JP2000042894A - ワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置 - Google Patents

ワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置

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JP2000042894A
JP2000042894A JP21299098A JP21299098A JP2000042894A JP 2000042894 A JP2000042894 A JP 2000042894A JP 21299098 A JP21299098 A JP 21299098A JP 21299098 A JP21299098 A JP 21299098A JP 2000042894 A JP2000042894 A JP 2000042894A
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signal
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pulse
wear
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Sadakimi Tsukagoshi
禎公 塚越
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構成が簡単で且つ正確にガイドローラの磨耗を
検出し、カイドローラの交換時期を適切に検出できるよ
うにしたワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置を提供
する。 【解決手段】ガイドローラ16の1回転中の所定の回転
角度範囲(溝70)を近接スイッチ100で検出すると
共に、パルスジェネレータ104から一定周期のパルス
信号を出力させる。そして、信号処理回路102におい
て、前記近接スイッチ100で前記溝70を検出してい
る間に前記パルスジェネレータ104から出力されるパ
ルス信号を抽出し、パルスカウンター106でそのパル
ス数をカウントする。演算部108は、そのパルス数が
ワイヤの走行速度に対して所定の閾値より小さくなった
場合には、ガイドローラ16の回転速度が磨耗によって
速くなったと判断し、ガイドローラ16の磨耗を表示部
に表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワイヤソーのガイド
ローラ磨耗検出装置に係り、特にシリコン、ガラス、セ
ラミックス等の脆性材料を切断するワイヤソーのガイド
ローラ磨耗検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーで使用しているガイドローラ
は、プラスチック等の合成樹脂材で成形されているもの
が多く、長く使用しているうちに次第に磨耗してくる。
この磨耗したガイドローラを継続して使用すると作動不
良の原因となるため、適当な時期に新しいものと交換す
るようにしている。
【0003】従来、このガイドローラの交換時期をワイ
ヤの走行位置の変化によって判断するようにしたものが
ある。即ち、ガイドローラが磨耗すると、ガイドローラ
の径変化によってワイヤの走行位置が変位することを利
用して、ガイドローラが磨耗限界となったときのワイヤ
の走行位置に所定のセンサを設置し、そのセンサでワイ
ヤの接触を検出した場合に警告信号等を発してガイドロ
ーラの交換を促すようにしたものである。
【0004】また、従来、上記ガイドローラの磨耗検出
と同様の構成によりワイヤが脱線した場合にはワイヤが
センサに接触するようにし、そのセンサがワイヤの接触
を検出した場合にはワイヤの脱線を警告するようにした
ものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようにしてガイドローラの磨耗やワイヤの脱線を検知す
る方法では、ワイヤの走行位置の近傍に上述のセンサを
各ガイドローラ毎に配置しなければならず、機構上構成
が複雑になると共に、ガイドローラの磨耗検出の場合に
はセンサの設置位置によって誤差が生じるためガイドロ
ーラが磨耗限界に達したことを正確に検出することがで
きないという問題があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、構成が簡単で且つ正確にガイドローラの磨耗
を検出することができるワイヤソーのガイドローラ磨耗
検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決する為の手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、ガイドローラにガイドさ
れながら走行するワイヤを複数個のグルーブローラに巻
き掛けてワイヤ列を形成し、前記ワイヤ列に被加工物を
押し当てることにより多数枚のウェーハを同時に切断す
るワイヤソーにおいて、前記ガイドローラの1回転中の
所定の回転角度範囲でオン信号を出力し、前記所定の回
転角度範囲以外でオフ信号を出力する時間検出手段と、
一定周期のパルスを出力するパルス出力手段と、前記時
間検出手段からオン信号が出力されている間に前記パル
ス出力手段から出力されるパルスの数をカウントするカ
ウント手段と、前記カウント手段によってカウントされ
たパルスの数と所定の閾値とを比較し、前記パルスの数
が前記閾値よりも小さくなったことを検出すると、前記
ガイドローラが磨耗限界に達したことを示す信号を出力
する判定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】本発明によれば、ガイドローラの1回転中
の所定の回転角度範囲でオン信号を出力するようにし、
そのオン信号が出力されている間にリファレンス信号と
して出力されるパルスをカウントすることによってその
パルス数でガイドローラが磨耗限界に達したことを検出
するようにしたため、本装置を電子回路(ハードウェ
ア)若しくはソフトウェア又はこれらの組み合わせで実
現することができ、構成が簡単であると共に、ガイドロ
ーラの回転に対して大幅に高い周波数のパルス信号をリ
ファレンス信号として用いることによって磨耗の検出精
度を大幅に向上させることができる。
【0009】また、請求項4に記載の発明は、前記ワイ
ヤソーにおいて、前記ガイドローラの1回転中の所定の
回転角度範囲でオン信号を出力し、前記所定の回転角度
範囲以外でオフ信号を出力する時間検出手段と、前記時
間検出手段から出力されたオン信号の時間幅を一定時間
伸長させる信号処理手段と、前記ガイドローラの1回転
中において前記信号処理手段によって得られた信号にオ
フ信号を示す部分が存在するか否かを判定し、前記オフ
信号を示す部分が存在しない場合には前記ガイドローラ
が磨耗限界に達したことを示す信号を出力する判定手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0010】本発明によれば、ガイドローラの1回転中
の所定の回転角度範囲でオン信号を出力するようにし、
そのオン信号の時間幅を一定時間伸長させた後、オフ信
号の有無によってガイドローラが磨耗限界に達したか否
かを検出するようにしたため、本装置を電子回路(ハー
ドウェア)若しくはソフトウェア又はこれらの組み合わ
せで実現することができ、構成が簡単であると共に、磨
耗の検出精度を大幅に向上させることができる。
【0011】また、請求項6に記載の発明は、上記ワイ
ヤソーにおいて、前記ガイドローラの1回転中の所定の
回転角度範囲でオン信号を出力し、前記所定の回転角度
範囲以外でオフ信号を出力する時間検出手段と、前記時
間検出手段から出力されたオン信号に基づいて、該オン
信号の所定倍の周波数のパルス信号を出力するパルス生
成手段と、前記パルス生成手段から出力されたパルス信
号の周波数と所定の閾値とを比較し、前記パルス信号の
周波数が前記閾値を越えたことを検出すると、前記ガイ
ドローラが磨耗限界に達したことを示す信号を出力する
判定手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】本発明によれば、ガイドローラの1回転中
の所定の回転角度範囲でオン信号を出力するようにし、
そのオン信号に基づいて生成したパルス信号の周波数に
よってガイドローラが磨耗限界に達したことを検出する
ようにしたため、本装置を電子回路(ハードウェア)若
しくはソフトウェア又はこれらの組み合わせで実現する
ことができ、構成が簡単であると共に、磨耗の検出精度
を大幅に向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置の好ましい実
施の形態について詳説する。まず、本発明に係るガイド
ローラ磨耗検出装置が適用されるワイヤソーについて説
明する。
【0014】図1は、ワイヤソー10の全体構成を示す
斜視図である。同図に示すように、ワイヤリール12に
巻かれたワイヤ14は、多数のガイドローラ16、1
6、…で形成されるワイヤ走行路を経て3本のグルーブ
ローラ18A、18B、18Cに巻き掛けられ、水平な
ワイヤ列20を形成する。ワイヤ列20を形成したワイ
ヤ14は、ワイヤ列20を挟んで左右対称に形成された
他方側のワイヤ走行路を経て図示しないワイヤリールに
巻き取られる。
【0015】前記ワイヤ列20の両側に形成されるワイ
ヤ走行路には、それぞれワイヤ案内装置22、ダンサロ
ーラ24及びワイヤ洗浄装置26が配設されており(一
方側のみ図示)、ワイヤ案内装置22は、ワイヤリール
12からワイヤ14を一定ピッチでガイドする。また、
ダンサローラ24は、所定重量のウェイト(図示せず)
が架設されていて、走行するワイヤ14にこのウェイト
で一定の張力を付与する。ワイヤ洗浄装置26は、洗浄
液タンク29から供給される洗浄液をワイヤ14に噴射
して、ワイヤ14に付着したスラリをワイヤ14から除
去する。
【0016】前記一対のワイヤリール12及びグルーブ
ローラ18Cには、それぞれ正逆回転可能なモータ(図
示せず)が連結されており、前記ワイヤ14は、このモ
ータを駆動することにより、一対のワイヤリール12間
を高速で往復走行する。前記ワイヤ列20の上方には、
ワイヤ列20に対して垂直に昇降移動するワークフィー
ドテーブル28が設置されている。ワークフィードテー
ブル28にはチルチングユニット30が備えられてお
り、インゴット32は、このチルチングユニット30の
下部に保持される。チルチングユニット30は、インゴ
ット32を水平方向及び垂直方向に傾斜自在に保持し、
これにより、インゴット32の結晶方位合わせがなされ
る。
【0017】ワイヤソー10は以上のように構成され
る。そして、次のようにしてインゴット32を切断す
る。まず、インゴット32をチルチングユニット30の
ワーク保持部に装着する。次いで、そのチルチングユニ
ット30を用いてインゴット32の結晶方位合わせを行
う。
【0018】次に、モータ(図示せず)を駆動してワイ
ヤリール12及びグルーブローラ18Cを高速回転さ
せ、ワイヤ14を高速走行させる。そして、そのワイヤ
14の走行が安定したところで、ワークフィードテーブ
ル28を下降させ、高速走行するワイヤ列20にインゴ
ット32を押し当てる。この際、ワイヤ列20とインゴ
ット32との接触部には、図示しないノズルからスラリ
が供給され、インゴット32は、このスラリ中に含有さ
れる砥粒のラッピング作用で多数枚のウェーハに切断さ
れる。
【0019】なお、インゴット32の加工に供したスラ
リは、ワイヤ列20の下方位置に設置されたオイルパン
36を介してスラリタンク34に回収され、循環供給さ
れる。この際、スラリは加工時に発生する熱を吸熱して
温度上昇するので、回収したスラリは、熱交換機38に
循環されて一定温度に冷却される。次に、上述したワイ
ヤソー10に適用されるガイドローラ磨耗検出装置の実
施の形態について説明する。図2は、本発明に係るガイ
ドローラ磨耗検出装置が設置されるガイドローラ16の
構成を示す側面部分断面図である。同図に示すように、
ワイヤソーの本体フレーム10Aに固定されたシャフト
60の先端には、ベアリング62、62を介してベアリ
ングケース(回転体)64が回動自在に支持されてい
る。このベアリングケース64は筒状に形成されてお
り、その基端部にはフランジ64aが形成されている。
【0020】前記ベアリングケース64の先部には、図
示しないボルトによってベアリングキャップ66が固定
されている。このベアリングキャップ66はベアリング
ケース64の先端開口部を遮蔽し、その外周には雄ネジ
66aが形成されている。前記ベアリングキャップ66
に形成された雄ネジ66aには、挟持リング68の内周
に形成された雌ネジ68aが螺合される。ガイドローラ
16は、前記ベアリングケース64に装着したのち、こ
の挟持リング68をベアリングキャップ66に螺合させ
ることによりベアリングケース64に固定する。すなわ
ち、ガイドローラ16は、挟持リング68とベアリング
ケース64のフランジ64aとで挟持してベアリングケ
ース64に固定する。
【0021】このガイドローラ16は、プラスチック等
の合成樹脂材で成形されており、その外周部にはワイヤ
案内用の溝16A、16Bが2溝形成されている。溝が
2溝形成されているのは、ガイドローラ16の寿命を伸
ばすためであり、一方の溝16Aが磨耗した場合、反転
させて他方側の溝16Bを使用する。なお、使用に際し
て、ガイドローラ16はベアリングケース64の先端側
に位置している溝16Aを利用する。
【0022】ここで、図2及び図3に示すように、ガイ
ドローラ16の後面側(正確には上記ベアリングケース
64のフランジ64a部分であるが、以下、ガイドロー
ラ16と共に回動する部分を含めてガイドローラ16と
称する。)の一部に円弧上の溝70が形成される。そし
て、ガイドローラ16の回転時にこの溝70が通過する
ことになる位置に対向して近接スイッチ100が本体フ
レーム10Aに設置される。このガイドローラ16の後
面側の溝70と近接スイッチ100は、後述するように
ガイドローラ16の磨耗を検出するために設けられたも
のであり、近接スイッチ100は、ガイドローラ16の
回転時に近接スイッチ100の対向位置を溝70が通過
しているときには、オンを示すHレベルの信号(オン信
号)を出力し、溝70以外の部分が通過しているときに
は、オフを示すLレベルの信号(オフ信号)を出力する
ようになっている。これにより、近接スイッチ100か
らは、ガイドローラ16が1回転する毎に、ガイドロー
ラ16が所定角度する間(溝70が形成されている角度
範囲を通過する間)でHレベルのオン信号が出力される
ようになる。
【0023】次に、上記ガイドローラ16の磨耗を検出
するガイドローラ磨耗検出装置の回路構成を第1から第
5までの実施の形態で説明する。尚、以下に示すどの実
施の形態においても上述したガイドローラ16の溝70
と近接スイッチ100については共通の構成要素となる
が、溝70の構成についてはどの実施の形態でも流動性
があるため、各実施の形態毎に好適と思われる溝70の
形態で説明することとする。
【0024】図4は、本発明に係るガイドローラ磨耗検
出装置の第1の実施の形態を示した構成図である。図4
に示すようにガイドローラ16の後面側に配置された近
接スイッチ100の出力信号は、信号処理回路102に
入力されるようになっている。また、この信号処理回路
102にはパルスジェネレータ104から所定周期のパ
ルス列からなるパルス信号(リファレンス信号)が入力
されるようになっている。ここで、ガイドローラ16の
回転時において、近接スイッチ100から出力される信
号とパルスジェネレータ104から出力されるパルス信
号を図5のタイムチャートに示す。図5(A)は、図4
においてガイドローラ16に記されたA点、B点、C点
の位置を目安として、近接スイッチ100の対向位置を
通過しているガイドローラ16の位置を示し、図5
(B)、(C)はそれぞれ、図5(A)に対応して近接
スイッチ100、パルスジェネレータ104から出力さ
れる信号を示している。この図5によれば、ガイドロー
ラ16のA点とB点の区間に形成された溝70(図4参
照)が近接スイッチ100の位置を通過している間で、
近接スイッチ100からHレベルのオン信号が出力さ
れ、それ以外の区間ではLレベルのオフ信号が出力され
るようになっている。また、パルスジェネレータ104
からはガイドローラ16の回転周期に比べて短い周期の
パルスが連続的に出力されるようになっている。尚、近
接スイッチ100からHレベルのオン信号が出力される
時間幅は当然ガイドローラ16の回転速度に応じて変化
する。
【0025】上記信号処理回路102は、上記近接スイ
ッチ100から入力される信号に基づいて、前記ガイド
ローラ16の溝70が近接スイッチ100の対向位置を
通過している期間にパルスジェネレータ104から入力
されるパルス信号を抽出し、そのパルス信号をパルスカ
ウンター106に出力する。即ち、信号処理回路102
は、図5(B)に示す近接スイッチ100からの信号が
Hレベルである期間ではパルスジェネレータ104から
入力されるパルス信号をそのままパルスカウンター10
6に出力し、一方、近接スイッチ100からの信号がL
レベルである期間ではLレベルの一定電圧信号をパルス
カウンター106に出力する(図5(D)参照)。これ
により、ガイドローラ16の溝70が近接スイッチ10
0の対向位置を通過する時間幅に応じた数のパルスがパ
ルスカウンター106に入力されるようになる。
【0026】上記パルスカウンター106は、上述のよ
うに上記信号処理回路102から入力されるパルスの数
をカウントし、そのカウントした値を演算部108に出
力する。ただし、カウントは、ガイドローラ16が1回
転する毎にリセットされるようになっている。このパル
スカウンター106でカウントされたパルス数は、上述
のようにガイドローラ16の溝70が近接スイッチ10
0の対向位置を通過する時間幅で定まり、この時間幅は
ガイドローラ16の回転速度で定まるため、ここでカウ
ントされたパルス数は、ガイドローラ16の回転の速さ
を示す指標となる。つまり、カウントされたパルス数が
小さいほどガイドローラ16の回転速度は速く、カウン
トされたパルス数が大きいほどガイドローラ16の回転
速度が遅いということになる。
【0027】上記演算部108は、上記パルスカウンタ
ー106から入力されたカウント値(パルス数)に基づ
いてガイドローラ16が磨耗限界(交換時期)に達した
か否かを検出する。即ち、ガイドローラ16の回転は、
ワイヤの摩擦力で回転するため、ガイドローラ16の回
転速度は、ワイヤの走行速度とガイドローラ16の半径
で定まる。従って、ガイドローラ16の半径が磨耗によ
って縮径されてガイドローラ16が磨耗限界(交換時
期)に達したことは、ワイヤが所定の速度で走行してい
るときに上記パルスカウンター106から入力されるパ
ルス数によって検出することができる。
【0028】そこで、演算部108は、ユーザ設定によ
り入力部110から入力されたガイドローラ16の磨耗
限界を示す半径と、ワイヤの走行速度とからガイドロー
ラ16が磨耗限界に達した場合のパルス数(閾値)Aを
予め算出しておく。そして、ワイヤの走行時において、
その閾値Aと上記パルスカウンター106から入力され
るパルス数Bを比較する。その結果、パルス数Bが閾値
Aに対して、パルス数B>閾値Aであれば正常(ガイド
ローラ16の交換不要な場合)、パルス数B=閾値Aで
あれば警告(ガイドローラ16の磨耗は磨耗限界に一致
した場合)、パルス数B<閾値Aであれば交換(ガイド
ローラ16の磨耗は磨耗限界を超えた場合)と判定し、
表示部112にその表示を行わせる。これにより、ユー
ザは警告又は交換という表示によって適切な時期にガイ
ドローラ16を交換することができるようになる。尚、
閾値Aは、ワイヤの走行制御が開始される前にガイドロ
ーラ16の磨耗限界を示す半径と、ワイヤの走行制御時
におけるワイヤの走行速度とから演算によって求めるよ
うにしてもよいし、演算部108の記憶部にワイヤの走
行速度に対応させて予めその閾値Aを複数登録してお
き、ワイヤの走行速度に応じて記憶部から読み出すよう
にしてもよい。
【0029】また、演算部108は、上記磨耗検出の判
定と共に上記パルスカウンター106から入力されるパ
ルス数Bが異常値を示した場合にはワイヤがガイドロー
ラ16から脱線したと判定し、表示部112にワイヤ脱
線を警告する表示を行わせるようにしている(又は、強
制的に装置の運転を停止させる)。例えば、ワイヤが脱
線した直後においてガイドローラ16の回転が正常時よ
りも遅くなると、パルスカウンター106から演算部1
08に入力されるパルス数は正常時に比べて大きくな
り、ワイヤの脱線後しばらくしてガイドローラ16の回
転が略停止すると、その停止位置によっては、パルスカ
ウンター106から演算部108に入力されるパルス数
は0又は極端に大きな値を示すため、演算部108はこ
のような値を異常値として前記脱線検出の判定を行う。
これにより、ワイヤが脱線したことを即座に検知するこ
とができる。
【0030】尚、ワイヤは予め設定された速度(線速)
で制御されるようになっているが、例えば、図6に示す
ように加速走行S1 、定速走行S2 、減速走行S3 によ
り往復走行しながら、一方のワイヤリールから他方のワ
イヤリールに徐々に巻回されるように制御される場合に
は、上記ガイドローラ16の磨耗及びワイヤの脱線の判
定は、定速走行S2 時において行うようにする。そし
て、上記閾値Aを算出する際には、この定速走行S2
の走行速度を用いて行う。
【0031】次に、本発明に係るガイドローラ磨耗検出
装置の第2の実施の形態について説明する。図7は、そ
の回路構成を示した図である。尚、第2の実施の形態
は、上記第1の実施の形態においてワイヤの走行速度に
かかわらず同一の閾値Aによってガイドローラの磨耗限
界を検出するようにしたもので、第1の実施の形態と同
様に作用する部分については上記図4と同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0032】図7に示すように、パルスジェネレータ1
04から出力されたパルス信号は、周波数変換回路12
0を介して信号処理回路102に入力されるようになっ
ている。周波数変換回路120は、パルスジェネレータ
104から入力されたパルス信号を所定倍の周波数のパ
ルス信号に変換するもので、この変換倍率は、演算部1
08からの信号によって任意に切り替えられるようにな
っている。演算部108は、ワイヤの走行速度に応じて
信号処理回路102に入力するパルス信号の周波数を設
定することにより、上記第1の実施の形態で説明した磨
耗限界を判定する閾値Aを一定にする。例えば、ワイヤ
の走行速度がS0 のときに信号処理回路102に入力す
るパルス信号の周波数をν0 として上記磨耗限界を閾値
0 で判定するとした場合に、ワイヤの走行速度がK・
0 (K倍)に変更されたときには、周波数変換回路1
20によって信号処理回路102に入力するパルス信号
の周波数をK・ν0 (K倍)に変換する。これにより、
パルスカウンター106から入力されるパルス数Bと常
に一定の閾値A0 との比較により磨耗限界を判定するこ
とができるようになる。
【0033】尚、この第2の実施の形態においても、上
記第1の実施の形態と同様に、パルスカウンター106
から入力されるパルス数Bが異常値を示した場合にはワ
イヤがガイドローラ16から脱線したと判定し、表示部
112にワイヤ脱線を警告する表示等を行わせることが
できる。次に、本発明に係るガイドローラ磨耗検出装置
の第3の実施の形態について説明する。図8はその回路
構成を示した図である。同図に示すガイドローラ磨耗検
出装置は、上記第1、第2の実施の形態と異なり、リフ
ァレンス信号としてのパルス信号を必要とせず、上記パ
ルスジェネレータ104を不要にしたものである。
【0034】図8に示すように、ガイドローラ16の後
面側に配置された近接スイッチ100の出力信号は、信
号処理回路130に入力される。この信号処理回路13
0は、近接スイッチ100から入力されたHレベルのオ
ン信号の時間幅を伸長する回路であり、その伸長のため
に付加する時間幅は、演算部134からの信号によって
設定されるようになっている。ここで、信号処理回路1
30の処理内容を図9のタイムチャートに示す。図9
(A)は、図8においてガイドローラ16に記されたA
点、B点、C点の位置を目安として、近接スイッチ10
0の対向位置を通過しているガイドローラ16の位置を
示し、図9(B)、(C)は、それぞれ図9(A)に対
応して近接スイッチ100から出力される信号と、信号
処理回路130によって伸長された信号を示す。同図
(B)に示すようにガイドローラ16のB点を挟んだ区
間に形成された溝70が近接スイッチ100の対向位置
を通過している期間内において、近接スイッチ100か
らHレベルのオン信号が出力され、それ以外の区間では
Lレベルのオフ信号が出力される。これに対して信号処
理回路130は、同図(C)に示すように近接スイッチ
100から出力されたHレベルのオン信号に所定の時間
幅TdのHレベルの信号を付加し、Hレベルの信号全体
としての時間幅を伸長させるようにしている。即ち、近
接スイッチ100から入力されたオン信号の立ち下がり
時刻を時間Tdだけ遅延させる。尚、同図のタイムチャ
ートでは信号の伝送、信号処理等によって生じる遅延時
間については無視して示している。このHレベルのオン
信号を伸長させるために付加する時間幅Tdは、ワイヤ
の走行速度に応じた値に設定されるが、定速時(図6参
照)におけるワイヤの走行速度の設定に変更がなければ
一定の時間幅TdによってHレベルのオン信号の伸長が
行われる。そのため、図9と同様に示した図10のタイ
ムチャートのように、ガイドローラ16が磨耗限界に達
してガイドローラ16の回転速度が速くなると、近接ス
イッチ100からHレベルのオン信号が出力される周期
が短くなり(図10(B))、図10(C)に示すよう
に信号処理回路130で伸長されたHレベルのオン信号
が次の周期のHレベルのオン信号と連結してLレベルの
オフ信号を示すことなくHレベルの一定電圧信号を示す
ようになる。
【0035】図8に示すパルスカウンター132は、上
述のように信号処理回路130で生成された信号のパル
スの数をカウントし、そのカウントした値を演算部13
4に出力する。ただし、カウントは、ガイドローラ16
が1回転する毎にリセットされるようになっている。こ
のパルスカウンター132でカウントされるパルス数
は、通常、ガイドローラ16が1回転する毎に1の値を
示すが、上述のようにガイドローラ16が磨耗限界に達
してHレベルの一定電圧信号が信号処理回路130から
入力されるようになると、0の値を示すようになる。
【0036】上記演算部134は、上記パルスカウンタ
ー132から入力されたカウント値(パルス数)に基づ
いてガイドローラ16が磨耗限界(交換時期)に達した
か否かを検出する。即ち、パルスカウンター132から
1のパルス数を入力した場合には、正常(ガイドローラ
16の交換不要な場合)と判定し、パルスカウンター1
32から0のパルス数を入力した場合には、交換(ガイ
ドローラ16の磨耗は磨耗限界を超えた場合)と判定し
て、表示部112にその結果の表示を行わせる。これに
より、ユーザはガイドローラ16の交換時期を適切に判
断することができるようになる。
【0037】また、演算部134は、ガイドローラ16
が磨耗限界に達したときに上記パルスカウンター132
から入力されるパルス数が0となるように、前記信号処
理回路130においてHレベルのオン信号を伸長させる
ための付加時間Tdを信号処理回路130に出力する。
この付加時間Tdは、ユーザ設定により入力部110か
ら入力されるガイドローラ16の磨耗限界を示す半径
と、ワイヤの走行速度とに基づいて、ガイドローラ16
が磨耗限界の半径に達した場合に、近接スイッチ100
から出力されるLレベルのオフ信号の時間幅を求めるこ
とで得られる。即ち、このLレベルのオフ信号の時間幅
を上記付加期間Tdとすることにより、ガイドローラ1
6が磨耗限界に達した時点で、信号処理回路130から
出力される信号をHレベルの一定電圧信号にすることが
でき、パルスカウンター132から演算部134に入力
されるパルス数を0とすることができるようになる。
尚、付加時間Tdを、ワイヤの走行速度に対応させて予
め演算部134の記憶部に記憶させておくようにし、ワ
イヤの走行速度に応じて付加時間Tdを記憶部から読み
出して信号処理回路130に出力するようにしてもよ
い。
【0038】尚、この第3の実施の形態に示した構成に
よりワイヤの脱線を検出することも可能である。例え
ば、パルスカウンター132から演算部134に入力さ
れるパルス数が0の場合、即ち、信号処理回路130か
ら出力される信号がHレベル、又は、Lレベルの一定電
圧を示した場合には、ガイドローラ16が回転していな
いと判定できるため、これによりワイヤの脱線を認識す
ることができる。
【0039】次に、本発明に係るガイドローラ磨耗検出
装置の第4の実施の形態について説明する。図11はそ
の回路構成を示した図である。同図に示すガイドローラ
磨耗検出装置は、上記第3の実施の形態と同様に、リフ
ァレンス信号としてのパルス信号を必要とせず、上記パ
ルスジェネレータ104を不要にしたものである。図1
1に示すようにガイドローラ16の後面側に配置された
近接スイッチ100の出力信号は、信号処理回路150
に入力されるようになっている。尚、溝70は、ガイド
ローラ16のA点から略半周の区間にB点を挟んで形成
されている。信号処理回路150は、近接スイッチ10
0から入力されたパルス信号の周波数を逓倍する回路で
あり、その処理内容を図12のタイミングチャートに示
す。図12(A)は図11においてガイドローラ16に
記されたA点、B点、C点の位置を目安として、近接ス
イッチ100の対向位置を通過しているガイドローラ1
6の位置を示し、同図(B)は、同図(A)に対応して
近接スイッチ100から出力される信号を示す。また、
同図(C)、(D)は、近接スイッチ100の出力信号
が逓倍処理される過程を示している。
【0040】同図(B)に示すようにガイドローラ16
のB点を挟んで形成された溝70が近接スイッチ100
の対向位置を通過している間で、近接スイッチ100か
らHレベルのオン信号が出力され、それ以外の区間では
Lレベルのオフ信号が出力される。これに対して信号処
理回路130は、同図(C)、(D)に示すように近接
スイッチ100から出力される信号の周波数を2倍、3
倍、…と逓倍して所定の倍率の周波数に変換し、同図
(D)に示すように近接スイッチ100から出力される
信号の周波数よりも十分に大きい周波数のパルス信号を
生成する。このようにして生成されたパルス信号の周波
数は、ガイドローラ16の回転速度に応じて変化するた
め、このパルス信号の所定時間当たりのパルス数は、ガ
イドローラ16の回転速度の大小を示すこととなる。
【0041】図11に示すパルスカウンター152は、
上述のように信号処理回路150によって生成されたパ
ルス信号のパルス数をカウントし、そのカウントした値
を演算部154に出力する。但し、カウントは所定時間
毎にリセットされるようになっている。上記演算部15
4は、上記パルスカウンター152から入力されたカウ
ント値(パルス数)に基づいてガイドローラ16が磨耗
限界(交換時期)に達したか否かを検出する。即ち、ユ
ーザ設定により入力部110から入力されたガイドロー
ラ16の磨耗限界を示す半径と、ワイヤの走行速度とか
ら、ガイドローラ16が磨耗限界に達したときに上記パ
ルスカウンター152から入力されるパルス数(閾値)
Aを予め算出しておく。そして、ワイヤの走行時におい
て、その閾値Aと上記パルスカウンター152から入力
されるパルス数Bを比較する。パルス数Bが閾値Aに対
して、パルス数B<閾値Aであれば正常(ガイドローラ
16の交換不要な場合)、パルス数B=閾値Aであれば
警告(ガイドローラ16の磨耗は磨耗限界に一致した場
合)、パルス数B>閾値Aであれば交換(ガイドローラ
16の磨耗は磨耗限界を超えた場合)と判定し、表示部
158にその表示を行わせる。これにより、ユーザは警
告又は交換という表示を検知して適切な時期にガイドロ
ーラ16を交換することができるようになる。
【0042】また、演算部154は、上記磨耗検出の判
定と共に上記パルスカウンター152から入力されるパ
ルス数Bが異常値を示した場合にはワイヤがガイドロー
ラ16から脱線したと判定し、表示部158にワイヤ脱
線を警告する表示を行わせるようにしている(又は、強
制的に装置の運転を停止させる)。例えば、ワイヤが脱
線した直後においてガイドローラ16の回転が正常時よ
りも遅くなると、パルスカウンター152から演算部1
54に入力されるパルス数は正常時に比べて小さくな
り、ワイヤの脱線後しばらくしてガイドローラ16の回
転が略停止すると、パルスカウンター152から演算部
154に入力されるパルス数は略0となるため、演算部
154はこのような値を異常値として脱線の有無を判定
する。これにより、ワイヤが脱線したことを確実に検知
することができるようになる。
【0043】尚、上記第4の実施の形態において、近接
スイッチ100の出力信号の周波数をワイヤの走行速度
に応じた倍率で逓倍するようにすれば、上記第2の実施
の形態と同様に、ワイヤの走行速度にかかわらず磨耗限
界の検出を一定の閾値Aで判定することができる。次
に、本発明に係るガイドローラ磨耗検出装置の第5の実
施の形態について説明する。図13は、その回路構成を
示した図である。尚、第5の実施の形態は、上記第4の
実施の形態で示したパルスカウンター152の代わりに
周波数−電圧(F/V)変換回路を用いて磨耗限界を検
出するようにしたもので、第4の実施の形態と同様に作
用する部分については上記図11と同一符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0044】上記信号処理回路150によって生成され
たパルス信号は、周波数−電圧(F/V)変換回路16
0に入力され、パルス信号の周波数に応じた電圧が演算
部154に入力されるようになっている。尚、F/V変
換回路160の出力電圧は図示しないA/D変換器を介
して演算部154に入力される。演算部154は、F/
V変換回路160から入力された電圧値に基づいてガイ
ドローラ16が磨耗限界(交換時期)に達したか否かを
検出する。即ち、ユーザ設定により入力部156から入
力されたガイドローラ16の磨耗限界を示す半径とワイ
ヤの走行速度とに基づいて、ガイドローラ16が磨耗限
界に達した場合の上記F/V変換回路160から入力さ
れる電圧値(閾値)Aを予め算出しておく。そして、ワ
イヤの走行時において、その閾値Aと上記F/V変換回
路160から入力される電圧値Bを比較する。その結
果、電圧値Bが閾値Aに対して、電圧値B<閾値Aであ
れば正常(ガイドローラ16の交換不要な場合)、電圧
値B=閾値Aであれば警告(ガイドローラ16の磨耗は
磨耗限界に一致した場合)、電圧値B>閾値Aであれば
交換(ガイドローラ16の磨耗は磨耗限界を超えた場
合)と判定し、表示部158にその表示を行わせる。こ
れにより、ユーザは警告又は交換という表示を検知して
適切な時期にガイドローラ16を交換することができる
ようになる。
【0045】尚、上記図11、図13に示した第4、第
5の実施の形態において、溝70を図14(A)、
(B)に示すように形成することもできる。同図(A)
に示す例は、ガイドローラ16が一回転する間に2つの
溝70A、70Bによって2つのオン信号を得るように
したもので、これによって信号処理回路150で得られ
るパルス信号を上記図12と同様に図15のタイムチャ
ートに示す。また、図14(B)の例は、ガイドローラ
16に2列の溝70C、70Dを形成すると共に、各溝
70C、70Dに対応して2つの近接スイッチ100
A、100Bを設けるようにしたものである。
【0046】以上、第1〜第5の実施の形態で説明した
ガイドローラ磨耗検出装置は、各構成部の構成を電子回
路(ハードウェア)で実現することもできるし、コンピ
ュータにおいてソフトウェアによる演算によって実現す
ることもでき、ハードウェアとソフトウェアのどちらへ
の依存度を高めるかに柔軟性がある。従って、例えば、
電子回路にソフトウェアのプログラムを介在させること
により、幾多のワイヤ走行速度に対応させて上記ガイド
ローラ16の磨耗検出を行うことができる。また、電子
回路の採用により、プログラムを軽減することができ、
且つ、演算回路における記憶部領域を低減できるため、
演算効率を向上させることができるようになる。
【0047】また、上記実施の形態では、ガイドローラ
16が磨耗限界に達したことを検出するようにしたが、
これに限らず、第1、第2、第4、第5の実施の形態で
は、演算部に入力されるパルス数等からガイドローラ1
6の磨耗量を検出して、その表示を行うことも可能であ
る。また、上記実施の形態では、ガイドローラ16の1
回転中の所定回転角度をガイドローラ16の後面に形成
した溝70と近接スイッチ100により検出するように
したが、これに限らず、他の方法で前記ガイドローラ1
6の1回転中の所定角度を検出するようにしてもよい。
【0048】また、上記実施の形態において、ガイドロ
ーラ16の磨耗検出に使用する信号を用いてワイヤの脱
線も同時に検出できる旨説明したが、これに限らず、近
接スイッチ100の出力を直接監視し、近接スイッチ1
00からの出力が一定値を示すようになった場合にガイ
ドローラ16の回転が停止したとしてワイヤの脱線を認
識するようにしてもよい。また、ワイヤが脱線したこと
示す信号を上述のいずれかの方法により検出した場合に
は、自己診断機能によりワイヤソーの運転を停止させ、
内部故障が生じたことを表示部に表示させるようにす
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガイドローラの1回転中の所定の回転角度範囲でオン信
号を出力するようにし、そのオン信号が出力されている
間にリファレンス信号として出力されるパルスをカウン
トすることによってそのパルス数でガイドローラが磨耗
限界に達したことを検出するようにしたため、本装置を
電子回路(ハードウェア)若しくはソフトウェア又はこ
れらの組み合わせで実現することができ、構成が簡単で
あると共に、ガイドローラの回転に対して大幅に高い周
波数のパルス信号をリファレンス信号として用いること
によって磨耗の検出精度を大幅に向上させることができ
る。
【0050】また、他の形態によれば、ガイドローラの
1回転中の所定の回転角度範囲でオン信号を出力するよ
うにし、そのオン信号の時間幅を一定時間伸長させた
後、オフ信号の有無によってガイドローラが磨耗限界に
達したか否かを検出するようにしたため、本装置を電子
回路(ハードウェア)若しくはソフトウェア又はこれら
の組み合わせで実現することができ、構成が簡単である
と共に、磨耗の検出精度を大幅に向上させることができ
る。
【0051】また、他の形態によれば、ガイドローラの
1回転中の所定の回転角度範囲でオン信号を出力するよ
うにし、そのオン信号に基づいて生成したパルス信号の
周波数によってガイドローラが磨耗限界に達したことを
検出するようにしたため、本装置を電子回路(ハードウ
ェア)若しくはソフトウェア又はこれらの組み合わせで
実現することができ、構成が簡単であると共に、磨耗の
検出精度を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ワイヤソーの全体構成を示した斜視図
である。
【図2】図2は、本発明が適用されるガイドローラの構
成を示した側面部分断面図である。
【図3】図3は、ガイドローラの後面を示した平面図で
ある。
【図4】図4は、本発明に係るガイドローラ磨耗検出装
置の第1の実施の形態を示した構成図である。
【図5】図5(A)、(B)、(C)、(D)は、それ
ぞれ、図4に示したガイドローラの位置、近接スイッチ
の出力信号、パルスジェネレータの出力信号、信号処理
回路の出力信号のタイムチャートである。
【図6】図6は、ワイヤの走行制御の一例を示した図で
ある。
【図7】図7は、本発明に係るガイドローラ磨耗検出装
置の第2の実施の形態を示した構成図である。
【図8】図8は、本発明に係るガイドローラ磨耗検出装
置の第3の実施の形態を示した構成図である。
【図9】図9(A)、(B)、(C)は、それぞれ、図
8に示したガイドローラの位置、近接スイッチの出力信
号、信号処理回路の出力信号のタイムチャートである。
【図10】図10(A)、(B)、(C)は、それぞ
れ、ガイドローラが磨耗限界に達したときの図8に示し
たガイドローラの位置、近接スイッチの出力信号、信号
処理回路の出力信号のタイムチャートである。
【図11】図11は、本発明に係るガイドローラ磨耗検
出装置の第4の実施の形態を示した構成図である。
【図12】図12(A)、(B)は、それぞれ図11に
示したガイドローラの位置、近接スイッチの出力信号の
タイムチャートであり、図12(C)、(D)は、図1
1に示した信号処理回路の処理内容を示したタイムチャ
ートである。
【図13】図13は、本発明に係るガイドローラ磨耗検
出装置の第5の実施の形態を示した構成図である。
【図14】図14(A)、(B)は、第4、第5の実施
の形態においてガイドローラの溝の他の形態を示した図
である。
【図15】図15(A)、(B)は、それぞれ図14
(A)に示したガイドローラの溝の形態によって得られ
るガイドローラの位置、近接スイッチの出力信号のタイ
ムチャートであり、図15(C)、(D)は、そのとき
の図11に示した信号処理回路の処理内容を示したタイ
ムチャートである。
【符号の説明】
10…ワイヤソー 12…ワイヤリール 14…ワイヤ 16…ガイドローラ 18…グルーブローラ 20…ワイヤ列 64…ベアリングケース 70…溝 100…近接スイッチ 102、130、150…信号処理回路 104…パルスジェネレータ 106、132、152…パルスカウンター 108、134、154…演算部 110、136、156…入力部 112、138、158…表示部 120…周波数変換回路 160…周波数−電圧変換回路

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドローラにガイドされながら走行す
    るワイヤを複数個のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ
    列を形成し、前記ワイヤ列に被加工物を押し当てること
    により多数枚のウェーハを同時に切断するワイヤソーに
    おいて、 前記ガイドローラの1回転中の所定の回転角度範囲でオ
    ン信号を出力し、前記所定の回転角度範囲以外でオフ信
    号を出力する時間検出手段と、 一定周期のパルスを出力するパルス出力手段と、 前記時間検出手段からオン信号が出力されている間に前
    記パルス出力手段から出力されるパルスの数をカウント
    するカウント手段と、 前記カウント手段によってカウントされたパルスの数と
    所定の閾値とを比較し、前記パルスの数が前記閾値より
    も小さくなったことを検出すると、前記ガイドローラが
    磨耗限界に達したことを示す信号を出力する判定手段
    と、 を備えたことを特徴とするワイヤソーのガイドローラ磨
    耗検出装置。
  2. 【請求項2】 前記閾値は、前記ワイヤが所定の走行速
    度で走行している場合において、前記ガイドローラが磨
    耗限界に達した時に前記カウント手段から出力されるパ
    ルスの数であって、前記判定手段は、前記閾値を前記ワ
    イヤの走行速度に応じて変更することを特徴とする請求
    項1のワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置。
  3. 【請求項3】 前記パルス出力手段は、前記ワイヤの走
    行速度にかかわらず前記閾値が一定となるように、前記
    ワイヤの走行速度に応じて前記パルスの周期を変更する
    ことを特徴とする請求項1のワイヤソーのガイドローラ
    磨耗検出装置。
  4. 【請求項4】 ガイドローラにガイドされながら走行す
    るワイヤを複数個のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ
    列を形成し、前記ワイヤ列に被加工物を押し当てること
    により多数枚のウェーハを同時に切断するワイヤソーに
    おいて、 前記ガイドローラの1回転中の所定の回転角度範囲でオ
    ン信号を出力し、前記所定の回転角度範囲以外でオフ信
    号を出力する時間検出手段と、 前記時間検出手段から出力されたオン信号の時間幅を一
    定時間伸長させる信号処理手段と、 前記ガイドローラの1回転中において前記信号処理手段
    によって得られた信号にオフ信号を示す部分が存在する
    か否かを判定し、前記オフ信号を示す部分が存在しない
    場合には前記ガイドローラが磨耗限界に達したことを示
    す信号を出力する判定手段と、 を備えたことを特徴とするワイヤソーのガイドローラ磨
    耗検出装置。
  5. 【請求項5】 前記時間検出手段から出力されたオン信
    号の時間幅を一定時間伸長させるために前記オン信号に
    付加する時間は、前記ワイヤが所定の走行速度で走行し
    ている場合において、前記ガイドローラが磨耗限界に達
    した時に前記時間検出手段から出力されるオフ信号の時
    間幅であって、前記判定手段は、前記オン信号に付加す
    る時間を前記ワイヤの走行速度に応じて変更することを
    特徴とする請求項4のワイヤソーのガイドローラ磨耗検
    出装置。
  6. 【請求項6】 ガイドローラにガイドされながら走行す
    るワイヤを複数個のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ
    列を形成し、前記ワイヤ列に被加工物を押し当てること
    により多数枚のウェーハを同時に切断するワイヤソーに
    おいて、 前記ガイドローラの1回転中の所定の回転角度範囲でオ
    ン信号を出力し、前記所定の回転角度範囲以外でオフ信
    号を出力する時間検出手段と、 前記時間検出手段から出力されたオン信号に基づいて、
    該オン信号の所定倍の周波数のパルス信号を出力するパ
    ルス生成手段と、 前記パルス生成手段から出力されたパルス信号の周波数
    と所定の閾値とを比較し、前記パルス信号の周波数が前
    記閾値を越えたことを検出すると、前記ガイドローラが
    磨耗限界に達したことを示す信号を出力する判定手段
    と、 を備えたことを特徴とするワイヤソーのガイドローラ磨
    耗検出装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス生成手段から出力されたパル
    ス信号の周波数に応じた電圧に変換する変換手段、又
    は、前記パルス生成手段から出力されたパルス信号の所
    定時間内に含まれるパルスの数をカウントするカウント
    手段を設け、前記判定手段は、前記パルス生成手段から
    出力されたパルス信号の周波数を前記変換手段によって
    得られた電圧、又は、前記カウント手段によってカウン
    トされたパルスの数によって検出することを特徴とする
    請求項6のワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置。
  8. 【請求項8】 前記閾値は、前記ワイヤが所定の走行速
    度で走行している場合において、前記ガイドローラが磨
    耗限界に達した時に前記周波数変化手段によって得られ
    るパルス信号の周波数であって、前記判定手段は、前記
    閾値を前記ワイヤの走行速度に応じて変更することを特
    徴とする請求項6のワイヤソーのガイドローラ磨耗検出
    装置。
  9. 【請求項9】 前記パルス生成手段は、前記ワイヤの走
    行速度にかかわらず前記閾値が一定となるように、前記
    ワイヤの走行速度に応じて前記オン信号の周波数を変換
    する倍率を変更することを特徴とする請求項6のワイヤ
    ソーのガイドローラ磨耗検出装置。
  10. 【請求項10】 前記判定手段は、前記カウント手段に
    よってカウントされたパルスの数が異常を示す数となっ
    た場合に前記ワイヤが前記ガイドローラから脱線したこ
    とを示す信号を出力することを特徴とする請求項1のワ
    イヤソーのガイドローラ磨耗検出装置。
  11. 【請求項11】 前記判定手段は、前記パルス生成手段
    から出力されたパルス信号の周波数が略0に近い値とな
    った場合に前記ワイヤが前記ガイドローラから脱線した
    ことを示す信号を出力することを特徴とする請求項6の
    ワイヤソーのガイドローラ磨耗検出装置。
  12. 【請求項12】 前記判定手段は、前記時間検出手段か
    ら出力される信号を入力し、該入力した信号がオン信号
    又はオフ信号のみを所定時間以上示すようになった場合
    には、前記ワイヤが前記ガイドローラから脱線したこと
    を示す信号を出力することを特徴とする請求項1、4又
    は6のガイドローラ磨耗検出装置。
  13. 【請求項13】 前記判定手段によって前記ワイヤが前
    記ガイドローラから脱線したことを示す信号が出力され
    た場合に、自己診断機能により内部故障を表示すること
    を特徴とする請求項10、11又は12のワイヤソーの
    ガイドローラ磨耗検出装置。
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