JP2000040848A - 半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ励起固体レーザ装置

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JP2000040848A
JP2000040848A JP20675298A JP20675298A JP2000040848A JP 2000040848 A JP2000040848 A JP 2000040848A JP 20675298 A JP20675298 A JP 20675298A JP 20675298 A JP20675298 A JP 20675298A JP 2000040848 A JP2000040848 A JP 2000040848A
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temperature
semiconductor laser
shg element
laser
crystal
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JP20675298A
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Naoji Moriya
直司 森谷
Masahiro Ihara
正博 井原
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱構造容器に収納せずに温度許容幅の小さ
い波長変換用SHG素子を使用でき、外部温度の影響を
受けない半導体レーザ励起固体レーザー装置を得る。 【解決手段】 外部温度の変化に伴いSHG素子が最適
結晶温度からずれて低下した出力を、Nd:YAG結晶
4を透過した半導体レーザー光5を直接SHG素子に照
射し、共振器内に蓄積される基本波エネルギーを増加す
ることにより、SHG素子6の温度が増加し、出力10
が一定に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザから
の励起光により固体媒質を励起する方式の半導体レーザ
励起固体レーザ装置、特に波長変換のためにSHG素子
をレーザ共振器内に組み込んだ半導体レーザ励起固体レ
ーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、共振器内にSHG素子を配置し
て波長変換を行う半導体レーザ励起固体レーザ装置の高
調波出力P2wは、共振器内部に蓄積された基本波エネ
ルギーをP、有効非線形光学定数をκとすると、次式
に示す関係を有する。 P2w=κ・P ・・・・・(1) 上式における有
効非線形光学定数κは、SHG素子の置かれた環境条
件、特に周囲温度の影響を強く受ける。例えば、有効非
線形光学定数κを最大にするSHG素子の最適結晶温度
における波長変換効率を100%とすると、その最適結
晶温度を中心として波長変換効率が50%に下がる温度
幅を、その温度許容幅と定義している。従ってSHG素
子が最適結晶温度から温度許容幅だけ変化し、波長変換
効率が50%になった場合、これを最適結晶温度におけ
る波長変換効率100%に戻すためには上記(1)式に
示されるように、共振器内部に蓄積する基本波エネルギ
ーPを√2倍(約1.4倍)にする必要がある。
【0003】一般の固体レーザ装置では、その出力を一
定に維持するために半導体レーザからの励起入力を調節
する方法が用いられているが、狭い温度範囲でのみ高い
波長変換効率が得られるKNbO結晶のようなSHG
素子を用いて波長変換を行う場合、外部温度変化に伴う
SHG素子内部の温度変化によって生じる波長変換効率
の低下が大きいため、半導体レーザの励起入力の調節に
より共振器内部に蓄積される基本波エネルギーを増減す
るだけでは波長変換効率を補償するのは難しい。従っ
て、従来、広い環境温度範囲で波長変換を行う半導体レ
ーザ励起固体レーザ装置の出力光を一定に保つために、
特に広い温度範囲で効率の良い波長変換が行えるSHG
素子を選ぶか、あるいはSHG素子をサーモモジュール
等で温度制御すると共に、外部からの熱の伝達を極力排
除した断熱構造を用いるなどの方法が採られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の固体レーザ装置
は以上のように構成されているが、広い温度範囲で効率
良く波長変換できるようなSHG素子は変換波長帯や環
境温度条件での制約があり、その選択肢が制限されるこ
とや、また、波長変換効率が高くても温度範囲の比較的狭
いSHG素子を利用する場合、十分な断熱を行う必要が
あり、そのためレーザ共振器の容積が大形化したり、厳
密な断熱構造にするために構造が複雑化しコスト上昇な
どを招くという問題があった。また、サーモモジュール
等により温度制御を外部温度によって変化させることも
考えられるが、最適パラメータに調整することが難しい
ことと、またコスト上昇を招くという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、厳密な断熱構造を用いなくても温度許
容範囲の狭いSHG素子を使用することが可能な半導体
レーザ励起固体レーザ装置を提供することを目的とす
る。
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置は、SH
G素子にレーザ媒質を透過した励起用半導体レーザから
の励起光を照射するように配置して、SHG素子を温度
制御することにより、一定の高調波レーザ光が得られる
ようにした。
【0006】本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置
は上記のように構成されており、厳密な断熱構造を用い
なくても、温度許容範囲の狭いSHG素子を使用するこ
とができる半導体レーザ励起固体レーザ装置を得ること
ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体レーザ励起
SHG固体レーザ装置の一実施例を図1により説明す
る。
【0008】本装置は半導体レーザ1と、共振器ベース
基板13上にそれぞれ熱的接触を保って固着された、半
導体レーザ光を集光するためのフォーカスレンズ系3
と、Nd:YAG結晶4、KNbO結晶を用いた波長
変換用SHG素子6、縦モードをシングルモードの光ビ
ームに変えるためのエタロン8及び前記Nd:YAG結
晶4のレーザ光を反射して共振器を形成する出力ミラー
9と、その出力光から分光11aを取り出すためのビー
ムスプリッタ11と、前記分光11aに対応した駆動電
流18をフィードバックするためのフォトダイオード1
4、信号変換用IC15、17及びフィードバック回路
16から構成されている。前記SHG素子6は、特別な
断熱を施さず開放状態で、Nd:YAG結晶4で吸収さ
れずに透過した半導体レーザ光5が直接照射する方向に
配設されている。
【0009】図1において、半導体レーザ光2はフォー
カスレンズ系3で集光され、固体媒質Nd:YAG結晶4
内に入射される。このNd:YAG結晶4で吸収されずに
透過した半導体レーザ光5がKNbO結晶からなるS
HG素子6に直接照射される。このSHG素子6から発
射される縦モードの出力光7は、エタロン8によりシン
グルモード化された後、出力ミラー9及びビームスプリ
ッタ11を透過して第2高調波のレーザ光が発射され
る。
【0010】一方、前記ビームスプリッタ11から取り
出された分光11aは、フォトダイオード14、信号変
換用IC15、フィードバック回路16及び信号変換用
IC17を経由して駆動電流18に変換され、半導体レ
ーザ1にフィードバックされ、レーザ出力光10は一定
に保たれる。前記SHG素子6は結晶長が3mmのKN
bO結晶を使用しているが、特別な断熱構造を用いず
に開放状態で、サーモモジュール12により温度制御さ
れた共振器ベース基板13上に搭載されている。
【0011】この共振器ベース基板13の温度は、動作
させたい最高環境温度よりも高めの温度において、規定
の高調波出力が得られるSHG素子温度になるように設
定されている。すなわち照射される半導体レーザ光5に
よる基本波ビームの通過位置の温度上昇効果を考慮して
SHG素子6の最適温度よりも低い値に設定されてい
る。このような温度設定により、環境温度が低下して、
十分な断熱が施されていないためSHG素子6の基本波
ビーム通過位置での温度が低下したような場合でも、N
d:YAG結晶4からの半導体レーザ光5を増加させS
HG素子6に照射させることにより、共振器内部に蓄積
する基本波エネルギーを増加させると同時に、最適温度
よりも低下したSHG素子6の温度を上昇させ、必要な
出力光10を得ることができる。
【0012】前記SHG素子6として用いられているK
NbO結晶の温度許容幅は4℃/mmであり、したが
って、本実施例の長さ3mmのKNbO結晶において
は、共振器ベース基板13が最適結晶温度から±2/3
℃(約0.7℃)変化すると、波長変換効率は50%に
なり、計算上は共振器内に蓄積される基本波エネルギー
を1.4倍にしなければ同じ出力を維持することができ
ない。
【0013】図2は、本装置の効果を示す動作特性図で
ある。このグラフでは、常に一定の高調波出力が得られ
るように半導体レーザによる励起入力を制御された半導
体レーザ励起固体レーザ装置の外部環境温度を一定に保
ちながら共振器ベース基板13の温度を変化させた時、
SHG素子6の温度を最適温度にし、SHG出力光を最
大効率に保つために必要な半導体レーザ1の駆動電流1
8を、外部環境温度40℃と20℃の場合についてプロ
ットしたものである。
【0014】図2に示されるように、外部環境温度40
℃(点線で示す)の場合、最適共振器温度は33.5℃
であることから、共振器温度、即ち結晶温度がその温度
より0.7℃低い32.8℃に達すると、共振器内の基
本波電力を約1.4倍に増加させる必要があり、発振閾
値0.35Aの本実施例の1W半導体レーザでは、計算
上は1.14Aの駆動電流が必要であるが、本実施例で
は1A未満の駆動電流で出力を維持している。このこと
は、外部環境温度の低下でSHG素子6の温度が低下し
た場合でも半導体レーザ光2を少量増加させることによ
りSHG素子6を最適温度に保ち一定出力を維持できる
ことを示している。
【0015】本実施例では、効果が顕著な縦シングルモ
ード化レーザの場合について述べたが、縦マルチモード
発振のレーザに対しても同様の効果が得られるものであ
る。
【発明の効果】本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装
置は上記のように構成されており、SHG素子の断熱構
造を簡素化しても、環境温度の低下によるSHG結晶温
度の低下から起きるレーザ出力の低下を、半導体レーザ
の励起エネルギーを増加して共振器内部に蓄積する基本
波エネルギーの増加と共にSHG結晶温度の上昇を誘起
して補う単調な制御により、レーザ出力を一定に保つこ
とができるのでレーザ共振器の容積の縮小とコストダウ
ンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の
一実施例を示す構成図である。
【図2】 本発明の半導体レーザ励起固体レーザ装置の
共振器ベース基板の温度とその温度に対して必要な駆動
電流の関係を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・半導体レーザ 2、5・・・半導体レーザ光 3・・・・・フォーカスレンズ系 4・・・・・Nd:YAG結晶 6・・・・・SHG素子 8・・・・・エタロン 9・・・・・出力ミラー 7、10・・出力光 11・・・・ビームスプリッター 11a・・・分光 12・・・・サーモモジュール 13・・・・共振器ベース基板 14・・・・フォトダイオード 15、17・信号変換用IC 16・・・・フィードバック回路 18・・・・駆動電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F072 AB02 HH02 HH03 HH04 JJ05 KK06 KK08 KK12 KK15 KK30 PP07 QQ02 SS01 TT12 TT14 TT27

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励起用半導体レーザからの励起光を調節す
    ることによりレーザ出力光を調節する機能を備えた半導
    体レーザ励起固体レーザ装置において、SHG素子にレ
    ーザ媒質を透過した励起用半導体レーザからの励起光を
    照射するように配置して、SHG素子を温度制御するこ
    とにより、一定の高調波レーザ光が得られるようにした
    ことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
JP20675298A 1998-07-22 1998-07-22 半導体レーザ励起固体レーザ装置 Pending JP2000040848A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008093545A1 (ja) * 2007-01-29 2008-08-07 Panasonic Corporation 固体レーザー装置、表示装置及び波長変換素子
CN100440648C (zh) * 2006-04-26 2008-12-03 上海致凯捷激光科技有限公司 半导体端面泵浦的风冷单模绿光激光器

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