JP2000025779A - 空気導入管付きバルブ及び使用方法 - Google Patents

空気導入管付きバルブ及び使用方法

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JP2000025779A
JP2000025779A JP10197239A JP19723998A JP2000025779A JP 2000025779 A JP2000025779 A JP 2000025779A JP 10197239 A JP10197239 A JP 10197239A JP 19723998 A JP19723998 A JP 19723998A JP 2000025779 A JP2000025779 A JP 2000025779A
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air
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JP10197239A
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Kazumi Shima
一己 島
Yoshiki Fukazawa
由樹 深沢
Hisashi Kawada
久 川田
Shuji Naoi
周二 直井
Tadayuki Uekusa
賢幸 植草
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DAIYU KK
Toyo Engineering Corp
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DAIYU KK
Toyo Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料容器から受け容器に高粘度液体を計量投
入可能な自動計量投入装置用のバルブを提供する。 【解決手段】 同軸二重筒を形成する外筒と内筒と、内
筒内に設けられる空気導入管からなり、外筒は、両端が
開放端とされ、前記容器の排出口に密着固定する手段が
設けられ、内筒は、容器内に挿入される側が閉鎖端とさ
れ、他端が液体流出用の排出開口とされ、かつ、外筒内
に密着しながら遊動自在に差し込まれ、内筒壁の前記閉
鎖端近傍には内筒開口及び内筒孔が設けられ、さらに排
出開口に近い位置に漏れ液排出口が設けられ、空気導入
管は、一端が閉鎖端とされ、他端が開放端とされ、閉鎖
端近傍に空気孔が設けられ、開放端近傍には空気導入口
が設けられ、かつ、空気導入管閉鎖端と前記内筒閉鎖端
とを着脱可能に固定する手段を有し、空気導入管閉鎖端
と前記内筒閉鎖端との固定時に内筒孔と空気孔及び漏れ
液排出口と空気導入口とがそれぞれ連通されている空気
導入管付きバルブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラム缶などに充
填された液体を他の容器又は配管に投入するためのバル
ブ及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の少品種多量生産方式においては、
タンクから各種液体を配管により反応槽、混合槽等のタ
ンクに供給する方法が一般的であった。しかし、消費者
ニーズの多様化に応じるためには、多品種少量、変種変
量生産方式へ移行せざるを得なくなってきている。この
場合、従来の配管による移送手段では配管の本数が原料
の種類分必要となり現実的でない。このため、移動槽に
よる生産方式が、いわゆるパイプレスプラントとして提
唱されている。パイプレスプラントでの原料仕込みに
は、仕込みステーションにタンクが移動して行われる。
この場合、配管を経由して供給される多量の主原料に加
えて、多品種の副原料や添加剤などの多くはドラム缶や
ペール缶などの原料容器より供給されている。これらの
原料容器からタンクへ液体を投入する場合、転倒機等の
補助具と秤を使って人手によって計量する方法が採られ
る。この方法では、作業者の熟練度、体調などの不確定
要素に起因する計量精度のばらつきを起こしやすく、レ
シピ通りの一定の製品を生産することを困難にしてい
る。さらに、重い原料容器の移動や投入の際に、作業者
の体にかかる負担、危険なども危惧される。また、口の
狭い配管を経由してタンクに送る場合にはこの方法では
対応できない。また、自動で計量しながら投入する装置
も各種提案されているが、コストの面、付随して使用す
るノズルや、場合によっては漏斗の洗浄作業による負担
増の点などでそれぞれ問題があった。そこで、原料容器
に充填されている液体をいかに効率よく安全に、また高
い計量精度で反応槽、混合槽等のタンクに投入するかが
近年の課題となっていた。
【0003】以下では、自動計量投入装置の場合につい
て詳しく考察するが、人手投入の場合でも問題としては
同様のことがいえる。従来提案されているドラム缶計量
投入装置(例えば、特開平5−1941号公報、特開平
6−241871号公報、特開平3−200629号公
報等)は、ドラム缶を把持して持ち上げ、ドラム缶の底
を上げ、排出口を下げるよう傾けながら転倒させる方式
が多い。しかしながら、この場合以下に列記する種々の
問題点が上げられる。 1.ドラム缶の姿勢制御 投入を続けるに従いドラム缶内の残量が変化するため、
転倒角度を変える必要があり、それに伴い排出口の位置
が変化し、容器との相対位置が変化するので、受け容器
の位置の移動あるいはドラム缶を転倒させる際の回転軸
の変更を行い、ドラム缶内の液体が飛散させることなく
タンクに入るよう工夫されている。 2.息継ぎ現象の解消 ドラム缶などの密封容器に封入されている液体を小口径
の排出口から排出する場合には、排出される液の流れに
抗して空気が密封容器内に入る、いわゆる息継ぎ現象が
起こる。この現象が起こると液の流れが間欠的となり、
さらに液柱の振動、ドラム缶自体の振動が発生し、計量
精度を悪くする。この現象の発生を押さえるため、ドラ
ム缶の転倒をゆっくり行うか、空気口栓を緩めるか外す
かされる。 3.排出口に取り付けられるバルブ、ノズルの位置、方
向の検出 自動投入装置においては、ドラム缶の排出口にエルボー
状のノズルを取り付けることが多い。ノズルを取り付け
られたドラム缶はコンベアなどで転倒投入位置まで搬送
される。転倒投入位置でノズル位置をセンサーで検出
し、位置割り出し機構、位置調節機構を用いてその位
置、向きを受け容器側の受け口と合わせることが行われ
ている。 4.計量精度の確保 計量投入をするためには一般的にロードセルが用いられ
る。ロードセルは計量精度をよくするために、複数個
(自動計量装置の場合は通常4個)を必要とするためコ
スト高であった。ドラム缶の転倒に伴い重心位置が移動
しても、井桁上の計量台の範囲に押さえるためである。
これら複数のロードセルから得られる読み値を演算して
ドラム缶の総重量を知るようになっている。さらに、ノ
ズルは開放型であるため、投入終了間際で開口調整を行
い投入速度を変えることが難しく、転倒速度の調節だけ
で所定の精度を得るためには高度のソフトを必要とし
た。 5.作業環境の改善 ドラム缶を転倒させて投入する場合、特に満液状態の場
合には、投入の初期において液体の飛散が大きく、装置
全体、受け容器、またその周辺を汚すという問題があっ
た。この飛散は、重量減で投入量を計算する計量方法に
も影響を及ぼしていた。 6.配管内への投入不可 バルブあるいはノズルの先端と配管とをゴム配管でつな
ぎ流体を移そうとしても密閉容器から密閉容器に移すた
め息継ぎが不可能なため実施できなかった。
【0004】これらの問題を改善するために、特願平9
−243287号、特願平9−266188号、特願平
9−266189号でドラム缶などに充填された液体な
どを他の容器に投入するための計量バルブと投入方法が
提案された。例えば、特願平9−243287号で提案
されたバルブは、同軸二重管を形成する内筒と外筒から
なり、内筒は外筒内に密着しながら遊動自在に差し込ま
れている。内筒は容器内に挿入される側が閉鎖端とさ
れ、他端が開放端(内筒排出口)となり流体の排出口と
なっている。内筒閉鎖端近傍には流体流出孔が設けら
れ、かつその側面には内筒空気孔が設けられている。外
筒は、両端が開放端とされ、その側面に外筒空気孔が設
けられ、容器に密着固定する手段が設けられている。内
筒内部には空気導入管が設けられ、その一端は前記内筒
閉鎖端を貫通して延び、他端は前記内筒空気孔に連通し
ている。内筒がドラム缶内に挿入され、即ちバルブが開
の状態となったとき、流体流出孔と内筒排出口を介して
容器内の流体が排出される。同時に、前記内筒空気孔と
外筒空気孔とが連通し、空気がドラム缶内に入るように
なっている。また、バルブが閉の状態の時は、内筒閉鎖
端と外筒端が接触して流体流出孔が閉ざされ、同時に内
筒空気孔は外筒側面で閉鎖され外気とドラム缶内は遮断
される構造となっている。特願平9−266188号は
空気導入管が外筒壁内に垂直に貫通して設けられてお
り、特願平9−266189号では内筒を二重管とし
て、その中間部分を空気導入管としている。従って上記
いずれのバルブも空気導入が一定の値までしか得られ
ず、液体の粘性に応じて選ぶことができなかった。さら
に空気導入管が固定的に一体化しているため使用後の洗
浄の手間がかかった。ドラム缶に貯蔵されている液体の
粘度は多種多様であり、一般有機溶剤のような低粘性の
ものから塗料、高分子系溶液、多価アルコール類等のよ
うな高粘性のものまであり、このような粘度が異なる液
体を投入するためには、その粘度に応じた空気を導入す
る通路が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の有
する上記問題点を解決し、液体が充填されているドラム
缶などの密閉容器から受け容器に所定量を高精度で投入
するに際し、液体の粘性に応じたバルブが選択可能で、
使用後の洗浄が容易な、制作しやすいバルブの提供を目
的とするものである。さらに密閉容器から別の容器に配
管を経由して液体を移送する方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(1)液
体を充填した容器の排出口に固定してその容器内の液体
を外部に流出させるバルブであって、同軸二重筒を形成
する外筒と内筒と、内筒内に設けられる空気導入管から
なり、外筒は、両端が開放端とされ、前記容器の排出口
に密着固定する手段が設けられ、内筒は、容器内に挿入
される側が閉鎖端とされ、他端が液体流出用の排出開口
とされ、かつ、外筒内に密着しながら遊動自在に差し込
まれ、内筒壁の前記閉鎖端近傍には内筒開口及び内筒孔
が設けられ、さらに排出開口に近い位置に漏れ液排出口
が設けられ、空気導入管は、一端が閉鎖端とされ、他端
が開放端とされ、閉鎖端近傍に空気孔が設けられ、開放
端近傍には空気導入口が設けられ、かつ、空気導入管閉
鎖端と前記内筒閉鎖端とを着脱可能に固定する手段を有
し、空気導入管閉鎖端と前記内筒閉鎖端との固定時に内
筒孔と空気孔及び漏れ液排出口と空気導入口とがそれぞ
れ連通され、バルブが閉の状態で、内筒孔、内筒開口及
び空気孔が内筒閉鎖端と外筒端部とで閉じられ、バルブ
が開の状態で容器内部と外部が内筒開口、内筒開放端及
び空気孔、空気導入口を介して連通し、容器内の液体を
内筒開口を経て内筒開放端から流出させ、同時に空気導
入口、空気孔を介して容器内に空気を導入させることを
特徴とする空気導入管付きバルブ、及び(2)上記空気
導入管の開放端及び空気導入口を共通とし、空気導入管
閉鎖端と内筒閉鎖端との固定時に、内筒と空気孔及び漏
れ液排出口と空気導入口がそれぞれ連通したことを特徴
とする上記(1)記載の空気導入管付きバルブ、及び
(3)上記空気導入管の開放端を閉鎖とすると共に、空
気導入管閉鎖端と内筒閉鎖端との固定時に、空気導入口
に圧縮空気導入ノズルを接続可能としたことを特徴とす
る上記(1)記載の空気導入管付きバルブ、及び(4)
内筒に、空気導入口から漏れた液体を漏れ液排出口を介
して回収するための受け皿と、該受け皿に漏れた液体を
内筒に戻すための回収孔を設けたことを特徴とする上記
(1)〜(3)の何れかに記載の空気導入管付きバル
ブ、及び(5)内筒開口が全て容器内に挿入された時、
受け皿の上端が外筒の容器外の開放端に当接することで
内筒の動きを制限することを特徴とする上記(4)記載
の空気導入管付きバルブ、及び(6)上記外部への流出
を配管内とし、内筒開放端と配管を接続し、密閉容器中
の液体を配管内に排出させることを特徴とする上記
(1)〜(5)の何れかに記載の空気導入管付きバルブ
の使用方法である。
【0007】
【発明の実施の態様】以下、本発明のバルブとその使用
方法について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、
本発明の空気導入管付きバルブが開の状態を示す断面図
である。図2は、本発明の空気導入管付きバルブが半開
の状態を示す断面図である。図3は、本発明の空気導入
管付きバルブが閉の状態を示す断面図である。図4は、
本発明の空気導入管付きバルブに圧縮空気管を設けた他
の実施例を示す断面図である。図5は、本発明の空気導
入管付きバルブから配管に流体を投入する場合の排出開
口の形状を示す図である。図6は、本発明の空気導入管
付きバルブを配管内への投入に適用する例を示す図であ
る。図7は、本発明の空気導入管付きバルブの別の使用
方法を示す図である。図8は、本発明の空気導入管付き
バルブの更に別の使用方法を示す図である。
【0008】図1に示すように、本バルブは、同軸二重
管を形成する内筒10と外筒20と内筒内に設けられる
空気導入管30からなり、内筒10が外筒20内を密着
しながら遊動自在にスライドできるようになっている。
外筒20は、その両端が開放端とされ、通常その一端が
接続端21とされ、ドラム缶の排出口に密着固定するた
めドラム缶台座に合わせてネジが切られている。なお、
ネジの切られる場所は必ずしもその端部である必要はな
いが、容器内の液体を全量排出させるためには端部が好
ましい。また接続する容器の種類によってはネジ以外に
フランジなどその容器の排出口に合わせた接続方法を選
択することができる。内筒10は、一端が閉鎖端11と
され、閉鎖端部がドラム缶内に挿入される側となり、他
端は開放端とされドラム缶内の液体が排出される排出開
口15となっている。内筒の閉鎖端11近傍側面には内
筒孔13及び内筒開口12が設けられ、開放端近傍には
漏れ液排出口14が設けられている。また、内筒孔13
と内筒開口12は互いに反対側に設けることが好まし
い。空気導入管30は、一端が閉鎖端31と、され他端
が開放端34とされ、閉鎖端31近傍には空気孔32が
設けられ、開放端34近傍には空気導入口33が設けら
れている。空気導入管閉鎖端31と内筒閉鎖端11に
は、空気導入管30が内筒10内に挿入されたとき、相
互に固定するためネジあるいはピン等の固定手段が設け
られている。空気導入管30は、内筒10内で固定され
るとき、内筒孔13と空気孔32及び空気導入口33と
漏れ液排出口14が互いに連通するよう挿入される。空
気導入管30と内筒10がその側面で密着するよう挿入
固定して密着共通としてもよく、図1に示すように、空
気導入管30の空気孔32及び空気導入口33に短管を
設けて密着させ共通化させてもよい。また図1に示すよ
うに、空気導入管30につばを設け(空気孔32と内筒
孔13の下の部分)、内筒10と空気導入管30との間
の空間を仕切り、内筒10と空気導入管30の間から不
必要に流体が流出しないようにしておくことも可能であ
る。
【0009】バルブが開の状態、すなわち、内筒がドラ
ム缶内に挿入された状態の時、図1、2に示す通り、ド
ラム缶内と外部が内筒開口12と排出開口15を介して
連通するようになっている。同時に、空気孔32、内筒
孔13と空気導入口33と漏れ液排出口14を介してド
ラム缶内と外部が連通し空気がドラム缶内に導入される
ようになっている。またバルブが閉の時、図3に示すよ
うに、内筒開口12、空気孔32、内筒孔13は内筒閉
鎖端11と外筒端部で閉鎖され、ドラム缶内と外部は完
全に遮断される。バルブが開の状態では、図1に示すよ
うに、内筒はドラム缶内に押し込まれ、ドラム缶内と外
部は内筒開口12及び内筒開放端である排出開口15を
介して外部と連通する。同時に、空気孔、内筒孔及び空
気導入口、漏れ液排出口を介して外部と連通する。
【0010】内筒開口12の面積と空気孔32とを比較
すると内筒開口の面積が大きいため、液体は内筒開口1
2から内筒内に入り、内筒開放端15から排出される。
同時に空気導入口33から空気がドラム缶内に導入され
ドラム缶上部に溜まり大気開放と同じ効果を与える。そ
のため息継ぎ現象を起こさずに液体はドラム缶から排出
される。
【0011】空気導入管30の形状は、上記説明した以
外に、空気導入管30をL字型とし、即ち、空気導入管
の開放端と空気導入口を共通とし、空気導入管閉鎖端と
内筒閉鎖端とを固定した時に、漏れ液排出口と空気導入
口が連通するように構成することも、多少の漏洩が許さ
れる場合には適用可能である。このような形状をとって
も、バルブを開とするとき、最初に空気導入口に繋がる
空気孔が大気に連通し、少量の液が漏出するが息継ぎが
できないため液の漏出がとまる。更にバルブを開とする
と、内筒開口と排出開口が連通し、上述したように、液
が内筒開口を経由して排出開口から排出される。それに
伴い、空気導入管を介して空気が導入されるようにな
り、その後は空気孔からの空気の導入に応じた液が排出
開口から排出される。空気導入管を介して漏洩する時間
は極めて短く、従って漏洩する液の量は、場合によって
は問題とならない程度の場合がある。
【0012】バルブが閉の状態では、図3に示すよう
に、内筒開口12及び空気孔32は内筒閉鎖端11と外
筒端部で外部と遮断されている。また外筒が十分長い場
合は内筒開口12及び空気孔32は内筒閉鎖端11によ
って遮断されると同時に外筒壁面によって遮られる。内
筒閉鎖端11の外径は内筒外径と外筒外径との間に設定
すれば操作中脱落する心配がない。バルブからの液漏れ
を防止するため、外筒20とドラム缶との接続部及び内
筒閉鎖端11と外筒20との密着部には適宜Oリング4
1、42が設けられる。液体容器をドラム缶として説明
したが、容器が例えばペール缶等の密閉容器であっても
同じである。
【0013】本発明のバルブによる液体の流出速度は空
気導入管30からドラム缶内に導入される空気の導入速
度に依存することとなる。流出速度の方が導入空気の速
度より大きければドラム缶内が減圧状態となり空気が急
速に導入される息継ぎ現象を引き起こす。特に粘度の高
い液体を流出させる場合には導入される空気は液体の粘
度に抗して上昇するので速度が小さくなるため粘性の低
い液体を排出するときと同じ空気導入管を使用していて
は空気導入量は不十分となる。粘度の高い液体を取り扱
う場合に低粘性の液体と同じ流出速度を得るためには内
径のより大きな空気導入管を使用する必要がある。本発
明は、特にこのような問題を解決するために有効であ
る。すなわち、低粘度の液体を取り扱う場合の空気導入
管30を内筒閉鎖端11から取り外し、より口径の大き
い空気導入管30に取り替えることで、空気の通りをよ
くすることができ、息継ぎ現象を解消することが可能と
なる。ドラム缶の排出口径が同じなので空気導入管30
の口径を大きいものに替えれば、内筒開口12の面積が
同じであっても、流体が流出されるための空間が相対的
に小さくなるので、流体の粘度に応じてその相対的な口
径を調節することが肝要である。
【0014】高分子溶液のように極めて粘度の高い液体
を取り扱う場合には、図4に示すように、空気導入口3
3に圧縮空気を導入できるようノズル50を設けておく
ことによって、空気導入管30が粘性液体によって封じ
られた場合に対応可能となる。粘度の大きい液体は一般
的に洗浄が困難であるが、本バルブは外筒20、内筒1
0、空気導入管30が独立して取り外すことが可能なの
で洗浄が容易になるとともにそれぞれの部品が単純化さ
れるため制作しやすくなる。バルブ使用時、ドラム缶内
の流体が、内筒孔13、空気孔32から空気導入管を経
由して漏れ液排出口14、空気孔33から漏出する場合
がある。漏出する流体を回収する必要がある場合は、内
筒側面に回収受け皿16を設け漏出する流体を受け、回
収受け皿16の底部と連通するよう内筒側面に設けた回
収孔17を介し回収受け皿16中の流体を内筒内に導く
ことが好ましい。回収受け皿16の上端は、図1に示す
ように、内筒開口12が全て容器内に挿入されたとき
に、回収受け皿16の上端が外筒開放端24に当接する
ように設定することで、本バルブの全開状態を知ること
ができる。このとき外筒開放端24と回収受け皿が密着
状態となると空気導入管30内への空気の取り入れが損
なわれるため、回収受け皿に切り欠きあるいは孔などの
空気取り入れ口18を設けるのが好ましい。
【0015】また図4に示すように、特に高粘度の液体
を排出させる場合には、空気導入管30内に液体が流れ
込むと空気導入管30を閉塞させ、空気が容器内に入ら
なくなる。このような場合、空気導入管30の開放端を
閉鎖とすると共に、空気導入管閉鎖端と内筒閉鎖端との
固定時に、空気導入口に圧縮空気導入ノズル50を接続
し、空気導入管30内に滞留した液体を容器内に押し込
み空気を容器内に導入することが可能となる。この両端
が閉鎖端とされた空気導入管30を使用した本バルブを
低粘度流体に使用する場合は、上記回収孔17の径ある
いは数を増やしておく必要がある場合もある。この場合
回収受け皿に空気取り入れ口18を設けると圧縮空気は
その空気取り入れ口18から漏れ出て効果のない場合も
あるため、空気取り入れ口18を設けず圧縮空気を流体
の排出量に見合うように導入するか、あるいは空気取り
入れ口を設けるとともにノズルの先端を空気導入管30
の中まで入れ空気導入管30内の液柱を吹き抜けるよう
にしてもよい。液の粘度に応じて使い分ければよい。
【0016】以下本発明のバルブの使用方法につき説明
する。ドラム缶の排出口栓を取り外した後、ドラム缶内
の流体の粘度に合った空気導入管30に替えたバルブの
接続部分がドラム缶の排出口台座にねじ込まれて固定さ
れる。バルブは取り付けられた状態では閉とされる。次
いでドラム缶は適当な把持転倒手段により転倒されて、
バルブを下方に位置するようにする。次いで、ドラム缶
の空気栓を全閉のまま、本バルブを開状態とすると、ド
ラム缶内の液が流出すると同時に空気孔32を経由して
内筒孔13から空気が導入されて気泡となってドラム缶
に流入し上部に溜まるがこの状態は大気開放と同じ効果
をもたらす。この外気と連通した内筒孔13からの空気
の導入に伴って、ドラム缶内の液体は円滑にバルブから
流出する。このため、従来のドラム缶計量投入装置にあ
った空気息継ぎ現象による振動などは生じない。このこ
とは、正確な計量を可能とするものである。ロードセル
などからの信号により、ドラム缶からの排出量が所定の
設定値になったら、バルブを閉とすることで流出を止め
ることができる。計量はロストインウェイト方式によ
り、計測される。すなわち、別途に設けられるロードセ
ルにて計測され、この計測値が所定の設定値と常に比較
されながら、投入される。移液設定値が近づいたら、計
量精度を高めるために流量を絞るという二段制御を行う
ことも可能である。あらかじめ決められたタイミング
で、バルブ弁の開度を絞ればよい。バルブの開度の調整
は内筒10をドラム缶内に押し込む程度を替えて調整す
る。すなわち内筒開口部が容器内に挿入される部分の割
合で調節する。この二段制御は、所定の精度に応じて必
要とされるかどうかが判断される。本発明は、ドラム缶
自動投入装置に対応するバルブであるが、このバルブを
取り付けてドラム缶を把持し、転倒するという作業を実
際に行うには、ドラム缶を手動で把持し転倒する市販の
ドラム缶転倒機が使用可能である。
【0017】本バルブを使用することでドラム缶を転倒
させたままで放置しておき、その間、作業員は張り付け
になる拘束から開放されるので、全体としての生産効率
は向上する。さらに、従来のようにドラム缶の残量によ
って傾き加減を調整する場合と異なり、注入口の位置変
化がないので、受け容器との相対位置変化を調整する必
要がない。これにより、作業の熟練を要することもな
く、また転倒角度を変化させる作業による液漏れもな
く、周囲を汚すことがない。さらに、空気導入管30の
口径が替えられるため、粘度の高い液体に対してもその
液体の粘度に対応した口径を選ぶことで上記作業が支障
なく進めることが可能となる。本バルブは、外筒20、
内筒10、空気導入管30に分割可能なため粘度の高い
溶液を使用した後であっても、その洗浄が極めて容易と
なる。
【0018】以下、密閉容器から別の容器に繋がる配管
に移液する本バルブの使用方法につき図5〜図8に従っ
て説明する。本バルブは空気導入管30を有しているた
め密閉容器から流体を別のタンクに繋がる配管内へ直接
移液する使い方も可能である。そのため本バルブの排出
開口部をフレキシブルホースで配管と接続可能とするた
めの形状の一例を図5に示す。
【0019】図6に示すように、ドラム缶に接続された
本バルブの排出開口15と配管60とをフレキシブルホ
ース61で接続すればよい。接続に当たり排出開口15
の形状、配管接続口の形状、フレキシブルホースの両接
続口の形状をフランジ、ヘルール等から移液の目的、移
液に伴う清浄度に応じて適宜選択することが可能であ
る。図5に示すように排出開口15の形状をヘルール型
にするとフレキシブルホース等との接続が簡便となる。
また図7に示すように、流体の流れている配管に密閉容
器からの流体を所定量混合させることも可能である。図
8に示すように、配管から配管継ぎ手を取り出し、エル
ボーを接続し同様に移液することも可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明のバルブは、以下の効果がある。 1.空気導入管が取り外し可能となっているため、液体
の粘度にあった口径を有する空気導入管を選ぶことがで
きる。そのため、排出速度に対応した空気導入が可能と
なり、より短時間、より精度の高い投入を可能とする。
【0021】2.外筒、内筒、空気導入管の形状が単純
化され製作が容易となると同時に使用後の洗浄が容易と
なる。
【0022】3.空気導入口に圧縮空気のノズルを設け
たため、高粘度の液体に対しても使用可能となる。
【0023】4.排出開口が垂直に設けられているた
め、その形状を適宜変えることで密閉容器から密閉容器
に繋がる配管中に移液することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の空気導入管付きバルブが開の状態を
示す断面図である。
【図2】 本発明の空気導入管付きバルブが半開の状態
を示す断面図である。
【図3】 本発明の空気導入管付きバルブが閉の状態を
示す断面図である。
【図4】 本発明の空気導入管付きバルブに圧縮空気管
を設けた他の実施例を示す断面図である。
【図5】 本発明の空気導入管付きバルブから配管に流
体を投入する場合の排出開口の形状を示す図である。
【図6】 本発明の空気導入管付きバルブの使用方法を
示す図であり、(a)は配管への接続前、(b) は配管への
接続後の状態を示す。
【図7】 本発明の空気導入管付きバルブの別の使用方
法を示す図であり、(a) は配管への接続前、(b) は配管
への接続後の状態を示す。
【図8】 本発明の空気導入管付きバルブの更に別の使
用方法を示す図であり、(a) は配管への接続前、(b) は
配管への接続後の状態を示す。
【符号の説明】
10 内筒 11 内筒閉鎖端 12 内筒開口 13 内筒孔 14 漏れ液排出孔 15 排出開口 16 回収受け皿 17 回収孔 18 空気取り入れ口 20 外筒 21 接続部開放端 22 開放端 30 空気導入管 31 閉鎖端 32 空気孔 33 空気導入口 34 開放端 41、42 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川田 久 東京都墨田区墨田2丁目39番1号 (72)発明者 直井 周二 千葉県鎌ケ谷市發富28−913 (72)発明者 植草 賢幸 東京都江戸川区篠崎町1−321コーポ タ ウラス201 Fターム(参考) 3E062 AA04 AB01 AC03 KA04 KB15 3E082 AA01 BB10 DD01 DD05 FF01 FF05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体を充填した容器の排出口に固定してそ
    の容器内の液体を外部に流出させるバルブであって、同
    軸二重筒を形成する外筒と内筒と、内筒内に設けられる
    空気導入管からなり、 外筒は、両端が開放端とされ、前記容器の排出口に密着
    固定する手段が設けられ、 内筒は、容器内に挿入される側が閉鎖端とされ、他端が
    液体流出用の排出開口とされ、かつ、外筒内に密着しな
    がら遊動自在に差し込まれ、内筒壁の前記閉鎖端近傍に
    は内筒開口及び内筒孔が設けられ、さらに排出開口に近
    い位置に漏れ液排出口が設けられ、 空気導入管は、一端が閉鎖端とされ、他端が開放端とさ
    れ、閉鎖端近傍に空気孔が設けられ、開放端近傍には空
    気導入口が設けられ、かつ、空気導入管閉鎖端と前記内
    筒閉鎖端とを着脱可能に固定する手段を有し、 空気導入管閉鎖端と前記内筒閉鎖端との固定時に内筒孔
    と空気孔及び漏れ液排出口と空気導入口とがそれぞれ連
    通され、 バルブが閉の状態で、内筒孔、内筒開口及び空気孔が内
    筒閉鎖端と外筒端部とで閉じられ、 バルブが開の状態で容器内部と外部が内筒開口、内筒開
    放端及び空気孔、空気導入口を介して連通し、容器内の
    液体を内筒開口を経て内筒開放端から流出させ、同時に
    空気導入口、空気孔を介して容器内に空気を導入させる
    ことを特徴とする空気導入管付きバルブ。
  2. 【請求項2】 上記空気導入管の開放端及び空気導入口
    を共通とし、空気導入管閉鎖端と内筒閉鎖端との固定時
    に、内筒と空気孔及び漏れ液排出口と空気導入口がそれ
    ぞれ連通したことを特徴とする請求項1記載の空気導入
    管付きバルブ。
  3. 【請求項3】 上記空気導入管の開放端を閉鎖とすると
    共に、空気導入管閉鎖端と内筒閉鎖端との固定時に、空
    気導入口に圧縮空気導入ノズルを接続可能としたことを
    特徴とする請求項1記載の空気導入管付きバルブ。
  4. 【請求項4】 内筒に、空気導入口から漏れた液体を漏
    れ液排出口を介して回収するための受け皿と、該受け皿
    に漏れた液体を内筒に戻すための回収孔を設けたことを
    特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の空気導入管
    付きバルブ。
  5. 【請求項5】 内筒開口が全て容器内に挿入された時、
    受け皿の上端が外筒の容器外の開放端に当接することで
    内筒の動きを制限することを特徴とする請求項4記載の
    空気導入管付きバルブ。
  6. 【請求項6】 上記外部への流出を配管内とし、内筒開
    放端と配管を接続し、密閉容器中の液体を配管内に排出
    させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載
    の空気導入管付きバルブの使用方法。
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