JP2000042960A - マニピュレータの遠隔操作装置 - Google Patents

マニピュレータの遠隔操作装置

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JP2000042960A
JP2000042960A JP10214049A JP21404998A JP2000042960A JP 2000042960 A JP2000042960 A JP 2000042960A JP 10214049 A JP10214049 A JP 10214049A JP 21404998 A JP21404998 A JP 21404998A JP 2000042960 A JP2000042960 A JP 2000042960A
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camera
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JP10214049A
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Yoshinori Niwa
義典 丹羽
Teruaki Mitsui
輝彰 光井
Katsutoshi Fujii
勝敏 藤井
Masakazu Usui
正和 臼井
Ikuo Taga
郁生 多賀
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Gifu Prefecture
Original Assignee
Gifu Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレイの映像の中でマニピュレータを
常に指示通りの方向へ動作させることができ、使い勝手
のよい遠隔操作装置を提供する。 【解決手段】 マニピュレータとしての遠隔操作装置
は、ロボット2による作業空間を撮影する複数のカメラ
ユニット4,5と、いずれか1つのカメラユニット4,
5により撮影された映像を表示するヘッドマウントディ
スプレイ(HMD)13と、操作者12がHMD13の
映像を見ながら操作するための三次元入力装置16と、
ロボット制御用コンピュータ21とを備える。コンピュ
ータ21は、カメラユニット4,5の視覚座標系での操
作ベクトルI′を、ロボット2のグローバル座標系での
操作ベクトルIに変換するための変換マトリックスを作
成し、その変換マトリックスと三次元入力装置16で入
力された指令値とから操作ベクトルIを求め、その操作
ベクトルIに従いロボット2を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作業者が直接作業
をすることの困難な悪環境下で、その作業者の手や腕に
よる作業を代行するロボットなどのマニピュレータを遠
隔操作するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば原子力発電所など、人体に悪影響
を及ぼす環境下での作業を、ロボットなどのマニピュレ
ータを用いて行うための研究・開発が、従来から盛んに
行われている。この技術では、マニピュレータが作業現
場に設置され、その作業現場から離れた場所の操作者に
よりマニピュレータが操縦される。加えて、近年のVR
(バーチャルリアリティ(仮想現実))技術の進歩にと
もない、操作者があたかも作業現場にいるような環境を
擬似的に作り出すこと(テレプレゼンス)が可能となっ
てきている。
【0003】テレプレゼンスによるマニピュレータの遠
隔操作装置としては、例えば、複数のカメラ、ディスプ
レイ、指令装置などを備えたものがある。この遠隔操作
装置を利用する場合には、操作者はマニピュレータから
離れた箇所で、頭部にディスプレイを装着する。このデ
ィスプレイには、いずれか1つのカメラによって撮影さ
れた映像、すなわち、マニピュレータによる作業空間が
表示される。操作者は、この映像を見ながら指令装置を
操作する。すると、その指令装置で入力された指令値に
基づきマニピュレータが作動し、所定の作業を行う。さ
らに、カメラを操作者の頭部の動きに連動して変位させ
る機能を付加した遠隔操作装置も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の遠隔操作装置では、ディスプレイでの映像において
マニピュレータを操作する方向と、そのディスプレイの
中で実際にマニピュレータが動作する方向とが一致する
場合もあれば、一致しない場合もある。これは、マニピ
ュレータを基準に操作方向が決められているからであ
る。前者は例えば、カメラがマニピュレータによる作業
空間を後方から撮影している場合であり、この場合に
は、ディスプレイの中のマニピュレータは操作者が指示
する方向と同じ方向へ動く。後者は例えば、カメラが同
作業空間を前方から撮影している場合であり、この場合
には、操作者が前後左右の方向に指示しても、ディスプ
レイの中のマニピュレータはその指示方向へ動かない。
このため、操作者は新たに空間認識を行う必要がある。
換言すると、マニピュレータの姿勢や、マニピュレータ
とカメラの位置関係などを考慮したうえで、ディスプレ
イの映像においてどちらの方向(操作入力方向)へ指示
すべきかを決定しなければならない。こういった作業
は、ディスプレイで映像の表示されるカメラが切替えら
れる毎に必要である。そして、このことが遠隔操作によ
る作業を繁雑で面倒なものにしている。
【0005】そこで、本発明の課題は、ディスプレイの
映像の中でマニピュレータを常に指示通りの方向へ動作
させることができ、使い勝手のよいマニピュレータの遠
隔操作装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の第1の
発明は、位置情報が三次元のグローバル座標系で表現さ
れるマニピュレータを、そのマニピュレータから離れた
箇所で操作するための遠隔操作装置において、前記マニ
ピュレータによる作業空間を撮影するためのものであ
り、位置情報が三次元の視覚座標系でそれぞれ表現され
る複数のカメラと、いずれか1つのカメラにより撮影さ
れた映像を表示するディスプレイと、操作者が前記ディ
スプレイの映像を見ながら操作するための指令装置と、
前記視覚座標系での操作ベクトルをグローバル座標系で
の操作ベクトルに変換するための変換マトリックスを作
成し、その変換マトリックスと前記指令装置で入力され
た指令値とから操作ベクトルを求め、その求めた操作ベ
クトルに従い前記マニピュレータを作動させるマニピュ
レータ制御手段とを備えることを要旨としている。
【0007】上記第1の発明によると、マニピュレータ
の遠隔操作に際し、操作者はディスプレイの映像を見な
がら指令装置を操作する。ディスプレイには、いずれか
1つのカメラによって撮影された映像、すなわち、マニ
ピュレータによる作業空間の映像が映し出されている。
そして、前記操作者の操作に応じて指令装置から出され
る指令信号により、マニピュレータ制御手段がマニピュ
レータを次のように駆動制御する。マニピュレータ制御
手段は、まず、視覚座標系での操作ベクトルをグローバ
ル座標系での値に変換するための変換マトリックスを作
成する。ここで、視覚座標系は各カメラの位置情報を表
現するために用いられる三次元の座標系であり、グロー
バル座標系はマニピュレータの位置情報を表現するため
に用いられる三次元の座標系である。そして、マニピュ
レータ制御手段は変換マトリックスを用いることによ
り、指令装置で入力された指令値がグローバル座標系で
はどのような操作ベクトルになるのかを求め、その求め
た操作ベクトルに従いマニピュレータを作動させる。そ
の結果、ディスプレイの中のマニピュレータは、その映
像を見ながら操作された方向(映像中での指示方向)と
同じ方向へ作動する。
【0008】請求項2に記載の第2の発明は、第1の発
明の構成に加え、前記カメラを変位させるアクチュエー
タと、前記操作者の頭部の基準位置からの変位量を検出
する頭部変位量検出手段と、前記ディスプレイの映像が
切替えられる毎に前記アクチュエータを制御することに
より、切替え後のカメラを前記マニピュレータによる作
業空間に強制的に向けさせる第1アクチュエータ制御手
段と、前記第1アクチュエータ制御手段により前記作業
空間に向けられたカメラの位置を基準位置とし、その基
準位置からのカメラの変位量が、前記頭部変位量検出手
段による頭部の変位量と等しくなるように、前記アクチ
ュエータを制御する第2アクチュエータ制御手段とをさ
らに備えることを要旨としている。
【0009】上記第2の発明において、ディスプレイの
映像が切替えられると、アクチュエータがまず第1アク
チュエータ制御手段によって制御され、続いて第2アク
チュエータ制御手段によって制御される。これらの制御
によってカメラが次のように変位させられる。第1アク
チュエータ制御手段は、映像の切替え直後には、カメラ
を一旦マニピュレータによる作業空間に向けさせる。続
いて、第2アクチュエータ制御手段は、前記のように作
業空間に向けられたカメラの位置を基準位置とし、その
基準位置からのカメラの変位量が、頭部変位量検出手段
によって検出された頭部の変位量と等しくなるように、
アクチュエータによってカメラを変位させる。従って、
ディスプレイの映像が切替えられても、その切替え後の
カメラがマニピュレータによる作業空間を撮影し、ディ
スプレイに映し出す。その後は、カメラは操作者の頭部
の動きに追従して変位して作業空間を撮影する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1に示すように、作業
現場には、作業対象物(ここではブロック)1が載置さ
れるとともに、マニピュレータとしてのロボット2が設
置されている。ここでは、ロボット2として、5軸で回
転動作するタイプのアーム型ロボットが用いられている
が、これに限られるものではない。ロボット2の先端部
には、作業対象物1を把持したり放したりするためのハ
ンド部3が設けられている。ロボット2の位置情報は、
互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の座
標系(以下、グローバル座標系という)で表現される。
位置情報は、座標系における位置(座標)、X軸回りの
回転角(ロール)、Y軸回りの回転角(ピッチ)、及び
Z軸回りの回転角(ヨー)などからなる。
【0011】ロボット2を遠隔操作するための装置(遠
隔操作装置)は、ロボット2による作業空間、すなわ
ち、ハンド部3及び作業対象物1を含む空間、を撮影す
るための複数台(ここでは2台)のカメラユニット4,
5を含んでいる。一方のカメラユニット4は、ロボット
2の外部の視点からの映像を得るためのものであり、カ
メラ台6と、2つで一組のCCDカメラ7と、アクチュ
エータとしての一対のサーボモータ8とを備えている。
カメラ台6はロボット2の前方(図1の左下方)に載置
されているのみで、人手により自由に任意の場所へ移動
させることが可能である。
【0012】両CCDカメラ7は、前記作業空間をステ
レオで撮影できるように横に並べられて配置されてい
る。両CCDカメラ7は、横軸9により上下方向への回
動が可能であり、縦軸11により水平方向(左右方向)
への回動が可能である。両サーボモータ8は、これらの
横軸9及び縦軸11を支点として両CCDカメラ7を一
体的に回動させるためのものである。他方のカメラユニ
ット5は、ロボット2上の視点からの映像を得るための
ものである。このカメラユニット5の構造も、前述した
カメラユニット4の構造と同様であるが、カメラ台6が
ロボット2の側部に固定されていて別の場所に移すこと
のできない構造となっている点において相違している。
このようにCCDカメラ7を動かせる構造としたのは、
1つ当りの視点(カメラユニット4または5)からの視
野範囲を拡げるためである。CCDカメラ7の位置情報
は互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸からなる三次元の
座標系(以下、視覚座標系という)で表現される。
【0013】遠隔操作装置は、ヘッドマウントディスプ
レイ(以下、単に「HMD」という)13を含んでい
る。HMD13は、操作者12の頭部14に装着される
ヘルメットの内部に取付けられた小型電子ディスプレイ
である。HMD13は、前述したカメラユニット4,5
によって撮影されたステレオ映像(立体映像)を表示す
るための液晶画面を備えている。HMD13は映像切替
え装置15を介して両カメラユニット4,5のCCDカ
メラ7に接続されている。映像切替え装置15は、カメ
ラユニット4,5のCCDカメラ7で撮影された2種類
のステレオ映像を1つ選択し、その選択したステレオ映
像をHMD13に映し出させるためのものである。操作
者12は、HMD13のステレオ映像を見ることによ
り、作業現場にいる感覚(テレプレゼンス)でロボット
2を操作できる。
【0014】また、HMD13を装着した操作者12が
ハンド部3の動作方向を指示する際に用いる指令装置と
して、三次元入力装置16が用いられている。三次元入
力装置16は、6自由度の入力が可能な装置である。詳
しくは、三次元入力装置16ではX軸方向、Y軸方向、
Z軸方向、ロール、ピッチ及びヨーの入力が可能であ
る。この三次元入力装置16を用いると、ロボット2の
ハンド部3の動作方向を指示するだけですみ、ロボット
2の各関節軸の角度などを考える必要がなく操作が簡単
であるという利点がある。また、三次元入力装置16
は、2台のカメラユニット4,5から得られる映像の切
り替えを行うための機能も兼ね備えている。従って、操
作者12は三次元入力装置16によって、その時点で作
業に最も適した作業空間の映像を選択することが可能で
ある。
【0015】操作者12の頭部14の基準位置からの動
き(変位量)を検出するために、頭部変位量検出手段と
しての第1磁気センサ17が用いられている。また、カ
メラユニット4のカメラ台6に第2磁気センサ18が取
付けられている。これらの磁気センサ17,18は、柱
19の上に取付けられた磁気発生装置20から出される
磁気に基づき、頭部14(またはカメラ台6)の位置
と、3つの軸(X軸、Y軸、Z軸)回りの回転角とを検
出する。
【0016】操作者12による三次元入力装置16の操
作に応じてロボット2を作動させるべく、同ロボット2
のモータを駆動制御するためにロボット制御用コンピュ
ータ21が用いられている。同コンピュータ21の入力
側には三次元入力装置16が接続され、出力側には駆動
装置22を介してロボット2が接続されている。駆動装
置22は、ロボット制御用コンピュータ21からの出力
信号に応じ、ロボット2の5軸のモータを駆動するため
のものである。また、操作者12の頭部14の動きにカ
メラユニット4または5のCCDカメラ7を追従させる
べくサーボモータ8を駆動制御するためにカメラ制御用
コンピュータ23が用いられている。同コンピュータ2
3の入力側には両磁気センサ17,18及び磁気発生装
置20が接続され、出力側には駆動装置24を介してカ
メラユニット4,5のサーボモータ8が接続されてい
る。
【0017】なお、ロボット制御用コンピュータ21と
カメラ制御用コンピュータ23とは共有メモリ(図示
略)を介して相互に接続されている。このようにしたの
は、各種データを共有メモリに書き込んでおき、それを
読み出すことにより、データ伝達の高速化を図るためで
ある。例えば、ロボット制御用コンピュータ21から
は、ロボット2のハンド部3の位置などに関するデータ
が各種データとして共有メモリに書き込まれる。また、
カメラ制御用コンピュータ23からは、カメラ台6の位
置及び角度、CCDカメラ7の位置(サーボモータ8の
回転角度)などに関するデータが各種データとして共有
メモリに書き込まれる。
【0018】次に、前記のように構成された本実施形態
の作用及び効果について説明する。図2のフローチャー
トは、所定のタイミングが到来する毎(例えば所定時間
(例えば100ミリ秒程度)が経過する毎)にロボット
制御用コンピュータ21によって実行される「ロボット
制御ルーチン」を示している。また、図3のフローチャ
ートは、カメラ制御用コンピュータ23によって実行さ
れる「カメラ制御ルーチン」を示している。
【0019】図2のロボット制御ルーチンでは、コンピ
ュータ21はまずステップS10において、HMD13
を装着した操作者12の手動操作によって三次元入力装
置16に入力された値(操作ベクトルI′)を読み込
む。すなわち、操作者12は、HMD13に映し出され
ている作業空間の映像を見ながら、ロボット2を移動さ
せたい方向を、三次元入力装置16の操作によって指示
する(視覚座標系での操作ベクトルを与える)のである
が、その指示に使われる操作ベクトルI′を読み込む。
【0020】ステップS20において、第2磁気センサ
18によって検出されたカメラ台6の位置及び姿勢に関
するデータを、共有メモリを介してカメラ制御用コンピ
ュータ23から読み込む。そして、読み込んだ値に基づ
き、カメラ台6の座標系をグローバル座標系に変換する
ための変換マトリックスM1を作成する。ここでは、座
標系の変換だけなので、変換マトリックスM1は軸回り
の回転の組合せとなる。ステップS30において、カメ
ラユニット4,5におけるサーボモータ8の回転角度
を、共有メモリを介してカメラ制御用コンピュータ23
から読み込む。その読み込んだ値に基づき、視覚座標系
をカメラ台6の座標系に変換するための変換マトリック
スM2を作成する。
【0021】そして、ステップS40において、前記ス
テップS20での変換マトリックスM1と、前記ステッ
プS30での変換マトリックスM2とを用い、次式
(1)に従い、視覚座標系での操作ベクトルI′をグロ
ーバル座標系での操作ベクトルIに変換するための変換
マトリックスMを作成する。 M=M1・M2…(1)
【0022】ステップS50において、前記ステップS
40での変換マトリックスMと、前記ステップS10で
の操作ベクトルI′とを用い、次式(2)に従いグロー
バル座標系での操作ベクトルIを求める。そして、求め
た操作ベクトルIに従ってロボット2を作動させるため
の指令信号を出力し、このルーチンを終了する。 I=M・I′…(2)
【0023】上述したロボット制御ルーチンの各処理
は、マニピュレータ制御手段に相当する。このように本
実施形態によると、ロボット2の遠隔操作に際し、操作
者はHMD13の映像を見ながら三次元入力装置16を
操作する。HMD13には、一方のカメラユニットにお
けるCCDカメラ7によって撮影された映像、すなわ
ち、ロボット2による作業空間の映像、が映し出されて
いる。そして、操作者の操作に応じて三次元入力装置1
6から出される指令信号により、ロボット2が駆動制御
される。すなわち、視覚座標系での操作ベクトルI′を
グローバル座標系での操作ベクトルIに変換するための
変換マトリックスMが作成される。この変換マトリック
スMが用いられることにより、三次元入力装置16で入
力された指令値(操作ベクトルI′)がグローバル座標
系ではどのような値(操作ベクトルI)になるのかが求
められ、その求められた値に従いロボット2が作動させ
られる。
【0024】その結果、ロボット2は、HMD13の映
像を見ながら操作された方向(映像中での指示方向)と
同じ方向へ作動する。従来技術とは異なり、どのカメラ
ユニット4,5からの映像をHMD13に表示した場合
にも、その映像の中でロボット2を、三次元入力装置1
6での指示方向と同じ方向へ作動させることができる。
換言すると、ロボット2は、三次元入力装置16からの
指示によりステレオ映像の中で指示どおりの方向に動作
する。従って、操作者12は、例えば、ステレオ映像の
中でロボット2を右に動かしたければ、三次元入力装置
16で右を指示すればよい。操作者12は新たに空間認
識を行わなくても、ロボット2に細かい作業を行わせる
ことができる。
【0025】また、CCDカメラ7の視野角が狭いにも
かかわらず、操作者12は、ロボット2の姿勢やロボッ
ト2とCCDカメラ7との位置関係など、すなわち、H
MD13の映像そのままに前後や左右の関係など、を確
実に把握でき、ロボット2に所望の動作をさせるために
どの方向へ操作入力を与えるべきかを瞬時に判断でき
る。どのカメラユニット4,5を使用しても、三次元入
力装置16での指示方向がステレオ映像の中のロボット
2の動作方向と一致するため、常に同じ操作感覚で作業
を行うことができ、使い勝手がよい。この効果は、複数
のカメラユニット4,5を用い、CCDカメラ7からの
映像を遠隔操作によって切替える場合や、映像の頻繁な
切り替えを要する複雑な作業を行う場合に、特に有効で
ある。映像が瞬時に切替わっても、ロボット2の操作方
向と動作方向とが一致しているため、両方向の不一致に
起因する混乱を操作者12に生じさせることがない。
【0026】図3のカメラ制御ルーチンでは、コンピュ
ータ23はまずステップD10において、プログラムの
初期化処理の一つとして、操作者12の頭部14の基準
位置を記憶する。すなわち、頭部14が特定の位置とな
ったときに、第1磁気センサ17のデータを読込み、そ
れを基準位置でのデータとして記憶する。
【0027】次に、ステップD20において、ロボット
制御用コンピュータ21によって共有メモリに書き込ま
れた、ロボット2のハンド部3の位置を読み込む。ステ
ップD30において、カメラ台6の情報として、第2磁
気センサ18によって検出されたカメラ台6の位置及び
角度を読み込む。データ読み込みの対象となるカメラ台
6は、映像が切替えられた場合には、その切替え後のC
CDカメラ7を有するカメラ台6である。
【0028】ステップD40において、前記ステップD
20での位置と、ステップD30での位置及び角度とに
基づき、CCDカメラ7をハンド部3へ向けさせるのに
必要なサーボモータ8の回転角度を算出する。そして、
ステップD50において、算出した回転角度分、サーボ
モータ8の駆動軸を回転させる。すると、この回転によ
り両CCDカメラ7が縦軸11を中心として左右に回動
し、横軸9を中心として上下方向に回動し、ハンド部3
に向けられる。従って、CCDカメラ7によってハンド
部3及びその近傍が撮影され、その映像がHMD13に
映し出される。ステップD60において、ハンド部3に
向けられたCCDカメラ7の位置(サーボモータ8の回
転角度)を基準位置(基準角度)として記憶する。
【0029】続いて、ステップD70において、第1磁
気センサ17による操作者12の頭部14の位置を読み
込む。ステップD80において、前記ステップD70で
の頭部14の位置が、前記ステップD10で記憶した基
準位置からどれだけ変位しているか、すなわち、頭部1
4の基準位置からの変位量、を算出する。そして、ステ
ップD90において、第2磁気センサ18によって検出
されたCCDカメラ7の基準位置(前記ステップD60
で記憶したもの)からの変位量が、前記ステップD80
での頭部14の変位量と等しくなるようにサーボモータ
8を作動させる。このようにして、第1磁気センサ17
によって検出した操作者12の頭部14の動きにあわせ
て、CCDカメラ7が2軸回転させられる。CCDカメ
ラ7の回転運動により、操作者12がHMD13を通じ
て見ることのできる視野の範囲が広がる。
【0030】次に、ステップD100において、操作者
12が三次元入力装置16を操作することにより、映像
を切替えるための指示が出されたか否かを判定する。こ
の判定条件が満たされていない場合には、ステップD7
0に戻る。従って、映像が切り返られない限り、同一の
CCDカメラ7が頭部14の動きに追従し、ハンド部3
がHMD13に映し出され続ける。これに対し、ステッ
プD100の判定条件が満たされている場合には、ステ
ップD110でカメラユニット4,5を切替える。詳し
くは、切替え前のCCDカメラ7の作動を停止させ、切
替え後のCCDカメラ7を、頭部14の動きに追従させ
るようにする。換言すると、それまでとは異なるカメラ
ユニット4,5に指令信号を送るようにする。ステップ
D110の処理を実行した後、ステップD20へ戻る。
【0031】上述したカメラ制御ルーチンにおいては、
ステップD20,D30,D40,D50,D100の
処理が「第1アクチュエータ制御手段」に相当する。ま
た、ステップD60,D70,D80,D90の処理が
「第2アクチュエータ制御手段」に相当する。
【0032】このように本実施形態によると、遠隔操作
の開始時に操作者12の頭部14の基準位置が設定さ
れ、その後は頭部14の基準位置からの変位量が第1磁
気センサ17の検出値に基づき算出される。HMD13
のステレオ映像が切替えられると、その直後には、切替
え後のCCDカメラ7がロボット2による作業空間に一
旦向けさせられる。続いて、前記のように作業空間に向
けられたCCDカメラ7の位置が基準位置とされ(基準
位置が更新され)、その基準位置からのCCDカメラ7
の変位量が前記頭部14の変位量と等しくなるように、
CCDカメラ7が変位させられる。
【0033】従って、遠隔操作の開始時はもちろんのこ
と、CCDカメラ7の切替えによりHMD13のステレ
オ映像が切替えられた時にも、その切替え後のCCDカ
メラ7によって作業空間が確実に撮影され、HMD13
に映し出される。このため、遠隔操作装置はCCDカメ
ラ7からの映像が切替えられた直後に作業空間がHMD
13の映像からはみ出たり外れたりするのを防止し、操
作者12がハンド部3や作業対象物1を見失うのを回避
することができ、操作性に優れている。操作者12は、
複数の映像を切り替えながら操作をする場合であって
も、作業空間の映像を見るために無理な姿勢をとらなく
てすみ、頭部14の基準位置を中心として、安定した姿
勢で操作することができる。CCDカメラ7の基準位置
の更新後は、そのCCDカメラ7は操作者12の頭部1
4(視点)の動きに追従して変位し、前記作業空間を撮
影するので、操作者12はその映像を見ながらロボット
2への指示を支障なく行うことができる。
【0034】本実施形態は前述した事項以外にも次の特
徴を有する。
【0035】通常、視覚情報を得るためにCCDカメラ
などが画像入力装置として用いられるが視野角が狭く、
また、1つの画像入力装置からの視覚情報のみでは必ず
死角が生ずる。これに対し、本実施形態では、複数組の
カメラユニット4,5を用い、これらを作業環境の複数
の箇所に配置し、そのカメラ映像を切替えながらHMD
13に映し出すようにしているので、前述した死角をで
きるだけ少なくすることができる。これにともない視覚
情報の量が増え、作業環境を十分に認識することが可能
となる。
【0036】なお、本発明は次に示す別の実施形態に具
体化することができる。
【0037】(1)作業の内容などに応じてカメラユニ
ットの数を3つ以上に変更し、これらを任意の箇所に設
置し、映像を切替えながら操作を行うようにしてもよ
い。このようにすれば、複数の場所からの作業空間の映
像を撮影することができるので、ロボットの陰、作業対
象の陰など、作業中に生ずる死角を少なくすることがで
きる。一般的には、カメラユニットが多くなるほど死角
が少なくなり、作業可能な領域が広がる。
【0038】(2)本発明は、人体に悪影響を及ぼす環
境下での作業、例えば、塗装作業や、放射線、有毒ガス
などの有害な物質が出る現場での作業に適用することが
できる。また、1つ1つ形が異なる鋳物の研磨など、人
の判断が必要な作業にも適用できる。この点は、量産型
のロボットが一定の動きしかできないのに対し有利な点
である。
【0039】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、ど
のカメラからの映像がディスプレイに映し出された場合
にも、その映像の中でマニピュレータを、指令装置によ
る指示方向と同じ方向へ作動させることができる。常に
同じ操作感覚で作業を行うことができ、遠隔操作装置の
使い勝手がよいものとなる。
【0040】第2の発明によれば、第1の発明の効果に
加え、カメラからの映像が切替えられた直後に作業空間
がディスプレイの映像からはみ出たり外れたりするのを
防止し、操作者がマニピュレータや作業対象物を見失う
のを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における遠隔操作装置を示
す概略構成図である。
【図2】ロボット制御ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図3】カメラ制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 マニピュレータとしてのロボット 6 CCDカメラ 8 アクチュエータとしてのサーボモータ 12 操作者 13 HMD 14 頭部 16 指令装置としての三次元入力装置 17 頭部変位量検出手段としての第1時期センサ 21 ロボット制御用コンピュータ 23 カメラ制御用コンピュータ I,I′ 操作ベクトル M 変換マトリックス
フロントページの続き (72)発明者 多賀 郁生 岐阜県不破郡垂井町栗原416番地 Fターム(参考) 3F059 AA18 BA03 BA08 BC06 DA00 DB01 DB02 DD08 DE06 FC13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置情報が三次元のグローバル座標系で
    表現されるマニピュレータを、そのマニピュレータから
    離れた箇所で操作するための遠隔操作装置において、 前記マニピュレータによる作業空間を撮影するためのも
    のであり、位置情報が三次元の視覚座標系でそれぞれ表
    現される複数のカメラと、 いずれか1つのカメラにより撮影された映像を表示する
    ディスプレイと、 操作者が前記ディスプレイの映像を見ながら操作するた
    めの指令装置と、 前記視覚座標系での操作ベクトルをグローバル座標系で
    の操作ベクトルに変換するための変換マトリックスを作
    成し、その変換マトリックスと前記指令装置で入力され
    た指令値とから操作ベクトルを求め、その求めた操作ベ
    クトルに従い前記マニピュレータを作動させるマニピュ
    レータ制御手段とを備えることを特徴とするマニピュレ
    ータの遠隔操作装置。
  2. 【請求項2】 前記カメラを変位させるアクチュエータ
    と、 前記操作者の頭部の基準位置からの変位量を検出する頭
    部変位量検出手段と、 前記ディスプレイの映像が切替えられる毎に前記アクチ
    ュエータを制御することにより、切替え後のカメラを前
    記マニピュレータによる作業空間に強制的に向けさせる
    第1アクチュエータ制御手段と、 前記第1アクチュエータ制御手段により前記作業空間に
    向けられたカメラの位置を基準位置とし、その基準位置
    からのカメラの変位量が、前記頭部変位量検出手段によ
    る頭部の変位量と等しくなるように、前記アクチュエー
    タを制御する第2アクチュエータ制御手段とをさらに備
    えることを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータ
    の遠隔操作装置。
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