JP2000035763A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2000035763A
JP2000035763A JP10205210A JP20521098A JP2000035763A JP 2000035763 A JP2000035763 A JP 2000035763A JP 10205210 A JP10205210 A JP 10205210A JP 20521098 A JP20521098 A JP 20521098A JP 2000035763 A JP2000035763 A JP 2000035763A
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pitch
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JP10205210A
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English (en)
Inventor
Masaru Higuchi
勝 樋口
Minoru Fujiwara
実 藤原
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射型表示と透過型表示との両方を充分に明る
くするとともに、点灯画素の欠け落ちが無く、またモア
レ縞の無い良好な品質の画像を表示する。 【解決手段】表示素子1の背後に、光源部15からの光
と前方から入射する外光をそれぞれ前方に出射する機能
をもった照明手段10を配置し、前記照明手段10を、
光源部15からの光を端面から取り込んで各段差13b
面から出射するとともに、前方からの入射光を各段面1
3a上の反射膜14により反射する第1の導光体11
と、背面に前記段差面13bからの出射光を取り込む第
1の光学界面19aおよびその界面からの入射光を前方
に向けて屈折させる第2の光学界面19bを有する入射
部19を備えた第2の導光体18とにより構成し、前記
第2の導光体18の入射部19のピッチP2を、表示素
子1の画素部Aの配列ピッチPaと第1 の導光体11の
段差面13bのピッチP1の両方よりも小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、反射型表示と透
過型表示との両方の表示を行なう表示装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶表示装置等の表示装置とし
て、自然光や室内光等の外光を利用する反射型表示と、
一般にバックライトと呼ばれる照明手段が備えている光
源部からの光(以下、光源光という)を利用する透過型
表示との両方の表示を行なう、いわゆる2ウエイ表示型
のものがある。
【0003】この2ウエイ表示装置は、従来、例えば液
晶表示素子等のような、所定ピッチで配列する複数の画
素部を有し、これらの画素部の光の透過を制御して表示
する透過型表示手段の背後に照明手段を配置するととも
に、この照明手段と前記表示手段との間に半透過反射板
を配置した構成となっている。
【0004】前記照明手段としては、サイドライト型と
呼ばれるものが一般に用いられており、従来のサイドラ
イト型照明手段は、少なくとも一端面を光の入射面と
し、前面を前記端面から取り込んだ光の出射面とした導
光体と、その導光体の一端面に対向させて配置した光源
部とから構成されている。
【0005】前記導光体には、一般に、アクリル系樹脂
等からなる平板状の透明板が用いられており、前記光源
部には、直管状の蛍光ランプや、複数のLED(発光ダ
イオード)を整列したLEDアレイ等が用いられてい
る。
【0006】この照明手段は、光源部からの光を導光体
で導いてその前面のほぼ全域から出射するものであり、
前記光源部からの光を導光体内にその端面から取り込
み、その光を導光体の前面および背面での反射の繰り返
しにより導いて、導光体前面から出射する。
【0007】前記2ウエイ表示装置は、充分な明るさの
外光が得られるときは外光を利用する反射型表示を行な
い、充分な明るさの外光が得られないときは、前記照明
手段の光源部を点灯させて、光源光を利用する透過型表
示を行なうものであり、外光を利用する反射型表示のと
きは、表示手段の前方から入射する外光を半透過反射板
で反射させ、再び前記表示手段を透過させて前方に出射
することにより表示が行なわれる。
【0008】また、光源光を利用する透過型表示のとき
は、前記照明手段からの出射光のうち、前記半透過反射
板を透過した光が前記表示手段への入射光となり、その
光が表示手段を透過して前方に出射することにより表示
が行なわれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の2
ウエイ表示装置は、外光を利用するときも、光源光を利
用するときも、明るい表示が得られないという問題をも
っている。これは、前記半透過反射板が、その反射/透
過率特性に応じて入射光を反射および透過させるため、
外光を利用する反射型表示では、入射した外光のうちの
半透過反射板の透過率に対応した量の光が半透過反射板
を透過してロス光となり、また、光源光を利用する透過
型表示では、前記照明手段からの出射光のうちの前記半
透過反射板の反射率に対応した量の光が半透過反射板を
透過せず反射されてロス光となってしまうためである。
【0010】そのため、従来の2ウエイ表示装置は、外
光を利用するときも、光源光を利用するときも、光の利
用効率が低く、したがって、外光を利用する表示と、光
源光を利用する表示との両方の表示が暗い。
【0011】この発明は、外光を利用する反射型表示
と、光源光を利用する透過型表示との両方の表示を充分
に明るくすることができ、しかも、そのいずれの表示に
おいても、点灯画素の欠け落ちが無く、またモアレ縞の
無い良好な品質の画像を表示することができる2ウエイ
表示型の表示装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の表示装置は、
所定ピッチで配列する複数の画素部を有し、これらの画
素部の光の透過を制御して表示する透過型表示手段と、
前記表示手段の背後に配置された照明手段とを備え、前
記照明手段は、光源部と、前記光源部からの照明光を導
いて前記表示手段に向けて出射する複数の出射面と前記
表示手段の前方から入射する外光を前記表示手段に向け
て反射させるための前記出射面とは異なる複数の反射面
とが形成された第1の導光体と、前記第1の導光体の前
面側に配置され、前記第1の導光体の前記複数の出射面
から出射する光を取り込んでその光を前方に出射すると
ともに、前方からの入射光を背面から出射し、前記第1
の導光体の前記複数の反射面により反射させて前方に出
射する第2の導光体とからなり、前記第2の導光体は、
光を出射する前面と、前記第1 の導光体の前記出射面か
ら出射する光を取り込む第1の光学界面および前記第1
の光学界面から取り込んだ光を前方に向けて屈折させる
第2の光学界面とを有する複数の入射部を備えた背面と
を有しており、前記第2の導光体の前記複数の入射部の
ピッチが、前記表示手段の画素部の配列ピッチと、前記
第1 の導光体の前記複数の出射面のピッチのいずれより
も小さいことを特徴とするものである。
【0013】この表示装置は、充分な明るさの外光が得
られるときは外光を利用する反射型表示を行ない、充分
な明るさの外光が得られないときは、前記照明手段の光
源部を点灯させて、光源光を利用する透過型表示を行な
うものであり、光源光を利用するときは、前記照明手段
からの出射光が表示手段にその背面側から入射し、その
光が前記表示手段を透過して前方に出射する。
【0014】また、外光を利用するときは、前記表示手
段の前方から入射する外光が前記表示手段を透過してそ
の背後の前記照明手段により反射され、その反射光が再
び前記表示手段を透過して前方に出射する。
【0015】すなわち、前記照明手段は、光源部からの
光を前方に出射するだけでなく、前方から入射する外光
を反射させて前方に出射する機能をもっているものであ
り、光源光を利用する透過型表示を行なうときは、前記
光源部からの光が前記第1の導光体により導かれてその
複数の出射面から出射し、その光が、前記第2の導光体
にその背面の前記複数の入射部から取り込まれる。
【0016】このとき、前記第2の導光体の前記複数の
入射部のピッチは、前記第1 の導光体の前記複数の出射
面のピッチよりも小さいため、前記第1 の導光体の各出
射面に対してそれぞれ前記第2の導光体の1つ以上の入
射部が必ず対向しており、したがって、前記第1 の導光
体の複数の出射面から出射する光のほとんどが、ロス光
となることなく前記第2の導光板の複数の入射部にその
第1の光学界面から取り込まれる。
【0017】そして、前記入射部にその第1の光学界面
から取り込まれた光は、前記入射部の第2の光学界面に
より前方に向けて屈折され、所定方向に高い輝度で出射
する指向性をもった輝度分布の光となって前記第2の導
光体の前方に出射する。そのため、前記照明手段は、前
記光源部からの光を効率良く前方に出射する。
【0018】また、外光を利用する反射型表示を行なう
ときは、前記表示手段の前方から入射し、この表示手段
を透過してその背後の前記照明手段に入射する外光が、
前記第2の導光体を透過して前記第1の導光体の前記複
数の出射面とは異なる反射面により反射され、その反射
光が前記第2の導光体を透過してその前面から前方に出
射する。そのため、前記照明手段は、外光も効率良く反
射させて前方に出射する。
【0019】つまり、この表示装置は、表示手段の背後
に、光源部からの光と前記表示手段の前方から入射する
外光とをそれぞれ前方に出射する機能をもった前記照明
手段を配置することにより、半透過反射板を用いずに2
ウエイ表示を行なうようにしたものであり、したがっ
て、半透過反射板による光のロスが無く、また、前記照
明手段が、光源部からの光も、表示手段の前方から入射
する外光も効率良く前方に出射するため、外光を利用す
る反射型表示と、光源光を利用する透過型表示との両方
の表示を充分に明るくすることができる。
【0020】一方、前記光源光を利用する透過型表示の
ときは、前記照明手段の第1の導光体の複数の出射面か
ら出射する光が前記第2の導光体の背面に形成された前
記複数の入射部にその第1の光学界面から取り込まれ、
その光が前記入射部の第2の光学界面により前方に向け
て反射されて前記第2の導光体の前面から出射するた
め、前記第2の導光体の前方に出射する光は、前記複数
の入射部のピッチに応じた輝度分布の光である。
【0021】また、前記外光を利用する反射型表示のと
きは、前記表示手段の前方から入射した外光が、前記第
2の導光体を透過して前記第1の導光体の前記複数の出
射面とは異なる反射面により反射され、その反射光が前
記第2の導光体を透過してその前面から前方に出射する
が、このときも、前記第2の導光体の前面から前方に出
射する光は、この第2の導光体の前記複数の入射部のピ
ッチに対応した輝度分布の光である。
【0022】しかし、前記第2の導光体の前記複数の入
射部は、前記表示手段の画素部の配列ピッチ以下のピッ
チで設けられているため、前記表示手段の全ての画素部
にそれぞれ、前記第2の導光体の複数の入射部に対応す
る領域のうちの少なくとも1つの領域からの出射光が必
ず入射し、前記表示手段の全ての点灯画素部から光が出
射する。したがって、点灯画素の欠け落ちのない良好な
画像を表示することができる。
【0023】また、この表示装置は、前記第1 の導光体
の前記複数の出射面のピッチと、前記第2の導光体の前
記複数の入射部のピッチとが互いに異なっている(第2
の導光体の入射部のピッチが、第1 の導光体の出射面の
ピッチよりも小さい)ため、前記第1 の導光体の前記複
数の出射面から出射し、光源光を利用する透過型表示の
ときも、また外光を利用する反射型表示のときも、前記
照明手段からの出射光は、モアレ縞の無い光である。
【0024】さらに、前記第2の導光体の前記複数の入
射部のピッチと、前記表示手段の画素部の配列ピッチと
が互いに異なっている(第2の導光体の入射部のピッチ
が、表示手段の画素部の配列ピッチよりも小さい)た
め、前記第2の導光体の前面から出射し前記表示手段を
透過してその前方に出射する光もモアレ縞の無い光であ
る。
【0025】したがって、この発明の表示装置によれ
ば、外光を利用する反射型表示と、光源光を利用する透
過型表示との両方の表示を充分に明るくすることがで
き、しかも、そのいずれの表示においても、点灯画素の
欠け落ちが無く、またモアレ縞の無い良好な品質の画像
を表示することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】この発明の表示装置は、上記のよ
うに、透過型表示手段の背後に、光源部からの光と前記
表示手段の前方から入射する外光とをそれぞれ前方に出
射する機能をもった照明手段を配置することにより、半
透過反射板を用いずに2ウエイ表示を行なうようにし、
さらに、前記照明手段を、光源部と、前記光源部からの
照明光を導いて前記表示手段に向けて出射する複数の出
射面と前記表示手段の前方から入射する外光を前記表示
手段に向けて反射させるための前記出射面とは異なる複
数の反射面とが形成された第1の導光体と、背面に前記
第1 の導光体の前記段差面から出射する光を取り込む第
1の光学界面および前記第1の光学界面から取り込んだ
光を前方に向けて屈折させる第2の光学界面とを有する
突起状の複数の入射部を備え、前記第1の導光体の前記
複数の出射面から出射する光を前記複数の入射部から取
り込んでその光を前方に出射するとともに、前方からの
入射光を背面から出射し、前記第1の導光体の前記複数
の反射面により反射させて前方に出射する第2の導光体
とにより構成し、前記第2の導光体の前記複数の入射部
のピッチを、前記表示手段の画素部の配列ピッチと、前
記第1 の導光体の前記複数の出射面のピッチのいずれよ
りも小さくすることにより、外光を利用する反射型表示
と、光源光を利用する透過型表示との両方の表示を充分
に明るくすることができ、しかも、そのいずれの表示に
おいても、全ての画素部に光源光を入射させることがで
き点灯画素の欠け落ちが無く、またモアレ縞の無い良好
な品質の画像を表示することができるようにしたもので
ある。
【0027】この発明の表示装置において、前記第1の
導光体は、前記光源部からの光を取り込む少なくとも1
つの入射端面と、複数の段面およびこれらの段面をつな
ぐ複数の段差面とからなる階段形状の前面を有し、前記
複数の段面上に反射膜を設けて前記反射面を形成し、前
記複数の段差面を前記出射面とした構成のものが望まし
い。
【0028】前記第1の導光体をこのような構成とすれ
ば、この第1の導光体に入射端面から取り込んだ前記光
源部からの光を前記階段形状面の複数の段差面から出射
し、前方からの入射光を前記階段形状面の複数の段面上
の反射膜より前方に反射させることができる。
【0029】また、この第1の導光体は、その階段形状
面を前方から見た形状が、前記複数の段面12aが連続
して見える形状であり、したがって、この第1の導光体
は、前方から入射する外光に対して、平板状の反射板と
ほとんど変わらない反射特性を示すため、前方から入射
した外光を効率良く反射させることができる。
【0030】また、前記第2の導光体は、前記複数の入
射部を間隔を存して設け、この導光体の背面の前記入射
部の間の領域を、前記第2の導光体の前方から入射した
光を背面側に出射し、前記第1の導光体の前記反射面に
より反射された光を前記第2の導光体に入射させる第3
の光学界面とした構成とするのが好ましく、前記第2の
導光体をこのような構成とすることにより、その前方か
ら入射した外光を、この導光体の背面の前記複数の入射
部およびその間の前記第3の光学界面から出射させると
ともに、前記第1の導光体の前記反射面で反射された光
を、前記複数の入射部およびその間の第3の光学界面か
ら第2の導光体に取り込んで、その光を前方に出射する
ことができる。
【0031】さらに、この発明の表示装置においては、
前記表示手段の画素部の配列ピッチと、前記第1 の導光
体の前記複数の出射面のピッチとを互いに異ならせるの
が好ましく、上述したように前記第1 の導光体の出射面
のピッチと前記第2の導光体の入射部のピッチとを互い
に異ならせ、前記第2の導光体の前記入射部のピッチと
前記表示手段の画素部の配列ピッチとを互いに異なせる
ともに、前記表示手段の画素部の配列ピッチと前記第1
の導光体の出射面のピッチも互いに異ならせれば、前記
モアレ縞をより効果的に無くし、さらに良好な品質の画
像を表示することができる。
【0032】その場合、前記第1 の導光体の前記複数の
出射面のピッチは、前記表示手段の画素部の配列ピッチ
よりも大きくしても、小さくしてもよい。すなわち、前
記表示手段の画素部の配列ピッチをPa、前記第1 の導
光体の前記複数の出射面のピッチをP1、前記第2の導
光体の前記複数の入射部のピッチをP2としたとき、こ
れらのピッチPa,P1,P2は、P1>Pa>P2の
関係に設定しても、Pa>P1>P2の関係に設定して
もよい。
【0033】前記各ピッチPa,P1,P2をP1>P
a>P2の関係に設定するとき、つまり前記表示手段の
画素部の配列ピッチよりも前記第1 の導光体の前記複数
の出射面のピッチを大きくするとき、これらのピッチP
a,P1,P2の比を、 P1/Pa=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【0034】また、前記各ピッチPa,P1,P2をP
a>P1>P2の関係に設定するとき、つまり前記表示
手段の画素部の配列ピッチよりも前記第1 の導光体の前
記複数の出射面のピッチを小さくするときは、これらの
ピッチPa,P1,P2の比を、 Pa/P1=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【0035】
【実施例】図1はこの発明の第1の実施例を示す表示装
置の側面図であり、図2はその表示装置に用いた照明手
段の一部分の拡大図である。この実施例の表示装置は、
所定ピッチで配列する複数の画素部を有し、これらの画
素部の光の透過を制御して表示する透過型表示手段とし
て液晶表示素子を用いたものであり、図1および図2に
示すように、液晶表示素子1と、この液晶表示素子1の
背後に配置された照明手段10とからなっている。
【0036】前記液晶表示素子1は、アクティブマトリ
ックス方式または単純マトリックス方式のものであり、
光の透過を制御する複数の画素部Aがマトリックス状に
配列している。
【0037】なお、図1では前記液晶表示素子1を簡略
化して示したが、この液晶表示素子1は、一方の面に前
記画素部を形成するための透明電極および配向膜等を形
成した一対の透明基板を、それぞれの電極形成面を互い
に対向させて枠状シール材を介して接合し、これらの基
板間の前記シール材で囲まれた領域に液晶を封入したも
のであり、フルカラー画像等の多色カラー画像を表示す
る液晶表示素子の場合は、そのいずれか一方の基板の内
面に、複数の色の着色膜、例えば赤、緑、青の3色のカ
ラーフィルタが、各画素部Aにそれぞれ対応させて設け
られている。
【0038】また、液晶表示素子には、TN(ツイステ
ッド・ネマティック)型、STN(スーパー・ツイステ
ッド・ネマティック)型、動的散乱効果型、強誘電性液
晶を用いる液晶表示素子など、種々の表示モードのもの
があるが、前記液晶表示素子1は、そのいずれの表示モ
ードのものでもよい。
【0039】前記照明手段10は、第1の導光体11
と、この第1の導光体11の側方に配置された光源部1
5と、前記第1の導光体11の前面側に配置された第2
の導光体18とからなっている。
【0040】前記第1の導光体11は、アクリル系樹脂
等からなる透明板であり、この導光体11の背面は平坦
面とされており、その背面全体に反射膜12が設けられ
ている。
【0041】また、この第1の導光体11の一端面は、
光源部15からの光を取り込む入射端面11aとなって
おり、前面は、互いにほぼ平行で、前記入射端面11a
から遠ざかる方向に向かって前記背面との間隔を狭める
ように順次高さを変える平坦な複数の段面13aと、こ
れらの段面13aをつなぐ段差面13bとからなる階段
形状面13に形成されている。
【0042】そして、この階段形状面13の前記複数の
段面13aの上にはそれぞれ、その段面全体にわたって
アルミニウム等の高反射率金属の蒸着膜からなる反射膜
14が設けられており、この反射膜14により外光の反
射面が形成されている。
【0043】また、前記複数の段面13aをつなぐ前記
複数の段差面13bは、各段面13aの基端縁からそれ
ぞれほぼ垂直に立ち上がるように形成された、極く小さ
な高さの横長面であり、これらの段差面13bはいずれ
も、反射膜を形成しない光出射面とされている。
【0044】この第1の導光体11は、その側方に配置
された光源部15からの光を前記入射端面13aから取
り込み、その光を導光体前面の階段形状面13の複数の
段差面13bから出射するとともに、前方から前記階段
形状面13の複数の段面13aに入射する光を、これら
の段面13a上に形成された反射膜14により前方に向
けて反射する。
【0045】前記光源部15は、例えば、第1の導光体
11の入射端面11aの全長にわたる長さの直管状蛍光
ランプ16と、この蛍光ランプ16からの照明光を反射
させるリフレクタ17とからなっており、この光源部1
5は、第1の導光体11の側方に、その入射端面11a
に対向させて配置されている。なお、前記光源部15
は、蛍光ランプ16を用いるものに限らず、例えば複数
のLED(発光ダイオード)を整列させたLEDアレイ
等を用いるものでもよい。
【0046】一方、前記第2の導光体18は、前記第1
の導光体11の前記複数の段差面13bから出射する光
を取り込んでその光を前方に出射するとともに、前方か
らの入射光を背面から出射し、前記第1の導光体11の
前記複数の段面13a上の反射膜14により反射されて
前記背面から再び第2の導光体18に入射する光を前方
に出射する。
【0047】この第2の導光体18は、前記第1 の導光
体11とほぼ同じ横幅を有するアクリル系樹脂等からな
る透明板であり、その前面、つまり光を出射する面は平
坦面となっており、背面に、前記第1 の導光体11の階
段形状面13の各段差面13bから出射する光を取り込
むための複数の入射部19が、所定のピッチで一体に突
設されている。
【0048】これらの入射部19は、第2の導光体18
の横幅全長にわたる長さの横長な突起状に形成されてお
り、前記第2の導光体18は、その背面の各入射部19
の長さ方向を前記第1 の導光体11の各段差面13bの
長さ方向と平行にするとともに、前記複数の入射部19
の頂部をそれぞれ、前記第1 の導光体11の複数の段面
13a上の反射膜14の表面またはその延長面上に近接
または一致させて第1の導光体11の前面側に配置され
ている。
【0049】なお、前記第1の導光体11は、その複数
の段面13aの先端縁を通る仮想線が、前記第2の導光
体18の複数の入射部19の頂部を通る仮想線とほぼ平
行になるように、長さ方向に傾けて配置されている。
【0050】そのため、前記第1の導光体11の段面1
3a上の反射膜14と、前記第2の導光体18の入射部
19の頂部との間隔は、前記段面13aに対する前記入
射部19の対向位置によって異なり、前記入射部19の
対向位置が前記段面13aの基端側(図において左側)
に近づくほど前記間隔が大きくなり、前記入射部19の
対向位置が前記段面13aの先端側(図において右側)
に近づくほど前記間隔が小さくなっている。
【0051】前記反射膜14と前記入射部19の頂部と
の間隔は小さいほど良く、好ましくは5mm以下、より
好ましくは1mm以下である。この実施例では、前記間
隔の最小値、つまり前記段面13aの先端に最も近い位
置にある入射部19の頂部と前記反射膜14との間隔を
ほぼ0mm(入射部19の頂部が反射膜14の表面にほ
ぼ一致)とし、前記間隔の最大値、つまり前記段面13
aの基端に最も近い位置にある入射部19の頂部と前記
反射膜14との間隔をほぼ0.3mmとしている。
【0052】また、前記第1の導光体11と第2の導光
体18との間には、これらの導光体11,18よりも屈
折率が極く小さい低屈折率層21が介在されている。な
お、この実施例では、前記低屈折率層21を空気層と
し、第1の導光体11と第2の導光体18とを、それぞ
れの周縁部において図示しないスペーサを介して接合し
ている。
【0053】前記第2の導光体18の複数の入射部19
はそれぞれ、三角形状の断面形状を有しており、その両
側面のうち、前記第1の導光体11の段差面13bと対
向する一方の側面(図において左側の側面)と前記導光
体11,18間の低屈折率層21(この実施例では空気
層)との界面が、前記段差面13bからの出射光を取り
込む第1の光学界面19aとされ、他方の側面(図にお
いて右側の側面)と前記低屈折率層21との界面が、前
記第1の光学界面19aから取り込んだ光をこの導光体
18の前面方向(照明手段10の前方)に向けて屈折さ
せる第2の光学界面19bとされている。
【0054】前記第1の光学界面19aは、前記第2の
導光体18の前面の法線hに対し、前記入射部19の頂
部から基部に向かって前記第1の導光体11の段差面1
3bに向き合う方向に僅かな傾き角度で傾斜する面であ
り、この第1の光学界面19aと前記法線hとのなす角
度θ1は、5〜15度の範囲に設定されている。
【0055】なお、前記第1の導光体11は、上述した
ように、その複数の段面13aの先端縁を通る仮想線が
第2の導光体18の複数の入射部18の頂部を通る仮想
線とほぼ平行になるように長さ方向に傾けて配置されて
おり、したがって、前記第1の光学界面19aは、前記
第1の導光体11の段差面13bに対して、ほぼ平行ま
たはそれに近い状態で対向している。
【0056】前記第1の導光体11の段差面13bに対
する前記第1の光学界面19aの角度は、前記第1の導
光体11の長さ方向の傾き角度によって異なるが、ほぼ
0度(平行)〜5度の範囲である。
【0057】また、前記第2の導光体18の前記入射部
19の第2の光学界面19bは、前記第2の導光体18
の前面の法線hに対して、前記第1の光学界面19aと
は反対方向に傾いた傾斜面であり、この第2の光学界面
19bと前記法線hとのなす角度θ2は、30〜50度
の範囲に設定されている。
【0058】さらに、前記複数の入射部19は、所定の
間隔を存して設けられており、前記第2の導光体18の
背面の前記複数の入射部19の間の領域、つまり、前記
第2の導光体18の各入射部19の間の領域の背面と前
記低屈折率層21との界面は、前記第2の導光体18の
前方から入射した光を背面側に出射し、前記第1の導光
体11の前記段面13a上の反射膜14により反射され
た光を前記第2の導光体18に入射させる第3の光学界
面20となっている。この第3の光学界面20と前記第
2の導光体18の前面の法線hとのなす角度θ3は70
〜90度の範囲に設定されている。
【0059】前記第2の導光体18の前記複数の入射部
19は、前記液晶表示素子1の画素部Aの配列ピッチ
(以下、画素ピッチという)と、前記第1 の導光体11
の複数の段差面13bのピッチのいずれよりも小さいピ
ッチで設けられており、また、前記第1 の導光体11の
複数の段差面13bのピッチは、前記液晶表示素子1の
画素部Aの画素ピッチとは異なるピッチに設定されてい
る。
【0060】すなわち、前記液晶表示素子1の画素ピッ
チをPa、前記第1 の導光体11の複数の段差面(出射
面)のピッチをP1、前記第2の導光体18の複数の入
射部19のピッチをP2とすると、この実施例では、こ
れらのピッチPa,P1,P2を、P1>Pa>P2の
関係に設定している。
【0061】なお、図では、便宜上、前記液晶表示素子
1の画素部Aと、第1の導光体11の階段形状面13お
よび第2の導光体18の各入射部19とその間の第3の
光学界面20を大きく誇張して示しているが、前記液晶
表示素子1の画素部Aの面積は極く小さく、これらの画
素部Aが、その幅および隣り合う画素部の間の間隙(図
1において黒く塗りつぶした部分)の幅に応じたピッチ
Paで配列しており、この液晶表示素子1の画素ピッチ
Paに応じて前記第2の導光体17の入射部18のピッ
チP2が設定され、この入射部18のピッチP2に応じ
て前記第1の導光体11の段差面12bのピッチP1が
設定されている。
【0062】そして、この実施例の表示装置では、上記
照明手段10を、その光源部15の配置側を外光の主な
取り込み方向に向けて、液晶表示素子1の背後に配置し
ている。
【0063】すなわち、2ウエイ表示装置は、外光を利
用するときは通常の反射型表示装置と同様に、画面の法
線に対して画面の上縁側に傾いた方向から主に外光を取
り込むように画面の向きを選んで使用されるため、この
実施例では、上記照明手段10を、外光の主な取り込み
方向である画面の上縁側、つまり液晶表示素子1の上縁
側(図1において左側)に光源部15の配置側を向けて
配置している。
【0064】この表示装置は、充分な明るさの外光が得
られるときは外光を利用する反射型表示を行ない、充分
な明るさの外光が得られないときは、照明手段10の光
源部15を点灯させて、光源光を利用する透過型表示を
行なうものであり、光源光を利用するときは、前記照明
手段10からの出射光が液晶表示素子1にその背面側か
ら入射し、その光が前記液晶表示素子1を透過して前方
に出射する。
【0065】また、外光を利用するときは、液晶表示素
子1の前方から入射する外光が前記液晶表示素子1を透
過してその背後の前記照明手段10により反射され、そ
の反射光が再び前記液晶表示素子1を透過して前方に出
射する。
【0066】まず、前記照明手段10からの光を利用す
る透過型表示について説明すると、前記照明手段10の
光源部15は、この照明手段10を使用するときに点灯
される。
【0067】この光源部15からの光は、第1の導光体
11にその入射端面11aから取り込まれてこの導光体
11内を導かれ、図2に実線で示した経路のように、前
記導光体11の階段形状面13の複数の段差面13bか
ら出射する。
【0068】このとき、前記第1の導光体11にその入
射端面11aから取り込まれた光のうち、前記複数の段
差面13bに向かう光以外の光、つまり前記階段形状面
13の各段面13aおよび導光体11の背面に向かって
進む光は、前記各段面13a上の反射膜14および導光
体背面の反射膜12により反射されて導光体11内をそ
の長さ方向に導かれ、その過程でいずれかの段差面13
bの方向に向きを変えて、その段差面13bから出射す
る。
【0069】なお、前記反射膜12は、第1の導光体1
1の背面に対して隙間を存して対向していてもよく、そ
の場合は、第1の導光体11にその入射端面11aから
取り込まれた光のうちの導光体背面に向かって進む光
が、第1の導光体11の背面と前記間隙の空気層との界
面で反射される。
【0070】ただし、前記導光体背面に向かって進む光
のうち、前記導光体背面と外気との界面に対して全反射
臨界角より小さい(垂直に近い)入射角で入射する光
は、前記界面を透過して背面側に漏れるが、その漏れ光
は、前記反射膜12により反射されて再び第1の導光体
11にその背面から入射する。
【0071】そして、この背面側からの再入射光は、前
記各段面13a上の反射膜14で反射され、そのうちの
前記導光体背面と外気との界面で反射されて前記段差面
13bに向かう光がその段差面13bから出射し、また
前記界面を透過した漏れ光は、前記反射板12により反
射されて再び第1の導光体11にその背面から入射する
ため、その繰り返しにより、第1の導光体11の背面側
に漏れる光も、無駄なく前記段差面13bから出射させ
ることができる。
【0072】前記第1の導光体11の複数の段差面13
bから出射した光はそれぞれ、第2の導光体18の背面
に形成された突起状の複数の入射部19のいずれかに入
射する。
【0073】すなわち、上述したように、前記第2の導
光体18の複数の入射部19のピッチP2は、前記第1
の導光体11の複数の段差面(出射面)13bのピッチ
P1よりも小さいため、前記第1 の導光体11の各段差
面13bに対してそれぞれ前記第2の導光体18の1つ
以上の入射部19が必ず対向しており、したがって、前
記第1 の導光体11の複数の段差面13bから出射する
光のほとんどが、ロス光となることなく、前記第2の導
光板18の複数の入射部19のいずれかに、その第1の
光学界面19aから取り込まれる。
【0074】なお、図2に示したように、前記第1の導
光体11の複数の段差面13bからの出射光のなかに
は、次の段面13aに向かって出射する光もあるが、そ
の光は、前記次の段面13a上の反射膜14により反射
されて第2の導光体18の入射部19に入射する。
【0075】前記第2の導光体18の各入射部19に入
射した光はそれぞれ、これらの入射部19の第1の光学
界面19aから前記入射部19内に取り込まれる。この
実施例では、上述したように、前記入射部19の第1の
光学界面19aを、前記第2の導光体18の前面の法線
hとのなす角度θ1が5〜15度の範囲の面とし、この
第1の光学界面19aを、前記第1の導光体11の段差
面13bに対してほぼ平行またはそれに近い状態で対向
させているため、前記第1の導光体11の段差面13b
から出射する光のほとんどが前記第1の光学界面19a
に対して垂直に近い入射角で入射し、この第1の光学界
面19aを透過して前記入射部19に取り込まれる。
【0076】前記第1の光学界面19aから入射部19
内に取り込まれた光は、反対側の第2の光学界面19b
に入射し、この光学界面19bで全反射して前方(第2
の導光体18の前面方向)に向けて屈折され、第2の導
光体18の前面から前方に出射する。
【0077】この実施例では、上述したように、前記入
射部19の第2の光学界面19bと前記第2の導光体1
7の前面の法線hとのなす角度θ2を30〜50度の範
囲に設定しているため、前記第1の光学界面19aから
入射部19内に取り込まれた光が、前記第2の光学界面
19bにより、前記第2の導光体18の前面の法線hに
近い方向に向けて屈折され、前記第2の導光体18の前
面から、正面輝度の高い光が出射する。
【0078】そして、前記第2の導光体18の前方に出
射した光、つまり照明手段10からの出射光は、液晶表
示素子1にその背面から入射し、この液晶表示素子1の
各画素部Aを透過して前方に出射する。
【0079】次に、外光を利用する表示について説明す
ると、このときは、外光が液晶表示素子1にその前面か
ら様々な入射角で入射し、この液晶表示素子1を透過し
た光が、前記照明手段10の第2の導光体18にその前
面から入射角で入射する。
【0080】前記第2の導光体18にその前方から入射
した光は、図2に破線矢印で示した経路のように、この
第2の導光体18内を厚さ方向に導かれてその背面から
出射し、第1の導光体11の複数の段面13a上の反射
膜14により反射される。
【0081】この実施例では上述したように、前記照明
手段10を、その光源部15の配置側を表示装置の外光
の主な取り込み方向である画面の上縁側に向けて配置し
ているため、前記第2の導光体18にその前方から入射
する外光は、主に、この第2の導光体18の背面の各入
射部19の第2の光学界面19bおよび隣接する入射部
19の間の第3の光学界面20に向かう光である。
【0082】そして、これらの入射光は、前記第2の光
学界面19bおよび第3の光学界面20に対して全反射
臨界角より小さい入射角で入射するため、この界面19
b,20を透過して背面側に出射し、第1の導光体11
の複数の段面13a上の反射膜14により反射される。
【0083】なお、外光は、その主な取り込み方向であ
る画面の上縁側からだけでなく、他の方向からも入射す
るため、前記第2の導光体18にその前方から入射する
外光のなかには、前記各入射部19の第1の光学界面1
9aに向かう光もあるが、その光は、前記第1の光学界
面19aに全反射臨界角より大きい入射角で入射して、
この界面19aで全反射して向きを変え、前記第2の光
学界面19bから背面側に出射して、第1の導光体11
の各段面13a上の反射膜14により反射される。
【0084】前記第1の導光体11の複数の段面13a
上の反射膜14により反射された反射光は、前記第2の
導光体18にその背面から取り込まれ、この第2の導光
体18内を厚さ方向に導かれてその前面から前方に出射
する。
【0085】なお、前記第1の導光体11の各段面13
a上の反射膜14で反射された光は、前記第2の導光体
18の背面に形成された複数の入射部19と、これらの
入射部19の間の第3の光学界面20から第2の導光体
18に入射するが、前記入射部19の第1の光学界面1
9aは、前記第2の導光体18の前面の法線hとのなす
角度θ1が5〜15度の範囲の面であり、この第1の光
学界面19aは前記反射膜14に対して垂直に近いた
め、前記反射膜14で反射された光は、そのほとんど
が、第2の導光体18の各入射部19の第2の光学界面
19bおよび前記第3の光学界面20から取り込まれ
る。
【0086】そして、前記入射部19の第2の光学界面
19bから取り込まれた光のうちの反対側の第1の光学
界面19aに向かう光以外の光(第2の導光体18の前
面方向に向かう光)と、前記第3の光学界面20から取
り込まれた光は、直接第2の導光体18の前面から出射
し、また、前記第2の光学界面19bから取り込まれた
光のうちの前記第1の光学界面19aに向かう光は、こ
の第1の光学界面19aで全反射して前方に向きを変
え、第2の導光体18の前面から出射する。
【0087】また、この実施例では、前記第3の光学界
面20と前記第2の導光体18の前面の法線hとのなす
角度θ3を70〜90度の範囲に設定しているため、こ
の第3の光学界面20は、前記第1 の導光体11の各段
面13a上の反射膜14に対して平行に近い状態で対向
しており、したがって、前記第2の導光体18の前方か
ら入射し、前記第1の導光体11の各段面13a上の反
射膜14で反射されて前記第2の導光体18の前方に出
射する外光のうちの前記第3の光学界面20を通る光
を、この第3の光学界面20で全反射させることなく高
い透過率で透過させることができる。
【0088】そのため、前記第2の導光体18の前方に
出射する反射光は、この第2の導光体18にその前方か
ら様々な入射角で入射した外光が集光された高輝度の光
であり、また、この出射光も、正面方向に出射する光の
輝度が高い輝度分布の光である。
【0089】そして、前記第2の導光体18の前方に出
射した反射光は、前記液晶表示素子1にその背面から入
射し、この液晶表示素子1の各画素部Aを透過して前方
に出射する。
【0090】すなわち、前記照明手段10は、光源部1
5からの照明光を前方に出射するだけでなく、前方から
入射する外光を反射させて前方に出射する機能をもって
いるものであり、光源部15を点灯させて透過型表示を
行なうときは、前記光源部15からの光が、前記第1の
導光体11にその入射端面11aから取り込まれて前記
階段形状面13の複数の段差面13bから出射し、その
光が前記第2の導光体18に取り込まれ、この第2の導
光体18の前面から前方に出射する。
【0091】そして、このときは、前記第1 の導光体1
1の複数の段差面13bから出射する光のほとんどがロ
スなく前記第2の導光体18の背面の複数の入射部19
にその第1の光学界面19aから取り込まれ、その光が
前記入射部19の第2の光学界面19bにより全反射さ
れて前方に屈折し、所定方向に高い輝度で出射する指向
性をもった輝度分布の光となって前記第2の導光体18
の前方に出射する。そのため、前記光源部15からの光
を効率良く前方に出射することができる。
【0092】また、外光を利用する反射型表示を行なう
ときは、前記液晶表示素子1の前方から入射し、この液
晶表示素子1を透過してその背後の前記照明手段10に
入射する外光が、前記第2の導光体18を透過して前記
第1の導光体11の階段形状面13の複数の段面13a
上の反射膜14により反射され、その反射光が前記第2
の導光体18を透過してその前面から前方に出射する。
【0093】この場合、前記第1の導光体11の階段形
状面13は、前記複数の段面13aと、これらの段面1
3aをつなぐ複数の段差面13bとからなっているが、
前記階段形状面13を前方から見た形状は、前記複数の
段面13aがほとんど隙間なく連続して見える形状であ
り、したがって、前記第1の導光体11は、前方から入
射する外光に対して、平板状の反射板とほとんど変わら
ない反射特性を示すため、前方から入射した外光を効率
良く反射させることができる。
【0094】また、上記実施例では、前記第2の導光体
18を、前記複数の入射部19を間隔を存して設け、導
光体後面の前記各入射部19の間の領域を、前記第2の
導光体18の前方から入射した光を背面側に出射し、前
記第1の導光体11の各段面13a上の反射膜14によ
り反射された光を前記第2の導光体18に入射させる第
3の光学界面20とした構成としているため、この第2
の導光体18の前方から入射した外光を、この導光体1
8の背面の前記複数の入射部19およびその間の前記第
3の光学界面20から出射させるとともに、前記第1の
導光体11の各段面13a上の反射膜14で反射された
光を、前記複数の入射部19およびその間の第3の光学
界面20から第2の導光体18に取り込んで、その光を
前方に出射することができる。
【0095】さらに、上記実施例では、前記第2の導光
体18の前記入射部19の第1の光学界面19aと前記
第2の導光体18の前面の法線hとのなす角度θ1を5
〜15度の範囲に設定しているため、前記第1の導光体
11の各段差面13bから出射する光のほとんどを、前
記第1の光学界面19aを透過させて前記入射部19に
取り込むことができる。
【0096】また、上記実施例では、前記第2の導光体
18の前記3の光学界面20と前記第2の導光体18の
前面の法線hとのなす角度θ3を70〜90度の範囲に
設定しているため、前記第2の導光体18の前方から入
射し、前記第1の導光体11の各段面13a上の反射膜
14で反射されて前記第2の導光体18の前方に出射す
る外光のうちの前記第3の光学界面20を通る光を、こ
の第3の光学界面20で全反射させることなく高い透過
率で透過させることができる。
【0097】さらにまた、上記実施例では、前記第2の
導光体18の前記入射部19の第2の光学界面19b
を、前記第2の導光体18の前面の法線hとのなす角度
θ2が30〜50度の範囲の傾斜面としているため、前
記第1の光学界面19aから取り込んだ光を前記法線h
に近い方向に向けて屈折させ、前記第2の導光体18の
前面から、正面輝度の高い光を出射することができる。
【0098】そのため、上記照明手段10は、原理的に
は、光源部15からの光をほぼ100%前方に出射し、
前方から入射した外光もほぼ100%反射させて前方に
出射するとともに、前記光源部15からの光も、また前
記外光の反射光も、正面輝度の高い光として出射する。
【0099】すなわち、この表示装置は、液晶表示素子
1の背後に、光源部15からの光と前記液晶表示素子1
の前方から入射する外光とをそれぞれ前方に出射する機
能をもった前記照明手段10を配置することにより、半
透過反射板を用いずに2ウエイ表示を行なうようにした
ものであり、したがって、半透過反射板による光のロス
が無く、また、前記照明手段10が、光源部15からの
光も、前記液晶表示素子1の前方から入射する外光も効
率良く前方に出射するため、外光を利用する反射型表示
と、光源光を利用する透過型表示との両方の表示を充分
に明るくすることができる。
【0100】一方、この表示装置においては、前記光源
光を利用する透過型表示のときに、前記照明手段10の
第1の導光体11の複数の段差面13bから出射する光
が前記第2の導光体18の背面に形成された複数の入射
部19にその第1の光学界面19aから取り込まれ、そ
の光が前記入射部19の第2の光学界面19bにより前
方に向けて屈折されて、前記第2の導光体18の前面か
ら出射するため、前記第2の導光体18の前方に出射す
る光は、前記複数の入射部19のピッチP2に応じた輝
度分布の光である。
【0101】すなわち、透過型表示のときの前記第2の
導光体18の前方に出射する光は、前記入射部19に対
応する領域からの出射光の輝度が高く、前記入射部19
の間の部分(第3の光学界面20)に対応する領域から
の出射光の輝度が極く低い輝度分布の光である。
【0102】また、前記外光を利用する反射型表示のと
きは、前記液晶表示素子1の前方から入射した外光が、
前記第2の導光体18を透過して前記第1の導光体11
の複数の段面13a上の反射膜14により反射され、そ
の反射光が前記第2の導光体18を透過してその前面か
ら前方に出射するが、前記第1の導光体11の複数の段
面13a上の反射膜14により反射されて前記第2の導
光体18にその背面から入射する光のうちの前記入射部
19からの入射光の屈折状態と、前記入射部19の間の
第3の光学界面20からの入射光の屈折状態とが異なる
ため、この外光を利用する反射型表示のときも、前記第
2の導光体18の前面から前方に出射する光は、この第
2の導光体18の前記複数の入射部19のピッチP2に
対応した輝度分布の光である。
【0103】なお、前記第1の導光体11は、上述した
ように、前方から入射する外光に対しては平板状の反射
板とほとんど変わらない反射特性を示すため、前記第1
の導光体11の複数の段面13a上の反射膜14により
反射された反射光は、ほぼ均等な輝度分布の光であり、
したがって、反射型表示のときの前記第2の導光体18
の前記入射部19に対応する領域からの出射光の輝度
と、前記入射部19の間の部分(第3の光学界面20)
に対応する領域からの出射光との輝度の差は、前記透過
型表示のときに比べれば小さい。
【0104】しかし、この表示装置では、第2の導光体
18の複数の入射部19を、前記液晶表示素子1の画素
ピッチPaよりも小さいピッチP2で設けているため、
前記液晶表示素子1の全ての画素部Aにそれぞれ、前記
第2の導光体18の複数の入射部19に対応する領域の
うちの少なくとも1つの領域からの出射光が必ず入射
し、前記液晶表示素子1の全ての点灯画素部(光が透過
する状態に駆動される画素部)から光が出射する。した
がって、点灯画素の欠け落ちのない良好な画像を表示す
ることができる。
【0105】すなわち、前記第2の導光体18の入射部
19のピッチP2が液晶表示素子1の画素ピッチPaよ
りも大きいと、液晶表示素子1の各画素部Aのうち、前
記第2の導光体18の複数の入射部19に対応する領域
(以下、光源光出射領域という)に対向している画素部
Aには充分な輝度の光が入射するが、前記第2の導光体
18の光源光出射領域に対向していない画素部Aには充
分な輝度の光が入射しない。
【0106】そのため、前記液晶表示素子1の各画素部
Aを光が透過する状態に駆動しても、これらの画素部A
のうちの充分な輝度の光が入射しない画素部からは充分
な輝度の光が出射せず、そのため、点灯画素に欠け落ち
のある品質の悪い画像が表示される。
【0107】これに対して、前記第2の導光体18の入
射部19のピッチP2が液晶表示素子1の画素ピッチP
aよりも小さければ、液晶表示素子1の全ての画素部A
が、前記第2の導光体18の複数の光源光出射領域(入
射部19に対応する領域)のうちの少なくとも1つの領
域に必ず対向するため、液晶表示素子1の全ての画素部
Aにそれぞれ、前記第2の導光体18の複数の光源光出
射領域のうちの少なくとも1つの領域からの出射光が必
ず入射し、前記液晶表示素子1の全ての点灯画素部から
光が出射して、点灯画素の欠け落ちのない良好な画像が
表示される。
【0108】しかも、上記照明手段10は、前記第1 の
導光体11と第2の導光体18とを、前記第1 の導光体
11の前面の階段形状面13と、第2の導光体18の複
数の入射部19を形成した背面とを互いに対向させて配
置したものであるが、前記第1 の導光体11の前記階段
形状面13の複数の段差面13bのピッチP1と、前記
第2の導光体18の前記複数の入射部19のピッチP2
とが互いに異なっている(第2の導光体18の入射部1
9のピッチP2が、第1 の導光体11の段差面13bの
ピッチP1よりも小さい)ため、光源光を利用する透過
型表示のときも、また外光を利用する反射型表示のとき
も、前記照明手段10からの出射光は、モアレ縞の無い
光である。
【0109】すなわち、例えば前記第1 の導光体11の
複数の段差面13bのピッチP1と第2の導光体18の
複数の入射部19のピッチとを同じにする場合、それぞ
れの導光体11,18の加工精度に全く誤差がなけれ
ば、前記照明手段10からの出射光にモアレ縞が生ずる
ことはないが、現実には、ある程度の誤差は避けられ
ず、前記導光体11,18の加工精度に誤差があると、
第1 の導光体11の複数の段差面(出射面)13bのピ
ッチP1と第2の導光体18の複数の入射部19のピッ
チP2とが周期的にずれるため、光源部15からの光の
出射させるときも、外光の反射光を出射させるときも、
出射光にモアレ縞が発生する。
【0110】しかし、上記実施例のように、第1 の導光
体11の複数の段差面13bのピッチP1と、第2の導
光体18の複数の入射部19のピッチP2とを互いに異
ならせれば、導光体11,18の加工精度の誤差の有無
にかかわらず、第1 の導光体11の段差面13bと第2
の導光体18の入射部19との相対的なピッチのずれが
非周期的になるか、あるいは周期的であってもその周期
が大きくなるため、出射光にモアレ縞が生じることはな
い。
【0111】また、上記表示装置では、前記第2の導光
体18の前記複数の入射部19のピッチP2と、前記液
晶表示素子1の画素ピッチPaとが互いに異なっている
(第2の導光体19の入射部19のピッチP2が、液晶
表示素子1の画素ピッチPaよりも小さい)ため、前記
第2の導光体18の前面から出射し前記液晶表示素子1
を透過してその前方に出射する光も、モアレ縞の無い光
である。
【0112】さらに、上記表示装置では、上述したよう
に前記第1 の導光体11の段差面(出射面)13bのピ
ッチP1と前記第2の導光体18の入射部19のピッチ
P2とを互いに異ならせ、前記第2の導光体18の前記
入射部19のピッチP2と前記液晶表示素子1の画素ピ
ッチPaとを互いに異なせるともに、前記液晶表示素子
1の画素ピッチPaと、前記第1 の導光体11の前記複
数の段差面13bのピッチP1も互いに異ならせている
ため、前記モアレ縞をより効果的に無くし、さらに良好
な品質の画像を表示することができる。
【0113】なお、この実施例では、前記第1 の導光体
11の前記複数の段差面13bのピッチP1を、前記液
晶表示素子1の画素ピッチPaよりも大きくしており、
したがって、前記第1 の導光体11の階段形状面13の
加工を容易に行なうことができる。
【0114】この実施例のように、前記液晶表示素子1
の画素ピッチPaと、前記第1 の導光体11の複数の段
差面13bのピッチP1と、前記第2の導光体18の複
数の入射部19のピッチP2とを、P1>Pa>P2の
関係に設定する場合、これらのピッチの比は、 P1/Pa=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【0115】すなわち、前記各ピッチPa,P1,P2
を、P1>Pa>P2の関係に設定する場合、これらの
ピッチは、前記第2の導光体18の入射部19の各ピッ
チP2毎に前記第1 の導光体11の1 .3〜1 .7個も
しくは2.1〜2.8個もしくは3.5個以上の段差面
13bが対応し、前記第1 の導光体11の段差面13b
の各ピッチP1毎に前記第2の導光体18の1 .3〜1
.7個もしくは2.1〜2.8個もしくは3.5個以
上の入射部が対応し、前記第1 の導光体11の段差面1
3bの各ピッチP1毎に前記液晶表示素子1の1 .3〜
1 .7行もしくは2.1〜2.8行もしくは3.5行以
上の画素部Aが対応するように設定するのが好ましい。
【0116】その一例をあげると、前記液晶表示素子1
の画素ピッチPaが100μmであるときは、前記第2
の導光体18の入射部19の望ましいピッチP2は例え
ば40μm、前記第1 の導光体11の段差面13bの望
ましいピッチP1は例えば150μmであり、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を設定すれば、モアレ
縞が全く無い画像を表示することができる。
【0117】したがって、上記表示装置によれば、外光
を利用する反射型表示と、光源光を利用する透過型表示
との両方の表示を充分に明るくすることができ、しか
も、そのいずれの表示においても、点灯画素の欠け落ち
が無く、またモアレ縞の無い良好な品質の画像を表示す
ることができる。
【0118】なお、上記第1の実施例では、前記照明手
段10の第1 の導光体11の複数の段差面(出射面)1
3bのピッチP1を、液晶表示素子1の画素ピッチPa
よりも大きくしたが、前記第1 の導光体11の段差面1
3bのピッチP1は、前記液晶表示素子1の画素ピッチ
Paよりも小さくしてもよい。
【0119】ただし、その場合も、前記第1 の導光体1
1の段差面13bのピッチP1と第2の導光体18の入
射部19のピッチP2は、P1>P2の関係に設定し、
前記第2の導光体18の入射部19のピッチP2と前記
液晶表示素子1の画素ピッチPaは、Pa>P2の関係
に設定する。
【0120】図3はこの発明の第2の実施例を示す表示
装置の側面図であり、この実施例は、液晶表示素子1の
画素ピッチPaと、照明手段10の第1 の導光体11の
段差面(出射面)13bのピッチP1および第2の導光
体18の入射部19のピッチP2とを、P1>Pa>P
2の関係に設定したものである。
【0121】なお、この実施例の表示装置は、液晶表示
素子1の画素ピッチPaが上述した第1の実施例よりも
大きく、また、前記液晶表示素子1の画素ピッチPaと
前記第1 の導光体11の複数の段差面13bのピッチP
1とが、第1の実施例とは逆の関係(P1>Pa)にな
っているが、表示装置の基本的な構成は前記第1の実施
例のものと同じでとあり、また作用および効果も同じで
あるから、図に同符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0122】この実施例のように、前記液晶表示素子1
の画素ピッチPaと、前記第1 の導光体11の複数の段
差面13bのピッチP1と、前記第2の導光体18の複
数の入射部19のピッチP2とを、Pa>P1>P2の
関係に設定する場合、これらのピッチの比は、 Pa/P1=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【0123】すなわち、前記各ピッチPa,P1,P2
を、Pa>P1>P2の関係に設定する場合、これらの
ピッチは、前記第2の導光体18の入射部19の各ピッ
チP2毎に前記第1 の導光体11の1 .3〜1 .7個も
しくは2.1〜2.8個もしくは3.5個以上の段差面
13bが対応し、前記第1 の導光体11の段差面13b
の各ピッチP1毎に前記第2の導光体18の1 .3〜1
.7個もしくは2.1〜2.8個もしくは3.5個以
上の入射部が対応し、前記液晶表示素子1の各画素ピッ
チPa毎に前記第1 の導光体11の1 .3〜1 .7個も
しくは2.1〜2.8個もしくは3.5個以上の段差面
13bが対応するように設定するのが好ましい。
【0124】その一例をあげると、前記液晶表示素子1
の画素ピッチPaが150μmであるときは、前記第2
の導光体18の入射部19の望ましいピッチP2は例え
ば40μm、前記第1 の導光体11の段差面13bの望
ましいピッチP1は例えば100μmであり、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を設定すれば、モアレ
縞が全く無い画像を表示することができる。
【0125】図4はこの発明の第3の実施例を示す照明
手段の一部分の拡大側面図であり、この実施例は、照明
手段10の第2の導光体18の各入射部19の第2の光
学界面を19b′を、曲面からなる集光面としたもので
ある。
【0126】なお、この照明手段10は、前記第2の導
光体18の複数の入射部19の第2の光学界面19b′
を集光面としたものであるが、前記入射部19の第1の
光学界面19aの角度および各入射部19の間の第3の
光学界面20の角度は、上述した第1の実施例と同じで
あり、また、他の構成も第1 の実施例と同じであるか
ら、重複する説明は図に同符号を付して省略する。
【0127】この照明手段10によれば、第1 の導光体
11の複数の段差面13bから出射して第2の導光体1
8の複数の入射部19にその第1の光学界面19aから
取り込まれ、反対側の曲面からなる第2の光学界面19
b′により全反射されて前方に向けて屈折される光が、
図に実線矢印で示したように、前記第2の光学界面(曲
面からなる集光面)19b′の集光作用により所定の方
向(図では正面方向)に集光されるため、前記第2の導
光体18の前面から、より強い指向性をもった輝度分布
の光を出射することができる。なお、図4には外光の経
路は示していないが、外光も、前記第2の光学界面19
b′の集光作用により所定方向に集光して出射する。
【0128】したがって、この実施例の照明手段10を
用いれば、例えば前記第2の光学界面19b′を正面方
向に光を集光させるように設計することにより、表示装
置の表示画像の照明輝度をさらに高くすることができ
る。
【0129】なお、上記各実施例の表示装置は、表示手
段に液晶表示素子1を用いたものであるが、この発明
は、液晶表示装置に限らず、他の電気光学表示素子や、
透光性の画像印刷フィルムなどを表示手段とする表示装
置にも適用することができる。
【0130】
【発明の効果】この発明の表示装置は、透過型表示手段
の背後に、光源部からの光と前記表示手段の前方から入
射する外光とをそれぞれ前方に出射する機能をもった照
明手段を配置することにより、半透過反射板を用いずに
2ウエイ表示を行なうようにし、さらに、前記照明手段
を、光源部と、前記光源部からの照明光を導いて前記表
示手段に向けて出射する複数の出射面と前記表示手段の
前方から入射する外光を前記表示手段に向けて反射させ
るための前記出射面とは異なる複数の反射面とが形成さ
れた第1の導光体と、背面に前記第1 の導光体の前記段
差面から出射する光を取り込む第1の光学界面および前
記第1の光学界面から取り込んだ光を前方に向けて屈折
させる第2の光学界面とを有する突起状の複数の入射部
を備え、前記第1の導光体の前記複数の出射面から出射
する光を前記複数の入射部から取り込んでその光を前方
に出射するとともに、前方からの入射光を背面から出射
し、前記第1の導光体の前記複数の反射面により反射さ
せて前方に出射する第2の導光体とにより構成し、前記
第2の導光体の前記複数の入射部のピッチを、前記表示
手段の画素部の配列ピッチと、前記第1 の導光体の前記
複数の出射面のピッチのいずれよりも小さくしたもので
あるから、外光を利用する反射型表示と、光源光を利用
する透過型表示との両方の表示を充分に明るくすること
ができ、しかも、そのいずれの表示においても、点灯画
素の欠け落ちが無く、またモアレ縞の無い良好な品質の
画像を表示することができる。
【0131】この発明の表示装置において、前記第1の
導光体は、前記光源部からの光を取り込む少なくとも1
つの入射端面と、複数の段面およびこれらの段面をつな
ぐ複数の段差面とからなる階段形状の前面を有し、前記
複数の段面上に反射膜を設けて前記反射面を形成し、前
記複数の段差面を前記出射面とした構成のものが望まし
く、前記第1の導光体をこのような構成とすれば、この
第1の導光体に入射端面から取り込んだ前記光源部から
の光を前記階段形状面の複数の段差面から出射し、前方
からの入射光を前記階段形状面の複数の段面上の反射膜
より前方に反射させることができる。
【0132】また、この第1の導光体は、その階段形状
面を前方から見た形状が、前記複数の段面12aが連続
して見える形状であり、したがって、この第1の導光体
は、前方から入射する外光に対して、平板状の反射板と
ほとんど変わらない反射特性を示すため、前方から入射
した外光を効率良く反射させることができる。
【0133】また、前記第2の導光体は、前記複数の入
射部を間隔を存して設け、この導光体の背面の前記入射
部の間の領域を、前記第2の導光体の前方から入射した
光を背面側に出射し、前記第1の導光体の前記反射面に
より反射された光を前記第2の導光体に入射させる第3
の光学界面とした構成とするのが好ましく、前記第2の
導光体をこのような構成とすることにより、その前方か
ら入射した外光を、この導光体の背面の前記複数の入射
部およびその間の前記第3の光学界面から出射させると
ともに、前記第1の導光体の前記反射面で反射された光
を、前記複数の入射部およびその間の第3の光学界面か
ら第2の導光体に取り込んで、その光を前方に出射する
ことができる。
【0134】さらに、この発明の表示装置においては、
前記表示手段の画素部の配列ピッチと、前記第1 の導光
体の前記複数の出射面のピッチとを互いに異ならせるの
が好ましく、上述したように前記第1 の導光体の出射面
のピッチと前記第2の導光体の入射部のピッチとを互い
に異ならせ、前記第2の導光体の前記入射部のピッチと
前記表示手段の画素部の配列ピッチとを互いに異なせる
ともに、前記表示手段の画素部の配列ピッチと前記第1
の導光体の出射面のピッチも互いに異ならせれば、前記
モアレ縞をより効果的に無くし、さらに良好な品質の画
像を表示することができる。
【0135】その場合、前記表示手段の画素部の配列ピ
ッチPaと、前記第1 の導光体の前記複数の出射面のピ
ッチP1と、前記第2の導光体の前記複数の入射部のピ
ッチP2とを、P1>Pa>P2の関係に設定すると
き、つまり前記表示手段の画素部の配列ピッチよりも前
記第1 の導光体の前記複数の出射面のピッチを大きくす
るときは、これらのピッチPa,P1,P2の比を、 P1/Pa=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【0136】また、前記各ピッチPa,P1,P2をP
a>P1>P2の関係に設定するとき、つまり前記表示
手段の画素部の配列ピッチよりも前記第1 の導光体の前
記複数の出射面のピッチを小さくするときは、これらの
ピッチPa,P1,P2の比を、 Pa/P1=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすのが好ましく、このよう
に各ピッチPa,P1,P2の比を選ぶことにより、前
記モアレ縞を最も効果的に無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す表示装置の側面
図。
【図2】図1の一部分の拡大図。
【図3】この発明の第2の実施例を示す表示装置の側面
図。
【図4】この発明の第3の実施例を示す照明手段の一部
分の拡大側面図。
【符号の説明】
1…液晶表示素子(表示手段) A…画素部 10…照明手段 11…第1 の導光体 11a…入射端面 13…階段形状面 13a…段面 13b…段差面(出射面) 14…反射膜 15…光源部 18…第2の導光体 19…入射部 19a…第1の光学界面 19b…第2の光学界面(傾斜面) 19b′…第2の光学界面(曲面からなる集光面) 20…第3の光学界面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA14Z FA23Z FA41Z FA42Z FA45Z FB02 FD01 FD04 FD06 GA13 HA02 HA07 HA10 HA12 LA13 LA16 LA21 5G435 AA03 BB12 BB15 BB16 CC09 EE27 FF08 GG07 GG24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定ピッチで配列する複数の画素部を有
    し、これらの画素部の光の透過を制御して表示する透過
    型表示手段と、前記表示手段の背後に配置された照明手
    段とを備え、 前記照明手段は、 光源部と、 前記光源部からの照明光を導いて前記表示手段に向けて
    出射する複数の出射面と前記表示手段の前方から入射す
    る外光を前記表示手段に向けて反射させるための前記出
    射面とは異なる複数の反射面とが形成された第1の導光
    体と、 前記第1の導光体の前面側に配置され、前記第1の導光
    体の前記複数の出射面から出射する光を取り込んでその
    光を前方に出射するとともに、前方からの入射光を背面
    から出射し、前記第1の導光体の前記複数の反射面によ
    り反射させて前方に出射する第2の導光体とからなり、 前記第2の導光体は、光を出射する前面と、前記第1 の
    導光体の前記出射面から出射する光を取り込む第1の光
    学界面および前記第1の光学界面から取り込んだ光を前
    方に向けて屈折させる第2の光学界面とを有する複数の
    入射部を備えた背面とを有しており、 前記第2の導光体の前記複数の入射部のピッチが、前記
    表示手段の画素部の配列ピッチと、前記第1 の導光体の
    前記複数の出射面のピッチのいずれよりも小さいことを
    特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】前記第1の導光体は、前記光源部からの光
    を取り込む少なくとも1つの入射端面と、複数の段面お
    よびこれらの段面をつなぐ複数の段差面とからなる階段
    形状の前面とを有し、前記複数の段面上に反射膜を設け
    て前記反射面が形成され、前記複数の段差面により前記
    出射面が形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の表示装置。
  3. 【請求項3】前記第2の導光体の前記複数の入射部は間
    隔を存して設けられており、前記第2の導光体の背面の
    前記入射部の間の領域が、前記第2の導光体の前方から
    入射した光を背面側に出射し、前記第1の導光体の前記
    反射面により反射された光を前記第2の導光体に入射さ
    せる第3の光学界面となっていることを特徴とする請求
    項1または2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】前記表示手段の画素部の配列ピッチと、前
    記第1 の導光体の前記複数の出射面のピッチとが互いに
    異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに
    記載の表示装置。
  5. 【請求項5】前記表示手段の画素部の配列ピッチをP
    a、前記第1 の導光体の前記複数の段差面のピッチをP
    1、前記第2の導光体の前記複数の入射部のピッチをP
    2としたとき、これらのピッチが、P1>Pa>P2の
    関係で、それらの比が、 P1/Pa=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項
    4に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】前記表示手段の画素部の配列ピッチをP
    a、前記第1 の導光体の前記複数の出射面のピッチをP
    1、前記第2の導光体の前記複数の入射部のピッチをP
    2としたとき、これらのピッチが、Pa>P1>P2の
    関係で、それらの比が、 Pa/P1=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 P1/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 Pa/P2=1 .3〜1 .7もしくは2.1〜2.8も
    しくは3.5以上 のうち少なくとも1つを満たすことを特徴とする請求項
    4に記載の表示装置。
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