JP2000040969A - マルチバンド無線装置 - Google Patents

マルチバンド無線装置

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JP2000040969A
JP2000040969A JP10206636A JP20663698A JP2000040969A JP 2000040969 A JP2000040969 A JP 2000040969A JP 10206636 A JP10206636 A JP 10206636A JP 20663698 A JP20663698 A JP 20663698A JP 2000040969 A JP2000040969 A JP 2000040969A
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transmission
phase
modulation
band
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Toru Mizumoto
徹 水本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のRF信号生成手段を備えることなく、
複数のシステム通信帯域での送信が可能なマルチバンド
無線装置を提供する。 【解決手段】 GSM900の帯域の高周波信号を電圧
制御発振器107にて生成する。GSM900の帯域の
送信を行なう場合には、電圧制御発振器107にて生成
した高周波信号をそのまま送信する。一方、DCS18
00の帯域の送信を行なう場合には、上記電圧制御発振
器107にて生成したGSM900の帯域の高周波信号
を、逓倍器108にて2逓倍したものを送信する。ま
た、DCS1800の帯域の送信を行なう場合には、可
変分周器113の分周数Nを、GSM900帯域の送信
時の1/2倍に当たる「n/2」にして、変調度を一定
に保つようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のシステム
通信帯域の送信RF信号を生成可能なマルチバンド無線
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、従来のマルチバンド移動
無線装置は、図9に示すような構成となっている。尚、
図9に示すマルチバンド移動無線装置は、2つのシステ
ム通信帯域(DCS1800とGSM900)を通信帯
域とするデュアルバンド移動無線装置である。
【0003】以下、図9の回路ブロック図を参照して、
従来のマルチバンド移動無線装置について説明する。ま
ず、送信系について説明すると、図示しないデータ生成
部で生成された送信データは、送信信号生成回路9に入
力される。この送信信号生成回路9は、上記送信データ
を用いて位相変調を行ない、2つのシステム通信帯域
(DCS1800とGSM900)の送信RF信号を生
成するもので、例えば図10に示すように構成される。
【0004】図10に示す送信信号生成回路9では、ま
ず、上記送信データがベースバンドコンバータ(BB
C)901に入力される。このベースバンドコンバータ
901は、上記送信データより位相変調された直交信号
(I信号、Q信号)を生成する。
【0005】そしてこのI信号、Q信号は、直交変調回
路(Q−MOD)902に入力され、ここでIF局部発
振器(IF−SYN)82にて生成された局部発振信号
とそれぞれミキシングされたのち合成される。尚、IF
局部発振器82は、後述の基準信号発振器(Ref.O
sc)81にて生成される基準信号の周波数に基づい
て、所定の中間周波信号を生成する。
【0006】図11は、上記ベースバンドコンバータ9
01および直交変調回路902の構成例を示す図であ
る。ベースバンドコンバータ901に入力された送信デ
ータは、まず、位相変調回路9010に入力される。位
相変調回路9010は、例えば差動符号化器、ガウスフ
ィルタ、積分回路などからなり、上記送信データから位
相変調信号を生成する。
【0007】そして、上記位相変調信号は、2分配され
てcosテーブル(COS table)9011およ
びsinテーブル(SIN table)9014に入
力される。cosテーブル9011は、上記位相変調信
号より同相成分を抽出する。一方、sinテーブル90
14は、上記位相変調信号より直交成分を抽出する。
【0008】cosテーブル9011にて抽出された同
相成分は、D/Aコンバータ(DAC)9012にてア
ナログ信号に変換されたのちローパスフィルタ9013
を介して、I信号として直交変調回路902に入力され
る。
【0009】sinテーブル9014にて抽出された同
相成分は、D/Aコンバータ(DAC)9015にてア
ナログ信号に変換されたのちローパスフィルタ9016
を介して、Q信号として直交変調回路902に入力され
る。
【0010】直交変調回路902は、ミキサ9021,
9022、移相器9023、加算器9024からなる。
ミキサ9021では、上記ベースバンドコンバータ90
1にて生成されたI信号と、IF局部発振器82にて生
成された局部発振信号とをミキシングして加算器902
4に入力する。
【0011】移相器9023は、IF局部発振器82に
て生成された局部発振信号の位相をπ/2だけ移相し、
ミキサ9022に入力する。ミキサ9022では、上記
ベースバンドコンバータ901にて生成されたI信号
と、移相器9023からの局部発振信号とをミキシング
して加算器9024に入力する。
【0012】加算器9024は、ミキサ9021の出力
信号と、ミキサ9022の出力信号とを加算する。この
加算結果は、図10に示す分周器(1/R)903で1
/Rに分周されたのち、直交変調信号として位相比較回
路(PD)904に入力される。
【0013】位相比較回路904は、後述する分周器
(1/N)912からの信号と、上記直交変調信号との
位相差を求める。そして、チャージポンプ(CP)90
5が上記位相差に応じた電圧信号を生成する。そして、
この電圧信号は、ローパスフィルタ(LPF)906を
介して、第1の電圧制御発振器907および第2の電圧
制御発振器908に入力される。
【0014】第1の電圧制御発振器907は、CPU9
0の制御により、ローパスフィルタ906を通じて、チ
ャージポンプ905より入力される電圧信号に応じてG
SM900の高周波信号を生成する。
【0015】第2の電圧制御発振器908は、CPU9
0の制御により、ローパスフィルタ906を通じて、チ
ャージポンプ905より入力される電圧信号に応じてD
CS1800の高周波信号を生成する。
【0016】尚、第1の電圧制御発振器907および第
2の電圧制御発振器908は、装置の各部を統括して制
御するCPU90の制御により、使用する通信帯域に応
じて一方の発振器が動作するもので、各発振器907,
908はそれぞれ対応する帯域の高周波信号を生成す
る。
【0017】第1の電圧制御発振器907および第2の
電圧制御発振器908にて生成された高周波信号は、そ
れぞれ後段の対応する定利得アンプ21,24に入力さ
れるとともに、加算器909を通じてミキサ910に入
力される。
【0018】ミキサ910は、上記加算器909より入
力される高周波信号と、後述のRF局部発振器83にて
生成された信号とをミキシングし、このミキシング結果
をバンドパスフィルタ911に入力する。
【0019】バンドパスフィルタ911では、フィルタ
リングにより所定の中間周波帯域の成分のみを抽出し、
この抽出結果を分周器912に入力する。分周器912
は、バンドパスフィルタ911から入力される中間周波
信号を1/Nに分周し、前述の位相比較回路904に入
力する。
【0020】すなわち、送信信号生成回路9では、送信
データに基づいて位相変調された直交変調信号を生成
し、位相比較回路904、チャージポンプ905、ロー
パスフィルタ906、第1の電圧制御発振器907、第
2の電圧制御発振器908、加算器909、ミキサ91
0、バンドパスフィルタ911、および分周器912か
らなるフィードバックループにより、位相を制御して所
定位相のRF信号を生成する。
【0021】このようにして、第1の電圧制御発振器9
07にて生成されたRF信号は、定利得アンプ21にて
所定の利得で増幅されたのち、パワーアンプ22にて増
幅され、アンテナスイッチ(Ant.Sw)4を介して
アンテナ5より空間に放射される。
【0022】同様に、第2の電圧制御発振器908にて
生成されたRF信号は、定利得アンプ24にて所定の利
得で増幅されたのち、パワーアンプ25にて増幅され、
アンテナスイッチ4を介してアンテナ5より空間に放射
される。
【0023】尚、パワーアンプ22,25の利得は、A
PC(Auto Power Control)回路27によって制御され
る。APC回路27は、分配器(Coup)23,26
によって分配されたパワーアンプ22,25の出力に基
づいて、パワーアンプ22,25の出力がCPU90か
ら通知される電力レベルとなるように上記利得を制御す
るものである。
【0024】また、アンテナスイッチ4は、送信するシ
ステム通信帯域に応じてCPU90により切換制御さ
れ、GSM900の送信を行なう場合には、分配器23
とアンテナ5を接続し、DCS1800の送信を行なう
場合には、分配器26とアンテナ5を接続する。
【0025】次に受信系について説明すると、空間より
アンテナ5を介して受信された高周波信号は、アンテナ
スイッチ4を介して、バンドパスフィルタ61,65に
入力される。
【0026】尚、アンテナスイッチ4は、受信するシス
テム通信帯域に応じてCPU90により切換制御され、
DCS1800の受信を行なう場合には、アンテナ5と
バンドパスフィルタ61を接続し、GSM900の受信
を行なう場合には、アンテナ5とバンドパスフィルタ6
5を接続する。
【0027】バンドパスフィルタ61は、アンテナ5に
て受信した高周波信号に対してフィルタリングを行なっ
て、DCS1800の受信帯域の高周波信号のみを可変
利得増幅器62に入力する。
【0028】可変利得増幅器62は、上記バンドパスフ
ィルタ61より入力されるDCS1800の高周波信号
の強度が所定レベルとなるように増幅を行なう。この増
幅された信号は、バンドパスフィルタ63にて不要成分
が除去されたのち、ミキサ64に入力される。
【0029】一方、バンドパスフィルタ65は、アンテ
ナ5にて受信した高周波信号に対してフィルタリングを
行なって、GSM900の受信帯域の高周波信号のみを
可変利得増幅器66に入力する。
【0030】可変利得増幅器66は、上記バンドパスフ
ィルタ65より入力されるGSM900の高周波信号の
強度が所定レベルとなるように増幅を行なう。この増幅
された信号は、バンドパスフィルタ67にて不要成分が
除去されたのち、ミキサ68に入力される。
【0031】ミキサ64,68は、RF局部発振器83
にて生成される高周波信号と、それぞれに入力される高
周波信号とをミキシングする。尚、RF局部発振器(R
F−SYN)83は、後述の基準信号発振器81にて生
成される基準信号の周波数に応じて、GSM900を受
信帯域とする場合には、GSM900の高周波信号と所
定の中間周波数差を有する高周波信号を生成し、DCS
1800を受信帯域とする場合には、DCS1800の
高周波信号と上記中間周波数差を有する高周波信号を生
成する。
【0032】ミキサ64あるいは68ミキシングによっ
て得られた信号は、バンドパスフィルタ71によって、
所定の中間周波数帯域の信号のみが取り出されたのち、
AGC回路72によって所定の信号強度まで増幅され、
直交復調回路(Q−DEM)80に入力される。
【0033】直交復調回路80は、IF局部発振器82
にて生成された中間周波信号を用いて、AGC回路72
より入力される中間周波信号に対して直交復調処理を施
し、I信号、Q信号を得る。
【0034】基準信号発振器81は、CPU90の指示
に応じた周波数の基準信号を生成するものである。尚、
ここでCPU90は、基準信号発振器81に対し、通信
に使用するシステム通信帯域に応じた周波数の基準信号
を生成するように指示を与える。
【0035】以上のような構成により、従来のマルチバ
ンド移動無線装置は、2つのシステム通信帯域(DCS
1800とGSM900)を選択的に使用して通信を行
なうようにしている。
【0036】しかしながら、上記構成による従来のマル
チバンド無線装置では、図10を用いて説明したよう
に、送信信号生成回路9に2つの電圧制御発振器90
7,908を備える構成となっている。このため、使用
するシステム通信帯域に応じて動作させる電圧制御発振
器を切換える構成を必要とし、装置の小型化が困難であ
るという問題があった。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】従来のマルチバンド無
線装置では、使用するシステム通信帯域毎にRF信号を
生成する手段(上述では、電圧制御発振器)を備える構
成となっているため、装置の小型化が困難であるという
問題あった。
【0038】この発明は、上記の問題を解決すべくなさ
れたもので、1つのRF信号を生成する手段で複数のシ
ステム通信帯域での送信を可能とするマルチバンド無線
装置を提供することを目的とする。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、送信データに基づいて位相変調され
た直交変調信号を生成し、この直交変調信号を用いて、
複数のシステム通信帯域の送信RF信号を生成するマル
チバンド無線装置において、直交変調信号を用いて、第
1のシステム通信帯域の送信RF信号を生成するRF信
号生成手段と、このRF信号生成手段によって生成され
た第1のシステム通信帯域の送信RF信号を逓倍するこ
とにより、第2のシステム通信帯域の送信RF信号を生
成する逓倍手段とを具備して構成するようにした。
【0040】上記構成のマルチバンド無線装置では、1
つのRF信号生成手段によって、第1のシステム通信帯
域の送信RF信号を生成し、そして上記RF信号生成手
段によって生成された第1のシステム通信帯域の送信R
F信号を逓倍することにより、第2のシステム通信帯域
の送信RF信号を生成するようにしている。
【0041】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、複数のRF信号生成手段を備えなくて
も、システム通信帯域に応じた逓倍手段を備えるだけ
で、複数のシステム通信帯域に送信できる。
【0042】また、この発明では、RF信号生成手段
が、送信に使用するシステム通信帯域に応じて、自己が
生成した送信RF信号を分周し、この送信RF信号の分
周結果の位相を、直交変調信号の位相と等しくなるよう
に制御することを特徴とする。
【0043】したがって、この発明によれば、送信に使
用するシステム通信帯域に応じて、直交変調信号との位
相比較に用いる送信RF信号の分周数を可変して送信R
F信号を生成するため、送信RF信号の逓倍による変調
度の変化を除去することができる。
【0044】また、この発明では、送信に使用するシス
テム通信帯域に応じて、直交変調信号の変調度を可変す
る変調度可変手段を備えることを特徴とする。このた
め、この発明によれば、送信RF信号の逓倍による変調
度の変化を除去することができる。
【0045】さらに、この発明では、変調度可変手段
が、直交変調信号を分周することにより直交変調信号の
変調度を可変し、RF信号生成手段が、自己が生成した
送信RF信号の位相を、変調度可変手段より出力される
直交変調信号の位相と等しくなるように制御することを
特徴とする。
【0046】したがって、この発明によれば、送信に使
用するシステム通信帯域に応じて、直交変調信号の分周
数を可変することにより変調度を可変して送信RF信号
を生成するため、送信RF信号の逓倍による変調度の変
化を除去することができる。
【0047】また、この発明では、変調度可変手段が、
送信データを用いて位相変調を行なって位相変調信号を
生成する位相変調手段と、送信に使用するシステム通信
帯域に応じて、位相変調手段にて生成された位相変調信
号の係数を切換制御する係数切換手段と、この係数切換
手段より出力される位相変調信号より直交変調信号を生
成する直交変調生成手段とからなり、RF信号生成手段
は、自己が生成した送信RF信号の位相が、変調度可変
手段より出力される直交変調信号の位相と等しくなるよ
うに制御することを特徴とする。
【0048】したがって、この発明によれば、送信に使
用するシステム通信帯域に応じて、位相変調信号の係数
を可変して直交変調信号の変調度を可変し、そして送信
RF信号を生成するため、送信RF信号の逓倍による変
調度の変化を除去することができる。
【0049】また、上記の目的を達成するために、この
発明は、送信データに基づいて位相変調された直交変調
信号を生成し、この直交変調信号を用いて、複数のシス
テム通信帯域の送信RF信号を生成するマルチバンド無
線装置において、制御信号に基づいて、第1のシステム
通信帯域の送信RF信号を生成するRF信号生成手段
と、送信データによって位相変調された位相変調信号を
生成する位相変調手段と、この位相変調手段にて生成さ
れた位相変調信号の変調度を、送信に使用するシステム
通信帯域に応じて可変する変調度可変手段と、変調度可
変手段の可変結果を用いて、RF信号生成手段にて生成
した送信RF信号を直交変調し、直交変調信号を生成す
る直交変調手段と、基準信号を生成する基準信号生成手
段と、基準信号と直交変調信号の位相を比較し、この比
較結果に応じた制御信号を前記RF信号生成手段に入力
することにより、RF信号生成手段にて生成される送信
RF信号の位相が、基準信号の位相と等しくなるように
制御する位相調整手段と、RF信号生成手段によって生
成された送信RF信号を逓倍することにより、第2のシ
ステム通信帯域の送信RF信号を生成する逓倍手段とを
具備して構成するようにした。
【0050】上記構成のマルチバンド無線装置では、1
つのRF信号生成手段によって、第1のシステム通信帯
域の送信RF信号を生成し、そして上記RF信号生成手
段によって生成された第1のシステム通信帯域の送信R
F信号を逓倍することにより、第2のシステム通信帯域
の送信RF信号を生成する。
【0051】そしてまた、生成したRF信号の位相調整
などに用いる直交変調信号を生成する際に用いる位相変
調信号の変調度を、送信に使用するシステム通信帯域に
応じて可変するようにしている。
【0052】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、複数のRF信号生成手段を備えなくて
も、システム通信帯域に応じた逓倍手段を備えるだけ
で、複数のシステム通信帯域に送信でき、なおかつ位相
変調信号の変調度の可変して送信RF信号を生成するこ
とにより、送信RF信号の逓倍による変調度の変化を除
去することができる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の第
1の実施形態に係わるマルチバンド無線装置の構成を示
すものである。但し、図1において、従来のマルチバン
ド無線装置の構成を示す図9と同一部分には同一符号を
付して示すことにする。
【0054】尚、第1の実施形態に係わるマルチバンド
無線装置は、従来のマルチバンド無線装置と送信系が異
なっており、以下の説明では、異なる送信系を中心に説
明する。
【0055】図1に示すように、図示しないデータ生成
部で生成された送信データは、送信信号生成回路1に入
力される。この送信信号生成回路1は、上記送信データ
を用いて位相変調を行ない、2つのシステム通信帯域
(例えばDCS1800とGSM900)の送信RF信
号を生成するもので、図2に示すように構成される。
【0056】送信信号生成回路1では、まず、上記送信
データがベースバンドコンバータ(BBC)101に入
力される。このベースバンドコンバータ101は、ベー
スバンドコンバータ901と同様に、上記送信データよ
り位相変調された直交信号(I信号、Q信号)を生成す
る。そしてこのI信号、Q信号は、直交変調回路(Q−
MOD)102に入力される。
【0057】直交変調回路102は、直交変調回路90
2と同様に、上記I信号、Q信号と、IF局部発振器8
2にて生成された局部発振信号とをそれぞれミキシング
したのち合成する。尚、IF局部発振器82は、基準信
号発振器(Ref.Osc)81にて生成される基準信
号の周波数に基づいて、所定の中間周波信号を生成す
る。
【0058】直交変調回路102より得られる合成結果
は、分周器(1/R)103で1/Rに分周されたの
ち、直交変調信号として位相比較回路(PD)104に
入力される。
【0059】位相比較回路104は、後述する可変分周
器(1/N)113からの信号と、上記直交変調信号と
の位相差を求める。そして、チャージポンプ(CP)1
05が上記位相差に応じた電圧信号を生成する。そし
て、この電圧信号は、ローパスフィルタ(LPF)10
6を介して、電圧制御発振器107に入力される。
【0060】電圧制御発振器107は、ローパスフィル
タ106を通じて、チャージポンプ105より入力され
る電圧信号に応じてGSM900の高周波信号を生成す
る。この電圧制御発振器107にて生成された高周波信
号は、後段の定利得アンプ21の他に、逓倍器(×2)
108とミキサ111に入力される。
【0061】逓倍器108は、上記電圧制御発振器10
7にて生成された高周波信号を2逓倍して、DCS18
00の高周波信号を生成する。ここで、生成された高周
波信号は、バンドパスフィルタ109にて帯域制限され
たのち、後段の定利得アンプ24に入力される。
【0062】ミキサ111は、上記電圧制御発振器10
7より入力されるGSM900の高周波信号と、RF局
部発振器83にて生成された信号とをミキシングし、こ
のミキシング結果をバンドパスフィルタ112に入力す
る。
【0063】バンドパスフィルタ112では、フィルタ
リングにより所定の中間周波帯域の成分のみを抽出し、
この抽出結果を可変分周器113に入力する。可変分周
器113は、バンドパスフィルタ112から入力される
中間周波信号を1/Nに分周し、前述の位相比較回路1
04に入力する。尚、可変分周器113は、後述の図1
に示すCPU10によって、その分周数Nが切り換え制
御される。
【0064】すなわち、送信信号生成回路1では、送信
データに基づいて位相変調された直交変調信号を生成
し、位相比較回路104、チャージポンプ105、ロー
パスフィルタ106、電圧制御発振器107、ミキサ1
11、バンドパスフィルタ112、および可変分周器1
13からなるフィードバックループにより、位相を制御
して所定位相のRF信号を生成する。
【0065】CPU10は、当該マルチバンド移動無線
装置の各部を統括して制御するもので、GSM900の
送信を行なう場合には、可変分周器113の分周数Nを
「n」にし、DCS1800の送信を行なう場合には、
可変分周器113の分周数Nをその1/2倍の「n/
2」にする。
【0066】また、CPU10は、CPU90と同様
に、GSM900の送信を行なう場合には、分配器23
とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続し、D
CS1800の送信を行なう場合には、分配器26とア
ンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続する。
【0067】以上のような構成により、上記マルチバン
ド無線装置は、GSM900の帯域での送信を行なう場
合には、CPU10が、可変分周器113の分周数Nを
「n」にし、分配器23とアンテナ5をアンテナスイッ
チ4を介して接続して、GSM900の帯域の高周波信
号を空間に放射する。
【0068】一方、DCS1800の帯域での送信を行
なう場合には、CPU10が、可変分周器113の分周
数Nを、GSM900帯域の送信時の1/2倍に当たる
「n/2」にし、分配器26とアンテナ5をアンテナス
イッチ4を介して接続して、DCS1800の帯域の高
周波信号を空間に放射する。
【0069】すなわち、上記構成のマルチバンド無線装
置では、GSM900の帯域の高周波信号を電圧制御発
振器107にて生成し、GSM900の帯域の送信を行
なう場合には、電圧制御発振器107にて生成した高周
波信号をそのまま送信する。一方、DCS1800の帯
域の送信を行なう場合には、上記電圧制御発振器107
にて生成したGSM900の帯域の高周波信号を2逓倍
して送信するようにしている。
【0070】尚、上述のようにGSM900の帯域の高
周波信号を2逓倍すると、変調度も2倍されてしまうた
め、上記マルチバンド無線装置では、DCS1800の
帯域の送信を行なう場合には、可変分周器113の分周
数Nを、GSM900帯域の送信時の1/2倍に当たる
「n/2」にして、変調度を一定に保つようにしてい
る。
【0071】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、1つの電圧制御発振器107で、GSM
900およびDCS1800の両帯域による通信を可能
とすることができる。
【0072】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施の形態では、DCS
1800の帯域の送信を行なう場合には、CPU10が
可変分周器113の分周数Nを、GSM900帯域の送
信時の1/2倍に当たる「n/2」にして、変調度を一
定に保つようにしたが、これに代わって、例えば図3に
示すように、CPU10がDCS1800の帯域の送信
を行なう場合には、分周器103の分周数Rを、GSM
900帯域の送信時の2倍にして、変調度を一定に保つ
ようにしてもよい。
【0073】次に、この発明の第2の実施形態に係わる
マルチバンド無線装置について説明する。尚、第2の実
施形態に係わるマルチバンド無線装置は、図4に示すよ
うに前述の第1の実施形態のマルチバンド無線装置と、
送信信号生成回路1の代わりに送信信号生成回路2を、
そしてCPU10の代わりにCPU20を設けた点が異
なるだけで、他の部分は共通であることより、送信信号
生成回路2およびCPU20を中心に説明する。
【0074】図4に示すように、図示しないデータ生成
部で生成された送信データは、送信信号生成回路2に入
力される。この送信信号生成回路2は、上記送信データ
を用いて位相変調を行ない、2つのシステム通信帯域
(DCS1800とGSM900)の送信RF信号を生
成するもので、図5に示すように構成される。
【0075】送信信号生成回路2では、まず、上記送信
データがベースバンドコンバータ(BBC)201に入
力される。このベースバンドコンバータ201は、上記
送信データより位相変調された直交信号(I信号、Q信
号)を生成するもので、図6のように構成される。
【0076】ベースバンドコンバータ201に入力され
た送信データは、まず、位相変調回路2010に入力さ
れる。位相変調回路2010は、例えば差動符号化器、
ガウスフィルタ、積分回路などからなり、上記送信デー
タから位相変調信号を生成する。そして、この位相変調
信号は、係数切換回路(Coeff)2110に入力さ
れる。
【0077】係数切換回路2110は、CPU20から
の指示に応じて、上記位相変調信号の係数を選択的に、
「1」あるいは「1/2」に切り換えるものである。係
数切換回路2110を介した位相変調信号は、2分配さ
れてcosテーブル(COS.table)2011お
よびsin(SIN.table)テーブル2014に
入力される。
【0078】cosテーブル2011は、係数切換回路
2110からの位相変調信号より同相成分を抽出する。
一方、sinテーブル2014は、係数切換回路211
0からの位相変調信号より直交成分を抽出する。
【0079】cosテーブル2011にて抽出された同
相成分は、D/Aコンバータ(DAC)2012にてア
ナログ信号に変換されたのちローパスフィルタ2013
を介して、I信号として図5に示す直交変調回路(Q−
MOD)202に入力される。
【0080】一方、sinテーブル2014にて抽出さ
れた同相成分は、D/Aコンバータ(DAC)2015
にてアナログ信号に変換されたのちローパスフィルタ2
016を介して、Q信号として上記直交変調回路202
に入力される。
【0081】直交変調回路202は、直交変調回路90
2と同様に、上記I信号、Q信号と、IF局部発振器8
2にて生成された局部発振信号とをそれぞれミキシング
したのち合成する。尚、IF局部発振器82は、基準信
号発振器(Ref.Osc)81にて生成される基準信
号の周波数に基づいて、所定の中間周波信号を生成す
る。
【0082】直交変調回路202より得られる合成結果
は、分周器(1/R)203で1/Rに分周されたの
ち、直交変調信号として位相比較回路(PD)104に
入力される。
【0083】位相比較回路104は、後述する分周器
(1/N)114からの信号と、上記直交変調信号との
位相差を求める。そして、チャージポンプ(CP)10
5が上記位相差に応じた電圧信号を生成する。そして、
この電圧信号は、ローパスフィルタ(LPF)106を
介して、電圧制御発振器107に入力される。
【0084】電圧制御発振器107は、ローパスフィル
タ106を通じて、チャージポンプ105より入力され
る電圧信号に応じてGSM900の高周波信号を生成す
る。この電圧制御発振器107にて生成された高周波信
号は、後段の定利得アンプ21の他に、逓倍器(×2)
108とミキサ111に入力される。
【0085】逓倍器108は、上記電圧制御発振器10
7にて生成された高周波信号を2逓倍して、DCS18
00の高周波信号を生成する。ここで、生成された高周
波信号は、バンドパスフィルタ109にて帯域制限され
たのち、後段の定利得アンプ24に入力される。
【0086】ミキサ111は、上記電圧制御発振器10
7より入力されるGSM900の高周波信号と、RF局
部発振器83にて生成された信号とをミキシングし、こ
のミキシング結果をバンドパスフィルタ112に入力す
る。
【0087】バンドパスフィルタ112では、フィルタ
リングにより所定の中間周波帯域の成分のみを抽出し、
この抽出結果を分周器114に入力する。分周器114
は、バンドパスフィルタ112から入力される中間周波
信号を1/Nに分周し、前述の位相比較回路104に入
力する。
【0088】CPU20は、当該マルチバンド移動無線
装置の各部を統括して制御するもので、GSM900の
送信を行なう場合には、係数切換回路2110を切り換
え制御してその係数を「1」に設定し、一方、DCS1
800の送信を行なう場合には、係数切換回路2110
を切り換え制御してその係数を「1/2」に設定する。
【0089】また、CPU20は、CPU90と同様
に、GSM900の送信を行なう場合には、分配器23
とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続し、D
CS1800の送信を行なう場合には、分配器26とア
ンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続する。
【0090】以上のような構成により、上記マルチバン
ド無線装置は、GSM900の帯域での送信を行なう場
合には、CPU20が、係数切換回路2110を切り換
え制御してその係数を「1」に設定し、分配器23とア
ンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続して、GS
M900の帯域の高周波信号を空間に放射する。
【0091】一方、DCS1800の帯域での送信を行
なう場合には、CPU20が、係数切換回路2110を
切り換え制御してその係数を「1/2」に設定し、分配
器26とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続
して、DCS1800の帯域の高周波信号を空間に放射
する。
【0092】すなわち、上記構成のマルチバンド無線装
置では、GSM900の帯域の高周波信号を電圧制御発
振器107にて生成し、GSM900の帯域の送信を行
なう場合には、電圧制御発振器107にて生成した高周
波信号をそのまま送信する。一方、DCS1800の帯
域の送信を行なう場合には、上記電圧制御発振器107
にて生成したGSM900の帯域の高周波信号を2逓倍
して送信するようにしている。
【0093】尚、上述のようにGSM900の帯域の高
周波信号を2逓倍すると、変調度も2倍されてしまうた
め、上記マルチバンド無線装置では、DCS1800の
帯域の送信を行なう場合には、係数切換回路2110を
切り換え制御してその係数を、GSM900帯域の送信
時の1/2にして、ベースバンドコンバータ201内の
ベースバンド信号の調整により、変調度を一定に保つよ
うにしている。
【0094】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、1つの電圧制御発振器107で、GSM
900およびDCS1800の両帯域による通信を可能
とすることができる。
【0095】また、上記構成のマルチバンド無線装置で
は、GSM900およびDCS1800の両帯域におい
て、電圧制御発振器107で生成する中間周波数の局部
発振信号を等しく設定できる。このため、電圧制御発振
器107で生成する局部発振信号の周波数範囲を、前述
の第1の実施形態に比して広帯域化する必要がない。
【0096】次に、この発明の第3の実施形態に係わる
マルチバンド無線装置について説明する。尚、第3の実
施形態に係わるマルチバンド無線装置は、図7に示すよ
うに前述の第1の実施形態のマルチバンド無線装置と、
送信信号生成回路1の代わりに送信信号生成回路3を、
そしてCPU10の代わりにCPU30を設けた点が異
なるだけで、他の部分は共通であることより、送信信号
生成回路3およびCPU30を中心に説明する。
【0097】図7に示すように、図示しないデータ生成
部で生成された送信データは、送信信号生成回路3に入
力される。この送信信号生成回路3は、上記送信データ
を用いて位相変調を行ない、2つのシステム通信帯域
(DCS1800とGSM900)の送信RF信号を生
成するもので、図8に示すように構成される。
【0098】上記送信データは、後述のベースバンドコ
ンバータ(BBC)201に入力される。そして、IF
局部発振器82にて生成された局部発振信号は、分周器
(1/R)103に入力される。
【0099】分周器103は、上記局部発振信号を1/
Rに分周したのち、位相比較回路(PD)104に入力
する。位相比較回路104は、後述する分周器(1/
N)114からの信号と、上記分周器103にて分周さ
れた局部発振信号との位相差を求める。
【0100】そして、チャージポンプ(CP)105が
上記位相差に応じた電圧信号を生成する。そして、この
電圧信号は、ローパスフィルタ(LPF)106を介し
て、電圧制御発振器107に入力される。
【0101】電圧制御発振器107は、ローパスフィル
タ106を通じて、チャージポンプ105より入力され
る電圧信号に応じてGSM900の高周波信号を生成す
る。この電圧制御発振器107にて生成された高周波信
号は、後段の定利得アンプ21の他に、逓倍器(×2)
108とミキサ111に入力される。
【0102】逓倍器108は、上記電圧制御発振器10
7にて生成された高周波信号を2逓倍して、DCS18
00の高周波信号を生成する。ここで、生成された高周
波信号は、バンドパスフィルタ109にて帯域制限され
たのち、後段の定利得アンプ24に入力される。
【0103】ミキサ111は、上記電圧制御発振器10
7より入力されるGSM900の高周波信号と、RF局
部発振器83にて生成された信号とをミキシングし、こ
のミキシング結果をバンドパスフィルタ112に入力す
る。バンドパスフィルタ112では、フィルタリングに
より所定の中間周波帯域の成分のみを抽出し、直交変調
回路(Q−MOD)202に入力する。
【0104】ベースバンドコンバータ201は、前述の
第2の実施の形態でも説明したように、図6のように構
成され、CPU30により係数切換回路2110の係数
が切り換え制御され、上記送信データより位相変調され
た直交信号(I信号、Q信号)を生成する。
【0105】直交変調回路202は、上記ベースバンド
コンバータ201にて生成したI信号、Q信号と、バン
ドパスフィルタ112を通過した中間周波帯域の成分と
をそれぞれミキシングしたのち合成する。
【0106】直交変調回路202より得られる合成結果
は、バンドパスフィルタ115にてフィルタリングによ
り所定の中間周波帯域の成分のみが抽出され、分周器1
14に入力される。分周器114は、バンドパスフィル
タ115から入力される中間周波信号を1/Nに分周
し、前述の位相比較回路104に入力する。
【0107】CPU30は、当該マルチバンド移動無線
装置の各部を統括して制御するもので、GSM900の
送信を行なう場合には、係数切換回路2110を切り換
え制御してその係数を「1」に設定し、一方、DCS1
800の送信を行なう場合には、係数切換回路2110
を切り換え制御してその係数を「1/2」に設定する。
【0108】また、CPU30は、CPU90と同様
に、GSM900の送信を行なう場合には、分配器23
とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続し、D
CS1800の送信を行なう場合には、分配器26とア
ンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続する。
【0109】以上のような構成により、上記マルチバン
ド無線装置は、直交変調回路202がフィードバックル
ープの一部となっている。そして、そのループ動作とし
ては、無変調信号である分周器103の分周結果を基準
信号とし、この信号に同期するように動作する。
【0110】尚、電圧制御発振器107には、直交変調
回路202とは逆の位相変調がかかることになる。この
ため、送信すべき位相変調信号と逆にするためにするた
めに、予め例えばベースバンドコンバータ201にて生
成するI信号とQ信号の極性を、I信号についてはその
まま、Q信号については反転させるようにしておく。
【0111】そして、GSM900の帯域での送信を行
なう場合には、CPU30が、係数切換回路2110を
切り換え制御してその係数を「1」に設定し、分配器2
3とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続し
て、GSM900の帯域の高周波信号を空間に放射す
る。
【0112】一方、DCS1800の帯域での送信を行
なう場合には、CPU30が、係数切換回路2110を
切り換え制御してその係数を「1/2」に設定し、分配
器26とアンテナ5をアンテナスイッチ4を介して接続
して、DCS1800の帯域の高周波信号を空間に放射
する。
【0113】すなわち、上記構成のマルチバンド無線装
置では、GSM900の帯域の高周波信号を電圧制御発
振器107にて生成し、GSM900の帯域の送信を行
なう場合には、電圧制御発振器107にて生成した高周
波信号をそのまま送信する。
【0114】一方、DCS1800の帯域の送信を行な
う場合には、上記電圧制御発振器107にて生成したG
SM900の帯域の高周波信号を2逓倍して送信するよ
うにしている。
【0115】尚、上述のようにGSM900の帯域の高
周波信号を2逓倍すると、変調度も2倍されてしまうた
め、上記マルチバンド無線装置では、DCS1800の
帯域の送信を行なう場合には、係数切換回路2110を
切り換え制御してその係数を、GSM900帯域の送信
時の1/2にして、ベースバンドコンバータ201内の
ベースバンド信号の調整により、変調度を一定に保つよ
うにしている。
【0116】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、1つの電圧制御発振器107で、GSM
900およびDCS1800の両帯域による通信を可能
とすることができる。
【0117】また、上記構成のマルチバンド無線装置で
は、第2の実施形態と同様に、GSM900およびDC
S1800の両帯域において、電圧制御発振器107で
生成する中間周波数の局部発振信号を等しく設定でき
る。このため、電圧制御発振器107で生成する局部発
振信号の周波数範囲を、前述の第1の実施形態に比して
広帯域化する必要がない。
【0118】尚、この発明は上記実施の形態に限定され
るものではない。その他、この発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であること
はいうまでもない。
【0119】
【発明の効果】以上述べたように、この発明では、1つ
のRF信号生成手段によって、第1のシステム通信帯域
の送信RF信号を生成し、そして上記RF信号生成手段
によって生成された第1のシステム通信帯域の送信RF
信号を逓倍することにより、第2のシステム通信帯域の
送信RF信号を生成するようにしている。
【0120】したがって、上記構成のマルチバンド無線
装置によれば、複数のRF信号生成手段を備えなくて
も、システム通信帯域に応じた逓倍手段を備えるだけ
で、複数のシステム通信帯域に送信できる。
【0121】また、この発明では、送信に使用するシス
テム通信帯域に応じて、直交変調信号の分周数や、直交
変調信号との位相比較に用いる送信RF信号の分周数、
あるいは直交変調信号の変調度を可変するため、送信R
F信号の逓倍による変調度の変化を除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わるマルチバン
ド無線装置の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示したマルチバンド無線装置の送信信号
生成回路1の構成を示す回路ブロック図。
【図3】図1に示したマルチバンド無線装置の送信信号
生成回路1の他の構成を示す回路ブロック図。
【図4】この発明の第2の実施形態に係わるマルチバン
ド無線装置の構成を示す回路ブロック図。
【図5】図4に示したマルチバンド無線装置の送信信号
生成回路2の構成を示す回路ブロック図。
【図6】図5に示した送信信号生成回路のベースバンド
コンバータ201の構成を示す回路ブロック図。
【図7】この発明の第3の実施形態に係わるマルチバン
ド無線装置の構成を示す回路ブロック図。
【図8】図7に示したマルチバンド無線装置の送信信号
生成回路3の構成を示す回路ブロック図。
【図9】従来のマルチバンド無線装置の構成を示す回路
ブロック図。
【図10】図9に示したマルチバンド無線装置の送信信
号生成回路9の構成を示す回路ブロック図。
【図11】図10に示した送信信号生成回路のベースバ
ンドコンバータ901および直交変調回路902の構成
を示す回路ブロック図。
【符号の説明】
1,2,3…送信信号生成回路 4…アンテナスイッチ(Ant.Sw) 5…アンテナ 10,20,30…CPU 21,24…定利得アンプ 23,26…分配器(Coup) 27…APC(Auto Power Control)回路 62,66…可変利得増幅器 72…AGC回路 80…直交復調回路(Q−DEM) 81…基準信号発振器(Ref.Osc) 82…IF局部発振器(IF−SYN) 83…RF局部発振器(RF−SYN) 101,201…ベースバンドコンバータ(BBC) 102,202…直交変調回路(Q−MOD) 103,203…分周器(1/R) 104…位相比較回路(PD) 105…チャージポンプ(CP) 106…ローパスフィルタ(LPF) 107…電圧制御発振器 108…逓倍器(×2) 113…可変分周器(1/N) 114…分周器(1/N) 2010…位相変調回路 2011…cosテーブル(COS.table) 2012,2015…D/Aコンバータ(DAC) 2014…sinテーブル(SIN.table) 2110…係数切換回路(Coeff)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信データに基づいて位相変調された直
    交変調信号を生成し、この直交変調信号を用いて、複数
    のシステム通信帯域の送信RF信号を生成するマルチバ
    ンド無線装置において、 前記直交変調信号を用いて、第1のシステム通信帯域の
    送信RF信号を生成するRF信号生成手段と、 このRF信号生成手段によって生成された第1のシステ
    ム通信帯域の送信RF信号を逓倍することにより、第2
    のシステム通信帯域の送信RF信号を生成する逓倍手段
    とを具備することを特徴とするマルチバンド無線装置。
  2. 【請求項2】 前記RF信号生成手段は、送信に使用す
    るシステム通信帯域に応じて、自己が生成した前記送信
    RF信号を分周し、この送信RF信号の分周結果の位相
    が、前記直交変調信号の位相と等しくなるように制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載のマルチバンド無線
    装置。
  3. 【請求項3】 送信に使用するシステム通信帯域に応じ
    て、前記直交変調信号の変調度を可変する変調度可変手
    段を備えることを特徴とする請求項1に記載のマルチバ
    ンド無線装置。
  4. 【請求項4】 前記変調度可変手段は、前記直交変調信
    号を分周することにより前記直交変調信号の変調度を可
    変し、 前記RF信号生成手段は、自己が生成した送信RF信号
    の位相が、前記変調度可変手段より出力される直交変調
    信号の位相と等しくなるように制御することを特徴とす
    る請求項3に記載のマルチバンド無線装置。
  5. 【請求項5】 前記変調度可変手段は、 前記送信データを用いて位相変調を行なって位相変調信
    号を生成する位相変調手段と、 送信に使用するシステム通信帯域に応じて、前記位相変
    調手段にて生成された位相変調信号の係数を切換制御す
    る係数切換手段と、 この係数切換手段より出力される位相変調信号より直交
    変調信号を生成する直交変調生成手段とからなり、 前記RF信号生成手段は、自己が生成した送信RF信号
    の位相が、前記変調度可変手段より出力される直交変調
    信号の位相と等しくなるように制御することを特徴とす
    る請求項3に記載のマルチバンド無線装置。
  6. 【請求項6】 送信データに基づいて位相変調された直
    交変調信号を生成し、この直交変調信号を用いて、複数
    のシステム通信帯域の送信RF信号を生成するマルチバ
    ンド無線装置において、 制御信号に基づいて、第1のシステム通信帯域の送信R
    F信号を生成するRF信号生成手段と、 前記送信データによって位相変調された位相変調信号を
    生成する位相変調手段と、 この位相変調手段にて生成された位相変調信号の変調度
    を、送信に使用するシステム通信帯域に応じて可変する
    変調度可変手段と、 前記変調度可変手段の可変結果を用いて、前記RF信号
    生成手段にて生成した送信RF信号を直交変調し、直交
    変調信号を生成する直交変調手段と、 基準信号を生成する基準信号生成手段と、 前記基準信号と前記直交変調信号の位相を比較し、この
    比較結果に応じた前記制御信号を前記RF信号生成手段
    に入力することにより、前記RF信号生成手段にて生成
    される送信RF信号の位相が、前記基準信号の位相と等
    しくなるように制御する位相調整手段と、 前記RF信号生成手段によって生成された送信RF信号
    を逓倍することにより、第2のシステム通信帯域の送信
    RF信号を生成する逓倍手段とを具備することを特徴と
    するマルチバンド無線装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020058382A (ko) * 2000-12-29 2002-07-12 이형도 트리플 밴드 기능을 갖는 전압 제어 발진기
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JP2011146811A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 信号送信装置、信号処理装置、信号送信システム、信号送信方法及び信号生成方法

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