JP2000042483A - 縞状色模様表装材とその製造方法及び製造装置 - Google Patents

縞状色模様表装材とその製造方法及び製造装置

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JP2000042483A
JP2000042483A JP10220054A JP22005498A JP2000042483A JP 2000042483 A JP2000042483 A JP 2000042483A JP 10220054 A JP10220054 A JP 10220054A JP 22005498 A JP22005498 A JP 22005498A JP 2000042483 A JP2000042483 A JP 2000042483A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自然石調の縞模様パターンの縞状色模様表装材
を提供する。 【構成】粒径及び/又は比重の異なる複数色の着色骨材
を含む着色塗材を受型に流し込み、縞模様パターンに強
振域を設定した振動伝達部を介して加振することによ
り、着色塗材の粒径/比重による混じり合った密度勾配
を生じさせて、縞模様パターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多色の入り交じった
特異な縞状色模様を有する縞状色模様表装材とその製造
方法に関し、更に詳しくは、塗材に含まれた複数色の着
色骨材の粒径や比重の相違を利用して、型枠中において
加振により縞状色模様を形成させた縞状色模様表装材と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、縞状色模様を有する表装材を製造
する方法としては、まず表面印刷法が挙げられる。この
方法は、多色の入り交じった特異な縞状色模様、例えば
砂岩調や大理石調等の縞状色模様を自在に表現できる反
面、模様が平滑に形成されているために深みがなく、
又、表装材の表面が剥離・損傷すると無模様の地色が露
出して非常に目立つと言う不具合がある。
【0003】これに対して、特開昭57−160608
号公報に開示された「化粧シートの製造法」や、特開昭
57−87319号公報等に開示された「装飾シートの
製造方法」は、連続式の多色塗材併用法(互いに異なる
複数の色彩の着色塗材を縞状に適用する方法)によって
シート材の縞状色模様を形成するものであり、模様に深
みを出し易いし、シート材表面の磨耗や剥離・損傷によ
っても無模様地色の露出と言う不具合を避け易い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、連続式の多色
塗材併用法は、基材シートをラインに連続送給しながら
縞状色模様のシート材を製造して行くので、製造効率は
良いが縞状色模様のパターンが限定されると言う欠点が
ある。例えば図1(a)〜図1(c)に示すように、基
材シートの送給方向に対して斜め方向や横方向へ走る縞
模様、弧状に折り返される縞模様等を含む模様パターン
であって、しかも自然石調の微妙な曲折を伴う縞状色模
様を形成するには、塗材の供給方法にかなりの困難を伴
う。
【0005】一方、型枠を用いたバッチ式の製造方法に
おいて、多色塗材併用法により縞状色模様を形成する技
術は見受けられないが、仮に型枠を用いるバッチ式の多
色塗材併用法を想定した場合(例えば、可動な着色塗材
供給手段により多色の塗材を縞模様状に型枠に流し込
む)、連続式に比較して任意の縞模様を形成し易いと考
えられる。
【0006】しかしながら、このような型枠を用いたバ
ッチ式の多色塗材併用法においても、基本的には別々に
準備された色違いの着色塗材を縞模様状に適用するた
め、縞状色模様の色境界(縞模様の模様線の境界部)が
クッキリと出てしまい、例えば砂岩調や大理石調等の自
然石調縞状色模様の特徴であるボヤケた(色境界が漸変
する)縞状色模様を表現することが困難であった。
【0007】そこで本発明は、表面印刷法のような不具
合がなく、しかも任意のパターンでかつ自然石調のボヤ
ケた縞状色模様を自在に表現した縞状色模様表装材と、
その製造手段とを提供することを、解決すべき課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、色境界が漸変する縞状色模様が、塗材
層の表層部から内部にまで形成された縞状色模様表装材
であって、前記縞状色模様は、塗材に配合された粒径又
は比重の少なくとも一方が相違する複数色の着色骨材が
密度勾配を以て混じり合って分布することにより形成さ
れている、縞状色模様表装材である。
【0009】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
粒径又は比重の少なくとも一方が相違する複数色の着色
骨材を含む塗材を任意形状の受型中に流し込み、所定の
縞模様状に強振域を設定した振動伝達部を介して、前記
受型中の塗材に振動を伝達することにより、前記複数色
の着色骨材に粒径差又は比重差に起因する混じり合った
密度勾配を生じさせ、次いで塗材を固化させることによ
り第1発明の縞状色模様表装材を製造する、縞状色模様
表装材の製造方法である。
【0010】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
バイブレータの振動台と該振動台上に定置される表装材
成形用の受型、あるいは、バイブレータの振動台と該振
動台上に定置される中間板と該中間板上に定置される表
装材成形用の受型からなり、かつ、前記バイブレータの
振動台の上面、中間板の下面又は上面、受型の下面のい
ずれかが、所定の縞模様のパターンに形成した彫り込み
によって強振域を設定した振動伝達部とされている、縞
状色模様表装材の製造装置である。
【0011】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記大3発明において、振動伝達部における強振域の特
定の部分が、任意の硬さの弾性部材を介在させることに
より、中間的な振動強度の伝達域とされている、縞状色
模様表装材の製造装置である。
【0012】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
粒径又は比重の少なくとも一方が相違する複数色の着色
骨材を含む塗材を任意形状の受型中に流し込み、該塗材
の表面に所定の縞模様状に凹溝を形成した後に受型を加
振することにより、塗材表面を均平化する過程で前記複
数色の着色骨材に粒径差又は比重差に起因する混じり合
った密度勾配を生じさせ、次いで塗材を固化させること
により第1発明に係る縞状色模様表装材を製造する、縞
状色模様表装材の製造方法である。
【0013】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
バイブレータの振動台と、該振動台上に定置される表装
材成形用の受型と、該受型に流し込まれた塗材の表面に
縞模様状に凹溝を形成する凹溝設定手段とを備える、縞
状色模様表装材の製造装置である。
【0014】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第6発明の凹溝設定手段が、所定の縞模様パターン
に従って塗材表面沿いに移動可能な溝形成用のブレード
である、縞状色模様表装材の製造装置である。
【0015】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は、
前記第6発明の凹溝設定手段が、所定の縞模様パターン
に従って縞模様状に突条を形成した、塗材表面に対して
当接可能な型板である、縞状色模様表装材の製造装置で
ある。
【0016】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明の縞状色模様表装材は、複数色の着色骨材によって縞
状色模様が形成されているので模様に深みがある。
【0017】又、縞状色模様が塗材層の表層部から内部
にまで形成されているので、表装材を家屋その他の建築
物等において長年使用する間に家具等の器物が衝突して
表装材の表層部が剥離・損傷しても、無模様の地色が露
出する不具合がない。
【0018】更に、縞状色模様が複数色の着色骨材が密
度勾配を以て混じり合って分布することにより形成され
ているので、色境界が自然に漸変する縞状色模様とな
り、自然石調のボヤケた縞状色模様がうまく表現され
る。ここに「複数色の着色骨材が密度勾配を以て混じり
合って分布する」とは、例えば二色の着色骨材につい
て、これらが混じり合い、しかも一の方向に向かって一
色の着色骨材の密度が次第に小となると同時に、他の一
色の着色骨材の密度が次第に大となる状態を言う。
【0019】(第2発明の作用・効果)第2発明におい
ては、複数色の着色骨材を含む塗材に振動を伝達し、着
色骨材の混じり合った密度勾配を生じさせるので、色境
界が極めて自然な感じで漸変する自然石調の縞状色模様
を形成できる。ここに「混じり合った密度勾配」とは、
前記の「密度勾配を以て混じり合って分布する」と同じ
意味である。
【0020】かかる縞状色模様の形成に当たり、複数色
の着色骨材の粒径又は比重の差と振動を利用するので、
縞状色模様を容易かつ確実に形成できる。
【0021】又、強振域を設定した振動伝達部を介して
加振するので、特に強い振動が伝達される強振域におい
て上記の作用が発現される。従って、振動伝達部の強振
域を任意の縞模様状に設定することにより、どのような
縞模様パターンでも自在に実現することができる。
【0022】(第3発明の作用・効果)第3発明におい
ては、受型に対してバイブレータを作動させると、バイ
ブレータの振動台の上面、中間板の下面又は上面、受型
の下面のいずれかに設けた振動伝達部において、彫り込
みのない部分は相手部材との面接触により強い振動が直
接に伝達されるが、彫り込みのある部分は相手部材と接
触しないため余り振動が伝達されない。
【0023】このため、受型に流し込んでおいた塗材に
おいて、強い振動が伝達される部分では、粒径の大小あ
るいは比重の大小に従って着色骨材が異なる密度勾配を
以て分布するようになり、色彩が漸変的に変化した状態
となる。このような変化は塗材層の上下面の表層におい
て顕著であるが、内部においても発現する。
【0024】一方、余り振動が伝達されない部分ではこ
のような着色骨材の異なる密度勾配は余り生じないため
に、着色塗材の元々の色彩が維持される。そして、特定
の色彩が強められる部分と、そうでない部分とは、境界
において互いの部分の着色骨材が密度勾配を以て混じり
合って分布し、ボヤケた漸変的な色境界となる。
【0025】よって、全体として、表装材には振動伝達
部の強振域の設定(縞模様状の彫り込みのパターン)に
従った縞状色模様が、塗材層の上下面の表層部から一定
の深さの内部にまで形成される。
【0026】このため、製造した表層材の上面側を模様
面として利用することもできるし、製造工程で塗材層の
上面に不織布等のシートを被着する場合等には塗材層の
下面側を模様面として利用できる。
【0027】なお、振動を与えることにより、塗材の脱
泡が促進されて縞状色模様表装材の組織が緻密になる効
果も期待できる。
【0028】(第4発明の作用・効果)第4発明におい
ては、振動伝達部の強振域における特定の部分に任意の
硬さのゴム等の弾性部材を介在させて、中間的な任意の
強さの振動が伝達される部分を設定することにより、強
振域の部分毎に振動伝達強度のランクを付与することが
できる。これによって、縞状色模様の濃淡の差を発現さ
せることができる。
【0029】(第5発明及び第6発明の作用・効果)第
5発明及び第6発明においては、前記第2発明の場合と
同様に、複数色の着色骨材を含む塗材に振動を伝達して
着色骨材の混じり合った密度勾配を生じさせるので、色
境界が極めて自然な感じで漸変する自然石調の縞状色模
様を形成でき、かかる縞状色模様の形成に当たり複数色
の着色骨材の粒径又は比重の差と振動を利用するので縞
状色模様を容易かつ確実に形成でき、凹溝を設定して加
振する方式であるので凹溝を任意の縞模様状に設定する
ことによりどのような縞模様パターンでも自在に実現す
ることができる。
【0030】第5発明及び第6発明においては、受型に
流し込んでおいた塗材の上面に凹溝を形成した後に、受
型を加振すると、その振動により塗材表面が均平化され
る過程で、複数色の着色骨材における粒径及び/又は比
重の相違により、相対的には特定の粒径あるいは比重を
持った特定の色彩の着色骨材がより優先して、凹溝であ
った部分へ移行して来る。
【0031】又、凹溝を形成した部分の下面側において
も同様の着色骨材の分布変化を生ずることが経験的に分
かっている。
【0032】その結果、凹溝であった部分の上下面で
は、当該着色骨材の色彩が強められる。一方、凹溝が形
成されていなかった部分では、このような着色骨材の密
度勾配の変化は余り生じないために、着色塗材の元々の
色彩が維持される。又、特定の色彩が強められる部分
と、そうでない部分とは、境界において互いの部分の着
色骨材が密度勾配を以て混じり合って分布し、色境界が
ボヤケた漸変的なものとなる。
【0033】よって、全体として、表装材には凹溝の形
成パターンに従った縞状色模様が、塗材層の上下面の表
層部から一定の深さの内部にまで形成される。このた
め、製造した表層材の上面側を模様面として利用するこ
ともできるし、製造工程で塗材層の上面に不織布等のシ
ートを被着する場合等には塗材層の下面側を模様面とし
て利用できる。
【0034】(第7発明及び第8発明の作用・効果)第
7発明及び第8発明によって、有利な凹溝設定手段が提
供される。
【0035】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第8発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言う時は、第1発明〜第8発明を一括して指してい
る。
【0036】〔縞状色模様表装材〕縞状色模様表装材の
種類及び用途は限定されず、いわゆるシート材とパネル
材の双方を含む。縞状色模様表装材の種類及び用途の具
体例としては、建築物の内外壁,柱,梁,軒天,天井,
床等の壁面仕上げ等が限定なく含まれる。
【0037】縞状色模様の色及び模様のパターンにも限
定はなく、例えば図1(a)〜図1(c)に示すような
砂岩調,大理石調等の自然石調の縞状色模様の他、任意
のパターンの創作的な縞状色模様も含まれる。
【0038】なお、縞状色模様表装材は、着色塗材によ
る縞状色模様層のみからなるものでも良く、かかる縞状
色模様層がシート材あるいはパネル材の基材上に形成さ
れたものでも良く、更には縞状色模様層と基材との間に
単一色のベース塗材層及び/又は適宜な材質の補強層を
有するものであっても良い。
【0039】又、縞状色模様表装材の構成後、その模様
面上にクリヤー層が形成されていても良い。使用するク
リヤーとしては各種樹脂を用いた艶有りクリヤー,艶消
しクリヤー,透明カラークリヤー等を任意に選択して使
用し、公知の各種のクリヤー層形成手法を採用できる。
【0040】基材,ベース塗材層又は補強層は、縞状色
模様表装材の成形用の受型に複数色の着色骨材を含む塗
材を流し込む前に、予め受型の底部に設けておいて縞状
色模様層と一体化しても良いし、縞状色模様表装材を成
形した後に、その下面に接着して一体化しても構わな
い。縞状色模様層の下面側を模様面として用いる場合に
は、受型中で縞状色模様層を形成した後に、その上にベ
ース塗材層を形成したり、基材又は補強層を被着するこ
ともできる。
【0041】〔着色塗材〕着色塗材には、公知の各種の
塗材バインダに、少なくとも複数色の着色骨材をそれぞ
れ配合した複数色の着色塗材を用いる。複数色の着色骨
材は、その色彩毎に、少なくとも粒径及び/又は比重の
相違するものを用いる。
【0042】塗材バインダとして例えば酢酸ビニル樹
脂,酢酸ビニル共重合樹脂,エチレン・酢酸ビニル共重
合樹脂,アクリル酸エステル共重合樹脂,スチレン・ア
クリル共重合樹脂,ウレタン樹脂,アクリル・ウレタン
共重合樹脂,シリコン・アクリル共重合樹脂,フッ素樹
脂等の合成樹脂溶液あるいは合成樹脂エマルション、ケ
イ酸アルカリ溶液、ケイ酸アルカリディスパージョン等
を任意に用いることができるが、特に合成樹脂エマルシ
ョンが好ましい。
【0043】塗材バインダは感熱ゲル化特性をもつもの
が好ましいが、加熱以外の処理により固化する性質のも
のを用いても構わない。塗材バインダには、水,増粘
剤,防腐剤,活性剤等の各種の添加剤を任意に配合する
ことができる。
【0044】着色骨材としては、けい砂,寒水砂の粗
粒,細粒,微粒、御影石の砕石粗粒,細粒,微粒、焼成
自然発色骨材、陶磁器質粉砕物、ガラス粒、樹脂片、金
属粉、マイカ等の骨材であって元々特定の色彩を有する
ものや、特定の色彩に着色したものを使用することがで
きる。着色骨材における「複数の色彩」とは、有彩色及
び無彩色の他、金属色等も含み、例えば無彩色(白色,
黒色又は灰色)のみで構成されていても良い。
【0045】複数色の着色骨材として、その色彩毎に粒
径及び/又は比重の相違するものを採用するに当たり、
粒径と比重のグレードについては特に限定がない。但
し、粒径については、自然石調の陰影感を表現したり、
バイブレータによる分布密度の勾配を効率的に発現させ
る上で、小粒径のもので1μm〜30μm程度、大粒径
のもので50μm〜3mm程度とすることが、より好ま
しい。又、比重については、小さいもので0.1〜1.
1程度(例えば樹脂片,パーライト,焼成ひる石,シラ
スバルーン,セラミックバルーン等)、大きいもので
2.0〜9.0程度(例えば天然砕石,けい砂,寒水
石,セラミック粒,金属粉等)程度とすることが、より
好ましい。
【0046】着色塗材の着色手段として、着色骨材とは
別に、縞状色模様の地色を表現する目的で、着色塗材に
顔料を配合しても構わない。
【0047】〔縞状色模様表装材の製造装置〕第3発明
及び第4発明に係る縞状色模様表装材の製造装置は、基
本的には、表装材成形用の受型をバイブレータの振動台
上に定置した構成であれば足りる。この受型と振動台の
間に中間板を介在させても良い。
【0048】そして、バイブレータの振動台の上面、中
間板の下面又は上面、受型の下面のいずれかには、所定
の縞模様のパターンに形成した彫り込みによって強振域
を設定した振動伝達部が設けられる。
【0049】この振動伝達部においては、例えば前記図
1(a)〜図1(c)に示す縞模様のパターンで縞模様
を浮き出させた彫り込みが形成されており、前記「作用
・効果」の欄で述べたように、彫り込みのない縞模様の
浮き出た部分(強振域)と、彫り込みのある部分(非強
振域)とでは相手部材への振動伝達強度が大きく異なる
ため、結果として強振域の設定(縞模様状の彫り込みの
パターン)に従った縞状色模様が形成されるようになっ
ている。
【0050】又、上記の縞模様の浮き出た強振域の特定
の部分に、任意の硬さのゴム等の弾性部材を介在させる
ことにより、相手部材への振動伝達強度をやや緩和し
て、中間的な振動強度の伝達域(中振域)としても良
い。この場合、弾性部材を介在させる部分には予め若干
の削り込みを設けて弾性部材を接着させ、弾性部材の表
面が他の強振域の表面と略面一となるようにしても良
い。何種類かの硬さの弾性部材を併用して、中振域の振
動伝達強度を何通りかに分けることにより、縞模様に任
意の濃淡を付与しても良い。
【0051】バイブレータの振動方向は限定されない
が、受型の平面に対して鉛直方向の振動を加えること
が、より効率的であると考えられる。又、縞状色模様表
装材の製造装置には、縞状色模様を形成した後の表装材
を固化させるための固化手段(例えば、感熱ゲル化させ
るための加熱手段)が付設されていても良い。
【0052】第3発明及び第4発明に係る縞状色模様表
装材の製造装置の一実施形態例を図2に示す。バイブレ
ータ1上には平板状の振動台2が設けられ、この振動台
2上に中間板3が定置されている。この中間板3の上面
は振動伝達部とされていて、所定のパターンで縞模様を
浮き出させた彫り込み4が形成されている。中間板3の
振動伝達部上には、表装材成形用の受型5が定置されて
いる。
【0053】そして、上記の受型5に複数色の着色骨材
を配合した着色塗材6が流し込まれ、バイブレータ1で
加振して縞状色模様が形成された後、図示省略の加熱手
段等で塗材層が固化され、縞状色模様表装材が製造され
るのである。
【0054】本実施形態例では、中間板3を異なる縞模
様パターンのものに取り替えることで、各種の任意の縞
模様パターンの縞状色模様表装材を、自在かつ容易に製
造することができる。
【0055】又、図3に示すように、受型5の下面に彫
り込み4を形成することにより、受型5の下面を振動伝
達部としても良いし、図示はしないが、振動台の上面に
彫り込みを形成することにより、振動台の上面を振動伝
達部としても良い。これらの場合、中間板3を省略する
ことが可能となる。。
【0056】第6発明〜第8発明に係る縞状色模様表装
材の製造装置は、基本的には、バイブレータの振動台
と、該振動台上に定置される表装材成形用の受型と、該
受型に流し込まれた塗材の表面に縞模様状に凹溝を形成
する凹溝設定手段とを備える構成であれば足りる。
【0057】凹溝設定手段の好ましい実施形態例とし
て、第7発明のような所定の縞模様パターンに従って塗
材表面沿いに移動可能な溝形成用のブレードや、第8発
明のような所定の縞模様パターンに従って縞模様状に突
条を形成した型板を挙げることができるが、これらの手
段以外にも、有効に凹溝を設定できる任意の手段を採用
することができる。例えば、棒状の道具や作業者の手指
を用いて縞模様状に凹溝を形成しても良く、これらの場
合には棒状の道具や作業者の手指が凹溝設定手段を構成
する。
【0058】上記の移動可能な溝形成用のブレードにお
いては、ブレードの形状や構成には限定がなく、ブレー
ドを移動させるためのメカニズムや移動の制御プログラ
ムも任意に設定することができる。又、上記の縞模様状
に突条を形成した型板は、受型に流し込まれた塗材に対
して、その硬化前に押しつけて凹溝を形成するものであ
って、各種パターンの縞模様状に突条を形成した複数の
型板を準備して任意に取り替えることができる。こうし
て、例えば前記図1(a)〜図1(c)に示すような所
望する縞模様のパターンで縞条色模様表装材を製造でき
る。
【0059】第5発明〜第8発明に係る縞状色模様表装
材の製造方法/装置においても、バイブレータの振動方
向は限定されないが、受型の平面に対して鉛直方向の振
動を加えることが、より効率的であると考えられる。
又、縞状色模様表装材の製造装置には、縞状色模様を形
成した後の表装材を固化させるための固化手段(例え
ば、感熱ゲル化させるための加熱手段)が付設されてい
ても良い。
【0060】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。
【0061】(縞状色模様表装材の製造例)上記図2に
示すタイプの縞状色模様表装材の製造装置を用いて、縞
状色模様表装材の製造を行った。各実施例における使用
した着色塗材の配合組成を表1に示す。又、これらに現
に使用した着色骨材、及び使用可能な着色骨材例の材質
/色彩/粒径/比重の関係を表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】 以上の結果、実施例1に基づく図4に示す縞状色模様表
装材7が得られた。この縞状色模様表装材7は、淡いベ
ージュ色の地色部8と、焦茶色,赤茶色のおりまざった
縞模様線部9とによって縞状色模様が発現されており、
地色部8と縞模様線部9との色境界が漸変する自然石調
の縞状色模様であった。又、縞模様線部9は縞状色模様
表装材7の表層部から内部にわたって形成されていた。
【0064】次に、実施例2に基づく縞状色模様表装材
は、淡灰色の地色部と、焦茶色、赤茶色のおりまざった
縞模様線部とによって縞状色模様が発現されており、地
色部と縞模様線部との色境界が漸変する自然石調の縞状
色模様であった。また、縞模様線部は縞状色模様表装材
の表層部から内部にわたって形成されていた。
【0065】更に、実施例3に基づく縞状色模様表装材
は、淡赤茶色の地色部と、焦茶色、赤茶色、灰黄色のお
りまざった縞模様線部とによって縞状色模様が発現され
ており、地色部と縞模様線部との色境界が漸変する自然
石調の縞状色模様であった。又、縞模様線部は縞状色模
様表装材の表層部から内部にわたって形成されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜図1(c)はそれぞれ縞状色模様
のパターン例を示す。
【図2】縞状色模様表装材の製造装置の実施形態例を概
念化して示す図である。
【図3】同上装置の変更例を概念化して示す図である。
【図4】縞状色模様表装材の実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 バイブレータ 3 中間板 4 彫り込み 5 受型 6 着色塗材 7 縞状色模様表装材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色境界が漸変する縞状色模様が、塗材層
    の表層部から内部にまで形成された縞状色模様表装材で
    あって、 前記縞状色模様は、塗材に配合された粒径又は比重の少
    なくとも一方が相違する複数色の着色骨材が密度勾配を
    以て混じり合って分布することにより形成されているこ
    とを特徴とする縞状色模様表装材。
  2. 【請求項2】 粒径又は比重の少なくとも一方が相違す
    る複数色の着色骨材を含む塗材を任意形状の受型中に流
    し込み、所定の縞模様状に強振域を設定した振動伝達部
    を介して前記受型中の塗材に振動を伝達することによ
    り、前記複数色の着色骨材に粒径差又は比重差に起因す
    る混じり合った密度勾配を生じさせ、次いで塗材を固化
    させることにより請求項1に記載の縞状色模様表装材を
    製造することを特徴とする縞状色模様表装材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 バイブレータの振動台と該振動台上に定
    置される表装材成形用の受型、あるいは、バイブレータ
    の振動台と該振動台上に定置される中間板と該中間板上
    に定置される表装材成形用の受型からなり、かつ、 前記バイブレータの振動台の上面、中間板の下面又は上
    面、受型の下面のいずれかが、所定の縞模様のパターン
    に形成した彫り込みによって強振域を設定した振動伝達
    部とされていることを特徴とする縞状色模様表装材の製
    造装置。
  4. 【請求項4】 前記振動伝達部における強振域の特定の
    部分が、任意の硬さの弾性部材を介在させることによ
    り、中間的な振動強度の伝達域とされていることを特徴
    とする請求項3に記載の縞状色模様表装材の製造装置。
  5. 【請求項5】 粒径又は比重の少なくとも一方が相違す
    る複数色の着色骨材を含む塗材を任意形状の受型中に流
    し込み、該塗材の表面に所定の縞模様状に凹溝を形成し
    た後に受型を加振することにより、塗材表面を均平化す
    る過程で前記複数色の着色骨材に粒径差又は比重差に起
    因する混じり合った密度勾配を生じさせ、次いで塗材を
    固化させることにより請求項1に記載の縞状色模様表装
    材を製造することを特徴とする縞状色模様表装材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 バイブレータの振動台と、該振動台上に
    定置される表装材成形用の受型と、該受型に流し込まれ
    た塗材の表面に縞模様状に凹溝を形成する凹溝設定手段
    とを備えることを特徴とする縞状色模様表装材の製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記凹溝設定手段が、所定の縞模様パタ
    ーンに従って塗材表面沿いに移動可能な溝形成用のブレ
    ードであることを特徴とする請求項6に記載の縞状色模
    様表装材の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記凹溝設定手段が、所定の縞模様パタ
    ーンに従って縞模様状に突条を形成した、塗材表面に対
    して当接可能な型板であることを特徴とする請求項6に
    記載の縞状色模様表装材の製造装置。
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