JP2000044567A - 六環性化合物 - Google Patents
六環性化合物Info
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- JP2000044567A JP2000044567A JP10213816A JP21381698A JP2000044567A JP 2000044567 A JP2000044567 A JP 2000044567A JP 10213816 A JP10213816 A JP 10213816A JP 21381698 A JP21381698 A JP 21381698A JP 2000044567 A JP2000044567 A JP 2000044567A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 次の一般式(1)で表される化合物及びそ
の塩。 【化1】 〔R1及びR2はC1〜6のアルキル基、ハロゲン原子
等、R3はエチル基等、R4はアミノ基等、Zはメチレン
等、m及びnは0、1又は2を示す〕 【効果】 抗腫瘍活性に優れ、かつ水溶性であり、抗腫
瘍剤として有用である。
の塩。 【化1】 〔R1及びR2はC1〜6のアルキル基、ハロゲン原子
等、R3はエチル基等、R4はアミノ基等、Zはメチレン
等、m及びnは0、1又は2を示す〕 【効果】 抗腫瘍活性に優れ、かつ水溶性であり、抗腫
瘍剤として有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍作用を有す
る新規六環性化合物に関する。
る新規六環性化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カンプ
トテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)の樹
皮、根、果実、葉などから単離されたカンプトテシン
は、五環性のアルカロイドであり、核酸合成を阻害する
ことによって抗腫瘍活性を示すことが知られている。
トテカ・アクミナタ(Camptotheca acuminata)の樹
皮、根、果実、葉などから単離されたカンプトテシン
は、五環性のアルカロイドであり、核酸合成を阻害する
ことによって抗腫瘍活性を示すことが知られている。
【0003】現在、カンプトテシン誘導体の医薬品とし
て、塩酸イリノテカンが実用化されているが、より高活
性の化合物を提供すべく研究が続けられ、カンプトテシ
ンに水溶性基を有する環を一つ付加した六環性の化合物
が見出され、報告されている(特開平5-59061号公
報)。
て、塩酸イリノテカンが実用化されているが、より高活
性の化合物を提供すべく研究が続けられ、カンプトテシ
ンに水溶性基を有する環を一つ付加した六環性の化合物
が見出され、報告されている(特開平5-59061号公
報)。
【0004】しかし、更に作用が優れ、医薬として投与
する上で望ましい特性を有する新規なカンプトテシン誘
導体の開発が望まれている。
する上で望ましい特性を有する新規なカンプトテシン誘
導体の開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において本発
明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特開平5-59061号公
報に記載の六環性化合物の代謝物が、優れた抗腫瘍活性
を有することを見出し、本発明を完成した。
明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特開平5-59061号公
報に記載の六環性化合物の代謝物が、優れた抗腫瘍活性
を有することを見出し、本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち本発明は、次の一般式
(1)で表される新規六環性化合物を提供するものであ
る。
(1)で表される新規六環性化合物を提供するものであ
る。
【0007】
【化5】
【0008】〔式中、R1及びR2は、それぞれ水素原
子;ヒドロキシル基;ヒドロキシル基、ハロゲン原子、
ニトロ基もしくはシアノ基を有することもある炭素数1
〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルケニル基;炭素
数1〜6のアルキニル基;炭素数1〜6のアルコキシル
基;炭素数1〜6のアミノアルコキシル基;ハロゲン原
子;ニトロ基;シアノ基;メルカプト基;炭素数1〜6
のアルキルチオ基;保護基を有することもあるアミノ
基;アミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアル
キル基を有することもある炭素数1〜6のアミノアルキ
ル基;アミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のア
ルキル基を有することもある炭素数1〜6のアミノアル
キルアミノ基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6のアルコキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ
基もしくはシアノ基を有することもある複素環を有する
炭素数1〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアルコキシル基、アミノ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基もしくはシアノ基を有することもある
複素環を有するカルボニル基;炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアルコキシル基、保護基を有するこ
ともあるアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基
もしくは保護基を有することもある複素環を有する炭素
数1〜6のアルキルアミノ基;複素環の窒素原子もしく
はアミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキ
ル基を有することもあるアミノ複素環基;複素環の窒素
原子もしくはアミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜
6のアルキル基を有することもある複素環アミノ基;又
は保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有するこ
ともあるカルバモイル基を示し、R3は、炭素数1〜6
のアルキル基を示し、R4は、水素原子;保護基を有す
ることもあるアミノ基;保護基を有することもある炭素
数1〜6のアルキルアミノ基;保護基を有することもあ
る炭素数1〜6のアミノアルキル基;保護基を有するこ
ともある炭素数1〜6のアルキルアミノアルキル基;ス
ルホン酸基;又はカルボキシル基を示し、Zは、酸素原
子;イオウ原子;CR5R6(R5及びR6はそれぞれ水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基を意味する);又は
NR7(R7は水素原子;炭素数1〜6のアルキル基;保
護基を有することもある炭素数1〜6のアミノアルキル
基;保護基を有することもある炭素数1〜6のアルキル
アミノアルキル基;又はアミノ基の保護基を意味する)
を示し、m及びnはそれぞれ0、1又は2を意味す
る。〕
子;ヒドロキシル基;ヒドロキシル基、ハロゲン原子、
ニトロ基もしくはシアノ基を有することもある炭素数1
〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルケニル基;炭素
数1〜6のアルキニル基;炭素数1〜6のアルコキシル
基;炭素数1〜6のアミノアルコキシル基;ハロゲン原
子;ニトロ基;シアノ基;メルカプト基;炭素数1〜6
のアルキルチオ基;保護基を有することもあるアミノ
基;アミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアル
キル基を有することもある炭素数1〜6のアミノアルキ
ル基;アミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のア
ルキル基を有することもある炭素数1〜6のアミノアル
キルアミノ基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6のアルコキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ
基もしくはシアノ基を有することもある複素環を有する
炭素数1〜6のアルキル基;炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアルコキシル基、アミノ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基もしくはシアノ基を有することもある
複素環を有するカルボニル基;炭素数1〜6のアルキル
基、炭素数1〜6のアルコキシル基、保護基を有するこ
ともあるアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基
もしくは保護基を有することもある複素環を有する炭素
数1〜6のアルキルアミノ基;複素環の窒素原子もしく
はアミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキ
ル基を有することもあるアミノ複素環基;複素環の窒素
原子もしくはアミノ基部分に保護基もしくは炭素数1〜
6のアルキル基を有することもある複素環アミノ基;又
は保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有するこ
ともあるカルバモイル基を示し、R3は、炭素数1〜6
のアルキル基を示し、R4は、水素原子;保護基を有す
ることもあるアミノ基;保護基を有することもある炭素
数1〜6のアルキルアミノ基;保護基を有することもあ
る炭素数1〜6のアミノアルキル基;保護基を有するこ
ともある炭素数1〜6のアルキルアミノアルキル基;ス
ルホン酸基;又はカルボキシル基を示し、Zは、酸素原
子;イオウ原子;CR5R6(R5及びR6はそれぞれ水素
原子又は炭素数1〜6のアルキル基を意味する);又は
NR7(R7は水素原子;炭素数1〜6のアルキル基;保
護基を有することもある炭素数1〜6のアミノアルキル
基;保護基を有することもある炭素数1〜6のアルキル
アミノアルキル基;又はアミノ基の保護基を意味する)
を示し、m及びnはそれぞれ0、1又は2を意味す
る。〕
【0009】上記一般式(1)において、R1及びR2とし
ては、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ
ル基、メトキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ
基、シアノ基、アミノメチル基、ジメチルヒドラジノ
基、モルホリン-1-イル基、ピペラジン-1-イル基等、特
にメチル基、エチル基等のアルキル基、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子が好ましい。
ては、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシ
ル基、メトキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ
基、シアノ基、アミノメチル基、ジメチルヒドラジノ
基、モルホリン-1-イル基、ピペラジン-1-イル基等、特
にメチル基、エチル基等のアルキル基、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子が好ましい。
【0010】R3としては、エチル基が好ましい。
【0011】R4としては、アミノ基、並びに炭素数1
〜6のアルキルアミノ基、アミノアルキル基もしくはア
ルキルアミノアルキル基、特にアミノ基が好ましい。
〜6のアルキルアミノ基、アミノアルキル基もしくはア
ルキルアミノアルキル基、特にアミノ基が好ましい。
【0012】Zとしては、メチレン、酸素原子、イオウ
原子、イミノ、アルキルイミノ等、特にメチレンが好ま
しい。
原子、イミノ、アルキルイミノ等、特にメチレンが好ま
しい。
【0013】アミノ基の保護基としては、ホルミル基、
アセチル基、トリチル基、第三級ブトキシカルボニル
基、ベンジル基、p-メトキシベンジルオキシカルボニル
基、フタロイル基、トリフルオロアセチル基等が好まし
い。
アセチル基、トリチル基、第三級ブトキシカルボニル
基、ベンジル基、p-メトキシベンジルオキシカルボニル
基、フタロイル基、トリフルオロアセチル基等が好まし
い。
【0014】複素環基としては、アゼチジン、ピロリジ
ン、ピペリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾ
ール、ピリジン等から導かれる基が好ましい。
ン、ピペリジン、イミダゾール、チアゾール、オキサゾ
ール、ピリジン等から導かれる基が好ましい。
【0015】また、化合物(1)の塩としては、アルカリ
金属、アルカリ土類金属等の塩、あるいはアミノ基等を
有する塩基性化合物の場合は、塩酸、硫酸、燐酸等の無
機酸又はギ酸、酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸の塩
等、各種の生理学的に許容される塩が挙げられる。
金属、アルカリ土類金属等の塩、あるいはアミノ基等を
有する塩基性化合物の場合は、塩酸、硫酸、燐酸等の無
機酸又はギ酸、酢酸、メタンスルホン酸等の有機酸の塩
等、各種の生理学的に許容される塩が挙げられる。
【0016】また、本発明化合物(1)のうち、次の一般
式(1a)で表される化合物及びその塩、特に一般式(1b)で
表される化合物及びその塩が好ましい。
式(1a)で表される化合物及びその塩、特に一般式(1b)で
表される化合物及びその塩が好ましい。
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】〔式中の記号は全て前記と同じ意味を有す
る。〕
る。〕
【0020】更に、本発明化合物(1)のうち、9位の不
斉炭素原子に関する立体配置(F環の置換基)がS型で
ある化合物が、作用の点から好ましい。
斉炭素原子に関する立体配置(F環の置換基)がS型で
ある化合物が、作用の点から好ましい。
【0021】本発明の化合物は、次の一般式(2)
【0022】
【化8】
【0023】〔式中の記号は全て前記と同じ意味を有す
る。〕で表される特開平5-59061号公報に記載の六環性
化合物の代謝物であり、例えば以下に示す方法によって
製造することができる。
る。〕で表される特開平5-59061号公報に記載の六環性
化合物の代謝物であり、例えば以下に示す方法によって
製造することができる。
【0024】すなわち、上記化合物(2)を動物に投与
し、その尿から単離することにより、又は上記化合物
(2)にヒト肝代謝酵素(CYP1A1)を含有するミクロソー
ム(例えば、バキュロウィルス発現系)を作用させ、反
応液より単離することにより、本発明化合物(1)が得ら
れる。
し、その尿から単離することにより、又は上記化合物
(2)にヒト肝代謝酵素(CYP1A1)を含有するミクロソー
ム(例えば、バキュロウィルス発現系)を作用させ、反
応液より単離することにより、本発明化合物(1)が得ら
れる。
【0025】かくして得られる本発明化合物(1)は抗腫
瘍活性に優れ、かつ水溶性であり、抗腫瘍剤として有用
である。
瘍活性に優れ、かつ水溶性であり、抗腫瘍剤として有用
である。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】実施例1 特開平5-59061号公報の実施例50で得られた化合物〔(9
S)-1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒ
ドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,
7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオン
塩酸塩;以下「化合物A」という〕を注射用蒸留水又は
5重量%グルコース水溶液に溶解し、SD系雄性ラット
(84匹)に50mg/5ml/kgの割合で尾静脈より投与し、直
ちに代謝ケージに収容し、投与後24時間まで尿を採取し
た。
S)-1-アミノ-9-エチル-5-フルオロ-2,3-ジヒドロ-9-ヒ
ドロキシ-4-メチル-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,
7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオン
塩酸塩;以下「化合物A」という〕を注射用蒸留水又は
5重量%グルコース水溶液に溶解し、SD系雄性ラット
(84匹)に50mg/5ml/kgの割合で尾静脈より投与し、直
ちに代謝ケージに収容し、投与後24時間まで尿を採取し
た。
【0028】採取した尿は不溶性異物を遠心分離して取
り除いた後、SP-セファデックス(ファルマシア社製)
を用いたカラムクロマトグラフィーによるゲルろ過に付
した。水でよく洗浄した後、塩基性画分を1M塩化ナト
リウム水溶液で溶出し、UVライト照射により青色の蛍光
を発する画分を分取した。この画分をSep-Pak(ウォー
ターズ社製)に吸着させ、水で洗浄した後、メタノール
及びエタノールで溶出した。これをHPLC〔50mMリン酸緩
衝液:アセトニトリル=77:23,アセトニトリル〕で精
製し、下記式(1c)で表される(9S)-1-アミノ-9-エチル-5
-フルオロ-2,3-ジヒドロ-3,9-ジヒドロキシ-4-メチル-1
H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-
b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオンを単離した。
り除いた後、SP-セファデックス(ファルマシア社製)
を用いたカラムクロマトグラフィーによるゲルろ過に付
した。水でよく洗浄した後、塩基性画分を1M塩化ナト
リウム水溶液で溶出し、UVライト照射により青色の蛍光
を発する画分を分取した。この画分をSep-Pak(ウォー
ターズ社製)に吸着させ、水で洗浄した後、メタノール
及びエタノールで溶出した。これをHPLC〔50mMリン酸緩
衝液:アセトニトリル=77:23,アセトニトリル〕で精
製し、下記式(1c)で表される(9S)-1-アミノ-9-エチル-5
-フルオロ-2,3-ジヒドロ-3,9-ジヒドロキシ-4-メチル-1
H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-
b]キノリン-10,13(9H,15H)-ジオンを単離した。
【0029】
【化9】
【0030】MS:m/z452(M+H+)1 H-NMR(DMSOーd6)δ:0.879(3H,t,J=7.16Hz), 1.872(2
H,m), 2.212(1H,d,J=14.3Hz),2.519(3H,s), 2.716(1H,
d,J=14.3Hz), 4.892(1H,s),5.374(1H,d,J=19.0Hz), 5.3
93(1H,s), 5.447(2H,s),5.695(1H,d,J=19.1Hz), 7.341
(1H,s), 7.929(1H,d,J=11.1Hz)
H,m), 2.212(1H,d,J=14.3Hz),2.519(3H,s), 2.716(1H,
d,J=14.3Hz), 4.892(1H,s),5.374(1H,d,J=19.0Hz), 5.3
93(1H,s), 5.447(2H,s),5.695(1H,d,J=19.1Hz), 7.341
(1H,s), 7.929(1H,d,J=11.1Hz)
【0031】また、化合物Aを含む反応液に、バキュロ
ウィルス発現系CYP1A1ミクロソーム〔GENTEST社製〕を
加えインキュベートした後、反応を停止させ上清を遠心
分離し、HPLCにより精製することによっても化合物(1c)
が得られた。
ウィルス発現系CYP1A1ミクロソーム〔GENTEST社製〕を
加えインキュベートした後、反応を停止させ上清を遠心
分離し、HPLCにより精製することによっても化合物(1c)
が得られた。
【0032】試験例 細胞増殖抑制活性 実施例1で得られた化合物(1c)のメタンスルホン酸塩の
腫瘍細胞増殖抑制活性を評価した。
腫瘍細胞増殖抑制活性を評価した。
【0033】化合物(1c)のメタンスルホン酸塩は、予め
滅菌蒸留水に60μg/mlの濃度で溶解したものを使用し、
10%FBSを含むRPMI1640培地で4μg/mlを最高濃度とし
て公比4で10段階に希釈した。ヒト胚癌細胞株PC-6又は
マウス白血病細胞株P388を96ウェル−マイクロプレート
に播種し、当日(P388)ないし翌日(PC-6)に検体を50
μl/well添加した(最終濃度1μg/ml〜3.8pg/ml)。3
日間培養後、生細胞量をMTT〔3-(4,5-Dimethylthiazol-
2-yl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide〕法によ
り測定し、各検体の50%増殖抑制濃度(Gl50)を求め、
ng/mlをnMに換算した。この結果、Gl50はPC-6では2.67n
M、P388では16.8nMであった。
滅菌蒸留水に60μg/mlの濃度で溶解したものを使用し、
10%FBSを含むRPMI1640培地で4μg/mlを最高濃度とし
て公比4で10段階に希釈した。ヒト胚癌細胞株PC-6又は
マウス白血病細胞株P388を96ウェル−マイクロプレート
に播種し、当日(P388)ないし翌日(PC-6)に検体を50
μl/well添加した(最終濃度1μg/ml〜3.8pg/ml)。3
日間培養後、生細胞量をMTT〔3-(4,5-Dimethylthiazol-
2-yl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide〕法によ
り測定し、各検体の50%増殖抑制濃度(Gl50)を求め、
ng/mlをnMに換算した。この結果、Gl50はPC-6では2.67n
M、P388では16.8nMであった。
【0034】
【発明の効果】本発明化合物(1)は、抗腫瘍活性に優
れ、かつ水溶性であり、抗腫瘍剤として有用である。
れ、かつ水溶性であり、抗腫瘍剤として有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月13日(1999.7.1
3)
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 で表される化合物及びその塩。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【化2】
Claims (7)
- 【請求項1】 次の一般式(1)で表される化合物及びそ
の塩。 【化1】 〔式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子;ヒドロキシ
ル基;ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基もしく
はシアノ基を有することもある炭素数1〜6のアルキル
基;炭素数1〜6のアルケニル基;炭素数1〜6のアル
キニル基;炭素数1〜6のアルコキシル基;炭素数1〜
6のアミノアルコキシル基;ハロゲン原子;ニトロ基;
シアノ基;メルカプト基;炭素数1〜6のアルキルチオ
基;保護基を有することもあるアミノ基;アミノ基部分
に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有するこ
ともある炭素数1〜6のアミノアルキル基;アミノ基部
分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有する
こともある炭素数1〜6のアミノアルキルアミノ基;炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル
基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基もしくはシアノ
基を有することもある複素環を有する炭素数1〜6のア
ルキル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基も
しくはシアノ基を有することもある複素環を有するカル
ボニル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、保護基を有することもあるアミノ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基もしくは保護基を有
することもある複素環を有する炭素数1〜6のアルキル
アミノ基;複素環の窒素原子もしくはアミノ基部分に保
護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有することも
あるアミノ複素環基;複素環の窒素原子もしくはアミノ
基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有
することもある複素環アミノ基;又は保護基もしくは炭
素数1〜6のアルキル基を有することもあるカルバモイ
ル基を示し、R3は、炭素数1〜6のアルキル基を示
し、R4は、水素原子;保護基を有することもあるアミ
ノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6のアルキ
ルアミノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6の
アミノアルキル基;保護基を有することもある炭素数1
〜6のアルキルアミノアルキル基;スルホン酸基;又は
カルボキシル基を示し、Zは、酸素原子;イオウ原子;
CR5R6(R5及びR6はそれぞれ水素原子又は炭素数1
〜6のアルキル基を意味する);又はNR7(R7は水素
原子;炭素数1〜6のアルキル基;保護基を有すること
もある炭素数1〜6のアミノアルキル基;保護基を有す
ることもある炭素数1〜6のアルキルアミノアルキル
基;又はアミノ基の保護基を意味する)を示し、m及び
nはそれぞれ0、1又は2を意味する。〕 - 【請求項2】 次の一般式(1a)で表される化合物及びそ
の塩。 【化2】 〔式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子;ヒドロキシ
ル基;ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基もしく
はシアノ基を有することもある炭素数1〜6のアルキル
基;炭素数1〜6のアルケニル基;炭素数1〜6のアル
キニル基;炭素数1〜6のアルコキシル基;炭素数1〜
6のアミノアルコキシル基;ハロゲン原子;ニトロ基;
シアノ基;メルカプト基;炭素数1〜6のアルキルチオ
基;保護基を有することもあるアミノ基;アミノ基部分
に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有するこ
ともある炭素数1〜6のアミノアルキル基;アミノ基部
分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有する
こともある炭素数1〜6のアミノアルキルアミノ基;炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル
基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基もしくはシアノ
基を有することもある複素環を有する炭素数1〜6のア
ルキル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基も
しくはシアノ基を有することもある複素環を有するカル
ボニル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、保護基を有することもあるアミノ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基もしくは保護基を有
することもある複素環を有する炭素数1〜6のアルキル
アミノ基;複素環の窒素原子もしくはアミノ基部分に保
護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有することも
あるアミノ複素環基;複素環の窒素原子もしくはアミノ
基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有
することもある複素環アミノ基;又は保護基もしくは炭
素数1〜6のアルキル基を有することもあるカルバモイ
ル基を示し、R3は、炭素数1〜6のアルキル基を示
し、R4は、水素原子;保護基を有することもあるアミ
ノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6のアルキ
ルアミノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6の
アミノアルキル基;保護基を有することもある炭素数1
〜6のアルキルアミノアルキル基;スルホン酸基;又は
カルボキシル基を示し、Zは、酸素原子;イオウ原子;
CR5R6(R5及びR6はそれぞれ水素原子又は炭素数1
〜6のアルキル基を意味する);又はNR7(R7は水素
原子;炭素数1〜6のアルキル基;保護基を有すること
もある炭素数1〜6のアミノアルキル基;保護基を有す
ることもある炭素数1〜6のアルキルアミノアルキル
基;又はアミノ基の保護基を意味する)を示す。〕 - 【請求項3】次の一般式(1b)で表される化合物及びその
塩。 【化3】 〔式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子;ヒドロキシ
ル基;ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基もしく
はシアノ基を有することもある炭素数1〜6のアルキル
基;炭素数1〜6のアルケニル基;炭素数1〜6のアル
キニル基;炭素数1〜6のアルコキシル基;炭素数1〜
6のアミノアルコキシル基;ハロゲン原子;ニトロ基;
シアノ基;メルカプト基;炭素数1〜6のアルキルチオ
基;保護基を有することもあるアミノ基;アミノ基部分
に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有するこ
ともある炭素数1〜6のアミノアルキル基;アミノ基部
分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有する
こともある炭素数1〜6のアミノアルキルアミノ基;炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル
基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基もしくはシアノ
基を有することもある複素環を有する炭素数1〜6のア
ルキル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基も
しくはシアノ基を有することもある複素環を有するカル
ボニル基;炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
アルコキシル基、保護基を有することもあるアミノ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基もしくは保護基を有
することもある複素環を有する炭素数1〜6のアルキル
アミノ基;複素環の窒素原子もしくはアミノ基部分に保
護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有することも
あるアミノ複素環基;複素環の窒素原子もしくはアミノ
基部分に保護基もしくは炭素数1〜6のアルキル基を有
することもある複素環アミノ基;又は保護基もしくは炭
素数1〜6のアルキル基を有することもあるカルバモイ
ル基を示し、R3は、炭素数1〜6のアルキル基を示
し、R4は、水素原子;保護基を有することもあるアミ
ノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6のアルキ
ルアミノ基;保護基を有することもある炭素数1〜6の
アミノアルキル基;保護基を有することもある炭素数1
〜6のアルキルアミノアルキル基;スルホン酸基;又は
カルボキシル基を示す。〕 - 【請求項4】 R3がエチル基である請求項1〜3のい
ずれかに記載の化合物。 - 【請求項5】 R4がアミノ基である請求項1〜4のい
ずれかに記載の化合物。 - 【請求項6】 R1及びR2がそれぞれハロゲン原子又は
アルキル基である請求項1〜5のいずれかに記載の化合
物。 - 【請求項7】 次の式(1c) 【化4】 で表される化合物及びその塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213816A JP2000044567A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 六環性化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213816A JP2000044567A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 六環性化合物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000044567A true JP2000044567A (ja) | 2000-02-15 |
Family
ID=16645515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10213816A Withdrawn JP2000044567A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 六環性化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000044567A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001076603A1 (fr) * | 2000-04-07 | 2001-10-18 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Compositions medicamenteuses contenant un derive de camptothecine et un agent de regulation de ph |
US11806405B1 (en) | 2021-07-19 | 2023-11-07 | Zeno Management, Inc. | Immunoconjugates and methods |
-
1998
- 1998-07-29 JP JP10213816A patent/JP2000044567A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001076603A1 (fr) * | 2000-04-07 | 2001-10-18 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Compositions medicamenteuses contenant un derive de camptothecine et un agent de regulation de ph |
US11806405B1 (en) | 2021-07-19 | 2023-11-07 | Zeno Management, Inc. | Immunoconjugates and methods |
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