JP2000044286A - 紫外線遮断性を有する粗面形成板ガラスおよびその製法 - Google Patents

紫外線遮断性を有する粗面形成板ガラスおよびその製法

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JP2000044286A
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glass
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rough
absorbing
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Haruki Kuramasu
春喜 倉増
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Central Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗面を形成したことにより、防眩性、プライ
バシー性、意匠性を有する各種窓用板ガラスにおいて、
更に紫外線遮断性を具備したもので、採光性に富み、か
つ紫外線遮断性を有する採光窓を狙った粗面形成板ガラ
ス。 【解決手段】 クリアーな板ガラスの少なくとも片面
に、無着色の耐熱性セラミック粉を散在した低融点ガラ
スよりなる粗面形成層を有する防眩性粗面形成板ガラス
であって、前記粗面形成層に紫外線吸収能を付加し、ま
たは紫外線吸収層を重積してなり、ヘーズ値を70%以
上、可視光透過率を60%以上、かつ紫外線透過率を20%
以下とした紫外線遮断性を有する粗面形成板ガラス、お
よび該粗面形成板ガラスを好適に得るための製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリアーな板ガラ
スの面に、セラミック粉を散在した低融点ガラスの層を
覆設して粗面を形成し、防眩性、プライバシー性、ある
いは更に意匠性を付与した各種建築用、車両等輸送機用
などの窓ガラスにおいて、更に紫外線遮断性を具備し、
人体の皮膚や眼を保護し、物品、特に有機質物品の劣
化、褪色を抑制した粗面形成板ガラスおよびその製法に
関する。
【0002】
【従来技術および解決すべき課題】板ガラス面にセラミ
ック粉を散在した低融点ガラスの層による凹凸粗面を形
成し、それにより透過光、および反射光を散乱させて、
眼を過分に刺激することのない防眩性、およびプライバ
シー性を付与し、更に意匠性を付加することは公知であ
る。
【0003】また、板ガラス自体紫外線吸収成分を含ま
せたり、あるいは板ガラスに紫外線吸収性樹脂ペースト
による塗膜を形成して紫外線遮断性を与え、人体の皮膚
や眼を保護したり、物品、特に有機質物品の劣化、褪色
を抑制することは公知である。
【0004】特開昭61−209927号公報には、特定の光硬
化性樹脂と、紫外線吸収剤と、艶消し剤等とを特定量配
合した紫外線遮断性を有する、容器ガラス等のガラス被
覆用組成物が開示されている。
【0005】上記公知技術は樹脂硬化させてなるもので
あり、耐候性、耐久性を必要とする建築用、車両等輸送
機用などの窓ガラスには適用し難い。また、艶消し剤に
より微細な凹凸を形成し、それ自体も紫外線散乱性を付
与することが記載されているが、粗面を形成して防眩
性、プライバシー性、あるいは更に意匠性を付与した各
種建築用、車両等輸送機用などの窓ガラスには採用し難
い。
【0006】本発明は、前記のごとく凹凸粗面を形成し
たことにより、防眩性、プライバシー性、更に意匠性を
有する各種窓用板ガラスにおいて、紫外線遮断性を具備
した粗面形成板ガラス、特に採光性に富み、かつ紫外線
遮断性を有する採光窓として好適な粗面形成板ガラスを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、通常のクリア
ーな板ガラスの少なくとも片面に、無着色の耐熱性セラ
ミック粉を散在した低融点ガラスよりなる粗面形成層を
設けた防眩性粗面形成板ガラスであって、前記粗面形成
層に紫外線吸収能を付加し、または紫外線吸収層を重積
してなり、ヘーズ値を70%以上、可視光透過率を60%以
上、かつ紫外線透過率を20%以下とした紫外線遮断性を
有する粗面形成板ガラスである。
【0008】前記において、ヘーズ値を80%以上、また
は/および可視光透過率を70%以上、または/および紫
外線透過率を15%以下とするのが更に好ましい。本発明
はまた、前記紫外線遮断性を有する粗面形成板ガラスに
おいて、通常の板ガラスの少なくとも片面に、無着色の
紫外線吸収性セラミック微粉を含むポリマーペーストを
塗布し、次いで乾燥硬化させたうえで、更に低融点ガラ
スフリットと無着色の耐熱性セラミック粉とを含むペー
ストを塗布し、 500℃以上で焼成することにより、紫外
線吸収層と粗面形成層とを層成した紫外線遮断性を有す
る粗面形成板ガラスの製法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】前記通常のクリアーな板ガラスと
は、着色を目的とせず(着色成分を意図的には含有しな
い)、また紫外線吸収を目的としない(紫外線吸収成分
を意図的には含有しない)無彩色または殆ど無彩色で、
光透過率の高い板ガラスをいう。該板ガラスの厚みは特
定するものではないが、通常5mmないし6mm程度のもの
が多く採用される。低融点ガラスとは、通例軟化点が 6
00℃未満のガラスをいい、本発明において特にことわり
のない限り無彩色である。
【0010】無着色の耐熱性セラミックとは、シリカ
(石英)、アルミナ(コランダム)、ジルコニア(バッ
テレアイト)等、視覚的に殆ど着色が認められず、ま
た、融点が1500℃以上の難溶性のセラミックをいう。
【0011】無着色の紫外線吸収性セラミックとは、酸
化チタン、酸化セリウム、五酸化バナジウム、酸化亜鉛
等、上記同様に着色を認め難く、かつ特に波長 380nm以
下の紫外域における吸収が顕著なセラミックをいう。
【0012】粗面形成板ガラスにおいて、散光性(ヘー
ズ値)は従来特に規定されたものはなく、間仕切り、浴
室窓、化粧室窓等、目的に応じ、また個人の感覚、好み
において適宜のものが使用されるが、本発明においては
ヘーズ値を70%以上、好適には80%以上に規定してプラ
イバシー性、防眩性、意匠性に優れたものとする。
【0013】可視光透過率は採光を目的とする防眩ガラ
スの場合、50%以上が一応の目安とされるが、本発明に
おいては60%以上、好適には70%以上に規定して太陽光
等における可視光をよく採光し、特に採光窓材として良
好なものとするものである。
【0014】紫外線透過率は、例えば紫外線吸収成分を
有する紫外線遮断板ガラスにおいて20数%のものがある
等、一般的には特定されないが、本発明においては紫外
線透過率を20%以下、好適には15%以下に規定し、人体
や建築物、車両輸送機等の内装物品などへの悪影響を極
力抑えるようにするものである。
【0015】なお、前記可視光(380〜780nm)透過率、ヘ
ーズ値は、JIS K 7105に規定するプラスチックの光学的
特性試験方法に基づき、また、紫外線(300〜380nm)透過
率は、ISO/DIS 13837 B法に基づき測定される。
【0016】板ガラスに低融点ガラスフリットと無着色
の耐熱性セラミック粉とを含むペーストを塗布し、焼成
してなる防眩性粗面形成板ガラスにおいて、その平均表
面粗さは、JIS B 0601に規定する表面粗さ試験法よって
測定し、0.2 〜1μm オーダーとするものであり、しか
るべく前記セラミック粉の粒度を調整する。上記下限値
未満では前記限定した可視光透過率は満足するが、散光
性(ヘーズ値)において満足し得ない。また上記上限値
を越えると散光性(ヘーズ値)は満足するが、可視光透
過率において満足し得ない。
【0017】低融点ガラスは、前記可視光透過率、紫外
線透過率、ヘーズ値を損なわない範囲において着色透明
の低融点ガラスを採用することもできるが、基本的には
無着色透明ガラスを採用し、所望色調の着色物品を得る
場合は、低融点ガラスフリットおよびセラミック粉を含
むペースト中に更に着色顔料を添加し、色調調整するの
が望ましい。
【0018】板ガラス表面に、無着色の紫外線吸収性セ
ラミック微粉を含むポリマーのペースト(以下紫外線吸
収ペーストという)を塗布し、乾燥硬化したうえで、更
に低融点ガラスフリットと無着色の耐熱性セラミック粉
とを含むペースト(以下粗面形成ペーストという)を塗
布し、乾燥硬化し、焼成する具体的製法、手段を以下に
述べる。
【0019】上記紫外線吸収ペーストにおいて、無着色
の紫外線吸収性セラミック微粉は、前記した如く前記酸
化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、五酸化バナジウム
等の粒径サブミクロンオーダーの微粒子を採用し、基板
の板ガラス一面にわたり万遍なく均一に紫外線を遮断で
きるようにする。該セラミック微粉は、アクリル系、シ
リコーン系、エポキシ系、ウレタン系、アルキッド系等
のポリマー溶解液に分散させるもので、紫外線吸収性セ
ラミック微粉とポリマーの配合割合は、特定するもので
はないが、重量比で前者50〜80:後者50〜20程度とす
る。なおポリマーの量は、乾燥硬化に際して紫外線吸収
性セラミック微粉の繋ぎ剤としての作用を満足し得る程
度であればよい。
【0020】また、ポリマーにはそれを溶解する溶媒
(芳香属炭化水素、アルコール、ケトン、セロソルブ、
塩素化炭化水素等ポリマーに適した適宜の溶媒が選択さ
れる)の他、固体(紫外線吸収性セラミック微粉)の分
散剤、塗膜厚を均等化するレベリング剤、その他の添加
剤が適宜添加される。
【0021】紫外線吸収ペーストの塗布は公知の各種塗
布手段、例えば刷毛塗り法、スプレイ法、フローコート
法、スピンコート法、ロールコート法、バーコート法等
が採用できる。塗布した前記ペーストは自然乾燥あるい
は 200℃以下の加熱乾燥により硬化させる。乾燥硬化後
の塗膜厚は、紫外線吸収性セラミック微粉の混入割合に
も絡むので特定するものではないが、 0.5μm 程度ない
し4μm 程度とする。概して 0.5μm 未満では紫外線遮
断(吸収)作用が不充分であり、他方4μm を越えても
膜厚に比例した紫外線遮断作用があるわけではなく、膜
を厚くすることにより前記紫外線吸収性セラミック微粉
が過量となると可視域の下限を越えて可視域側の光吸収
も生じ、黄色系の着色を生じ易い。
【0022】粗面形成ペーストにおいて、低融点ガラス
フリットは、好適には軟化点 400℃以上ないし 600℃未
満であり、熱膨張係数(30〜300℃)α×10ー7/℃におい
て、αが70前後〜80前後であって、耐水、耐候性等にも
優れるSiO2−B2O3−PbO −ZnO 系ガラスフリット(粒径
20μm φ以下程度)を採用する。無着色の耐熱性セラミ
ック粉としては、先述のごとく 0.2〜1μm オーダーの
表面粗さの粗面を形成すべく勘案し、粒径 0.3〜2μm
φ程度のシリカ、アルミナ、ジルコニア等、融点が1500
℃を越えるセラミックを使用する。なお、これら低融点
ガラスフリット、耐熱性セラミック粉をペースト状に調
製するうえで、前記紫外線吸収ペーストに使用されるよ
うなポリマーや、セルロース系ポリマー等各種ポリマー
を用い、更に溶媒を加えて調製する。
【0023】低融点ガラスフリットと耐熱性セラミック
粉の配合割合は、フリットが過少で焼付け不良とならな
いよう、あるいはセラミック粉が過少で粗面形成が困難
とならないよう適宜設計すればよく、特定するものでは
ないが、重量比で前者70〜98:後者30〜2程度とする。
また前記ガラスフリットおよびセラミック粉の合計量と
ポリマーとの配合割合も、塗布性や、乾燥硬化後のガラ
スフリット、セラミック粉が容易に剥落しない程度の接
着性を勘案して設計すればよく、重量比で前者30〜50:
70〜50程度とする。
【0024】粗面形成ペーストは、前記紫外線吸収ペー
ストと同様、各種公知の塗布手段で塗布できる。塗布後
加熱乾燥し硬化させたうえで、それら膜付けした板ガラ
スを加熱炉内にセットし、 500℃以上、好適には 600〜
650℃程度まで昇温して焼成する。なお、前記焼成温度
で曲げ加工したり、焼成後直ちに風冷して強化加工した
り、前記曲げ、および強化加工を組合せたりすることも
できる。
【0025】前記焼成に際しては下層の紫外線吸収ペー
ストよりなる塗膜のポリマー、および上層の粗面形成ペ
ーストよりなる塗膜のポリマーは飛散する。下層におけ
る紫外線吸収性セラミック微粉はそのまま残留して紫外
線吸収層を形成するものであるが、上層の低融点ガラス
が前記下層に侵出し、前記紫外線吸収性セラミック微粉
を被覆する如く融着し、紫外線吸収セラミック微粉相
互、および板ガラスとの接着を強固とする。
【0026】粗面形成用ペーストを乾燥し硬化した硬化
膜の膜厚は5〜6μm ないし12〜13μm 程度(更に焼成
した場合の焼成層(粗面形成層)の厚みは、上記の 0.1
〜0.2 倍程度に収縮する)とする。前記膜厚範囲におい
て耐熱性セラミック粉による粗面の形成が容易であり、
また低融点ガラスの融着によりセラミック粉相互や下層
の紫外線吸収層への接着を堅固とする。
【0027】なお、粗面形成ペーストにおいて、フィラ
ーとして耐熱性セラミック粉に替え紫外線吸収性セラミ
ック粉を採用することもできる。この場合、前記セラミ
ック粉は勿論紫外線吸収能を有するが、粗面形成に必要
な粒度範囲のものを採用することが前提となる。粗面形
成層自体均一な紫外線吸収能をもたせるには、更に紫外
線吸収性セラミックの微粉を添加するのがよく、または
/および低融点ガラスプリット自体チタン、セリウム、
バナジウム等の紫外線吸収成分を含有させるのがよい。
【0028】それらのケースにおいては、下層に紫外線
吸収性ペーストからなる紫外線吸収層を設ける必要はな
い。
【0029】
【実施例】クリアーなソーダ石灰シリカ系のフロート板
ガラスの片面に、紫外線吸収性セラミック微粉を含む紫
外線吸収ペーストをバーコート法により塗布し、乾燥硬
化させたうえで、更に低融点ガラスフリットと耐熱性セ
ラミック粉を含む粗面形成ペーストをバーコート法によ
り塗布し、乾燥硬化後加熱炉内で焼成して紫外線遮断性
を有する粗面形成板ガラスを作製した。
【0030】〔フロート板ガラス〕各実施例、比較例と
も共通で、サイズ 350mm×250mm(6mm厚)、可視光透過
率89%、紫外線透過率58%(ヘーズ値は殆ど0%であ
る)のものを使用。
【0031】〔紫外線吸収ペーストによる塗膜層〕ペー
ストとして、住友大阪セメント社製UV吸収膜用塗布液
(酸化亜鉛微粒子 (平均 0.1μm φ) およびシリコーン
ポリマーを含み、その重量比はおおよそ前者75:後者25
である)を採用した。また、別にルチル型酸化チタン
(平均 0.1μmφ) とアルキッド系ポリマーを、重量比で
前者60:後者40になるようにペーストを調製し、一部の
実施例試験に供した。
【0032】バーコート法により、板ガラス片面に上記
紫外線吸収性ペーストを塗布し、乾燥時膜厚が所望の膜
厚となるように調製し、室温で15〜30分放置して乾燥、
硬化させた。
【0033】〔粗面形成ペーストによる焼成層〕低融点
ガラスフリットとして、軟化点 580℃、熱膨張係数約70
×10ー7/℃の、SiO2−B2O3−PbO −ZnO 系ガラスであっ
て、最大粒径10μm 以下に粉砕したものを採用した。
【0034】耐熱性セラミック粉としてシリカ(石
英)、アルミナ(コランダム)を準備した。シリカは平
均粒径 0.3μm (シリカA という)、および平均粒径1
μm (シリカB という)の2種、アルミナは平均粒径
1.5μm の1種を採用した。別に一部の実施例、比較例
において粗面形成層に紫外線遮断作用を発現させるべく
平均粒径 0.1μmの酸化亜鉛を混用した。
【0035】低融点ガラスフリットと耐熱性セラミック
粉(および酸化亜鉛微粉:紫外線吸収を目的とする)を
所定割合で配合し、これをセルロースポリマーおよびア
ルコール系分散媒からなるペースト原液に混入し、ボー
ルミルによって充分撹拌・分散してペーストを調製し
た。
【0036】前記ペーストを前記紫外線吸収性ペースト
の硬化膜上にバーコート法により塗布し、 150℃で10分
間加熱乾燥させた後、基板の板ガラス温度が 630℃に昇
温するように加熱プログラミングされた焼成炉に配置
し、 630℃で10分保持後降温させることにより、粗面形
成層を生成し、紫外線遮断性を有する粗面形成ガラスを
完成した。
【0037】〔試験方法〕粗面形成板ガラスの光学特性
において、 JIS K 7105(プラスチックの光学的特性試験
方法)に基づき可視光透過率、ヘーズ値を、また、ISO/
DIS 13837 B法に基づき紫外線(300〜380nm)透過率を求
めた。
【0038】紫外線吸収性ペーストの乾燥硬化後の膜厚
は、一部非塗布部を設けて板ガラス面との段差から求め
ることができる。また、粗面形成ペーストの乾燥硬化後
の膜厚は、紫外線吸収性ペーストの乾燥硬化後更に粗面
形成ペーストを塗布する際に、一部非塗布部を設けて塗
布部との段差から求めることができる。
【0039】表面粗さは JIS B 0601 に規定する表面粗
さの試験法に基づき、焼成後の粗面形成層の平均表面粗
さを求めた。各種条件および光学特性測定結果を表1に
示す。
【0040】 〔表1〕条件および測定結果 条 件 測 定 結 果 実施例 紫外線吸収ヘ・ースト 粗面形成ヘ・ースト 可視光 紫外線 ヘース"値 比較例 膜厚 フィラー種類 膜厚 粗さ フィラー種類 透過率 透過率 重量割合 重量割合 (μm) (重量部) (μm)(μm)(重量部) (%) (%) (%) 実施例1 酸化亜鉛 シリカA 0.5 75 10 0.3 15 83.5 19.8 82.7 実施例2 酸化亜鉛 シリカB 0.8 75 10 0.5 15 81.4 18.4 84.3 実施例3 酸化亜鉛 シリカA 1.2 75 10 0.3 15 77.7 6.5 86.2 実施例4 酸化亜鉛 アルミナ 2.0 75 10 0.7 15 75.2 2.8 86.9 実施例5 酸化亜鉛 シリカB 3.3 75 10 0.5 15 73.5 1.9 87.3 実施例6 酸化チタン アルミナ 2.5 60 10 0.7 15 60.1 12.0 87.0 実施例7 なし シリカB・酸化亜鉛 13 0.5 10 15 67.5 19.8 81.0 比較例1 酸化亜鉛 シリカA 0.1 75 10 0.3 15 82.6 50.4 85.2 比較例2 なし シリカA 10 0.3 15 83.8 52.2 73.7 比較例3 なし シリカA・酸化亜鉛 11 0.3 14 9 74.5 46.5 75.7 注1:紫外線吸収ペーストにおけるフィラー(紫外線吸収性セラミック微粉)の重 量割合は、ポリマー+フィラー100重量部に対する割合である。 注2:粗面形成ペーストにおける粗さは表面平均粗さをいう。 注3:粗面形成ペーストにおけるフィラー(耐熱セラミック粉、一部紫外線吸収性 セラミック微粉を含む)の重量割合は、低融点ガラス+フィラー 100重量部 に対する割合である。 注4:膜厚はいずれもペーストの乾燥硬化後の膜厚を示す。
【0041】表1から明らかなとおり、本実施例範囲に
おいてヘーズ値が高く、良好な防眩性が得られ、かつ可
視光透過率が高く良好な採光性が得られるとともに、紫
外線透過率が低く、紫外線遮断性に優れることが明らか
である。実施例6、紫外線吸収性セラミック微粉として
酸化チタンを採用したものは、酸化チタン自体低融点ガ
ラスに比べ屈折率が高く、従って散光性に優れるが、光
透過率は稍小さい傾向にある。また、実施例7、粗面形
成層に紫外線吸収性セラミックの微細粉を混在させた場
合は、酸化亜鉛の一部フリット中への溶解によるところ
のZnイオンによると思われる若干の黄変が認められる
が、採光窓として容認し得るものである。なお、比較例
はいずれも紫外線透過率が高く、紫外線遮蔽性能におい
て劣る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、ヘーズ値が高く、良好
な防眩性が得られ、かつ可視光透過率が高く良好な採光
性が得られるとともに、紫外線透過率が低く、紫外線遮
断性に優れるものであり、特に防眩性、プライバシー性
に富んだ採光窓として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】通常のクリアーな板ガラスの少なくとも片
    面に、無着色の耐熱性セラミック粉を散在した低融点ガ
    ラスよりなる粗面形成層を有する防眩性粗面形成板ガラ
    スであって、前記粗面形成層に紫外線吸収能を付加し、
    または紫外線吸収層を重積してなり、ヘーズ値を70%以
    上、可視光透過率を60%以上、かつ紫外線透過率を20%
    以下としたことを特徴とする紫外線遮断性を有する粗面
    形成板ガラス。
  2. 【請求項2】請求項1記載の紫外線遮断性を有する粗面
    形成板ガラスの製法において、通常のクリアーな板ガラ
    スの少なくとも片面に、無着色の紫外線吸収性セラミッ
    ク微粉を含むポリマーペーストを塗布し、乾燥硬化させ
    たうえで、更に低融点ガラスフリットと無着色の耐熱性
    セラミック粉とを含むペーストを塗布し、 500℃以上で
    焼成することにより、紫外線吸収層と粗面形成層とを層
    成したことを特徴とする紫外線遮断性を有する粗面形成
    板ガラスの製法。
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WO2008102822A1 (ja) 2007-02-20 2008-08-28 Fujifilm Corporation 紫外線吸収剤を含む高分子材料
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