JP2000027660A - ガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置 - Google Patents
ガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスタービンの負荷が急変（急減／急増）し
た場合でも、燃焼器に供給する蒸気／燃料比をほぼ一定
に保持することができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑
制し、かつ常に安定した燃焼を維持することができるガ
スタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置を供給する。 【解決手段】 ガスタービン用の燃焼器２に燃料と水蒸
気を予混合して噴射する燃料・蒸気供給装置。燃料を供
給する燃料ライン７と、水蒸気を供給する蒸気ライン８
と、燃料と水蒸気を予混合して燃焼器２に噴射するエゼ
クター１１とを備える。エゼクター１１は、燃料の噴射
量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、燃料流量を
急変させた場合でも、燃焼器に噴射される燃料ガスの蒸
気／燃料比はほとんど変化しない。
た場合でも、燃焼器に供給する蒸気／燃料比をほぼ一定
に保持することができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑
制し、かつ常に安定した燃焼を維持することができるガ
スタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置を供給する。 【解決手段】 ガスタービン用の燃焼器２に燃料と水蒸
気を予混合して噴射する燃料・蒸気供給装置。燃料を供
給する燃料ライン７と、水蒸気を供給する蒸気ライン８
と、燃料と水蒸気を予混合して燃焼器２に噴射するエゼ
クター１１とを備える。エゼクター１１は、燃料の噴射
量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、燃料流量を
急変させた場合でも、燃焼器に噴射される燃料ガスの蒸
気／燃料比はほとんど変化しない。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料と蒸気を予混
合して噴射するガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装
置に関する。
合して噴射するガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装
置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、環境保護のために、ガスタービン
による燃焼排ガス中のＮＯｘ（窒素酸化物）を低減する
ことが義務付けられており、そのため、図３に模式的に
示す低ＮＯｘ燃焼器が従来から用いられている。この図
において、１はガスタービンのケーシング、２は燃焼
器、３は燃料噴射ノズル、４は混合チャンバーであり、
燃料に蒸気を予混合して噴射する方式の低ＮＯｘ燃焼器
を示している。
による燃焼排ガス中のＮＯｘ（窒素酸化物）を低減する
ことが義務付けられており、そのため、図３に模式的に
示す低ＮＯｘ燃焼器が従来から用いられている。この図
において、１はガスタービンのケーシング、２は燃焼
器、３は燃料噴射ノズル、４は混合チャンバーであり、
燃料に蒸気を予混合して噴射する方式の低ＮＯｘ燃焼器
を示している。
【０００３】図示しない圧縮機で圧縮された空気がスワ
ール部２ａを通って燃焼器２内に流入する。一方、混合
チャンバー４で予混合した燃料ガスが燃料噴射ノズル３
から燃焼器２内に噴射され、空気流と混合しながら燃焼
して旋回火炎流を形成する。かかる低ＮＯｘ燃焼器で
は、燃料に予混合する水蒸気量を増すことにより、燃焼
時の火炎温度を低減し、ＮＯｘの発生を抑制することが
できる。なお、通常複数の燃焼器２が周方向に間隔を隔
てて並べられるが、単一の燃焼器を用いる場合もある。
また、この図において、５は水蒸気の別の供給ラインで
あり、燃焼器２をバイパスして大量の水蒸気を供給する
ことにより、下流側に位置するタービンの出力を増大さ
せるようになっている。
ール部２ａを通って燃焼器２内に流入する。一方、混合
チャンバー４で予混合した燃料ガスが燃料噴射ノズル３
から燃焼器２内に噴射され、空気流と混合しながら燃焼
して旋回火炎流を形成する。かかる低ＮＯｘ燃焼器で
は、燃料に予混合する水蒸気量を増すことにより、燃焼
時の火炎温度を低減し、ＮＯｘの発生を抑制することが
できる。なお、通常複数の燃焼器２が周方向に間隔を隔
てて並べられるが、単一の燃焼器を用いる場合もある。
また、この図において、５は水蒸気の別の供給ラインで
あり、燃焼器２をバイパスして大量の水蒸気を供給する
ことにより、下流側に位置するタービンの出力を増大さ
せるようになっている。
【０００４】図４は、上述した複数の低ＮＯｘ燃焼器に
燃料と水蒸気を供給する従来のガスタービン燃焼器の燃
料・蒸気供給装置の構成図である。従来の低ＮＯｘ燃焼
器６は、図３に示したように、燃焼器２とその上流側の
混合チャンバー４とからなる。また、従来の燃料・蒸気
供給装置は、各低ＮＯｘ燃焼器６に燃料を供給する燃料
ライン７と、水蒸気を供給する蒸気ライン８とを備え
る。燃料ライン７と蒸気ライン８には、それぞれ、流量
計７ａ，８ａ、流量制御弁７ｂ，８ｂ、遮断弁７ｃ，８
ｃが設けられている。また、制御装置９が設けられ、流
量計７ａ，８ａの検出データを基に、流量制御弁７ｂ，
８ｂを制御し、水蒸気と燃料の比率（蒸気／燃料比）を
一定に自動制御するようになっている。
燃料と水蒸気を供給する従来のガスタービン燃焼器の燃
料・蒸気供給装置の構成図である。従来の低ＮＯｘ燃焼
器６は、図３に示したように、燃焼器２とその上流側の
混合チャンバー４とからなる。また、従来の燃料・蒸気
供給装置は、各低ＮＯｘ燃焼器６に燃料を供給する燃料
ライン７と、水蒸気を供給する蒸気ライン８とを備え
る。燃料ライン７と蒸気ライン８には、それぞれ、流量
計７ａ，８ａ、流量制御弁７ｂ，８ｂ、遮断弁７ｃ，８
ｃが設けられている。また、制御装置９が設けられ、流
量計７ａ，８ａの検出データを基に、流量制御弁７ｂ，
８ｂを制御し、水蒸気と燃料の比率（蒸気／燃料比）を
一定に自動制御するようになっている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の燃料・蒸気供給装置では、蒸気／燃料比を一定に制御
するため、燃料流量の変化に対応して蒸気流量を制御す
る蒸気流量制御弁８ｂが装備され、蒸気流量計８ａで計
測された蒸気流量と、同様に燃料流量計７ａで計測され
た燃料流量とが一定比率となるよう、制御装置９から、
蒸気流量制御弁８ｂに制御信号が送出され、蒸気流量が
制御される。
の燃料・蒸気供給装置では、蒸気／燃料比を一定に制御
するため、燃料流量の変化に対応して蒸気流量を制御す
る蒸気流量制御弁８ｂが装備され、蒸気流量計８ａで計
測された蒸気流量と、同様に燃料流量計７ａで計測され
た燃料流量とが一定比率となるよう、制御装置９から、
蒸気流量制御弁８ｂに制御信号が送出され、蒸気流量が
制御される。
【０００６】しかし、かかる従来の燃料・蒸気供給装置
では、流量計７ａ，８ａの時間遅れ、制御装置９内の演
算に要する時間、制御弁７ｂ，８ｂの応答時間等が積み
重なり、燃料の変動が急激な場合には、蒸気／燃料比が
大きく変動する問題点があった。
では、流量計７ａ，８ａの時間遅れ、制御装置９内の演
算に要する時間、制御弁７ｂ，８ｂの応答時間等が積み
重なり、燃料の変動が急激な場合には、蒸気／燃料比が
大きく変動する問題点があった。
【０００７】すなわち、例えばガスタービンを用いた発
電設備では、負荷遮断時や瞬時電圧低下時（「瞬低
時」）に選択遮断が実施される場合等には、ガスタービ
ンの負荷が大幅に急減するため、これに対応して燃料流
量を急減させるが、燃料流量計７ａによる流量検出時間
ｔ１、制御装置９内での演算時間ｔ２、蒸気流量制御弁
８ｂの作動時間ｔ３、等の累積時間が例えば１秒以上に
なるため、その間水蒸気流量は変化せず、結果として燃
料に対する水蒸気量が過剰となり、蒸気／燃料比が急上
昇して、燃焼器２内の燃焼が維持できず、火炎が吹き消
えてガスタービンが停止することがある問題点があっ
た。
電設備では、負荷遮断時や瞬時電圧低下時（「瞬低
時」）に選択遮断が実施される場合等には、ガスタービ
ンの負荷が大幅に急減するため、これに対応して燃料流
量を急減させるが、燃料流量計７ａによる流量検出時間
ｔ１、制御装置９内での演算時間ｔ２、蒸気流量制御弁
８ｂの作動時間ｔ３、等の累積時間が例えば１秒以上に
なるため、その間水蒸気流量は変化せず、結果として燃
料に対する水蒸気量が過剰となり、蒸気／燃料比が急上
昇して、燃焼器２内の燃焼が維持できず、火炎が吹き消
えてガスタービンが停止することがある問題点があっ
た。
【０００８】そのため、従来、負荷の遮断時には、例え
ば、蒸気遮断弁８ｃを閉じて水蒸気の供給を遮断する等
の手段が採られていたが、この場合には、燃焼自体は維
持できるものの、火炎温度が一時的に急上昇してＮＯｘ
の発生量が増大する問題点があった。更に、蒸気流量制
御弁８ｂの作動遅れを低減するために、燃料流量計７ａ
による流量検出を待たずに、燃料流量制御弁７ｂと同時
に蒸気流量制御弁８ｂを作動させる制御手段が採られる
ことがあるが、この場合にも、水蒸気制御弁の作動速度
が燃料制御弁の作動速度に比べかなり遅いため、制御弁
７ｂ，８ｂ間に作動遅れが生じ、やはり一時的に水蒸気
量が過剰となり、蒸気／燃料比が急上昇して、燃焼器２
内の燃焼が不安定となる問題点があった。
ば、蒸気遮断弁８ｃを閉じて水蒸気の供給を遮断する等
の手段が採られていたが、この場合には、燃焼自体は維
持できるものの、火炎温度が一時的に急上昇してＮＯｘ
の発生量が増大する問題点があった。更に、蒸気流量制
御弁８ｂの作動遅れを低減するために、燃料流量計７ａ
による流量検出を待たずに、燃料流量制御弁７ｂと同時
に蒸気流量制御弁８ｂを作動させる制御手段が採られる
ことがあるが、この場合にも、水蒸気制御弁の作動速度
が燃料制御弁の作動速度に比べかなり遅いため、制御弁
７ｂ，８ｂ間に作動遅れが生じ、やはり一時的に水蒸気
量が過剰となり、蒸気／燃料比が急上昇して、燃焼器２
内の燃焼が不安定となる問題点があった。
【０００９】また、逆にガスタービンの負荷が急増する
際にも、蒸気流量制御弁８ｂが燃料流量制御弁７ｂより
も遅れるため、一時的に蒸気流量が過少となり、蒸気／
燃料比が急低下して、ＮＯｘの発生量が増大する問題が
生じる。
際にも、蒸気流量制御弁８ｂが燃料流量制御弁７ｂより
も遅れるため、一時的に蒸気流量が過少となり、蒸気／
燃料比が急低下して、ＮＯｘの発生量が増大する問題が
生じる。
【００１０】本発明は上述した問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ガ
スタービンの負荷が急変（急減／急増）した場合でも、
燃焼器に供給する蒸気／燃料比をほぼ一定に保持するこ
とができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、かつ常
に安定した燃焼を維持することができるガスタービン燃
焼器の燃料・蒸気供給装置を供給することにある。
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、ガ
スタービンの負荷が急変（急減／急増）した場合でも、
燃焼器に供給する蒸気／燃料比をほぼ一定に保持するこ
とができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、かつ常
に安定した燃焼を維持することができるガスタービン燃
焼器の燃料・蒸気供給装置を供給することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ガスタ
ービン用の燃焼器（２）に燃料と水蒸気を予混合して噴
射する燃料・蒸気供給装置であって、燃料を供給する燃
料ライン（７）と、水蒸気を供給する蒸気ライン（８）
と、燃料と水蒸気を予混合して前記燃焼器に噴射するエ
ゼクター（１１）とを備える、ことを特徴とするガスタ
ービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置が提供される。
ービン用の燃焼器（２）に燃料と水蒸気を予混合して噴
射する燃料・蒸気供給装置であって、燃料を供給する燃
料ライン（７）と、水蒸気を供給する蒸気ライン（８）
と、燃料と水蒸気を予混合して前記燃焼器に噴射するエ
ゼクター（１１）とを備える、ことを特徴とするガスタ
ービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置が提供される。
【００１２】上記本発明の構成によれば、燃料と水蒸気
を予混合してガスタービン用の燃焼器（２）に噴射する
エゼクター（１１）を備えており、このエゼクターは、
燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、
ガスタービンの負荷が大幅に急変（急減／急増）し、こ
れに対応して燃料流量を急変させた場合でも、燃料流量
の変化に対応してエゼクターに吸引される水蒸気量がほ
ぼ比例して変化するので、燃焼器に噴射される燃料ガス
の蒸気／燃料比はほとんど変化せず、ほぼ一定に保持す
ることができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、か
つ常に安定した燃焼を維持することができる。
を予混合してガスタービン用の燃焼器（２）に噴射する
エゼクター（１１）を備えており、このエゼクターは、
燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、
ガスタービンの負荷が大幅に急変（急減／急増）し、こ
れに対応して燃料流量を急変させた場合でも、燃料流量
の変化に対応してエゼクターに吸引される水蒸気量がほ
ぼ比例して変化するので、燃焼器に噴射される燃料ガス
の蒸気／燃料比はほとんど変化せず、ほぼ一定に保持す
ることができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、か
つ常に安定した燃焼を維持することができる。
【００１３】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
燃料ライン（７）と蒸気ライン（８）の流量を制御する
流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、前記エゼクター（１１）
の直近の燃料と水蒸気の圧力差を検出する差圧検出器
（１２）と、差圧検出器の検出差圧により流量制御弁を
制御する制御装置（１４）とを備え、該制御装置によ
り、エゼクターに供給される蒸気／燃料比を一定に維持
する。エゼクターの特性上、燃料ライン（７）と蒸気ラ
イン（８）の圧力差が一定であれば、水蒸気量と燃料噴
射量はほぼ比例するが、燃料流量の急変時に燃料ライン
（７）と蒸気ライン（８）の圧力差が変化した場合に最
適比率（例えば１．６前後）に維持することは困難であ
り、一時的に最適値から若干ずれる場合がある。この実
施形態によれば、燃料流量の急変時に一時的に蒸気／燃
料比が最適値からずれた場合でも、差圧検出器（１２）
により差圧の変化を検出し、例えばその差圧を一定に保
持することにより、エゼクターに供給される蒸気／燃料
比を最適値に戻すことができる。従って、燃料流量の急
変時には一時的にずれるものの、数秒後には元の最適値
に蒸気／燃料比を維持することができる。
燃料ライン（７）と蒸気ライン（８）の流量を制御する
流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、前記エゼクター（１１）
の直近の燃料と水蒸気の圧力差を検出する差圧検出器
（１２）と、差圧検出器の検出差圧により流量制御弁を
制御する制御装置（１４）とを備え、該制御装置によ
り、エゼクターに供給される蒸気／燃料比を一定に維持
する。エゼクターの特性上、燃料ライン（７）と蒸気ラ
イン（８）の圧力差が一定であれば、水蒸気量と燃料噴
射量はほぼ比例するが、燃料流量の急変時に燃料ライン
（７）と蒸気ライン（８）の圧力差が変化した場合に最
適比率（例えば１．６前後）に維持することは困難であ
り、一時的に最適値から若干ずれる場合がある。この実
施形態によれば、燃料流量の急変時に一時的に蒸気／燃
料比が最適値からずれた場合でも、差圧検出器（１２）
により差圧の変化を検出し、例えばその差圧を一定に保
持することにより、エゼクターに供給される蒸気／燃料
比を最適値に戻すことができる。従って、燃料流量の急
変時には一時的にずれるものの、数秒後には元の最適値
に蒸気／燃料比を維持することができる。
【００１４】本発明の別の好ましい実施形態によれば、
前記燃料ライン（７）と蒸気ライン（８）の流量を検出
する流量計（７ａ，８ａ）と、それらの流量を制御する
流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、流量計の検出流量により
流量制御弁を制御する制御装置（１４）とを備え、該制
御装置により、エゼクターに供給される蒸気／燃料比を
一定に維持する。この構成によっても、燃料流量の急変
時に一時的に蒸気／燃料比が最適値からずれた場合で
も、制御装置（１４）により、流量計（７ａ，８ａ）に
よる検出流量に基づいて流量制御弁（７ｂ，８ｂ）を制
御することにより、エゼクターに供給される蒸気／燃料
比を最適値に戻すことができる。従って、燃料流量の急
変時には一時的にずれるものの、数秒後には元の最適値
に蒸気／燃料比を維持することができる。
前記燃料ライン（７）と蒸気ライン（８）の流量を検出
する流量計（７ａ，８ａ）と、それらの流量を制御する
流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、流量計の検出流量により
流量制御弁を制御する制御装置（１４）とを備え、該制
御装置により、エゼクターに供給される蒸気／燃料比を
一定に維持する。この構成によっても、燃料流量の急変
時に一時的に蒸気／燃料比が最適値からずれた場合で
も、制御装置（１４）により、流量計（７ａ，８ａ）に
よる検出流量に基づいて流量制御弁（７ｂ，８ｂ）を制
御することにより、エゼクターに供給される蒸気／燃料
比を最適値に戻すことができる。従って、燃料流量の急
変時には一時的にずれるものの、数秒後には元の最適値
に蒸気／燃料比を維持することができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付して使用する。図１は、本
発明による燃料・蒸気供給装置の第１実施形態を示す図
である。この図に示すように、本発明のガスタービン燃
焼器の燃料・蒸気供給装置１０は、ガスタービン用の燃
焼器２に燃料と水蒸気を予混合して噴射するようになっ
ている。なお、この例において、燃料は燃料ガスであ
り、好ましくは都市ガス（１３ａ）又はＬＰＧガスであ
る。また、水蒸気は、例えばガスタービンの燃焼排ガス
から熱回収して得られた水蒸気であり、燃料ガスとほぼ
同等の圧力を有している。
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付して使用する。図１は、本
発明による燃料・蒸気供給装置の第１実施形態を示す図
である。この図に示すように、本発明のガスタービン燃
焼器の燃料・蒸気供給装置１０は、ガスタービン用の燃
焼器２に燃料と水蒸気を予混合して噴射するようになっ
ている。なお、この例において、燃料は燃料ガスであ
り、好ましくは都市ガス（１３ａ）又はＬＰＧガスであ
る。また、水蒸気は、例えばガスタービンの燃焼排ガス
から熱回収して得られた水蒸気であり、燃料ガスとほぼ
同等の圧力を有している。
【００１６】ガスタービン用の燃焼器２は、この例で
は、６本が並列に配置され、ガスタービンケーシング
（図示せず）の内部に周方向に間隔を隔てて並べられて
いる。なお、本発明はかかる構成に限定されず、単一の
燃焼器を用いる場合にも同様に適用することができる。
は、６本が並列に配置され、ガスタービンケーシング
（図示せず）の内部に周方向に間隔を隔てて並べられて
いる。なお、本発明はかかる構成に限定されず、単一の
燃焼器を用いる場合にも同様に適用することができる。
【００１７】図１に示すように、本発明の燃料・蒸気供
給装置１０は、燃料を供給する燃料ライン７と、水蒸気
を供給する蒸気ライン８と、燃料と水蒸気を予混合して
燃焼器２に噴射するエゼクター１１とを備える。エゼク
ター１１は、燃焼器２毎に１台づつ設けられ、それぞれ
燃焼器２の上流側に近接して設けられている。
給装置１０は、燃料を供給する燃料ライン７と、水蒸気
を供給する蒸気ライン８と、燃料と水蒸気を予混合して
燃焼器２に噴射するエゼクター１１とを備える。エゼク
ター１１は、燃焼器２毎に１台づつ設けられ、それぞれ
燃焼器２の上流側に近接して設けられている。
【００１８】また、各エゼクター１１は、燃料ライン７
に連結され燃料を内部に噴射する燃料噴射管１１ａと、
蒸気ライン８に連結され吸引された水蒸気を供給する蒸
気吸引管１１ｂと、水蒸気の逆流を防止する逆止弁１１
ｃとを備えている。エゼクター１１は、燃料噴射管１１
ａからの燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を蒸気吸
引管１１ｂから吸引する。すなわち、エゼクター１１の
特性上、吸引される水蒸気量と燃料噴射量は常にほぼ比
例するため、燃料流量を急変させても蒸気／燃料比をほ
ぼ維持することができる。
に連結され燃料を内部に噴射する燃料噴射管１１ａと、
蒸気ライン８に連結され吸引された水蒸気を供給する蒸
気吸引管１１ｂと、水蒸気の逆流を防止する逆止弁１１
ｃとを備えている。エゼクター１１は、燃料噴射管１１
ａからの燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を蒸気吸
引管１１ｂから吸引する。すなわち、エゼクター１１の
特性上、吸引される水蒸気量と燃料噴射量は常にほぼ比
例するため、燃料流量を急変させても蒸気／燃料比をほ
ぼ維持することができる。
【００１９】上述した本発明の構成によれば、燃料と水
蒸気を予混合してガスタービン用の燃焼器２に噴射する
エゼクター１１を備えており、このエゼクター１１は、
燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、
ガスタービンの負荷が大幅に急変（急減／急増）し、こ
れに対応して燃料流量を急変させた場合でも、燃料流量
の変化に対応してエゼクターに吸引される水蒸気量がほ
ぼ比例して変化するので、燃焼器２に噴射される燃料ガ
スの蒸気／燃料比はほとんど変化せず、ほぼ一定に保持
することができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、
かつ常に安定した燃焼を維持することができる。
蒸気を予混合してガスタービン用の燃焼器２に噴射する
エゼクター１１を備えており、このエゼクター１１は、
燃料の噴射量にほぼ比例する水蒸気量を吸引するので、
ガスタービンの負荷が大幅に急変（急減／急増）し、こ
れに対応して燃料流量を急変させた場合でも、燃料流量
の変化に対応してエゼクターに吸引される水蒸気量がほ
ぼ比例して変化するので、燃焼器２に噴射される燃料ガ
スの蒸気／燃料比はほとんど変化せず、ほぼ一定に保持
することができ、これにより、ＮＯｘの発生を抑制し、
かつ常に安定した燃焼を維持することができる。
【００２０】図１の第１実施形態において、本発明の燃
料・蒸気供給装置１０は、更に、燃料ライン７と蒸気ラ
イン８の流量を制御する流量制御弁７ｂ，８ｂと、エゼ
クター１１の直近の燃料と水蒸気の圧力差を検出する差
圧検出器１２と、差圧検出器１２の検出差圧により蒸気
流量制御弁８ｂを制御する制御装置１４とを備える。な
お、差圧検出器１２の検出差圧を受けて蒸気流量制御弁
８ｂを制御する制御装置は、制御装置１４とは独立の制
御装置でもよい。制御装置１４は、燃料流量の急変時に
一時的に蒸気／燃料比が最適値からずれた場合に、差圧
検出器１２により差圧の変化を検出し、例えばその差圧
を一定に保持することにより、エゼクター１１に供給さ
れる蒸気／燃料比を最適値に戻すようになっている。従
って、この構成により、燃料流量の急変時には一時的に
ずれるものの、数秒後には元の最適値に蒸気／燃料比を
維持することができる。
料・蒸気供給装置１０は、更に、燃料ライン７と蒸気ラ
イン８の流量を制御する流量制御弁７ｂ，８ｂと、エゼ
クター１１の直近の燃料と水蒸気の圧力差を検出する差
圧検出器１２と、差圧検出器１２の検出差圧により蒸気
流量制御弁８ｂを制御する制御装置１４とを備える。な
お、差圧検出器１２の検出差圧を受けて蒸気流量制御弁
８ｂを制御する制御装置は、制御装置１４とは独立の制
御装置でもよい。制御装置１４は、燃料流量の急変時に
一時的に蒸気／燃料比が最適値からずれた場合に、差圧
検出器１２により差圧の変化を検出し、例えばその差圧
を一定に保持することにより、エゼクター１１に供給さ
れる蒸気／燃料比を最適値に戻すようになっている。従
って、この構成により、燃料流量の急変時には一時的に
ずれるものの、数秒後には元の最適値に蒸気／燃料比を
維持することができる。
【００２１】図２は、本発明による燃料・蒸気供給装置
の第２実施形態を示す図である。この図に示す燃料・蒸
気供給装置１０は、図１の第１実施形態における差圧検
出器１２を備えず、その代わりに、燃料ライン７と蒸気
ライン８の流量を検出する流量計７ａ，８ａを備えてい
る。また、第２実施形態における制御装置１４は、流量
計７ａ，８ａの検出流量により蒸気流量制御弁８ｂを制
御するようになっている。なお、差圧検出器１２の検出
差圧を受けて蒸気流量制御弁８ｂを制御する制御装置
は、制御装置１４とは独立の制御装置でもよい。制御装
置１４により、流量計７ａ，８ａによる検出流量に基づ
いて蒸気流量制御弁８ｂを制御し、エゼクターに供給さ
れる蒸気／燃料比を最適値に戻すようになっている。従
って、第１実施形態と同様に、燃料流量の急変時には一
時的にずれるものの、数秒後には元の最適値に蒸気／燃
料比を維持することができる。
の第２実施形態を示す図である。この図に示す燃料・蒸
気供給装置１０は、図１の第１実施形態における差圧検
出器１２を備えず、その代わりに、燃料ライン７と蒸気
ライン８の流量を検出する流量計７ａ，８ａを備えてい
る。また、第２実施形態における制御装置１４は、流量
計７ａ，８ａの検出流量により蒸気流量制御弁８ｂを制
御するようになっている。なお、差圧検出器１２の検出
差圧を受けて蒸気流量制御弁８ｂを制御する制御装置
は、制御装置１４とは独立の制御装置でもよい。制御装
置１４により、流量計７ａ，８ａによる検出流量に基づ
いて蒸気流量制御弁８ｂを制御し、エゼクターに供給さ
れる蒸気／燃料比を最適値に戻すようになっている。従
って、第１実施形態と同様に、燃料流量の急変時には一
時的にずれるものの、数秒後には元の最適値に蒸気／燃
料比を維持することができる。
【００２２】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【００２３】
【発明の効果】上述したように、本発明のガスタービン
燃焼器の燃料・蒸気供給装置は、ガスタービンの負荷が
急変（急減／急増）した場合でも、燃焼器に供給する蒸
気／燃料比をほぼ一定に保持することができ、これによ
り、ＮＯｘの発生を抑制し、かつ常に安定した燃焼を維
持することができる、等の優れた効果を有する。
燃焼器の燃料・蒸気供給装置は、ガスタービンの負荷が
急変（急減／急増）した場合でも、燃焼器に供給する蒸
気／燃料比をほぼ一定に保持することができ、これによ
り、ＮＯｘの発生を抑制し、かつ常に安定した燃焼を維
持することができる、等の優れた効果を有する。
【図１】本発明による燃料・蒸気供給装置の第１実施形
態を示す図である。
態を示す図である。
【図２】本発明による燃料・蒸気供給装置の第２実施形
態を示す図である。
態を示す図である。
【図３】従来のガスタービン用低ＮＯｘ燃焼器の模式図
である。
である。
【図４】従来のガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装
置の構成図である。
置の構成図である。
１ ガスタービンのケーシング ２ 燃焼器 ２ａ スワール部 ３ 燃料噴射ノズル ４ 混合チャンバー ５ 水蒸気供給ライン ６ 低ＮＯｘ燃焼器 ７ 燃料ライン ７ａ 燃料流量計 ７ｂ 燃料流量制御弁 ７ｃ 燃料遮断弁 ８ 蒸気ライン ８ａ 蒸気流量計 ８ｂ 蒸気流量制御弁 ８ｃ 蒸気遮断弁 ９ 制御装置 １０ 燃料・蒸気供給装置 １１ エゼクター １１ａ 燃料噴射管 １１ｂ 蒸気吸引管 １１ｃ 逆止弁 １２ 差圧検出器 １４ 制御装置
Claims (3)
- 【請求項１】 ガスタービン用の燃焼器（２）に燃料と
水蒸気を予混合して噴射する燃料・蒸気供給装置であっ
て、 燃料を供給する燃料ライン（７）と、水蒸気を供給する
蒸気ライン（８）と、燃料と水蒸気を予混合して前記燃
焼器に噴射するエゼクター（１１）とを備える、ことを
特徴とするガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置。 - 【請求項２】 前記燃料ライン（７）と蒸気ライン
（８）の流量を制御する流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、
前記エゼクター（１１）の直近の燃料と水蒸気の圧力差
を検出する差圧検出器（１２）と、差圧検出器の検出差
圧により流量制御弁を制御する制御装置（１４）とを備
え、該制御装置により、エゼクターに供給される蒸気／
燃料比を一定に維持する、ことを特徴とする請求項１に
記載のガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置。 - 【請求項３】 前記燃料ライン（７）と蒸気ライン
（８）の流量を検出する流量計（７ａ，８ａ）と、それ
らの流量を制御する流量制御弁（７ｂ，８ｂ）と、流量
計の検出流量により流量制御弁を制御する制御装置（１
４）とを備え、該制御装置により、エゼクターに供給さ
れる蒸気／燃料比を一定に維持する、ことを特徴とする
請求項１に記載のガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10197009A JP2000027660A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | ガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10197009A JP2000027660A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | ガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000027660A true JP2000027660A (ja) | 2000-01-25 |
Family
ID=16367278
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10197009A Pending JP2000027660A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | ガスタービン燃焼器の燃料・蒸気供給装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000027660A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002004878A (ja) * | 2000-06-27 | 2002-01-09 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | ガスタービン発電装置 |
| JP2014506652A (ja) * | 2011-02-21 | 2014-03-17 | ターボメカ | 優先噴射装置および対応する噴射方法を含むターボ機械 |
| CN109489071A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-03-19 | 中国华能集团有限公司 | 一种低NOx排放的燃烧室、燃气轮机系统、燃气轮机系统的启动方法及负荷调节方法 |
| WO2023051864A1 (de) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | MTU Aero Engines AG | Verfahren zum betreiben eines verbrennungssystems einer strömungsmaschine für einen flugantrieb sowie strömungsmaschine |
-
1998
- 1998-07-13 JP JP10197009A patent/JP2000027660A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002004878A (ja) * | 2000-06-27 | 2002-01-09 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | ガスタービン発電装置 |
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| US9938902B2 (en) | 2011-02-21 | 2018-04-10 | Turbomeca | Turbomachine comprising a privileged injection device and corresponding injection method |
| CN109489071A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-03-19 | 中国华能集团有限公司 | 一种低NOx排放的燃烧室、燃气轮机系统、燃气轮机系统的启动方法及负荷调节方法 |
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| WO2023051864A1 (de) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | MTU Aero Engines AG | Verfahren zum betreiben eines verbrennungssystems einer strömungsmaschine für einen flugantrieb sowie strömungsmaschine |
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