JP2004350190A - ダイレクトコンバージョン受信機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】周波数変換器3a、3bと、拡散符号生成回路21と、局部発振信号を生成する混合器22と、局部発振信号を各周波数変換器3a、3bに対し互いに90度の位相差をもって分配する手段4と、帯域固定の低域通過フィルタ20およびアナログデジタル変換器6と、可変利得増幅器5と、逆拡散回路7および復調部8とを備え、各周波数変換器3a、3bは、局部発振信号に基づいて受信RF信号を周波数変換することにより、それぞれ固定の帯域幅をもつベースバンド信号に変換し、逆拡散回路7および復調部8は、ベースバンド信号を逆拡散して復調する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロ波帯の無線通信システムに用いられるマルチモードおよびマルチバンドに対応するダイレクトコンバージョン受信機に関し、特に、帯域固定の低域通過フィルタを用いて、信号帯域幅の異なる複数システムに柔軟に対応可能に構成したダイレクトコンバージョン受信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のダイレクトコンバージョン受信機は、ダイレクトコンバージョン方式による広帯域無線機により構成され、受信RF信号を増幅する低雑音増幅器と、並設された2つの単位ミクサを含む直交ミクサと、2系列の帯域可変用の低域通過フィルタ、IF信号用の可変利得増幅器およびアナログデジタル変換器と、各系列の出力信号を復調する復調部と、RF信号を受信するためのRF端子と、直交ミクサを制御するLO端子とを備えている。(たとえば、非特許文献1参照)。
【0003】
上記非特許文献1に記載のダイレクトコンバージョン受信機において、ダイレクトコンバージョン方式と称される受信方式は、LO端子から印加されるLO周波数を受信RF信号のRF周波数に近づけ、最終的に同一周波数にすることにより、IF信号の周波数をゼロにして、ベースバンド帯域に直接変換するようになっている。
【0004】
このようにIF信号の周波数がゼロになると、原理的に影像信号が存在しなくなるので、ハードウェア面において、ベースバンド帯域のフィルタをIC化することが容易となり、受信部の1チップ化の可能性も高まる。したがって、ダイレクトコンバージョン方式は、広帯域性および汎用性の面で、最もソフトウェア無線機に向いている方式といえる。
【0005】
特に、マルチモードのダイレクトコンバージョン方式においては、上記のように、受信波は、低雑音増幅器で増幅され、直交ミクサにおいて、90度の位相差をもつLO波によりベースバンド信号に周波数変換される。
その後、帯域可変の低域通過フィルタにおいて、いくつかのモードに応じて通過域が可変されるとともに、必要なベースバンド帯域のみが取り出され、可変利得増幅器において、広いダイナミックレンジに対応するように増幅される。さらに、その後、アナログデジタル変換器でデジタル信号に変換され、復調部で信号処理が行われる。
【0006】
【非特許文献1】
「ソフトウェア無線の基礎と応用」(平成14年8月1日、サイペック社、荒木純道:企画・監修、76〜78ページ)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のダイレクトコンバージョン受信機は以上のように、マルチモード、マルチバンドのベースバンド帯域において、可変の低域通過フィルタを用いる必要があるので、装置全体が複雑化するうえ、フィルタ可変域の限界値で制限されることから、任意の通信方式に対応することができないという問題点があった。
【0008】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、ダイレクトコンバージョン受信機における可変のベースバンドフィルタを、帯域固定のベースバンドフィルタで構成して、種々の方式の通信システムに柔軟に対応することのできるダイレクトコンバージョン受信機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るダイレクトコンバージョン受信機は、信号帯域幅の異なる複数システムに対応したダイレクトコンバージョン受信機において、RF端子からの受信RF信号に対して並設された2つの周波数変換器と、複数システムに応じた拡散符号を生成する拡散符号生成回路と、各周波数変換器に対する局部発振波および拡散符号を混合して局部発振信号を生成する混合器と、局部発振信号を各周波数変換器に対し互いに90度の位相差をもって分配するための90度位相差手段と、各周波数変換器の出力端子に個別に接続された帯域固定の低域通過フィルタおよびアナログデジタル変換器と、各周波数変換器の出力信号を可変増幅するための可変利得増幅器と、各低域通過フィルタおよび各アナログデジタル変換器を介した信号に対して逆拡散処理を施す逆拡散回路と、逆拡散回路の出力信号を復調する復調部とを備え、各周波数変換器は、局部発振信号に基づいて受信RF信号を周波数変換することにより、それぞれ固定の帯域幅をもつベースバンド信号に変換し、逆拡散回路および復調部は、ベースバンド信号を逆拡散して復調するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図である。
【0011】
図1において、ダイレクトコンバージョン受信機は、RF端子10からの受信RF信号を増幅する低雑音増幅器1と、低雑音増幅器1の出力端子に接続された直交ミクサ2とを備えている。
直交ミクサ2は、互いに90度の位相差を有するように並設された2つの単位ミクサ(周波数変換器)3a、3bと、一方の単位ミクサ3bに関連して設けられた90度位相差分配器4(90度位相差手段)とにより構成されている。
90度位相差分配器4は、混合器22からの局部発振信号を各単位ミクサ3a、3bに対し互いに90度の位相差をもって分配するようになっている。
【0012】
直交ミクサ2の出力端子には、帯域固定の低域通過フィルタ(LPF)20と、入力信号を可変増幅する可変利得増幅器(AGC)5と、アナログデジタル変換器(A/D)6とからなる直列回路が接続されている。
この直列回路は、各単位ミクサ3a、3bに対して個別に接続された2系統の回路構成となっている。
各直列回路の出力端子は、逆拡散回路7を介して復調部8に接続されている。
逆拡散回路7は、入力信号に対して逆拡散処理を施し、復調部8は、逆拡散回路7の出力信号を復調する。
【0013】
拡散符号生成回路21は、複数システムに応じた拡散符号を生成する。
混合器22は、LO端子11からの局部発振波(LO波)と、拡散符号生成回路21からの拡散符号とを混合して、各単位ミクサ3a、3bに対する局部発振信号を生成する。
直交ミクサ2内の各単位ミクサ3a、3bは、混合器22からの局部発振信号に基づいて受信RF信号を周波数変換することにより、それぞれ固定の帯域幅をもつベースバンド信号に変換するようになっている。
【0014】
次に、図2の説明図を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
図2において、横軸は受信波の周波数、縦軸は周波数変換後のベースバンド信号電力であり、帯域Aをもつ受信波のベースバンド信号が示されている。
ここでは、RF端子10から携帯電話や無線LANなどの、異なる周波数帯域および異なる変調方式の複数システムの信号を受信し、必要に応じて切り替えて所望システムの信号を復調する受信機について説明する。
【0015】
図1において、まず、低雑音増幅器1は、第1の周波数帯域および変調方式の受信波(受信RF信号)を増幅し、直交ミクサ2内の単位ミクサ3a、3bは、90度位相差をもつLO波で、ベースバンド信号に周波数変換する。
このとき、直交ミクサ2に入力されるLO波(局部発振信号)は、混合器22により生成される。
【0016】
すなわち、混合器22は、第1の所望システムの受信波と同一周波数のLO波を、拡散符号生成回路21で生成された第1の拡散符号と混合し、拡散された波を局部発振信号として生成する。
この局部発振信号は、直交ミクサ2での周波数変換に使用され、これにより、直交ミクサ2からの出力信号は、受信波の帯域よりも広い、或る帯域A(図2参照)をもつベースバンド信号となる。
【0017】
続いて、帯域固定の低域通過フィルタ20は、ベースバンド信号から不要波を除去して、必要なベースバンド帯域のみを抽出し、さらに、利得可変増幅器5は、広いダイナミックレンジに対応したベースバンド信号に変換する。
また、アナログデジタル変換器6は、低域通過フィルタ20および利得可変増幅器5を介したベースバンド信号をデジタル信号に変換し、逆拡散回路7は、逆拡散を行い、復調部8は、最終的な信号処理により、ベースバンド信号を復調する。
【0018】
次に、第2の周波数帯域および変調方式の受信波を復調する場合について説明する。
このとき、直交ミクサ2に入力されるLO波は、前述と同様に、混合器22により生成され、混合器22は、第2の所望システムの受信波と同一周波数のLO波を、拡散符号生成回路21で生成された第2の拡散符号と混合し、拡散された波を局部発振信号として生成する。この局部発振信号は、直交ミクサ2での周波数変換に使用され、直交ミクサ2からの出力信号は、受信波の帯域よりも広い帯域Aをもつベースバンド信号となる。
【0019】
以下、同様に、第3〜第Nの周波数帯域および変調方式の受信波を復調する場合も、LO波を第3〜第Nの拡散符号と混合して拡散された波を使用して、周波数変換を行うことにより、同一帯域Aをもつベースバンド信号が得られる。
このように、複数のシステムを受信する受信機において、ベースバンドの低域通過フィルタ20を、可変帯域フィルタでなく、固定帯域フィルタで構成して、種々の周波数帯域をもつ信号を、常に同一帯域Aをもつベースバンド信号に変換することができる。
【0020】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、1系統の拡散符号生成回路21および混合器22を用いて局部発振信号を生成したが、図3のように、複数系統の拡散符号生成回路および混合器を用いて複数の局部発振信号を生成してもよい。
図3はこの発明の実施の形態2によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「A」を付して詳述を省略する。
【0021】
図3において、直交ミクサ2A内の単位ミクサ3a、3bには、それぞれ、2系統の局部発振信号が入力されている。なお、ここでは、図面を簡略化するために、代表的に局部発振信号が2系統の場合を示しているが、任意系統数に設定可能なことは言うまでもない。
この場合、2系統の局部発振信号を生成するために、2系統のLO波を取り込むLO端子11a、11bと、2系統の拡散符号を生成する拡散符号生成回路21a、21bと、2系統の混合器22a、22bとを備えている。
また、各混合器22a、22bと単位ミクサ3bとの間には、それぞれ、90度位相差分配器4a、4bが挿入されている。
【0022】
各拡散符号生成回路21a、21bは、複数システムに対応した複数の拡散符号を生成し、混合器22a、22bは、複数システムに対応した複数の局部発振波および複数の拡散符号を個別に混合して複数の局部発振信号を生成する。
また、各単位ミクサ3a、3bは、複数の局部発振信号に基づいて、複数システムに対応した複数の受信RF信号を周波数変換し、ベースバンド信号を出力する。
【0023】
次に、図4の説明図を参照しながら、図3に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
図4においては、複数(第1、第2)の受信波が同一帯域に重なる状態を示しており、同一帯域Aをもつベースバンド信号として電力が重畳されている。
この場合も、前述と同様に、携帯電話や無線LANなどの異なる周波数帯域および異なる変調方式の複数信号を受信し、各信号を同時に復調する受信機について説明する。
【0024】
まず、前述と同様に、低雑音増幅器1は、第1の周波数帯域および変調方式の受信波を増幅し、直交ミクサ2Aは、90度位相差をもつLO波に基づいて周波数変換を行い、ベースバンド信号を出力する。
このとき、直交ミクサ2Aに入力される第1のLO波は、LO端子11aから入力される。
【0025】
すなわち、混合器22aは、第1の所望システムの受信波と同一周波数の第1のLO波を、拡散符号生成回路21aからの第1の拡散符号と混合し、拡散された波を局部発振信号として生成する。この局部発振信号は、直交ミクサ2Aでの周波数変換に使用され、直交ミクサ2Aからの出力信号は、受信波の帯域よりも広い帯域A(図4参照)をもつベースバンド信号となる。
以下、前述と同様に、低域通過フィルタ20により不要波を除去し、利得可変増幅器5により広いダイナミックレンジに対応可能とし、アナログデジタル変換器6でデジタル信号に変換し、逆拡散回路7で逆拡散を行い、復調部8で信号を復調する。
【0026】
また、第2の周波数帯域および変調方式の受信波を復調する場合には、第2の所望システムの受信波と同一周波数の第2のLO波がLO端子11bから入力され、混合器22bにおいて、拡散符号生成回路21bからの第2の拡散符号と混合されて拡散され、第2の局部発振信号として直交ミクサ2Aに入力される。
これにより、直交ミクサ2Aで周波数変換されたベースバンド信号は、帯域Aをもつベースバンド信号となる。
【0027】
以下、同様に、第3〜第Nの周波数帯域および変調方式の受信波を復調する場合も、第3〜第NのLO波を第3〜第Nの拡散符号と混合して拡散された波を使用して周波数変換を行うことにより、同一帯域Aをもつベースバンド信号を生成することができる。
このように、複数のシステムを受信する受信機において、ベースバンドの低域通過フィルタ20を固定帯域フィルタで構成して、種々の周波数帯域をもつ信号を、常に同一帯域Aをもつベースバンド信号に変換することができる。
また、図3の回路構成により、複数の信号を同時受信して復調することができる。
【0028】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2(図3参照)では、特に言及しなかったが、各拡散符号生成回路から生成される複数の拡散符号として、互いに直交する複数(N)個の符号を生成してもよい。
たとえば、前述(図3参照)の回路構成を用いた場合、複数の拡散符号生成回路21a、21bからの各拡散符号同士の間で干渉が生じる可能性がある。このような符号間の干渉を回避するためには、各拡散符号生成回路21a、21bから、互いに直交する符号を生成させることが望ましい。これにより、符号間の干渉を抑制することができる。
【0029】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態1(図1参照)では、低域通過フィルタ20とアナログデジタル変換器6との間に可変利得増幅器5を挿入したが、図5のように、混合器22と直交ミクサ2(各単位ミクサ3a、3b)との間に可変利得増幅器23を挿入してもよい。
【0030】
図5はこの発明の実施の形態4によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「B」を付して詳述を省略する。
図5において、混合器22と直交ミクサ2との間には、可変利得増幅器23が挿入されている。
可変利得増幅器23は、復調部8Bの制御下で、複数システムに応じて局部発振信号の電力を可変設定するようになっている。
【0031】
次に、図5に示したこの発明の実施の形態4による動作について説明する。
この場合も、前述と同様に、携帯電話や無線LANなどの異なる周波数帯域および異なる変調方式の複数の信号を受信して、必要に応じて切り替えてそれらの信号を復調する受信機について説明する。
まず、第1の周波数帯域および変調方式の受信波を低雑音増幅器1で増幅し、直交ミクサ2において、90度位相差をもつLO波でベースバンド信号に周波数変換する。
【0032】
このとき、第1の所望システムの受信波と同一周波数の第1のLO波は、LO端子11から入力され、混合器22において、拡散符号生成回路21で生成された第1の拡散符号と混合され、可変利得増幅器23により、所望の利得分だけ増幅された拡散波を局部発振信号として生成する。この局部発振信号は、直交ミクサ2での周波数変換に使用され、直交ミクサ2からの出力信号は、受信波の帯域よりも広い帯域Aをもつベースバンド信号となる。
【0033】
また、受信波をベースバンド信号に周波数変換する際の電力変換利得は、ミクサ2に入力されるLO波の電力に応じて決定する必要があるので、可変利得増幅器23は、所望の変換利得に対応したLO電力を直交ミクサ2に入力する。
このように、LO電力の設定を可変利得増幅器23で行うことにより、所望のダイナミックレンジに対応することができる。
【0034】
周波数変換されたベースバンド信号は、前述のように、受信波の帯域よりも広い帯域A(図2参照)を有する。
以下、帯域固定の低域通過フィルタ20を介して、不要波を除去して必要なベースバンド帯域のみを抽出し、アナログデジタル変換器6でデジタル信号に変換し、逆拡散回路7で逆拡散を行い、復調部8で信号を復調する。
また、第Nの周波数帯域および変調方式の受信波を復調する場合も、同様に、第Nの受信波に応じたLO電力になるように、可変利得増幅器23を設定する。
【0035】
このように、混合器22と直交ミクサ2との間に可変利得増幅器23を挿入するとともに、ベースバンドの低域通過フィルタ20を固定帯域フィルタで構成することにより、前述と同様に、複数のシステムを受信する受信機において、常に同一帯域Aのベースバンド信号を生成し且つ同一レベルの電力をもつ信号に変換することができる。また、各ベースバンド回路において、可変利得増幅器5(図1参照)を不要にすることができる。
【0036】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態2(図3参照)では、低域通過フィルタ20とアナログデジタル変換器6との間に可変利得増幅器5を挿入したが、図6のように、混合器22a、22bと直交ミクサ2A(各単位ミクサ3a、3b)との間に、それぞれ可変利得増幅器23a、23bを挿入してもよい。
図6はこの発明の実施の形態5によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図であり、前述(図2参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「C」を付して詳述を省略する。
【0037】
図6において、混合器22a、22bと直交ミクサ2A(各単位ミクサ3a、3b)との間には、それぞれ可変利得増幅器23a、23bが挿入されている。
可変利得増幅器23a、23bは、復調部8Cの制御下で、複数システムに応じて局部発振信号の電力を可変設定するようになっている。
図6に示したこの発明の実施の形態5による動作説明については、上記実施の形態4(図5参照)と同様なので省略する。
前述(図5参照)の可変利得増幅器23と同様の可変利得増幅器23a、23bを、必要なLO波の数だけ並設して用いることにより、複数の信号を同時受信する場合にも適用可能となり、前述の実施の形態4と同様の作用効果を奏することができる。
【0038】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態1〜5では、90度位相差手段として、直交ミクサ2(2A)内に、90度位相差分配器4(4a、4b)を設けたが、図7のように、拡散符号生成回路21(21a、21b)の出力側に90度移相器24を挿入してもよい。
図7はこの発明の実施の形態6によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図であり、前述(図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「D」を付して詳述を省略する。
ここでは、代表的に、前述の実施の形態4(図5参照)の回路構成に対して、90度移相器24を適用した場合について説明する。
【0039】
図7において、LO端子11に接続された混合器22c、22dは、直交ミクサ2D内の単位ミクサ3a、3bに対して、個別の局部発振信号を生成する並列回路により構成されている。
拡散符号生成回路21Dと一方の混合器22dとの間には、拡散符号の90度移相器24(90度位相差手段)が挿入されており、他方の混合器22cには、拡散符号生成回路21Dの出力端子が直接接続されている。
【0040】
各混合器22c、22dと各単位ミクサ3a、3bとの間には、利得可変増幅器23c、23dが挿入されており、利得可変増幅器23c、23dは、復調部8Dにより制御されている。
各混合器22c、22dは、LO端子11からの局部発振波と、互いに90度の位相差を有する拡散符号とを混合して各局部発振信号を生成し、各利得可変増幅器23c、23dを介して各単位ミクサ3a、3bに入力している。
【0041】
次に、前述と同様に、携帯電話や無線LANなどの信号を受信する場合を例にとって、図7に示したこの発明の実施の形態6による動作について説明する。
この場合、前述の90度位相差分配器4に代えて、90度移相器24を用いることにより、混合器22c、22dにおいては、互いに90度の位相差をもった拡散符号と並列の2つの同位相のLO波とが混合され、直交ミクサ2内の各単位ミクサ3a、3bに対する局部発振信号(LO)として生成される。
【0042】
これにより、前述の実施の形態1〜5の場合と同様の作用効果を奏することができる。
また、一般に、LO周波数やRF周波数帯の広帯域な信号に対応可能な90度位相差分配器4を実現することは難しいことが知られているが、図7の回路構成を用いることにより、容易に広帯域な直交ミクサ2Dを実現することができる。
【0043】
実施の形態7.
なお、上記実施の形態6(図7参照)では、前述の実施の形態4(図5参照)の回路構成に対して90度移相器24を適用したが、図8に示すように、前述の実施の形態5(図6参照)の回路構成に対して、90度移相器24a、24bを適用してもよい。
図8はこの発明の実施の形態7によるダイレクトコンバージョン受信機を示すブロック構成図であり、前述(図6参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して、または、符号の後に「E」を付して詳述を省略する。
【0044】
図8においては、複数(2つ)のLO端子11c、11dが設けられており、各LO端子11c、11dには、それぞれ、複数(各2つ)の混合器22c1、22c2、22d1、22d2が接続されている。
LO端子11cには、混合器22c1、22d1が接続され、LO端子11dには、混合器22c2、22d2が接続されている。
また、各混合器22c1、22c2と単位ミクサ3aとの間には、利得可変増幅器23c1、23c2が挿入され、各混合器22d1、22d2と単位ミクサ3bとの間には、利得可変増幅器23d1、23d2が挿入されている。
【0045】
混合器22c1、22c2は、単位ミクサ3aに対する局部発振信号を生成し、混合器22d1、22d2は、単位ミクサ3bに対する局部発振信号を生成している。
また、各利得可変増幅器23c1、23c2、23d1、23d2は、復調部8Eにより制御されている。
【0046】
拡散符号生成回路21cと混合器22d1との間には、90度移相器24cが挿入され、拡散符号生成回路21dと混合器22d2との間には、90度移相器24dが挿入されている。
混合器22c1、22c2には、各拡散符号生成回路21c、21dの出力端子が直接接続されている。
なお、この場合の動作については、上記実施の形態6と同様なので、説明を省略する。
【0047】
図8に示した拡散符号生成回路21c、21d、90度移相器24c、24dを、それぞれ必要なLO波の数だけ用いることにより、複数の信号の同時受信に適用することが可能となり、前述の実施の形態6と同様の作用効果を奏することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、RF端子からの受信RF信号に対して並設された2つの周波数変換器と、複数システムに応じた拡散符号を生成する拡散符号生成回路と、各周波数変換器に対する局部発振波および拡散符号を混合して局部発振信号を生成する混合器と、局部発振信号を各周波数変換器に対し互いに90度の位相差をもって分配するための90度位相差手段と、各周波数変換器の出力端子に個別に接続された帯域固定の低域通過フィルタおよびアナログデジタル変換器と、各周波数変換器の出力信号を可変増幅するための可変利得増幅器と、各低域通過フィルタおよび各アナログデジタル変換器を介した信号に対して逆拡散処理を施す逆拡散回路と、逆拡散回路の出力信号を復調する復調部とを備え、各周波数変換器は、局部発振信号に基づいて受信RF信号を周波数変換することにより、それぞれ固定の帯域幅をもつベースバンド信号に変換し、逆拡散回路および復調部は、ベースバンド信号を逆拡散して復調するので、ダイレクトコンバージョン受信機における可変のベースバンドフィルタを、帯域固定のベースバンドフィルタで構成して、種々の方式の通信システムに柔軟に対応することのできるダイレクトコンバージョン受信機が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1により得られるベースバンド信号を示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2により得られるベースバンド信号を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態4を示すブロック構成図である。
【図6】この発明の実施の形態5を示すブロック構成図である。
【図7】この発明の実施の形態6を示すブロック構成図である。
【図8】この発明の実施の形態7を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
2、2A、2D、2E 直交ミクサ、3a、3b 単位ミクサ(周波数変換器)、4、4a、4b 90度位相差分配器、5、23、23a〜23d 可変利得増幅器、6 アナログデジタル変換器、7 逆拡散回路、8、8B〜8E 復調部、10 RF端子、11、11a〜11d LO端子、20 低域通過フィルタ、21、21a〜21d、21D 拡散符号生成回路、22、22a〜22d、22c1、22c2、22d1、22d2 混合器、24 90度移相器。
Claims (5)
- 信号帯域幅の異なる複数システムに対応したダイレクトコンバージョン受信機において、
RF端子からの受信RF信号に対して並設された2つの周波数変換器と、
前記複数システムに応じた拡散符号を生成する拡散符号生成回路と、
前記各周波数変換器に対する局部発振波および前記拡散符号を混合して局部発振信号を生成する混合器と、
前記局部発振信号を前記各周波数変換器に対し互いに90度の位相差をもって分配するための90度位相差手段と、
前記各周波数変換器の出力端子に個別に接続された帯域固定の低域通過フィルタおよびアナログデジタル変換器と、
前記各周波数変換器の出力信号を可変増幅するための可変利得増幅器と、
前記各低域通過フィルタおよび前記各アナログデジタル変換器を介した信号に対して逆拡散処理を施す逆拡散回路と、
前記逆拡散回路の出力信号を復調する復調部とを備え、
前記各周波数変換器は、前記局部発振信号に基づいて前記受信RF信号を周波数変換することにより、それぞれ固定の帯域幅をもつベースバンド信号に変換し、
前記逆拡散回路および前記復調部は、前記ベースバンド信号を逆拡散して復調することを特徴とするダイレクトコンバージョン受信機。 - 前記拡散符号生成回路は、前記複数システムに対応した複数の拡散符号を生成し、
前記混合器は、前記複数システムに対応した複数の局部発振波および前記複数の拡散符号を個別に混合して複数の局部発振信号を生成し、
前記各周波数変換器は、前記複数の局部発振信号に基づいて、前記複数システムに対応した複数の受信RF信号を周波数変換することを特徴とする請求項1に記載のダイレクトコンバージョン受信機。 - 前記拡散符号生成回路は、前記複数の拡散符号として、互いに直交となる複数の符号を生成することを特徴とする請求項2に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
- 前記可変利得増幅器は、前記混合器と前記各周波数変換器との間に挿入され、前記復調部の制御下で、前記複数システムに応じて前記局部発振信号の電力を可変設定することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
- 前記混合器は、前記各周波数変換器に対して個別の局部発振信号を生成する並列回路により構成され、
前記90度位相差手段は、前記拡散符号生成回路と前記並列回路の一方との間に挿入された90度移相器により構成され、
前記混合器は、前記局部発振波と互いに90度の位相差を有する拡散符号とを混合して生成された前記各局部発振信号を、前記各周波数変換器に入力することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のダイレクトコンバージョン受信機。
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