JP2000032861A

JP2000032861A - 動物用糞尿処理材及び動物用糞尿処理材の製造方法

Info

Publication number: JP2000032861A
Application number: JP10222309A
Authority: JP
Inventors: Tsutomu Yoshioka; 務吉岡
Original assignee: SHIMANTO SHOTEN KK
Current assignee: SHIMANTO SHOTEN KK
Priority date: 1998-07-21
Filing date: 1998-07-21
Publication date: 2000-02-02

Abstract

(57)【要約】【課題】消臭性、抗菌性、吸水性、廃棄性がよく、低
コストで製造でき、さらには、飛散しない等便利性のあ
るトイレ用ペット砂であって、さらに、製材により発生
するウッドウエストを効率よく処理できる動物用糞尿処
理材を提供する。【解決手段】桧の木材を粉砕して得た木材粉をバイン
ダーを介して固化させて粒状体とする。すなわち、該木
材粉とバインダーとを混合し、混合して得た混合材に水
を加えて混練する。そして、押出機により押出し成形し
て略円柱状の粒状体とした後に乾燥してふるい機にか
け、動物用糞尿処理材Ａを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、猫や犬等のペット
動物の排尿、排便時に使用される動物用糞尿処理材に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、動物用糞尿処理材、特に、猫
砂には種々のものが存在する。すなわち、猫砂という文
字からも分かるように、猫砂はもともとは鉱物としての
砂が用いられていた。つまり、当初は、河原で採取した
砂が猫砂として用いられた。しかし、そのような河原で
採取した砂を用いる場合には、消臭性がないため、数回
使用すると臭気が不快となるという問題があった。そこ
で、鉱物としてゼオライトを用いることもあったが、こ
のゼオライトでも吸水性はあるが消臭性が十分でないと
いう問題があった。また、他の鉱物としてベントナイト
を使用した猫砂も用いられており、このベントナイトは
水を吸って固まる性質はあるが、消臭性はあまりなく、
また、本来鉱物であるため廃棄しにくいという問題があ
った。すなわち、鉱物は焼却処理を行うことができな
い。また、鉱物で構成された猫砂においては、吸水性が
十分でないという問題もあった。

【０００３】そこで、焼却処理を可能としたり、吸水性
を良好とするため、紙材を使用した猫砂も考案されてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、紙材を使用し
た猫砂は、パルプを原材料として使用するためコストが
掛かり、また、紙材で形成されているために軽量に構成
されており、猫が使用すると該猫砂が飛散してしまうと
いう問題があった。さらに、リサイクルの観点からする
と、紙材を使用することはパルプを使用することにな
り、資源の無駄となる。また、上記鉱物を使用した猫砂
や紙材を使用した猫砂は、抗菌能力がなく、消臭能力も
ないため衛生的でなく、抗菌性を持たせるには別途抗菌
処理を行う必要があり、また、消臭能力を持たせるには
脱臭剤を混入する必要があった。一方、木材を製材処理
した場合に、大量のウッドウエストが発生するが、その
処理が問題になっている。

【０００５】そこで、本発明は、消臭性、抗菌性、吸水
性、廃棄性がよく、低コストで製造でき、さらには、飛
散しない等便利性のあるトイレ用ペット砂であって、さ
らに、製材により発生するウッドウエストを効率よく処
理し、間伐材等のリサイクルを行うことができる動物用
糞尿処理材を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第１には、動物
が排尿及び／又は排便を行うための動物用糞尿処理材で
あって、桧の木材を成分とすることを特徴とする。この
第１の構成の動物用糞尿処理材によれば、桧の木材を成
分としているので、桧独特の香りにより消臭性を得るこ
とができる。また、桧自体には抗菌性があるので、本発
明の動物用糞尿処理材は衛生的である。また、桧という
木材を成分としているので、吸水性を良好とすることが
でき、また、焼却処分を行うことができ廃棄性も良好と
なる。また、桧を使用するため、桧の廃材等の有効利用
を図ることができる。

【０００７】また、第２には、上記第１の構成におい
て、上記動物用糞尿処理材が、桧の粉砕粉がバインダー
を介して固化された粒状体であることを特徴とする。よ
って、該動物用糞尿処理材をトイレ用の容器に入れる場
合や動物がこの動物用糞尿処理材を使用する場合にも、
動物用糞尿処理材が該容器等から飛び出しにくくするこ
とができる。また、第３には、上記第１又は第２の構成
において、上記動物用糞尿処理材が、桧の木材を所定径
に粉砕して木材粉を生成する粉砕工程と、該粉砕工程で
生成された木材粉とバインダーとを混合する混合工程
と、該混合工程で生成された部材を所定の形状に形成す
る形成工程の各工程を少なくとも経て形成されたもので
あることを特徴とする。また、第４には、上記第３の構
成において、上記混合工程において、木材粉とバインダ
ーとを混合して得た混合材に水を加えて混練する混練工
程が設けられていることを特徴とする。この混練工程を
設けることにより、桧であっても粒状体に固化させるこ
とを容易としている。

【０００８】また、第５には、動物が排尿及び／又は排
便を行うための動物用糞尿処理材の製造方法であって、
桧の木材を所定径に粉砕して木材粉を生成する粉砕工程
と、該粉砕工程で生成された木材粉とバインダーとを混
合する混合工程と、該混合工程で生成された部材を所定
の形状に形成する形成工程と、を有することを特徴とす
る。よって、桧の木材を成分とした動物用糞尿処理材を
得ることができるので、桧独特の香りにより消臭性を得
ることができる。また、桧自体には抗菌性があるので、
本発明により製造された動物用糞尿処理材は衛生的であ
る。また、桧という木材を成分としているので、吸水性
を良好とすることができ、また、焼却処分を行うことが
でき廃棄性も良好となる。また、桧を使用するため、桧
の廃材等の有効利用を図ることができる。また、桧の木
材粉をバインダーで固化させて所定の形状に形成するの
で、動物用糞尿処理材が飛散することがない。また、桧
の木材粉を主成分とするため軽量となる。

【０００９】また、第６には、上記第５の構成におい
て、上記混合工程において、木材粉とバインダーとを混
合して得た混合材に水を加えて混練する混練工程が設け
られていることを特徴とする。この混練工程を設けるこ
とにより、桧であっても粒状体に固化させることを容易
としている。また、第７には、上記第５又は第６の構成
において、上記動物用糞尿処理材の製造方法が、さら
に、上記形成工程で所定形状に形成された部材を乾燥す
る乾燥工程を有することを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としての実施
例を図面を利用して説明する。本発明に基づく動物用糞
尿処理材Ａは、図１に示されるように、略円柱状の粒状
体を呈し、木材を粉砕した木材粉を固めて固形状にした
ものである。つまり、各木材粉はバインダーを介して互
いに結合した状態となっている。この木材には、桧（ひ
のき）が用いられている。該木材粉は、その直径が０．
０１ｍｍ〜０．０５ｍｍ程度となっている。なお、上記
動物用糞尿処理材Ａを使用する際には、上記動物用糞尿
処理材Ａを複数備えることになる。

【００１１】上記動物用糞尿処理材Ａの製造工程につい
て説明する。まず、上記動物用糞尿処理材Ａを製造する
ための製造システムについて説明する。製造システムＰ
は、図２に示すように、粉砕機１０と、ホッパー１２
と、混合機１４と、混練機１６と、押出機１８と、乾燥
機２０と、ふるい機２２と、袋詰め機２４とが設けられ
ている。

【００１２】ここで、上記粉砕機１０は、木材を粉砕す
るものであり、具体的には、その直径が０．０１ｍｍ〜
０．０５ｍｍ程度になるように粉砕する。また、上記ホ
ッパー１２は、上記粉砕機１０により生成された木材粉
を貯蔵しておくためのものである。

【００１３】また、上記混合機１４は、ホッパー１２に
貯蔵された木材粉と他の物質、例えば、バインダーを混
ぜ合わせるものである。また、上記混練機１６は、投入
された物を混練するものである。また、押出機１８は、
投入された物を押し出し成形するものであり、具体的に
は、略円筒状に押し出すとともに適当な長さで切断する
処理を行い、円筒状部材を形成する。

【００１４】また、上記乾燥機２０は、押出機１８によ
り生成された円筒状部材について水分を除去する処理を
行う。また、ふるい機２２は、乾燥機２０により乾燥さ
れた円筒状部材を所定径以上のものと所定径未満のもの
とに選別する処理を行い、所定径以上のものを袋詰め機
２４に送る。この袋詰め機２４に送られるものが、上記
動物用糞尿処理材Ａとなる。なお、所定径以下のもの
は、再度混合機１４に戻される。また、袋詰め機２４
は、ふるい機２２から送られてきた動物用糞尿処理材Ａ
を袋に詰める処理を行う。

【００１５】次に、上記製造システムＰによる動物用糞
尿処理材Ａの製造方法について説明する。まず、木材を
粉砕機１０に投入する。ここでは、桧の間伐材や桧の大
鋸屑を使用する。該木材が粉砕機１０に投入されると、
粉砕機１０においては、該木材を粉砕し、木材粉を生成
する。この場合、粉砕に際しては、３０ｍｅｓｈ〜１０
０ｍｅｓｈの間、つまり、直径０．２５４ｍｍ〜０．８
５ｍｍとすることが好ましい。この生成された木材粉
は、大鋸屑状となっている。この粉砕機１０により生成
された木材粉はホッパー１２に貯蔵する。このように粉
砕粉をホッパー１２に貯蔵することにより水分の吸収を
防止するとともに、風による飛散等を防止することがで
きる。

【００１６】次に、このホッパー１２から木材粉を取り
出し、混合機１４にて該木材粉とバインダーとを混合し
て、混合材を形成する。そして、該混合材を混練機１６
に投入し、混練する。その際、混練機１６に際しては、
水を加える。この混練機１６による混練を行うことによ
り混練材が形成される。上記混合機１４による混合処理
と上記混練機１６による混練処理とを合わせて上記混合
工程となる。また、混練機１６による混練処理は、上記
混練工程となる。

【００１７】混練機１６による混練が完了したら、混練
機１６により形成された混練材を押出機１８に投入し、
押出し成形を行う。つまり、ペレット状、すなわち、円
筒状に押出し成形を行って、所定の長さで切断して上記
円筒状部材を成形する。この押出機１８から排出された
円筒状部材は、加水して混練したものを押出し成形した
ものであるので、水分を含んでいることになる。この押
出機１８による押出し成形の処理が上記形成工程とな
る。

【００１８】次に、この押出機１８により形成された円
筒状部材を乾燥機２０に投入して、水分を除去する。乾
燥時間は、該円筒状部材が適切な水分含有量となるよう
に適切な時間とする。この乾燥機２０による乾燥処理が
上記乾燥工程となる。そして、乾燥された円筒状部材
は、ふるい機２２に送られて、所定径以上のものと所定
径未満のものとに選別する処理が行われ、所定径以上の
ものを袋詰め機２４に送り、袋詰め機２４により袋詰め
を行う。なお、所定径以下のものは、再度混合機１４に
戻されることになる。なお、桧は他の木材に比べて油分
が多く、粒状に固化させることが困難であるが、粉砕機
による粉砕径の大きさを調整したり、混練機で混練した
りすることによりペレット状に固化させることを可能と
している。

【００１９】上記のように製造された動物用糞尿処理材
Ａの使用状態について説明する。すなわち、上記動物用
糞尿処理材Ａを適当な数だけトイレ用の容器等に入れ
て、猫等のペットが排尿及び排便できるようにする。該
ペットが排尿、排便したら廃棄する。

【００２０】本実施例の動物用糞尿処理材Ａは、桧の大
鋸屑が主成分となるので、桧独特の香りがして、消臭作
用に優れている。また、桧にはもともと抗菌作用がある
ため、上記動物用糞尿処理材Ａ自体にも抗菌作用があ
り、衛生的である。また、桧の木材を粉砕した大鋸屑が
主成分であるので、吸水性に優れ、焼却すればよいこと
から廃棄性に優れている。また、木材の大鋸屑を主成分
としているので、鉱物により形成された動物用糞尿処理
材に比べて軽量であり、袋詰めしたものでも楽に持ち運
ぶことができる。また、本実施例の動物用糞尿処理材Ａ
は、略円筒状に形成されたものであるので、猫等の動物
が排尿、排便する際にも動物用糞尿処理材Ａ自体が飛散
することがない。

【００２１】また、桧の大鋸屑を主成分としているの
で、桧の廃材等の有効利用を図ることができ、桧の間伐
材も有効に利用して処理することができる。よって、従
来桧の間伐は費用が掛かる、間伐材の処理が困難等の理
由にあまり行われなかったが、上記のように間伐材も有
効に利用できるので、桧の間伐も十分行うことができ
る。また、従来有効利用できなかった桧の廃材等を利用
できるので、低コストで動物用糞尿処理材を得ることが
できる。

【００２２】なお、上記の説明では、混練機１６から排
出された混練材を押出機１８により押出し成形して略円
柱状の形状とするものとして説明したが、これには限ら
れず、例えば、略球状に形成するようにしてもよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明に基づく動物用糞尿処理材及び動
物用糞尿処理材の製造方法によれば、消臭性、抗菌性、
吸水性、廃棄性がよく、低コストで製造でき、さらに
は、飛散しない等便利性のあるトイレ用ペット砂であっ
て、さらに、製材により発生するウッドウエストを効率
よく処理できる動物用糞尿処理材を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に基づく動物用糞尿処理材の外
観図である。

【図２】本発明の実施例に基づく動物用糞尿処理材を製
造するための製造システムを示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ動物用糞尿処理材Ｐ製造システム１０粉砕機１２ホッパー１４混合機１６混練機１８押出機２０乾燥機２２ふるい機２４袋詰め機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】動物が排尿及び／又は排便を行うための
動物用糞尿処理材であって、桧の木材を成分とすることを特徴とする動物用糞尿処理
材。
【請求項２】上記動物用糞尿処理材が、桧の粉砕粉が
バインダーを介して固化された粒状体であることを特徴
とする請求項１に記載の動物用糞尿処理材。
【請求項３】上記動物用糞尿処理材が、桧の木材を所
定径に粉砕して木材粉を生成する粉砕工程と、該粉砕工
程で生成された木材粉とバインダーとを混合する混合工
程と、該混合工程で生成された部材を所定の形状に形成
する形成工程の各工程を少なくとも経て形成されたもの
であることを特徴とする請求項１又は２に記載の動物用
糞尿処理材。
【請求項４】上記混合工程において、木材粉とバイン
ダーとを混合して得た混合材に水を加えて混練する混練
工程が設けられていることを特徴とする請求項３に記載
の動物用糞尿処理材。
【請求項５】動物が排尿及び／又は排便を行うための
動物用糞尿処理材の製造方法であって、桧の木材を所定径に粉砕して木材粉を生成する粉砕工程
と、該粉砕工程で生成された木材粉とバインダーとを混合す
る混合工程と、該混合工程で生成された部材を所定の形状に形成する形
成工程と、を有することを特徴とする動物用糞尿処理材
の製造方法。
【請求項６】上記混合工程において、木材粉とバイン
ダーとを混合して得た混合材に水を加えて混練する混練
工程が設けられていることを特徴とする請求項５に記載
の動物用糞尿処理材の製造方法。
【請求項７】上記動物用糞尿処理材の製造方法が、さ
らに、上記形成工程で所定形状に形成された部材を乾燥
する乾燥工程を有することを特徴とする請求項５又は６
に記載の動物用糞尿処理材の製造方法。