JP2000034148A - 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 - Google Patents
人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材Info
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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- C04B18/027—Lightweight materials
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単かつ安価に製造することが可能で、入手
が容易で低価格な添加剤を添加することにより、高強
度、高品質で、かつ1.5未満の嵩比重を有する非焼成
型の人工軽量骨材を製造する方法およびこの方法により
得られた人工軽量骨材を提供する。 【解決手段】 石炭灰とセメントとの混合物を平均粒径
15μm以下になるように粉砕し、該粉砕物に軽量気泡
コンクリート切削粉と、水/固形分の比率が50〜10
0%相当の水とを添加してスラリー化した後、型枠に鋳
込んで半硬化させ、得られた半硬化物を成型した後高圧
蒸気養生を施す人工軽量骨材の製造方法を特徴とするも
のであり、また前記石炭灰とセメントとの混合物にさら
に硫酸カルシウムを添加し、また前記セメントの割合
が、1〜40重量%であり、さらに前記硫酸カルシウム
の割合が、CaSO4換算で0.5〜10重量%である
ことが好ましく、さらに前記方法によって得られ、かつ
嵩比重が1.5未満である人工軽量骨材を特徴とする。
が容易で低価格な添加剤を添加することにより、高強
度、高品質で、かつ1.5未満の嵩比重を有する非焼成
型の人工軽量骨材を製造する方法およびこの方法により
得られた人工軽量骨材を提供する。 【解決手段】 石炭灰とセメントとの混合物を平均粒径
15μm以下になるように粉砕し、該粉砕物に軽量気泡
コンクリート切削粉と、水/固形分の比率が50〜10
0%相当の水とを添加してスラリー化した後、型枠に鋳
込んで半硬化させ、得られた半硬化物を成型した後高圧
蒸気養生を施す人工軽量骨材の製造方法を特徴とするも
のであり、また前記石炭灰とセメントとの混合物にさら
に硫酸カルシウムを添加し、また前記セメントの割合
が、1〜40重量%であり、さらに前記硫酸カルシウム
の割合が、CaSO4換算で0.5〜10重量%である
ことが好ましく、さらに前記方法によって得られ、かつ
嵩比重が1.5未満である人工軽量骨材を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工軽量骨材に関
し、具体的には石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなど
から発生する石炭灰を、特に土木・建築用などの人工軽
量骨材として再資源化して有効利用するための石炭灰を
用いた人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得
られた人工軽量骨材に関するものである。
し、具体的には石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなど
から発生する石炭灰を、特に土木・建築用などの人工軽
量骨材として再資源化して有効利用するための石炭灰を
用いた人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得
られた人工軽量骨材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭は、石油に比べて資源が豊富で単位
発熱量当たりの価格も安価なことから、国内のエネルギ
ー政策により、特に発電用燃料として大幅な使用量の増
加が計画または実施されつつある。その結果、石炭火力
発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰が、
石炭使用量にほぼ比例して増加している。そのため急増
する石炭灰の有効利用法が大きな課題となっている。
発熱量当たりの価格も安価なことから、国内のエネルギ
ー政策により、特に発電用燃料として大幅な使用量の増
加が計画または実施されつつある。その結果、石炭火力
発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰が、
石炭使用量にほぼ比例して増加している。そのため急増
する石炭灰の有効利用法が大きな課題となっている。
【0003】多量に発生する石炭灰を有効利用するため
には、人工軽量骨材としての利用がその需要量の大きさ
から適している。
には、人工軽量骨材としての利用がその需要量の大きさ
から適している。
【0004】しかしながら石炭灰はシンターグレート方
式で一部が骨材化されているものの、人工軽量骨材とし
ての利用は国内では極めて少ないのが現状である。その
原因は石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなどでは、ボ
イラーの水管やボイラー壁への灰の付着を軽減するため
に、高融点の灰を発生する石炭を選択して使用している
ところにある。
式で一部が骨材化されているものの、人工軽量骨材とし
ての利用は国内では極めて少ないのが現状である。その
原因は石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなどでは、ボ
イラーの水管やボイラー壁への灰の付着を軽減するため
に、高融点の灰を発生する石炭を選択して使用している
ところにある。
【0005】すなわち石炭火力発電所や石炭焚きボイラ
ーなどから発生する石炭灰は、一般的には融点が高いた
め、軽量骨材化するには低融点の粘土や頁岩を多量に混
入して焼成しなければならない。しかしこれらの粘土や
頁岩を多量に確保するのが困難であること、これらの粘
土や頁岩を採掘・運搬・前処理・混合するために多くの
費用を要する結果、人工軽量骨材の製造コストが高くな
っていること、また単位製品当たりの石炭灰の使用率が
低いことから石炭灰の有効利用上好ましくないことなど
の問題から石炭灰を人工軽量骨材として有効に再利用す
ることがなされていなかった。
ーなどから発生する石炭灰は、一般的には融点が高いた
め、軽量骨材化するには低融点の粘土や頁岩を多量に混
入して焼成しなければならない。しかしこれらの粘土や
頁岩を多量に確保するのが困難であること、これらの粘
土や頁岩を採掘・運搬・前処理・混合するために多くの
費用を要する結果、人工軽量骨材の製造コストが高くな
っていること、また単位製品当たりの石炭灰の使用率が
低いことから石炭灰の有効利用上好ましくないことなど
の問題から石炭灰を人工軽量骨材として有効に再利用す
ることがなされていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単かつ安
価に製造することが可能で、入手が容易で低価格な添加
剤を添加することにより、高強度、高品質で、かつ1.
5未満の嵩比重を有する非焼成型の人工軽量骨材を製造
する方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材を
提供することを目的とするものである。
価に製造することが可能で、入手が容易で低価格な添加
剤を添加することにより、高強度、高品質で、かつ1.
5未満の嵩比重を有する非焼成型の人工軽量骨材を製造
する方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材を
提供することを目的とするものである。
【0007】本発明者らは、単位製品当たりの石炭灰の
使用率を増加してその有効利用率を高め、高強度で安価
に製造できる人工軽量骨材について鋭意検討した結果、
石炭灰とセメント、さらには硫酸カルシウムとの混合粉
砕物に、軽量気泡コンクリート切削粉と所定量の水を添
加してスラリー化した後、型枠に鋳込んで半硬化させ、
得られた半硬化物を成型した後、高圧蒸気養生を施する
ことにより、上記課題を解決し得ることを見出し本発明
を完成するに至った。
使用率を増加してその有効利用率を高め、高強度で安価
に製造できる人工軽量骨材について鋭意検討した結果、
石炭灰とセメント、さらには硫酸カルシウムとの混合粉
砕物に、軽量気泡コンクリート切削粉と所定量の水を添
加してスラリー化した後、型枠に鋳込んで半硬化させ、
得られた半硬化物を成型した後、高圧蒸気養生を施する
ことにより、上記課題を解決し得ることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち上記目的を達成
するため本発明の第1の実施態様は、石炭灰とセメント
との混合物を平均粒径15μm以下になるように粉砕
し、該粉砕物に軽量気泡コンクリート切削粉と、水/固
形分の比率が50〜100%相当の水とを添加してスラ
リー化した後、型枠に鋳込んで半硬化させ、得られた半
硬化物を成型した後高圧蒸気養生を施す人工軽量骨材の
製造方法を特徴とするものである。
するため本発明の第1の実施態様は、石炭灰とセメント
との混合物を平均粒径15μm以下になるように粉砕
し、該粉砕物に軽量気泡コンクリート切削粉と、水/固
形分の比率が50〜100%相当の水とを添加してスラ
リー化した後、型枠に鋳込んで半硬化させ、得られた半
硬化物を成型した後高圧蒸気養生を施す人工軽量骨材の
製造方法を特徴とするものである。
【0009】本発明の第1の実施態様に係る製造方法に
おいて、前記石炭灰とセメントとの混合物にさらに硫酸
カルシウムを添加し、また前記セメントの割合が、1〜
40重量%であり、さらに前記硫酸カルシウムの割合
が、CaSO4換算で0.5〜10重量%であることが
好ましい。
おいて、前記石炭灰とセメントとの混合物にさらに硫酸
カルシウムを添加し、また前記セメントの割合が、1〜
40重量%であり、さらに前記硫酸カルシウムの割合
が、CaSO4換算で0.5〜10重量%であることが
好ましい。
【0010】また本発明の第2の実施態様は、前記第1
の実施態様の方法によって得られ、かつ嵩比重が1.5
未満である人工軽量骨材を特徴とするものである。
の実施態様の方法によって得られ、かつ嵩比重が1.5
未満である人工軽量骨材を特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細およびその作用
についてさらに具体的に説明する。本発明は石炭灰とセ
メント、さらには硫酸カルシウムとの混合粉砕物に、軽
量気泡コンクリート切削粉と所定量の水を添加してスラ
リー化した後、型枠に鋳込んで養生して半硬化物を得、
該半硬化物を所望のサイズに成型した後、所定の高圧蒸
気養生を施すことにより人工軽量骨材を製造することが
できるものである。
についてさらに具体的に説明する。本発明は石炭灰とセ
メント、さらには硫酸カルシウムとの混合粉砕物に、軽
量気泡コンクリート切削粉と所定量の水を添加してスラ
リー化した後、型枠に鋳込んで養生して半硬化物を得、
該半硬化物を所望のサイズに成型した後、所定の高圧蒸
気養生を施すことにより人工軽量骨材を製造することが
できるものである。
【0012】本発明に用いる石炭灰は特に限定されるも
のでなく、例えばフライアッシュとシンダアッシュの混
合物である原粉、JIS A6201に適合するような
フライアッシュ、粗粉、クリンカアッシュを含む全ての
石炭灰を用いることができる。また前記石炭灰の粒度は
特に限定されるものではない。
のでなく、例えばフライアッシュとシンダアッシュの混
合物である原粉、JIS A6201に適合するような
フライアッシュ、粗粉、クリンカアッシュを含む全ての
石炭灰を用いることができる。また前記石炭灰の粒度は
特に限定されるものではない。
【0013】また本発明で用いるセメントは特に限定さ
れないが、例えばJIS規格で規定されている普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強
ポルトランドセメント、中庸ポルトランドセメント、耐
硫酸塩ポルトランドセメント、白色セメント、超速硬セ
メント、アルミナセメント、シリカセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメン卜などが挙げられる。必要
に応じ添加される硫酸カルシウムも特に限定されず、二
水石膏、半水石膏、排煙脱硫石膏などが挙げられる。
れないが、例えばJIS規格で規定されている普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強
ポルトランドセメント、中庸ポルトランドセメント、耐
硫酸塩ポルトランドセメント、白色セメント、超速硬セ
メント、アルミナセメント、シリカセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメン卜などが挙げられる。必要
に応じ添加される硫酸カルシウムも特に限定されず、二
水石膏、半水石膏、排煙脱硫石膏などが挙げられる。
【0014】そして前記石炭灰とセメントさらには硫酸
カルシウムとの混合物は、混合した骨材配合原料が平均
粒径15μm以下、好ましくは10μm以下になるよう
に微粉砕することが必要である。この際用いる粉砕方法
は所定の平均粒径まで粉砕できるものであればいずれの
方法でもよく、例えばポットミル、振動ミル、遊星ミル
などのボールミル、衝突式のジェット粉砕機、ターボ粉
砕機などが挙げられる。なお、骨材混合原料の平均粒径
を15μm以下とした理由は、平均粒径が15μmを超
えると、最終的に得られる人工軽量骨材の強度が低下
し、かつ吸水率が上昇するからである。
カルシウムとの混合物は、混合した骨材配合原料が平均
粒径15μm以下、好ましくは10μm以下になるよう
に微粉砕することが必要である。この際用いる粉砕方法
は所定の平均粒径まで粉砕できるものであればいずれの
方法でもよく、例えばポットミル、振動ミル、遊星ミル
などのボールミル、衝突式のジェット粉砕機、ターボ粉
砕機などが挙げられる。なお、骨材混合原料の平均粒径
を15μm以下とした理由は、平均粒径が15μmを超
えると、最終的に得られる人工軽量骨材の強度が低下
し、かつ吸水率が上昇するからである。
【0015】骨材化におけるセメントとさらには必要に
応じて添加する硫酸カルシウムの割合は、それぞれ1〜
40重量%、CaSO4換算で0.5〜10重量%とす
ることが好ましく、これらの範囲を外れると得られる人
工軽量骨材の圧潰強度が劣り、吸水率が高まり、かつ石
炭灰の利用率を向上することができないからである。ま
た比重制御として添加する軽量気泡コンクリート切削粉
の配合量やその切削粉のサイズは、特に限定されず所望
とする比重になるように適宜選択することができる。
応じて添加する硫酸カルシウムの割合は、それぞれ1〜
40重量%、CaSO4換算で0.5〜10重量%とす
ることが好ましく、これらの範囲を外れると得られる人
工軽量骨材の圧潰強度が劣り、吸水率が高まり、かつ石
炭灰の利用率を向上することができないからである。ま
た比重制御として添加する軽量気泡コンクリート切削粉
の配合量やその切削粉のサイズは、特に限定されず所望
とする比重になるように適宜選択することができる。
【0016】また石炭灰とセメントさらには硫酸カルシ
ウムとの混合物は、微粉砕した後軽量気泡コンクリート
切削粉と所定量の水で湿式混練するが、採用する混練装
置も特に限定されず汎用の混練装置を用いることができ
る。
ウムとの混合物は、微粉砕した後軽量気泡コンクリート
切削粉と所定量の水で湿式混練するが、採用する混練装
置も特に限定されず汎用の混練装置を用いることができ
る。
【0017】湿式混練に用いる水量は、固形分に対して
50〜100重量%とすることが好ましくその理由は、
50重量%未満では所望とする嵩比重が得られないから
で、また100重量%を超えると半硬化状態となるまで
に長時間を要するため生産性が悪化するからである。
50〜100重量%とすることが好ましくその理由は、
50重量%未満では所望とする嵩比重が得られないから
で、また100重量%を超えると半硬化状態となるまで
に長時間を要するため生産性が悪化するからである。
【0018】そしてこのようにして調製したスラリーを
型枠に鋳込んで半硬化させるが、このときの条件は生産
性を考慮した場合、30〜90℃が好ましい。
型枠に鋳込んで半硬化させるが、このときの条件は生産
性を考慮した場合、30〜90℃が好ましい。
【0019】半硬化体は成型するが、その方法は所定の
大きさになるように成型できるものであれば特に限定さ
れるものでなく、例えばパンペレタイザーや押出成型機
を用いると簡便である。
大きさになるように成型できるものであれば特に限定さ
れるものでなく、例えばパンペレタイザーや押出成型機
を用いると簡便である。
【0020】つぎに前記のようにして成型された半硬化
体に対して実施される蒸気養生について説明する。養生
方法は湿潤養生、常圧の蒸気養生および高圧の蒸気養生
が知られている。しかし常圧蒸気養生のみでは強度発現
まで長期間の養生を要するために生産性が悪く、また高
圧蒸気養生を施した骨材と比較して強度の点で劣るとい
った欠点があるので、本発明では高圧蒸気養生法を用い
る必要がある。高圧蒸気養生はオートクレーブ中で行う
が、その条件はセメントや必要に応じて添加する硫酸カ
ルシウムの割合によって変化するため、これらの割合に
応じて条件を予め求めておくことが好ましい。生産性お
よび骨材の圧潰強度の点からは120℃〜250℃で1
時間以上、好ましくは3時間以上養生することである。
体に対して実施される蒸気養生について説明する。養生
方法は湿潤養生、常圧の蒸気養生および高圧の蒸気養生
が知られている。しかし常圧蒸気養生のみでは強度発現
まで長期間の養生を要するために生産性が悪く、また高
圧蒸気養生を施した骨材と比較して強度の点で劣るとい
った欠点があるので、本発明では高圧蒸気養生法を用い
る必要がある。高圧蒸気養生はオートクレーブ中で行う
が、その条件はセメントや必要に応じて添加する硫酸カ
ルシウムの割合によって変化するため、これらの割合に
応じて条件を予め求めておくことが好ましい。生産性お
よび骨材の圧潰強度の点からは120℃〜250℃で1
時間以上、好ましくは3時間以上養生することである。
【0021】
【実施例】以下の実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明する。ただし本発明は下記実施例に限
定されるものでない。なお用いた石炭灰の主成分は、S
iO2:56.20重量%、Al2O3:32.10重
量%、Fe2O3:3.57重量%、CaO:0.59
重量%、MgO:1.40重量%、Na2O:0.22
重量%、K2O:0.48重量%のものである。
さらに詳細に説明する。ただし本発明は下記実施例に限
定されるものでない。なお用いた石炭灰の主成分は、S
iO2:56.20重量%、Al2O3:32.10重
量%、Fe2O3:3.57重量%、CaO:0.59
重量%、MgO:1.40重量%、Na2O:0.22
重量%、K2O:0.48重量%のものである。
【0022】[実施例1]石炭灰60重量%、セメント
20重量%からなる骨材配合原料を、ボールミルにて平
均粒径が5μmとなるように混合粉砕した。該粉砕物に
1.18〜2.36mmに整粒した軽量気泡コンクリー
ト切削粉(住友金属鉱山(株)製シポレックス:商品
名)20重量%を混合し、水/固形分の比率が67%の
水を添加して万能混合撹拌機にて混練してスラリー化
し、これを40℃に保持した型枠に鋳込んで40℃で相
対湿度が95%の雰囲気下において3時間かけて半硬化
させた。この半硬化した成型体を脱型後、治具に充填し
て圧密造粒を行って約10mmφの球状に加工した。こ
れをオートクレーブに充填して185℃(蒸気圧10.
5kg/cm2)で8時間の高圧蒸気養生を行って骨材
a(実施例1)を得た。このようにして得られた骨材a
を評価するため、JIS A1110に基づいて嵩比重
を、一軸圧縮破壊荷重により圧漬強度を測定してその結
果を下記する表1に示す。なお圧潰強度は圧潰試験機に
よって直径10mmの各人工軽量骨材について測定し、
その平均値を求めた。
20重量%からなる骨材配合原料を、ボールミルにて平
均粒径が5μmとなるように混合粉砕した。該粉砕物に
1.18〜2.36mmに整粒した軽量気泡コンクリー
ト切削粉(住友金属鉱山(株)製シポレックス:商品
名)20重量%を混合し、水/固形分の比率が67%の
水を添加して万能混合撹拌機にて混練してスラリー化
し、これを40℃に保持した型枠に鋳込んで40℃で相
対湿度が95%の雰囲気下において3時間かけて半硬化
させた。この半硬化した成型体を脱型後、治具に充填し
て圧密造粒を行って約10mmφの球状に加工した。こ
れをオートクレーブに充填して185℃(蒸気圧10.
5kg/cm2)で8時間の高圧蒸気養生を行って骨材
a(実施例1)を得た。このようにして得られた骨材a
を評価するため、JIS A1110に基づいて嵩比重
を、一軸圧縮破壊荷重により圧漬強度を測定してその結
果を下記する表1に示す。なお圧潰強度は圧潰試験機に
よって直径10mmの各人工軽量骨材について測定し、
その平均値を求めた。
【0023】表1から分かる通り、実施例1の骨材aの
嵩比重は1.23、圧潰強度は41kgfであった。
嵩比重は1.23、圧潰強度は41kgfであった。
【0024】[実施例2]石炭灰50重量%、ポルトラ
ンドセメント30重量%、軽量気泡コンクリート切削粉
20重量%とした以外は、実施例1と同様にして骨材b
(実施例2)を得た。
ンドセメント30重量%、軽量気泡コンクリート切削粉
20重量%とした以外は、実施例1と同様にして骨材b
(実施例2)を得た。
【0025】表1から分かる通り、実施例2の骨材bの
嵩比重は1.42、圧潰強度は68kgfであった。
嵩比重は1.42、圧潰強度は68kgfであった。
【0026】[実施例3]石炭灰59重量%、ポルトラ
ンドセメント20重量%、半水石膏1重量%とした以外
は実施例1と同様にして骨材c(実施例3)を得た。得
られた骨材cについて実施例1と同様の測定を行いその
評価結果を表1に併せて示す。
ンドセメント20重量%、半水石膏1重量%とした以外
は実施例1と同様にして骨材c(実施例3)を得た。得
られた骨材cについて実施例1と同様の測定を行いその
評価結果を表1に併せて示す。
【0027】表1から分かる通り、実施例3の骨材cの
嵩比重は1.21、圧潰強度は64kgfであった。
嵩比重は1.21、圧潰強度は64kgfであった。
【0028】[実施例4]石炭灰59重量%、ポルトラ
ンドセメント30重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡
コンクリート切削粉10重量%とした以外は、実施例1
と同様にして骨材d(実施例4)を得た。得られた骨材
dについて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を
表1に併せて示す。
ンドセメント30重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡
コンクリート切削粉10重量%とした以外は、実施例1
と同様にして骨材d(実施例4)を得た。得られた骨材
dについて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を
表1に併せて示す。
【0029】表1から分かる通り、実施例4の骨材dの
嵩比重は1.30、圧潰強度は87kgfであった。
嵩比重は1.30、圧潰強度は87kgfであった。
【0030】[実施例5〜6]石炭灰64重量%、セメ
ント15重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡コンクリ
ート切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にし
て骨材e(実施例5)を、また石炭灰49重量%、セメ
ント30重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡コンクリ
ート切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にし
て骨材f(実施例6)を得た。得られた骨材e、fにつ
いて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に
併せて示す。
ント15重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡コンクリ
ート切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にし
て骨材e(実施例5)を、また石炭灰49重量%、セメ
ント30重量%、半水石膏1重量%、軽量気泡コンクリ
ート切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にし
て骨材f(実施例6)を得た。得られた骨材e、fにつ
いて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に
併せて示す。
【0031】表1から分かる通り、実施例5の骨材eの
嵩比重は1.17、圧潰強度は56kgf、また実施例
6の骨材fの嵩比重は1.40、圧潰強度は107kg
fであった。
嵩比重は1.17、圧潰強度は56kgf、また実施例
6の骨材fの嵩比重は1.40、圧潰強度は107kg
fであった。
【0032】[実施例7]石炭灰57重量%、セメント
20重量%、半水石膏3重量%、軽量気泡コンクリート
切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にして骨
材g(実施例7)を得た。得られた骨材gについて実施
例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に併せて示
す。
20重量%、半水石膏3重量%、軽量気泡コンクリート
切削粉20重量%とした以外は実施例1と同様にして骨
材g(実施例7)を得た。得られた骨材gについて実施
例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に併せて示
す。
【0033】表1から分かる通り、実施例7の骨材gの
嵩比重は1.24、圧潰強度は67kgfであった。
嵩比重は1.24、圧潰強度は67kgfであった。
【0034】[実施例8]軽量気泡コンクリート切削粉
の粒径を2.36〜4.75mmとした以外は実施例3
と同様にして骨材h(実施例8)を得た。得られた骨材
hについて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を
表1に併せて示す。
の粒径を2.36〜4.75mmとした以外は実施例3
と同様にして骨材h(実施例8)を得た。得られた骨材
hについて実施例1と同様の測定を行いその評価結果を
表1に併せて示す。
【0035】表1から分かる通り、実施例8の骨材hの
嵩比重は1.09、圧潰強度は42kgfであった。
嵩比重は1.09、圧潰強度は42kgfであった。
【0036】[実施例9]骨材配合原料を平均粒径10
μmになるように粉砕し、4.5時間かけて半硬化した
以外は実施例3と同様にして骨材i(実施例9)を得
た。得られた骨材iについて実施例1と同様の測定を行
いその評価結果を表1に併せて示す。
μmになるように粉砕し、4.5時間かけて半硬化した
以外は実施例3と同様にして骨材i(実施例9)を得
た。得られた骨材iについて実施例1と同様の測定を行
いその評価結果を表1に併せて示す。
【0037】表1から分かる通り、実施例9の骨材iの
嵩比重は1.03、圧潰強度は38kgfであった。
嵩比重は1.03、圧潰強度は38kgfであった。
【0038】[比較例1〜2]高圧蒸気養生を行わず常
圧蒸気養生のみ3日間および7日間行った以外は実施例
3と同様にして、それぞれ骨材j(比較例1)、骨材k
(比較例2)を得た。得られた骨材j、kについて実施
例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に併せて示
す。
圧蒸気養生のみ3日間および7日間行った以外は実施例
3と同様にして、それぞれ骨材j(比較例1)、骨材k
(比較例2)を得た。得られた骨材j、kについて実施
例1と同様の測定を行いその評価結果を表1に併せて示
す。
【0039】表1から分かる通り、比較例1の骨材jの
嵩比重は1.66、圧潰強度は42kgf、比較例2の
骨材kの嵩比重は1.64、圧潰強度は58kgfであ
り、いずれの比較例の嵩比重も1.5以上であった。
嵩比重は1.66、圧潰強度は42kgf、比較例2の
骨材kの嵩比重は1.64、圧潰強度は58kgfであ
り、いずれの比較例の嵩比重も1.5以上であった。
【0040】[比較例3]水/固形分の比率が23%の
水を添加した以外は実施例3と同様にして骨材l(比較
例3)を得た。得られた骨材lについて実施例1と同様
の測定を行いその評価結果を表1に併せて示す。
水を添加した以外は実施例3と同様にして骨材l(比較
例3)を得た。得られた骨材lについて実施例1と同様
の測定を行いその評価結果を表1に併せて示す。
【0041】表1から分かる通り、比較例3の骨材lの
圧潰強度は92kgfと高強度であったが、嵩比重は
1.75と高かった。
圧潰強度は92kgfと高強度であったが、嵩比重は
1.75と高かった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、石炭火
力発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰を
原料として、非焼成型の人工軽量骨材を低コストで効率
的に生産することができる。したがって産業廃棄物を埋
め立てて処理することなく、特に土木・建築材料などに
再資源化できることから、本発明が環境の保全とエネル
ギーの安定供給に寄与するところ大である。
力発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰を
原料として、非焼成型の人工軽量骨材を低コストで効率
的に生産することができる。したがって産業廃棄物を埋
め立てて処理することなく、特に土木・建築材料などに
再資源化できることから、本発明が環境の保全とエネル
ギーの安定供給に寄与するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加岳井 敦 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 (72)発明者 須藤 真悟 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4G012 PA14 PB11 PE04 PE06
Claims (5)
- 【請求項1】 石炭灰とセメントとの混合物を平均粒径
15μm以下になるように粉砕し、該粉砕物に軽量気泡
コンクリート切削粉と、水/固形分の比率が50〜10
0%相当の水とを添加してスラリー化した後、型枠に鋳
込んで半硬化させ、得られた半硬化物を成型した後高圧
蒸気養生を施すことを特徴とする人工軽量骨材の製造方
法。 - 【請求項2】 前記石炭灰とセメントとの混合物にさら
に硫酸カルシウムを添加してなることを特徴とする請求
項1記載の人工軽量骨材の製造方法。 - 【請求項3】 前記セメントの割合が、1〜40重量%
であることを特徴とする請求項1または2記載の人工軽
量骨材の製造方法。 - 【請求項4】 前記硫酸カルシウムの割合が、CaSO
4換算で0.5〜10重量%であることを特徴とする請
求項2または3記載の人工軽量骨材の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造
方法により得られ、かつ嵩比重が1.5未満であること
を特徴とする人工軽量骨材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21974198A JP2000034148A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21974198A JP2000034148A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000034148A true JP2000034148A (ja) | 2000-02-02 |
Family
ID=16740267
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21974198A Pending JP2000034148A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000034148A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014042881A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Shikoku Research Institute Inc | 石炭灰用固化材及びそれを用いた固化物の製造方法 |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP21974198A patent/JP2000034148A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014042881A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Shikoku Research Institute Inc | 石炭灰用固化材及びそれを用いた固化物の製造方法 |
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