JP2000026806A - 光ディスク貼り合わせ用紫外線硬化型接着剤 - Google Patents

光ディスク貼り合わせ用紫外線硬化型接着剤

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JP2000026806A
JP2000026806A JP11069150A JP6915099A JP2000026806A JP 2000026806 A JP2000026806 A JP 2000026806A JP 11069150 A JP11069150 A JP 11069150A JP 6915099 A JP6915099 A JP 6915099A JP 2000026806 A JP2000026806 A JP 2000026806A
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Takafumi Iida
隆文 飯田
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NAGASE CHIBA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報記録層(蒸着膜)を有する光ディスクの
貼り合わせ、とくに厚い蒸着膜を有する光ディスクの貼
り合わせに有用な耐湿性に優れた紫外線硬化型接着剤を
提供する。 【解決手段】 (A)N−ビニルピロリドン、(B)カ
プロラクトン系ポリオールと脂環式ジイソシアネートと
(メタ)アクリル酸とから誘導されたウレタン(メタ)
アクリレートオリゴマー、および(C)チッ素原子、イ
オウ原子、リン原子を含有せず、炭素原子、水素原子、
酸素原子のみで構成された光重合開始剤((C−1)成
分)とチッ素原子および(または)イオウ原子を含有す
る光重合開始剤((C−2)成分)とを含有し、(C−
1)成分/(C−2)成分が重量比で70/30〜10
0/0である光重合開始剤を必須成分として含有する紫
外線硬化型接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク貼り合
わせ用紫外線硬化型接着剤に関する。さらに詳しくは、
片面に情報記録層を有する光ディスクの該情報記録層側
に塗布され、そのうえにもう1枚の情報記録層を有して
いてもよい光ディスクを張り合わせて情報記録媒体を製
造する際に使用する紫外線硬化型接着剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】情報
記録媒体として使用される光ディスク(以下、DVDと
もいう)の製造工程として、片面に情報記録層を有する
光ディスクの該情報記録層側に接着剤を塗布し、そのう
えにもう1枚の情報記録層を有していてもよい光ディス
クを張り合わせて接着剤を硬化させる方式が採用されて
いる。
【0003】この方式に使用される接着剤として、紫外
線硬化型接着剤を使用することが、DVD製造工程の簡
素化、ディスクを加熱することによるディスクの反の心
配がないなどの点から好適である。しかし、この場合、
接着剤が硬化するには、情報記録層や保護膜を有する光
ディスクに接着剤を塗布して貼り合わせたものに、外部
から照射した紫外線が、基盤、情報記録層、保護膜など
を透過する必要がある。そのため、紫外線を接着剤に到
達させ、硬化させること自体が困難と考えられていた。
そこで、従来はホットメルト接着剤や熱硬化型接着剤を
用いることが主流であった。
【0004】ところが、ホットメルト接着剤を使用した
DVDに熱がかかると接着剤が再溶融しやすく、高温時
に機械的強度が保持できないなどの問題が生じる。ま
た、熱硬化型接着剤を使用してDVDを製造する場合、
加熱による基盤の反、変形などの問題が生じる。
【0005】そののち、各方面で紫外線硬化型接着剤の
使用について再検討が行なわれた結果、基盤、情報記録
層、保護膜などを透過して僅かに到達する紫外線によっ
ても硬化する紫外線硬化型接着剤が開発されている。た
とえば、前記の紫外線硬化型接着剤として、(メタ)ア
クリル系のモノマーやオリゴマーを主成分とし、ベンゾ
イルアルキルエーテル類やベンゾフェノン類、チオキサ
ントン類などを光重合開始剤とするラジカル重合型のも
の、ポリエン・ポリチオールの付加重合硬化型のもの、
さらにはエポキシ化合物とルイス酸系の光重合開始剤か
らなるカチオン重合型のものなどが知られている(特開
平8−161771号公報)。
【0006】しかし、情報記録層にはAlなどの金属薄
膜が使用されるため、カチオン重合型接着剤などは金属
薄膜の腐食の問題が生じやすく、現在ではラジカル重合
型の(メタ)アクリル系紫外線硬化型接着剤が主流であ
る。
【0007】前記(メタ)アクリル系紫外線硬化型接着
剤に使用される光重合開始剤としては、高波長領域にも
吸収があるものが多く、一般に360nm以上の吸収波
長を有するものが、また、その波長領域のモル吸光係数
がなるべく大きいものが多用されている(特開平9−3
1416号公報、特開平9−35335号公報、特開平
9−169956号公報、特開平10−8018号公
報)。
【0008】ところが、前記ラジカル重合型の(メタ)
アクリル系紫外線硬化型接着剤で接着した光ディスク
を、湿度の高い雰囲気に放置した場合、接着剤層に水分
が吸収されやすく、吸収された水分が接着剤層とディス
クとの界面に滞留し、また接着剤成分の移行が起こり、
これらが隣接する情報記録層に悪影響を及ぼして記録性
能を著しく低下させるという問題が生じる。一般に情報
記録層としてAl、Au、SiN、SiC、Siなどの
半透明膜(蒸着膜)が使用され、通常の膜厚は50〜3
00オングストローム、Al蒸着膜のばあいには400
〜1000オングストロームであるが、半透明膜の厚さ
が厚くなると、これらの半透明膜の記録特性への水分の
悪影響は特に大きくなる。また、光重合開始剤の種類に
よっては、その成分自身が金属薄膜を腐食させるため、
情報記録層への悪影響はさらに大きくなる。
【0009】本発明は、比較的厚い半透明膜を使用した
場合にも、接着剤層と情報記録層との界面に水分の滞留
が起こりにくく、したがって情報記録層に悪影響をおよ
ぼすことが少なく、かつ貼り合せたディスクの剥離を起
こすことのない紫外線硬化型接着剤を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】通常、N−ビニルピロリ
ドンなどのチッ素原子含有1官能モノマーを使用する接
着剤は、吸水率が高くなり、様々な用途において問題が
おこりやすい。そのため、N−ビニルピロリドンは、一
般に耐湿性を要する用途には用いられていない。
【0011】本発明者は、チッ素原子含有1官能モノマ
ーであるN−ビニルピロリドンと特定のウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマーとを必須成分として含有す
る紫外線硬化型組成物は、予想に反して、耐湿性が良好
で、耐湿性が要求される光ディスク貼り合わせ用接着剤
として有用であり、従来の接着剤よりも優れた性能を示
すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、(A)N−ビニルピ
ロリドン、(B)カプロラクトン系ポリオールと脂環式
ジイソシアネートと(メタ)アクリル酸とから誘導され
たウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、および
(C)チッ素原子、イオウ原子、リン原子を含有せず、
炭素原子、水素原子、酸素原子のみで構成された光重合
開始剤(C−1)とチッ素原子およびイオウ原子の少な
くとも1種を含有する光重合開始剤(C−2)とを含有
し、(C−1)成分/(C−2)成分が重量比で70/
30〜100/0である光重合開始剤を含有することを
特徴とする光ディスク貼り合わせ用紫外線硬化型接着剤
に関する。
【0013】光重合開始剤(C)は、(C−1)成分の
みからなるものであってもよく、あるいは(C−1)成
分と(C−2)成分との組合せであってもよい。
【0014】本発明の接着剤は、(A)成分および
(B)成分の合計量100重量部に対し、さらに(D)
脂環式モノ(メタ)アクリレートを5〜100重量部お
よび(または)(B)成分の配合量を超えない範囲で
(E)ビスフェノール型ジ(メタ)アクリレートを5〜
95重量部含有してもよい。
【0015】本発明の接着剤は、適度な柔らかさを有す
ること、耐湿性試験に委ねても硬化樹脂の構造上の破壊
が生じないこと、ディスク基材との接着性が低下しない
こと、金属薄膜の性能が低下しないことなどの光ディス
ク貼り合わせ用接着剤に要求される特性を満たす。ま
た、接着剤構成成分として、N−ビニルピロリドン、特
定のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含有す
ることにより、接着剤層の保水性が高いため、吸湿され
た水分の情報記録層と接着剤層との界面での滞留、接着
性低下などの問題が生じにくくなり、結果として優れた
耐湿性を発揮する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の光ディスク貼り合わせ用
紫外線(UV)硬化型接着剤は、N−ビニルピロリドン
(A)、カプロラクトン系ポリオールと脂環式ジイソシ
アネートと(メタ)アクリル酸とから誘導されたウレタ
ン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)ならびに
(A)成分および(B)成分の光重合開始剤(C)を含
有し、N−ビニルピロリドン(A)は、硬化した接着剤
層に保水性を付与し、接着剤層に吸収された水分は、接
着剤層で安定にトラップされて接着剤層と情報記録層と
の界面に滞留しにくくなるため、隣接する情報記録層に
対する水分の悪影響を低減させる。
【0017】N−ビニルピロリドン(A)は、チッ素原
子含有1官能モノマーの中でも、とくに親水性・保水性
がよく、接着性も高いことに加え、反応性の高いC=C
結合を1個有するため、光照射によって重合し、(B)
成分を含む重合系の反応性が高められる。また、1官能
モノマーであり、分子量が小さいため、えられる接着剤
の粘度を低くすることができる。
【0018】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
(B)は、前述のごとく、カプロラクトン系ポリオール
と脂環式ジイソシアネートと(メタ)アクリル酸とから
誘導される化合物であり、接着剤層に軟かさを付与す
る。
【0019】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
(B)の分子量は、機械的特性、重合性、粘度などの点
から700〜5500が好ましく、さらには1000〜
5000である。分子量が小さすぎると、接着剤の耐湿
性が低下したり、接着剤層の機械的特性が低下する傾向
があり、大きすぎると、接着剤の粘度が高くなったり、
結晶化したり、重合性が低下する傾向が生じる。
【0020】オリゴマー(B)の原料中のカプロラクト
ン系ポリオールとしては、分子量が250〜4000の
1〜4官能のものが用いられる。前記ポリオールとして
は、たとえばブタノール、エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ジエチレ
ングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサン、
分子量が300〜1500のビスフェノールAポリエト
キシジオール、分子量が500〜1500のポリテトラ
メチレングリコールなどの脂肪族基、芳香族基または複
素環基を有するアルコール類とカプロラクトン類との反
応物などがあげられる。これらは単独で使用してもよ
く、2種以上を組合わせて使用してもよい。これらのう
ちでは、耐湿性、耐熱性および軟かさのバランスの良
さ、合成のしやすさなどの点から、分子量が250〜3
000のカプロラクトン系ジオールまたはトリオールが
好ましい。前記ジオールとしては、たとえば一般式:
【0021】
【化1】
【0022】(式中、p、qはそれぞれ1〜5で各値は
同じでも異なっていてもよい、R1は前記アルコール類
のうち2価のアルコールから水酸基を除いた2価の基)
で表わされるε−カプロラクトン系ジオールを、また、
前記トリオールとしては、たとえば一般式:
【0023】
【化2】
【0024】(式中、x、y、zはそれぞれ1〜5で各
値は同じでも異なっていてもよい、R 2は前記アルコー
ル類のうち3価のアルコールから水酸基を除いた3価の
基)で表わされるε−カプロラクトン系トリオールを示
すことができる。前記カプロラクトン系ポリオールの具
体的商品名としては、たとえば
【0025】
【外1】
【0026】などがあげられる。
【0027】また、(B)成分の原料となる脂環式ジイ
ソシアネートの具体例としては、たとえば4,4′−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、ジシクロペンタニルジイソシアネート
などがあげられる。脂環式ジイソシアネートを用いるた
め、えられる接着剤硬化物は耐候性が良好となるが、こ
れらのうちでもとくに耐湿性と耐候性のバランスがよく
なるイソホロンジイソシアネートが好ましく使用され
る。
【0028】さらに、(B)成分の原料として(メタ)
アクリル酸が使用され、(B)成分に光重合性が付与さ
れる。
【0029】(B)成分の原料として用いられるポリオ
ールがカプロラクトン系ポリオールであるため、他のポ
リオール、たとえばポリエーテル系ポリオールやカプロ
ラクトン系以外のポリエステル系ポリオールなどを用い
るばあいよりも耐湿性、耐候性などが優れたオリゴマー
がえられる。また、脂環式ジイソシアネートを用いてカ
プロラクトン系ポリオールとカプロラクトン系ポリオー
ルまたはカプロラクトン系ポリオールと(メタ)アクリ
ル酸などとを結合させるため、芳香族系ジイソシアネー
トや直鎖脂肪族系ジイソシアネートを用いるときに比べ
て、さらに耐候性と耐熱性が良好となる。
【0030】(B)成分として市販のウレタン(メタ)
アクリレートポリマーを使用することができ、好ましい
ものとしては、たとえばKAYARAD UX−410
1(日本化薬(株)製)、U−180A(新中村化学
(株)製)、KRM7595、KRM7610、KRM
7619(以上ダイセルUCB(株)製)などがあげら
れる。これらは単独で使用してもよく2種以上を組合わ
せて使用してもよい。これらのうちではKRM759
5、KRM7610、KRM7619が、耐湿性がよ
く、また、耐湿性と耐熱性のバランスがよい点から好ま
しい。
【0031】本発明の接着剤には、(A)成分および
(B)成分の他に、これらを重合させるための光重合開
始剤(C)が配合される。光重合開始剤(C)として、
チッ素原子、イオウ原子、リン原子を含有せず、炭素原
子、水素原子、酸素原子のみで構成された光重合開始剤
(C−1)が単独であるいはチッ素原子および(また
は)イオウ原子を含有する光重合開始剤(C−2)と組
合わせて用いられる。
【0032】光重合開始剤(C−1)は、耐湿性試験に
おいて、情報記録層の腐食など、水分に起因する不良が
起こりにくく、接着性も高く、接着剤層の表面と深部硬
化性(接着剤層から見て紫外線の照射側と反対側にある
基材と接着剤層の界面付近の接着剤の硬化性)のバラン
スがよく、蛍光灯照射下に放置するなどしても重合が開
始しない安定な接着剤をうることができるなどの好まし
い点を有する。
【0033】光開始剤(C−1)の具体例としては、た
とえば1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケト
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、ベンゾフェノン、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンゾイン−n−ブチルエーテル、2,2−ジメトキシ
−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、メチルフェニ
ルグリオキシレート、ベンジルジメチルケタールなどが
あげられ、これらは単独で使用してもよく2種以上を組
み合わせて用いてもよい。また、これらのうちではとく
に1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパノン
が、深部硬化性、接着性が優れる点から好ましい。
【0034】一方、チッ素原子および(または)イオウ
原子を含有する光重合開始剤(C−2)は、比較的少な
い透過光でも良好な硬化性を発揮する。また、360n
m以上の高波長側に高い吸収を有し、透過光と吸収波長
の重なりがより大きくなるものが、とくに優れた硬化性
を発揮しうる点から好ましい。
【0035】光開始剤(C−2)の具体例としては、た
とえばミヒラーズケトン、2,4−ジエチルチオキサン
トン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イ
ソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モ
ルフォリノフェニル)−ブタノン−1、3,6−ビス
(2−メチル−2−モルフォリノ−プロパノニル)−9
−ブチル−カルバゾール、イソアクリル−4−(ジメチ
ルアミノ)ベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミ
ノ)ベンゾエート、[4−(4−メチルフェニルチオ)
フェニル]フェニルメタノン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパ
ン−1−オンなどがあげられ、これらは単独で使用して
もよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。またこれ
らのうちではとくに2−メチル−1−[4−(メチルチ
オ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オ
ンが耐湿性、耐腐食性の点で好ましい。
【0036】本発明の接着剤には、(C−1)成分のみ
を単独で使用してもよいし、(C−1)成分と(C−
2)成分とを併用してもよい。(C−1)成分と(C−
2)成分とを併用する場合には、(C−1)成分の効果
である優れた耐湿性と(C−2)成分の効果である僅か
な透過光下での優れた硬化性とを併せもつ、より優れた
接着剤をうることができる。この場合、(C−1)成分
/(C−2)成分が重量比で99/1〜70/30、さ
らには98/2〜90/10であるのが、両開始剤の効
果を充分に発揮させうる点から好ましい。
【0037】本発明の(A)成分〜(C)成分からなる
接着剤における各成分の含有割合は、接着剤の耐湿性、
粘度、耐熱性、軟かさの点から、(A)成分の含有率
が、(A)成分および(B)成分の合計量に対して5〜
60重量%が好ましく、さらには10〜50重量%、と
くには20〜50重量%である。(A)成分の含有率が
5重量%より少ないと本発明の主目的である耐湿性が充
分に発現せず、60重量%をこえて使用しても使用量増
加による効果は期待できない。逆に(B)成分の含有率
が低下することにより、接着剤の軟かさが低下するとと
もに粘度も低くなりすぎる傾向が生じる。
【0038】また、光重合開始剤(C)の含有割合は、
重合性成分((A)成分および(B)成分)の合計量に
対して1〜20重量%であるのが好ましく、さらには3
〜15重量%である。(C)成分の割合が1重量%未満
の場合には、硬化性が低下し、硬化物の表面がベタツキ
やすくなる傾向が生じ、20重量%を超える場合には、
(C)成分が再結晶・再析出しやすくなる、硬化後に
(C)成分が情報記録層側へ移行しやすくなり、耐湿性
を悪化させるなどの傾向が生じる。
【0039】前記のごとき(A)成分〜(C)成分を含
有する本発明の接着剤には、接着剤の低粘度化、ポリカ
ーボネートなどの基材との接着性の向上、耐湿性の向上
などのために脂環式モノ(メタ)アクリレート((D)
成分)、接着剤に剛直性を付与し、接着剤層を高強度化
するとともにある程度の耐湿性も付与するなどのために
ビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート((E)成
分)などの1種以上を添加してもよい。
【0040】(A)成分〜(C)成分を含有する接着剤
(以下、接着剤(I)ともいう)に(D)成分や(E)
成分などの重合性成分を添加する場合、重合性成分の合
計量に対する光重合開始剤(C)の割合が1〜20重量
%、さらには3〜15重量%になるように(C)成分も
追加するのが好ましい。
【0041】(D)成分は(メタ)アクリル基を1個有
し、たとえば、
【0042】
【化3】
【0043】などの基を有するモノマーであり、比較的
低分子量で低粘度であるため、接着剤を低粘度化できる
と同時に、脂環式であるため、芳香族系の基や直鎖脂肪
族系の基を有するモノ(メタ)アクリレートと比較し
て、さらに接着性が高められる。脂環式モノ(メタ)ア
クリレート(D)の具体例としては、たとえばテトラヒ
ドロフルフリルモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メ
タ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、
ノルボニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル
(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレ
ート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、ヘキサ
シクロ[6,6,1,13.6,110.13,02.7
9.14]ヘプタデシル−4−アクリレート、12−メチ
ルヘキサシクロ[6,6,1,13.6,110. 13
2.7,09.14]ヘプタデシル−4−アクリレート、オ
クタシクロ[8,8,0,12.9,14.7,111.18,1
13.16,03.8,012.17]ドコシル−5−アクリレー
ト、15−メチルオクタシクロ[8,8,0,12.9
4.7,111.18,113.16,03.8,012.17]ドコシル
−5−アクリレート、テトラシクロ[4,4,0,1
2.5,17.10]ドデシル−3−アクリレート、2,7−
ジメチルテトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10
ドデシル−3−アクリレート、9−ステアリル−テトラ
シクロ[4,4,0,12.5,17.10]ドデシル−3−
アクリレートなどがあげられる。これらは単独で用いて
もよく2種以上を組合わせて用いてもよい。これらのう
ちでは、希釈性がよい、硬化物が強靭になるなどの点か
らテトラヒドロフルフリルモノ(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテ
ニル(メタ)アクリレートなどが好ましい。
【0044】接着剤(I)に(D)成分を加える場合の
添加量は、(A)成分および(B)成分の合計量100
重量部に対して5〜100重量部、さらには10〜80
重量部であるのが好ましい。添加量が少なすぎる場合に
は、(D)成分を使用することによる効果が充分えられ
ず、多すぎると耐熱性が低下し、粘度が低くなりすぎる
傾向が生ずる。
【0045】ビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート
(E)としては、たとえばビスフェノールA、ビスフェ
ノールAD、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど
のビスフェノール類を(メタ)アクリレート化したもの
((E−1)成分)、ビスフェノール類から誘導された
従来公知のビスフェノール型エポキシ樹脂類を(メタ)
アクリレート化したもの((E−2)成分)などのモノ
マータイプからオリゴマータイプのビスフェノール型ジ
(メタ)アクリレートがあげられる。
【0046】(E−1)成分の具体的商品名としては、
たとえばニューフロンティアBPE−4、ニューフロン
ティアBPE−10(以上第一工業製薬(株)製)、E
BECRYL150(ダイセルUCB(株)製)、KA
YARAD R−551(日本化薬(株)製)などが、
(E−2)成分の具体的商品名としては、たとえばSP
1509、SP1506、SP1507(以上昭和高分
子(株)製)、EBECRYL3700、EBECRY
L3720、EBECRYL600(以上ダイセルUC
B(株)製)などがあげられる。これらは単独で用いて
もよく2種以上を組合わせて用いてもよい。これらのう
ちでは耐湿性が高い、熱安定性がよいなどの点からEB
ECRYL150、EBECRYL3700などが好ま
しい。
【0047】接着剤(I)に(E)成分を加える場合の
添加量は、(A)成分および(B)成分の合計量100
重量部に対して5〜95重量部、さらには5〜50重量
部であるのが好ましい。添加量が少なすぎる場合には、
(E)成分を使用することによる効果が充分えられず、
多すぎると高粘度になり、接着剤層が硬くなる、接着強
度が低下するなどの傾向が生ずる。とくに、(E−2)
成分を使用する場合には、接着剤が高粘度になりやすい
ため、5〜30重量部であるのが好ましい。また、ディ
スク性能(耐落下衝撃性など)を低下させないために
は、(E)成分の配合量は、(B)成分の配合量を超え
ないことが好ましい。
【0048】接着剤(I)に(D)成分および(E)成
分の両方を添加する場合、両成分の効果により、作業性
(粘度)、機械的特性、耐熱性などのバランスのよい、
より優れた接着剤をうることができる。この場合、
(D)成分および(E)成分の添加量は、(A)成分お
よび(B)成分の合計量100重量部に対し、(D)成
分5〜100重量部、さらには10〜80重量部および
(E)成分5〜95重量部、さらには10〜80重量部
である。ただし、(D)成分および(E)成分の合計添
加量が(A)成分および(B)成分の合計量に比べて多
くなりすぎると耐水性と接着性が低下しやすくなるた
め、(D)成分および(E)成分の合計添加量は、
(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対
して10〜150重量部、さらには10〜130重量部
であるのが好ましい。また、前述と同様の理由から、
(E)成分の配合量は、(B)成分の配合量を超えない
ことが好ましい。
【0049】本発明の接着剤の具体的な好ましい配合例
としては(該配合例において、A成分とB成分の合計量
は100重量部である)、接着剤(I)の場合には、た
とえば(A)成分としてN−ビニルピロリドンが20〜
50重量部、(B)成分としてKRM7595が80〜
50重量部で(A)成分および(B)成分の合計量に対
して(C)成分として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル
フェニルケトンを1〜20重量%添加した組成物などが
あげられる。また、さらに脂環式モノ(メタ)アクリレ
ート(D)を添加した接着剤の場合には、たとえば
(A)成分としてN−ビニルピロリドンが5〜60重量
部、(B)成分としてKRM7595が40〜95重量
部で(A)成分および(B)成分の合計100重量部に
対して、(D)成分としてテトラヒドロフルフリルアク
リレートを10〜80重量部を添加し、さらに(C)成
分として(A)成分、(B)成分および(D)成分の合
計量に対して1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニル
ケトンを1〜20重量%添加した組成物があげられる。
また、さらにビスフェノール型ジ(メタ)アクリレート
(E)を添加した接着剤の場合には、たとえば(A)成
分としてN−ビニルピロリドンが5〜60重量部、
(B)成分としてKRM7595が40〜95重量部で
(A)成分および(B)成分の合計100重量部に対し
て、(E)成分としてEBECRYL150を5〜50
重量部を添加し、さらに(C)成分として(A)成分、
(B)成分および(E)成分の合計量に対して1−ヒド
ロキシ−シクロヘキシルフェニルケトンを1〜20重量
%添加した組成物があげられる。また、さらに(D)成
分および(E)成分を添加した接着剤の場合には、
(A)成分としてN−ビニルピロリドンが5〜60重量
部、(B)成分としてKRM7595が40〜95重量
部で(A)成分および(B)成分の合計量100重量部
に対して、(D)成分としてテトラヒドロフルフリルア
クリレートを10〜80重量部、(E)成分としてEB
ECRYL150を10〜80重量部を添加し、さらに
(C)成分として(A)成分、(B)成分、(D)成分
および(E)成分の合計量に対して1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシルフェニルケトンを1〜20重量%添加した
組成物があげられる。
【0050】本発明の接着剤には、本発明の特徴を害さ
ない範囲で、ほかの従来公知の単官能(メタ)アクリレ
ート、多官能(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸などの重合性モノマーあるいは重合性オ
リゴマーなどを併用してもよい。また、この場合、重合
性成分全体に対する光重合開始剤(C)の割合が1〜2
0重量%、さらには3〜15重量%になるように(C)
成分を追加するのが好ましい。
【0051】前記単官能(メタ)アクリレートとして
は、たとえば置換基としてメチル、エチル、プロピル、
ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニ
ル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘ
キシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、
フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、グリシジ
ル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノ
エチル、ジエチルアミノエチル、ノニルフェノキシエチ
ルテトラヒドロフルフリル、カプロラクトン変性テトラ
ヒドロフルフリル、ジシクロペンテニロキシエチルなど
の基を有する(メタ)アクリレートがあげられる。
【0052】また、前記多官能(メタ)アクリレートと
しては、たとえば1,3−ブチレングリコール、1,4
―ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジ
オール、1,9−ノナンジオール、トリシクロデカンジ
メタノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロ
キシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチ
レンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加し
てえたジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイド
もしくはプロピレンオキサイドを付加してえられるトリ
オールのジ(メタ)アクリレートまたはトリ(メタ)ア
クリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
のポリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリ
ス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、
アルキル変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)ア
クリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトー
ルのポリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレンオキ
サイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキ
サイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレートなど
があげられる。
【0053】また、前記重合性オリゴマーとしては、す
でに述べたもの以外のポリエステル系(メタ)アクリレ
ート、ポリエーテル系(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート
のオリゴマーなどがあげられる。
【0054】重合性モノマーは接着剤の低粘度化に、重
合性オリゴマーは接着剤層の弾性率の調整に、単官能の
(メタ)アクリレートは接着剤の高接着化に、多官能の
(メタ)アクリレートは接着剤の高強度化に有効であ
る。
【0055】ただし、これらの成分は、本発明の特徴を
害さない範囲、すなわち、全重合性化合物中の20重量
%以下、さらには10重量%以下にするのがよい。
【0056】本発明の接着剤には、前記成分のほか、必
要に応じて様々な補助成分や添加剤、たとえばシランカ
ップリング剤、重合禁止剤、レベリング剤、表面潤滑
剤、消泡剤、光安定化剤、酸化防止剤、帯電防止剤、充
填剤、有機溶媒などを配合して使用することができる。
【0057】本発明の各接着剤は、各成分を均一に混合
して得ることができる。通常は、減圧下(5〜30mm
Hg)に40〜80℃で各成分をミキサーやニーダーな
どで撹拌することにより、均一に混合させることができ
る。
【0058】
【実施例】つぎに、本発明の接着剤を実施例に基づきよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。なお、実施例中、「部」および「%」はこ
とわりのない限り重量基準を示す。
【0059】実施例1〜7および比較例1〜7 表1および2に示す各成分を表1および2に示す処方に
したがって、60℃、10mmHgの減圧下で0.5時
間ミキサーを用いて混合し、均一な紫外線硬化型接着剤
を調製した。
【0060】えられた接着剤の耐水性および情報記録層
の耐腐食性を以下の方法により評価した。結果を表1お
よび2に示す。
【0061】(耐水性) 1 水分滞留性 調製した紫外線硬化型接着剤を、図1に示すように、直
径120mm、厚さ0.6mmの光ディスクを放射状に
16等分し、イソプロピルアルコールで洗浄し、脱脂し
たディスク片1に、接着剤層の厚さが約10μmになる
ように塗布し、その上に、もう1枚の脱脂した同じディ
スク片2を情報記録層を対向させて図1の斜線部に気泡
が入らないように貼り合わせ、メタルハライドランプ
(日本電池(株)製UV照射装置)により500mJ/
cm2の条件でUV照射し硬化させた。硬化後の試験片
を大気圧下、お湯の中で1時間煮沸したのち、室温(2
5℃)に取り出して放置した。各試験片について水泡痕
(水玉模様)の発生の有無を1時間ごとに8時間まで観
察し、全く水泡痕が見られなかったものを○、数時間後
に数個の水泡痕が見られたものを△、接着面全体に無数
の水泡痕が見られたものを×と判定した。
【0062】2 接着性 水分滞留性観察後の試験片の図1に示すaの部分を片手
で、b、cの部分をもう片方の手で固定し、上下(はく
り)方向に引っ張り、剥がせなかったものを○、手では
剥がれなかったがカッターで接着層に沿って切り込みを
入れることで剥がせたものを△、手で簡単に剥がせたも
のを×と判定した。
【0063】(情報記録層の耐腐食性)Al蒸着膜を有
するポリカーボネート基盤とSiC膜を有するポリカー
ボネート基盤の各膜側に接着剤がくるように接着剤を塗
布し、前記と同様にして図1に示すような試験片を作成
した。また、Al蒸着膜を有するポリカーボネート基盤
とSi膜を有するポリカーボネート基盤についても同様
に試験片を作成した。作成した試験片を、80℃、湿度
95%の恒温恒湿槽に168時間放置したのち、それぞ
れの蒸着膜の状態を観察し、表面色相変化がなく、各蒸
着膜にピンホールがないものを○、ピンホールはない
が、表面色相変化があるものを△、表面色相変化も、ピ
ンホールもともに発生したものを×と判定した。
【0064】なお、表1、表2に示した各成分の略号は
以下のとおりである。
【0065】(A)成分 N−VP:N−ビニルピロリドン (B)成分 KRM7595:カプロラクトン系ポリオールを原料と
するウレタンアクリレートオリゴマー、商品名 KRM
7595(ダイセルUCB(株)製) (C)成分 D1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニ
ルケトン、商品名 ダロキュア1173(チバスペシャ
ルティケミカルズ(株)製)((C−1)成分) IC184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニル
ケトン、商品名 イルガキュア184(チバスペシャル
ティケミカルズ(株)製)((C−1)成分) IC907:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(チ
バスペシャルティケミカルズ(株)製)((C−2)成
分) L−TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ニルホスフィンオキサイド、商品名 ルシチン−TPO
(ビーエーエスエフ (株)製)((C−2)成分) (D)成分 THF−A:テトラヒドロフルフリルアクリレート (E)成分 EB150:ビスフェノールを原料とするジアクリレー
ト、商品名 EBECRYL150(ダイセルUCB
(株)製)((E−1)成分) EB3700:ビスフェノール型エポキシ樹脂を原料と
するジアクリレート、商品名EBECRYL3700
(ダイセルUCB(株)製)((E−2)成分) その他の成分 AC−M:アクリルモルホリン EB270:ポリエーテル系ポリオールを原料とするウ
レタンアクリレートオリゴマー、商品名 EBECRY
L270(ダイセルUCB(株)製) PhEA:フェノキシエチルアクリレート
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明の紫外線硬化型接着剤を用いて貼
り合わせた光ディスクは、水分に起因する情報記録層へ
の悪影響がなく、優れた耐湿性を発揮する。とくに、本
発明の紫外線硬化型接着剤を用いると、光ディスクが厚
い半透明膜(情報記録層)を有する場合にも、優れた耐
湿性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線硬化型接着剤の耐水性と情報記録層の耐
腐食性を評価するときに使用する、ディスク片1とディ
スク片2とを接着剤で貼り合わせた試験片の平面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 226:10 220:18 220:20)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)N−ビニルピロリドン、(B)カ
    プロラクトン系ポリオールと脂環式ジイソシアネートと
    (メタ)アクリル酸とから誘導されたウレタン(メタ)
    アクリレートオリゴマー、および(C)チッ素原子、イ
    オウ原子、リン原子を含有せず、炭素原子、水素原子、
    酸素原子のみで構成された光重合開始剤(C−1)とチ
    ッ素原子およびイオウ原子の少なくとも1種を含有する
    光重合開始剤(C−2)とを含有し、(C−1)成分/
    (C−2)成分が重量比で70/30〜100/0であ
    る光重合開始剤を含有することを特徴とする光ディスク
    貼り合わせ用紫外線硬化型接着剤。
  2. 【請求項2】 光重合開始剤(C)として、(C−1)
    成分のみを使用する請求項1記載の接着剤。
  3. 【請求項3】 (A)成分の含有率が、(A)成分およ
    び(B)成分の合計量に対して5〜60重量%である請
    求項1または2記載の接着剤。
  4. 【請求項4】 (A)成分および(B)成分の合計量1
    00重量部に対し、さらに(D)脂環式モノ(メタ)ア
    クリレートを5〜100重量部含有する請求項1、2ま
    たは3記載の接着剤。
  5. 【請求項5】 (E)ビスフェノール型ジ(メタ)アク
    リレートをさらに含有しており、該(E)成分の配合量
    が、(A)成分および(B)成分の合計量100重量部
    に対して5〜95重量部であって、かつ(B)成分の配
    合量を超えない量である請求項1、2または3記載の接
    着剤。
  6. 【請求項6】 (A)成分および(B)成分の合計量1
    00重量部に対し、さらに(D)脂環式モノ(メタ)ア
    クリレート5〜100重量部および(E)ビスフェノー
    ル型ジ(メタ)アクリレート5〜95重量部含有してお
    り、かつ(E)成分の配合量が、(B)成分の配合量を
    超えない量である請求項1、2または3記載の接着剤。
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