JP2000042492A - チップ状破砕物からの異物分離装置 - Google Patents

チップ状破砕物からの異物分離装置

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JP2000042492A
JP2000042492A JP10214941A JP21494198A JP2000042492A JP 2000042492 A JP2000042492 A JP 2000042492A JP 10214941 A JP10214941 A JP 10214941A JP 21494198 A JP21494198 A JP 21494198A JP 2000042492 A JP2000042492 A JP 2000042492A
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inner cylinder
foreign matter
case
crushed material
chip
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Nobutaka Shibata
順孝 柴田
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Sanshin Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック等のチップ状破砕物からの異物
の分離を、濾過網への衝突を利用して迅速、簡便、かつ
安価に実施可能な異物分離装置。 【解決手段】 垂直に位置するケース20と、ケース20の
内部に位置し、モーター40で回転する内筒30と、内筒30
とケース20との間に位置する濾過網50とを有する。内筒
30とケース20との間の空間は、濾過網50によって内筒側
空間11とケース側空間12とに分割される。ケース20の下
部には、異物分離前のチップ状破砕物が内筒側空間11に
流入する流入口21が、ケース20の上部には、異物分離後
のチップ状破砕物が内筒側空間11からケース20外部へ流
出する流出口22が、それぞれ設けられる。内筒外周31に
は、垂直に固定された垂直板34と、軸心方向に対して傾
斜して固定された傾斜板35とを有し、内筒30の回転によ
り、傾斜板35によりチップ状破砕物が内筒側空間11を上
方に移送可能に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック、ガ
ラス、木材等の再利用の際に、これらの破砕物から、紙
片等の異物を分離する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、環境問題及び資源問題に鑑み、プ
ラスチック、ガラス、木材等の再利用の必要性がますま
す増加している。
【0003】そして、これらのものを再利用する際に
は、一旦クラッシャー等で破砕した後に溶融若しくは溶
解し、しかる後に再成型を図るものである。
【0004】しかし、再利用のために回収された製品に
は、通常、紙等のラベルやシール類が貼付されていると
ともに泥などのゴミ類も混入しており、これらが溶融若
しくは溶解の際に障害となっていた。
【0005】したがって、溶融若しくは溶解工程に先立
って、これらのラベル等を除去する必要がある。これま
では、回収した容器を洗浄してラベル等を剥離すること
としていた。この工程は通常手作業で行われており、そ
の手間やコストがプラスチック等の再利用の障害となっ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック製品の再
利用の場合には、ラベル等は剥がさずに同製品の破砕を
行うこともあった。このような場合、紙等の異物を分離
するために、破砕物を水中に投入し、その比重差をもっ
て分別が行われていた。あるいは、破砕物を洗濯機に入
れて、水中で生ずる遠心力により異物を除去することも
行われていた。いずれにしても、完全な分別を期すこと
は困難であるとともに、分別後の破砕物を乾燥する手間
もあり、いきおい再生品のコスト増にもつながってい
た。
【0007】そこで本発明は、プラスチック等のチップ
状破砕物からの異物の分離を、濾過網への衝突を利用し
て迅速、簡便、かつ安価に実施することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(請求項1)上記の課題
を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明
は、チップ状破砕物から、当該チップ状破砕物に混入又
は付着した異物を分離する異物分離装置10であって、垂
直に位置するケース20と、ケース20の内部に位置し、モ
ーター40で回転する内筒30と、内筒30とケース20との間
に位置する濾過網50とを有し、内筒30とケース20との間
の空間は、上記濾過網50によって内筒側空間11とケース
側空間12とに分割され、ケース20の下部には、チップ状
破砕物が内筒側空間11へ流入する流入口21が設けられ、
ケース20の上部には、チップ状破砕物が内筒側空間11か
らケース20の外部へ流出する流出口22が設けられ、内筒
外周31には、垂直に固定された垂直板34と、軸心方向に
対して傾斜して固定された傾斜板35とを有し、内筒30の
回転により、上記傾斜板35によりチップ状破砕物を上方
に移送可能に形成したことを特徴とする。
【0009】「チップ状破砕物」とは、プラスチック、
ガラス、木材等をクラッシャー等で破砕してチップ状と
したものをいう。
【0010】「異物」とは、破砕前の製品に貼付されて
いたラベル等の紙、製品に付着した泥、塗料等をいう。
【0011】「濾過網」は、異物が通過し、かつチップ
状破砕物は通過しないような口径の網目を有する。この
濾過網は、上述のごとく内筒30とケース20との間に位置
することで、内筒30とケース20との間の空間が、内筒側
空間11とケース側空間12とに分割されることとなってい
る。
【0012】「傾斜板」は、上述のように軸心方向に対
して傾斜している。ここで、この傾斜板35には、チップ
状破砕物を上方へ移送する役割を有することから、当然
に回転方向に対し上昇するように傾斜することとなって
いる。
【0013】本請求項に係る異物分離装置10では、チッ
プ状破砕物からの異物の分離は、以下のようにして実施
される。
【0014】まず、プラスチック製品等を、ラベル等が
貼付されたまま、あるいはあらかじめ大まかに剥離して
から、破砕してチップ状破砕物とする。当然、ラベル等
も一緒に破砕されることとなるが、その際に、チップ状
破砕物により摩砕されて、細片状の異物となる。
【0015】異物が混入したチップ状破砕物は、流入口
21を通じて、内筒側空間11へと流入される。そして、内
筒30が回転することで、その外周に設けられた傾斜板35
により、チップ状破砕物に螺旋状の上昇流が与えられ
る。
【0016】その際、チップ状破砕物は、回転により与
えられた遠心力により、上昇の途中で、濾過網50へ衝突
する。また、上昇の途中で、内筒外周31に設けられた垂
直板34に衝突して生じた側方への分力によっても、濾過
網50へ衝突することとなる。このとき、濾過網50の網目
より小さい細片状の異物は、濾過網50を通過して、ケー
ス側空間12へ移動する。濾過網50を通過した異物は落下
し、ケース側空間12の底面に堆積していくこととなる。
【0017】一方、濾過網50を通過し得ないチップ状破
砕物は、そのまま濾過網50内面に沿って上昇する。ま
た、一部は濾過網50への衝突後、内筒側空間11を落下
し、再び上昇流に乗って上昇を開始する。
【0018】すなわち、チップ状破砕物は、傾斜板35に
よる上昇とともに濾過網50への衝突、それに伴う落下、
そして再上昇を繰り返すことで、異物が分離されてい
く。そして、内筒側空間11内で上方へ移動するに従って
異物の混入割合が減少し、最上部の流出口22へ至る頃に
はほぼ完全に異物が分離されているものである。
【0019】これにより、内筒の回転という機械的な作
用のみでチップ状破砕物からの異物の分離を行うことが
可能となる。
【0020】(請求項2)請求項2記載の発明は、請求
項1記載の発明の特徴に加え、内筒外周31の、流出口22
と同一の高さの部分には、軸心に対して放射状に排出板
33が設けられていることを特徴とする。
【0021】つまり、異物の分離を受けつつ、異物分離
装置10内で最上部にまで至ったチップ状破砕物は、流出
口22から流出していくこととなる。ここで、本請求項記
載の発明においては、上述のように排出板33が設けられ
ているため、これによって最上部に至ったチップ状破砕
物を掻き出すようにして、流出口22から流出させること
が可能となっている。
【0022】(請求項3)請求項3記載の発明は、請求
項1又は2記載の発明の特徴に加え、垂直板34を複数有
するとともに、隣接する傾斜板35、35の間には、間隙を
有することを特徴とする。
【0023】すなわち、傾斜板35が内筒外周31におい
て、たとえば螺旋状に連続していることとすると、チッ
プ状破砕物の一部は、濾過網50へ衝突せずにそのまま上
昇を続けることとなり、異物の分離が不完全になること
も想定される。
【0024】これに対し、本請求項記載の発明のように
隣接する傾斜板35、35の間に間隙を設けることで、上昇
するチップ状破砕物はかなりの割合で落下することとな
る。加えて、垂直板34の数を複数とすることによって、
チップ状破砕物が垂直板34に衝突しやすくもなる。
【0025】したがって、チップ状破砕物が濾過網50へ
衝突する機会が増え、異物が分離される機会も増加する
こととなる。
【0026】(請求項4)請求項4記載の発明は、請求
項1、2又は3記載の発明の特徴に加え、傾斜板35は、
その一部で内筒外周31に連結され、他の部分で内筒外周
31との間に間隙を有するように形成されていることを特
徴とする。
【0027】すなわち、傾斜板35と内筒外周31との間に
は、間隙が設けられている。これにより、上昇するチッ
プ状破砕物が落下する機会が増えることとなる。したが
って、結果として、濾過網50へ衝突する機会が増え、異
物が分離される機会も増加することとなる。
【0028】(請求項5)請求項5記載の発明は、請求
項1、2、3又は4記載の発明の特徴に加え、傾斜板35
は、一の垂直板34に対し複数固定されるとともに、最下
段の傾斜板36は、他の傾斜板35より幅広であることを特
徴とする。
【0029】すなわち、傾斜板35は内筒外周31に直に固
定することとしてもよいが、本請求項記載の発明のよう
に、垂直板34を介して複数固定することで、チップ状破
砕物に対し上昇流が効率よく生ずることとなる。また、
内筒30の製作も容易となる。更に、最下段の傾斜板36に
は、流入口21から流入してきたチップ状破砕物を上昇さ
せるという役割がある。すなわち、傾斜板35には、チッ
プ状破砕物を上昇させる機能と、落下させる機能とが期
待されるが、最下段の傾斜板36については、他の傾斜板
35に比べて、上昇させる機能の比重が高くなることとな
る。
【0030】そこで、複数の傾斜板35のうち、最下段の
傾斜板36を他の傾斜板35より幅広とすることで、流入し
てきたチップ状破砕物の上昇を効率よく行うことが可能
となる。
【0031】(請求項6)請求項6記載の発明は、請求
項1、2、3、4又は5記載の発明の特徴に加え、軸心
方向と傾斜板の下面35c側とのなす角が、45度であるこ
とを特徴とする。
【0032】すなわち、これまでの請求項では内筒30の
軸心に対し傾斜板の下面35c側がなす角には限定はない
が、本請求項記載の発明では、これを45度とした。ここ
で、この45度とは、本願発明者の研究の結果、上昇流の
発生と、異物分離効率との兼ね合いから、最適であると
判明した角度である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
一の実施の形態について説明する。なお、以下の記述に
おいては、プラスチック製品の再利用の場合について説
明しているが、本発明に係るチップ状破砕物からの異物
分離装置の用途はこれに限られず、ガラス製品や木製品
の再利用にも応用可能なものである。
【0034】(全体の形状)図1は、本実施の形態に係
る異物分離装置10の概略を示す正面図で、一部断面で示
している。
【0035】本実施の形態に係る異物分離装置10は、ケ
ース20、内筒30、モーター40、濾過網50から構成され
る。ケース20は円筒形に形成され、垂直に設置されるも
のである。内筒30は、ケース20より小径の円筒形に形成
され、ケース20内部に軸心同一に設置される。モーター
40は、ケース20の上方に設置される。濾過網50は、ケー
ス20と内筒30との間に設置される。
【0036】以下、各部について詳述する。
【0037】(ケース)ケース20は脚部26を有し、垂直
に立設されている。ケース20の前面及び後面には、それ
ぞれ開閉可能な図示しない扉が設けられる。
【0038】ケース20の上面の中心には、軸孔23が設け
られ、後述のモーター40の回転軸41が貫通している。
【0039】また、ケース20の底面の中心には、ベアリ
ングが装着された軸受24が設けられている。この軸受24
は、上記の軸孔23と軸心同一である。この軸受24の下方
には、支持脚27が設けられ、軸受24に架かる重量を支持
することとなっている。
【0040】更に、ケース20内周面の、前記流出口22の
下方には、内向きフランジ25が設けられている。
【0041】(モーター)ケース20の上方には、モータ
ー40が設置されている。このモーター40の回転軸41は下
向きに設置され、前記軸孔23を貫通し、ケース20の内部
へと至っている。
【0042】(内筒)内筒30は、図2及び図3に示すよ
うな形状を有する。なお、図2は内筒30の正面図、図3
は内筒30のa−a断面の平面図である。
【0043】ケース20の内部には、円筒状の内筒30がケ
ース20と軸心同一に位置している。内筒30の上端部に
は、前記のモーター40の回転軸41が接続している。これ
により、内筒30はモーター40で回転するように形成され
ている。また、内筒30の下端部は、前記の回転軸41と軸
心同一の軸下端部32となり、前記の軸受24で支持され
る。
【0044】内筒30の上端部外周には4枚の排出板33
が、前記流出口22と同一高さに、軸心に対し等角度で垂
直に溶接される。この排出板33は長方形で、その短辺が
内筒外周31と接している。
【0045】内筒外周31には、4枚の垂直板34が、上記
排出板33と平面上同一位置に溶接されている。垂直板34
の上端は、上記内向きフランジ25より下方に位置するこ
とで、上記排出板33との間に間隙を有している。また、
垂直板34の下端は、内筒外周31の下端と一致している。
この垂直板34は、山型鋼の外面の一を内筒外周31に溶接
することで形成されている。そして、この垂直板34のう
ち、正面から見て左側の面が、後述の傾斜板35を取り付
ける傾斜板取付面34aとなっている。
【0046】この傾斜板取付面34aには、傾斜板35が13
枚、上下方向に等間隔で溶接されている。傾斜板35は長
方形で、その傾斜板の短辺35aが、垂直板34と接するこ
ととなっている。この傾斜板35は、正面から見て右上が
りとなるように設けられており、傾斜板の下面35cは、
軸心方向に対し45度の角度をなしている。また、最下段
の傾斜板36は、その他の傾斜板35よりも短辺が長くなっ
ている。
【0047】なお、傾斜板35は上述のように垂直板34と
接しており、内筒外周31と直に接しているわけではな
い。したがって、傾斜板の長辺35bと内筒外周31との間
には間隙が生ずることとなっている。また、傾斜板35
は、隣接した垂直板34に設けられている傾斜板35との間
に間隙を有している。
【0048】(濾過網)ケース20と内筒30との間に、濾
過網50が円筒状に設けられる。濾過網50には、所定の径
を有する濾過孔51が、所定の密度をもって設けられてい
る。また、濾過網50の上縁は、前記内向きフランジ25の
内縁と接することとなっている。一方、濾過網50の下縁
は、ケース20の底面と接している。すなわち、ケース20
内部の空間は、濾過網50及び内向きフランジ25によっ
て、内筒側空間11とケース側空間12とに分かたれること
となる。
【0049】(流入口及び流出口)また、ケース20の下
端付近には、流入口21が設けられる。ここには、ホッパ
ー60が接続され、異物が混入したプラスチック破砕物が
投入されることとなっている。ホッパーの先端61は、上
述のケース側空間12を貫通して内筒側空間11へ至り、最
下段の傾斜板36の上にプラスチック破砕物が流れ落ちる
ようになっている。
【0050】一方、ケース20の上端付近には、流出口22
が設けられている。この流出口22は、内筒側空間11とケ
ース20の外部とを連絡し、ここから、異物が分離された
プラスチック破砕物が排出されることとなっている。
【0051】(動作説明)次に、本実施の形態に係る異
物分離装置10による、プラスチック破砕物からの異物分
離の過程を、模式的に示した図4ないし図7を参照しつ
つ説明する。
【0052】まず、クラッシャー70でプラスチック製品
を破砕して、プラスチック破砕物80とする。クラッシャ
ー70には、図4のような、スクリュー71の回転で破砕を
行うものが使用される。プラスチック製品として、たと
えば飲料水の容器等の比較的小さいものを破砕するとき
は、同製品をそのままクラッシャー70に投入することが
できる。また、冷蔵庫、テレビ等の電気製品の筐体のよ
うに、比較的大きいものの場合は、あらかじめ大まかに
破砕しておいてから、クラッシャー70に投入することと
する。
【0053】いずれの場合でも、プラスチック製品に貼
付されているラベルやシール等の異物81は、貼付された
まま、あるいは大まかに剥離してからクラッシャー70に
投入され、破砕される。このとき、これらの異物81はス
クリュー71による破砕又は破砕物相互の摩擦によってプ
ラスチック破砕物80から大部分剥離し、細片となる。
【0054】そして、細片となった異物81を含むプラス
チック破砕物80、あるいは異物81を付着させたままのプ
ラスチック破砕物80は、クラッシャー70の排出口からホ
ッパー60へと流入し、これを通じて流入口21から、異物
分離装置10の内筒側空間11へ流入する。
【0055】プラスチック破砕物80は、モーター40によ
り回転する内筒30の最下段の傾斜板36にまず接すること
となる。ここで、最下段の傾斜板36は他の傾斜板35より
幅広となっているため、流入口21より流入したプラスチ
ック破砕物80の大部分を受けることが可能となってい
る。これが図5に示す状態である。そして、傾斜板35の
傾斜角及び回転により、プラスチック破砕物80には上昇
流が生じ、順次その上の傾斜板35で上方へ移送されてい
く。
【0056】しかし、プラスチック破砕物80の一部は、
上昇の途中で回転による遠心力により、又は垂直板34へ
の衝突により、濾過網50へ衝突することとなる。また、
プラスチック破砕物80の他の一部は、隣接する傾斜板3
5、35間の間隙、又は傾斜板35と内筒外周31との間の間
隙(以下、単に「間隙」と称する。)から落下すること
となる。更に、濾過網50への衝突、あるいは間隙からの
落下を免れたプラスチック破砕物80は上昇を続けること
となる。以下、これらのプラスチック破砕物80の各部分
につき分説する。
【0057】(濾過網へ衝突するプラスチック破砕物)
プラスチック破砕物80が濾過網50へ衝突すると、細片と
なった異物81のみが濾過孔51を通過し、ケース側空間12
へと移動することとなる。そして、ケース側空間12を落
下し、その底面に堆積していくこととなる。一方、濾過
孔51より大径なプラスチック破砕物80は、濾過網50を通
過せず、衝突後、内筒側空間11を落下するか、あるいは
濾過網50の内周に沿って上昇することとなる。
【0058】(間隙から落下するプラスチック破砕物)
間隙から落下したプラスチック破砕物80は、より下方に
位置する傾斜板35により再び上昇を開始し、再び濾過網
50へ衝突する機会が与えられる。また、内筒側空間11内
で、最下段の傾斜板36によっても受けられずに底面まで
落下したプラスチック破砕物80であっても、内筒側空間
11内で生じている上昇流に乗って、再び上昇することが
可能である。
【0059】(上昇を続けるプラスチック破砕物)濾過
網50への衝突あるいは間隙からの落下を免れたプラスチ
ック破砕物80は、より上方に位置する傾斜板35により上
昇を続けることとなる。しかし、このようなプラスチッ
ク破砕物80であっても、より上方において濾過網50への
衝突あるいは間隙からの落下の機会が与えられることと
なる。
【0060】こうして、プラスチック破砕物80は、濾過
網50への衝突及び間隙からの落下を繰り返しつつ異物81
が分離されていき、上方へ移送されていくに従い、異物
81の混入割合が減少していくこととなる。以上が図6に
示す状態である。また、クラッシャー70による破砕では
剥離しきれなかった付着異物81も、内筒側空間11内でプ
ラスチック破砕物80相互間の摩擦により、剥離され、濾
過網50により分離されることとなる。
【0061】こうして、濾過を重ねて内筒側空間11の最
上部まで移動すると、プラスチック破砕物80からは、異
物81がほぼ完全に分離されることとなる。そして、排出
板33により弾かれることで、流出口22から流出し、再利
用に供されることとなる。これが図7に示す状態であ
る。
【0062】なお、ケース側空間12の底面に堆積した異
物81は、前記の扉を開けて適宜回収することができるよ
うになっている。
【0063】
【実施例】以下に、本発明に係るチップ状破砕物からの
異物分離装置10の実施例の仕様を記載し、併せてその処
理能力につき説明する。
【0064】(ケース)ケース20には、径660.4mm、厚
さ9.5mm、長さ1955mmの鋼管を使用している。
【0065】また、内向きフランジ25の幅は119.7mm
で、ケース20の上端から190mmの位置に設けられる。
【0066】(内筒)内筒30には、径216.3mm、厚さ4m
m、長さ1900mmのステンレス鋼管を使用している。
【0067】排出板33には、長辺が190mmで短辺が125mm
のステンレス鋼板を使用している。これが内筒外周31に
8枚(上記の発明の実施の形態では、4枚を図示した
が、本実施例では8枚とした。)溶接されている。垂直
板34には、厚さ3mm、一辺25mm、長さ1705mmのステンレ
ス山型鋼を使用している。これが内筒外周31に4本溶接
されている。傾斜板35には、短辺60mm(最下段のみ80m
m)、長辺120mmのステンレス鋼板を使用している。これ
が各垂直板34につき13枚溶接されている。各傾斜板の下
面35cは、内筒30の軸心に対し45度の角度をなしてい
る。また、各傾斜板35の溶接位置は、135mmの間隔を有
している。更に、最下段の傾斜板36は、垂直板34の下端
から85mmの位置に溶接されている。
【0068】(モーター)モーター40には、フランジ型
モーター(FF300、東芝製)を使用している。
【0069】(濾過網)濾過網50には、厚さ1.0mmで、
径2mm、ピッチ3.5mmの濾過孔51を有するステンレス鋼板
を、径400mm、高さ1760mmの円筒形に成型したものを使
用している。
【0070】(処理能力)上記の仕様の異物分離装置10
は、4ポールのモーター40を回転速度1500rpmで稼働し
て、一基につき1時間に約300kgのプラスチック破砕物
が処理可能であった。また、一日に6ないし7時間稼働
して、一日の処理能力は一基につき約2トンであった。
【0071】そして、この処理により、一基につき一日
に、60kg入りの米袋にして約1袋分の異物が除去され
た。異物の内容は、主に紙であり、他に泥、塗料等が含
まれていた。
【0072】
【発明の効果】上記の構成により、本発明に係るチップ
状破砕物からの異物分離装置は、以下の効果を奏する。
【0073】すなわち、プラスチック等のチップ状破砕
物からの異物の分離を、濾過網への衝突を利用して迅
速、簡便、かつ安価に実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置の
概略を模式的に示す正面図で、一部断面で示している。
【図2】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置に
おける内筒の形状を示す正面図である。
【図3】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置に
おける内筒の形状を示すもので、図2におけるa−a断
面における平面図で示している。
【図4】本発明の一の実施の形態で使用するクラッシャ
ーの斜視図である。
【図5】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置に
よる、プラスチック破砕物からの異物の分離の過程を示
す模式図である。
【図6】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置に
よる、プラスチック破砕物からの異物の分離の過程を示
す模式図である。
【図7】本発明の一の実施の形態に係る異物分離装置に
よる、プラスチック破砕物からの異物の分離の過程を示
す模式図である。
【符号の説明】
10 異物分離装置 11 内筒側空間 12 ケース側空間 20 ケース 21 流入口 22 流出口 23 軸孔 24 軸受 25 内向きフランジ 26 脚部 27 支持脚 30 内筒 31 内筒外周 32 軸下端部 33 排出板 34 垂直板 34a 傾斜板取付面 35 傾斜板 35a 傾斜板の短辺 35b 傾斜板の長辺 35c 傾斜板の下面 36 最下段の傾斜板 40 モーター 41 回転軸 50 濾過網 51 濾過孔 60 ホッパー 61 ホッパーの先端 70 クラッシャー 71 スクリュー 80 プラスチック破砕物 81 異物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チップ状破砕物から、当該チップ状破砕
    物に混入又は付着した異物を分離する異物分離装置であ
    って、 垂直に位置するケースと、 ケースの内部に位置し、モーターで回転する内筒と、 内筒とケースとの間に位置する濾過網とを有し、 内筒とケースとの間の空間は、上記濾過網によって内筒
    側空間とケース側空間とに分割され、 ケースの下部には、チップ状破砕物が内筒側空間へ流入
    する流入口が設けられ、 ケースの上部には、チップ状破砕物が内筒側空間からケ
    ースの外部へ流出する流出口が設けられ、 内筒外周には、 垂直に固定された垂直板と、 軸心方向に対して傾斜して固定された傾斜板とを有し、 内筒の回転により、上記傾斜板によりチップ状破砕物を
    上方に移送可能に形成したことを特徴とするチップ状破
    砕物からの異物分離装置。
  2. 【請求項2】 内筒外周の、流出口と同一の高さの部分
    には、軸心に対して放射状に排出板が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の異物分離装置。
  3. 【請求項3】 垂直板を複数有するとともに、 隣接する傾斜板の間には、間隙を有することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の異物分離装置。
  4. 【請求項4】 傾斜板は、その一部で内筒外周に連結さ
    れ、他の部分で内筒外周との間に間隙を有するように形
    成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載
    の異物分離装置。
  5. 【請求項5】 傾斜板は、一の垂直板に対し複数固定さ
    れるとともに、 最下段の傾斜板は、他の傾斜板より幅広であることを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載の異物分離装置。
  6. 【請求項6】 軸心方向と傾斜板の下面側とのなす角
    が、45度であることを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の異物分離装置。
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