JP2000046484A

JP2000046484A - プレート熱交換器

Info

Publication number: JP2000046484A
Application number: JP10226568A
Authority: JP
Inventors: Osayuki Inoue; 修行井上; Akiyoshi Suzuki; 晃好鈴木; Tomoyoshi Irie; 智芳入江; Tomoyuki Uchimura; 知行内村
Original assignee: Ebara Corp
Current assignee: Ebara Corp
Priority date: 1998-07-28
Filing date: 1998-07-28
Publication date: 2000-02-18

Abstract

(57)【要約】【課題】内部流体の流量が多い場合であっても、少な
い工数で製作でき、作動流体の流れを阻害しにくい高性
能のプレート熱交換器を提供する。【解決手段】シェル２内に、２枚の薄板からなり、外
周部が閉じられた内部空間を有する中空プレート１を複
数枚有し、該プレート１に、プレート内部に内部流体を
流動させるための流体の導入流路５と排出流路６を接続
し、前記シェルに、該プレートの外部とシェルとで囲ま
れる空間に外部流体を流動させるための流体の導入流路
３と排出流路４を接続したプレート熱交換器において、
前記各プレートに接続する内部流体の導入流路５又は排
出流路６の少なくとも一方を複数の流路で構成すること
としたものであり、前記各々のプレート間には、タービ
ュレーターを挿入することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プレート熱交換器
に係り、特に、２枚の薄板を組み合せたプレートをシェ
ル内に複数設置し、プレート内外に流体を通すプレート
熱交換器に関する。

【０００２】

【従来の技術】プレート熱交換器は、熱負荷に対して小
型であり、また熱負荷が大きくなった場合にも、同一の
形状のプレートの組数を増すことで対応でき、熱交換器
として多用されている。従来、プレート熱交換器として
は、たとえば図２に示されるように２枚の薄板を組み合
わせその全周を閉じた形状のプレート１を、シェル２内
に複数ならべ、プレート内部に内部流体５、シェル内で
プレート外部に外部流体３を流す形状のものが知られて
いる。この形状の熱交換器は、枚数を積層して熱交換能
力の増大を図れ、また、外部流体側の流体に、蒸気ある
いは気液二相流体など比容積の大きな液体を用いること
ができる。

【０００３】特に、たとえば、吸収式冷凍機の吸収器や
蒸発器に用いると、冷凍機を小型化することができるこ
とが知られている（参考：特開平８−１５５１９０号公
報など）。これらの熱交換器では、一般に複数のプレー
トに内部流体を供給するため、熱交換器の出入口とプレ
ート出入口（ポート）間、もしくはプレートのポート同
士を作動液の供給管、排出管や連絡管などの供給路で接
続され、使用される。供給路は、生産性の問題などか
ら、ほとんどの場合伝熱面に設けられ、積層された場合
に互いが向き合い、容易に連絡できる構造となってい
る。この場合、内部流体の流量が多くなると、供給路を
太くしなければならず、伝熱面にある供給路が伝熱面積
を食いつぶすと共に、外部流体の流れを阻害してしまう
という問題がある。

【０００４】特に、図３に示されるように、吸収冷凍機
の吸収器あるいは蒸発器など、外部流体側が液膜となっ
て熱交換を行うものの場合、供給路が大きくなると、供
給路の下部は全体に液が供給されにくく、伝熱面として
有効に使用されない場合がしばしば生じる。また、プレ
ート内部にはポートから供給された液をプレート内部に
均一に分散させようとする、放射状の流路などを設けた
液分配部を有するのが一般的である。供給路が大きくな
れば、この液分配部も複雑かつ大きくなり、伝熱面をさ
らに食いつぶすことになる。これらを解消しようとし
て、楕円、長円形、あるいは矩形の供給路を用いると、
コストを押し上げ、かつ生産性が悪化するのみならず、
供給路形状の長軸方向への流れは改善できても、短軸方
向にはむしろ悪化し、解決策とならないという問題点が
ある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消し、内部流体の流量が多い場合であっ
ても、少ない工数で製作でき、作動流体の流れを阻害し
にくい高性能のプレート熱交換器を提供することを課題
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、シェル内に、２枚の薄板からなり、外
周部が閉じられた内部空間を有する中空プレートを複数
枚有し、該プレートに、プレート内部に内部流体を流動
させるための流体の導入流路と排出流路を接続し、前記
シェルに、該プレートの外部とシェルとで囲まれる空間
に外部流体を流動させるための流体の導入流路と排出流
路を接続したプレート熱交換器において、前記各プレー
トに接続する内部流体の導入流路又は排出流路の少なく
とも一方が、複数の流路で構成されていることを特徴と
するプレート熱交換器としたものである。前記プレート
熱交換器において、各々のプレート間には、タービュレ
ーターを挿入することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明を図面を用いて説明
する。図１は、本発明のプレート熱交換器の一例を示す
全体構成図で、（ａ）は正断面図、（ｂ）は側断面図で
ある。図１において、１はプレート、２はシェル、３は
外部流体導入流路、４は外部流体排出流路、５は内部流
体導入流路、６は内部流体排出流路、７は接続管を示
す。このように、図１では、プレート１をシェル２内に
８枚配備したもので、このプレート１には、内部流体流
路が導入流路５及び排出流路６がそれぞれ４本づつ設け
られており、内部流体はそれぞれ４本の導入流路５から
プレート内に導入され、４本の排出流路からそれぞれ排
出している。そして、外部流体は、１つの導入流路３か
ら導入されて、各プレートの外表面を通って、１つの排
出流路から排出され、内部流体と外部流体の間で熱交換
される。

【０００８】図４は、外部流体が、プレート上に散布さ
れる場合のプレート表面の液の流れを説明するための模
式図であり、斜線部分が液の流れを示し、図５に別の部
分拡大図を示す。図５において、８は外部流体の流れを
示す。このように、本発明においては、内部流体は少な
くとも出入口の一方は複数の供給路５、６を通して供給
される。これにより、従来のものに比べて一つ一つの供
給路の大きさを小さくできるため、流量が多くても外部
流体の流れ８が阻害されにくく、また、供給路下部にも
液が廻りやすくなり、伝熱面を有効に利用できる。そし
て、複数の供給路から内部流体が供給されるため、内部
の流れが均一となり、伝熱性能の向上が図れ、ポート周
辺の液分配部も小さくでき、伝熱面積を大きく取ること
ができる。

【０００９】また、流量が増えた場合であっても供給路
の本数を増やすことで対応が可能である。さらに、供給
路が適度の流れ制御性を持つように設計することが可能
であるため、図５に示すように、供給路が熱交換器の上
方に横に並ぶように配置することにより、供給路自体を
外部流体の液分布器としての作用をするように使用する
ことも可能である。かつ、供給路に製造、加工が容易で
安価な円筒・円管を用いることができる。また、プレー
ト間には、外部流体が乱流を生じ均一に流れるように、
タービュレーターを挿入し、熱交換効率をさらに上げる
こともできる。

【００１０】図６は、本発明のプレート熱交換器の別の
全体構成図であり、（ａ）は正断面図、（ｂ）は側断面
図を示す。図６において、符号は図１と同じ意味を示
し、図６においては、内部流体導入流路５及び排出流路
６が、シェル２中に１本で導入され、シェル中で各プレ
ート１と複数本の内部流体接続管７で接続される構成と
なっている。このように、内部流体流路は、垂直方向に
設け、シェル内で複数の流路にしてもよい。なお、本発
明の熱交換器のプレートと従来のプレートとの差異を明
確にするために、図７に（ａ）本発明のプレート、
（ｂ）従来のプレートの正面図を示す。

【００１１】

【発明の効果】本発明のプレート熱交換器によれば、次
のような効果を奏することができる。（１）、大流量の内部流体を流すことが可能である。
（２）、かつ、外部流体の流れを阻害しにくい。
（３）、工程を複雑化せず安価に製作できる。（４）、
ポート、拡散部などを小さくすることができ、伝熱面積
を大きく取ることができる。（５）、供給路を液分布器
として用いて熱交換器の伝熱性能の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプレート熱交換器の全体構成図で
（ａ）正断面図、（ｂ）側断面図。

【図２】従来のプレート熱交換器の分解説明図。

【図３】従来のプレートの外部流体の液の流れ説明図。

【図４】本発明のプレートの外部流体の液の流れ説明
図。

【図５】本発明の別のプレートの外部流体の液の流れを
示す部分拡大図。

【図６】本発明のプレート熱交換器の別の全体構成図で
（ａ）正断面図、（ｂ）側断面図。

【図７】（ａ）本発明のプレート、（ｂ）従来のプレー
トを示す正面図。

【符号の説明】

１：プレート、２：シェル、３：外部流体導入流路、
４：外部流体排出流路、５：内部流体導入流路、６：内
部流体排出流路、７：内部流体流路接続管、８：外部流
体の流れ、

フロントページの続き (72)発明者入江智芳東京都大田区羽田旭町11番１号株式会社荏原製作所内 (72)発明者内村知行東京都大田区羽田旭町11番１号株式会社荏原製作所内Ｆターム(参考） 3L103 AA01 AA18 AA36 BB33 CC18 DD15 DD55 DD58 DD62

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シェル内に、２枚の薄板からなり、外周
部が閉じられた内部空間を有する中空プレートを複数枚
有し、該プレートに、プレート内部に内部流体を流動さ
せるための流体の導入流路と排出流路を接続し、前記シ
ェルに、該プレートの外部とシェルとで囲まれる空間に
外部流体を流動させるための流体の導入流路と排出流路
を接続したプレート熱交換器において、前記各プレート
に接続する内部流体の導入流路又は排出流路の少なくと
も一方が、複数の流路で構成されていることを特徴とす
るプレート熱交換器。
【請求項２】前記各々のプレート間には、タービュレ
ーターが挿入されていることを特徴とする請求項１記載
のプレート熱交換器。