標板厚,板幅,・・・・・) =(0.14, 0.31, 0, ・・・・・, 0.23, 0.92, ・・・・・) のように表現し、同様にVci とVsj を一括化したVcs
ij に対して (数式12) (Vsimcs)ij= (VCS−Vcsij)2 により類似度を算出し、大きい順に適当数抽出した(Vs
imcs)ij に基づいて、セットアップ値Vsetを計算す
る。Vsetは、(数式8)の形態となっている。適当数が
例えば3の場合、制御情報管理テーブル104からVcs
1,Vcs2,Vcs3が抽出されたとする。この場合、そ
れぞれに対応したセットアップ値を示すベクトルVset
1,Vset2,Vset3を用い、 (数式13) Vset=[{Q − (Vsimcs)1}Vset1/2Q] +[{Q − (Vsimcs)2}Vset2/2Q] +[{Q − (Vsimcs)3}Vset3/2Q] ただし Q:(Vsimcs)1+(Vsimcs)2+(Vsimcs)3
を一例とする数式に従い、セットアップベクトルVset
1,Vset2,Vset3を類似度に従って重み付けして加
算し、Vsetを算出する。
【0057】ステップS71で、類似度が十分大きかっ
た場合には、ステップS72では、制御仕様をクラス分
けする領域202で特定された類似度最大の項目に対し
て、類似度が十分大きいかどうかを判定する。すなわ
ち、(Vsims)j が、所定値以下かどうかを判定する。
【0058】類似度が小さい場合、その鋼種に対応する
情報が、制御情報管理テーブル104に格納されている
が、制御仕様に対応する情報は、格納されていないこと
を意味している。この場合は、ステップS74に進み、
制御仕様テーブルの類似度の高い項目を抽出し、内/外
挿処理によりセットアップ値を推定する。すなわち、
(数式6)と同様の計算式で算出した(Vsims)j を用い、
これらを大きい順に適当数抽出してセットアップ値Vse
tを計算する。適当数が例えば3の場合、制御情報管理
テーブル104からVcs1,Vcs2,Vcs3が抽出され
たとする。それぞれに対応したセットアップベクトルV
set1,Vset2,Vset3を用い、 (数式13) Vset=[{Q−(Vsims)1}Vset1/2Q] +[{Q−(Vsims)2}Vset2/2Q] +[{Q−(Vsims)3}Vset3/2Q] を一例とする数式に従って、セットアップベクトルVse
t1,Vset2,Vset3を類似度に従って重み付け加算
し、Vsetを算出する。鋼種,制御仕様に関するベクト
ルの類似度が共に大きい場合、セットアップ値は、制御
情報管理テーブル104に格納されている値で一意に特
定される。したがって、制御情報管理テーブル104か
ら抽出したVsetをセットアップ値として制御系103
に出力する。
【0059】図8は、図1の実施例における制御系10
3の構成の一例を示すブロック図である。図8は、制御
系のうち、鋼板の張力をPI制御する部分を示している
が、実際には、多数の制御系から構成されている。制御
指令算出手段102で算出されたセットアップVset の
うち、第1スタンドと第2スタンドとの間の張力の指令
値が、#1張力指令値801に設定される。制御系10
3に備えられたコントローラ802は、#1張力指令値
801に設定された値と制御対象の#1張力計145か
ら帰還される値との偏差を小さくする方向に、アクチュ
エータ803を操作する。アクチュエータ803として
は、第1スタンドおよび第2スタンドのロール速度や圧
下荷重を選択的に用いる場合が多い。
【0060】本実施例では、独立した制御ループの組合
せを基本とする古典制御系を採用したが、多数のセンサ
とアクチエータとの間を代数マトリクスで接続する最適
制御系で構成してもよい。この場合でも、本発明をその
まま適用できる。
【0061】図9は、図1の実施例におけるプロセス制
御装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック
図である。プロセス制御装置100は、図1の通信手段
106に加え、プログラムを実行する演算装置901
と、プログラムを格納するプログラム記憶部902と、
データを格納するデータ記憶部903とを備えており、
これらの回路部分がバス904を介して結合され、信号
を授受する。
【0062】図9の各手段のうち、操業良否判定手段1
11と、弁別手段110と、制御情報テーブル学習手段
109と、管理手段101と、制御情報抽出手段107
と、セットアップ手段108と、制御系103とは、そ
れぞれプログラムモジュールの形態でプログラム記憶部
902に格納されている。各プログラムは、通常、マン
マシン装置115から入力されてコンパイルされた後、
制御装置100にローディングされ、演算装置901に
より逐次読み出され実行される。ローディングされた後
は、特殊な場合を除き、再ローディングされる場合以外
は内容が変更されることはない。一方、制御情報管理テ
ーブル104は、データ記憶部903に格納されてお
り、実施例で示したように、必要に応じて書き換えられ
る。
【0063】図10は、図1の実施例におけるマンマシ
ン装置115の表示例を示す図である。図10の(i)
は、操業良否判定手段111の実行結果の表示例であ
る。加工された圧延鋼板141の良否の指標であるオフ
ゲージ長Coffgや板厚分散の操業値を表示し、ユーザに
知らせる。同時に、良否の基準値を表示する。図示した
例は、良好操業であることを示している。したがって、
制御情報適応手段105が起動される。実際の運用上
は、制御情報適応手段105を自動的に起動するばかり
ではなく、図10(i)の表示を確認したユーザの入力操
作に応じて起動してもよい。
【0064】図10(ii)は、制御情報管理テーブル10
4の適応内容の表示例である。操業材料のベクトルが、
制御情報管理テーブル104に蓄えられている類似材料
のベクトルとともに、表形式で表示される。本実施例で
は、ベクトルの類似度が小さかったので、制御情報管理
テーブル104に新たな材料,制御仕様,制御指令値が
追加されることを示している。
【0065】マンマシン装置115は、これらの表示の
他に、制御情報管理テーブル104の内容表示やデータ
の手動書き換え操作のための表示にも用いられる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、バッチ処理を挟んで、
制御指令算出手段と制御情報適応手段とをインタラクテ
ィブに動作させることにより、良好に制御されたときの
操業実績のみに基づいて、制御情報管理テーブルを自動
的に構築できる。したがって、これまでテーブル構築の
ために必要とされていた労力やコストを大幅に削減でき
る。
【0067】また、制御情報管理テーブルに品種情報を
数値化して蓄え、類似度の高い品種をテーブルから抽出
するとともに、制御指令算出手段で内/外挿計算を実行
して制御指令値を算出できる。この手法によれば、多品
種少量プロセスで新品種に対して適切な制御指令値を算
出する術がない場合でも、類似度の高い品種に関する情
報から適切な制御指令値を推定し設定できる。その結
果、制御がうまく行った場合には、実績を新たに制御情
報管理テーブルに登録し、次回以降の指令値算出に反映
できる。したがって、新鋼種に対応するためのテーブル
の更新を自動化できる。
【0068】さらに、制御が良好に行われたときの実績
データのみを選択的に抽出し、制御情報管理テーブルに
登録されている対応の制御指令値と照合し、相違する場
合には、制御指令値を修正する手段を設けたので、経時
変化などでプラント特性が変化しても、制御指令値を常
に最適に維持できる。
【0069】操業良否判定手段を設け、制御不良時の実
績データを制御情報管理テーブルの更新に用いることを
防いだので、プロセスの非定常な振る舞いに起因した特
異な誤差の影響によって、制御情報管理テーブルの内容
が不適切に変更されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプロセス制御装置の一実施例の機
能的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例に用いる制御情報管理テーブル1
04の構成の一例を示す図である。
【図3】図1の実施例における操業良否判定手段111
の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】操業の良否を説明するためのオンゲージ領域お
よびオフゲージ領域の模式図である。
【図5】図1の実施例における弁別手段110の処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【図6】図1の実施例における制御情報テーブル学習手
段109の処理手順の一例を示すフローチャートであ
る。
【図7】図1の実施例におけるセットアップ手段108
の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】図1の実施例における制御系103の構成の一
例を示すブロック図である。
【図9】図1の実施例におけるプロセス制御装置100
のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図10】図1の実施例におけるマンマシン装置115
の表示例を示す図である。
【符号の説明】
100 プロセス制御装置 101 管理手段 102 制御指令算出手段 103 制御系 104 制御情報管理テーブル 105 制御情報適応手段 106 通信手段 107 制御情報抽出手段 108 セットアップ手段 109 制御情報テーブル学習手段 110 弁別手段 111 操業良否判定手段 115 マンマシン装置 120 ネットワーク 130 I/O 140 制御対象 141 圧延鋼板 142 ロール 143 厚み計 144 荷重計 145 張力計 146 速度計 201 鋼種 202 制御仕様 203 セットアップ値 801 #1張力指令値 802 コントローラ 803 アクチュエータ 901 演算装置 902 プログラム記憶部 903 データ記憶部 904 バス
フロントページの続き (72)発明者 諸岡 泰男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 熊山 治良 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 Fターム(参考) 4E024 AA01 BB02 BB03 CC02 GG10 5H215 AA04 BB01 BB09 CC07 CX01 GG09 KK01 KK06 5H223 AA01 BB01 CC01 CC08 DD03 DD07 EE30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象プロセスの制御仕様および材料
    情報とこれらに対応した適切な制御指令値との関係を格
    納した制御情報管理テーブルと、制御仕様および材料情
    報が与えられたとき前記制御情報管理テーブルの内容を
    参照して制御指令値を算出する制御指令算出手段とを備
    えたプロセス制御装置において、 操業が所望範囲内の結果であったか否かを判定する操業
    良否判定手段と、 前記操業良否判定手段が良好な結果と判定した操業のみ
    に対応して前記制御対象プロセスから取り込んだ状態量
    に基づき前記制御情報管理テーブルの内容を更新する制
    御情報適応手段とを備えたことを特徴とするプロセス制
    御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロセス制御装置にお
    いて、 前記制御情報適応手段が、前記操業良否判定手段が良好
    な結果と判定した操業に対応した前記制御仕様および材
    料情報が前記制御情報管理テーブルに既に格納されてい
    る場合は、前記取り込んだ状態量に基づき前記制御情報
    管理テーブルの内容を更新し、前記操業良否判定手段が
    良好な結果と判定した操業に対応した前記制御仕様およ
    び材料情報が前記制御情報管理テーブルに未だ格納され
    ていない場合は、前記制御仕様および材料情報と制御指
    令値とを前記制御情報管理テーブルに新たに登録する手
    段であることを特徴とするプロセス制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のプロセス制御
    装置において、 前記制御情報適応手段が、前記材料情報を加工物の組成
    と熱処理履歴に従って数値表現し、前記数値を要素とす
    るベクトル情報で被加工材の材質を特定し、ベクトル距
    離で前記材料情報の類似度を算出する弁別手段を含むこ
    とを特徴とするプロセス制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のプロセス制御装置において、 前記制御指令算出手段が、前記材料情報が前記制御情報
    管理テーブルに格納されている場合は、関係付けられて
    格納されている制御指令値を抽出し、前記材料情報が制
    御情報管理テーブルに格納されていない場合は、類似度
    の高い材料情報を複数抽出し、内/外挿計算により前記
    制御指令値を推定するセットアップ手段を含むことを特
    徴とするプロセス制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
    のプロセス制御装置において、 前記操業に際して前記制御情報適応手段が起動されたか
    否かを前記操業良否判定手段の演算内容とともに表示す
    るマンマシン装置を備えたことを特徴とするプロセス制
    御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    のプロセス制御装置において、 前記操業に際して前記制御情報適応手段が起動された場
    合に、前記操業で用いられた前記制御仕様および材料情
    報と前記制御情報管理テーブルにすでに格納されいる類
    似度の高い制御仕様および材料情報とともに、前記制御
    情報管理テーブルの更新内容を表示するマンマシン装置
    を備えたことを特徴とするプロセス制御装置。
  7. 【請求項7】 制御対象プロセスの制御仕様および材料
    情報とこれらに対応した適切な制御指令値との関係を制
    御情報管理テーブルに予め格納し、制御仕様および材料
    情報が与えられたときに前記制御情報管理テーブルの内
    容を参照して実際の制御指令値を算出し前記プロセスを
    制御するためのプロセス制御情報管理方法において、 前記プロセスが、バッチ処理プロセスであり、 前記バッチ処理に先立って前記制御指令値を算出し、 前記バッチ処理終了後、操業の良否を判定し、 良好な操業結果であると判定された操業のみに対応して
    前記制御対象プロセスから取り込んだ状態量に基づいて
    前記制御情報管理テーブルの内容を更新することを特徴
    とするプロセス制御情報管理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のプロセス制御情報管理
    方法において、 前記プロセスが、鋼板を圧延するミルプロセスであり、 コイル1本分の圧延に先だって圧下荷重や張力などの制
    御指令値を算出し、コイル1本分の圧延終了後、圧延さ
    れた鋼板の板厚や形状の情報を基に操業の良否を判定
    し、 良好な操業結果であると判定された場合にのみ、前記コ
    イルの定常圧延部において得られた圧下荷重や張力に従
    って前記制御情報管理テーブルの内容を更新することを
    特徴とするプロセス制御情報管理方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のプロセス制御情報管理
    方法において、 前記良好な操業結果であると判定した操業にのみ対応し
    た目標板厚や板幅などの制御仕様および炭素含有量や熱
    処理履歴などの材料情報が前記制御情報管理テーブルに
    既に格納されている場合は、関係付けられて格納されて
    いる圧下荷重や張力などの制御指令値を対応する前記コ
    イルの定常圧延部において得られた圧下荷重や張力との
    偏差に従って前記制御情報管理テーブルの内容を更新
    し、 前記良好な操業結果であると判定した操業にのみ対応し
    た目標板厚や板幅などの制御仕様および炭素含有量や熱
    処理履歴などの材料情報が前記制御情報管理テーブルに
    未だ格納されていない場合は、前記制御仕様および材料
    情報に対応付けて前記コイルの定常圧延部において得ら
    れた圧下荷重や張力などの状態量を制御指令値として新
    たに前記制御情報管理テーブルに登録することを特徴と
    するプロセス制御情報管理方法。
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