JP2000034551A - 金属帯連続製造ラインにおける金属帯振動抑制方法 - Google Patents

金属帯連続製造ラインにおける金属帯振動抑制方法

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JP2000034551A
JP2000034551A JP10214823A JP21482398A JP2000034551A JP 2000034551 A JP2000034551 A JP 2000034551A JP 10214823 A JP10214823 A JP 10214823A JP 21482398 A JP21482398 A JP 21482398A JP 2000034551 A JP2000034551 A JP 2000034551A
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vibration
tension
metallic strip
line
speed
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JP10214823A
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English (en)
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Toshio Ishii
俊夫 石井
Fumio Fujita
文夫 藤田
Takumi Imayado
匠 今宿
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的かつ経済的に金属帯の振動を抑制する
ことができる金属帯連続製造ラインにおける金属帯振動
抑制方法を提供すること。 【解決手段】 ロールで支持され、略上下方向に通板す
る金属帯の両支持ロールの間の張力を制御する張力制御
装置を設置し、この張力制御装置により、金属帯の速
度、板厚、板幅の変化と装置の寸法に応じて、金属帯の
共振振動数が振動源の振動数と異なる値となるように両
ロール間での金属帯の張力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、連続溶融亜鉛めっ
きライン、連続焼鈍ラインのような金属帯連続製造ライ
ンにおける金属帯振動抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続溶融亜鉛めっきラインのような金属
帯を連続処理するラインにおいて、金属帯の振動が発生
すると、めっき厚さの変動が生じたり、金属帯が近接し
ている設備に接触して、表面傷が発生するなどの製品欠
陥が生じやすくなる。
【0003】この振動はライン速度を増加するとあると
ころから大きくなる傾向があり、ライン操業速度がこの
振動の発生を起こさせない範囲に制約されるという問題
がある。また、この振動が大きくなる速度は、金属帯の
幅、厚さといった寸法や、ラインの付与張力で異なるた
め、これらの条件が異なったときに操業速度を変化させ
なければならないといった煩雑さも問題となっている。
【0004】これらの問題に対し、特開平5−3084
7号公報には、溶融亜鉛めっきラインのめっきポットか
ら立ち上がるストリップの両側に静圧ノズルを上下2段
に分けて2組設け、これらのノズルからの噴出圧をそれ
ぞれ制御することによって振動を抑制する方法が開示さ
れている。また、特開平5−78806号公報にはスト
リップの両側に設けたスリットノズルの両側から噴出さ
せる圧縮空気に圧力差を設けることによる振動防止方法
が開示されている。
【0005】しかしながら、これらの方法によれば、ノ
ズル設置位置近傍での振動しか防止することができない
ため、種々の振動源、種々の場所での振動に対応するた
めには、このノズルを種々の場所に設置する必要があ
り、必要な圧縮空気量が膨大になり効率的および経済的
な方法とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、効率的かつ経済的に金属
帯の振動を抑制することができる金属帯連続製造ライン
における金属帯振動抑制方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、実際のラ
インで振動を測定した結果、上記のような問題を発生さ
せる振動は0.1〜数Hzといった比較的長周期の振動
であり、より短周期の振動は振幅が小さく、操業上問題
とならないことを見出した。また、特有の振動数のとき
に振幅が大きくなることから、問題となるような振動は
金属帯の共振現象であることが推定された。
【0008】連続ラインにおいて、ロール間の金属帯
は、金属帯の支持ロール間隔L(cm)と金属帯の単位
長さあたりの重量γ(kgf/cm)とラインの張力S
(kgf)で決まる以下の(1)式で示す共振振動数を
有する。(1)式においてnは正の整数、gは重力加速
度(9.8m・S-2)である。 f=n/2L・(S・g/γ)0.5 ・・・・・(1)
【0009】この振動を引き起こす振動源は、多くの場
合、張力を制御するためのブライドロール間で、金属帯
を支持しているロールの偏芯などにより発生するもので
あり、その場合には、回転速度の周期的な変動になる。
すなわち、ライン速度の増加によって振動源の振動数が
増加する。例えば、ロール直径D(m)のロールの偏芯
が振動源の場合、ライン速度V(m/min)のときの
振動源の振動数は、以下の(2)式で表され、共振振動
はfr=fとなる速度、すなわち以下の(3)で示され
る速度で発生する。 fr=V/(60・π・D) ・・・・・(2) V=60・n・π・D/(2・L)・(S・g/γ)0.5 ・・・・・(3)
【0010】このため、ライン速度を増加しようとした
とき、振動源の振動数と金属帯の共振振動数とが(3)
式にて表される値に一致する速度になると、金属帯の振
幅が大きくなって、上述のような種々の問題を発生させ
ることとなる。この共振周波数が発生するライン速度は
(3)式から理解されるように、金属帯単位長さ当たり
の重量と、付与される張力によって異なるため、金属帯
の幅や厚さによって操業速度が異なり、操業制御が煩雑
となり、生産性を阻害する要因となる。
【0011】本発明は、本発明者らの以上のような知見
に基づいてなされたものであり、ロールで支持され、略
上下方向に通板する金属帯の両支持ロールの間の張力を
制御する張力制御装置を設置し、この張力制御装置によ
り、金属帯の速度、板厚、板幅の変化と装置の寸法に応
じて、金属帯の共振振動数が振動源の振動数と異なる値
となるように両ロール間での金属帯の張力を制御するこ
とを特徴とする、金属帯連続製造ラインにおける金属帯
振動抑制方法を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を連続亜鉛めっきラ
イン(CGL)に適用した実施の形態について説明す
る。めっきポットからトップロールまでの高さが40m
の亜鉛めっきラインにおいて、ライン速度を変化させて
板の振動を測定した結果を図1の実線で示す。図1の実
線において、速度を増加させた場合に最初に振動振幅が
大きくなるライン速度V0は、板振動の式(3)にてn
=1としたときの速度にほぼ合致しており、その約2倍
の速度2V0で2回目の大きな振動振幅が生じ、これが
n=2の2次共振振動であると考えられる。さらに3V
0で現れる3回目の大きな振動振幅はn=3の3次共振
振動であると考えられる。すなわち、V0の整数倍のラ
イン速度において、板の共振振動数と振動源の振動数と
が一致し、大きな振動振幅となる。
【0013】鋼帯の板幅1200(mm)、板厚0.8
(mm)、ユニット張力4(kgf/mm2)、密度
(7800kgf/m3)とすると、張力Sは3840
(kgf)、単位長さあたりの重量γは7.488(k
g/m)となる。そして、n=1、D=0.3(m)、
L=40(m)、g=9.8(m/s2)とすると、上
記式(3)より、 V=60・n・π・D/(2・L)・(S・g/γ)0.5 =60・1・π・0.3/(2・40)・(3840・9.8/7.488)0.5 =50(mpm) また、同様の計算により、n=2でV=100(mp
m)、n=3でV=150(mpm)である。
【0014】ユニット張力が3(kgf/mm2)であ
れば、n=1でV=43(mpm)、n=2でV=86
(mpm)、n=3でV=129(mpm)である。
【0015】また、ユニット張力が5(kgf/m
2)であれば、n=1でV=56(mpm)、n=2
でV=112(mpm)、n=3でV=168(mp
m)である。
【0016】すなわち、板幅1200mm、板厚0.8
mmの鋼帯を通板させる場合には、ユニット張力が3〜
5(kgf/mm2)およびnが1〜3の範囲で、板の
共振振動数と振動源の振動数とが一致するライン速度
(以下、共振速度という)が43mpmから168mp
mまでの間に存在することを示している。
【0017】そこで、張力制御装置を設置し、ライン速
度に応じて、ライン速度が高速の場合には、ユニット張
力を低下させ、ライン速度の場合には、ユニット張力を
増加させる等の張力制御を行い、共振速度を避けること
で鋼帯の振動を抑制することができる。
【0018】例えば、120mpm前後のライン速度で
操業する場合には、ユニット張力を4kg/mm2とす
れば、n=2が100mpm、n=3が150mpmで
あるから、共振速度を避けることができる。140mp
m前後の場合には、ユニット張力を5kg/mm2にま
で上げれば、n=2が112mpm、n=3が168m
pmであるから共振速度を避けることができる。また、
ユニット張力を3kg/mm2にまで下げた場合にも、
n=3が129mpm、n=4が172mpmであるか
ら、共振速度を避けることができる。さらに、160m
pmで操業する場合には、ユニット張力を3kg/mm
2まで下げれば、n=3が129mpm、n=4が17
2mpmであるから共振速度を避けることができる。
【0019】また、振動源のロール径が違う場合でも同
様の考え方で、操業のライン速度が共振するライン速度
にならないように、ユニット張力を設定することによっ
て、鋼帯の振動を抑制することができ、安全な走行を確
保することができる。
【0020】次に、以上のような方法が採用される溶融
亜鉛めっきラインの具体的な装置構成について説明す
る。この溶融亜鉛めっきラインは、図2に示すように、
めっきポット1内には溶融亜鉛めっき融液Lが貯留され
ており、その中にスナウト3を経由して被めっき鋼板S
が装入される。めっき槽1内にはシンクロール2が設け
られており、鋼板2はシンクロール2からその上方に設
けられたトップロール4まで垂直に搬送される。したが
って、鋼板Sの垂直部分はシンクロール2とトップロー
ル4に支持された状態となっている。
【0021】この溶融亜鉛めっきラインの鋼板Sの張力
制御は、この種のラインで通常用いられる一般的な張力
制御装置によって行うことができる。すなわち、シンク
ロール2の上流側およびトップロール4の下流側にブラ
イドルロール5を用いた張力制御装置6が設けられてお
り、ブライドルロール5のトルクを調節することによ
り、鋼板Sの張力が制御される。
【0022】このような溶融亜鉛めっきラインにおいて
は、ライン速度、鋼板Sの板厚、板幅に応じて、これら
張力制御装置6によりシンクロール2とトップロール4
の間の鋼板Sの張力を制御することにより、ライン速度
を共振速度と異なる速度とすることができ、もって鋼板
Sの振動を抑制することができる。
【0023】実際に、このような張力制御装置6を適用
して鋼板Sの張力を制御することにより、ライン速度が
振動のネックとなることはなく、振動を防止しつつ全品
種で製造が可能となり、月間製造量を10%増加するこ
とが可能になった。
【0024】なお、上記例では本発明を連続めっきライ
ンに適用した場合について示したが、これに限らず、連
続的に金属帯を搬送するラインであれば適用することが
できる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金属帯の両支持ロールの間の張力を制御する張力制御装
置を設置し、この張力制御装置により、金属帯の速度、
板厚、板幅の変化と装置の寸法に応じて、金属帯の共振
振動数が振動源の振動数と異なる値となるように両ロー
ル間での金属帯の張力を制御することにより、効率的か
つ経済的に金属帯の振動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ライン速度と板の振動振幅との関係を示す図。
【図2】本発明を実施するために用いる装置を示す縦断
面図。
【符号の説明】
1……めっきポット 2……シンクロール 3……スナウト 4……トップロール 5……ブライドルロール 6……張力制御装置 L……めっき液 S……鋼板
フロントページの続き (72)発明者 今宿 匠 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA22 AB42 AD16 AE13 4K043 AA01 DA05 EA06 FA05 GA07 HA04 HA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールで支持され、略上下方向に通板す
    る金属帯の両支持ロールの間の張力を制御する張力制御
    装置を設置し、この張力制御装置により、金属帯の速
    度、板厚、板幅の変化と装置の寸法に応じて、金属帯の
    共振振動数が振動源の振動数と異なる値となるように両
    ロール間での金属帯の張力を制御することを特徴とす
    る、金属帯連続製造ラインにおける金属帯振動抑制方
    法。
JP10214823A 1998-07-14 1998-07-14 金属帯連続製造ラインにおける金属帯振動抑制方法 Pending JP2000034551A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112161799A (zh) * 2020-09-30 2021-01-01 武汉科技大学 一种柔性板带模态测试平台及其使用方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112161799A (zh) * 2020-09-30 2021-01-01 武汉科技大学 一种柔性板带模态测试平台及其使用方法
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