JP2000035129A - 変速装置 - Google Patents

変速装置

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JP2000035129A
JP2000035129A JP10206373A JP20637398A JP2000035129A JP 2000035129 A JP2000035129 A JP 2000035129A JP 10206373 A JP10206373 A JP 10206373A JP 20637398 A JP20637398 A JP 20637398A JP 2000035129 A JP2000035129 A JP 2000035129A
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transmission
damper mechanism
spring
plate
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Masato Tanaka
正人 田中
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とくにニュートラル状態でクラッチを切って
変速段をローに切り換えた際に発生する衝撃を吸収する
ことができる変速装置を提供する。 【解決手段】 一方の軸に回転自在に軸支された遊転歯
車43,スプライン結合された共転歯車46を有し、該
共転歯車46を軸方向に移動して隣接する遊転歯車43
に係合することにより他方の軸との間で遊転歯車43を
介して駆動力を伝達するようにした変速装置1におい
て、上記互いに係合する共転歯車46と遊転歯車43と
の間に、該係合時の衝撃を軽減するダンパ機構26を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動二輪車
に好適の変速装置に関し、詳細には、特にニュートラル
からロー(1速)に切り替えた場合、あるいは1速から
2速に変速した場合の衝撃(変速ショック,変速音)を
軽減できるようにしたダンパ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動二輪車の動力伝達機構は、エ
ンジン出力を、クランク軸, 一次減速機構, クラッチ装
置, 変速装置, 二次減速機構を介して後輪に伝達するよ
うに構成されている。
【0003】上記自動二輪車の変速装置には、入力側の
主軸に回転自在に軸支された遊転歯車,スプライン結合
された共転歯車のそれぞれを出力側のドライブ軸にスプ
ライン結合,軸支された共転歯車,遊転歯車のそれぞれ
に常時噛み合わせておき、何れかの共転歯車を軸方向に
摺動させて隣接する遊転歯車に結合させることにより変
速するようにした常時噛み合い式変速装置が採用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の常時噛み合
い式変速装置では、例えばクラッチを切って変速段をニ
ュートラルからロー(1速)に切り替えた際に、変速シ
ョック,変速音が発生するという問題がある。これは以
下の理由によるものと考えられる。常時噛み合い式変速
装置の場合、ニュートラル状態では、主軸側の共転歯車
及びこれに噛合しているドライブ軸側の遊転歯車は常時
回転しており、クラッチを切っても慣性により回転し続
けている。上記ローへの切り替え時にはドライブ軸側の
回転している1速遊転歯車に4速共転歯車のドグ爪を接
続することとなり、ドライブ軸上の遊転歯車(1st,
2nd, 3rd),主軸及び主軸上の共転歯車,クラッ
チ内の主軸と係合する部分(インナクラッチ他)の回転
慣性がドグ係合部に作用する。その結果上記変速ショッ
ク,変速音が発生するものと考えられる。
【0005】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、とくにニュートラル状態でクラッチを切って変速段
をローに切り換えた際に発生する衝撃を吸収することが
できる変速装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、一方
の軸に回転自在に軸支された遊転歯車,スプライン結合
された共転歯車を有し、該共転歯車を軸方向に移動して
隣接する遊転歯車に係合することにより他方の軸との間
で遊転歯車を介して駆動力を伝達するようにした変速装
置において、上記互いに係合する共転歯車と遊転歯車と
の間に、該係合時の衝撃を軽減するダンパ機構を設けた
ことを特徴としている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、上
記ダンパ機構は、上記遊転歯車の共転歯車との対向面に
共転歯車のドグ爪が進入する凹部を形成し、該凹部にス
プリングをその一端が該凹部の縦壁に当接するように配
置し、該スプリングの他端を圧縮する凸部及び上記ドグ
爪が当接する当接面を有するプレートを装着し、上記ス
プリングのばね力により上記プレートと遊転歯車とを互
いに反対方向に回転付勢した構造となっていることを特
徴としている。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、上記上記遊転歯車の正規の回転方向への回転時の衝
撃を軽減する主ダンパ機構と、該主ダンパ機構による衝
撃吸収動作により遊転歯車が反転した際の衝撃を軽減す
る副ダンパ機構とを備えていることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用効果】請求項1の発明に係る変速装置によ
れば、互いに接続させる共転歯車と遊転歯車との間に、
該接続時の衝撃を軽減するダンパ機構を設けたので、変
速時に発生する変速ショック,変速音を軽減できる。
【0010】請求項2の発明に係る変速装置によれば、
上記ダンパ機構を、遊転歯車の共転歯車との対向面に共
転歯車のドグ爪が進入する凹部を形成し、該凹部にスプ
リングをその一端が該凹部の縦壁に当接するように配置
し、該スプリングの他端を圧縮する凸部及び上記ドグ爪
が当接する当接面を有するプレートを装着し、上記スプ
リングのばね力により上記プレートと遊転歯車とを互い
に反対方向に回転付勢して構成したので、上記共転歯車
と遊転歯車との間の接続時の衝撃を上記スプリングのば
ね力により吸収することができるため、変速時に発生す
る変速ショック,変速音を軽減できる。
【0011】請求項3の発明に係る変速装置によれば、
遊転歯車の正規の回転方向への回転時の衝撃を軽減する
主ダンパ機構と、該主ダンパ機構による衝撃吸収動作に
より遊転歯車が反転した際の衝撃を軽減する副ダンパ機
構とを設けたので、スプリングの跳ね返りによる衝撃を
より確実に吸収できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1〜図13は請求項1,2
の発明に係る第1実施形態による常時噛み合い式変速装
置を説明するための図であり、図1は該変速装置の断面
側面図、図2はダンパ機構部分の一部断面正面図、図3
はドライブ軸側の1速歯車の4速歯車側から見た正面
図、図4は4速歯車の1速歯車側から見た正面図、図5
はプレートの1速歯車側から見た正面図、図6はダンパ
機構の断面側面図、図7,図8は1速歯車の断面側面
図、図9,図10は4速歯車,プレートの断面側面図、
図11はプレートの凸部部分の断面図、図12は4速歯
車のドグ爪部分の断面図、図13は動作を説明するため
の正面図である。
【0013】図1において、1は常時噛み合い式変速装
置、2はエンジン回転を該変速装置1に伝達又は遮断す
るクラッチ装置である。このクラッチ装置2は、クラン
ク軸9の減速小歯車10に噛合する減速大歯車3にリベ
ット22により結合されたアウタクラッチ4と、上記変
速装置1の主軸5にスプライン結合されたインナクラッ
チ6とを備えている。なお、上記減速小歯車10と減速
大歯車3とで一次減速機構が構成されており、また上記
減速大歯車3とクラッチアウタ4との間には、エンジン
側からのトルク変動を緩和するスプリング11が設けら
れている。
【0014】上記減速大歯車3ひいては上記アウタクラ
ッチ4は、上記主軸5にニードル軸受7及びスペーサ8
を介して回転自在に軸支されている。このアウタクラッ
チ4の径方向内側には複数の環状のアウタクラッチ板1
9が軸方向に移動可能に配設されており、該各アウタク
ラッチ板19の外周縁の凸部はアウタクラッチ4の係合
溝4aに共に回転するように係合している。
【0015】上記インナクラッチ6の径方向外側には複
数のインナクラッチ板15が上記アウタクラッチ板19
と交互に位置するようにかつ軸方向に移動可能に配設さ
れており、該各インナクラッチ板15の内周縁の凸部は
インナクラッチ6の係合溝6aに共に回転するように係
合している。なお、17はインナクラッチ6を上記主軸
5に固定するロックナットである。
【0016】上記インナクラッチ6の軸方向外側にはプ
レッシャプレート12が配置されており、該プレッシャ
プレート12はクラッチばね13の付勢力により上記ク
ラッチ板15,19を圧接させている。また上記プレッ
シャプレート12の軸芯部にはレリーズロッド12aが
相対回転自在に連結されており、該レリーズロッド12
aのラックにクラッチ軸12bのピニオンが噛合してい
る。なお、上記クラッチ軸12bはクランクケースに着
脱可能に装着されたケースカバー14の内面に回動自在
にかつリターンばねでクラッチオン位置に付勢して装着
されており、該クラッチ軸12bをクラッチレバーの把
持操作により回動させるとプレッシャプレート12が図
示右方に移動し、クラッチ装置2は遮断状態となる。
【0017】上記変速装置1は、上記主軸5の回転を後
輪に伝達するドライブ軸29を備えており、それぞれ両
端部が軸受30〜33を介してクランクケースにより回
転自在に支持されている。なお、37は後輪のドリブン
スプロケットに伝動チェンで連結されたドライブスプロ
ケットである。
【0018】上記主軸5には、1速歯車38が一体形成
され、2速歯車39が固定装着され、3速歯車40が軸
方向に移動可能にスプライン結合され、4速,5速歯車
41,42が回転自在に軸支されている。従って、1
速,2速,3速歯車38〜40は主軸5と共に回転する
共転歯車であり、4速,5速歯車41,42は主軸5に
対して回転自在の遊転歯車である。なお、上記1速歯車
38の最小径から5速歯車42の最大径まで徐々に大径
となっている。
【0019】また、上記ドライブ軸29には、上記主軸
側の1速〜5速歯車38〜42のそれぞれに噛合する1
速〜5速度歯車43〜47が装着されている。該ドライ
ブ軸29側では最大径の1速歯車43から最小径の5速
歯車47まで徐々に小径となっている。また1速〜3速
歯車43〜45は遊転歯車であり、4速,5速歯車4
6,47は共転歯車となっており、かつ該4速,5速歯
車46,47は軸方向に摺動可能となっている。
【0020】本実施形態の変速装置1では、ドライブ軸
29側の1速歯車43と4速歯車46との間にダンパ機
構26が配設されている。該ダンパ機構26は、上記1
速歯車43内にプレート48を相対回転自在に配置し、
該プレート48と1速歯車43との間に5個のコイルス
プリング49を周方向に向けて配設し、該プレート48
と1速歯車43とを互いに逆方向に付勢するように構成
されており、1速歯車43の惰性回転中のローへの切換
時に、1速歯車43と4速歯車46との間に発生する衝
撃を軽減するものである。
【0021】上記1速歯車43は噛合歯が形成され外周
部43aと上記入力軸29に支持される内周部43bと
をスポーク面43cで一体化した形状のものである。該
スポーク面43cの4速歯車46側には、上記プレート
48を摺動させる摺動面43dが環状に凹設されてお
り、上記外周部43aの内周面には上記プレート48の
脱落防止用サークリップ51の止め溝43eが凹設され
ている。
【0022】また上記1速歯車43のスポーク面43c
には、上記4速歯車46に等角度間隔毎に突設された5
個のドグ爪46aが挿入される5個の凹部43fが等角
度間隔毎に凹設されており、該凹部43fの回転方向後
側縁は当接面43f′となっている。そして上記各凹部
43fには、上記スプリング49が配設される開口43
gと上記プレート48の凸部48bが挿入される開口4
3hが形成されている。なお、4速歯車46において、
46bはシフトフォークが摺動自在に係合するフォーク
溝である。
【0023】また、上記プレート48は環状のもので、
その内周縁には、上記4速歯車46のドグ爪46aが当
接する5つの当接片48aが等角度間隔毎に内方に突出
するように形成されており、該各当接片48aの回転方
向前端面が上記ドグ爪46aへの前側当接面48a′と
なっている。また上記プレート48の上記1速歯車43
の摺動面43d側には、該1速歯車43の開口43h内
に挿入され、上記スプリング49の端面を押圧する5つ
の凸部48bが等角度間隔毎に突設されている。この凸
部48bの周方向一側面は該プレート48の表面に対し
て直角で、他側面は傾斜しており、該直角面48cに上
記スプリング49が当接する。また上記傾斜面48dは
上記凸部48bをスプリング49の端面と開口43hの
縁部との間に押し込む際のガイド面となる。
【0024】次に本実施形態装置の動作及び作用効果を
説明する。まず、本実施形態のダンパ機構26の組立に
当たっては、1速歯車43の各開口43gに上記スプリ
ング49を配置し、これにプレート48を被せるように
配置して該プレート48の凸部48bを開口43h内に
スプリング49を押し縮めるようにしながら挿入し、サ
ークリップ51を止め溝43eに嵌め込む。これにより
プレート48と1速歯車43とは互いに逆の回転方向に
付勢された状態となり、プレート48の当接片48aの
当接面48a′が1速歯車43の凹部43fの当接面4
3f′から回転方向前方に少し回動して位置することと
なる。この後、該ダンパ機構付き1速歯車43をドライ
ブ軸29に組み付ける。
【0025】エンジン運転時において変速装置1がニュ
ートラルの場合には、クランク軸9の回転がクラッチ装
置2を介して主軸5に伝達され、該主軸5の回転に伴っ
て主軸5,ドライブ軸29の1速歯車38,43、2速
歯車39,44、3速歯車40,45も回転しており、
ドライブ軸29側の歯車は図2に矢印aで示す回転方向
に回転している。そしてこのニュートラル状態からロー
(1速)に切り換える場合は、クラッチレバーを把持し
てクラッチ装置2を遮断状態にするとともに、チェンジ
ペダルをロー位置に踏み込む。すると、上記ドライブ軸
29上の4速歯車46がシフトホォークにより図1右方
に軸方向に移動し、これにより該4速歯車46のドグ爪
46aが上記プレート48の凹部43f内に進入し、図
2に示す状態となる。これにより1速歯車43は4速歯
車46を介してドライブ軸29に結合され、クラッチレ
バーを元に戻してクラッチ装置2を伝達状態とすること
によりエンジン回転がクラッチ装置2から主軸5を介し
てドライブ軸29に伝達され、走行可能となる。
【0026】ここで上記主軸5はクラッチ装置2を遮断
状態にしても慣性によりしばらく回り続けており、その
ため従来装置ではこの主軸回転中にチェンジペダルを踏
み込むとドグ爪と1速歯車との係合時に衝撃が発生する
という問題があった。本実施形態では、チェンジペダル
を踏み込むと、4速歯車46のドグ爪46aが慣性によ
り回転している1速歯車43の凹部43f内に進入し、
プレート48の当接片48aの当接面48a′に当接す
る。するとまず該プレート48の回転が阻止され、1速
歯車43のみがスプリング49を圧縮しつつ回動し、続
いて凹部43fの当接面43f´がドグ爪46aに当接
して上記慣性による回転が停止し、図13に示す状態と
なる。このようにドグ爪46aと1速歯車43とが係合
する場合に上記スプリング49が圧縮され、しかる後に
ドグ爪46aと当接面43f′とが係合することから、
ニュートラルからローへの切換時の衝撃が軽減される。
なお、上記1速歯車43及びプレート48は上記スプリ
ング49のばね力により上記図13の状態から直ちに逆
方向に回転して図2の状態に戻る。
【0027】ここで上記スプリング49のばね力は、1
速歯車43,38,主軸5等の慣性により空転している
回転力を減衰させる程度に設定してあるのであり、通常
の動力伝達状態では、スプリング49は容易に収縮し、
1速歯車43の当接面43f′がドグ爪46aに当接
し、支障なく動力の伝達が行われる。
【0028】なお、上記実施形態では、スプリング49
を径方向外側にドグ爪46aを径方向内側に配置した
が、これらは逆にスプリング49を径方向内側にドグ爪
46aを径方向外側に配置しても勿論良い。またスプリ
ング49をドグ爪46aと同じ側に配置したが、このス
プリング49をドグ爪46aに対して裏側に配置しても
勿論良い。
【0029】また、上記実施形態では、衝撃を吸収する
弾性体としてスプリング49を用いた例を説明したが、
上記弾性体としてはゴム材を用いても良く、また、上記
スプリング49の配設数は5個に限らないのは勿論であ
り、4個以下又は6個以上でも良い。
【0030】また、上記実施形態では、上記スプリング
49を上記ドライブ軸29の1速歯車43に設けたが、
上記スプリング49を2速歯車44に設けるようにして
も良い。
【0031】また、上記実施形態では、上記プレート4
8を1速歯車43の摺動面43dに対して自由に回動で
きるように配置し、上記スプリング49の弾性力のみに
より衝撃を吸収するようにしたが、図14に示すよう
に、上記プレート48の背面に皿ばね57を配設し、該
皿ばねによる摩擦抵抗を利用して上記衝撃を吸収するよ
うにしても良い。このようにした場合には、上記スプリ
ング49の跳ね返りによる衝撃を吸収する効果も得られ
る。また、変速装置1の潤滑油をスプリング49の収納
空間へ導く構成とし、上記ダンパ機構26の作動時(ス
プリングの伸縮時)に上記空間へのオリフィスを経由し
た油の出入りの抵抗を利用しても良い。
【0032】図15は、上記スプリング49の跳ね返り
による衝撃をより確実に吸収できるようにした請求項3
の発明に係る第2実施形態を説明するための正面図であ
る。本実施形態では、上記1速歯車43の正規の回転方
向への回転時の衝撃を軽減する主ダンパ機構26と、該
主ダンパ機構26による衝撃吸収動作により上記1速歯
車43が反転した際の衝撃を軽減する副ダンパ機構2
6′とを備えている。
【0033】上記主ダンパ機構26は、上記第1実施形
態のものと同様に、1速歯車43の凹部43fの前側壁
43f′とプレート48の凸部48bとの間に3組のス
プリング49を介在させ、該プレート48の前側当接面
48a′にドグ爪46aの後面bを当接させるように構
成されている。
【0034】一方、上記副ダンパ機構26′は、上記プ
レート48に上記凸部48bと回転方向逆側に凸部48
b′を形成し、該凸部48b′と凹部43fの後側壁4
3f′′との間に2組のスプリング49′を配設し、ま
たプレート48の当接片48aに後側当接面48a′′
を形成し、該後側当接面48a′′に上記ドグ爪46a
の前面cを当接させるように構成されている。なお、本
実施形態では主,副ダンパ機構26,26´のばね力の
つり合いによって回転力を伝達しない状態での角度位置
が決定されている。
【0035】本第2実施形態では、チェンジペダルをニ
ュートラルからローに踏み込むと、ドグ爪46aの後面
bにプレート48の前側当接面48a′が当接し、3組
のスプリング49が収縮して衝撃力が軽減され、1速歯
車43の前側壁43f′がドグ爪46aの後面bに当接
する。そしてこの直後にスプリング49の反発力により
1速歯車43及びプレート48は図15の状態に戻り、
さらに勢いで逆方向に反転し、今度はプレート48の後
側当接面48a′′がドグ爪46aの前面cに当接し、
2組のスプリング49′が収縮してこの際の衝撃を軽減
する。
【0036】このように本第2実施形態では、上記1速
歯車43の正規の回転方向への回転時の衝撃を軽減でき
るとともに、該1速歯車43がスプリング49の反発力
により反転した際の衝撃も軽減でき、ニュートラルから
ローへの切換時の変速ショック及び変速音をより一層確
実に減少できる。
【0037】図16〜図19は、上記スプリング49の
跳ね返りによる衝撃をより確実に吸収できるようにした
請求項3の発明に係る第3実施形態を説明するための図
であり、図16は正面図、図17は図16のXVII−XVII
線断面図、図18は図16のXVIII−XVIII 線断面図、
図19は図18の作動状態を示す図である。
【0038】本第3実施形態は、上記実施形態における
1速歯車43´の正規の回転方向への回転時の衝撃を軽
減する主ダンパ機構と、該衝撃吸収動作により上記1速
歯車43が反転した際の衝撃を軽減する副ダンパ機構と
を兼ねるダンパ機構26′′を備えている。
【0039】本第3実施形態では、1速歯車43´とし
て、上記実施形態の歯車43の開口43g,開口43h
を上記スプリング49が配設される1つの開口43iと
したものを用いており、また、プレート48´として、
上記実施形態のプレート48の凸部48bをなくし、上
記開口43iに対向して上記スプリング49が配設され
る開口48eを形成したものを用いている。なお、本実
施形態のプレート48´は上記実施形態のプレート48
よりその軸方向厚さが厚く形成されている。
【0040】本第3実施形態では、上記実施形態同様に
チェンジペダルをニュートラルからローに踏み込むと、
ドグ爪46aの後面bにプレート48´の前側当接面4
8a′が当接し、図19に示すように、上記スプリング
49が、上記歯車43´の開口43iの端面43hによ
り上記プレート48´の開口48eの端面48fに対し
て圧縮され、この際に衝撃力が軽減される。
【0041】そしてこの直後にスプリング49の反発力
により1速歯車43´及びプレート48´は逆方向に反
転し、今度はプレート48´の後側当接面48a′′が
ドグ爪46aの前面cに当接し、上記スプリング49
が、上記歯車43´の開口43iの端面43jにより上
記プレート48´の開口48eの端面48gに対して圧
縮され、この際に衝撃力が軽減される。
【0042】このように本第3実施形態では、上記1速
歯車43´の正規の回転方向への回転時の衝撃を軽減で
きるとともに、該1速歯車43´がスプリング49の反
発力により反転した際の衝撃も軽減でき、ニュートラル
からローへの切換時の変速ショック及び変速音をより一
層確実に減少できる。
【0043】また、本第3実施形態では、上記第2実施
形態の歯車43の開口43g,開口43hを1つの開口
43iとし、上記第2実施形態のプレート48の凸部4
8bをなくしたので、それだけ加工の手間を軽減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による常時噛み合い式変
速装置の断面側面図である。
【図2】上記変速装置のダンパ機構部分の一部破断正面
図である。
【図3】上記変速装置の1速歯車の正面図である。
【図4】上記変速装置の4速歯車の正面図である。
【図5】上記変速装置のプレートの正面図である。
【図6】上記変速装置のダンパ機構部分の断面側面図
(図2のVI-VI 線断面図) である。
【図7】上記変速装置の1速歯車の断面側面図(図3の
VII-VII 線断面図)である。
【図8】上記変速装置の1速歯車の断面側面図(図3の
VII-VIII線断面図)である。
【図9】上記変速装置の4速歯車の断面側面図(図4の
IX-IX 線断面図)である。
【図10】上記変速装置のプレートの断面側面図(図5
のX-X 線断面図) である。
【図11】上記変速装置のプレートの凸部の断面側面図
(図5のXI-XI 線断面図)である。
【図12】上記変速装置の4速歯車のドグ爪部分の断面
側面図(図4のXII-XII 線断面図)である。
【図13】上記ダンパ機構の動作を説明するための正面
図である。
【図14】上記ダンパ機構の変形例を説明するための断
面側面図である。
【図15】請求項3の発明に係る第2実施形態のダンパ
機構を示す正面図である。
【図16】請求項3の発明に係る第3実施形態のダンパ
機構を示す正面図である。
【図17】図16のXVII−XVII線断面図である。
【図18】図16の XVIII−XVIII 線断面図である
【図19】図18の作動状態を示す図である。
【符号の説明】
5 主軸 26 ダンパ機構(主ダンパ機構) 26′ 副ダンパ機構 26′′ ダンパ機構(主,副ダンパ機構) 29 ドライブ軸 43,43′ 1速歯車(遊転歯車) 43f 凹部 43f′前側壁(縦壁) 46 4速歯車(共転歯車) 46a ドグ爪 48,48′ プレート 48a′ 前側当接面 48b 凸部 48g,48f 端面(凸部) 49 スプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の軸に回転自在に軸支された遊転歯
    車,スプライン結合された共転歯車を有し、該共転歯車
    を軸方向に移動して隣接する遊転歯車に係合することに
    より他方の軸との間で遊転歯車を介して駆動力を伝達す
    るようにした変速装置において、上記互いに係合する共
    転歯車と遊転歯車との間に、該係合時の衝撃を軽減する
    ダンパ機構を設けたことを特徴とする変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記ダンパ機構は、
    上記遊転歯車の共転歯車との対向面に共転歯車のドグ爪
    が進入する凹部を形成し、該凹部にスプリングをその一
    端が該凹部の縦壁に当接するように配置し、該スプリン
    グの他端を圧縮する凸部及び上記ドグ爪が当接する当接
    面を有するプレートを装着し、上記スプリングのばね力
    により上記プレートと遊転歯車とを互いに反対方向に回
    転付勢した構造となっていることをを特徴とする変速装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記遊転歯車
    の正規の回転方向への回転時の衝撃を軽減する主ダンパ
    機構と、該主ダンパ機構による衝撃吸収動作により遊転
    歯車が反転した際の衝撃を軽減する副ダンパ機構とを備
    えていることを特徴とする変速装置。
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