JP2000026946A - 深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法 - Google Patents

深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法

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JP2000026946A JP10197867A JP19786798A JP2000026946A JP 2000026946 A JP2000026946 A JP 2000026946A JP 10197867 A JP10197867 A JP 10197867A JP 19786798 A JP19786798 A JP 19786798A JP 2000026946 A JP2000026946 A JP 2000026946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深絞り成形時に耳率を大幅に低減できるばか
りでなく、製缶時にネックの縮径率を大きくしてもネッ
ク耳が生じにくい深絞り成形用アルミニウム基合金板の
製造方法の提供を目的とする。 【解決手段】 アルミニウム基合金鋳塊を均熱工程で
520〜610℃に加熱、熱間圧延工程で熱間圧延終
了時の板材温度280〜480℃となるように熱間圧
延、第一冷間圧延工程で圧延率60〜90%に冷間圧
延、第一中間焼鈍工程において連続焼鈍装置で280
〜380℃に1〜30S加熱して焼鈍し、第二冷間圧
延工程で圧延率5〜40%に冷間圧延し、第二中間焼
鈍工程で270〜400℃に2〜24時間焼鈍、第三
中間焼鈍工程で450〜600℃に1〜60秒間焼鈍、
次いで最終冷間圧延工程で圧延率45〜90%に冷間
圧延するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度および高延
展性を有し、アルミニウム基合金製の缶などの深絞り成
形に際して耳率を著しく低減できる深絞り成形用アルミ
ニウム基合金板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】缶入り飲料などの需要増大に伴い、最近
ではその容器として好適なアルミニウム基合金製のいわ
ゆるDI(Deep drawing & Ironing)缶が大量に生産さ
れるようになっている。このアルミニウム基合金製DI
缶の本体の一般的な製造方法としては、アルミニウム基
合金板を多段に深絞り加工し、さらにしごき加工を行っ
て缶本体を成形し、焼付け塗装後に、耐圧強度の向上や
比較的高価な蓋部材の材料の使用量を削減するために縮
径するネック加工を行う。ここで使用するアルミニウム
基合金板には、製缶後の十分な強度と、多段深絞りやし
ごきに耐える成形性とが共に要求される。
【0003】一般に、深絞り用アルミニウム基合金とし
ては、Al-Mn-Mg系の、例えば米国アルミニウム協
会標準(A.A)3004合金などが広く用いられてい
る。この合金から深絞り用アルミニウム基合金板を製造
するには、(a)先ずこの合金の鋳塊を熱間圧延し、次
に(b)冷間圧延して適度な板厚の板材とし、この冷間
圧延後の板材に(c)中間焼鈍を施し、さらに要求され
る強度に応じて(d)冷間圧延による硬化処理が行われ
る。
【0004】この深絞り成形用アルミニウム基合金板の
製造工程において、板材の強度を向上させるためには前
記(d)の冷間圧延における冷間圧延率を高くする必要
がある。しかし冷間圧延度を上げると、いわゆる圧延集
合組織が発達し、塑性変形に際して異方性が顕著に現れ
るようになり、深絞り成形したときの板材の圧延方向に
応じて成形した缶本体の上縁の高さが山谷状に変化する
現象が起こる。この山谷状に変形した部分は通常、
「耳」と呼ばれている。深絞り成形後の缶体は、次いで
しごき加工を行った後に、蓋部材を取付けるために開口
部を水平に切断し缶高を揃えるトリム加工が行われる。
このトリム加工の際には耳も除去されるので、耳の高さ
が高いと、除去すべき板材の量割合(以下「耳率」とい
う)が増大し、歩留まりが低下して製造コストが上昇す
るという問題があった。そこで、低耳率となる板材が求
められていた。
【0005】一般にアルミニウム基合金板を冷間圧延す
ると、圧延方向に対して45〜60゜の方向に耳の山と
なる圧延集合組織が発達する傾向がある。そこで、耳率
を低下させるためには圧延集合組織の発達を抑制する必
要がある。これは冷間圧延前の板材における再結晶集合
組織の生成状態を制御することによって達成できること
がわかっている。すなわち、一般には、冷間圧延以前
に、0-90゜の方向に深絞り耳を生じるような、「立
方体方位」と呼ばれる再結晶集合組織を発達させる方法
が用いられる。立方体方位が発達すると0-90゜方向
の耳を生じることになるが、その後の冷間圧延によって
この方向の耳はあまり発達せず、一方、45゜耳を生成
する圧延集合組織の発達も抑制され、結果として開口部
周縁における耳の山が均一化されることになる。この方
法によって、圧延度80%以上の冷間圧延の後に僅かな
0-90゜耳と45゜耳とが混在する低耳性板材が得ら
れるようになった。
【0006】前記の立方体方位の再結晶集合組織を発達
させる具体的な方法としては、熱間圧延時の諸条件を調
節し、熱間圧延後に巻き取ったコイルが冷却するまでの
間、あるいは巻き取ったコイルを焼鈍する際に生じる再
結晶を制御する方法(特開平5−125500号公報)
が知られている。この方法では、前記(b)冷間圧延、
または(b)冷間圧延と(c)中間焼鈍とを行わず、再
結晶した熱間圧延板に前記(d)冷間圧延を施す。現
在、DI缶用として主に用いられている板材の厚さは約
0.3mm程度であるので、この方法を適用して最終の
冷間圧延率を80〜90%とする場合には、熱間圧延に
より板厚が1.5〜3mmとなるように圧延する必要が
ある。そこで、普通、リバース式熱間圧延機を用いて圧
延した後にさらにタンデム式の仕上用熱間圧延機または
圧延機の両側にコイル巻取り装置を装備したリバース式
熱間仕上圧延機を用いて圧延する方法が用いられる。し
かしこれらの熱間仕上圧延機は大規模でかつ高価であ
り、これを用いることによる製造コスト上の負担が大き
い。更に、缶用素材の薄肉化に伴い、圧延ロールやパス
間での温度低下の影響が大きくなり、適切な熱間圧延条
件を維持するためには設備能力を更に増大させる必要が
あって一層コストが嵩む傾向にあった。
【0007】そこで、熱間圧延の全工程にシングルミル
のリバース式熱間粗圧延機のみを用いる方法が検討され
た。しかしこの粗圧延機を用いて薄肉の板材を製造しよ
うとすると、パス間での温度低下が著しく、熱間圧延板
の再結晶を制御するための熱間圧延条件を維持すること
がきわめて困難になる。この問題を解決する手段とし
て、アルミニウム基合金に時効硬化性を与える元素を添
加し、前記(b)の冷間圧延後、前記(c)の中間焼鈍
を比較的高温で行うことにより溶体化し、前記(d)の
冷間圧延の圧延度を小さくしても十分な強度が得られる
方法が提案された(特公昭60−35242号公報)。
【0008】この方法によれば、DI缶本体を成形した
後の焼付け塗装の加熱により結晶が析出するので、焼付
け時の加熱による軟化が抑制され、冷間圧延率を小さく
しても十分な強度が得られるようになった。従って、前
記(c)中間焼鈍の後に立方体集合組織が十分発達して
いなくても冷間圧延の圧延率を小さくできるので圧延集
合組織の発達も軽度となり、耳率が比較的低い実用レベ
ルのDI缶が得られるようになった。この方法は、仕上
用熱間圧延機を用いた場合より耳率が若干高く、従って
トリム量も多くなるのではあるが、設備費が高価な仕上
用の熱間圧延機を用いずに適用できるので、結果的に有
利な方法となっている。
【0009】しかし、最近、経済的およびデザイン的な
要求からDI缶における蓋部材の直径を小さくする要求
が高まり、このためネックの縮径率が増大するようにな
ってきた。ところがネックの縮径率を増大させると、こ
のネック成形工程においても深絞り成形の場合と同様に
素材の異方性により開口部において缶高が変化し耳が発
生するという新たな問題が生じた。このネック成形によ
って生じる開口部の高さ変動部を「ネック耳」と称す
る。缶本体の開口部は、ネック成形を行った後にフラン
ジ成形され、このフランジが蓋部材との巻き締めに使わ
れるのであるが、ネック耳が大きいとフランジ幅が方向
により異なったり、ネック部の形状が方向により変化す
るなどの問題が起こり、加工工程が煩雑になると共に外
観上にも悪影響が現れる。そこで、ネックの縮径率を大
きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板が求められていた。
【0010】缶本体の開口部は、ネック成形を行った後
にフランジ成形され、このフランジが蓋部材との巻き締
めに使われるのであるが、ネック耳が大きいとフランジ
幅が方向により異なったり、ネック部の形状が方向によ
り変化するなどの問題が起こり、加工工程が煩雑になる
と共に外観上にも悪影響が現れる。そこで、ネックの縮
径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形用
アルミニウム基合金板が求められた。
【0011】このような背景から本発明者らは、特願平
9−142791号においてシングルミルの粗圧延・仕
上圧延兼用のリバース式熱間圧延機を用い、深絞り成形
時やネック成形時にネック耳が生じにくい深絞り成形用
アルミニウム合金板の製造方法について特許出願してい
る。この特許出願に係る技術によれば、均熱工程と熱間
圧延工程と第一冷間圧延工程と第一中間焼鈍工程と第二
冷間圧延工程と第二中間焼鈍工程と第三中間焼鈍工程と
最終冷間圧延工程とを順次施してアルミニウム基合金板
を製造する際に、特に、熱間圧延終了温度を280〜3
50℃の範囲内とし、引き続き60〜90%の第一冷間
圧延を施し、250〜280℃の温度範囲において2〜
24時間の第一中間焼鈍を施すことが要件とされてい
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記熱間終了温度を2
80〜350℃とするのは、熱間圧延後再結晶しないよ
うにするためであるが、この温度範囲を外れた場合、引
き続き行われる第一冷間圧延での加工硬化が大きく、6
0%以上の高い圧延率の冷間圧延を行う過程で、アルミ
ニウム基合金板の両サイドにクラックが発生しやすく、
クラックを除去するために両サイドをトリムする必要が
あり、歩留まりが低下する問題があった。そこで本発明
者らは、前述の製造条件の見直しを行うことで熱間終了
温度を280〜350℃の範囲より広くしてもクラック
を生じない製造条件を見い出し、本発明に到達した。
【0013】また、前述の第一中間焼鈍は、第一冷間圧
延加工して加工硬化したコイルを半軟化の状態まで焼鈍
するための工程であるが、どの程度まで軟化させるかに
より耳率が変化するため、耳率のばらつきを小さくする
ためには、加熱温度や時間を厳格に管理する必要がある
ので、この加熱温度や時間の管理を緩和できるような製
造条件について研究したところ本発明に到達した。更
に、第一中間焼鈍は通常バッチ式と称される焼鈍炉で行
ない、ここではアルミニウム基合金板をコイル状に巻き
付けてコイルの状態で炉内に搬入して焼鈍を行うが、バ
ッチ式焼鈍炉では、このコイルの幅や条件によって加熱
速度が異なるために、即ち、コイル重量が異なると温度
を一定に管理できないために、同一の加熱温度と時間に
するためにはコイルの寸法に応じて炉の操業条件を変更
する必要があり、コイルの寸法管理が繁雑な問題があっ
た。即ち、多数のコイルを同時に同一炉に搬入して処理
する場合に、大きさの異なるコイル毎に加熱、冷却条件
が異なってしまう問題があるので、全てのコイルの寸法
を同一にする必要があった。このため、製造するコイル
の寸法に応じて別々に焼鈍を行う必要があり、生産時期
の調整のために中間製品の在庫量が増大してしまう問題
があった。
【0014】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、素材強度の高いものを
歩留まり低下を引き起こす事なく製造することができる
とともに深絞り成形後の耳率を大幅に低減することがで
きる深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法を提
供することにある。更に、連続焼鈍炉を用いて第1中間
焼鈍を行うことでアルミニウム基合金板に個々に所望の
条件で焼鈍を行うことができ、熱間圧延工程の温度条件
と第二冷間圧延工程の圧延率の条件を緩和することがで
きるアルミニウム基合金板の製造方法を提供することを
目的とする。また、ネック成形時の縮径率を大きくして
もネック耳を生じにくいとともに、アルミニウム基合金
の幅や大きさ、コイルとした場合のコイルの寸法に左右
されずに生産時期を選択することができ、中間製品の在
庫量を削減できるアルミニウム基合金板の製造方法の提
供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、アルミニウム基合金の鋳塊からアルミニ
ウム基合金板を製造するに際し、順次、均熱工程にお
いて、前記アルミニウム基合金鋳塊を、520〜610
℃の範囲内の均質化温度に加熱して均質化し、熱間圧
延工程において、前記の均質化されたアルミニウム基合
金鋳塊を熱間圧延して板材を形成し、熱間圧延終了時の
板材温度を、280〜480℃の温度範囲に調節し、
第一冷間圧延工程において、前記熱間圧延終了後の板材
を、圧延率が60〜90%の範囲内となるように冷間圧
延し、第一中間焼鈍工程において、連続焼鈍装置を用
いて10〜200℃/sの範囲の加熱速度で280〜3
80℃の温度範囲まで加熱し、この温度範囲で1〜30
秒間保持し、次いで10〜200℃/sの範囲の冷却速
度で冷却して焼鈍し、第二冷間圧延工程において、前
記第一中間焼鈍後の板材を、圧延率が5〜40%の範囲
内となるように冷間圧延し、第二中間焼鈍工程におい
て、前記第二冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が270〜
400℃の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で
焼鈍し、第三中間焼鈍工程において、連続焼鈍装置を
用いて10〜200℃/sの範囲の加熱速度で450〜
600℃の温度範囲まで加熱し、この温度範囲で1〜3
0秒間保持し、次いで10〜200℃/sの範囲の冷却
速度で冷却して焼鈍し、次いで最終冷間圧延工程にお
いて、前記第三中間焼鈍後の板材を、圧延率が45〜9
0%の範囲内となるように冷間圧延することを特徴とす
る。
【0016】前記のアルミニウム基合金は、Si:0.
1〜0.4重量%、Fe:0.3〜0.6重量%、Cu:
0.05〜0.4重量%、Mn:0.8〜1.5重量%およ
びMg:0.8〜1.5重量%を含有し、残りがAlと不
可避不純物からなる組成を有するものであることが好ま
しい。このアルミニウム基合金は、さらに前記の元素に
加えてCr:0.25重量%以下、Zn:0.05〜0.
25重量%、Ti:0.2重量%以下のうち1種または
2種以上を含有するものであることが好ましい。
【0017】前記均熱工程において、均質化加熱速度
を100℃/時以下とし、かつ均質化時間を1時間以上
としても良い。前記熱間圧延工程において、熱間圧延
の全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機を用
いることが好ましい。前記熱間圧延工程において、熱
間圧延の開始温度を500℃以上とし、かつ熱間圧延最
終パスの開始温度を400℃以上としても良い。前記
熱間圧延工程において、熱間圧延最終パスの圧延率を5
0%以上とすることができる。
【0018】前記第二冷間圧延工程において、前記第
一中間焼鈍後の板材を、圧延率が20〜40%の範囲内
となるように冷間圧延することができる。前記第二中
間焼鈍工程において、前記第二冷間圧延後の板材を、焼
鈍温度が270〜320℃の範囲内、焼鈍時間が2〜2
4時間の範囲内で焼鈍することが好ましい。前記第三
中間焼鈍工程において、加熱速度および冷却速度を何れ
も10〜200℃/秒の範囲内とすることができる。前
記第一中間焼鈍工程後の耐力を100〜250MPa
の範囲とすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。本発明の深絞り成形用アルミニウム基合金
板の製造方法は、基本的に、アルミニウム基合金の鋳塊
を基材とし、それぞれ特定の条件に設定された次の各工
程均熱工程、熱間圧延工程、第一冷間圧延工程、
第一中間焼鈍工程、第二冷間圧延工程、第二中間
焼鈍工程、第三中間焼鈍工程、および最終冷間圧延
工程を順次経由することにより構成される。
【0020】本発明に係る製造方法によれば、熱間圧延
工程の全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機
のみを用い、しかも強度と成形性とが両立した本発明ア
ルミニウム基合金板が得られ、例えばDI缶などの深絞
り缶を製造する板材として用いるとき耳率が従来の板材
に比べて低減し、ネック縮径率を大きくしたDI缶を成
形する際にもネック耳が減少し、缶体の変形を防止し歩
留りを向上させることができる。
【0021】本発明に係る製造方法に用いるアルミニウ
ム基合金としては、基本的にAlを基とし、Siを0.
1〜0.4重量%、Feを0.3〜0.6重量%、Cuを
0.05〜0.4重量%、Mnを0.8〜1.5重量%およ
びMgを0.8〜1.5重量%含むものが用いられる。こ
の基本的な組成自体は特殊なものではなく、現在大量に
用いられている種々のアルミニウム缶用合金の組成の範
囲内のものであるから、本発明の製造方法は、リサイク
ルされたアルミニウム缶を原料として経済的にかつ効率
よく本発明のアルミニウム基合金板を製造するのに適し
ている。
【0022】前記成分の内のSiは、同時に含有するM
gと化合物を形成し易く、固溶硬化作用、分散硬化作用
および析出硬化作用を有する他、Al、Mn、Feなど
と化合物を形成し、しごき成形時のダイスに対する焼付
きを防止する効果がある。その含有量は、0.1重量%
未満では所望の潤滑特性を確保することができず、また
0.4重量%を越えると加工性が劣化して不都合であ
る。Feは、結晶の微細化およびしごき成形時のダイス
に対する焼付きを防止する効果がある。その含有量は、
0.3重量%未満では所望の効果が得られず、0.6重量
%を越えると加工性を劣化させる。Cuは、Mgと化合
物を形成し易く、固溶硬化、分散硬化および析出硬化に
寄与する。その含有量は、0.05重量%未満では所望
の効果が得られず、0.4重量%を越えると加工性を劣
化させる。Mnは、Fe、Si、Alなどと化合物を形
成し易く、晶出相および分散相となって分散硬化作用を
現すと共にしごき成形時のダイスに対する焼付きを防止
する効果がある。その含有量は、0.8重量%未満では
所望の硬化特性が得られず、1.5重量%を越えると加
工性が劣化する。またMgは、固溶体強化作用を有し、
圧延による加工硬化性を高めると共に、前記Siや後記
のCuと共存することによって分散硬化と析出硬化作用
を現す。その含有量は、0.8重量%未満では所望の効
果が得られず、1.5重量%を越えると再びその効果が
低下するようになる。
【0023】本組成物は、前記のSi、Fe、Cu、M
nおよびMgに加えて、さらに、Crを0.25重量%
以下、Znを0.05〜0.25重量%、Tiを0.2重
量%以下の範囲内で含んでいてもよい。このうちCr
は、熱間圧延後の再結晶を抑制する作用を有する。ただ
しその含有量が0.25重量%を越えるとかえってこの
作用が低下する。ZnはMg、Si、Cuの析出物を微
細化する作用を有する。その含有量は、0.05重量%
未満では所望の効果が得られず、0.25重量%を越え
ると耐食性を劣化させる。Tiは、結晶粒を微細化して
加工性を改善する効果がある。ただしその含有量は0.
2重量%を越えると粗大な化合物を生成しかえって加工
性を劣化させる。
【0024】前記の本組成物から本発明のアルミニウム
基合金板を製造するに際しては、先ず、常法に従って本
組成物の溶湯から鋳塊を鋳造する。このときの凝固速度
は通常、5〜20℃/秒とされる。鋳塊の寸法は、例え
ば1.5m×0.5m×4〜5mである。次に面削を行
い、鋳塊の表面を1〜25mm程度研削して、表面が平
滑化された面削体を作成する。
【0025】この面削体は、次に本発明の均熱工程に
送られる。この均熱工程は一般に、溶湯の凝固によっ
て生じたミクロ偏析の均質化、過飽和固溶元素の析出、
凝固によって形成された準安定相の平衡相への転移など
のために行われる。この均熱工程においては、均質化
温度を520〜610℃の範囲内とすることが重要であ
る。均質化温度が520℃未満では、第二中間焼鈍の
効果が得られず耳率が高くなる。また610℃を越える
と、鋳塊が溶融するおそれがある。
【0026】また前記の均熱工程において、面削体は
100℃/時以下の加熱速度で均質化温度まで加熱する
ことが好ましい。加熱速度が100℃/時を越えると、
部分的に溶融を生じる惧れがある。しかし加熱速度は、
遅すぎると生産効率が低下する。この観点から、好まし
い加熱速度は、10〜100℃/時の範囲内である。
【0027】また前記の均熱工程において、均質化温
度に保持する時間(均質化時間)は1時間以上とするこ
とが好ましい。均質化時間が1時間未満では均質化が十
分に進行しない場合がある。しかし長すぎても効果はな
く生産効率が低下する。この観点から、好ましい均質化
時間は1〜24時間の範囲内である。この均熱工程は
均質化時間が比較的長いので通常、バッチ方式で炉中に
置いて行われる。
【0028】熱間圧延工程は、前記の均質化されたア
ルミニウム基合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成するた
めに行われる。本発明は、この熱間圧延工程を、シン
グルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用いて行い得
ることが特長である。この圧延機は、単基式の熱圧延ロ
ールの前後に受座が設けられ、この熱圧延ロールの間に
鋳塊を往復繰り返し通過させることで次第に薄板化す
る、従来から熱間粗圧延機として一般に用いられている
装置である。
【0029】この熱間圧延工程においては、圧延終了
後にコイルとして巻き取られたアルミニウム板材の再結
晶が、生じないか、一部生じたとしてもできるだけ少な
いようにすることが特に重要である。このため熱間圧延
終了直後のコイルの温度が280〜480℃の範囲内と
なるように調節する。この仕上げ温度が280℃未満と
なるまで冷却すると板材が硬質となり、引き続き行う冷
間圧延時にクラックが生じ易くなる。また、コイル巻き
取り後に350℃を越えると、巻き取られた板材に一部
再結晶が生じるが、後述する第一中間焼鈍工程におけ
る好ましい条件の連続焼鈍により、この再結晶による悪
影響を480℃までは緩和して解消できるので、この温
度範囲とすることができる。即ち、この熱間圧延終了直
後の温度を480℃まで高くしても、特願平9−142
791号特許で得られる耳率1.8〜2.8と同等の耳率
を得ることができる。更に、熱間圧延終了直後のコイル
の温度を400℃以上に高くすると、その後の第一冷間
圧延で60〜90%の圧延率としてもクラックをほとん
ど生じないようにできるので、著しく歩留まりを改善で
きる。
【0030】前記の熱間圧延工程において、圧延開始
温度は500℃以上とすることが好ましい。圧延開始温
度が500℃未満では、圧延荷重が大となり所要パス数
が増加し効率が低下すると共に、前記の熱間圧延終了直
後の許容温度範囲を維持することが困難になる。最終パ
スの開始温度は400℃以上とすることが好ましい。ま
た、この熱間圧延工程の最終パスにおける圧延率は50
%以上、歪み速度は1〜50sec-1 の範囲内とすること
が好ましい。熱間圧延最終パスの開始温度、圧延率およ
び歪み速度は、いずれも高いほど生産効率は向上する
が、熱間圧延直後の板材温度が規定温度より高くなる場
合が生じる。この場合には、熱間圧延終了直後のコイル
に巻取られた板材の温度が280〜480℃の範囲内と
なるように、圧延ロールとコイル巻取り機との間で板材
を強制的に冷却することが好ましい。
【0031】第一冷間圧延工程は、前記の熱間圧延工
程終了後の冷却した板材を、圧延率が60〜90%の範
囲内となるように冷間圧延する。この工程における圧延
率が60%未満では耳率が大となる。圧延率は、高いほ
ど第二中間焼鈍工程において0〜90゜耳となる立方
体方位組織が多く生成する。ただし圧延率が90%を越
えると耳率は逆に高くなりサイドクラックも起こるよう
になる。この観点から、圧延率は75〜90%の範囲内
とすることが好ましい。
【0032】第一中間焼鈍工程は、前記冷間圧延後の
板材に対し、図1に基本構成を示す連続焼鈍装置を用い
て加熱速度10〜200℃/sの範囲(10℃/s以
上、200℃/s以下の範囲)で加熱し、保持温度28
0〜380℃の範囲(280℃以上、380℃以下の範
囲)に1〜30s(1s以上、30s以下)保持し、冷
却速度10〜200℃/sの範囲(10℃以上、200
℃以下の範囲)で冷却するものとする。
【0033】図1に連続焼鈍装置(Continuous Anneali
ng Line:略称CAL)の基本構成例を示すが、この例
の連続焼鈍装置Aは、供給ロール1から長尺のアルミニ
ウム基合金板材2を引き出して緩衝装置3を介して10
0m程度の長い炉本体4に供給し、この炉本体4内で移
動中に上記条件で焼鈍し、焼鈍後に炉本体4から引き出
し、緩衝装置6を介して巻取ロール7に巻き取ることが
できる装置である。この連続焼鈍装置Aによれば、炉本
体4を通過するアルミニウム基合金板材2を連続単体処
理できるために、バッチ式の焼鈍炉よりもより正確な加
熱条件と冷却条件で焼鈍処理を行うことができる。そし
て、連続焼鈍装置Aならば、アルミニウム基合金板材2
を供給ロール1に巻き付けたコイルの幅や径が異なって
も、換言するとアルミニウム基合金板材2の幅や厚さ、
処理するべき長さが異なっていても、製造したい順番に
焼鈍処理できるために、同一の大きさのコイルのみを焼
鈍炉に搬入して焼鈍していたバッチ式の焼鈍炉の場合に
比べて中間在庫の増加を抑えることができる。
【0034】この焼鈍工程は、アルミニウム基合金板材
を半軟化状態にもたらすものであって、焼鈍後の耐力;
YS(Yield strength)を100〜250MPaの範
囲、より好ましくは130〜200MPaの範囲とする
ことが好ましい。耐力がこの範囲になるように焼鈍する
ならば、後述の第二中間焼鈍後に0-90゜耳となる立
方体方位組織が多く生成する。焼鈍温度が280℃未満
または保持時間が1s未満では十分な軟化が得られず結
果的に耳率が高くなる。焼鈍温度が380℃を越えまた
は保持時間が30sを越えると軟化が過剰となって耳率
が高くなる。
【0035】第二冷間圧延工程は、前記の第一中間
焼鈍後の板材に対し、圧延率5〜40%の範囲内となる
ように冷間圧延する工程である。実際上、圧延率を10
〜20%の範囲内にするならば、耳率を低く抑えた状態
で後述する最終冷間圧延工程において最終圧延率を90
%と高くにすることが可能となる。また、ここでの圧延
率を5%以上、10%未満の範囲、あるいは20を越え
て40%以下の範囲とすると、最終冷間圧延工程におい
て耳率を低く抑えた状態で可能な最終圧延率は低くなる
傾向があり、圧延率70〜90%の範囲内であっても、
70%に近い範囲になる。また、圧延率が5%未満では
工程全体としての圧延パス数が増大して生産効率が低下
する可能性があり好ましくない。圧延率が40%を越え
ると、耳率が高くなり、本発明の製造方法を用いる理由
がなくなる。
【0036】ここで特願平9−142791号特許の技
術では、第1中間焼鈍と第2中間焼鈍の間に行う第二冷
間圧延の圧延率を5〜30%の範囲とする必要があり、
この範囲の中でも最終的な製品の耳率をできるだけ低く
するためには、好ましくは、10〜20%の範囲の圧延
率とする必要があった。しかし、通常、工業的には、シ
ングルスタンドのミルであっても、1パスで30〜60
%もの圧延を行うのが普通であり、10〜20%の低圧
下率の冷間圧延を行うことはパス数の増加の原因となる
ので好ましくない。しかし、本発明方法では、第一中
間焼鈍工程を連続焼鈍装置Aで行うので、熱間圧延終了
直後のコイルの温度を400℃以下とした場合は、第二
冷間圧延の圧延率を20〜40%と高くしても、特願平
9−142791号特許の技術で得られた耳率1.8〜
2.8と同等の耳率を得ることができる。従ってパス数
の増加を抑えることができる。
【0037】第二中間焼鈍工程は、前記の第二冷間
圧延工程を経た板材を、焼鈍温度が270〜400℃の
範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する工
程である。この工程は、前記からの工程を順次施し
た板材を十分に再結晶させ、立方体方位組織を十分に発
達させ、高い0〜90゜耳が発生する軟質材を得る工程
である。この際、第二冷間圧延工程を経た板材は、焼
鈍温度が270〜320℃の範囲内に1〜24時間保持
することがより好ましい。この焼鈍温度の範囲内では温
度が低いほど0〜90゜耳が高くなる。焼鈍温度が27
0℃または焼鈍時間が2時間未満では焼鈍の効果が不十
分であり、耳率改善効果が得られない。焼鈍温度が40
0℃を越え、または焼鈍時間が24時間を越えても、耳
率は更には改善されず、生産効率が低下する他、表面酸
化などの弊害が生じ易くなる。焼鈍温度を270〜32
0℃に設定してほぼ完全に再結晶させた後、より高温で
加熱すると、第二中間焼鈍後に最も高い0-90゜耳が
得られる。
【0038】第三中間焼鈍工程は、前記の第二中間
焼鈍工程を経た後の板材を、焼鈍温度が450〜600
℃の範囲内、焼鈍時間が1〜30秒間の範囲内で焼鈍す
る。この工程は、第二中間焼鈍工程に引き続いて、短
時間、より高い焼鈍温度にもたらすことで焼鈍による立
方体方位組織の生成を更に増大させ、0〜90゜耳を高
くする効果があり、本発明において特に重要な工程であ
る。焼鈍温度が450℃または焼鈍時間が2秒未満では
焼鈍の効果が不十分であり、十分な強度が得られず耳率
改善効果も低い。焼鈍温度が600℃を越え、または焼
鈍時間が60秒を越えると、耳率は低く強度も大となる
がネック成形時に加工硬化が生じ易くなる。この工程は
焼鈍時間が短時間であるので、図1に示す連続焼鈍装置
を用いて行うことが好ましい。以上の条件で行う第三
中間焼鈍工程であるならば、後工程で行う最終冷間圧
延工程において加工率を低くすることができるようにな
る。
【0039】第三中間焼鈍工程における加熱速度およ
び冷却速度は、何れも10〜200℃/秒とすることが
好ましい。加熱/冷却速度が10℃/秒未満では生産効
率が低下する。また加熱/冷却速度が200℃/秒を越
えると、板材に歪みが発生し易くなる。
【0040】最終冷間圧延工程では、前記の第二中
間焼鈍後の板材を、所定の板厚となるように、圧延率が
45〜90%の範囲内で冷間圧延する。この工程を経た
後に板材は所定の板厚の本発明のアルミニウム基合金板
としてコイルに巻き取られ製品化される。この工程にお
ける圧延率が45%未満では、生産効率は高まるが缶体
成形時やネック成形時に加工硬化を生じ易くなる。圧延
率が90%を越えると耳率が高くなる。また、この工程
において45%もの低い圧延率を採用できるのは、先の
第三中間焼鈍工程において連続焼鈍装置を用いて前述
の好ましい条件で行ったためである。ここで圧延率を低
くできるならば、DI成形時にしわや破断が生じにくく
なる効果を得ることができる。
【0041】以上説明の順に、均熱工程と熱間圧延
工程と第一冷間圧延工程と第一中間焼鈍工程と第
二冷間圧延工程と第二中間焼鈍工程、および、第三
中間焼鈍工程と最終冷間圧延工程を施してアルミニウ
ム基合金板を製造することにより、図2に示すようにア
ルミ缶を製造するためにカップ8とした場合に、耳率の
少ないものを得ることができる。なお、図2においてカ
ップ底のアルミニウム基合金板の圧延方向を矢印で記載
したが、この圧延方向を基準として、カップ8の周方向
の位置を表す。このカップ8の上部(筒体を構成するア
ルミニウム基合金板ではサイド部)に〇印で示した箇所
に生成されるものが0-90゜耳であり、前述の工程の
うち、最初の圧延加工では0-90゜の位置に耳が生じ
易く、圧延処理を重ねることにより×印で示した45゜
方向にも耳が生じやすくなる傾向がある。本発明の製造
方法によれば、このアルミニウム基合金のサイド部、即
ち、アルミニウム基合金板材を筒状に加工したものにあ
っては筒体開口部に現れる耳の耳率を抑えることができ
る。
【0042】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。以下の実施例および比較例において、原料のアル
ミニウム基合金としては表1に示す4種類の組成のもの
を、それぞれ合金A,B,C,D,Eとして用いた。
【0043】
【表1】 (重量%) 合金種別 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ti A 0.30 0.45 0.28 1.00 1.25 0.02 0.10 0.03 B 0.35 0.45 0.35 1.10 1.50 0.02 0.15 0.03 C 0.30 0.50 0.15 0.95 1.00 0.02 0.15 0.03 D 0.30 0.45 0.20 1.00 0.90 0.15 0.20 0.05 E 0.30 0.45 0.28 1.00 1.25 0.001 0.001 0.005
【0044】前記のそれぞれの合金の溶湯から半連続鋳
造により重量6t、厚さ550mmの鋳塊を鋳造し、1
2.5mmの面削を行い面削鋳塊の試料を作製した。こ
の試料のそれぞれについて、実施例は表1、比較例は表
2に示す条件で順次、均熱工程、熱間圧延工程、
第一冷間圧延工程、第一中間焼鈍工程、第二冷間圧
延工程、第二中間焼鈍工程、第三中間焼鈍工程およ
び最終冷間圧延工程を施し、深絞り成形用アルミニウ
ム基合金板を製造した。表記以外の各工程の条件は全試
料共通に下記の通りとした。
【0045】均熱工程:加熱速度は平均50℃/時、
均質化温度は570℃±3℃とし、この温度範囲に8〜
10時間保持して均質化を行った。 熱間圧延工程:前記の均熱工程終了直後の試料につい
て、シングルミルのリバース式熱間粗圧延機のみを用い
て行った。熱間圧延最終パスの開始温度は450℃〜5
00℃、圧下量は62%とした。表2,表3の「熱延巻
取直後温度」は最終パス終了後コイルに巻取った直後の
温度であり、これは圧延速度により調節した(圧延速度
が遅いほど仕上げ温度が低くなる)。なお、熱間圧延終
了後、コイルに巻き取る直前に板幅方向両端に発生した
サイドクラックを除去するため、各20mm両端部をト
リムした。
【0046】第一中間焼鈍工程:長さ20mの炉本体
を備えた連続焼鈍装置を用い、加熱速度15℃/s、保
持温度、保持時間を後述の表2に示す温度に、冷却速度
30℃/sに設定した。後述の表4と表5に示す比較例
においては、上記と同じ連続焼鈍炉を用いた場合(方法
C’)の外に、バッチ式焼鈍炉を用い、(焼鈍温度−1
00)℃から(焼鈍温度−10)℃までの平均加熱速度
を14〜17℃/時間とし、保持温度、時間を表4に示
す条件とし、冷却は実体温度が250℃となるまでは炉
冷とし、以降は大気中で冷却した場合(方法B’)の例
も記載した。なお、第一中間焼鈍直前に、サイドクラッ
クを除去するために、各20mm両端部をトリムした。
【0047】第二中間焼鈍工程:バッチ式焼鈍炉を用
い、(焼鈍設定温度−100℃)から(焼鈍設定温度−
10℃)までの平均加熱速度は14〜17℃/時とし
た。焼鈍終了後の冷却は実体温度が約250℃となるま
では炉中で冷却し、以後は大気中で放冷した。 第三中間焼鈍工程:フローティング式連続焼鈍炉を用
い、常温から(焼鈍温度−100℃)までの平均加熱速
度は30〜50℃/秒とした。表2,表3の「温度」は
焼鈍最高到達温度を示し、「時間」は400℃から焼鈍
最高到達温度に達するまでの時間(秒)を示す。冷却速
度は、焼鈍最高到達温度から70℃までの平均で、約1
00℃/秒とした。 最終冷間圧延工程:表2,表3の「最終冷延率」によ
って、板厚0.28mmの深絞り成形用アルミニウム基
合金板を製造した。
【0048】上記の深絞り成形用アルミニウム基合金板
を用いて深絞り試験を行った。「耳率」は、深絞り加工
によって絞られたカップについて、下式 耳率=耳の高さ÷カップ高さ×100(%) により計算した。耐力は、前記の深絞り成形用アルミニ
ウム基合金板を焼付塗装の焼付け条件に相当する210
℃で10分間の加熱を行った後、JIS5号引張り試験
片に加工し、JIS B7771に従って0.2%耐力
を求めた。これらの結果を表2、表3(実施例)および
表4、表5(比較例)に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】 上記表2の結果から、本発明の条件を充たす実施例1〜
10の深絞り成形用アルミニウム基合金板(組成は表1
記載)は、いずれも優れた耐力を維持したまま1.0〜
1.6%の低い耳率を示した。
【0053】また、表3の最終冷間圧延率が90%近い
89%の実施例10では最終冷間圧延途中に、長さ1m
m以上のサイドクラックが発生したため、各20mm両
端部をトリムしたが、その他の実施例1〜9では第1中
間焼鈍直前に1回トリムを行うだけで最終板厚まで圧延
可能であった。これに対し、表4と表5において、第
一中間焼鈍工程における保持温度が本発明の範囲から外
れ、結果として、第一中間焼鈍後の耐力が本発明範囲か
ら外れた比較例11、12、第二冷間圧延工程におけ
る「第二冷間圧延率」が本発明の条件から外れた比較例
14、第二中間焼鈍工程における保持温度が本発明条
件から外れた比較例13、最終冷間圧延工程の圧延率
が本発明の条件から外れた比較例15では、耳率が高い
か、あるいは、耐力が著しく低くなった。
【0054】また、本発明者らが先に特許出願している
特願平9−142791号明細書に記載の深絞り成形用
アルミニウム基合金の製造方法に準じて、第一中間焼
鈍工程をバッチ式の焼鈍炉を用いて実施した比較例16
〜18では、耳率が高いか、あるいは、第一冷間圧延途
中にクラックを生じやすい。実施例1〜8は、熱間圧延
巻取直後温度が420℃以上と高いため、80〜89%
の第一冷間圧延を行っても、冷間圧延途中にほとんどサ
イドクラックが発生しなかったが、比較例18では、熱
間圧延巻取直後温度が低いために、80%の第一冷間圧
延途中に長さ1mm以上のサイドクラックが発生し、冷
間圧延途中にトリムが必要であった。このため、第一中
間焼鈍直前のトリムを略したが、最終冷間圧延途中に、
再度長さ1mm以上のサイドクラックが発生し、再トリ
ムが必要になった。一方、熱間圧延巻取直後温度を42
0℃と高くした場合、比較例16に示すように、第一中
間焼鈍にバッチ式の焼鈍炉を用いた方法では、耳率が高
くなる。比較例17では最終冷間圧延率が高く、第一中
間焼鈍にバッチ式の焼鈍炉を用いた方法では、連続焼鈍
装置を用いた実施例10と同等の低い耳率が得られない
ことが判明した。
【0055】
【発明の効果】本発明の深絞り成形用アルミニウム基合
金板の製造方法は、アルミニウム基合金鋳塊を、均熱
工程において520〜610℃に加熱し、熱間圧延工
程において熱間圧延終了時の板材温度が280〜480
℃となるように熱間圧延し、第一冷間圧延工程におい
て圧延率が60〜90%となるように冷間圧延し、第
一中間焼鈍工程において連続焼鈍装置を用いて280〜
380℃で1〜30sの範囲内で焼鈍し、第二冷間圧
延工程において圧延率が5〜40%となるように冷間圧
延し、第二中間焼鈍工程において270〜400℃、
2〜24時間の範囲内で焼鈍し、第三中間焼鈍工程に
おいて450〜600℃、1〜30秒間の範囲内で焼鈍
し、次いで最終冷間圧延工程において圧延率45〜9
0%の範囲内となるように冷間圧延するものであるの
で、熱間圧延工程の全工程においてシングルミルのリ
バース式熱間粗圧延機のみを用いて、深絞り成形時に耳
率を大幅に低減できるばかりでなく、製缶時にネックの
縮径率を大きくしてもネック耳が生じにくい深絞り成形
用アルミニウム基合金板を製造することができ、DI缶
などを製造する際の製造コストを低減しかつ歩留まりを
大幅に向上することができる。
【0056】次に、第一中間焼鈍工程において連続焼
鈍装置を用いて280〜380℃で1〜30sの範囲内
で焼鈍するので、前工程の熱間圧延工程における熱間
圧延終了時の板材温度を280〜480℃の範囲と広く
することができる。
【0057】また、第一中間焼鈍工程において連続焼
鈍装置を用い、保持温度280〜380℃で行い、焼鈍
後の耐力を100〜250MPaとするならば、熱間圧
延工程の熱間圧延終了時の板材温度管理幅を280〜4
80℃に広く範囲に設定することができるとともに、第
二焼鈍後において0-90゜耳を高くすることができ、
最終的に耳率の低いアルミニウム基合金板を得ることが
できる。更に、第三中間焼鈍において連続焼鈍装置を用
い、450〜600℃で1〜30sの条件で行うなら
ば、最終冷間圧延工程において圧延率を45%と低く
設定することができ、DI成形時にしわや破断が生じに
くくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明製造方法の実施に用いる連続焼鈍装置
の一例を示す概略構成図。
【図2】 本発明製造方法で得られたアルミニウム基合
金板を加工して得られるアルミ缶用筒体の斜視図。
【符号の説明】
A・・・連続焼鈍装置、1・・・供給ロール、2・・・アルミニ
ウム基合金板材、3、6・・・緩衝装置、4・・・炉本体、7
・・・巻取ロール、8・・・筒体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 630 C22F 1/00 630K 630A 673 673 682 682 683 683 685 685Z 686 686B 691 691A 691B 691C 694 694B 694A (72)発明者 斉藤 充 静岡県裾野市平松85 三菱アルミニウム株 式会社技術開発センター内 (72)発明者 原田 俊宏 静岡県裾野市平松85 三菱アルミニウム株 式会社技術開発センター内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム基合金の鋳塊からアルミニ
    ウム基合金板を製造するに際して、順次、 均熱工程において、前記アルミニウム基合金鋳塊を、
    520〜610℃の範囲内の均質化温度に加熱して均質
    化し、 熱間圧延工程において、前記の均質化されたアルミニ
    ウム基合金鋳塊を熱間圧延して板材を形成し、熱間圧延
    終了時の板材温度を、280〜480℃の温度範囲に調
    節し、 第一冷間圧延工程において、前記熱間圧延終了後の板
    材を、圧延率が60〜90%の範囲内となるように冷間
    圧延し、 第一中間焼鈍工程において、連続焼鈍装置を用いて1
    0〜200℃/sの範囲の加熱速度で280〜380℃
    の温度範囲まで加熱し、この温度範囲で1〜30秒間保
    持し、次いで10〜200℃/sの範囲の冷却速度で冷
    却して焼鈍し、 第二冷間圧延工程において、前記第一中間焼鈍後の板
    材を、圧延率が5〜40%の範囲内となるように冷間圧
    延し、 第二中間焼鈍工程において、前記第二冷間圧延後の板
    材を、焼鈍温度が270〜400℃の範囲内、焼鈍時間
    が2〜24時間の範囲内で焼鈍し、 第三中間焼鈍工程において、連続焼鈍装置を用いて1
    0〜200℃/sの範囲の加熱速度で450〜600℃
    の温度範囲まで加熱し、この温度範囲で1〜30秒間保
    持し、次いで10〜200℃/sの範囲の冷却速度で冷
    却して焼鈍し、次いで 最終冷間圧延工程において、前記第三中間焼鈍後の板
    材を、圧延率が45〜90%の範囲内となるように冷間
    圧延することを特徴とする深絞り成形用アルミニウム基
    合金板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記のアルミニウム基合金が、 Si:0.1〜0.4重量%、 Fe:0.3〜0.6重量%、 Cu:0.05〜0.4重量%、 Mn:0.8〜1.5重量%および Mg:0.8〜1.5重量% を含有し、残りがAlと不可避不純物とからなる組成を
    有するものであることを特徴とする請求項1に記載の深
    絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記のアルミニウム基合金が、 Si:0.1〜0.4重量%、 Fe:0.3〜0.6重量%、 Cu:0.05〜0.4重量%、 Mn:0.8〜1.5重量%および Mg:0.8〜1.5重量% を含有し、さらに、 Cr:0.25重量%以下 Zn:0.05〜0.25重量%、 Ti:0.2重量%以下 のうち1種または2種以上を含有し、残りがAlと不可
    避不純物とからなる組成を有するものであることを特徴
    とする請求項1に記載の深絞り成形用アルミニウム基合
    金板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記均熱工程において、均質化加熱速
    度を100℃/時以下とし、かつ均質化時間を1時間以
    上とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
    の全工程にシングルミルのリバース式熱間粗圧延機を用
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
    の開始温度を500℃以上とし、かつ熱間圧延最終パス
    の開始温度を400℃以上とすることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の深絞り成形用アルミニウム
    基合金板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記熱間圧延工程において、熱間圧延
    最終パスの圧延率を50%以上とすることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の深絞り成形用アルミニ
    ウム基合金板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第二冷間圧延工程において、前記
    第一中間焼鈍後の板材を、圧延率が20〜40%の範囲
    内となるように冷間圧延することを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の深絞り成形用アルミニウム基合
    金板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第二中間焼鈍工程において、前記
    第二冷間圧延後の板材を、焼鈍温度が270〜320℃
    の範囲内、焼鈍時間が2〜24時間の範囲内で焼鈍する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の深絞
    り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第三中間焼鈍工程において、加
    熱速度および冷却速度を何れも10〜200℃/秒の範
    囲内とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載の深絞り成形用アルミニウム基合金板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第一中間焼鈍工程後の耐力を1
    00〜250MPaの範囲とすることを特徴とする請求
    項1〜10のいずれかに記載の深絞り成形用アルミニウ
    ム基合金板の製造方法。
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