JP2000046838A - 粉末品自動検査装置 - Google Patents

粉末品自動検査装置

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JP2000046838A
JP2000046838A JP11204659A JP20465999A JP2000046838A JP 2000046838 A JP2000046838 A JP 2000046838A JP 11204659 A JP11204659 A JP 11204659A JP 20465999 A JP20465999 A JP 20465999A JP 2000046838 A JP2000046838 A JP 2000046838A
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勝 竹内
Hideo Yoshikoshi
英夫 吉越
Mikio Kitai
幹雄 北井
Takashi Chino
貴史 千野
Yuji Nogami
雄司 野上
Hajime Yashiro
一 矢城
Keisuke Kato
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末品の検査に際し、多検査項目、多数試料
であっても人手がかからず、省力化に役立つ粉末品自動
検査装置を提供する。 【構成】 粉末品自動検査装置は、供給された粉末品試
料を小分けした試料の夫々を並列処理する複数の自動検
査装置31〜38・40を有し、これらの自動検査装置
は、夫々演算制御装置11と51〜18と58・20と
60で動作を制御される。演算制御装置10に、供給さ
れた粉末品試料に付されている試料情報を読み取る装置
4と、これにより読み取った試料情報から演算制御装置
10により設定した検査条件情報を小分けした試料に記
録する装置5とが接続されている。演算制御装置11〜
14・20には小分けした試料に記録された検査条件情
報を読み取る装置41〜44・50が夫々連結されてい
る。これらの読取装置41〜44・50により読み取っ
た検査条件情報により、夫々の演算制御装置11と51
〜14と54・20と60は各自動検査装置31〜34
・40の動作を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば塩化ビニル系樹
脂、ABS系樹脂、MBS系樹脂などの樹脂粉末や、食
品粉末等の粉末品の品質を管理するため、必要な項目を
自動的に検査する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば塩化ビニル樹脂粉末を合成して工
場から出荷する際には、生産時には、規定の品質が確保
されているかを当該の試料で検査を行ない、その結果を
品質管理票に記載して製造工場へ戻し、製造条件にフィ
ードバックするとか、出荷時にはその製品の使用者のた
めに品質を証明する品質管理票が付されることが常であ
る。前者の品質管理票には、品名、品種、製造工場、製
造年月日、製造ロットが記載され、後者の品質管理票に
は、品名、品種、製造ロットさらに必要に応じて出荷先
なども記載される。
【0003】そのため、品質検査の項目は多岐に渡り、
塩化ビニル樹脂粉末では、平均重合度、嵩比重、揮発分
量、粒度分布、異物数量、残留モノマー量、可塑剤吸収
量などの項目があり、さらに別な項目について検査する
こともある。これらの項目のなかから製品の用途、出荷
先など、諸々の条件を加味したテーブルにしたがい検査
員が各試料(製品)に必要な検査項目を選択し、試料を
必要量取り分け、個々の検査装置で分析している。分析
の結果は、品質規格と照合、判定の結果、品質管理票と
して報告書にされたり、台帳に記録されたりして保管さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の品質検
査システムでは、試料毎に検査項目が異なることがあ
り、検査員が検査項目を選択して試料を必要量取り分け
て分配して検査していたために非常に手間がかかること
に加え、検査項目を過ってしまうことがある。また、検
査員により検査結果が異なることもあった。粉末品が、
例えば塩化ビニル系樹脂、ABS系樹脂、MBS系樹脂
などの樹脂の場合、粉末品自身が帯電しやすく、静電気
で樹脂粉末粒子が反発しあい、嵩比重測定や異物数量測
定がやりにくいということもあった。
【0005】本発明はこのような問題点を解消するため
なされたもので、粉末製品検査の省力化を図るととも
に、再現性のある正確な検査結果が得られる粉末品自動
検査装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の粉末品自動検査装置は、供給され
た粉末品の試料を小分けし、小分けした試料の夫々を並
列処理する、残留モノマー測定装置、可塑剤吸収量測定
装置、除電装置付嵩比重測定装置、溶解調製装置が付設
された重合度測定装置、および除電液による除電装置付
異物検出測定装置のなかの少なくとも1つの装置を含む
複数の自動検査装置を有し、複数の演算制御装置のうち
の一の演算制御装置に、供給された試料に付されている
試料情報を読み取る装置と、これにより読み取った試料
情報から当該演算制御装置により設定した検査条件情報
を小分けした試料に記録する装置とが接続されており、
該複数の演算制御装置のうちの前記とは別な演算制御装
置であり、各自動検査装置と接続している演算制御装置
に、小分けした試料に記録された該検査条件情報を読み
取る装置が連結されており、これにより読み取った検査
条件情報により当該演算制御装置が各自動検査装置の動
作を制御することを特徴とする。
【0007】具体的には実施例に対応する図1および図
2に示すように、供給された粉末試料を小分けした試料
の夫々を並列処理する、残留モノマー測定装置38、可
塑剤吸収量測定装置37、除電装置付嵩比重測定装置3
3、溶解調製装置35Bが付設された重合度測定装置3
5、および除電液による除電装置付異物検出測定装置3
2のなかの少なくとも1つの装置を含む複数の自動検査
装置を有し、これらの自動検査装置は、夫々演算制御装
置18と58・17と57・13と53・15と55・
12と52で動作を制御される。演算制御装置10に、
供給された粉末試料に付されている試料情報を読み取る
装置4と、これにより読み取った試料情報から演算制御
装置10により設定した検査条件情報を小分けした試料
に記録する装置5とが接続されている。演算制御装置1
2・13には小分けした試料に記録された検査条件情報
を読み取る装置42・43が夫々連結されている。
【0008】図4に示すように、供給された粉末試料6
に付されている試料情報7、および小分けした試料9a
〜9eに記録される検査条件情報8a〜8eは、具体的
にはバーコード情報であり、試料情報7を読み取る装置
4がバーコードリーダー、検査条件情報8a〜8eを記
録する装置5がバーコードプリンター、検査条件情報を
読み取る装置41・42・43・44・50がバーコー
ドリーダーである。
【0009】図1および図2に示すように、演算制御装
置10〜18・20がホスト演算制御装置1に連結され
ており、各自動検査装置31〜38・40で検査された
検査結果が試料情報および検査条件情報とともにホスト
演算制御装置1に転送できることが好ましい。ホスト演
算制御装置1では、転送されてきた検査結果と、試料情
報および検査条件情報により設定される検査規格とを照
合する合否判定機能を有することが好ましい。
【0010】本発明の粉末品自動検査装置に付設される
複数の自動検査装置として、例えば残留モノマー測定装
置、重合度測定装置、揮発分量測定装置、可塑剤吸収量
測定装置、粒度分布測定装置、異物検出測定装置、嵩比
重測定装置および除電装置付嵩比重測定装置が挙げられ
る。
【0011】また本発明の粉末品自動検査装置の測定に
適した試料としては、例えば塩化ビニル系樹脂粉末が挙
げられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。図1および図2は本発明を適用する粉末品自動
検査装置の実施例のブロック図であり、連続している。
【0013】この実施例の粉末品自動検査装置は、粉末
品として塩化ビニル樹脂粉末の品質検査をするものであ
る。検査項目は、粉末粒度の分布、混入している異物の
数量、粉末の静電気を除電したときの嵩比重、同じく除
電していないときの嵩比重、平均重合度、揮発分の量、
可塑剤吸収量、および残留モノマー量である。
【0014】装置全体は、制御系を構成するホストコン
ピュータ1、端末コンピュータ10〜18および20が
ローカルエリアネットワーク(LAN)2により連結さ
れている。ホストコンピュータ1がLAN2の通信系を
全体的に制御し、ホストコンピュータ1と各端末コンピ
ュータ10〜18および20の間のデータ通信、各端末
コンピュータ10〜18および20の相互間のデータ通
信ができるようになっている。さらにホストコンピュー
タ1は、検査すべき粉末試料の番号を管理し、後に記載
する各測定装置で測定したデータをLAN2を通じて集
約管理する機能と、検査結果と品質規格とを照合して合
否判定を行なう判定機能とを有している。またデータと
判定結果を総合的に報告する機能を有している。
【0015】ホストコンピュータ1は、図3にブロック
図を示すように、LAN2に連結したCPU(中央演算
処理装置)21、メモリ22およびメモリ23で構成さ
れる。メモリ22には、試料情報、品質規格や合否判定
のプログラムが記憶されている。これらの試料情報や品
質規格は、予めCPU21に連結した入力装置24から
入力される。メモリ23は、検査条件データ、検査結果
データおよび合否判定の結果を記憶するためのものであ
る。CPU21には各種のデータや合否判定結果を記録
し報告書を作成するプリンタ25と、それらを表示する
ディスプレィ26とが接続されている。
【0016】図1および図2に示すように、端末コンピ
ュータ10には、バーコードリーダー4とバーコードプ
リンタ5が接続され、バーコードラベルの読み取り、記
録が可能になっている。端末コンピュータ11には、粒
度分布測定装置31、シーケンサ51、ロボット61お
よびバーコードリーダー41が接続されている。バーコ
ードリーダー41の直近には、定容分取装置100(図
4参照)から伸びるコンベア81が配置される。端末コ
ンピュータ12には、異物検出測定装置32、シーケン
サ52、ロボット62およびバーコードリーダー42が
接続されている。バーコードリーダー42の直近には、
定容分取装置100(図4参照)から伸びるコンベア8
2が配置される。端末コンピュータ13には、除電装置
付嵩比重測定装置33、シーケンサ53、ロボット63
およびバーコードリーダー43が接続されている。バー
コードリーダー43の直近には、定容分取装置100
(図4参照)から伸びるコンベア83が配置される。端
末コンピュータ14には、嵩比重測定装置34、シーケ
ンサ54、ロボット64およびバーコードリーダー44
が接続されている。バーコードリーダー44の直近に
は、定容分取装置100(図4参照)から伸びるコンベ
ア84が配置される。
【0017】端末コンピュータ20には、精密分取装置
40、シーケンサ60、ロボット70およびバーコード
リーダー50が接続されている。バーコードリーダー5
0の直近には、定容分取装置100(図4参照)から伸
びるコンベア80が配置される。さらにロボット70の
直近にコンベア85、86、87、88が配置されてい
る。
【0018】端末コンピュータ15には、重合度測定装
置35、シーケンサ55およびロボット65が接続され
ている。ロボット65の可動範囲には精密分取装置40
のロボット70からのびるコンベア85が配置される。
端末コンピュータ16には、揮発分量測定装置36、シ
ーケンサ56およびロボット66が接続されている。ロ
ボット66の可動範囲には精密分取装置40のロボット
70からのびるコンベア86が配置される。端末コンピ
ュータ17には、可塑剤吸収量測定装置37、シーケン
サ57およびロボット67が接続されている。ロボット
67の可動範囲には精密分取装置40のロボット70か
らのびるコンベア87が配置される。端末コンピュータ
18には、残留モノマー測定装置38、シーケンサ58
およびロボット68が接続されている。ロボット68の
可動範囲には精密分取装置40のロボット70からのび
るコンベア88が配置される。
【0019】上記の各構成の動作順の概略を図4により
以下に説明する。工場で生産された塩化ビニル樹脂粉末
は、品質検査をするための試料として極く僅かな量が取
り分けられる。図4に示すように、粉末試料は試料瓶6
に入れられて、本発明の粉末品自動検査装置のあるとこ
ろに搬入される。試料瓶6には、生産工場で記録した品
名、品種、生産ライン、製造年月日、製造ロット等の試
料情報のバーコードラベル7が貼付されている。
【0020】試料が搬入されると、バーコードラベル7
の試料情報をバーコードリーダー4で読み取り、その試
料情報から端末コンピュータ10で検査ナンバー、検査
項目および検査条件を含めた検査条件データが設定され
る。例えば同一品名の粉末品でも、品種によって検査項
目や品質規格が異なることが多い。このとき検査項目お
よび検査条件の削除や訂正、任意的な検査項目の追加お
よび特殊な検査条件の設定はキーボードから入力でき
る。検査条件データは試料情報とともに端末コンピュー
タ10からLAN2を経由してホストコンピュータ1に
入力し、試料情報と検査条件データとの対応がなされて
メモリ23に記憶される。
【0021】検査条件データは、端末コンピュータ10
でバーコードデータに変換されてバーコードプリンタ5
により別なバーコードラベル8に記録される。試料瓶6
には試料情報のバーコードラベル7とともに検査条件デ
ータのバーコードラベル8が付されることになる。さら
にバーコードプリンタ5は、バーコードラベル8と検査
条件データが同一なバーコードラベル8a〜8eを印刷
する。これらのラベル8・8a〜8eに印刷されたバー
コードは、検査ナンバーとともに粒度分布測定、異物検
出測定、嵩比重測定、除電処理しての嵩比重測定、重合
度測定、揮発分量測定、可塑剤吸収量測定、および残留
モノマー測定のうちのどの項目を検査するかの検査項目
が記録されている。
【0022】以下、上記した全ての検査項目について測
定を行なう例を説明する。試料瓶6中の試料は、定容分
取装置100で定容試料瓶19a〜19eに小分けされ
る。定容分取装置100は、試料瓶6中の試料がテーブ
ル90にはめ込まれた定容試料瓶19a〜19eに山盛
りにあけられ、その表面をすり切り棒3ですり切って定
量分取される。各定容試料瓶19a〜19eに分取され
た定量の各試料は夫々小分け試料瓶9a〜9eにあけか
えられる。そして各小分け試料瓶9a〜9eには、検査
条件データが印刷されたバーコードラベル8a〜8eが
夫々貼り付けられる。
【0023】小分け試料瓶9aに小分けされた試料は粒
度分布測定に供される。小分け試料瓶9bに小分けされ
た試料は異物検出測定に供される。小分け試料瓶9cに
小分けされた試料は除電したときの嵩比重測定に供され
る。小分け試料瓶9dに小分けされた試料は除電してな
いときの嵩比重測定に供される。小分け試料瓶9eに小
分けされた試料は精密分取に供される。重合度測定、揮
発分量測定、可塑剤吸収量測定、残留モノマー測定に
は、精密分取された試料が使用される。定容分取された
小分け試料が入れられ、バーコードラベル8aが付され
た小分け試料瓶9aはコンベア81に乗せられて、粒度
分布測定装置31へ搬送される。小分け試料が入れら
れ、バーコードラベル8bが付された小分け試料瓶9b
はコンベア82に乗せられて、異物検出測定装置32へ
搬送される。小分け試料が入れられ、バーコードラベル
8cが付された小分け試料瓶9cはコンベア83に乗せ
られて、除電装置付嵩比重測定装置33へ搬送される。
小分け試料が入れられ、バーコードラベル8dが付され
た小分け試料瓶9dはコンベア84に乗せられて、嵩比
重測定装置34へ搬送される。小分け試料が入れられ、
バーコードラベル8eが付された小分け試料瓶9eはコ
ンベア80に乗せられて、精密分取装置40へ搬送され
る。
【0024】上記により小分けされた試料は、図1およ
び図2のブロック図に従って以下のとおりに並列的に測
定される。
【0025】[粒度分布測定]粒度分布測定装置31
は、図5の正面図に示すように、粉末試料の懸濁液を調
製して循環させる試料循環器101と粒度分布測定計1
02とが配管され取り付けられている。粒度分布測定計
102は日機装株式会社製のマイクロトラックMK−II
粒度分布測定計を使用できる。試料循環器101は、同
じく日機装株式会社製の自動式大容量試料循環器LVR
−ASを使用できる。装置の上部には、小分け試料瓶9
aを把持して搬送し、また回転するロボット61が取り
付けられている。試料瓶9aの中の試料に分散剤(界面
活性剤)を供給する分散剤供給装置103と図示してな
い超音波ホジナイザーが配置される。試料循環器101
には清水を供給するパイプと測定済の懸濁液を廃棄する
ドレインが配管される。
【0026】端末コンピュータ11が粒度分布測定の制
御をする。コンベア81で搬送されてきた小分け試料瓶
9aはエアシリンダ105で押されてターンテーブル1
04の上に乗せられ、ターンテーブル104が回転する
間に小分け試料瓶9aに付された検査条件データのバー
コードラベル8aがバーコードリーダー41で読み取ら
れて端末コンピュータ11に取り込まれ、粒度分布測定
の指示がなされる。シーケンサ51の駆動制御で動作す
るロボット61によって搬送された試料瓶9aに分散剤
供給装置103によって分散剤が供給され、さらに水を
加え超音波ホモジナイザー(図示外)によって試料を分
散させる。分散が終了した後、ロボット61によって、
試料瓶9aの分散試料が、試料循環器101にあけられ
る。試料循環器101では定量の水が供給され、循環に
よって懸濁液が均一に分散、調製される。懸濁液が試料
循環器101から粒度分布測定計102に循環して粒度
分布が測定される。その動作原理は、懸濁液中の粒子に
レーザービームを照射したときビームが回折して散乱す
るときの回折光の強度と散乱角度から粒径が求められ
る。粒子径が小さいほど単位面積あたりの回折光の強度
は小さく、散乱角度は大きくなる。これをもとに粉体粒
子の粒度分布が算出される。測定された粒度分布は検査
結果データとして端末コンピュータ11に取り込まれ、
先に取り込まれている検査条件データとともにLAN2
を経由してホストコンピュータ1に転送される。
【0027】[異物検出測定]異物検出測定装置32
は、図6の正面図に示すように、除電装置から落下した
粉末試料がホッパー115を通ってコンベア116に均
一の厚さに広げて並べられ、これをビデオカメラ117
で撮影するものである。ビデオカメラ117で撮影され
た異物の画像信号は、画像信号解析処理回路で数値化さ
れる。このようなビデオカメラ装置には、肇産業株式会
社製の工業用自動目視検査装置FF4000が使用でき
る。除電装置は、モーター114に連結する回転可能な
漏斗111に、スクリュー攪拌機112が挿入してあ
り、かつ除電液供給源に繋がるチューブ113が導入さ
れている。漏斗111に電磁式シャッター110が付設
されている。装置の上部には、小分け試料瓶9bを把持
して搬送し、また回転するロボット62が取り付けられ
ている。
【0028】端末コンピュータ12が異物検出測定の制
御をする。コンベア82で搬送されてきた小分け試料瓶
9bはエアシリンダ107で押されてターンテーブル1
06の上に乗せられ、ターンテーブル106が回転する
間に小分け試料瓶9bに付された検査条件データのバー
コードラベル8bがバーコードリーダー42で読み取ら
れて端末コンピュータ12に取り込まれ、異物検出測定
の指示がなされる。シーケンサ52の駆動制御で動作す
るロボット62により、漏斗111に粉末試料が小分け
試料瓶9bからあけられる。シーケンサ52の駆動命令
でスクリュー攪拌機112と漏斗111が回転し、チュ
ーブ113から除電液(カチオン界面活性剤)が供給さ
れ、漏斗111内の粉末試料の静電気が除電される。一
方、空になった小分け試料瓶9bはロボット62により
運ばれて廃棄シュート120へ運ばれる。漏斗111内
の除電済粉末試料は、電磁式シャッター110を開くこ
とによりホッパー115に落とされ、ホッパー115か
ら平滑化通路118を通ってコンベア116の上に均一
に広げられる。これをキセノンランプ119の照明のも
とでビデオカメラ117により撮影する。
【0029】撮影された粉末試料の画像信号は、画像解
析処理されて異物が数値化され、検査結果データとして
端末コンピュータ12に取り込まれ、先に取り込まれて
いる検査条件データとともにLAN2を経由してホスト
コンピュータ1に転送される。
【0030】[除電嵩比重測定]除電装置付嵩比重測定
装置33は、図7の正面図に示すように、粉末試料が入
った小分け試料瓶9cを把持して搬送し、試料容器を反
転させて粉末試料をあける試料搬送ロボット63が設置
されている。その粉末試料を受ける漏斗201はモータ
ー204と連結され回転可能で、さらにスクリュー攪拌
機202および除電液供給チューブ203が挿入されて
いる。漏斗201の下方には、ダンパ付き漏斗205が
配置され、そこから落下する粉末試料を受け入れる定容
受器206、定容受器206の上面を摺動するすり切り
棒208が配置される。ダンパ付き漏斗205および定
容受器206はJIS−K−6721規定のものであ
る。定容受器206は受器搬送ロボット207で把持搬
送されるようになっている。受器搬送ロボット207の
搬送範囲には電子天秤209、および秤量済の粉末試料
を吸引するクリーナ210が配置され吸引装置に連結し
ている。
【0031】端末コンピュータ13が除電嵩比重測定の
制御をする。コンベア83で搬送されてきた小分け試料
瓶9cは図示外のエアシリンダで押されてターンテーブ
ル108の上に乗せられ、ターンテーブル108が回転
する間に小分け試料瓶9cに付された検査条件データの
バーコードラベル8cがバーコードリーダー43で読み
取られて端末コンピュータ13に取り込まれ、除電嵩比
重測定の指示がなされる。シーケンサ53の駆動制御で
動作するロボット63により、漏斗201に粉末試料が
小分け試料瓶9cからあけられる。シーケンサ53の駆
動命令でスクリュ−攪拌機202と漏斗201が回転
し、チューブ203から除電液(カチオン界面活性剤)
が供給され、漏斗201内の粉末試料の静電気が除電さ
れる。一方、空になった小分け試料瓶9cはロボット6
3により運ばれて廃棄される。漏斗201内の除電済粉
末試料は、底蓋を開くことによりダンパ付き漏斗205
にあけられる。そしてダンパ付き漏斗205のダンパが
開くことにより定容受器206に落下して山盛りにな
る。ここですり切り棒208が定容受器206の上面を
摺動して余剰の粉末試料をすり切り、粉末試料が定容に
なる。シーケンサ53の駆動命令で受器搬送ロボット2
07が動作し、定容の粉末試料が入った定容受器206
を電子天秤209に搬送し、電子天秤209で秤量が行
なわれる。次いで定容受器206は受器搬送ロボット2
07によりクリーナ210に搬送されて上下が反転さ
れ、クリーナ210が吸引して定容受器206の清掃が
行なわれる。空の定容受器206は電子天秤209に戻
され、秤量される。
【0032】この秤量値と先の秤量値は端末コンピュー
タ13に転送され、端末コンピュータ13では、転送さ
れてきた秤量値から粉末試料の実重量を算出し、予め記
憶されている定容容器の容量から嵩比重の値を算出す
る。算出された除電済の粉末試料の嵩比重の値は、検査
結果データとして端末コンピュータ13に取り込まれ、
先に取り込まれている検査条件データとともにLAN2
を経由してホストコンピュータ1に転送される。
【0033】[除電なしの嵩比重測定]除電装置のない
嵩比重測定装置34は、図8の正面図に示すとおりであ
る。この嵩比重測定装置34は、図7に示す除電装置付
嵩比重測定装置33と多くの部分で共通であり、図7に
示す漏斗201、モーター204、スクリュー攪拌機2
02および除電液供給チューブ203がないことだけが
異なる。そのため、再度の詳細な説明は省略する。
【0034】端末コンピュータ14が除電なしの嵩比重
測定の制御をする。コンベア84で搬送されてきた小分
け試料瓶9d中の小分け試料は、シーケンサ54の駆動
制御で動作するロボット64により嵩比重測定装置34
に移される。そのとき試料に付された検査条件データの
バーコードラベル8dがバーコードリーダー44で読み
取られて端末コンピュータ14に取り込まれ、除電なし
の嵩比重測定の指示がなされる。
【0035】嵩比重測定装置34の動作は、前記した除
電装置付嵩比重測定装置33の動作とほぼ同じである。
小分け試料瓶9dの粉末試料がロボット64によりダン
パ付き漏斗205に直接あけられることだけが異なる。
他の測定動作は同じようにして、端末コンピュータ14
に除電してない粉末試料の嵩比重の値が取り込まれる。
この検査結果データは、先に取り込まれている検査条件
データとともにLAN2を経由してホストコンピュータ
1に転送される。
【0036】[試料の精密分取]重合度測定、揮発分量
測定、可塑剤吸収量測定、および残留モノマー測定に使
用される粉末試料は、コンベア80で搬送されてきた小
分け試料瓶9e中の小分け試料を、図9に示される精密
分取装置40でさらに精秤分取して使用される。
【0037】精密分取装置40は、図9の斜視図に示す
ように電子式排出秤量計301の上に、制御バイブレー
ター302に接続するホッパー303が載置されてお
り、ホッパー303の下部開口に連続する排出経路は静
止状態で粉末試料が流れることなくバイブレーター30
2からの振動により流れる程度に傾斜している。ホッパ
ー303の上部にはホッパー303と排出経路の清掃を
する上下動可能な吸引口306が設けられている。さら
に近くに電子天秤307が配設されている。
【0038】端末コンピュータ20が精秤分取の制御を
する。コンベア80で搬送されてきた小分け試料瓶9e
はエアシリンダ308で押されてターンテーブル109
の上に乗せられ、ターンテーブル109が回転する間に
小分け試料瓶9eに付された検査条件データのバーコー
ドラベル8eがバーコードリーダー50で読み取られて
端末コンピュータ20に取り込まれる。この検査条件デ
ータにより端末コンピュータ20から重合度測定、揮発
分量測定、可塑剤吸収量測定、および残留モノマー測定
のうちどの測定をするか指示され、その指示にしたがっ
て適したサンプル容器に必要量の試料を電子式排出秤量
計301で精秤分取する。測定の項目によっては、精秤
分取した試料をさらに電子天秤307で精秤し、精秤値
が端末コンピュータ20に取り込まれる。
【0039】端末コンピュータ20から、例えば重合度
測定の項目が指示されると重合度測定の端末コンピュー
タ15に指示が転送される。一方、シーケンサ50の駆
動制御で動作するロボット70により、重合度測定装置
に適合したサンプル容器305が図示外のテーブルから
取り出されて電子式排出秤量計301の排出口の下に置
かれる。バイブレーター302が動作して、ホッパー3
03から粉末試料が排出し、電子式排出秤量計301が
重合度測定に必要な量の排出を計量したら、バイブレー
ター302を停止させる。サンプル容器305には必要
量の粉末試料が溜る。これをロボット70でコンベア8
5(図2および図10参照)に載置する。
【0040】尚、例えば可塑剤吸収量測定では、サンプ
ル容器内の粉末試料の量を精秤する必要があり、その場
合にはサンプル容器の風袋、および必要量の粉末試料が
入ったサンプル容器の重量を電子天秤307で精秤し、
粉末試料の実量を端末コンピュータ20を経由して、可
塑剤吸収量測定の端末コンピュータ17に入力してお
く。
【0041】また端末コンピュータ20から揮発分量測
定、可塑剤吸収量測定、および残留モノマー測定が指示
されている場合には、同じような操作で、適したサンプ
ル容器に必要量の試料を分取し、これをロボット70で
コンベア86(図2および図11参照)、87(図2お
よび図12参照)、および88(図2および図13参
照)に載置する。
【0042】[重合度測定]重合度測定装置35の本体
35Aは、例えば(株)離合社製の自動重合度測定装置
(VMR−052)が使用でき、JISK−6721に
準拠する装置であるから、その構成の詳細な説明は省略
する。この自動重合度測定装置に使用するための検液を
所定の濃度に溶解調製する必要がある。
【0043】重合度測定装置35に付設される溶解調製
装置35Bは、図10の斜視図に示すように、サンプル
容器305からホッパー403内にあけられ、ホッパー
403内からバイブレーター402の動作により排出す
る粉末試料の排出量を検出する電子式排出秤量計401
と、ホッパー403から排出した粉末試料を受入れる溶
解容器405と、溶解容器405内の粉末試料を秤量す
る電子天秤407と、粉末試料の入った溶解容器405
に溶媒(ニトロベンゼン)を注入するノズル406と、
溶解容器405内の粉末試料と溶媒を加熱し攪拌する装
置408とを有している。尚、図示外ではあるが、コン
ベア85の精密分取装置40との間には、サンプル容器
305に入れられ搬送されてくる粉末試料を加熱乾燥す
るためのトンネル炉が設けられている。
【0044】端末コンピュータ15が重合度測定の制御
をする。サンプル容器305に入れられた粉末試料は、
コンベア85で搬送され、途中のトンネル炉で加熱乾燥
されてから、溶解調製装置35Bまで運ばれる。一方、
ロボット65によりテーブル409から溶解容器405
が電子天秤407に運ばれ風袋を秤量される。秤量され
た溶解容器405は電子式排出秤量計401の排出口の
下に置かれる。バイブレーター402が動作して、ホッ
パー403から粉末試料が排出し、電子式排出秤量計4
01が重合度測定に必要な量の排出を計量したら、バイ
ブレーター402を停止させる。溶解容器405には必
要量の粉末試料が溜る。これをロボット65で電子天秤
407に運び秤量する。この秤量値と前記の風袋から、
端末コンピュータ15で必要な溶媒の量を算出し、その
量の溶媒をノズル406から溶解容器405内に注入す
る。それをロボット65で加熱攪拌装置408へ運び粉
末試料を溶媒に溶解し、検液が調製される。
【0045】所定の数だけ検液ができたら、重合度測定
装置35の本体35Aに運ばれる。シーケンサ55の指
示で重合度測定装置35の本体35Aの扉(図10の図
示裏側)が開き、ロボット65で検液の入った溶解容器
405が前記により溶解調製された順番で所定の粘度計
の下に運び込まれる。シーケンサ55の指示で本体35
Aの扉が閉じ、さらに粘度測定がなされる。この粘度値
が端末コンピュータ15に転送され、公知の極限粘度−
平均重合度の換算式により、重合度が求められる。この
重合度のデーターは、端末コンピュータ15に取り込ま
れ、先に端末コンピュータ20から取り込まれている検
査条件データとともにLAN2を経由してホストコンピ
ュータ1に転送される。
【0046】[揮発分量測定]揮発分量測定装置36
は、図11の平面図BおよびそのA−A視立面図に示す
ように、電子天秤501、放冷デシケーター502、乾
燥炉503を有している。端末コンピュータ16が揮発
分量測定の制御をする。精密分取装置40で乾燥容器5
05に分取された粉末試料は、コンベア86で揮発分量
測定装置36に搬送されてくる。シーケンサ56の駆動
制御で動作するロボット66により粉末試料の入った乾
燥容器505は電子天秤501に運ばれ、そこで秤量さ
れる。秤量値W=w(乾燥前の粉末試料重量)+W(乾燥
容器505の重量)は端末コンピュータ16に入力され
る。秤量された乾燥容器505は、ロボット66で乾燥
炉503に移される。この作業を繰り返し、乾燥炉50
3に所期の数の乾燥容器505が入れられたら、一定の
温度に制御された乾燥炉503の中に所定の時間放置す
る。放置の後これをロボット66で放冷デシケーター5
02に移し、室温まで放冷する。それを電子天秤501
に運び、そこで再度秤量される。秤量値W=w(乾燥後の
粉末試料重量)+W(乾燥容器505の重量)は端末コ
ンピュータ16に入力させる。端末コンピュータ16で
は(W−W)×100/Wの演算をして揮発分量率(%)
を求める。揮発分量率のデーターは、端末コンピュータ
16に取り込まれ、先に端末コンピュータ20から取り
込まれている検査条件データとともにLAN2を経由し
てホストコンピュータ1に転送される。
【0047】[可塑剤吸収量測定]可塑剤吸収量測定装
置37は、図12の斜視図に示すように、樹脂粉末が入
っている検査容器605に可塑剤を注入する可塑剤供給
チューブ604、遠心分離機601、電子天秤603、
吸引チューブ607を有している。検査容器605の底
には孔があいているが、樹脂粉末が漏れないようにグラ
スウールが詰めてあり、可塑剤は透過する。遠心分離機
601には、有底の高速回転エンベロップ608が偶数
の複数箇所取り付けられている。
【0048】端末コンピュータ17が可塑剤吸収量測定
の制御をする。粉末試料は精密分取装置40で検査容器
605に分取され、検査容器605がキャリア容器に入
れられて風袋込みで精秤され、その精秤値W が端末コ
ンピュータ20から端末コンピュータ17に転送されて
いる。粉末試料が入った検査容器605はキャリア容器
とともにコンベア87で可塑剤吸収量測定装置37に搬
送されてくる。シーケンサ57の駆動制御で動作するロ
ボット67は、コンベア87から検査容器605を可塑
剤供給チューブ604の下に運び、検査容器605には
過剰の可塑剤(例えばフタル酸ジオクチル)が注入され
る。それをロボット67がキャリア容器から抜き出して
運び、高速回転エンベロップ608に挿入する。これを
偶数回くり返し、所定の時間放置して可塑剤を十分に粉
末試料に浸透させる。その後、遠心分離機601を所定
の回点数で所定の時間回転させると、粉末試料に吸収さ
れなかった残余の可塑剤は、検査容器605の底から抜
けて高速回転エンベロップ608の底に溜る。回転が停
止したら、ロボット67で高速回転エンベロップ608
から検査容器605を抜き出し、もとのキャリア容器に
入れてから、電子天秤603へ搬送し、そこで秤量す
る。この秤量値、すなわち可塑剤を吸収している粉末試
料の風袋込みの重量Wを端末コンピュータ17に入力さ
せる。一方、検査容器605が抜き出された高速回転エ
ンベロップ608には、吸引チューブ607が挿入さ
れ、溜っている可塑剤が吸引される。
【0049】これを試料の数だけくり返す。端末コンピ
ュータ17には、前記により可塑剤を吸収する前の粉末
試料の重量W と可塑剤を吸収する後の粉末試料の重量
Wが取り込まれており、(W−W )/W を演算して可
塑剤吸収量が算出される。可塑剤吸収量のデーターは、
端末コンピュータ17に取り込まれ、先に端末コンピュ
ータ20から取り込まれている検査条件データとともに
LAN2を経由してホストコンピュータ1に転送され
る。
【0050】[残留モノマー測定]残留モノマーの測定
は粉末試料が入って密栓されたカートリッヂ容器705
を所定の温度に加熱することにより粉末試料中に含まれ
る残留モノマーをカートリッヂ容器705内の気相部へ
追い出す。残留モノマーが追い出されている気相部に針
刺して、気相部のガスをサンプリングして、ガスクロマ
トグラフで定量分析することにより測定される。気相部
のガスをサンプリングするサンプラーには、例えばパー
キンエルマー社製のヘッドスペースHS−40が使用で
きる。またガスクロマトグラフは、同じくパーキンエル
マー社製のモデル8700が使用できる。このような残
留モノマー測定装置38は、図13の斜視図に示すよう
に、サンプラー701にガスクロマトグラフ分析装置7
03が繋がれている。サンプラー701は、ロータリー
式のマガジン702とサンプリングユニット704を有
している。
【0051】端末コンピュータ18が残留モノマー測定
の制御をする。精密分取装置40でカートリッヂ容器7
05に分取され、精秤されている粉末試料は、図示外の
自動キャッピング装置により針刺し可能な材質でできた
キャップで密栓され、コンベア88で残留モノマー測定
装置38に搬送されてくる。シーケンサ58の駆動制御
で動作するロボット68は、カートリッヂ容器705を
マガジン702に順に入れてゆくと、マガジン702が
回転してゆき、サンプリングユニット704でカートリ
ッヂ容器705を所定温度に一定時間加熱し、カートリ
ッヂ容器705に針刺しがされて、順番にサンプリング
される。サンプリングユニット704で針刺しされて分
取されたカートリッヂ容器705の気相部のガスが分析
装置703に送られ、そこで定量分析される。このよう
にして粉末試料から発生する残留モノマーの量が測定さ
れる。この残留モノマーの量は端末コンピュータ18に
より、先に精密分取装置40の端末コンピュータ20か
ら入力しているカートリッヂ容器705中の粉末試料の
精秤値との比率をとり、残留モノマー測定値として取り
込まれる。残留モノマー測定値は先に端末コンピュータ
20から取り込まれている検査条件データとともにLA
N2を経由してホストコンピュータ1に転送される。
【0052】このようにして各測定においてホストコン
ピュータ1に転送された検査結果データは、同時に転送
された検査条件データと対応してメモリ23(図3参
照)に記憶される。検査結果データは検査条件データの
検査ナンバーを介して試料情報および品質規格との対応
がなされる。
【0053】以下、図3の回路でなされる試料の合否判
定処理を、図14に示すフローチャート図を用いて説明
する。試料情報および検査条件データとともに検査結果
データがホストコンピュータ1のCPU21に入力する
と(ステップ71)、その試料情報および検査条件デー
タに対応する品質規格がメモリ22からCPU21に読
み込まれる(ステップ72)。一連の検査結果データは
合否判定のプログラムに従って各検査項目毎の品質規格
と照合され(ステップ73)、品質規格を満たすか否か
の判定が行なわれる(ステップ74)。検査結果データ
が品質規格を満たしている場合、合格判定がなされ(ス
テップ75)、判定結果がメモリ23に記憶される(ス
テップ76)。検査結果データが品質規格を満たしてい
ない場合、不合格判定がなされ(ステップ77)、その
判定結果が同様に出力され(ステップ76)、メモリ2
3に記憶される。この他、判定結果はプリンタ25で印
刷されたりディスプレィ26に表示される。品質規格と
の照合、判定は、各検査が終了して検査結果データがホ
ストコンピュータ1に入力する都度行なっても、複数の
検査結果データの入力を待って一括して処理しても良
い。
【0054】また、上記の実施例では小分け試料が正し
く搬送された場合について説明したが、例えば小分け試
料を検査対象外の自動検査装置へ搬送した場合、その小
分け試料に付された検査条件データの検査項目には測定
の指示がないため、検査条件データを読み取った段階で
検査中止と判定されて自動検査装置31〜34が停止す
る。精密分取する必要のない小分け試料が精密分取装置
40へ搬送された場合も同様である。この判定は端末コ
ンピュータ11〜14および20で行なうように設定し
ても、ホストコンピュータ1で行なうように設定しても
よい。
【0055】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の粉
末品自動検査装置によれば、各検査結果データを中央で
一括して処理が可能となり、各検査結果データを常法に
したがって記憶したり、表示したり、記録できることに
加え、品質規格と照合して粉末製品の合否判定を行なう
ことが出来る。検査員が試料毎に検査項目を選択した
り、試料を人手により取り分ける必要がなく、検査結果
と品質規格との照合が自動化されているため、迅速かつ
正確な合否判定が可能である。
【0056】嵩比重測定装置と、除電装置付嵩比重測定
装置を含む粉末品の自動検査装置により、塩化ビニル系
樹脂、ABS系樹脂、MBS系樹脂などの樹脂粉末自身
の静電気を帯びやすい樹脂の無除電の嵩比重と除電済嵩
比重の測定結果より、樹脂粉末の帯電性を評価すること
ができ、製造するとき等の体積計量時における計量誤差
を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する粉末品自動検査装置の実施例
のブロック図である。
【図2】本発明を適用する粉末品自動検査装置の実施例
のブロック図であり、図1に連続している。
【図3】本発明の粉末品自動検査装置を構成する主制御
装置のブロック図である。
【図4】本発明の粉末品自動検査装置の動作順を説明す
る図である。
【図5】粒度分布測定装置の正面図である。
【図6】異物検出測定装置の正面図である。
【図7】除電装置付嵩比重測定装置の正面図である。
【図8】除電装置のない嵩比重測定装置の正面図であ
る。
【図9】精密分取装置の斜視図である。
【図10】重合度測定装置の斜視図である。
【図11】揮発分量測定装置の平面図および立面図であ
る。
【図12】可塑剤吸収量測定装置の斜視図である。
【図13】残留モノマー測定装置の斜視図である。
【図14】主制御装置における合否判定処理のフローチ
ャート図である。
【符号の説明】
1は主制御装置、2は通信回線、3はすり切り棒、4・
41〜44・50はバーコードリーダ、5はバーコード
プリンタ、6は試料瓶、7・8・8a〜8eはバーコー
ドラベル、9a〜9eは定容試料瓶、19a〜19eは
小分け試料瓶、10〜18・20は演算制御装置、21
はCPU、22・23はメモリ、24は入力装置、25
はプリンタ、26はディスプレィ、31は粒度分布測定
装置、32は異物検出測定装置、33は除電装置付嵩比
重測定装置、34は嵩比重測定装置、35は重合度測定
装置、36は揮発分量測定装置、37は可塑剤吸収量測
定装置、38は残留モノマー測定装置、40は精密分取
装置、51〜58・60はシーケンサ、61〜68・7
0はロボット、80〜88はコンベア、90はテーブ
ル、100は定容分取装置。
フロントページの続き (72)発明者 吉越 英夫 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社鹿島工場品質保証部内 (72)発明者 北井 幹雄 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信 越化学工業株式会社塩ビ技術研究所内 (72)発明者 千野 貴史 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内 (72)発明者 野上 雄司 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内 (72)発明者 矢城 一 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内 (72)発明者 加藤 敬介 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給された粉末品の試料を小分けし、小
    分けした試料の夫々を並列処理する、残留モノマー測定
    装置、可塑剤吸収量測定装置、除電装置付嵩比重測定装
    置、溶解調製装置が付設された重合度測定装置、および
    除電液による除電装置付異物検出測定装置のなかの少な
    くとも1つの装置を含む複数の自動検査装置を有し、 複数の演算制御装置のうちの一の演算制御装置に、供給
    された試料に付されている試料情報を読み取る装置と、
    これにより読み取った試料情報から当該演算制御装置に
    より設定した検査条件情報を小分けした試料に記録する
    装置とが接続されており、 該複数の演算制御装置のうちの前記とは別な演算制御装
    置であり、各自動検査装置と接続している演算制御装置
    に、小分けした試料に記録された該検査条件情報を読み
    取る装置が連結されており、これにより読み取った検査
    条件情報により当該演算制御装置が各自動検査装置の動
    作を制御することを特徴とする粉末品自動検査装置。
  2. 【請求項2】 該試料情報および該検査条件情報がバー
    コード情報であり、該試料情報を読み取る装置がバーコ
    ードリーダー、該検査条件情報を記録する装置がバーコ
    ードプリンター、該検査条件情報を読み取る装置がバー
    コードリーダーであることを特徴とする請求項1に記載
    の粉末品自動検査装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の演算制御装置がホスト演算制
    御装置に連結されており、各自動検査装置で検査された
    検査結果が該試料情報および該検査条件情報とともにホ
    スト演算制御装置に転送されることを特徴とする請求項
    1に記載の粉末品自動検査装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の自動検査装置が少なくとも残
    留モノマー測定装置を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の粉末品自動検査装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の自動検査装置が少なくとも可
    塑剤吸収量測定装置を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の粉末品自動検査装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の自動検査装置が少なくとも除
    電装置付嵩比重測定装置を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の粉末品自動検査装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の自動検査装置が少なくとも除
    電液による除電装置付嵩比重測定装置を含むことを特徴
    とする請求項1に記載の粉末品自動検査装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の自動検査装置が少なくとも溶
    解調製装置が付設された重合度測定装置を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の粉末品自動検査装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の自動検査装置が少なくとも除
    電液による除電装置付異物検出測定装置を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の粉末品自動検査装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の自動検査装置が少なくとも
    嵩比重測定装置および除電装置付嵩比重測定装置を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉末品自動検査装
    置。
  11. 【請求項11】 前記複数の自動検査装置が少なくとも
    嵩比重測定装置および除電液による除電装置付嵩比重測
    定装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の粉末品
    自動検査装置。
  12. 【請求項12】 前記粉末品が塩化ビニル系樹脂粉末で
    あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10または11に記載の粉末品自動検査装
    置。
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