JP2000047385A - ポジ型感光性樹脂組成物 - Google Patents
ポジ型感光性樹脂組成物Info
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Abstract
マレーザー光を用いた場合、残膜率、レジストプロファ
イルが優れるとともに、現像欠陥の問題が生ぜず、しか
も半導体製造プロセス上安定性の優れたポジ型感光性樹
脂組成物を提供すること。 【解決手段】(A)環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸
の作用により分解してアルカリ可溶性となる重合体、
(B)活性光線により酸を発生する化合物、(C)分子
量が1000以下のカルボン酸無水物、(D)含窒素塩
基性化合物、並びに(E)フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤を含有することを特徴とするポジ型感光性
樹脂組成物が提供される。
Description
造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さ
らにその他のフォトファブリケーション工程に使用され
るポジ型感光性樹脂組成物に関するものである。更に詳
しくは遠紫外線、X線、電子線等の短波長の光エネルギ
ー線を用いる半導体素子の微細加工に好適に用いられる
ポジ型感光性樹脂組成物に関するものであり、特にAr
Fエキシマレーザを用いる半導体素子の微細加工に好適
用いられるポジ型感光性樹脂組成物である。
み、LSIやVLSIが実用化されるとともに集積回路
の最小パターン幅はサブハーフミクロンの領域に至り、
さらに微細化が進んでいる。そのため、微細パターン形
成のためのフォトリソグラフィ技術に対する要求がます
ます厳しくなっている。パターンの微細化を図る手段の
一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される
露光光の短波長化が知られている。例えば64Mビット
までの集積度のDRAMの製造には、現在まで、高圧水
銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。
256MビットDRAMの量産プロセスには、i線に変
わりKrFエキシマレーザー(248nm)が露光光源と
して実用化され、更に1Gビット以上の集積度を持つD
RAMの製造を目的として、より短波長の光源が検討さ
れており、ArFエキシマレーザー(193nm)、F
2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子線の利用
が有効であると考えられている(上野巧ら、「短波長フ
ォトレジスト材料-ULSIに向けた微細加工-」、ぶん
しん出版、1988年)。
光技術として位置づけられ、ArFエキシマレーザ露光
用の高感度、高解像力、且つドライエッチング耐性に優
れたレジストの開発が望まれている。従来のi線及びK
rFエキシマレーザー露光用のレジスト材料としては、
高いドライエッチング耐性を得るために、芳香族ポリマ
ーを含有するレジストが広く用いられており、例えばノ
ボラック樹脂系レジストあるいはポリビニルフェノール
系の化学増幅型レジストが知られている。しかしなが
ら、ドライエッチング耐性を付与する目的で導入された
芳香環はArFエキシマレーザー光の波長域でほとんど
光を通さないために、レジスト膜の底部にまで露光する
ことが困難であり、従来のレジストでは断面形状の良好
なパターンが得られなかった。
として芳香環を全く含まない脂肪族ポリマー、例えばポ
リメチルメタクリレートを用いればよいことが知られて
いる(J.Vac.Sci. Technol.,B9,3357(1991))。しかしな
がら、このようなポリマーは、十分なドライエッチング
耐性が望めないことから実用できない。このようにAr
Fエキシマレーザー露光用のレジスト材料の開発に当た
っては、透明性の向上と高いドライエッチング耐性を両
立させることが最大の課題とされている。そこで、芳香
環の代わりに脂環式炭化水素基を含有するレジストが芳
香族基と同様の耐ドライエッチング耐性を示し、且つ1
93nmの吸収が小さいことがProc. SPIE,1672,66(199
2)で報告され、近年同ポリマーの利用が精力的に研究さ
れるようになった。
ーをレジストに応用する試みは古くからなされ、例えば
特開昭60-195542号、特開平1-217453号、特開平2-59751
号ではノルボルネン系のポリマーが開示されており、特
開平2-146045号には環状脂肪族炭化水素骨格と無水マレ
イン酸単位を有するアルカリ可溶性樹脂が種々開示され
ている。さらに、特開平5-80515号ではノルボルネンと
酸分解基で保護されたアクリル酸系エステルの共重合体
が開示され、特開平4-39665号、特開平5-265212号、特
開平5-80515、特開平7-234511号では側鎖にアダマンタ
ン骨格を有する共重合体が開示され、特開平7-252324
号、特開平9-221526号では、有橋環式炭化水素基を有す
る炭素数7〜12の脂肪族環式炭化水素基がポリマーの側
鎖に連結した化合物、例えば、トリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカンジメチレン基、トリシクロ[5.2.1.02.6]
デカンジイル基、ノルボルナンジイル基、ノルボルナン
ジメチル基、アダマンタンジイル基、が開示され、特開
平7-199467号にはトリシクロデカニル基、ジシクロペン
テニル基、ジシクロペンテニルオキシエチル基、ノルボ
ニル基、シクロヘキシル基がポリマーの側鎖に連結した
化合物が開示されている。
ン及びイソボルニル骨格を主鎖に有する重合体が開示さ
れ、さらに特開平9-230595号、特開平9-244247号、特開
平10-10739号、WO97-33198、EP794458、EP789278
号にはジシクロオレフィン等の各種環状オレフィン類が
主鎖に導入された重合体が開示され、特開平8-82925
号、特開平9-230597号にはテルペノイド骨格の内、メン
チル基又はメンチル誘導体基を有する化合物が好ましい
ことが開示されている。
グラフィープロセスに起因する欠陥(空隙)の発生が歩留
まり低下の大きな要因の一つになっており、最近、特に
重要な問題となっている。例えば、現像欠陥は、一般に
液盛り時の気泡と現像液中の溶存気体によるマイクロバ
ブルが一因となり欠陥を発生させると言われており(平
野ら;第42回応用物理学会講演予行集27p-ZW-9(1996))、
ウエファーが大口径化し、現像液の吐出量が増加するに
従って、さらに気泡対策が重要となっている。これらの
気泡対策として、ソフトに現像液が吐出されるような装
置上の改良(サイエンスフォーラム社出版,ULSI製造コン
タミネーションコントロール技術,41(1992)、参照)や溶
存気体の脱気機構の付加により気泡の低減の試みがなさ
れているものの十分満足できるレベルではない。また、
現像欠陥を低減するために、現像液中にノニオン系の界
面活性剤を添加し、現像液の濡れ性を向上させ気泡脱離
を促進する工夫やノボラック系のレジスト中の界面活性
剤の種類と添加量を最適化することで親和性を向上させ
る試みがなされてきた(薄島ら;第42回応用物理学会講演
予行集27p-ZW-7(1996))。ところが、非芳香族系のポリ
マーを用いたArF用の化学増幅系レジストの現像欠陥
を低減するためには、これらの方法では十分でないばか
りか、むしろ、逆効果になる場合さえあり、現像欠陥を
低減するためにどのように対処していいのか、これまで
全く改良の指針がなかった。しかも現像欠陥を低減する
ために、レジストの親和性を向上させると残膜率やプロ
ファイルが劣化する傾向があり両立化が極めて困難であ
った。
たKrF用ポジ型化学増幅系レジストでは、例えばProoc.S
PIE 1672,46,(1992)、Prooc.SPIE 2438,551,(1995)、P
rooc.SPIE ,2438,563(1995)、Prooc.SPIE 1925,14,(199
3)、J.Photopolym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,535(1995)、J.
Photopolym.Sci.Tech.Vol.5.No.1,207(1992)、J.Photop
olym.Sci.Tech.Vol.8.No.4,561(1995)、Jpn.J.Appl.Phy
s.33,7023(1994)等に報告されているように、露光から
熱処理(PEB)までの放置時間が長くなるに従い、発生し
た酸が拡散したり、また、雰囲気中の塩基性不純物によ
りレジスト表面部の酸が失活してしまい、感度や現像後
のレジストパターンのプロファイルや線幅が変化してし
まうという問題があった。これらを解決する手段とし
て、芳香族系のポリマーを用いた化学増幅系レジストに
アミンを添加する技術が、特開昭63-149640号、特開平5
-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特
開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706
号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-24
2606号、特開平6-266100号、特開平6-266110号、特開平
6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特
開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844
号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、特開平7-282
47号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-1
23030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開
平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、
USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等、記載の
塩基性化合物等に多く開示されており公知である。
炭化水素骨格構造を有する非芳香族系のポリマーを用い
たArF用の化学増幅系レジストに添加すると確かに、
非芳香族系のポリマーを用いた場合と同様、感度変化や
現像後のレジストパターンのプロファイル変化や線幅変
化に対して効果があるものの、前記現像欠陥が極めて劣
る結果となりその対策が望まれていた。
改善を目的として、KrF用エキシマレーザー光用の化
学増幅レジスト組成物にカルボン酸化合物を添加するこ
とが特開平7−92679号、特開平5−181279
号公報に開示され、特開平7−92679号にはカルボ
ン酸無水物を添加することが開示されている。また、特
開平9−6001号公報には、アミンとカルボン酸化合
物を添加し、感度、解像力に優れ、露光からPEBの間
の引置経時安定性を改良する工夫がなされ公知である。
ところが、特開平9−6001号公報で好ましいと開示
されている強塩基性で低沸点のアミン(例えばメチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン)と芳香族カル
ボン酸(例えばサリチル酸、ニトロ安息香酸、フタル
酸)を環状脂肪族炭化水素骨格を有する非芳香族系のポ
リマーを用いたArF用の化学増幅系レジストに添加す
ると、確かに非芳香族系のポリマーを用いたKrF用エ
キシマレーザー光用の化学増幅レジスト組成物の場合と
同様、露光からPEBの間の引置経時安定性に対して効
果が見られるものの、前記現像欠陥が極めて劣る結果と
なりその対策が望まれていた。また、低沸点のアミン
は、PEBの間に蒸発し易い傾向のためアミンの添加効
果が全く発現しなくなったり、ホットプレート等の半導
体製造に用いられる装置をアミンで汚染してしまうなど
のプロセス上の問題を生じていた。
化水素骨格を有し酸の作用により分解してアルカリ可溶
性となる重合体と活性光線の照射により酸を発生する化
合物を含有する感光性樹脂組成物に添加すると、レジス
ト感度は向上するものの、残膜率、レジスト形状が悪化
してしまうという問題があった。
光光源として、深紫外線、特にArFエキシマレーザー
光を用いた場合、現像欠陥の問題を生じないポジ型感光
性樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の目的
は、半導体製造プロセス上、安定性の優れたポジ型感光
性樹脂組成物を提供することにある。
学増幅系レジスト組成物の構成材料を鋭意検討した結
果、環状脂肪族炭化水素骨格を有する構造単位を含む重
合体、光酸発生剤、分子量が1000以下のカルボン酸
無水物、含窒素塩基性化合物、並びにフッ素系及び/又
はシリコン系界面活性剤を組み合わせることによって目
的が達成されることを知り本発明に至った。即ち、本発
明は下記(1)〜(3)の構成の発明であり、上記目的
が達成される。 (1)(A)環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸の作用
により分解してアルカリ可溶性となる重合体、(B)活
性光線により酸を発生する化合物、(C)分子量が10
00以下のカルボン酸無水物、(D)含窒素塩基性化合
物、並びに(E)フッ素系及び/又はシリコン系界面活
性剤を含有することを特徴とするポジ型感光性樹脂組成
物。 (2)分子量が2000以下であって、酸の作用により
分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作用により
増大する低分子酸分解性化合物をさらに含有することを
特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。 (3)活性光線が220nm以下の遠紫外光であること
を特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型感光性樹脂
組成物。
ついて詳細に説明する。まず、本発明における(A)環
状脂肪族炭化水素骨格構造を有する、酸の作用により分
解しアルカリ可溶性となる重合体としては、従来知られ
ているものを用いることができるが、その重合体の具体
例としては、例えば下記(a-1)〜(a-15)で表されるよう
な主鎖に環状脂肪族炭化水素骨格単位を有し、酸の作用
により分解する基(酸分解性基ともいう)を有する重合
体や、側鎖に環状脂肪族炭化水素骨格を有する下記(b-
1)〜(b-7)で表される繰り返し単位と、酸分解性基を有
する重合体を挙げることができる。また、下記(a-1)〜
(a-15)、(b-1)〜(b-7)で表される構造単位等の環状脂肪
族炭化水素骨格構造を有する構造単位は、本発明の関わ
る重合体には必須であるが、下記(c-1)〜(c-4)で表され
る構造単位を共重合成分として含んでもよい。
れる構造単位において、A、Bは各々独立に水素原子、
水酸基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、炭
素数が1〜10個の置換もしくは非置換の、アルキル基、
アルコキシ基又はアルケニル基を表し、AとBとが結合
して環を形成してもよい。X、Yは、各々独立に酸の作
用により分解する基を表す。前記式(b-1)〜(b-7)、(c-
1)〜(c-4)においてRは水素原子、メチル基等の炭素数
1〜3個のアルキル基を表す。Zは水素原子、炭素数が
1〜10の置換もしくは非置換のアルキル基、アルコキシ
カルボニル基もしくは酸の作用により分解する基を表
す。)
しては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。炭素数が1
〜10個のアルキル基としては、置換されていてもよい、
直鎖、分岐あるいは環状アルキル基が挙げられ、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエ
チル基等が挙げられる。炭素数が1〜10個のアルコキシ
基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ
基、t−ブトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基
等が挙げられる。炭素数が2〜10個のアルケニル基とし
ては、アリル基、ビニル基、2−プロペニル基等が挙げ
られる。AとBとが結合して形成する環としては、Aと
Bが結合して −C(=O)−O−C(=O)−、 −C(=O)−NH−C(=O)−、 −CH2 −C(=O)−O−C(=O)−、 等を形成して環となったものが挙げられる。
(CH2 )n −COORa基もしくは−(CH2 )n −
OCORb基が挙げられる。ここでRaは、炭素数2〜
20個の炭化水素基を表し、その炭化水素基としては、
t−ブチル基、ノルボルニル基、シクロデカニル基等が
挙げられる。Rbとしては、テトラヒドロフラニル基、
テトラヒドロピラニル基、エトキシエチル基、イソプロ
ピルエチル基等のアルコキシエチル基、ラクトン基、又
はシクロヘキシロキシエチル基を表す。nは0又は1を
表す。
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
構造単位からなる重合体(A)は、例えば環状オレフィ
ン類をメタセシス触媒の存在下、有機溶媒中、あるいは
非有機溶媒中で開環重合し、引き続き水素化することに
よって得られる。開環(共)重合は、例えばW.L.Truett
ら;J.Am.Chem.Soc.,82,2337(1960)、A.Pacreau;Macromo
l.Chem.,188,2585(1987)、特開昭51-31800号、特開平1-
197460号、特開平2-42094号、EP−0789278号等に記載の
合成方法により容易に重合できる。ここで用いられるメ
タセシス触媒としては、例えば高分子学会編:高分子の
合成と反応(1),共立出版p375-381(1992)、特開昭49-779
99号に記載の化合物、具体的にはタングステン及び又は
モリブデン系などの遷移金属のハロゲン化合物と有機ア
ルミニウム化合物又はこれらと第三成分とからなる触媒
系を挙げることができる。
具体例としては、五塩化モリブデン、六塩化タングステ
ン及びタングステンオキシテトラクロライドが挙げら
れ、有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロライド、
ジ−n−ブチルアルミニウムモノクロライド、エチルア
ルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムモ
ノブトオキサイド及びトリエチルアルミニウム−水(モ
ル比1:0.5)が挙げられる。開環重合をおこなうに
あたり、上記タングステン又はモリブデン化合物1モル
に対する有機アルミニウム化合物の使用割合は0.5モ
ル以上が好ましい。触媒の重合活性等を向上させるため
の第三成分としては、水、過酸化水素、酸素含有有機化
合物、チッソ含有有機化合物、ハロゲン含有有機化合
物、リン含有有機化合物、硫黄含有有機化合物、金属含
有有機化合物が挙げられ、タングステン又はモリブデン
化合物1モルに対して5モル以下の割合で併用される。単
量体に対する触媒の使用割合は、それらの種類にもよる
が通常、単量体100モルに対して0.1〜20モルの
割合で使用される。
℃〜+150℃が好ましく、不活性ガス雰囲気中で行う
のが望ましい。使用される溶媒としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シク
ロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;塩化メ
チレン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエ
チレン、1−クロロプロパン、1−クロロブタン、1−
クロロペンタン、クロロベンゼン、ブロムベンゼン、o
−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル系化合物が挙げられる。
合体を水素化することにより、本発明に用いられる重合
体(A)が得られる。水素化反応において用いられる触
媒は通常のオレフィン性化合物の水素添加反応に用いら
れている不均一触媒あるいは均一触媒を使用することが
できる。不均一触媒としては、例えばパラジウム、白
金、ニッケル、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属触媒
をカーボン、シリカ、アルミナ、チタニアなどの担体に
担持させた固体触媒などが挙げられる。また均一触媒と
しては、例えばナフテン酸ニッケル/トリエチルアルミ
ニウム、ニッケルアセチルアセトナート/トリエチルア
ルミニウム、オクテン酸コバルト/n-ブチルリチウム、
チタノセンジクロリド/ジエチルアルミニウムモノクロ
リド、酢酸ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホス
フィン)ロジウムなどのロジウム触媒を挙げることがで
きる。これらの触媒のうち、不均一触媒は、反応活性が
高く、反応後の触媒除去も容易であり、得られる重合体
が着色しないので好都合である。
くは3〜200気圧の水素ガス雰囲気下において、0〜
200℃、好ましくは20〜180℃で行うことができ
る。水素添加率は通常50%以上、好ましくは70%以
上、さらに好ましくは80%以上である。水素添加率が
50%未満の場合には、レジストの熱安定性や経時安定
性を悪化させるので好ましくない。
る構造単位からなる重合体は、例えばフリーラジカル重
合開始剤の有効量の存在下に、環状脂肪族炭化水素モノ
マーのラジカル(共)重合により合成できる。具体的に
は、J.Macromol.Sci.Chem.A-5(3)491(1971)、同A-5(8)1
339(1971)、Polym.Lett.Vol.2,469(1964)、USP3143533
号、USP3261815号、USP3510461号、USP3793501号、USP3
703501号、特開平2-146045号記載の方法により合成でき
る。ラジカル(共)重合に用いられる好ましい開始剤は
2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)や
過酸化ベンゾイル,過酸化ジクミル等を挙げることがで
きる。開始剤の濃度は、単量体の総重量に対して、通常
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%で
ある。重合温度は広範囲に変えられ、通常室温〜250
℃の範囲、好ましくは40〜200℃の範囲、さらに好
ましくは60〜160℃の範囲で重合が行われる。
うのが好ましい。所定の温度で単量体を溶解し、また生
成重合体をも溶解する溶剤が好ましい。好ましい溶剤は
共重合する単量体の種類によつても変わるが、例えばト
ルエン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル等の脂肪族;
芳香族エステル類;テトラヒドロフラン等の脂肪族エー
テル類を挙げることができる。所定時間反応後、得られ
た重合体と未反応の単量体成分、溶剤等を分離する目的
で減圧蒸留、精製を行うのが好ましい。
る重合体、あるいは共重合成分(c−1)〜(c−4)
を含むものは、フリーラジカル開始剤の有効量存在下で
ラジカル(共)重合により合成できる。重合体(A)
中、環状脂肪族骨格を有する構造単位の含有量は、全構
造単位の10モル%以上が好ましく、より好ましくは2
0モル%以上、更に好ましくは30モル%以上である。
また、重合体(A)中、酸分解性基を有する構造単位の
含有量は、全構造単位の10〜90モル%であり、好ま
しくは15〜85モル%、更に好ましくは20〜80モ
ル%である。また、本発明に用いられる重合体中、(c
−1)〜(c−4)で表される単位等の他の共重合成分
の含有量は全単量体の繰り返し単位中3〜60モル%が
好ましく、より好ましくは5〜55モル%、更に好まし
くは10〜50モル%である。
0〜100000の範囲にあることが好ましく、さらに
好ましくは2000〜70000の範囲、特に好ましく
は3000〜50000の範囲である。分子量が150
0未満では耐ドライエッチング耐性,耐熱性,基板との
密着性が不十分であり、分子量が100000を越える
とレジスト感度が低下するため好ましくない。また、分
子量分布(Mw/Mn)は好ましくは1.0〜6.0、
より好ましくは1.0〜4.0であり小さいほど耐熱
性、画像性能(レジストプロファイル、デフォーカスラ
チチュード等)が良好となる。なお、重合(A)の重量
平均分子量及び分子量分布(Mw/Mn)は、屈折率検
知器をつけたゲルパーミエーションクロマトグラフィー
で、ポリスチレン換算値として測定される。
て、重合体(A)の含有量は、固形分換算で、50〜9
9.7重量%、好ましくは70〜99重量%である。本
発明のポジ型感光性樹脂組成物は、重合体(A)以外
に、必要により他のポリマーを含有することができる。
他のポリマーの含有量は、重合体(A)100重量部あ
たり、好ましくは30重量部以下、さらに好ましくは2
0重量部以下、特に好ましくは10重量部以下である。
ることができる上記他のポリマーとして、本発明の脂環
式ポリマーと相溶するものであればよく、ポリp−ヒド
ロキシエチレン、水素化ポリp−ヒドロキシエチレン、
ノボラック樹脂等を挙げることができる。
含有される(B)活性光線の照射により分解して酸を発
生する化合物(以下、「(B)光酸発生剤」ともいう)に
ついて説明する。本発明で使用される(B)光酸発生剤
の例としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル
重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、又は紫
外線、遠紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキ
シマレーザー光、電子線、X線、分子線、イオンビーム
などにより酸を発生するマイクロフォトレジストで公知
の光酸発生剤及びそれらの混合物を適宜に選択して使用
することができる。なお、本発明においては、活性光線
は、上記した如く放射線を包含する広い概念で用いられ
る。
性樹脂組成物に用いられる後述の有機溶剤に溶解するも
のであれば特に制限されないが、220nm以下の光で
酸を発生する光酸発生剤であることが好ましい。また、
単独でもしくは2種以上を組み合わせ用いてもよく、適
当な増感剤と組み合わせて用いてもよい。
は、例えばJ.Org.Chem.Vol.43,N0.15,3055(1978)に記載
のトリフェニルスルホニウム塩誘導体及び特願平9-2790
71号に記載の他のオニウム塩(スルホニウム塩、ヨード
ニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニ
ウム塩)も用いることができる。オニウム塩の具体例と
しては、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェ
ニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨー
ドニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニル
スルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホ
ニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニ
ユムカンファースルホニウム、(4−メトキシフェニ
ル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネ
ート、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフ
ルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
号、特開平4-1210960号で示されるジアゾジスルホン類
やジアゾケトスルホン類、特開昭64-18143号、特開平2-
245756号に記載のイミノスルホネート類、特開平2-7127
0号に記載のジスルホン類も好適に用いることができ
る。更に、USP3849137号、特開昭63-26653号、特開昭62
-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452号、特
開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の光によ
り酸を発生する基をポリマーの主鎖もしくは側鎖に導入
した化合物も用いることができ、特開平7-25846号、特
開平7-28237号、特開平7-92675号、特開平8-27120号記
載の2−オキソシクロヘキシル基を有する脂肪族アルキ
ルスルホニウム塩類、及びN−ヒドロキシスクシンイミ
ドスルホネート類、さらにはJ.Photopolym.Sci.,Tech.,
Vol.7,No.3,423(1994)に記載のスルホニウム塩なども好
適に用いることができ、単独でもしくは2種以上の組み
合わせで用いられる。
して酸を発生する化合物の含有量は、感光性樹脂組成物
の全重量(固形分)を基準として、通常0.001〜4
0重量%、好ましくは0.01〜20重量%、更に好ま
しくは0.1〜5重量%である。(B)光酸発生剤の量
が0.001重量%より少ないと感度が低くなり、40
重量%より多いとレジストの光吸収が高くなりすぎプロ
ファイルの劣化やプロセスマージン、特にベークマージ
ンが狭くなり好ましくない。
いられる(C)分子量が1000以下のカルボン酸無水
物について説明する。本発明の感光性樹脂組成物に
(C)カルボン酸無水物を配合することにより、現像欠
陥が著しく低減する。
0以下であり、100〜800が好ましく、150〜7
00がさらに好ましい。分子量が1000を超えると上
記効果が発揮できない。
イン酸無水物、コハク酸無水物、イタコン酸無水物、フ
タル酸無水物、シトラコン酸無水物、無水α−メチルグ
ルタコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、クロル無水マレイン酸、d−フェニル無
水マレイン酸、ピロメリット酸、無水ハイミック酸、
3,6−エンドメチレン−無水フタル酸、テルペン無水
マレイン酸付加物、α−テルピネン−無水マレイン酸付
加物、4,5−シクロヘキセン−ジカルボン酸無水物、
1−メチル−4,5−シクロヘキセン−ジカルボン酸無
水物、3,6−メチレン1,2,3,6−テトラヒドロ
−シスフタル酸無水物、(4−カルボキシ−4−シクロ
ヘキセニル)酢酸無水物、4−メチル−4,5−シクロ
ヘキセンジカルボン酸無水物、(4−カルボキシ−5−
シクロヘキセニル)酢酸無水物、3,6−メチレン−
1,2,3,6−テトラヒドロ−シス−フタリックアン
ハイドライド、6−(5−カルボキシ−ビシクロ[2,
2,1]−ヘプタ−2−エニル)酢酸無水物、3,6−
メタノ−1−メチル1,2,3,6−テトラヒドロシス
フタル酸無水物、2−オキサ−1,4−ジオキソ−5,
8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン、5,8−メタノ1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン−
1,2−ジカルボン酸無水物、5,8−メタノ−1−メ
チル−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン−2,3−ジカルボン酸無水物、1,
4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,
8,8a−オクタヒドロナフタレン−2,3−ジカルボ
ン酸無水物、2−オキサ−1,3−ジオキソ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a,9,9a,10,10a
−ドデカヒドロアントラセン、4−(5−ビシクロ
[2,2,1]−ヘプタ−2−エニル)フタル酸無水
物、フェノールフタレイン、4−(2,5−ジオキソテ
トラヒドロフラン−3−イル)−テトラリン−1,2−
ジカルボン酸無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒ
ドロフラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−
1,2−ジカルボン酸無水物、4−メチルシクロヘキサ
ン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセ
ン−1,2−ジカルボン酸無水物、エンド−ビシクロ
[2,2,2]オクタ−5−エン−2,3−ジカルボン
酸無水物等を挙げることができる。
るいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
明の感光性樹脂組成物(固形分)100重量部に対し、
通常、0.001〜15重量部、好ましくは0.01〜
10重量部である。0.001重量部未満では本発明の
添加効果が十分得られない。一方、15重量部を越える
と残膜率が低下するので好ましくない。また、本発明の
効果を損なわない範囲で、低分子の脂肪族カルボン酸や
芳香族カルボン酸を混合してもよい。しかし、カルボキ
シル基を有する重合体、例えばスチレン-アクリル酸共
重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、及びカルボ
キシル基置換ノルボルネン重合体、USP4442195号に記載
されているアクリル酸やメタクリル酸無水物の重合体、
無水マレイン酸の重合体等のオリゴマーの使用は、レジ
ストプロファイルを劣化させるので好ましくない。同様
にUSP4442195号に記載されてるアクリル酸やメタクリル
酸無水物の重合体の使用も、レジストプロファイルを劣
化させるので好ましくない。
いられる(D)含窒素塩基性化合物について説明する。
含窒素塩基性化合物としては、有機アミンや塩基性のア
ンモニウム塩、スルホニウム塩などが用いられ、昇華や
レジスト性能を劣化させないものであればよい。室温で
液体のアミンであれば、沸点150℃以上のものが好ま
しく、固体アミンであれば、融点が100℃以上のもの
が好ましい。例えば特開昭63-149640号、特開平5-24966
2号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開平5-2
49683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、特開
平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606号、
特開平6-266100号、特開平6-266110号、特開平6-317902
号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平7-31
9163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特開平
7-219217号、特開平7-92678号、特開平7-28247号、特開
平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123030号、
特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9-292708
号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP5525453
号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合
物を用いることができる。
[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシ
クロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリ
ジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、ヘキサメチレ
ンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン
類、ピリジン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、ピリジニウムp−トルエンスルホナート、2,4,
6−トリメチルピリジニウムp−トルエンスルホナー
ト、テトラメチルアンモニウムp−トルエンスルホナー
ト、及びテトラブチルアンモニウムラクテート等が挙げ
られる。(D)塩基性化合物は、1種単独であるいは2
種以上を組み合わせて用いることができる。
光性樹脂組成物(固形分)100重量部に対し、通常、
0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量
部である。0.001重量部未満では効果が十分得られ
ない。一方、10重量部を越えると感度の低下や非露光
部の現像性が著しく悪化する傾向がある。
有される(E)フッ素系界面活性剤とシリコン系界面活
性剤について説明する。本発明の感光性樹脂組成物に
は、フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤のい
ずれか、あるいは両方を含有することができる。これら
の(E)界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、
特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170
950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8
-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号記載の界
面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤を
そのまま用いることもできる。使用できる市販の界面活
性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田
化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム
(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08
(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC10
1、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)等のフ
ッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げるこ
とができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信
越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用
いることができる。これらの界面活性剤のうち、フッ素
原子とシリコン原子の両方を有する界面活性剤が、現像
欠陥の改善の点で特に優れる。
成物中の固形分100重量部当たり、通常0.01重量
部〜2重量部、好ましくは0.01重量部〜1重量部で
ある。これらの界面活性剤は1種単独であるいは2種以
上を組み合わせて用いることができる。
記載の現像欠陥に対しなぜ特異的に優れるのかはよくわ
かっていないが、特定の(C)カルボン酸無水物と
(D)含窒素塩基性化合物と特定の(E)界面活性剤の
組み合わせにより発現したものと思われる。例えば
(D)含窒素塩基性化合物と本発明以外の界面活性剤の
組み合わせ、例えばノニオン系の界面活性剤などとの組
み合わせでは、現像欠陥は解消されない。
に応じて、分子量が2000以下であって、酸の作用に
より分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作用に
より増大する低分子酸分解性化合物を含むことができ
る。例えばProc.SPIE,2724, 355(1996)、特開平8-15865
号、USP5310619号、USP−5372912号、J.Photopolym.Sc
i.,Tech.,Vol.10,No.3,511(1997))に記載されている酸
分解性基を含有するコール酸誘導体、デヒドロコール酸
誘導体、デオキシコール酸誘導体、リトコール酸誘導
体、ウルソコール酸誘導体、アビエチン酸誘導体等の脂
環族化合物、酸分解性基を含有するナフタレン誘導体な
どの芳香族化合物を上記低分子酸分解性化合物として用
いることができる。さらに、特開平6-51519号記載の低
分子の酸分解性溶解阻止化合物も220nmの透過性を
悪化させないレベルの添加範囲で用いることもできる
し、1,2−ナフトキノンジアジト化合物も使用でき
る。本発明の感光性樹脂組成物に上記低分子酸分解性溶
解阻止化合物を使用する場合、その含有量は感光性樹脂
組成物の全重量(固形分)を基準として、通常1〜50重
量%の範囲で用いられ、好ましくは3〜40重量%、更
に好ましくは5〜30重量%の範囲で使用される。これ
らの低分子酸分解性溶解阻止化合物を添加すると、前記
現像欠陥がさらに改良されるばかりか耐ドライエッチン
グ性が改良される。
要に応じて、さらに現像液に対する溶解促進性化合物、
ハレーション防止剤、可塑剤、界面活性剤、光増感剤、
接着助剤、架橋剤、光塩基発生剤等を含有することがで
きる。
進性化合物の例としては、例えば特開平3-206458号記載
のフェノール性水酸基を2個以上含有する化合物、1−
ナフトールなどのナフトール類又はカルボキシル基を1
個以上有する化合物、カルボン酸無水物、スルホンアミ
ド化合物やスルホニルイミド化合物などの分子量100
0以下の低分子化合物等を挙げることができる。これら
の溶解促進性化合物の配合量としては、組成物全重量
(固形分)に対して、好ましくは30重量%以下、より好
ましくは20重量%以下である。
する放射線を効率よく吸収する化合物が好ましく、フル
オレン、9−フルオレノン、ベンゾフェノンのような置
換ベンゼン類;アントラセン、アントラセン−9−メタ
ノール、アントラセン−9−カルボキシエチル、フェナ
ントレン、ペリレン、アジレンのような多環式芳香族化
合物などが挙げられる。なかでも、多環式芳香族化合物
が特に好ましい。これらのハレーション防止剤は基板か
らの反射光を低減し、レジスト膜内の多重反射の影響を
少なくさせることで、定在波改良の効果を発現する。
したり、現像性を改良する目的で、ノニオン系界面活性
剤を併用することができる。併用できるノニオン系界面
活性剤として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラ
ウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンモノラウレート等が挙げられる。
に、光増感剤を添加することができる。好適な光増感剤
として、ベンゾフェノン、p,p'−テトラメチルジアミ
ノベンゾフェノン、2−クロロチオキサントン、アント
ロン、9−エトキシアントラセン、ピレン、フェノチア
ジン、ベンジル、ベンゾフラビン、アセトフェノン、フ
ェナントレン、ベンゾキノン、アントラキノン、1,2
−ナフトキノン等を挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。これらの光増感剤は前記ハレー
ション防止剤としても使用可能である。
を溶解する溶媒に溶解した後、通常例えば孔径0.05
μm〜0.2μm程度のフィルターで濾過することによ
って溶液として調製される。ここで使用される溶媒とし
ては、例えばエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシ
プロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチ
ル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プ
ロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イ
ソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、酢酸シク
ロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリ
ドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラク
トン、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられ
る。これらの溶媒は単独もしくは組み合わせて用いられ
る。溶媒の選択は、本発明の感光性樹脂組成物に対する
溶解性や基板への塗布性、保存安定性等に影響するため
重要である。また溶媒に含まれる水分はこれらの性能に
影響するため、少ない方が好ましい。
ル等の金属不純物やクロルイオンなどの不純物成分を1
00ppb以下に低減しておくことが好ましい。これら
の不純物が多く存在すると、半導体デバイスを製造する
上で動作不良、欠陥、収率低下を招いたりするので好ま
しくない。
ナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、プリ
ベーク(露光前加熱)し、所定のマスクを通して220
nm以下の波長の露光光で露光し、PEB(露光後ベー
ク)を行い現像することにより良好なレジストパターン
を得ることができる。ここで用いられる基板としては半
導体装置その他の製造装置において通常用いられる基板
であればよく、例えばシリコン基板、ガラス基板、非磁
性セラミックス基板などが挙げられる。また、これらの
基板上にさらに必要に応じて追加の層、例えばシリコン
酸化物層、配線用金属層、層間絶縁膜、磁性膜、反射防
止膜層などが存在してもよく、また各種の配線、回路な
どが作り込まれていてもよい。さらにまた、これらの基
板はレジスト膜の密着性を高めるために、常法に従って
疎水化処理されていてもよい。適当な疎水化処理剤とし
ては、例えば1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジ
シラザン(HMDS)などが挙げられる。
0.1〜10μmの範囲が好ましく、ArF露光の場合
は、約0.1〜1.5μm厚が推奨される。基板上に塗
布されたレジスト膜は、約60〜160℃の温度で約3
0〜300秒間プリベークするのが好ましい。プリベー
クの温度が低く、時間が短かければレジスト膜中の残留
溶剤が相対的に多くなり、密着性が劣化するなどの弊害
を生じるので好ましくない。また、逆にプリベークの温
度が高く、時間が長ければ、感光性樹脂組成物のバイン
ダー、光酸発生剤などの構成成分が分解するなどの弊害
が生じるので好ましくない。
としては市販の紫外線露光装置、X線露光装置、電子ビ
ーム露光装置、KrFエキシマ露光装置、ArFエキシ
マ露光装置、F2エキシマ露光装置等が用いられ、特に
本発明ではArFエキシマレーザーを露光光源とする装
置が好ましい。露光後ベークは酸を触媒とする保護基の
脱離を生じさせる目的や定在波を消失させる目的、酸発
生剤などを膜中に拡散させる目的等で行われる。この露
光後ベークは先のプリベークと同様にして行うことがで
きる。例えば、ベーキング温度は約60〜160℃、好
ましくは約90〜150℃である。
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ
類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン
類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2ア
ミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の
第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等のアルコールアミン類、水酸化テトラメチ
ルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアン
モニウム(TEAH)、トリメチルヒドロキシメチルア
ンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチル
アンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチ
ルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム
塩、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−
[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシ
クロ−[4.3.0]−5−ノナン等の環状アミン類等
のアルカリ水溶液を使用することができる。
類やケトン類などの親水性の有機溶剤やノニオン系や陰
イオン性界面活性剤及び陽イオン性界面活性剤や消泡剤
等を適当量添加しても使用することができる。これらの
添加剤は、レジストの性能を向上させる目的以外にも基
板との密着性を高めたり、現像液の使用量を低減させた
り、現像時の気泡に起因する欠陥を低減させる目的等で
アルカリ性水溶液に添加される。
するが、本発明がこれにより限定されるものではない。
ルネン誘導体の開環重合体の水素化物(繰り返し構造単
位を下記する)を、EP0789278号明細書記載の
方法に従って合成した。(重量平均分子量22000)
ルネン誘導体の開環重合体の水素化物(繰り返し構造単
位を下記する)をEP0789278号明細書記載の方
法に従って合成した。(重量平均分子量17000)
及びアクリル酸の共重合体(繰り返し構造単位を下記す
る)を特開平10−10739号公報、第7例に記載の
方法に従って合成した。(重量平均分子量17000、
各繰り返し単位のモル比50/25/25)
重合体(繰り返し構造単位を下記する)を特開平7−2
34511号公報、第1例に記載の方法に従って合成し
た。
成) コール酸122.7g(0.3モル)とチオニルクロラ
イド120mlの混合物を1時間還流した。過剰のチオ
ニルクロリドを除去し、得られた固体をテトラヒドロフ
ラン150mlに溶かし、カリウム−t−ブシトキシド
40g(0.35モル)を徐々に加え、反応混合物を6
時間還流した後、冷却し、水中に注いだ。得られた固体
を濾過して集め、水で洗い減圧下で乾燥した。この粗製
物をn−ヘキサンで再結晶し70%の収率でコール酸−
t−ブチル(下記式)を得た。
に当たって、表1に記載した成分、即ち、合成例1〜4
で合成した重合体A、B、C、D、光酸発生剤としてト
リフェニルスルホニウムトリフレート(PAG−1)、
有機カルボン酸無水物、合成例5で合成した酸分解性低
分子化合物(化合物a)、含窒素塩基性化合物、界面活
性剤、及び溶剤としてプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートの各成分を用いた。表1で点線が付
されているものは、その成分を用いなかったことを意味
する。各成分を混合後、0.1μmのテフロンフィルタ
ーにより濾過して感光性樹脂組成物を調製した。用いら
れた場合の各成分の量は、下記の通りである。 重合体A,B,C,D 10g 光酸発生剤 0.06g カルボン酸無水物 0.25g 酸分解性低分子化合物 0.5g 含窒素塩基性化合物 0.10g 界面活性剤 0.05g 溶剤 57.4g このように調製された感光性樹脂組成物につき、下記方
法により現像欠陥数を測定した。現像欠陥数の測定結果
を表2に示した。
ジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布
し、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱、乾燥
を行い、0.50μmのレジスト膜を形成した。このレ
ジスト膜を、マスクを通してArFエキシマレーザー光
で露光し、露光後直ぐに110℃で90秒間ホットプレ
ート上で加熱した。更に2.38重量%濃度のテトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒
間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥した。
このようにして得られたコンタクトホールパターンの形
成されたサンプルを、KLA2112機(KLAテンコ
ール(株)製)により現像欠陥数を測定した(Threshold1
2、Pixcel Size=0.39)。 (2)現像欠陥数−II 上記(1)現像欠陥数−Iにおいて、露光しない以外
は、加熱、現像、リンス、乾燥したサンプルについて同
様に行い現像欠陥数を測定した。
−テトラヒドロシスフタル酸無水物 H−2:1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,
4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン−2,3
−ジカルボン酸無水物 H−3:4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−
3−イル)−テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水物 H−4:5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラニ
ル)−3−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸無水物 H−5:イタコン酸無水物 H−6:コハク酸無水物 N−1:ヘキサメチレンテトラミン N−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−
ノネン N−3:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン N−4:1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタ
ン N−5:トリエチルアミン W−1:メガファックF176(大日本インキ(株)
製) W−2:メガファックR08(大日本インキ(株)製) W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−4:フロラードFC430(住友スリーエム(株)
製) S−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート
感光性樹脂組成物は、いづれも現像欠陥が極めて少なか
った。一方、(C)有機カルボン酸、(D)含窒素塩基
性化合物、及び(E)界面活性剤を用いない比較例1、
(D)含窒素塩基性化合物と(E)界面活性剤を用いた
ものの、(C)有機カルボン酸を用いない比較例2、
(C)有機カルボン酸と(D)含窒素塩基性化合物を用
いたものの、(C)界面活性剤を用いない比較例3は、
いずれも現像欠陥数が多かった。
像欠陥が極めて少ない。このため特にArFエキシマレ
ーザー光を露光光源とする半導体素子製造に必要な微細
パターンの形成に有効に用いることができる。しかも本
発明のポジ型感光性樹脂組成物は、半導体製造プロセス
上、安定性に優れる。
Claims (3)
- 【請求項1】(A)環状脂肪族炭化水素骨格を有し、酸
の作用により分解してアルカリ可溶性となる重合体、
(B)活性光線により酸を発生する化合物、(C)分子
量が1000以下のカルボン酸無水物、(D)含窒素塩
基性化合物、並びに(E)フッ素系及び/又はシリコン
系界面活性剤を含有することを特徴とするポジ型感光性
樹脂組成物。 - 【請求項2】 分子量が2000以下であって、酸の作
用により分解し得る基を有し、アルカリ溶解性が酸の作
用により増大する低分子酸分解性化合物をさらに含有す
ることを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性樹脂
組成物。 - 【請求項3】 活性光線が220nm以下の遠紫外光で
あることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型感
光性樹脂組成物。
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JP2000089464A (ja) * | 1998-09-08 | 2000-03-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | パターン形成方法 |
JP2002006483A (ja) * | 2000-06-20 | 2002-01-09 | Sumitomo Chem Co Ltd | フォトレジスト組成物 |
US6824955B2 (en) | 2001-12-26 | 2004-11-30 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Polymers, resist compositions and patterning process |
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JP2013190497A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Fujifilm Corp | 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、およびそれを用いたパターン形成方法 |
-
1998
- 1998-06-17 JP JP17019798A patent/JP3832790B2/ja not_active Expired - Lifetime
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