JP2000046011A - 流体圧シリンダのクッション装置 - Google Patents
流体圧シリンダのクッション装置Info
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- JP2000046011A JP2000046011A JP10209035A JP20903598A JP2000046011A JP 2000046011 A JP2000046011 A JP 2000046011A JP 10209035 A JP10209035 A JP 10209035A JP 20903598 A JP20903598 A JP 20903598A JP 2000046011 A JP2000046011 A JP 2000046011A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】クッション特性の調整範囲が広く、使用条件に
応じたクッション特性の変更を容易に低コストで行うこ
と。 【解決手段】シリンダカバー5,6の少なくとも一方の
内周部には、シリンダカバー5,6とは別体で且つシリ
ンダカバー5,6に対して着脱可能であってピストンロ
ッド3が貫通する連通穴7cを有するクッション受けブ
シュ7が設けられており、クッション受けブシュ7は、
ピストンロッド3と摺接するブシュ部7bと、クッショ
ンボス6の挿入によってクッション作用を生じさせるた
めのものであって、連通穴7cのピストン側の開口面積
が大きくなるようなテーパ部11又は溝部が形成された
クッション受け部7aとを有して構成される。
応じたクッション特性の変更を容易に低コストで行うこ
と。 【解決手段】シリンダカバー5,6の少なくとも一方の
内周部には、シリンダカバー5,6とは別体で且つシリ
ンダカバー5,6に対して着脱可能であってピストンロ
ッド3が貫通する連通穴7cを有するクッション受けブ
シュ7が設けられており、クッション受けブシュ7は、
ピストンロッド3と摺接するブシュ部7bと、クッショ
ンボス6の挿入によってクッション作用を生じさせるた
めのものであって、連通穴7cのピストン側の開口面積
が大きくなるようなテーパ部11又は溝部が形成された
クッション受け部7aとを有して構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の産業機械類
の駆動源として使用される流体圧シリンダのクッション
装置に関する。
の駆動源として使用される流体圧シリンダのクッション
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体圧シリンダには、負荷の
運動エネルギーを流体圧シリンダのストローク端におい
て吸収するために、クッション装置が内蔵されている。
運動エネルギーを流体圧シリンダのストローク端におい
て吸収するために、クッション装置が内蔵されている。
【0003】従来のクッション装置は、シリンダカバー
に設けられたクッション穴に、ピストンに設けられたク
ッションボスが嵌入することによって、ピストンとシリ
ンダカバーとの間にクッション室が形成されるように構
成されている。クッションボスがクッション穴に嵌入す
ると、クッション室の流体が閉じ込められてその圧力が
上昇し、これによってピストンを押し戻そうとする抗力
が作用し、この抗力によって、ピストン、すなわち負荷
の速度を低下させる。クッション室内の流体は、クッシ
ョン室と排出ポートとをつなぐ逃げ穴を通って排出ポー
トから排出される。
に設けられたクッション穴に、ピストンに設けられたク
ッションボスが嵌入することによって、ピストンとシリ
ンダカバーとの間にクッション室が形成されるように構
成されている。クッションボスがクッション穴に嵌入す
ると、クッション室の流体が閉じ込められてその圧力が
上昇し、これによってピストンを押し戻そうとする抗力
が作用し、この抗力によって、ピストン、すなわち負荷
の速度を低下させる。クッション室内の流体は、クッシ
ョン室と排出ポートとをつなぐ逃げ穴を通って排出ポー
トから排出される。
【0004】クッション特性の調整は、シリンダカバー
に設けられた絞り弁(クッションニードル弁)により逃
げ穴の開度を変え、クッション室の圧力を変化させるこ
とによって行われている。
に設けられた絞り弁(クッションニードル弁)により逃
げ穴の開度を変え、クッション室の圧力を変化させるこ
とによって行われている。
【0005】また、負荷の慣性が大きい場合には、ピス
トンのクッションボスに緩やかな傾斜や溝を設けてクッ
ションストロークを伸ばしたり、外部に別途ショックア
ブソーバ等を設ける方法がとられている。
トンのクッションボスに緩やかな傾斜や溝を設けてクッ
ションストロークを伸ばしたり、外部に別途ショックア
ブソーバ等を設ける方法がとられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した前者
のクッション装置では、クッション特性の調整を絞り弁
で逃げ穴の開度を変えることにより行っているため、調
整範囲が狭く、特に負荷の慣性が大きい場合には、シリ
ンダストロークのストロークエンドにおけるピストンと
シリンダカバーとの衝突エネルギーを完全に吸収できな
い場合がある。
のクッション装置では、クッション特性の調整を絞り弁
で逃げ穴の開度を変えることにより行っているため、調
整範囲が狭く、特に負荷の慣性が大きい場合には、シリ
ンダストロークのストロークエンドにおけるピストンと
シリンダカバーとの衝突エネルギーを完全に吸収できな
い場合がある。
【0007】また、上述した後者のクッション装置で
は、クッションボスに緩やかな傾斜を設けるための加工
を施すことが困難であり、溝加工を施す場合でも均一な
精度を保つことは容易ではない。また、使用条件に応じ
てクッション特性を変更する際にはクッションストロー
クの長さ等を変えなければならないため、同じシリンダ
ストロークのシリンダでも使用条件によってクッション
ボスの傾斜角度、長さ等をその都度設計し、個々に加工
しなければならず、これがコストアップの要因となって
いる。外部に別途ショックアブソーバ等を設ける場合も
コストアップの要因となる。
は、クッションボスに緩やかな傾斜を設けるための加工
を施すことが困難であり、溝加工を施す場合でも均一な
精度を保つことは容易ではない。また、使用条件に応じ
てクッション特性を変更する際にはクッションストロー
クの長さ等を変えなければならないため、同じシリンダ
ストロークのシリンダでも使用条件によってクッション
ボスの傾斜角度、長さ等をその都度設計し、個々に加工
しなければならず、これがコストアップの要因となって
いる。外部に別途ショックアブソーバ等を設ける場合も
コストアップの要因となる。
【0008】更に、上述したこれらのクッション装置で
は、シリンダストロークを外部機構により強制的に短縮
した際には、ピストンが本来のシリンダストロークのス
トロークエンドまで到達しなくなるので、クッションが
有効に作用せず、設計上のクッション特性を実現できな
い恐れがある。
は、シリンダストロークを外部機構により強制的に短縮
した際には、ピストンが本来のシリンダストロークのス
トロークエンドまで到達しなくなるので、クッションが
有効に作用せず、設計上のクッション特性を実現できな
い恐れがある。
【0009】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、クッション特性の調整範囲が広く、使用条件に応
じたクッション特性の変更を容易に低コストで行うこと
のできる流体圧シリンダのクッション装置を提供するこ
とを目的とする。
ので、クッション特性の調整範囲が広く、使用条件に応
じたクッション特性の変更を容易に低コストで行うこと
のできる流体圧シリンダのクッション装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る装
置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブ内を
摺動し且つ摺動方向に沿ってクッションボスが形成され
たピストンと、該ピストンに連結されたピストンロッド
と、前記シリンダチューブの両端を閉塞するために装着
されたシリンダカバーと、を有してなる流体圧シリンダ
のクッション装置であって、前記シリンダカバーの少な
くとも一方の内周部には、前記シリンダカバーとは別体
で且つ該シリンダカバーに対して着脱可能であって前記
ピストンロッドが貫通する連通穴を有するクッション受
けブシュが設けられており、前記クッション受けブシュ
は前記ピストンロッドと摺接するブシュ部と、前記クッ
ションボスの挿入によってクッション作用を生じさせる
ためのものであって、前記連通穴のピストン側の開口面
積が大きくなるようなテーパ部又は溝部が形成されたク
ッション受け部と、を有して構成される。
置は、シリンダチューブと、前記シリンダチューブ内を
摺動し且つ摺動方向に沿ってクッションボスが形成され
たピストンと、該ピストンに連結されたピストンロッド
と、前記シリンダチューブの両端を閉塞するために装着
されたシリンダカバーと、を有してなる流体圧シリンダ
のクッション装置であって、前記シリンダカバーの少な
くとも一方の内周部には、前記シリンダカバーとは別体
で且つ該シリンダカバーに対して着脱可能であって前記
ピストンロッドが貫通する連通穴を有するクッション受
けブシュが設けられており、前記クッション受けブシュ
は前記ピストンロッドと摺接するブシュ部と、前記クッ
ションボスの挿入によってクッション作用を生じさせる
ためのものであって、前記連通穴のピストン側の開口面
積が大きくなるようなテーパ部又は溝部が形成されたク
ッション受け部と、を有して構成される。
【0011】請求項2の発明に係る装置は、前記クッシ
ョン受けブシュは、前記シリンダカバーを前記シリンダ
チューブに装着した状態で軸方向の外部へ抜き出せるよ
うな形状及び寸法を有して構成される。
ョン受けブシュは、前記シリンダカバーを前記シリンダ
チューブに装着した状態で軸方向の外部へ抜き出せるよ
うな形状及び寸法を有して構成される。
【0012】請求項3の発明に係る装置は、前記クッシ
ョン受けブシュは、ピストンの摺動方向に沿って位置調
整の可能な機構を有して構成される。請求項1では、ク
ッション受けブシュが、シリンダカバーとは別体で且つ
着脱可能に設けられているため、クッション特性を変更
する場合には、装着されているクッション受けブシュを
取り外し、別の特性のクッション受けブシュを新たに装
着することで簡単にクッション特性を変更することが可
能になる。
ョン受けブシュは、ピストンの摺動方向に沿って位置調
整の可能な機構を有して構成される。請求項1では、ク
ッション受けブシュが、シリンダカバーとは別体で且つ
着脱可能に設けられているため、クッション特性を変更
する場合には、装着されているクッション受けブシュを
取り外し、別の特性のクッション受けブシュを新たに装
着することで簡単にクッション特性を変更することが可
能になる。
【0013】請求項2では、クッション受けブシュが、
流体圧シリンダを分解することなく軸方向の外部へ抜き
出せるような形状及び寸法を有しているため、クッショ
ン受けブシュの交換が更に簡単になる。
流体圧シリンダを分解することなく軸方向の外部へ抜き
出せるような形状及び寸法を有しているため、クッショ
ン受けブシュの交換が更に簡単になる。
【0014】軸方向の外部へ抜き出せるような形状及び
寸法とは、クッション受けブシュのシリンダカバーに挿
入される部分の最大外形が、シリンダカバーの挿入口の
内形以下である形状及び寸法のことである。
寸法とは、クッション受けブシュのシリンダカバーに挿
入される部分の最大外形が、シリンダカバーの挿入口の
内形以下である形状及び寸法のことである。
【0015】請求項3では、クッション受けブシュが、
ピストンの摺動方向に沿って位置調整の可能な機構を有
しているため、別途外部にシリンダストローク調整機構
を設ける必要がなく、またクッション特性を変えること
なくシリンダストロークの調整が可能になる。
ピストンの摺動方向に沿って位置調整の可能な機構を有
しているため、別途外部にシリンダストローク調整機構
を設ける必要がなく、またクッション特性を変えること
なくシリンダストロークの調整が可能になる。
【0016】ピストンの摺動方向に沿って位置調整の可
能な機構とは、例えば、図3に示すように、ピストンの
摺動方向に沿ってシリンダカバーの内周部に雌ネジを、
クッション受けプラグ(ブシュ)の外周部に雄ネジを形
成した機構のことである。
能な機構とは、例えば、図3に示すように、ピストンの
摺動方向に沿ってシリンダカバーの内周部に雌ネジを、
クッション受けプラグ(ブシュ)の外周部に雄ネジを形
成した機構のことである。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る流体圧シリン
ダAのロッド部側に設けられたクッション装置ABの断
面正面図、図2は図1のα−α線断面矢視図、図3は流
体圧シリンダAのヘッド部側に設けられたクッション装
置ACの断面正面図である。
ダAのロッド部側に設けられたクッション装置ABの断
面正面図、図2は図1のα−α線断面矢視図、図3は流
体圧シリンダAのヘッド部側に設けられたクッション装
置ACの断面正面図である。
【0018】図1乃至図3において、流体圧シリンダA
は、空気圧によって作動する複動型の空気圧シリンダで
あり、シリンダチューブ1、シリンダチューブ1の内周
面を摺動し且つ摺動方向に沿ってクッションボス6,1
6が形成されたピストン2、ピストン2に連結されたピ
ストンロッド3、シリンダチューブ1の両端を閉塞する
シリンダカバー4,5などから構成されている。
は、空気圧によって作動する複動型の空気圧シリンダで
あり、シリンダチューブ1、シリンダチューブ1の内周
面を摺動し且つ摺動方向に沿ってクッションボス6,1
6が形成されたピストン2、ピストン2に連結されたピ
ストンロッド3、シリンダチューブ1の両端を閉塞する
シリンダカバー4,5などから構成されている。
【0019】図1によく示されるように、ロッド側のシ
リンダカバー4の内周部には、シリンダカバーとは別体
で且つ該シリンダカバーに対して着脱可能で、軸部には
ピストンロッド3が貫通する連通穴7cを有したクッシ
ョン受けブシュ7が、ロッド側端面にはクッション受け
ブシュ7を固定するための押え板9が、外周部にはクッ
ション受けブシュ7に連通し圧縮空気を給排するための
ポートPT1が設けられている。
リンダカバー4の内周部には、シリンダカバーとは別体
で且つ該シリンダカバーに対して着脱可能で、軸部には
ピストンロッド3が貫通する連通穴7cを有したクッシ
ョン受けブシュ7が、ロッド側端面にはクッション受け
ブシュ7を固定するための押え板9が、外周部にはクッ
ション受けブシュ7に連通し圧縮空気を給排するための
ポートPT1が設けられている。
【0020】クッション受けブシュ7は、ロッド側に形
成されたブシュ部7b及びヘッド側に形成されたクッシ
ョン受け部7aから構成されている。ブシュ部7bはピ
ストンロッド3と摺接する。クッション受け部7aは、
クッションボス6の挿入によってクッション作用を生じ
させるものであり、連通穴7cのピストン側の開口面積
が大きくなるようなテーパ部11が形成されている。な
お、クッション受け部7aとブシュ部7bとの境界部分
には、半径方向に貫通する連通穴7dが設けられてお
り、この連通穴7dによって、連通穴7cとポートPT
1とが連通している。クッション受けブシュ7の材質と
して、青銅鋳物、特殊銅合金、又はアルミニウム合金な
どの摺動性の良好なものが用いられている。
成されたブシュ部7b及びヘッド側に形成されたクッシ
ョン受け部7aから構成されている。ブシュ部7bはピ
ストンロッド3と摺接する。クッション受け部7aは、
クッションボス6の挿入によってクッション作用を生じ
させるものであり、連通穴7cのピストン側の開口面積
が大きくなるようなテーパ部11が形成されている。な
お、クッション受け部7aとブシュ部7bとの境界部分
には、半径方向に貫通する連通穴7dが設けられてお
り、この連通穴7dによって、連通穴7cとポートPT
1とが連通している。クッション受けブシュ7の材質と
して、青銅鋳物、特殊銅合金、又はアルミニウム合金な
どの摺動性の良好なものが用いられている。
【0021】また、クッション受けブシュ7のシリンダ
カバー4に挿入される部分の最大外形は、シリンダカバ
ー4の挿入口の内形以下の形状及び寸法である。したが
って、押え板9を取り外すことによって、クッション受
けブシュ7は軸方向の外部へ容易に抜き出せる構造にな
っている。
カバー4に挿入される部分の最大外形は、シリンダカバ
ー4の挿入口の内形以下の形状及び寸法である。したが
って、押え板9を取り外すことによって、クッション受
けブシュ7は軸方向の外部へ容易に抜き出せる構造にな
っている。
【0022】図3によく示されるように、ヘッド側のシ
リンダカバー5には、その内周部にシリンダカバー5と
は別体で且つ該シリンダカバー5に対して着脱可能なク
ッション受けプラグ8が、外周部にクッション受けプラ
グ8に連通し圧縮空気を給排するためのポートPT2
が、それぞれ設けられている。
リンダカバー5には、その内周部にシリンダカバー5と
は別体で且つ該シリンダカバー5に対して着脱可能なク
ッション受けプラグ8が、外周部にクッション受けプラ
グ8に連通し圧縮空気を給排するためのポートPT2
が、それぞれ設けられている。
【0023】クッション受けプラグ8は、ヘッド側に形
成されたプラグ部8b及びロッド側に形成されたクッシ
ョン受け部8aから構成されている。クッション受け部
8aは、クッションボス16の挿入によってクッション
作用を生じさせるものであり、連通穴8cのピストン側
の開口面積が大きくなるようなテーパ部21が形成され
ている。なお、クッション受け部8aとプラグ部8bと
の境界部分には、半径方向に貫通する連通穴8eが設け
られており、この連通穴8eによって、連通穴8cとポ
ートPT2とが連通している。クッション受けプラグ8
の材質として、構造用炭素鋼又はアルミニウム合金など
が用いられている。
成されたプラグ部8b及びロッド側に形成されたクッシ
ョン受け部8aから構成されている。クッション受け部
8aは、クッションボス16の挿入によってクッション
作用を生じさせるものであり、連通穴8cのピストン側
の開口面積が大きくなるようなテーパ部21が形成され
ている。なお、クッション受け部8aとプラグ部8bと
の境界部分には、半径方向に貫通する連通穴8eが設け
られており、この連通穴8eによって、連通穴8cとポ
ートPT2とが連通している。クッション受けプラグ8
の材質として、構造用炭素鋼又はアルミニウム合金など
が用いられている。
【0024】シリンダカバー5のヘッド側内周面には雌
ねじ5aが、プラグ部8bのヘッド側外周面には雄ねじ
8dが、互いに螺合するように形成されている。そのた
め、プラグ部8bをシリンダカバー5に螺入することに
よって、プラグ部8bはピストン2の摺動方向に沿って
移動する。また、クッション受け部8aのピストン側端
面は、ピストン2がヘッド側へ移動したときに突き当た
って停止するもので、シリンダストロークのストローク
エンドの位置を決める機能を有している。したがって、
クッション受けプラグ8を回転させてその軸方向の位置
を調整することによって、シリンダストロークを容易に
調整することが可能である。
ねじ5aが、プラグ部8bのヘッド側外周面には雄ねじ
8dが、互いに螺合するように形成されている。そのた
め、プラグ部8bをシリンダカバー5に螺入することに
よって、プラグ部8bはピストン2の摺動方向に沿って
移動する。また、クッション受け部8aのピストン側端
面は、ピストン2がヘッド側へ移動したときに突き当た
って停止するもので、シリンダストロークのストローク
エンドの位置を決める機能を有している。したがって、
クッション受けプラグ8を回転させてその軸方向の位置
を調整することによって、シリンダストロークを容易に
調整することが可能である。
【0025】また、シリンダストロークの調整と共に、
クッション作用を発揮する部分であるテーパ部21も移
動するため、クッション特性を変えることなくシリンダ
ストロークの調整が可能である。
クッション作用を発揮する部分であるテーパ部21も移
動するため、クッション特性を変えることなくシリンダ
ストロークの調整が可能である。
【0026】なお、プラグ部8bの雄ねじ8dにはロッ
クナット10が螺合しており、クッション受けプラグ8
の位置を調整した後でそのロックナット10を締めつけ
て固定しておく。
クナット10が螺合しており、クッション受けプラグ8
の位置を調整した後でそのロックナット10を締めつけ
て固定しておく。
【0027】次に、本発明に係るクッション装置AB及
びACが設けられた流体圧シリンダAの動作について図
1及び図3を参照して説明する。図1に示す状態におい
て、ピストン2をロッド側へ移動させるには、まず、ヘ
ッド側のポートPT2(図3参照)から圧縮空気を供給
し、ロッド側のポートPT1から圧縮空気を排気するよ
うに、図示しない弁を切り換える。ポートPT2から供
給された圧縮空気はヘッド側の圧力室23(図3参照)
に流入し、圧力室23内の圧力が上昇してピストン2が
ロッド側に移動を開始する。
びACが設けられた流体圧シリンダAの動作について図
1及び図3を参照して説明する。図1に示す状態におい
て、ピストン2をロッド側へ移動させるには、まず、ヘ
ッド側のポートPT2(図3参照)から圧縮空気を供給
し、ロッド側のポートPT1から圧縮空気を排気するよ
うに、図示しない弁を切り換える。ポートPT2から供
給された圧縮空気はヘッド側の圧力室23(図3参照)
に流入し、圧力室23内の圧力が上昇してピストン2が
ロッド側に移動を開始する。
【0028】ピストン2に形成されたクッションボス6
は、クッション受け部7aに進入し始め、クッションボ
ス6の外周面とクッション受け部7aの内周面とのクリ
アランスが狭まる。クッション受け部7aの内周面は、
ピストン側の開口面積が大きくなるようなテーパ状にな
っているため、クッションボス6の進入にともなってク
リアランスは徐々に狭まり、ロッド側の圧力室13の圧
縮空気がポートPT1へ流出する経路の開口面積が次第
に減少する。そのため、圧力室13内の圧縮空気は、徐
々に排気の量を制限され圧力が上昇して、ピストン2の
ロッド側への移動を妨げる抗力が発生し、クッション作
用が生じる。その結果、ピストン2はストロークエンド
に到達するまで、移動速度を漸次低下させながらスムー
ズに移動し、ストロークエンドで衝撃なく停止する。
は、クッション受け部7aに進入し始め、クッションボ
ス6の外周面とクッション受け部7aの内周面とのクリ
アランスが狭まる。クッション受け部7aの内周面は、
ピストン側の開口面積が大きくなるようなテーパ状にな
っているため、クッションボス6の進入にともなってク
リアランスは徐々に狭まり、ロッド側の圧力室13の圧
縮空気がポートPT1へ流出する経路の開口面積が次第
に減少する。そのため、圧力室13内の圧縮空気は、徐
々に排気の量を制限され圧力が上昇して、ピストン2の
ロッド側への移動を妨げる抗力が発生し、クッション作
用が生じる。その結果、ピストン2はストロークエンド
に到達するまで、移動速度を漸次低下させながらスムー
ズに移動し、ストロークエンドで衝撃なく停止する。
【0029】図3に示す状態において、ピストン2をヘ
ッド側へ移動させる際にも、クッション装置ACの主要
部の形状はクッション装置ABと同一であるため、同様
のクッション作用が生じる。
ッド側へ移動させる際にも、クッション装置ACの主要
部の形状はクッション装置ABと同一であるため、同様
のクッション作用が生じる。
【0030】ロッド側への移動を例にとると、クッショ
ン装置ABにおいて、ピストン2の移動に応じたクッシ
ョン作用、いわゆるクッション特性は、ロッド側の圧力
室13の圧縮空気がポートPT1へ流出する経路の開口
面積の変化、すなわち、このクッション受け部7aの内
周面の形状とクッションボス6の外周面の形状との相対
関係で決まる。したがって、クッションボス6の外径が
一定でも、クッション受け部7aのテーパ部11の長さ
L1及び傾斜角度を変えることにより、様々なクッショ
ン特性を得ることが可能である。
ン装置ABにおいて、ピストン2の移動に応じたクッシ
ョン作用、いわゆるクッション特性は、ロッド側の圧力
室13の圧縮空気がポートPT1へ流出する経路の開口
面積の変化、すなわち、このクッション受け部7aの内
周面の形状とクッションボス6の外周面の形状との相対
関係で決まる。したがって、クッションボス6の外径が
一定でも、クッション受け部7aのテーパ部11の長さ
L1及び傾斜角度を変えることにより、様々なクッショ
ン特性を得ることが可能である。
【0031】クッション装置ABのクッション受けブシ
ュ7は、上述したように、軸方向の外部へ抜き出せるよ
うな形状及び寸法で作られているため、使用条件に応じ
て、テーパ部11の長さL1又は傾斜角度の異なった別
のクッション特性を有する他のクッション受けブシュ
と、外部から容易に交換することができる。そのため、
1本の流体圧シリンダAを様々な条件のもとで様々な用
途に使用することが可能である。また、クッション装置
ABのメンテナンスも容易である。
ュ7は、上述したように、軸方向の外部へ抜き出せるよ
うな形状及び寸法で作られているため、使用条件に応じ
て、テーパ部11の長さL1又は傾斜角度の異なった別
のクッション特性を有する他のクッション受けブシュ
と、外部から容易に交換することができる。そのため、
1本の流体圧シリンダAを様々な条件のもとで様々な用
途に使用することが可能である。また、クッション装置
ABのメンテナンスも容易である。
【0032】なお、流体圧シリンダAのシリンダカバー
4に、通常はクッション調整用の図示しない絞り弁(ク
ッションニードル弁)が設けられているが、本実施形態
のクッション装置においても、絞り弁を併用することは
クッション作用の調整範囲を更に広げるため有効であ
る。また、同様にシリンダカバー4に、通常はストロー
クエンドからのピストン2の始動を円滑にするために、
図示しないチェック弁が設けられているが、本発明のク
ッション装置においてもチェック弁を併用することが可
能である。
4に、通常はクッション調整用の図示しない絞り弁(ク
ッションニードル弁)が設けられているが、本実施形態
のクッション装置においても、絞り弁を併用することは
クッション作用の調整範囲を更に広げるため有効であ
る。また、同様にシリンダカバー4に、通常はストロー
クエンドからのピストン2の始動を円滑にするために、
図示しないチェック弁が設けられているが、本発明のク
ッション装置においてもチェック弁を併用することが可
能である。
【0033】上述の実施形態においては、クッション受
け部7a及び8aの内周面にテーパ部11,21を形成
した場合について説明したが、テーパ部11,21に代
えて、又はこれらとともに、溝部を形成することもでき
る。溝部の形成は比較的容易であり、その加工に要する
コストは低くてすむ。
け部7a及び8aの内周面にテーパ部11,21を形成
した場合について説明したが、テーパ部11,21に代
えて、又はこれらとともに、溝部を形成することもでき
る。溝部の形成は比較的容易であり、その加工に要する
コストは低くてすむ。
【0034】図4は、内周面に半円柱状又は半円錐状の
溝38を4か所に設けたクッション受け部37aの右側
面図を示す。図5は、同様の溝48を2か所に設けた場
合のクッション受け部47aの右側面図を示す。なお、
溝の形状は、半円柱又は半円錐に限らず他の形状に、ま
た溝の長さ、深さ、数なども適宜変更することができ
る。
溝38を4か所に設けたクッション受け部37aの右側
面図を示す。図5は、同様の溝48を2か所に設けた場
合のクッション受け部47aの右側面図を示す。なお、
溝の形状は、半円柱又は半円錐に限らず他の形状に、ま
た溝の長さ、深さ、数なども適宜変更することができ
る。
【0035】更に、テーパ部の傾斜角度をテーパ部の長
さの途中で変えることにより、多段的にクッション効果
を変化させることも可能である。また、クッション受け
ブシュ7及びクッション受けプラグ8は、青銅鋳物、特
殊銅合金、構造用炭素鋼、又はアルミニウム合金などで
一体に作られている場合について説明したが、摺動性又
は強度の高いものであれば他の材料に変更可能であり、
使用時に一体になっていれば2以上の部品で構成されて
いても適用可能である。
さの途中で変えることにより、多段的にクッション効果
を変化させることも可能である。また、クッション受け
ブシュ7及びクッション受けプラグ8は、青銅鋳物、特
殊銅合金、構造用炭素鋼、又はアルミニウム合金などで
一体に作られている場合について説明したが、摺動性又
は強度の高いものであれば他の材料に変更可能であり、
使用時に一体になっていれば2以上の部品で構成されて
いても適用可能である。
【0036】上述の実施形態においては、シリンダカバ
ー5とクッション受けプラグ8とを螺合させることによ
ってシリンダストロークの調整を行っているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、他の移動機構で調整
することも可能である。
ー5とクッション受けプラグ8とを螺合させることによ
ってシリンダストロークの調整を行っているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、他の移動機構で調整
することも可能である。
【0037】流体圧シリンダAとして、空気圧シリン
ダ、油圧シリンダ、又は水圧シリンダなどの種々の流体
圧シリンダに適用可能である。クッション装置AB,A
C及び流体圧シリンダAの各部又は全体の構造、形状、
寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが
できる。
ダ、油圧シリンダ、又は水圧シリンダなどの種々の流体
圧シリンダに適用可能である。クッション装置AB,A
C及び流体圧シリンダAの各部又は全体の構造、形状、
寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが
できる。
【0038】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3の発明による
と、クッション特性の調整範囲が広く、使用条件に応じ
たクッション特性の変更を容易に低コストで行うことの
できる流体圧シリンダのクッション装置を得ることがで
きる。
と、クッション特性の調整範囲が広く、使用条件に応じ
たクッション特性の変更を容易に低コストで行うことの
できる流体圧シリンダのクッション装置を得ることがで
きる。
【0039】請求項3の発明によると、シリンダストロ
ーク調整機構を別途外部に設ける必要がなく、またクッ
ション特性を変えることなく、シリンダストロークの調
整が可能になる。
ーク調整機構を別途外部に設ける必要がなく、またクッ
ション特性を変えることなく、シリンダストロークの調
整が可能になる。
【図1】本発明に係るクッション装置が設けられた流体
圧シリンダのロッド部の断面正面図である。
圧シリンダのロッド部の断面正面図である。
【図2】図1のα−α線断面矢視図である。
【図3】本発明に係るクッション装置が設けられた流体
圧シリンダのヘッド部の断面正面図である。
圧シリンダのヘッド部の断面正面図である。
【図4】クッション受け部の一例を示す右側面図であ
る。
る。
【図5】クッション受け部の他の例を示す右側面図であ
る。
る。
A 流体圧シリンダ装置 AB,AC クッション装置 1 シリンダチューブ 2 ピストン 3 ピストンロッド 4,5 シリンダカバー 6,16 クッションボス 7 クッション受けブシュ 7a クッション受け部 7b ブシュ部 7c 連通穴 11 テーパ部 8 クッション受けプラグ(クッション受けブシュ) 8a クッション受け部 8c 連通穴 21 テーパ部 37a,47a クッション受け部 38,48 溝
Claims (3)
- 【請求項1】シリンダチューブと、前記シリンダチュー
ブ内を摺動し且つ摺動方向に沿ってクッションボスが形
成されたピストンと、該ピストンに連結されたピストン
ロッドと、前記シリンダチューブの両端を閉塞するため
に装着されたシリンダカバーと、を有してなる流体圧シ
リンダのクッション装置であって、 前記シリンダカバーの少なくとも一方の内周部には、前
記シリンダカバーとは別体で且つ該シリンダカバーに対
して着脱可能であって前記ピストンロッドが貫通する連
通穴を有するクッション受けブシュが設けられており、 前記クッション受けブシュは、前記ピストンロッドと摺
接するブシュ部と、前記クッションボスの挿入によって
クッション作用を生じさせるためのものであって、前記
連通穴のピストン側の開口面積が大きくなるようなテー
パ部又は溝部が形成されたクッション受け部と、を有す
る、 ことを特徴とする流体圧シリンダのクッション装置。 - 【請求項2】前記クッション受けブシュは、前記シリン
ダカバーを前記シリンダチューブに装着した状態で軸方
向の外部へ抜き出せるような形状及び寸法を有する、 請求項1記載の流体圧シリンダのクッション装置。 - 【請求項3】前記クッション受けブシュは、ピストンの
摺動方向に沿って位置調整の可能な機構を有する、 請求項1又は請求項2記載の流体圧シリンダのクッショ
ン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10209035A JP2000046011A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 流体圧シリンダのクッション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10209035A JP2000046011A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 流体圧シリンダのクッション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000046011A true JP2000046011A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16566185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10209035A Pending JP2000046011A (ja) | 1998-07-24 | 1998-07-24 | 流体圧シリンダのクッション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000046011A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194302A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Sr Engineering Co Ltd | クッションピン均圧化用シリンダ |
CN114278638A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-05 | 新乡航空工业(集团)有限公司 | 多级减速恒温活塞缸 |
-
1998
- 1998-07-24 JP JP10209035A patent/JP2000046011A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006194302A (ja) * | 2005-01-12 | 2006-07-27 | Sr Engineering Co Ltd | クッションピン均圧化用シリンダ |
CN114278638A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-05 | 新乡航空工业(集团)有限公司 | 多级减速恒温活塞缸 |
CN114278638B (zh) * | 2021-12-29 | 2023-10-27 | 新乡航空工业(集团)有限公司 | 多级减速恒温活塞缸 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020423 |