JP2000031506A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2000031506A
JP2000031506A JP10200784A JP20078498A JP2000031506A JP 2000031506 A JP2000031506 A JP 2000031506A JP 10200784 A JP10200784 A JP 10200784A JP 20078498 A JP20078498 A JP 20078498A JP 2000031506 A JP2000031506 A JP 2000031506A
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silicon
tunnel
barrier layer
gap
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JP10200784A
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Inventor
Koichiro Yuki
康一郎 幸
Kiyoyuki Morita
清之 森田
Shigeo Yoshii
重雄 吉井
Koji Nishikawa
孝司 西川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負性抵抗特性を有し、PV比の高いバンド間
トンネル素子として機能する半導体装置を提供する。 【解決手段】 バンド間トンネル素子は、シリコン基板
101と、シリコン基板101内に高濃度のp型不純物
を導入して形成されたp+ 領域102と、シリコン基板
101のp+ 領域102の上に形成されたトンネル障壁
層103と、トンネル障壁層103の上に設けられたn
+ 領域104とを備えている。そして、トンネル障壁層
103は、GaPによって構成されている。GaPのシ
リコン内を移動する電子に対する障壁高さは、酸化シリ
コンの障壁高さ(3.1eV)よりも小さいので、ピー
ク電流が大きいままで熱励起電流の低減を実現すること
ができ、負性抵抗領域におけるPV比が向上する。Ga
Pの(111)面はシリコンの(111)面と格子整合
するので、欠陥も少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及びそ
の製造方法に関し、特にp+ 領域とn+ 領域との間にト
ンネル障壁層を有するバンド間トンネル素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来のON/OFFという二値の
素子による回路の集積度よりも高い集積度を達成し、さ
らに多機能の回路を実現するために多値論理を用いた素
子の開発が進められている(M.Bauer,et.a
l.,ISSCC,pp.132−133,Feb.1
995等)。
【0003】ここで、多値論理を実現できる基本的な素
子の一つとして、高濃度のp+ 型、n+ 型半導体の接合
を用いたバンド間トンネル素子を挙げることができる。
このバンド間トンネル素子の基本構造は、江崎玲於奈博
士によって提案されたものであり(L.Esaki,P
hys.Rev.109,603(1958))、電流
電圧特性に負性抵抗領域を含んでいることが特徴となっ
ており、多値論理回路は負性抵抗特性を有する素子を用
いることにより実現することができる。
【0004】しかしながら、単に高濃度のp+ 型、n+
型半導体を接合しただけの構造によるバンド間トンネル
素子においては、バンド間トンネル現象による電流(ト
ンネル電流)以外に熱励起現象に伴う電流が流れ、PV
比が小さくなるという問題がある。ここで、PV比と
は、バンド間トンネル素子などの負性抵抗特性を有する
素子の性能を示すパラメータであり、ピーク電流Ipと
バレー電流Ivとの比である。このPV比が大きいほど
低消費電力性能などの素子性能がよいと考えられてい
る。
【0005】そこで、素子のp+ 領域とn+ 領域の間に
電子に対して約3eVの障壁として作用するシリコン酸
化膜(SiO2 )を挟み、熱励起電流を減少させ、PV
比を向上させる素子構造が提案されている(第58回応
用物理学会学術講演会予稿集3p−G2)。
【0006】以下、このシリコン酸化膜をp+領域とn+
領域の間に挟んだ従来のバンド間トンネル素子について
図8〜図11を参照しながら説明する。
【0007】まず、図11(a)〜(d)を参照しなが
ら、従来のバンド間トンネル素子の製造方法について説
明する。
【0008】まず、図11(a),(b)に示す工程
で、シリコン基板1001上に、不純物濃度が1×10
19/cm3 以上の高濃度p型不純物を含むp+ 領域10
02を形成する。次に、図11(c)に示す工程で、こ
のp+ 領域1002上に電子がトンネルできる程度ので
きる厚さ(例えば1.9nm)のシリコン酸化膜(トン
ネル障壁層1003)を形成する。その後、図11
(d)に示す工程で、トンネル障壁層1003の上に、
不純物濃度が1×1019/cm3 以上にn+ ドーピング
されたポリシリコン等の半導体を堆積してn+ 領域10
04を形成する。
【0009】以上の製造工程によって、図8に示す構造
を有するバンド間トンネル素子を得ることができる。図
8に示すように、このバンド間トンネル素子は、シリコ
ン基板1001と、シリコン基板1001内に設けられ
たp+ 領域1002と、シリコン基板1001のp+
域1002の上に設けられたトンネル障壁層1003
と、トンネル障壁層1003の上に設けられたn+ 領域
1004とにより構成されている。つまり、p+ 領域1
002とn+ 領域1004との間に、シリコン酸化膜か
らなるトンネル障壁層1003を介在させた構造となっ
ている。ただし、同図には示されていないが、このバン
ド間トンネル素子をデバイスとして使用する場合には、
シリコン基板1001(p+ 領域1002)とポリシリ
コン(n+領域1004)に、それぞれ半導体・金属接
合によるコンタクトを形成し、金属配線を引き出し電極
とする。
【0010】以上のようにして形成された従来のバンド
間トンネル素子を動作させるときには、相対的にn+
域1004側にマイナスの、p+ 領域1002にプラス
の順方向バイアスをかけることにより、負性抵抗特性を
得る。図9は、図8に示した従来のバンド間トンネル素
子の電気特性を示す。なお、図9において、Ipはピー
ク電流値を示している。
【0011】また、図10は、従来のバンド間トンネル
素子のバンド構造を示すバンド図である。同図に示すよ
うに、シリコン中の電子の移動に対して、酸化シリコン
は、約3.1eVのポテンシャル差に相当する障壁とし
て働く。一般的に、バンド間トンネル素子に順方向の電
圧をかけてこの電圧を徐々に増大させていくと、p+
域のフェルミレベルEfとn+ 領域のフェルミレベルE
fがほぼ一致する電圧領域でトンネル電流が流れ、それ
以上の電圧になるとトンネル電流が流れなくなり、さら
に電圧を高くして拡散電流が流れるまでは逆に電流が減
小するため、バンド間トンネル素子の電圧−電流特性は
負性抵抗特性を示す。このとき、トンネル電流以外の熱
励起電流等はポテンシャルが約3.1eVの高いトンネ
ル障壁層1003によって低減することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成のバンド間トンネル素子においては、p+
域1002とn+領域1004との間のトンネル障壁層
1003がトンネル電流に対しても障壁として機能する
ために、熱励起電流だけでなくトンネル電流も非常に小
さくなってしまうという問題が生じる。すなわち、ピー
ク電流Ipが減少し、素子の駆動能力が低下してしまう
のである。
【0013】一方、このような不具合を解消して素子の
駆動能力を向上させるべく、素子面積を大きくすること
で、ピーク電流を大きくすることも考えられるが、そう
なると、素子のセルサイズが増大してしまうという別の
問題が生じてしまう。
【0014】そこで、本発明は、上記の問題点に鑑み、
素子面積を大きくすることなくピーク電流Ipの減少を
くい止める手段を講ずることにより、素子の駆動能力が
高いバンド間トンネル素子を提供することを主たる目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の半導体装置は、第1導電型シリコン
半導体領域と、上記第1導電型シリコン半導体領域に対
向して設けられ、第2導電型シリコン半導体領域と、上
記第1導電型シリコン半導体領域と上記第2導電型シリ
コン半導体領域との間に介設され、シリコンとほぼ格子
整合し、かつ、シリコンに対してシリコン酸化膜よりも
低い障壁を有する化合物半導体からなるトンネル障壁層
とを備えている。
【0016】これにより、ピーク電流が大きいままで熱
励起電流の低減を実現することができ、セルサイズを大
きくしなくても、PV比が向上することにより、トンネ
ル素子の機能が向上する。
【0017】上記トンネル障壁層を、GaP,ZnSS
e,ZnSから選ばれる少なくとも一つの材料により構
成することにより、格子整合性が良好となる。
【0018】本発明の第2の半導体装置は、合計が3層
以上となるように第1導電型シリコン半導体領域と第2
導電型シリコン半導体領域とが交互に積層されてなる積
層体と、上記積層体の上記第1導電型シリコン半導体領
域と上記第2導電型シリコン半導体領域との間に介設さ
れ、シリコンとほぼ格子整合し、かつ、シリコンに対し
てシリコン酸化膜よりも低い障壁を有する化合物半導体
からなる複数のトンネル障壁層とを備えている。
【0019】これにより、2つの逆方向に接続されたバ
ンド間トンネル素子の構造を構築して、順バイアス,逆
バイアスに拘わらず対称的に負性抵抗領域を有する半導
体装置が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
るバンド間トンネル素子について図面を参照しながら説
明する。
【0021】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態におけるバンド間トンネル素子について、図1
〜図4を参照しながら説明する。
【0022】図1は、本実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の構造を示す断面図である。同図に示すように、
本実施形態に係るバンド間トンネル素子は、シリコン基
板101と、シリコン基板101内に高濃度のp型不純
物を導入して形成されたp+領域102と、シリコン基
板101のp+ 領域102の上に形成されたトンネル障
壁層103と、トンネル障壁層103の上に設けられた
+ 領域104とを備えている。ここで、本実施形態に
係るバンド間トンネル素子の特徴は、トンネル障壁層1
03が、従来の素子のような酸化シリコンではなくGa
Pによって構成されている点である。
【0023】図3は、本実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子のバンド図である。同図に示すように、シリコン
中の電子の移動に対してGaPは障壁として働くが、G
aPとシリコン中を移動する電子とのポテンシャル差
は、酸化シリコンとシリコンとのポテンシャル差よりも
小さい(例えば2.26eV程度)。すなわち、本実施
形態に係るトンネル障壁層103の障壁の高さは、酸化
シリコンの障壁に比べて約0.6eVだけ小さくなる。
その結果、本実施形態に係るバンド間トンネル素子にお
いては、トンネル障壁層103のトンネル電流に対する
障壁作用が緩和され、電圧−電流特性の負性抵抗領域に
おけるピーク電流が増大する。
【0024】図2は、バンド間トンネル素子の電圧−電
流特性について、本実施形態の構造と上記従来のシリコ
ン酸化膜からなる障壁層を有する構造を比較する図であ
る。同図に示すように、本実施形態に係るバンド間トン
ネル素子の電圧−電流特性(曲線VIgap )のピーク電
流Ip1は、上記従来のバンド間トンネル素子の電圧−電
流特性(曲線VIsi)のピーク電流Ip2に比べて大幅に
高くなっている。
【0025】すなわち、本実施形態のバンド間トンネル
素子によると、p+ 領域102とn+ 領域104との間
に、酸化シリコンよりも低い障壁高さを有するGaPか
らなるトンネル障壁層103を介在させたので、ピーク
電流Ipが大きいままで熱励起電流の低減を実現するこ
とができ、PV比が向上することで、バンド間トンネル
素子の性能が向上する。
【0026】なお、GaPは、シリコンの格子定数に近
い格子定数を持つ材料であるため、シリコンに対する格
子不整合を起こさないという点で好ましい。具体的に述
べると、GaPは(111)面内における格子間隔が各
々3.84Aであり、Siの(111)面の格子間隔
3.84Aとほぼ一致している。
【0027】次に、本実施形態に係るバンド間トンネル
素子の製造方法について説明する。図4(a)〜(d)
は、本実施形態に係るバンド間トンネル素子の製造工程
を示す断面図である。
【0028】図4(a),(b)に示す工程で、主面の
方位が(111)であるシリコン基板101を用意し、
このシリコン基板101の上にB+ イオンをイオン注入
法により打ち込むことにより、シリコン基板101内に
+ 領域102を形成する。
【0029】次に、図4(c)に示す工程で、基板上に
エピタキシャル成長法を用いて、GaP薄膜からなるト
ンネル障壁層103を形成する。このとき、上記GaP
薄膜の形成に際しては、分子線エピタキシャル成長法を
用いることができる。具体的には、例えば、1×10-7
〜1×10-10 Torrの真空中で、結晶成長中の基板温度
を300〜600℃とし、固体ソースであるGa及びP
を加熱蒸発させた後、これらを分子線としてシリコン基
板101に照射することにより形成することができる。
また、分子線エピタキシャル成長法以外にも、有機金属
気層成長法により形成することも可能である。その場合
には、150Torrの反応室内に、トリメチルガリウム
(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)をGa
源として、ホスフィン(PH3 )をP源として用い、結
晶成長中の基板温度を600℃として形成することがで
きる。
【0030】さらに、図4(d)に示す工程で、トンネ
ル障壁層103の上にUHV−CVD法により、高濃度
にリンドープされたSiからなるn+ 領域104を形成
する。最後に、ドライエッチング法によってメサエッチ
ングを行い、素子領域を形成する。
【0031】以上の工程により、図1に示す構造を有す
るバンド間トンネル素子を得ることができる。
【0032】なお、本実施形態においては、トンネル障
壁層をGaPにより構成したが、本発明で用いるトンネ
ル障壁層は必ずしもGaPである必要性はなく、シリコ
ン中を移動する電子に対して障壁として働き、かつ、電
子のエネルギーレベルとのポテンシャル差が3.1eV
より小さいという条件を満たすものであればよい。ま
た、シリコンの格子定数に近い格子定数を有する材料で
あればなお好ましい。このような条件に適合する材料と
しては、GaPの他に、ZnSSe薄膜あるいはZnS
薄膜がある。ZnSSeの(111)面内における格子
間隔が各々3.65AでありSiの(111)面内にお
ける格子間隔3.84に非常に近い。また、ZnSの
(001)面の格子間隔は5.42Aであり、Siの
(001)面内における格子間隔5.23Aに非常に近
い。
【0033】なお、ZnSx Se1-x 薄膜(xが0.9
6の際にSiと格子整合する)は、分子線エピタキシャ
ル成長により成長を行うことができ、具体的には、例え
ば、1×10-8〜1×10-10 Torrの真空中で、結晶成
長中の基板温度を250〜400℃とし、多結晶ZnS
e及びZnSを加熱蒸発させた後、これらを分子線とし
てシリコン基板に照射することにより形成することがで
きる。その場合、ZnSSeは約3.5eVのバンドギ
ャップを有し、その障壁高さは1eV程度となり、シリ
コン酸化膜による障壁高さ約3.1eVに比べてかなり
小さくなる。よって、GaPと同じ効果を発揮すること
ができる。
【0034】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
におけるバンド間トンネル素子について、図5〜図7を
参照しながら説明する。
【0035】図5は、本実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の構造を示す断面図である。同図に示すように、
本実施形態に係るバンド間トンネル素子は、シリコン基
板201と、シリコン基板201内に高濃度のp型不純
物を導入して形成された第1p+ 領域202と、シリコ
ン基板201の第1p+ 領域202の上に形成された第
1トンネル障壁層203と、第1トンネル障壁層203
の上に設けられたn+領域204とを備えている。ここ
までの構造は、上記第1の実施形態に係るバンド間トン
ネル素子の構造と同じである。ここで、本実施形態に係
るバンド間トンネル素子においては、n+ 領域204の
上に、GaPからなる第2トンネル障壁膜205と、高
濃度のp型不純物を含む第2p+ 領域206とが順次積
層されている点である。すなわち、本実施形態に係るバ
ンド間トンネル素子は、第1導電型シリコン半導体領域
と第2導電型シリコン半導体領域を3層積層し、2つの
+ −n+ 接合部を有し、各p+ −n+ 接合部の間に、
シリコン酸化膜よりも障壁高さの低い材料からなるトン
ネル障壁層を有している。
【0036】図6は、本実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の電圧−電流特性を示す図である。同図に示すよ
うに、シリコン基板201に対してp+領域206にプ
ラスバイアスをかけた順方向における電圧−電流特性曲
線VI+ にも、それとは逆向きにバイアスをかけた逆方
向における電圧−電流特性曲線VI- にも負性抵抗領域
が現れる。つまり、本実施形態に係るバンド間トンネル
素子によれば、p+ 領域とn+ 領域とを3層重ねること
によって、2つのp+−n+接合を形成し、2つの逆方向
に接続されたバンド間トンネル素子の構造を構築するこ
とによって、上記第1の実施形態と同様の効果に加え、
順バイアス,逆バイアスに関係なく対称に負性抵抗特性
を発現させることができる。
【0037】次に、本実施形態に係るバンド間トンネル
素子の製造方法について説明する。図7(a)〜(e)
は、本実施形態に係るバンド間トンネル素子の製造工程
を示す断面図である。
【0038】まず、図7(a)に示す工程で、主面の方
位が(111)であるシリコン基板201内に、B+
オンをイオン注入法によって打ち込むことにより、第1
+領域202を形成する。
【0039】次に、図7(b)に示す工程で、第1p+
領域202の上に、エピタキシャル成長法を用いて、面
方位が(111)であるGaP薄膜からなる第1トンネ
ル障壁層203を形成する。なお、GaP薄膜の形成方
法は、既に説明した第1の実施形態における方法の通り
である。
【0040】さらに、図7(c)に示す工程で、UHV
−CVD法により、高濃度にリンドープされたSiから
なるn+領域204を形成する。
【0041】さらに、図7(d)に示す工程で、n+
域204の上に、エピタキシャル成長法を用いて、面方
位が(111)のGaP薄膜からなる第2トンネル障壁
層205を形成する。さらに、UHV−CVD法によ
り、第2トンネル障壁層205の上に、高濃度にBドー
プされたSiからなる第2p+ 領域206を形成する。
【0042】最後に、図7(e)に示す工程で、ドライ
エッチング法によってメサエッチングし、素子領域を形
成する。
【0043】以上の工程により、図5に示すようなバン
ド間トンネル素子の構造を得ることができる。
【0044】なお、本実施形態においても、上記第1の
実施形態と同様に、GaP薄膜のかわりにZnSSe薄
膜あるいはZnS薄膜を用いてもよい。
【0045】また、第1導電型シリコン半導体領域と第
2導電型シリコン半導体領域を3層以上積層し、2つ以
上のp+ −n+ 接合部を設けてもよい。
【0046】さらに、本実施形態においても、トンネル
障壁層は、シリコンと格子定数の近い材料により構成さ
れていることが好ましいことがいうまでもない。
【0047】
【発明の効果】本発明の第1の半導体装置によれば、第
1導電型シリコン半導体領域と第2導電型シリコン半導
体領域との間に、シリコンとほぼ格子整合し、かつ、シ
リコンに対してシリコン酸化膜よりも低い障壁を有する
化合物半導体からなるトンネル障壁層を介在させる構造
としたので、ピーク電流が大きいままで熱励起電流の低
減を実現することができ、PV比の向上により、トンネ
ル素子の機能の向上を図ることができる。
【0048】本発明の第2の半導体装置によれば、合計
が3層以上となるように第1導電型シリコン半導体領域
と第2導電型シリコン半導体領域とを交互に積層し、第
1導電型シリコン半導体領域と第2導電型シリコン半導
体領域との間に、シリコンとほぼ格子整合し、かつ、シ
リコンに対してシリコン酸化膜よりも低い障壁を有する
化合物半導体からなる複数のトンネル障壁層を介在させ
る構造としたので、2つの逆方向に接続されたバンド間
トンネル素子の構造を構築して、順バイアス,逆バイア
スに拘わらず対称的に負性抵抗領域を有する半導体装置
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の電圧−電流特性を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子のバンド構造を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の電圧−電流特性を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るバンド間トンネ
ル素子の製造工程を示す断面図である。
【図8】従来のバンド間トンネル素子の断面図である。
【図9】従来のバンド間トンネル素子の電圧−電流特性
を示す図である。
【図10】従来のバンド間トンネル素子のバンド構造を
示す図である。
【図11】従来のバンド間トンネル素子の製造工程を示
す断面図である。
【符号の説明】
101 シリコン基板 102 p+領域 103 トンネル障壁層 104 n+領域 110 新構造の電気特性 111 従来の電気特性 201 シリコン基板 202 第1p+領域 203 第1トンネル障壁層 204 n+領域1 205 第2トンネル障壁層 206 第2p+領域2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 重雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西川 孝司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型シリコン半導体領域と、 上記第1導電型シリコン半導体領域に対向して設けら
    れ、第2導電型シリコン半導体領域と、上記第1導電型
    シリコン半導体領域と上記第2導電型シリコン半導体領
    域との 間に介設され、シリコンとほぼ格子整合し、かつ、シリ
    コンに対してシリコン酸化膜よりも低い障壁を有する化
    合物半導体からなるトンネル障壁層とを備えている半導
    体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 上記トンネル障壁層は、GaP,ZnSSe,ZnSか
    ら選ばれる少なくとも一つの材料により構成されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 合計が3層以上となるように第1導電型
    シリコン半導体領域と第2導電型シリコン半導体領域と
    が交互に積層されてなる積層体と、 上記積層体の上記第1導電型シリコン半導体領域と上記
    第2導電型シリコン半導体領域との間に介設され、シリ
    コンとほぼ格子整合し、かつ、シリコンに対してシリコ
    ン酸化膜よりも低い障壁を有する化合物半導体からなる
    複数のトンネル障壁層とを備えている半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体装置において、 上記複数のトンネル障壁層は、GaP,ZnSSe及び
    ZnSから選ばれる少なくとも一つの材料により構成さ
    れていることを特徴とする半導体装置。
JP10200784A 1998-07-15 1998-07-15 半導体装置 Withdrawn JP2000031506A (ja)

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