JP2000040505A - リチウム二次電池用の正極体 - Google Patents

リチウム二次電池用の正極体

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JP2000040505A
JP2000040505A JP10209071A JP20907198A JP2000040505A JP 2000040505 A JP2000040505 A JP 2000040505A JP 10209071 A JP10209071 A JP 10209071A JP 20907198 A JP20907198 A JP 20907198A JP 2000040505 A JP2000040505 A JP 2000040505A
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lithium secondary
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Mitsuhiro Asano
光洋 浅野
Kazuhiko Sawada
和彦 澤田
Toshihiko Shima
敏彦 嶋
Shigenori Sukeya
重徳 祐谷
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LiCoO2 を正極活物質とし、且つ充放電
サイクル特性の改善されたリチウム二次電池を製造し得
る正極体を提供することを課題とする。 【解決手段】 集電体の片面または両面に形成され、水
酸化リチウムの含有量が0.4重量%以下、特に0.1
重量%以下であり、水分の含有量が500ppm以下、
特に300ppm以下であり、且つ正極活物質としての
LiCoO2 を主成分とする正極活物質組成物の層を有
することを特徴とするリチウム二次電池用の正極体。 【効果】 各種の電気機器とりわけ携帯用品用の長寿命
リチウム二次電池の製造に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
用の正極体に関し、特に正極活物質としてのLiCoO
2 を主成分とする正極活物質組成物を有する正極体に関
する。
【0002】
【従来の技術】現在、リチウム二次電池用の正極活物質
として、LiMn2 4 、LiNiO 2 、LiCoO2
などが提案され、それらの一部は実用されるに至ってい
る。これらのうち、LiMn2 4 とLiNiO2 は、
MnやNiの資源が豊富であるために安価である反面、
概してLiMn2 4 は高容量の二次電池を製造し難い
問題があり、一方、LiNiO2 は化学的に不安定であ
って二次電池の安全性の面で問題がある。これに対して
LiCoO2 は、LiNiO2 と比較して化学的に安定
であるので取り扱いが容易であり、しかも高容量の二次
電池を製造し得るので現在では最も多く実用に供されて
いる。
【0003】かかる長所を有するLiCoO2 を正極活
物質とした二次電池に対して、最近、その電池特性を一
層改善する要求が高まっており、そのための提案や報告
もなされている。例えば特公平7−118318号公報
には、LiCoO2 を製造するにあたり、原料たるコバ
ルト化合物とリチウム化合物との使用比をリチウムがリ
ッチとなるように配合し混合して加熱し、反応生成物中
に含まれる未反応のリチウム化合物や副生せる炭酸リチ
ウムを水洗除去すること、およびかくすると二次電池の
放電容量が向上すること、などが開示されている。また
特開平5−182667号公報には、電池の稼働中にお
ける異常な電池反応に基づく爆発事故を未然に防止する
ために、LiCoO2 に炭酸リチウムを共存せしめるこ
と、およびその具体的な方法が開示されている。
【0004】LiCoO2 の製造原料としてコバルトや
リチウムの水酸化物を用いても、かかる水酸化物は未反
応物も含めて、通常の反応条件下ではすべて熱分解して
反応生成物中には残存しないことが一般的に知られてい
るにも拘らず、本発明者らの研究によれば、何らかの理
由により水酸化リチウムが水分と共にLiCoO2 中に
存在することのあること、およびそれらの各量が微量で
あっても二次電池の充放電サイクル特性に悪影響を与え
る、などの新知見を得た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして本発明は、上
記の新知見を基に開発し完成したものであって、LiC
oO2 を正極活物質とし、且つ充放電サイクル特性の改
善されたリチウム二次電池を製造し得る正極体を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、つぎのリ
チウム二次電池用の正極活物質により解決することがで
きる。 (1) 集電体の片面または両面に形成され、水酸化リチウ
ムの含有量が0.4重量%以下であり、水分の含有量が
500ppm以下であり、且つ正極活物質としてのLi
CoO2 を主成分とする正極活物質組成物の層を有する
ことを特徴とするリチウム二次電池用の正極体。 (2) 水酸化リチウムの含有量が0.1重量%以下であ
り、水分の含有量が300ppm以下である上記(1) 記
載のリチウム二次電池用の正極体。
【0007】
【作用】正極活物質としてのLiCoO2 を主成分とす
る正極活物質組成物中における水酸化リチウムおよび水
分の含有量をそれぞれ0.4重量%以下および500p
pm以下とすることにより、リチウム二次電池の充放電
サイクル特性が大きく改善される。
【0008】
【発明の実施の形態】正極活物質として用いられるLi
CoO2 としては、コバルトやリチウムの水酸化物、酸
化物、ハロゲン化物、硝酸塩、炭酸塩、しゅう酸塩など
を反応原料として用い、コバルト化合物とリチウム化合
物を1:1(重量比)あるいはその他の重量比で、就中
リチウム化合物をコバルト化合物よりも多少多い目とし
て混合し、かかる混合物を周知の方法にて反応せしめ
て、例えば該混合物を大気中で1000℃前後で1〜5
0時間加熱焼成して製造したものを用いることができ
る。その際、反応生成物中に炭酸リチウムあるいはその
他の副生物が含まれている場合、それらの副生物は必要
により除去してよい。
【0009】またLiCoO2 としては、そのCoの一
部を一種または二種以上の他の元素で置換したもの、例
えば下記の一般式(1)にて示されるものも使用対象と
することができる。 LiA Co1-X Mex 2 (1) 一般式(1)において、Aは0.05〜1.5、好まし
くは0.1〜1.1であり、Xは0.01〜0.5、特
に0.02〜0.2であることが好ましい。元素Meと
しては、新周期率表の3〜10族元素、例えばZr、
V、Cr、Mo、Mn、Fe、Niなど、または13〜
15族元素、例えばB、Al、Ge、Pb、Sn、Sb
などである。それらの元素の二種以上でCoを置換する
Li・Co系複合酸化物にあっては、二種以上の元素の
合計量が上記Xの範囲内であればよい。
【0010】活物質たるLiCoO2 あるいは上記の一
般式(1)にて示されるものの使用量は、通常の使用量
と同じ程度でよく、一般的には正極集電体の表面1cm
2 (正極集電体の両面に正極活物質組成物層を形成する
場合には、片面1cm2 )あたり5〜40mg 程度で
ある。
【0011】正極活物質組成物は、正極活物質として用
いられる上記のLiCoO2 を主成分し、それ以外の成
分を含むものである。それ以外の成分としては、リチウ
ム二次電池用として通常用いられるもの、例えば結着剤
や導電性付与剤などであり、それらは後記する通常量で
用いてよい。結着剤としては、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリビニリデンフルオリド、ポリエチレン、エチ
レン−プロピレン−ジエン系ポリマーなどが例示され、
導電剤としては、例えば繊維状黒鉛、鱗片状黒鉛、球状
黒鉛などの天然や人造の黒鉛類や導電性カーボンブラッ
クなどが例示される。
【0012】結着剤の使用量は、LiCoO2 100重
量部あたり1〜10重量部程度、特に2〜5重量部程度
であり、導電剤の使用量はLiCoO2 100重量部あ
たり3〜15重量部程度、特に4〜10重量部程度であ
る。
【0013】正極集電体としては、アルミニウム、アル
ミニウム合金、チタンなどの導電性金属の、厚さ10〜
100μm程度、特に15〜50μm程度の箔や穴あき
箔、厚さ25〜300μm程度、特に30〜150μm
程度のエキスパンドメタルなどが好ましい。
【0014】本発明の正極体は、通常の方法により製造
することができ、例えばN−メチル2ピロリドンなどの
有機溶媒に所定量のLiCoO2 と結着剤や導電剤など
を投入し、良く混合して正極活物質組成物のスラリーを
得、ついで上記したような正極集電体の片面または両面
にそれを塗布し、充分に乾燥後、圧延して正極活物質組
成物の層を形成する。その際、片面または両面における
各正極活物質組成物層の厚みは、20〜500μm程
度、特に50〜200μm程度である。
【0015】本発明において、正極体における正極活物
質組成物層内での水酸化リチウムと水分の含有量が多い
と、リチウム二次電池の充放電サイクル特性の改善効果
が乏しい。よって該層を形成する正極活物質組成物は、
水酸化リチウムの含有量が0.4重量%以下、特に0.
1重量%以下であり、且つ水分の含有量が500ppm
以下、特に300ppm以下とする。
【0016】かかる低水酸化リチウムと低水分の正極活
物質組成物の製造は、LiCoO2、結着剤、導電剤な
どの各構成材料についてそれぞれの水酸化リチウムと水
分の含有量を事前に検査し、それらの含有量の低いもの
を選択使用することにより可能である。なお水酸化リチ
ウムは、水やアルコールに溶解するので、水酸化リチウ
ムの含有量の多い材料については水やアルコールで充分
に洗浄し、乾燥して使用することができる。なお、それ
らのスラリー化に用いるN−メチル2ピロリドンなどの
有機溶媒についても、それらは正極活物質組成物のスラ
リーを正極集電体に塗布後は加熱蒸発せしめられるの
で、水酸化リチウムの含有量の少ないものを用いる必要
がある。
【0017】正極活物質組成物の構成材料のうち、Li
CoO2 については特に水酸化リチウム含有量の事前検
査並びに管理が必要である。その理由は、つぎの通りで
ある。即ちLiCoO2 の製造に際し、原料としてたと
えコバルトやリチウムの水酸化物を用いても、前記した
通りかかる水酸化物は未反応物も含めてすべて熱分解し
て反応生成物中には残存しないことが一般的に知られて
いるにも拘らず、LiCoO2 が比較的多量の水酸化リ
チウムを含有している場合があるからである。かかる場
合にも、LiCoO2 を後記する方法などで充分水洗し
乾燥すればよい。なおLiCoO2 は、水洗し乾燥して
その水酸化リチウムの含有量を0.4重量%以下に一旦
低下せしめても、水洗が不十分であったりその後の保管
状態が悪いと、再び水酸化リチウムの含有量が増大する
ことがある。LiCoO2 の水酸化リチウムの含有理由
や水洗後のそれの再増加の理由は、目下のところ確かで
はないが、LiCoO2 の製造の際に副生してLiCo
2 中に残存する微量のリチウム酸化物が徐々に大気中
の水分や含有水分と反応して水酸化リチウムに変化する
ためではないかと思われる。
【0018】水酸化リチウムの含有量が0.4重量%以
下であるLiCoO2 を得るには、LiCoO2 を予め
平均粒径が100μm以下、特に30μm以下の微粉末
とし、洗浄に関する分配の法則を活用した洗浄方法、そ
の洗浄の際に超音波を併用する方法、あるいは洗浄水と
して硫酸、塩酸、硝酸などの酸を少量溶かしたpH4〜
7程度の弱酸性水溶液を使用した洗浄方法などにて洗浄
し、充分乾燥すればよい。なおかくして得たLiCoO
2 は、その後は可及的速やかに正極活物質組成物層の形
成に使用するか、あるいは乾燥雰囲気中で、好ましくは
相対湿度10%以下の乾燥雰囲気中で防水保管すること
が好ましい。後者の場合、乾燥雰囲気中での保管といえ
ども、保管の期間が長期に及ぶ時には、正極活物質組成
物層の形成に供する前に水酸化リチウムと水分の各含有
量を念のために再測定して各含有量が規定値以下である
ことを確認することが望ましい。なお上記の平均粒径
は、つぎの方法で測定された値である。 〔平均粒径の測定方法〕被検粉末についてこれをよく混
合して均一な試料を採取し、これを周知のマイクロトラ
ック粒度分析計を用いてレーザー光の散乱により視野内
に存在する粒子の個々の粒子の粒径(D1 、D2 、D3
・・・)、および各粒径毎の存在頻度(個数N)
(N1 、N2 、N3 ・・・)を計測する。その際、個々
の粒子の粒径(D)は、マイクロトラック粒度分析計に
よれば種々の形状の粒子毎に球相当径が自動的に測定さ
れる。平均粒径(μm)は、視野内に存在する粒子の個
数(N)と粒径(D)とから下式(2)にて算出するこ
とができる。 平均粒径(μm)= (ΣND3 /ΣN) 1/3 (2) 算出される値は、平均体積径、あるいは体積加重平均粒
径である。
【0019】本発明のリチウム二次電池用の正極体は、
リチウム二次電池用として周知の他の材料や部材と共に
用いてリチウム二次電池を製造することができる。その
主な材料あるいは部材を以下に例示する。
【0020】負極活物質として好ましい例を挙げると、
各種の天然黒鉛や人造黒鉛、例えば繊維状黒鉛、鱗片状
黒鉛、球状黒鉛などの黒鉛類であり、その結着剤として
は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフル
オリド、ポリエチレン、エチレン−プロピレン−ジエン
系ポリマーなどである。負極活物質の使用量は、負極活
物質と結着剤との合計量100重量部あたり80〜96
重量部程度である。
【0021】負極集電体としては、銅、ニッケル、銀、
SUSなどの導電性金属の、厚さ5〜100μm程度、
特に8〜50μm程度の箔や穴あき箔、厚さ20〜30
0μm程度、特に25〜100μm程度のエキスパンド
メタルなどが好ましい。
【0022】電解液としては、塩類を有機溶媒に溶解さ
せたものが例示される。該塩類としては、LiCl
4 、LiBF4 、LiPF6 、LiAsF6 、LiA
lCl4、Li(CF3 SO2 2 Nなどが例示され、
それらの一種または二種以上の混合物が使用される。
【0023】有機溶媒としては、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクト
ン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホル
ムアミド、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル
などが例示され、それらの一種または二種以上の混合物
が使用される。また電解液中における上記塩類の濃度
は、0.1〜3モル/リットル程度が適当である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を一層詳細に説明
するとともに、比較例をも挙げて本発明の顕著な効果を
示す。
【0025】実施例1〜5、比較例1〜4 正極活物質としての平均粒径約20μmの微粉LiCo
2 92重量部、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン
5重量部、導電剤としてのアセチレンブラック3重量
部、およびN−メチル2ピロリドン70重量部とを混合
してスラリーとした。このスラリーを、集電体としての
厚さ20μmのアルミニウム箔の片面上に塗布し乾燥し
て、20mg/cm2 の正極活物質組成物層を有する実
施例および比較例の正極体を作製した。なお上記のLi
CoO2 は、原料としてCoCO3 とその100重量部
あたり300重量部のLiOH・H2 Oとを用い、その
均一混合物を約980℃で約10時間焼成し、粉砕し、
ついで日本ニューマチック社製のMDS−1型気流分級
機にかけて分級して得て、その後乾燥室に1日〜100
日保管されたものである。なお実施例1で用いられたL
iCoO2 のみは、上記の製造の直後に正極体の作製に
使用した。
【0026】かくして得た各正極体が有する正極活物質
組成物について、下記の方法にて水酸化リチウム含有量
と水分含有量とを測定した。その結果を表1に示す。表
1より、水酸化リチウム含有量と水分含有量は、実施例
1〜5ではそれぞれ0.4重量%以下、および500p
pm以下であるが、比較例1〜4ではそれぞれ0.4重
量%より大、および比較例2以外は500ppmより大
となっている。LiCoO2 としては、実施例2〜5で
は上記の乾燥室での保管期間が5日以内のものが用いら
れており、これに対して比較例1〜4では該保管期間が
30日以上のものが用いられている。このことから各実
施例、比較例での水酸化リチウム含有量の相違は、殆ど
が用いられたLiCoO2 の水酸化リチウム含有量の相
違に専ら基づくこと、並びにLiCoO2 の水酸化リチ
ウム含有量は、乾燥室での保管の間に漸次増加したらし
いことが判る。
【0027】〔水酸化リチウム含有量の測定方法〕各正
極体から正極活物質組成物層を掻き取って一定重量の正
極活物質組成物を採取し、該組成物をN−メチル2ピロ
リドンに再分散してポリフッ化ビニリデン成分を溶解除
去し、ついで不溶成分を真空乾燥して得られた乾燥物を
エタノールを抽出溶媒として使用してソックスレー抽出
し、抽出液を対象として通常の方法にて水酸化リチウム
の定量分析を行なった。 〔水分含有量の測定方法〕各正極体から正極活物質組成
物層を掻き取って一定重量の正極活物質組成物を採取
し、該組成物を細断してカールフィッシャー法にて水分
含有量の測定を行なった。
【0028】実施例1〜5、比較例1〜4の各正極体と
Li箔とを多孔質ポリエチレンセパレータを介して密着
対向させ、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボ
ネートとの混合溶媒(混合体積比率は1:1)1リット
ルあたり1モルのLiPF6を溶解してなる溶液を電解
液として使用して、これを上記正極体とLi箔との間に
含浸して密閉コイン型のリチウム二次電池を作製した。
各リチウム二次電池につき、下記に示す試験方法にて充
放電サイクル特性を測定した。
【0029】〔充放電サイクル特性の試験方法〕正極シ
ートの面積1cm2 あたり1mAの定電流および4.3
Vの定電圧下で5時間充電し、ついで正極シートの面積
1cm2 あたり0.4mAの定電流のもとで端子電圧が
3Vとなる時点まで放電させ、この後1時間充放電を休
止する。以上の充放電並びに休止を1サイクルとして室
温(20℃)下で100回繰り返す。各サイクルにおけ
る放電容量は、放電電流値と放電時間から電気量(mA
・H)を算出する。表1には、初回の放電容量に対する
100サイクル目の放電容量の割合、即ち放電容量維持
率(%)を示した。
【0030】表1より、実施例1〜5の各正極活物質を
使用した各電池は、充放電サイクル特性において、いず
れも比較例1〜4の各正極活物質を使用した電池より格
段に優れていることが判る。
【0031】
【表1】
【0032】実施例6 比較例4で用いたLiCoO2 について、それを正極活
物質組成物の製造に用いる直前に、それ自体の水酸化リ
チウム含有量を上記の方法に準じて測定したところ、
0.825重量%であった。そこで比較例4の製造用に
採取したLiCoO2 の残りについて、それをpH5.
2の塩酸水溶液を使用して2回洗浄し、その後イオン交
換水で洗浄し、充分乾燥した。かくして水酸化リチウム
含有量0.005重量%、水分含有量100ppmのL
iCoO2 を得た。ついで、このLiCoO2 を用いた
点のみ比較例4と異なる正極体の作製と放電容量維持率
の測定とを行なった。この結果、100サイクル目の放
電容量維持率は、95%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の正極体を用いることにより、高
起電力にして充放電サイクル特性に優れた、しかして長
寿命のリチウム二次電池を製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月29日(1999.7.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
用の正極体およびリチウム二次電池に関し、特に正極活
物質としてのLiCoO2 を主成分とする正極活物質組
成物を有する正極体およびそれを用いたリチウム二次電
に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして本発明は、上
記の新知見を基に開発し完成したものであって、LiC
oO2 を正極活物質とし、且つ充放電サイクル特性の改
善されたリチウム二次電池を製造し得る正極体およびそ
れを用いたリチウム二次電池を提供することを課題とす
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、つぎのリ
チウム二次電池用の正極体およびそれを用いたリチウム
二次電池により解決することができる。 (1) 集電体の片面または両面に形成され、水酸化リチウ
ムの含有量が0.4重量%以下であり、水分の含有量が
500ppm以下であり、且つ正極活物質としてのLi
CoO2 を主成分とする正極活物質組成物の層を有する
ことを特徴とするリチウム二次電池用の正極体。 (2) 水酸化リチウムの含有量が0.1重量%以下であ
り、水分の含有量が300ppm以下である上記(1) 記
載のリチウム二次電池用の正極体。(3) 上記(1) または(2) 記載の正極体を有することを特
徴とするリチウム二次電池。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明のリチウム二次電池用の正極体は、
リチウム二次電池用として周知の他の材料や部材と共に
用いて本発明のリチウム二次電池を製造することができ
る。その主な材料あるいは部材を以下に例示する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋 敏彦 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 祐谷 重徳 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 5H003 AA04 BB05 BC05 BD04 5H014 AA04 CC01 EE10 HH01 5H029 AJ05 AK03 AL12 AM03 AM05 AM06 DJ07 HJ01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電体の片面または両面に形成され、水
    酸化リチウムの含有量が0.4重量%以下であり、水分
    の含有量が500ppm以下であり、且つ正極活物質と
    してのLiCoO2 を主成分とする正極活物質組成物の
    層を有することを特徴とするリチウム二次電池用の正極
    体。
  2. 【請求項2】 水酸化リチウムの含有量が0.1重量%
    以下であり、水分の含有量が300ppm以下である請
    求項1記載のリチウム二次電池用の正極体。
JP10209071A 1998-07-24 1998-07-24 リチウム二次電池用の正極体 Pending JP2000040505A (ja)

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