JP2000024922A - ホイールドレッサ - Google Patents
ホイールドレッサInfo
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- JP2000024922A JP2000024922A JP10196305A JP19630598A JP2000024922A JP 2000024922 A JP2000024922 A JP 2000024922A JP 10196305 A JP10196305 A JP 10196305A JP 19630598 A JP19630598 A JP 19630598A JP 2000024922 A JP2000024922 A JP 2000024922A
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- JP
- Japan
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- abrasive grain
- abrasive
- layer
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- Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 砥粒層の形成条件を改良して、切れ味を安定
化させるとともに、砥粒の脱落を低減させる。 【解決手段】 母材の一面に砥粒層を電着させたプレー
トを台金に取り付けたホイールドレッサにおいて、プレ
ート10の砥粒層12表面の摩擦係数を0.8〜1.0
の範囲内とし、砥粒13を固定するためのメッキ層14
の厚さを砥粒径の60〜70%とした
化させるとともに、砥粒の脱落を低減させる。 【解決手段】 母材の一面に砥粒層を電着させたプレー
トを台金に取り付けたホイールドレッサにおいて、プレ
ート10の砥粒層12表面の摩擦係数を0.8〜1.0
の範囲内とし、砥粒13を固定するためのメッキ層14
の厚さを砥粒径の60〜70%とした
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン、ガラ
ス、フェライト、水晶、セラミックスなど、電子・光学
部品の超精密、高品位仕上げ加工に使用されるポリッシ
ャのドレッシングに用いられるホイールドレッサに関す
る。
ス、フェライト、水晶、セラミックスなど、電子・光学
部品の超精密、高品位仕上げ加工に使用されるポリッシ
ャのドレッシングに用いられるホイールドレッサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子部品や光学部品の超精密、高品位仕
上げのために行われるポリッシングは、とくにシリコン
半導体においては、素材加工をはじめ各種積層膜の平滑
化において重要な加工技術であり、半導体の高記憶容量
化に対応して、その加工精度(面粗度、平坦度)、加工
品位(無欠陥、無歪み)、加工性能はより高いものが求
められている。
上げのために行われるポリッシングは、とくにシリコン
半導体においては、素材加工をはじめ各種積層膜の平滑
化において重要な加工技術であり、半導体の高記憶容量
化に対応して、その加工精度(面粗度、平坦度)、加工
品位(無欠陥、無歪み)、加工性能はより高いものが求
められている。
【0003】たとえばシリコンウェーハをポリッシング
する場合、ポリッシャとしては一定の弾性率、繊維形
状、形状パターンを持ったポリウレタン製の研磨パッド
が使用され、砥粒としては一般にSiO2 が用いられて
いる。このポリッシングは機械加工としては最終工程で
あり、平面度1μm前後、面粗度RMAX 10Åレベルが
達成されなければならない。
する場合、ポリッシャとしては一定の弾性率、繊維形
状、形状パターンを持ったポリウレタン製の研磨パッド
が使用され、砥粒としては一般にSiO2 が用いられて
いる。このポリッシングは機械加工としては最終工程で
あり、平面度1μm前後、面粗度RMAX 10Åレベルが
達成されなければならない。
【0004】このようなポリッシング加工工程におい
て、安定した加工性能を維持するためには、ポリッシャ
表面の定期的なドレッシングが必要であり、電着ダイヤ
モンドホイールなどのドレッサを使用し、定期的にポリ
ッシャ表面の劣化層を除去することが行われている。
て、安定した加工性能を維持するためには、ポリッシャ
表面の定期的なドレッシングが必要であり、電着ダイヤ
モンドホイールなどのドレッサを使用し、定期的にポリ
ッシャ表面の劣化層を除去することが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のホイ
ールドレッサでポリッシャをドレッシングしたときに、
ドレッサの砥粒層の砥粒の並び方や突き出し量などの影
響により、ドレッサの切れ味が大きく変化し、ポリッシ
ャを単位時間当たりに削る量がばらつき、自動化された
ポリッシング装置では、ドレッサが替わるたびにドレッ
シング条件を変更しなければならないという問題があっ
た。
ールドレッサでポリッシャをドレッシングしたときに、
ドレッサの砥粒層の砥粒の並び方や突き出し量などの影
響により、ドレッサの切れ味が大きく変化し、ポリッシ
ャを単位時間当たりに削る量がばらつき、自動化された
ポリッシング装置では、ドレッサが替わるたびにドレッ
シング条件を変更しなければならないという問題があっ
た。
【0006】また、ホイールドレッサに取り付けられる
プレートは、電解メッキ法によりダイヤモンド砥粒層を
母材に固着させたものであるため、基本的には母材上に
砥粒層が均一に並んでいるが、製造上のばらつきにより
多少不揃いになり、また、砥粒密度が高く砥粒数が多い
ため、砥粒どうしが重なることがあり、これらの砥粒が
使用途上において脱落し、この脱落した砥粒がポリッシ
ャ表面に付着して被加工物にスクラッチ疵を発生させる
という問題があった。
プレートは、電解メッキ法によりダイヤモンド砥粒層を
母材に固着させたものであるため、基本的には母材上に
砥粒層が均一に並んでいるが、製造上のばらつきにより
多少不揃いになり、また、砥粒密度が高く砥粒数が多い
ため、砥粒どうしが重なることがあり、これらの砥粒が
使用途上において脱落し、この脱落した砥粒がポリッシ
ャ表面に付着して被加工物にスクラッチ疵を発生させる
という問題があった。
【0007】本発明において解決すべき課題は、一般の
加工に用いられる砥石に比べてとくに切れ味の安定性と
砥粒保持力が要求されるホイールドレッサにおいて、砥
粒層の形成条件を改良して、切れ味を安定化させるとと
もに、砥粒の脱落を低減させることにある。
加工に用いられる砥石に比べてとくに切れ味の安定性と
砥粒保持力が要求されるホイールドレッサにおいて、砥
粒層の形成条件を改良して、切れ味を安定化させるとと
もに、砥粒の脱落を低減させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ホイールド
レッサにおける切れ味の安定化と砥粒の脱落防止に関係
する砥粒層の形成条件について種々研究を行い、砥粒層
面の摩擦係数のばらつき、砥粒密度、砥粒を固定するた
めのメッキ析出量などの条件が、切れ味の安定化と砥粒
の脱落防止に大きく関係していることを確認し、本発明
を完成した。
レッサにおける切れ味の安定化と砥粒の脱落防止に関係
する砥粒層の形成条件について種々研究を行い、砥粒層
面の摩擦係数のばらつき、砥粒密度、砥粒を固定するた
めのメッキ析出量などの条件が、切れ味の安定化と砥粒
の脱落防止に大きく関係していることを確認し、本発明
を完成した。
【0009】すなわち、本発明のホイールドレッサは、
母材の一面に砥粒層を電着させたプレートを台金に取り
付けたホイールドレッサであって、前記プレートの砥粒
層表面の摩擦係数を0.8〜1.0の範囲内としたこと
を特徴とする。
母材の一面に砥粒層を電着させたプレートを台金に取り
付けたホイールドレッサであって、前記プレートの砥粒
層表面の摩擦係数を0.8〜1.0の範囲内としたこと
を特徴とする。
【0010】ここで、本明細書でいう摩擦係数とは、図
8に示すような角度可変式滑り台Sの上にプレートPを
置き、滑り台Sを徐々に傾けていき、プレートPが滑り
出した時の滑り台Sの角度θを測定して、摩擦係数=t
anθの式から摩擦係数を算出するものとする。プレー
トPは直径約100mm、厚さ約7mmの大きさの円盤
状のものである。滑り台Sは、平滑で撓みのない板の上
にパルプ紙を弛みなく貼り付けたものであり、パルプ紙
はケミカルパルプ100%で、平滑度32±5S(JI
S P8119)、水分4.6±5%(JIS P81
27)のもの(たとえば富士ゼロックス株式会社製コピ
ファイターA)を用いる。
8に示すような角度可変式滑り台Sの上にプレートPを
置き、滑り台Sを徐々に傾けていき、プレートPが滑り
出した時の滑り台Sの角度θを測定して、摩擦係数=t
anθの式から摩擦係数を算出するものとする。プレー
トPは直径約100mm、厚さ約7mmの大きさの円盤
状のものである。滑り台Sは、平滑で撓みのない板の上
にパルプ紙を弛みなく貼り付けたものであり、パルプ紙
はケミカルパルプ100%で、平滑度32±5S(JI
S P8119)、水分4.6±5%(JIS P81
27)のもの(たとえば富士ゼロックス株式会社製コピ
ファイターA)を用いる。
【0011】図9は、上記方法により算出したプレート
の砥粒層表面の摩擦係数と、ポリッシャの研磨クロスを
単位時間当たりに削る量(削れレート)との関係を示す
図である。ホイールドレッサの安定した切れ味は、削れ
レートが0.30〜0.35μmの範囲のときに得られ
るものであり、同図からわかるように、摩擦係数と削れ
レートの間には正の相関関係があり、摩擦係数が0.8
〜1.0の範囲内にあるときに削れレートが0.30〜
0.35μmの範囲となって安定した切れ味を発揮す
る。
の砥粒層表面の摩擦係数と、ポリッシャの研磨クロスを
単位時間当たりに削る量(削れレート)との関係を示す
図である。ホイールドレッサの安定した切れ味は、削れ
レートが0.30〜0.35μmの範囲のときに得られ
るものであり、同図からわかるように、摩擦係数と削れ
レートの間には正の相関関係があり、摩擦係数が0.8
〜1.0の範囲内にあるときに削れレートが0.30〜
0.35μmの範囲となって安定した切れ味を発揮す
る。
【0012】従来においては、砥粒層表面の摩擦係数と
削れレートとの関係についての認識はなかったので、従
来のプレートの砥粒層表面の摩擦係数は0.6〜1.0
の範囲にばらついており、そのため、摩擦係数が0.8
未満の範囲において切れ味が不安定であったが、本発明
においては、摩擦係数を上記の範囲に規制することによ
って、切れ味を安定化することができたものである。
削れレートとの関係についての認識はなかったので、従
来のプレートの砥粒層表面の摩擦係数は0.6〜1.0
の範囲にばらついており、そのため、摩擦係数が0.8
未満の範囲において切れ味が不安定であったが、本発明
においては、摩擦係数を上記の範囲に規制することによ
って、切れ味を安定化することができたものである。
【0013】摩擦係数が0.8〜1.0の範囲の砥粒層
表面は、砥粒の粒度に応じたある特定範囲の砥粒密度と
することによって得られる。図10は砥粒粒度と砥粒密
度と砥粒層表面の摩擦係数の関係を示す図である。同図
に示すように、たとえば、砥粒粒度が#100のときは
砥粒密度を26〜47ケ/mm2 とすることによって砥
粒層表面の摩擦係数は0.8〜1.0の範囲となる。ま
た、砥粒粒度が#140のときは砥粒密度を52〜95
ケ/mm2 とすることによって砥粒層表面の摩擦係数は
0.8〜1.0の範囲となる。さらに砥粒密度をこの範
囲内とすることによって、下層の砥粒間の上に存在しメ
ッキによる保持力の弱い砥粒である遊離砥粒の減少を図
ることができ、これにより砥粒の脱落を低減させること
ができる。前記砥粒密度範囲は、砥粒の仮固定工程にお
いてメッキ析出量をコントロールすることにより、達成
することができる。
表面は、砥粒の粒度に応じたある特定範囲の砥粒密度と
することによって得られる。図10は砥粒粒度と砥粒密
度と砥粒層表面の摩擦係数の関係を示す図である。同図
に示すように、たとえば、砥粒粒度が#100のときは
砥粒密度を26〜47ケ/mm2 とすることによって砥
粒層表面の摩擦係数は0.8〜1.0の範囲となる。ま
た、砥粒粒度が#140のときは砥粒密度を52〜95
ケ/mm2 とすることによって砥粒層表面の摩擦係数は
0.8〜1.0の範囲となる。さらに砥粒密度をこの範
囲内とすることによって、下層の砥粒間の上に存在しメ
ッキによる保持力の弱い砥粒である遊離砥粒の減少を図
ることができ、これにより砥粒の脱落を低減させること
ができる。前記砥粒密度範囲は、砥粒の仮固定工程にお
いてメッキ析出量をコントロールすることにより、達成
することができる。
【0014】従来のホイールドレッサのプレートの砥粒
密度は、たとえば、砥粒粒度が#100のときで50〜
60ケ/mm2 の範囲にあり、このような砥粒密度範囲
では、砥粒層表面の摩擦係数が0.8未満となって切れ
味が不安定となり、また、遊離砥粒が多く存在すること
により、砥粒の脱落が多くなる。本発明においては、砥
粒密度範囲を従来の0.8〜0.9倍以下とすることに
より、切れ味を安定させ、また、砥粒の脱落を低減させ
ることができるのである。
密度は、たとえば、砥粒粒度が#100のときで50〜
60ケ/mm2 の範囲にあり、このような砥粒密度範囲
では、砥粒層表面の摩擦係数が0.8未満となって切れ
味が不安定となり、また、遊離砥粒が多く存在すること
により、砥粒の脱落が多くなる。本発明においては、砥
粒密度範囲を従来の0.8〜0.9倍以下とすることに
より、切れ味を安定させ、また、砥粒の脱落を低減させ
ることができるのである。
【0015】さらに、砥粒を固定するためのメッキ層の
厚さを砥粒径の60〜70%とすることによって、多少
浮いて付着しているような砥粒がメッキ層に保持され、
電着製品特有の遊離砥粒をなくすことができ、これによ
り砥粒の脱落を低減させることができる。
厚さを砥粒径の60〜70%とすることによって、多少
浮いて付着しているような砥粒がメッキ層に保持され、
電着製品特有の遊離砥粒をなくすことができ、これによ
り砥粒の脱落を低減させることができる。
【0016】従来のホイールドレッサのプレートにおけ
るメッキ層の厚さは、砥粒層の砥粒径の50〜60%で
あり、このようなメッキ層厚さ範囲では、砥粒間に乗っ
て存在している浮いた砥粒のメッキ層による保持力が弱
いことにより、砥粒の脱落が多くなる。本発明において
は、メッキ層厚さを従来の1.2〜1.4倍としたこと
により、砥粒の保持力を高め、砥粒の脱落を低減させる
ことができるのである。ここで、メッキ層厚さが砥粒径
の70%を超えて厚くなると、砥粒突き出し量が少なく
なり、削れ量が少なくなるので好ましくない。
るメッキ層の厚さは、砥粒層の砥粒径の50〜60%で
あり、このようなメッキ層厚さ範囲では、砥粒間に乗っ
て存在している浮いた砥粒のメッキ層による保持力が弱
いことにより、砥粒の脱落が多くなる。本発明において
は、メッキ層厚さを従来の1.2〜1.4倍としたこと
により、砥粒の保持力を高め、砥粒の脱落を低減させる
ことができるのである。ここで、メッキ層厚さが砥粒径
の70%を超えて厚くなると、砥粒突き出し量が少なく
なり、削れ量が少なくなるので好ましくない。
【0017】前記メッキ層厚さ範囲は、砥粒埋込工程に
おいてメッキ時間あるいは電流値をコントロールするこ
とにより、達成することができる。
おいてメッキ時間あるいは電流値をコントロールするこ
とにより、達成することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における
ホイールドレッサのプレートを模式的に示す図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図であ
る。図2は図1のプレートの砥粒層の形成手順を示す説
明図である。
ホイールドレッサのプレートを模式的に示す図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図であ
る。図2は図1のプレートの砥粒層の形成手順を示す説
明図である。
【0019】本実施形態のホイールドレッサのプレート
10は、円盤状の母材11と、母材11の一面側に形成
された砥粒層12とで構成されており、母材11の直径
は約100mm、厚さは約7mmであり、砥粒層12の
厚さは0.1〜0.5mmである。
10は、円盤状の母材11と、母材11の一面側に形成
された砥粒層12とで構成されており、母材11の直径
は約100mm、厚さは約7mmであり、砥粒層12の
厚さは0.1〜0.5mmである。
【0020】砥粒層12は砥粒13とNiメッキ層14
とにより構成されており、図2に示す手順により形成さ
れる。図2において、(a)は砥粒層形成前のプレート
母材11を示し、(b)は砥粒層を形成しない部分に絶
縁体21をコーティングしてマスキングした状態を示
す。
とにより構成されており、図2に示す手順により形成さ
れる。図2において、(a)は砥粒層形成前のプレート
母材11を示し、(b)は砥粒層を形成しない部分に絶
縁体21をコーティングしてマスキングした状態を示
す。
【0021】母材11をマスキングした状態でメッキ浴
31中に浸漬し、まず、Niメッキ層14aで砥粒13
を保持する仮固定を行う(同図の(c))。この仮固定
工程の後に、浮いた砥粒を除去して砥粒密度を低くし、
砥粒層表面の摩擦係数が0.8〜1.0の範囲となるよ
うにする。
31中に浸漬し、まず、Niメッキ層14aで砥粒13
を保持する仮固定を行う(同図の(c))。この仮固定
工程の後に、浮いた砥粒を除去して砥粒密度を低くし、
砥粒層表面の摩擦係数が0.8〜1.0の範囲となるよ
うにする。
【0022】ついで、砥粒径の60〜70%に相当する
厚さのメッキ層14(図1(b)参照)で砥粒13を固
定する埋込固定を行う(同図の(d))。本実施形態に
おいては、この埋込工程におけるメッキ層厚さを従来法
の砥粒径の50〜60%に対して60〜70%と大きく
することによって、砥粒の保持力を高めるようにしてい
る。この後、絶縁体21を剥がし、配線除去、母材磨き
などを施してプレート10とする。
厚さのメッキ層14(図1(b)参照)で砥粒13を固
定する埋込固定を行う(同図の(d))。本実施形態に
おいては、この埋込工程におけるメッキ層厚さを従来法
の砥粒径の50〜60%に対して60〜70%と大きく
することによって、砥粒の保持力を高めるようにしてい
る。この後、絶縁体21を剥がし、配線除去、母材磨き
などを施してプレート10とする。
【0023】図3はホイールドレッサの一例を示す斜視
図であり、図1のプレート10を、外径約100mmの
フランジ41に取り付け、裏面からネジで固定してホイ
ールドレッサ40としたものである。このホイールドレ
ッサ40を、図4に示すようにポリッシャ50表面の研
磨パッド51に押し付けてドレッシングを行う。なお図
中、60はシリコンウエーハなどの被研磨材の吸着盤で
あり、70は研磨スラリーの供給装置である。
図であり、図1のプレート10を、外径約100mmの
フランジ41に取り付け、裏面からネジで固定してホイ
ールドレッサ40としたものである。このホイールドレ
ッサ40を、図4に示すようにポリッシャ50表面の研
磨パッド51に押し付けてドレッシングを行う。なお図
中、60はシリコンウエーハなどの被研磨材の吸着盤で
あり、70は研磨スラリーの供給装置である。
【0024】〔試験例〕図1〜図3に示した本発明実施
形態のホイールドレッサ(本発明品)と従来のホイール
ドレッサ(比較品)を用いて加工試験を行った。加工条
件は以下の通りである。 使用機械:タクマ機 ワーク :発泡ポリウレタン 寸法φ300 ドレッサ:直径100mm、厚さ7mmのプレート ホイール回転数:20rpm テーブル回転数:30rpm 加工圧 :20kgf 加工時間:2時間
形態のホイールドレッサ(本発明品)と従来のホイール
ドレッサ(比較品)を用いて加工試験を行った。加工条
件は以下の通りである。 使用機械:タクマ機 ワーク :発泡ポリウレタン 寸法φ300 ドレッサ:直径100mm、厚さ7mmのプレート ホイール回転数:20rpm テーブル回転数:30rpm 加工圧 :20kgf 加工時間:2時間
【0025】図5はホイールドレッサの加工試験方法を
示す概略図であり、同図の(a)は正面図、(b)は平
面図である。図に示すように、タクマ機の回転テーブル
T上にワークWを固定し、ホイールドレッサKを回転さ
せながらワークWに押し付ける加工試験である。
示す概略図であり、同図の(a)は正面図、(b)は平
面図である。図に示すように、タクマ機の回転テーブル
T上にワークWを固定し、ホイールドレッサKを回転さ
せながらワークWに押し付ける加工試験である。
【0026】加工試験前に砥粒層表面の摩擦係数を測定
したところ、本発明品は0.83〜0.91であったの
に対し、比較品は0.58〜0.77と低い値でかつば
らつきも大きかった。
したところ、本発明品は0.83〜0.91であったの
に対し、比較品は0.58〜0.77と低い値でかつば
らつきも大きかった。
【0027】図6および図7は加工試験結果を示す図で
あり、図6に示すように、比較品は、加工初期において
は高い加工能率を示すが、加工が進むにつれて能率の低
下が著しい。これに対し本発明品は、加工初期には比較
品に比して加工能率が低いが、その後の加工能率の低下
は少なく、安定した加工性能を示す。図中の各プロット
は3個の平均点を、縦線はばらつきの範囲をそれぞれ示
し、本発明品は、3個とも同等の性能を示しており、安
定していることがわかる。
あり、図6に示すように、比較品は、加工初期において
は高い加工能率を示すが、加工が進むにつれて能率の低
下が著しい。これに対し本発明品は、加工初期には比較
品に比して加工能率が低いが、その後の加工能率の低下
は少なく、安定した加工性能を示す。図中の各プロット
は3個の平均点を、縦線はばらつきの範囲をそれぞれ示
し、本発明品は、3個とも同等の性能を示しており、安
定していることがわかる。
【0028】また図7に示すように、本発明品は加工に
よる砥粒の脱落が比較品に比して少ない。同図縦軸に示
す脱落個数は、ドレッサ表面の3箇所の20mm×20
mmの面積内の砥粒の脱落個数を顕微鏡を用いて測定し
たものであり、本発明品の場合の脱落個数は比較品の1
/4以下であった。
よる砥粒の脱落が比較品に比して少ない。同図縦軸に示
す脱落個数は、ドレッサ表面の3箇所の20mm×20
mmの面積内の砥粒の脱落個数を顕微鏡を用いて測定し
たものであり、本発明品の場合の脱落個数は比較品の1
/4以下であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。
ができる。
【0030】(1)台金に取り付けるプレートの砥粒層
表面の摩擦係数を0.8〜1.0の範囲内としたするこ
とによって、削れレートが0.30〜0.35μmの適
正な範囲となり、ドレッサの切れ味が長期にわたって安
定化する。
表面の摩擦係数を0.8〜1.0の範囲内としたするこ
とによって、削れレートが0.30〜0.35μmの適
正な範囲となり、ドレッサの切れ味が長期にわたって安
定化する。
【0031】(2)砥粒を固定するためのメッキ層の厚
さを砥粒径の60〜70%とすることによって、電着製
品特有の遊離砥粒をなくすことができ、これにより砥粒
の脱落を低減させることができる。
さを砥粒径の60〜70%とすることによって、電着製
品特有の遊離砥粒をなくすことができ、これにより砥粒
の脱落を低減させることができる。
【図1】 本発明の実施形態におけるホイールドレッサ
のプレートを模式的に示す図であり、(a)は平面図、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
のプレートを模式的に示す図であり、(a)は平面図、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】 図1のプレートの砥粒層の形成手順を示す説
明図である。
明図である。
【図3】 ホイールドレッサの一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図4】 ホイールドレッサの使用状態を示す斜視図で
ある。
ある。
【図5】 ホイールドレッサの加工試験方法を示す概略
図である。
図である。
【図6】 加工試験結果を示す図である。
【図7】 加工試験結果を示す図である。
【図8】 砥粒層表面の摩擦係数の算出方法の説明図で
ある。
ある。
【図9】 砥粒層表面の摩擦係数とポリッシャの研磨ク
ロスの削れレートとの関係を示す図である。
ロスの削れレートとの関係を示す図である。
【図10】 砥粒粒度と砥粒密度と砥粒層表面の摩擦係
数の関係を示す図である。
数の関係を示す図である。
10 プレート 11 母材 12 砥粒層 13 砥粒 14,14a メッキ層 21 絶縁体 31 メッキ浴 40 ホイールドレッサ 41 フランジ 50 ポリッシャ 51 研磨パッド 60 吸着盤 70 研磨スラリー供給装置 P プレート S 滑り台 K ホイールドレッサ T 回転テーブル W ワーク
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24D 3/06 B24D 3/06 B Fターム(参考) 3C047 AA15 AA34 EE18 3C063 AA10 AB05 BC02 BG07 CC14 EE40 FF22
Claims (2)
- 【請求項1】 母材の一面に砥粒層を電着させたプレー
トを台金に取り付けたホイールドレッサであって、前記
プレートの砥粒層表面の摩擦係数を0.8〜1.0の範
囲内としたことを特徴とするホイールドレッサ。 - 【請求項2】 砥粒を固定するためのメッキ層の厚さを
砥粒径の60〜70%とした請求項1記載のホイールド
レッサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10196305A JP2000024922A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | ホイールドレッサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=16355607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10196305A Pending JP2000024922A (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | ホイールドレッサ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2000024922A (ja) |
-
1998
- 1998-07-10 JP JP10196305A patent/JP2000024922A/ja active Pending
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