JP2000034886A - シールド機およびシールド機を用いた地盤改良方法 - Google Patents

シールド機およびシールド機を用いた地盤改良方法

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JP2000034886A
JP2000034886A JP10202483A JP20248398A JP2000034886A JP 2000034886 A JP2000034886 A JP 2000034886A JP 10202483 A JP10202483 A JP 10202483A JP 20248398 A JP20248398 A JP 20248398A JP 2000034886 A JP2000034886 A JP 2000034886A
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cutter head
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shield
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Kazuyuki Taniguchi
和之 谷口
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Sato Kogyo Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シールド機周囲あるいは周囲の任意の角度範囲
に限定して地盤改良を行い得るようにする。 【解決手段】マシン本体の前面にカッターヘッド2を備
え、このカッターヘッド2を掘削方向軸回りに回転させ
ることにより掘削を行うシールド機1において、前記カ
ッターヘッド2の周面若しくはこの近傍部位に地盤硬化
材を噴射する噴射ノズル12を設け、シールド機1の掘
進に併行してシールド機周囲にのみ地盤固化体を形成す
るようにする。また、前記カッターヘッド2に対して回
転角度検出手段18を設け、カッターヘッド回転時にお
ける前記噴射ノズル位置を把握し、カッターヘッド2の
1回転周期内における噴射開始位置と噴射終了位置とを
制御することにより任意の角度範囲に地盤改良体を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールド発進部お
よび到達部、構造物周辺地盤、河川下地盤、曲線部、地
中接合等、シールド機の通過部周辺に地盤改良を必要す
る場合に、シールド機周囲の必要な範囲のみにシールド
機側から地盤改良が行えるようにしたシールド機および
シールド機を用いた地盤改良方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤中にトンネルを形成するシールド工
法においては、シールド機による掘削に際し、要所で地
盤改良を必要としている。たとえば、シールド機を発進
立坑から地盤中に掘進させる場合には、背面地山の緩み
に対する地盤強化や坑口処理の際の湧水や土砂崩壊の防
止のために、図14に示されるように、図示されない、
地上側に設置された地盤改良装置からシールド機通過地
盤まで貫入された注入ロッドによって発進部周辺の地盤
を改良した後(改良部分は符号G)、立坑側壁50の内
側にエントランスパッキン51を取り付けるとともに、
このエントランスパッキン51の内側を削り取ってシー
ルド通過孔を形成し、シールド機52を前記地盤改良部
Gに向けて発進させるようにしている。
【0003】また、到達立坑にシールド機52が到達す
る際にも、図15に示されるように、到達立坑53手前
の地盤部分を、地上側に設置した図示されない地盤改良
装置によって地盤改良した後、この地盤改良部G内を掘
進させ、立坑53の側壁に形成された通過孔より到達立
坑53内へ引き出すようにしている。
【0004】他方、シールド機52の通過路線に近接し
て地上または地中に構造物が存在する場合に構造物の沈
下や変形を防止するためシールド通過部周辺を予め地盤
改良したり、河川下をシールド機が通過する場合に止水
および地盤強化のため河川下地盤を地盤改良したり、さ
らには曲線掘削部や地中接合部などに対してもシールド
機周辺の地盤強化のために地盤改良が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た地盤改良工事は、すべて地上側に設置された地盤改良
装置によって行われていたため、特に立坑深度(トンネ
ル深度)が深いなどの場合は地盤改良の施工精度が低下
し、部分的に硬化材が行き渡らず未硬化部分ができ、立
坑内に湧水が流入することがあるなどの問題があった。
また、地上側にビルなどの大規模構造物が存在している
ため地盤改良を行うことが実質的に困難であったり、さ
らに河川下の地盤改良の場合は河川内に作業用足場を構
築しなければならず、地盤改良に伴う工費が嵩むなどの
問題があった。
【0006】また、特にシールド方式が泥水式の場合、
シールド機52が地盤改良部Gを通過する際、地盤改良
によって固形化された地山が塊状掘削土のままカッタチ
ャンバに取り込まれ、これが排泥管を閉塞させるなどの
問題が発生していた。この閉塞によって泥水圧に大幅な
変動が生じ、地山条件や流体輸送条件等にもよるが、切
羽の安定が保てなくなったため泥水の噴発や切羽地山の
呼び込み等、重大な事故を招く虞があった。
【0007】他方で、シールド発進部や到達部などは地
盤改良が必要な領域は通常シールド通過断面の周囲であ
るにも拘わらず、地上からの施工ではこのシールド周囲
に限定した地盤改良が実質的に困難であるとの理由か
ら、シールド機の通過断面も含めた範囲に亘って地盤改
良が行われており、施工的かつ工費的な無駄が生じてい
た。もちろん、この無駄はシールド径が大きくなれば成
るほど増大することになる。
【0008】そこで本発明の主たる課題は、シールド機
によってトンネルを構築するシールド工法において、従
来の地上側から行われていた地盤改良工事に伴って発生
していた種々の問題を一挙に解決すべく、シールド機の
周囲あるいは周囲の任意範囲に限定して地盤改良が行え
るようにしたシールド機およびシールド機を用いた地盤
改良方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、マシン本体の前面にカッターヘッドを備
え、このカッターヘッドを掘削方向軸回りに回転させる
ことにより掘削を行うシールド機において、前記カッタ
ーヘッドの周面若しくはこの近傍部位に限定して地盤硬
化材を噴射する噴射ノズルを設け、シールド機の掘進に
併行しながら前記カッターヘッドの回転に伴ってシール
ド機の周囲にのみ地盤固化体を形成するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0010】この場合において、前記カッターヘッドに
対して回転角度検出手段を設け、カッターヘッド回転時
における前記噴射ノズル位置を把握し、カッターヘッド
の1回転周期内における噴射開始位置と噴射終了位置と
を制御することによりシールド機周囲の任意範囲に地盤
固化体を形成するようにすれば、シールド機の全周に亘
ってドーナッツ状に地盤改良体を形成する以外に、たと
えば地上にビル等の構造物が存在する場合にその影響域
のみに断面扇状に地盤固化体を形成できるようになる。
【0011】他方、シールド機を用いた地盤改良方法
は、シールド発進部、シールド到達部、近接構造物の周
辺地盤、河川下地盤、曲線部、地中接合等、シールド機
の通過部周辺に地盤改良を必要する場合において、シー
ルド機のカッターヘッドの周面若しくはこの近傍部位に
限定して設けられた噴射ノズルから、シールド機の掘進
に併行してかつカッターヘッドの回転に伴ってシールド
機周囲に向けて地盤硬化材を連続的または断続的に噴射
し、シールド機が通過する断面外のシールド機周囲に地
盤固化体を形成することを特徴とするものである。
【0012】本発明においては、シールド機のカッター
ヘッド周面若しくはその近傍に噴射ノズルを設け、カッ
ターヘッドの回転と共に、前記噴射ノズルから地盤硬化
材を放射方向に向けて噴射し、掘進に併行してシールド
機の周囲に地盤改良体を形成するようにしている。した
がって、トンネル深さに関係なく、シールド機の回りに
精度良く地盤改良体を形成できるようになるため、確実
に地山を補強できるようになるととともに、止水性を向
上できるようになる。また、地上側での構造物占有状況
や河川下横断などの施工条件上の制約を一切受けること
なく、容易に地盤改良工事が行えるようになる。
【0013】さらに、シールド機の前方側には一切地盤
固化体を形成しないため、前述したように掘削時に塊状
掘削土砂が排泥管に閉塞するなどの事態が回避できるよ
うになる。また、シールド機の前方に地盤固化体を形成
せず、必要な改良範囲長さに亘ってかつシールド機周囲
の必要な角度範囲に亘って地盤改良体を効率的に形成で
きるようになるため、地盤改良に伴う無駄が一切発生せ
ず、地盤改良工事に伴う工費を大幅に低減できるように
なる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図1は通常の泥水式シ
ールド機1の概略断面図であり、図2は前記泥水式シー
ルド機1に本発明を適用した場合の概念図であり、図3
はその正面図である。
【0015】泥水式シールド機1は、自立性の小さい軟
弱な土質や地下水位が高い砂質、砂礫質地盤に対して適
用されるシールド機であり、切羽の安定はカッターチャ
ンバ5内に送泥管7を通じて泥水を供給し、その泥水圧
および泥水の安定液作用並びにカッターヘッド2の山留
め作用によって図られるようになっている。
【0016】マシン本体の前面にはカッタヘッド2を備
え、このカッターヘッド2の前面に固定された多数のカ
ッタービット3,3…により地山を連続的に破砕して掘
進する。破砕された掘削土砂はカッターチャンバ5内に
取り込まれ、アジテータ4により細かく破砕されるとと
もに、排泥管8を通じて図示しない排土処理施設まで輸
送される。なお、6は前記カッターヘッド2を回転させ
るためのカッターモータであり、10はシールド機1を
セグメント11を反力部材として前進させるためのシー
ルドジャッキである。また、シールド機1の後方側では
逐次エレクター9によりセグメント11が掘削面の周囲
に設置される。
【0017】本発明では、特に前記カッターヘッド2の
周面またはその近傍位置に対して地盤硬化材をシールド
機1の周囲に向けて噴射する噴射ノズル12が設けられ
ている。また、シールド機1の内部または外部(地上を
含む。)には、たとえばセメントミルク系硬化材と水と
を混合して作製された地盤硬化材を貯留している硬化材
タンク14が設けられるとともに、この硬化材を超高圧
で噴射するための超高圧ポンプ13が配設され、硬化材
送給路16を通じて前記噴射ノズル12まで送給される
ようになっている。なお、前記噴射ノズル12からの噴
射圧は概ね200〜400kgf/cm2程度に設定される。
【0018】一方、前記硬化材の噴射距離を増大させる
ために、コンプレッサー15が設けられ、圧縮空気が空
気送給路17を通じて前記噴射ノズル12部位まで送給
された後、前記噴射ノズル12の周囲から地盤硬化材を
囲むように噴射されるようになっている。この圧縮空気
の随伴によって噴射距離は概ね500mm〜1000mm程
度とすることが可能となる。
【0019】前記地盤改良装置は、所謂「JSG工法」
において使用される装置構成を応用したものであるが、
他には「CCP工法」のように地盤硬化材だけを噴射す
るようにしてもよいし、或いは「コラムジェットグラウ
ト工法」のように、空気を伴った超高圧水を地盤中に噴
射させて地盤を切削し、これとは別に設けた噴射ノズル
から地盤硬化材を噴射するようにしてもよい。
【0020】前記噴射ノズル12部の構造は、地盤改良
がシールド機1の掘進に併行して行われるため、前記噴
射ノズル12部から所定の幅若しくは範囲に亘って硬化
材を噴射できるようにし、シールド機1が前進する過程
でカッターヘッド2の1回転時に形成される地盤固化体
同士を相互にラップさせながらシールド機1の周囲に地
盤固化体を連続的に形成するのが望ましい。
【0021】具体的には、図4に示されるように、カッ
ターヘッド2の周部に対して噴射ノズル12を保持する
回転ヘッド20を軸受21,21によって支持しながら
自転可能に埋設状態で取り付け、かつ回転ヘッド20の
底部側周囲にギヤ22を設けるとともに、別途配設され
た油圧モータ23の原動ギヤ24と歯合させ、前記油圧
モータ23の回転により回転ヘッド20を回転可能とし
ている。また、前記回転ヘッド20の内部には、略へ字
状に屈曲した硬化材噴射管25と、この硬化材噴射管2
5の外側に同心的に配置された外管26とを設け、この
硬化材噴射管25と外管26との間の環状空間を圧縮空
気送給路として使用し、前記硬化材噴射管25と屈曲外
管26とを共にスイベルジョイント27によって回転可
能な状態で封水している。
【0022】従って、硬化材送給路16を通じて送られ
てきた超高圧硬化材は前記硬化材噴射管25の先端から
噴射され外方に噴射されるとともに、空気送給路16を
通じて送られた圧縮空気は前記スイベルジョイント27
を介して前記環状送給路を通り硬化材の外周を包むよう
に外方に噴射される。かかる硬化材の噴射が前記回転ヘ
ッド20の回転に伴って行われることにより、地盤硬化
材が円錐状に噴射されるようになる。
【0023】次いで図5に示される噴射ノズル構造は、
「CCP工法」のように、圧縮空気を随伴させることな
く硬化材のみを単独で地盤中に噴射させるようにした場
合の噴射機構の例であり、主に噴射距離を望まないよう
な小径シールドに対して適用される。回転ヘッド20の
回転軸芯Oから偏心させた位置に回転軸芯方向に向けて
硬化材を噴射する複数のノズル28,28…を設け、回
転ヘッド20の回転により各ノズル28,28…を回転
軸芯Oを中心として公転させることにより、実質的に所
定の範囲に亘って硬化材を噴射できるようにしたもので
ある。各ノズル28,28…に対する硬化材の送給は、
各ノズル28の背面側にそれぞれ硬化材分岐流路29,
29…を形成するとともに、回転ヘッド20の背面側に
前記硬化材分岐流路29,29…に連通する硬化材チャ
ンバ30を形成し、硬化材送給路16を通じて送られて
きた硬化材を前記硬化材チャンバ30を介して各硬化材
分岐流路29,29…に送りノズル28,28…から噴
射させるようにしている。なお、符号31は硬化材が回
転ヘッド20の背面から洩れないようにするためのシー
ル材である。
【0024】以下、前述したシールド機1を用いてシー
ルド機1の周囲に地盤改良を行う幾つかの例について詳
述することとする。
【0025】図6〜図8に示される第1の例は、本シー
ルド機1を用いたシールド発進時の地盤改良例である。
図6に示されるように、発進立坑32の内部にシールド
機1を組み立てるとともに、反力壁33を組み立て、さ
らにシールド機1の内部に硬化材タンク14,超高圧ポ
ンプ13およびコンプレッサー15を設備する。次い
で、図7に示されるように、シールド機1の後方側に仮
組セグメント35を組み立て、前進時の反力が取れるよ
うにするとともに、立坑側壁にエントランスパッキン3
4を取付け、その内部を切削し通過孔を形成した後、カ
ッターヘッド2が地盤中に位置するまでシールド機1を
前進させる。この状態から超高圧ポンプ13およびコン
プレッサー15を始動させるとともに、カッターヘッド
2を回転させ、シールド機1の周囲に向けて硬化材を噴
射させながら掘削を開始する。
【0026】特に、地盤改良中は未硬化部分が出来ない
ようにカッターヘッド2の回転速度、掘進速度および硬
化材注入量等の十分な管理を行いながら掘進を行い、か
つ地盤硬化材の噴射によって周辺地盤に変形や盛り上が
りが生じないように、掘削土量、スライム量および排土
量のバランスを図るようにする。その後、図8に示され
るように、所定の地盤改良範囲長Lに亘って地盤改良体
Gを形成しながら掘進したならば、硬化材の噴射を止
め、硬化材タンク14,超高圧ポンプ13およびコンプ
レッサー15等の設備を撤去した後、通常の掘進作業に
入る。
【0027】次いで、図9〜図11に示される第2の例
は、本シールド機1を用いたシールド到達時の地盤改良
例である。図9に示されるように、到達立坑36の手前
でシールド機1を停止させ、硬化材タンク14,超高圧
ポンプ13およびコンプレッサー15等を設備し地盤改
良のための準備を行う。シールド機1が掘進し所定の改
良区域に達したならば図10に示されるように、前記超
高圧ポンプ13およびコンプレッサー15を始動させ、
シールド機1の掘進に併行しながら硬化材をシールド機
1の周囲に向けて噴射し、シールド機1の周囲に地盤改
良体を連続的に形成する。その後、カッターヘッド2が
到達立坑36の側壁外面に到達したならば、カッタヘッ
ド2によって前記側壁を切削するか、到達立坑36の内
部側からシールド通過孔を形成するかしてシールド機1
を立坑内部まで引き出す。この際、到達立坑36内部へ
の土水流入を確実に防止するために、噴射圧を小さくし
ながらもカッターヘッド2に設けられた噴射ノズル12
が到達立坑36内部に入り込むまで地盤改良作業を継続
する。
【0028】他方、図12に示される第3例は、河川下
をシールド機1が通過する場合の地盤改良例である。従
来、河川下の地盤改良の場合には河川内に大掛かりな施
工用足場を設けなければ地盤改良工事が出来なかった
が、本方法では地上側に一切の足場を必要とすることな
く、掘進に併行しながら河川下を簡単に地盤改良するこ
とが可能となる。
【0029】さらに、図13に示される第4例は、地上
にビルなどの構造物37が存在する近接地盤内をシール
ド機が通過する場合の地盤改良例である。かかるケース
においても、前述した3例の場合と同様にシールド機1
の全周に亘って地盤固化体を形成するようにしてもよい
が、本例では特に構造物の影響範囲のみに限定して地盤
改良を行うようにしてある。
【0030】図2に示されるように、カッターヘッド2
の回転軸に対してロータリーエンコーダまたは電磁式回
転センサ等の回転角度検出手段18を設け、噴射ノズル
12の回転周期内の位置を常時把握できるようにしてお
き、この回転角度検出手段18からの信号を受信した制
御器19では、この回転角度信号に基づいて超高圧ポン
プ13およびコンプレッサー15に対して始動信号また
は停止信号を送り、カッターヘッド1の1回転周期内に
おいて噴射開始位置と噴射終了位置とを制御するように
している。図13において、構造物37の杭基礎38の
下端から斜め下45度方向に引かれた線Tよりも下側が
構造影響域であり、この45度方向線Tの下側域に限定
して地盤固化体を形成したい場合は、カッターヘッド2
の1回転中に噴射ノズル12が前記45度方向線T上に
位置した時(ポイントS )、またはタイムラグを考
慮してその直前位置で地盤硬化材の噴射を開始し、その
後45度方向線T上の点S に位置した時に噴射を停
止させる操作を1回転時毎に繰り返すことにより、前記
45度方向線Tの下側領域にのみ地盤固化体を形成する
ことができるようになる。
【0031】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、シー
ルド発進部、シールド到達部、近接構造物の周辺地盤、
河川下地盤、曲線部、地中接合等、シールド機の通過部
周辺に地盤改良を必要する場合において、シールド機の
カッターヘッドに噴射ノズルを設け、掘進に併行して地
盤改良を行うようにしたため、トンネル深さに関係な
く、精度良くかつ確実にシールド機の回りに地盤改良体
を形成できるようになる。
【0032】また、地盤改良に当たって地上側での構造
物占有状況や河川内であるなどの施工上の制約を一切受
けることがない。シールド機の前面側には地盤固化体を
形成しないため排泥管が閉塞するなどの事態が発生する
ことがなくなる。地盤改良に伴う施工的および工費無駄
が発生せず施工費を大幅に低減できるようになるなど、
種々の利点がもたらされるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の泥水式シールド機の概略縦断面図であ
る。
【図2】前記泥水式シールド機に本発明を適用した場合
の概念図である。
【図3】その正面図である。
【図4】噴射ノズル部の構造拡大図である。
【図5】噴射ノズル部の他の構造拡大図である。
【図6】本方法によるシールド発進要領図(その1)で
ある。
【図7】本方法によるシールド発進要領図(その2)で
ある。
【図8】本方法によるシールド発進要領図(その3)で
ある。
【図9】本方法によるシールド到達要領図(その1)で
ある。
【図10】本方法によるシールド到達要領図(その2)
である。
【図11】本方法によるシールド到達要領図(その3)
である。
【図12】本方法による河川下の地盤改良要領図であ
る。
【図13】本方法による構造物下の地盤改良要領図であ
る。
【図14】従来法によるシールド発進要領図である。
【図15】従来法によるシールド到達要領図である。
【符号の説明】
1…シールド機、2…カッターヘッド、3…カッタービ
ット、4…アジテータ、5…カッターチャンバ、6…カ
ッターモータ、7…送泥管、8…排泥管、12…噴射ノ
ズル、13…超高圧ポンプ、14…硬化材タンク、15
…コンプレッサー、18…回転角度検出手段、19…制
御器、G…地盤改良体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マシン本体の前面にカッターヘッドを備
    え、このカッターヘッドを掘削方向軸回りに回転させる
    ことにより掘削を行うシールド機において、 前記カッターヘッドの周面若しくはこの近傍部位に限定
    して地盤硬化材を噴射する噴射ノズルを設け、シールド
    機の掘進に併行しながら前記カッターヘッドの回転に伴
    ってシールド機の周囲にのみ地盤固化体を形成するよう
    にしたことを特徴とするシールド機。
  2. 【請求項2】前記カッターヘッドに対して回転角度検出
    手段を設け、カッターヘッド回転時における前記噴射ノ
    ズル位置を把握し、カッターヘッドの1回転周期内にお
    ける噴射開始位置と噴射終了位置とを制御することによ
    りシールド機周囲の任意範囲に地盤固化体を形成するよ
    うにした請求項1記載のシールド機。
  3. 【請求項3】シールド発進部、シールド到達部、近接構
    造物の周辺地盤、河川下地盤、曲線部、地中接合等、シ
    ールド機の通過部周辺に地盤改良を必要する場合におい
    て、 シールド機のカッターヘッドの周面若しくはこの近傍部
    位に限定して設けられた噴射ノズルから、シールド機の
    掘進に併行してかつカッターヘッドの回転に伴ってシー
    ルド機周囲に向けて地盤硬化材を連続的または断続的に
    噴射し、シールド機が通過する断面外のシールド機周囲
    に地盤固化体を形成することを特徴とするシールド機を
    用いた地盤改良方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015014323A1 (zh) * 2013-08-02 2015-02-05 中铁工程装备集团有限公司 一种复合式盾构机
WO2019088921A1 (en) * 2017-10-31 2019-05-09 Fukuyama Engineering & Construction Pte. Ltd. Tunnel boring machine body grouting method and system thereof

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