JP2000021719A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JP2000021719A
JP2000021719A JP10184236A JP18423698A JP2000021719A JP 2000021719 A JP2000021719 A JP 2000021719A JP 10184236 A JP10184236 A JP 10184236A JP 18423698 A JP18423698 A JP 18423698A JP 2000021719 A JP2000021719 A JP 2000021719A
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image
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mask
wafer
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Miyoko Kawashima
美代子 川島
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハの複数個のショット領域に対して短い
時間で二重露光を行なうこと。 【解決手段】 レベンソン型位相シフト用レチクルを用
いて干渉縞(像)によって、ウエハの複数のショット領
域を各ショット領域の高さの測定と合焦を行ないつつ露
光した後で、前記ウエハを現像せずに装置の解像度以下
の線幅のパターンを有するレチクルを用いて、部分的に
ボケた回路パターン像で前記複数のショット領域を各シ
ョット領域の高さの測定は行なわないで合焦を行ないつ
つ露光することにより複数のショット領域に対して短時
間で二重露光を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法及び露光
装置に関し、特に微細な回路パターンで感光基板上を露
光する露光方法及び露光装置に関する。本発明の露光方
法及び露光装置は、例えば、IC、LSI等の半導体チ
ップ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出素
子、CCD等の撮像素子といった各種デバイスの製造に
用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等のデ
バイスをフォトリソグラフィ−技術を用いて製造する時
には、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マスク」
と記す。)の回路パタ−ンを投影光学系によってフォト
レジスト等が塗布されたシリコンウエハ又はガラスプレ
−ト等(以下、「ウエハ」と記す。)の感光基板上に投
影し、そこに転写する(露光する)投影露光方法及び投
影露光装置が使用されている。
【0003】上記デバイスの高集積化に対応して、ウエ
ハに転写するパタ−ンの微細化即ち高解像度化とウエハ
における1チップの大面積化とが要求されており、従っ
てウエハに対する微細加工技術の中心を成す上記投影露
光方法及び投影露光装置においても、現在、0.5μm以
下の寸法(線幅)の像を広範囲に形成するべく、解像度
と露光面積の向上が計られている。
【0004】従来の投影露光装置の摸式図を図18に示
す。図18中,191は遠紫外線露光用光源であるエキシ
マ−レ−ザ、192は照明光学系、193は照明光、194はマ
スク、195はマスク194から出て光学系196に入射する物
体側露光光、196は縮小投影光学系、197は光学系196か
ら出て基板198に入射する像側露光光、198は感光基板で
あるウエハ、199は感光基板を保持する基板ステージ
を、示す。
【0005】エキシマレ−ザ191から出射したレ−ザ光
は、引き回し光学系によって照明光学系192に導光さ
れ、照明光学系192により所定の光強度分布、配光分
布、開き角(開口数NA)等を持つ照明光193となるよ
うに調整され、マスク194を照明する。マスク194にはウ
エハ198上に形成する微細パタ−ンを投影光学系196の投
影倍率の逆数倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパ
ターンがクロム等によって石英基板上に形成されてお
り、照明光193はマスク194の微細パターンによって透過
回折され、物体側露光光195となる。投影光学系196は、
物体側露光光195を、マスク194の微細パターンを上記投
影倍率で且つ充分小さな収差でウエハ198上に結像する
像側露光光197に変換する。像側露光光197は図19の下部
の拡大図に示されるように、所定の開口数NA (=sinθ
)でウエハ198上に収束し,ウエハ198上に微細パターン
の像を結ぶ。基板ステ−ジ199は、ウエハ198の互いに異
なる複数の領域(ショット領域:1個又は複数のチップ
となる領域)に順次微細パタ−ンを形成する場合に、投
影光学系の像平面に沿ってステップ移動することにより
ウエハ198の投影光学系196に対する位置を変える。
【0006】しかしながら、現在主流の上記のエキシマ
レーザを光源とする投影露光装置は,0.15μm以下のパ
タ−ンを形成することが困難である。
【0007】投影光学系196は、露光(に用いる)波長
に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレ−ド
オフによる解像度の限界がある。投影露光装置による解
像パタ−ンの解像度Rと焦点深度DOFは,次の(1)式
と(2)式の如きレ−リ−の式によって表される。
【0008】 R=k1(λ/NA) ……(1) DOF=k2(λ/NA2) ……(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明るさを
表す像側の開口数、k1、k2はウエハ198の現像プロセ
ス特性等によって決まる定数であり,通常0.5〜0.7程度
の値である。この(1)式と(2)式から、解像度Rを小さい
値とする高解像度化には開口数NAを大きくする「高NA
化」があるが、実際の露光では投影光学系196の焦点深
度DOFをある程度以上の値にする必要があるため、高NA
化をある程度以上進めることは不可能となることと、高
解像度化には結局露光波長λを小さくする「短波長化」
が必要となることとが分かる。
【0009】ところが短波長化を進めていくと重大な問
題が発生する。この問題とは投影光学系196のレンズの
硝材がなくなってしまうことである。殆どの硝材の透過
率は遠紫外線領域では0に近く、特別な製造方法を用い
て露光装置用(露光波長約248nm)に製造された硝材と
して溶融石英が現存するが,この溶融石英の透過率も波
長193nm以下の露光波長に対しては急激に低下するし,
0.15μm以下の微細パタ−ンに対応する露光波長150nm
以下の領域では実用的な硝材の開発は非常に困難であ
る。また遠紫外線領域で使用される硝材は、透過率以外
にも、耐久性,屈折率均一性,光学的歪み,加工性等の
複数条件を満たす必要があり、この事から、実用的な硝
材の存在が危ぶまれている。
【0010】このように従来の投影露光方法及び投影露
光装置では、ウエハ198に0.15μm以下のパタ−ンを形
成する為には150nm程度以下まで露光波長の短波長化
が必要であるのに対し、この波長領域では実用的な硝材
が存在しないので、ウエハ198に0.15μm以下のパター
ンを形成することができなかった。
【0011】米国特許第5,415,835号公報は2光束干渉露
光によって微細パターンを形成する技術を開示してお
り、2光束干渉露光によれば、ウエハに0.15μm以下の
パターンを形成することができる。
【0012】2光束干渉露光の原理を図19を用いて説明
する。2光束干渉露光は、レーザ151からの可干渉性を有
し且つ平行光線束であるレーザ光をハーフミラー152に
よって2光束に分割し、2光束を夫々平面ミラー153に
よって反射することにより2個のレーザ光(可干渉性平
行光線束)を0より大きく90度未満のある角度を成して
交差させることにより交差部分に干渉縞を形成し、この
干渉縞(の光強度分布)によってウエハ154を露光して
感光させることで干渉縞の光強度分布に応じた微細な周
期パタ−ンをウエハに形成するものである。
【0013】2光束がウエハ面の立てた垂線に対して互
いに逆方向に同じ角度だけ傾いた状態でウエハ面で交差
する場合、この2光束干渉露光における解像度Rは次の
(3)式で表される。
【0014】 R=λ/(4sinθ) =λ/4NA =0.25(λ/NA) ……(3) ここで、RはL&S(ライン・アンド・スペース)の夫々の幅
即ち干渉縞の明部と暗部の夫々の幅を、θは2光束の夫
々の像面に対する入射角度(絶対値)を表し、NA=sinθ
である。
【0015】通常の投影露光における解像度の式である
(1)式と2光束干渉露光における解像度の式である(3)
式とを比較すると、2光束干渉露光の解像度Rは(1)
式においてk1 = 0.25とした場合に相当するから、2光
束干渉露光では k1=0.5〜0.7である通常の投影露光の
解像度より2倍以上の解像度を得ることが可能である。
上記米国特許第5,415,835号公報には開示されていない
が、例えばλ= 248nm(KrFエキシマ)でNA = 0.6
の時は、R =0.10μmが得られる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら2光束干
渉露光は、基本的に干渉縞の光強度分布(露光量分布)
に相当する単純な縞パターンしか得られないので、所望
の形状の回路パタ−ンをウエハに形成することができな
い。
【0017】そこで上記米国特許第5,415,835号公報
は、2光束干渉露光によって単純な縞パターン(周期パ
ターン)即ち2値的な露光量分布をウエハ(のレジス
ト)に与えた後、露光装置の分解能の範囲内の大きさの
ある開口が形成されたマスクを用いて通常リソグラフィ
ー(露光)を行なって更に別の2値的な露光量分布をウ
エハに与えることにより、孤立の線(パターン)を得る
ことを提案している。
【0018】しかしながら上記米国特許第5,415,835号
公報の二重露光を、ステップアンドリピート露光或いは
ステップアンドスキャン露光が行なわれる通常のウエハ
の各ショット領域(被露光領域)毎に行なうと、全ショ
ットに対して二重露光を完了させるのに長い時間が必要
となる。
【0019】本発明の目的は、例えば上記米国特許第5,
415,835号公報の二重露光のような、途中で現像を行な
うことなく互いに強度分布が異なる複数の像で(換言す
れば互いに異なる露光量分布を与える複数の像で)ウエ
ハの複数個のショット領域を露光する時にかかる時間を
短くすることができる露光方法及び露光装置を提供する
ことにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の露光方法は、上
記目的を達成するために、ウエハのショット領域に対し
て途中で現像を行なうことなく互いに強度分布が異なる
複数の像で露光を行なう露光方法であって、ある強度分
布を有する像によって高さの測定と合焦を行ないつつ複
数のショット領域(基本的に全ショット領域)を露光し
た後で、他の強度分布を有する像によって高さの測定は
行なわないで合焦を行ないつつ前記複数のショット領域
を露光することを特徴とする。
【0021】本発明の露光装置は、上記目的を達成する
ために、ある強度分布を有する像によって高さの測定と
合焦を行ないつつウエハの複数のショット領域を露光し
た後で前記ウエハを現像せずに他の強度分布を有する像
によって高さの測定は行なわないで合焦を行ないつつ前
記複数のショット領域を露光する露光モードを有するこ
とを特徴とする。
【0022】上記の互いに強度分布が異なる2種類の像
としては、上記米国特許第5,415,835号公報における干
渉縞(像)とボケていない開口像の組み合せや、後述す
る干渉縞(像)と装置の分解能以下の線幅を有するパタ
ーンの結像によって形成されたボケた像の組み合せ、或
いは本願出願人が特願平9−304232号で提案した干渉縞
(像)と多値の露光量分布を与えうるボケていないパタ
ーン像の組み合せ等がある。
【0023】本発明は、ステップアンドリピート方式と
ステップアンドスキヤン方式のいずれの方式或いはこれ
らを複合した露光装置及び露光方法にも適用可能であ
る。
【0024】本発明は、上記の各像をKrF(波長約248n
m)エキシマレーザー、ArF(波長約193nm)エキシマレ
ーザー又はF2(波長約157nm)エキシマレーザーからの
レーザー光と縮小投影光学系を用いて形成する露光方法
及び露光装置に適用可能である。
【0025】この縮小投影光学系は屈折系、反射−屈折
系又は反射系より成る光学系である。
【0026】本発明によれば、上記のいずれかの露光装
置によりウエハを露光する工程と、前記ウエハを現像す
る工程を有することを特徴とするデバイス製造方法を提
供できる。
【0027】
【発明の実施の形態】最初に図1乃至図9を用いて本発明
の露光方法を説明する。
【0028】図1は本発明の露光方法を示すフロ−チャ
−トである。図1には本発明の露光方法を構成する周期
パターン露光ステップ、投影露光ステップ(通常露光ス
テップ)、現像ステップの各ブロックとその流れが示し
てあるが、周期パターン露光ステップと投影露光ステッ
プの順序は、図1の逆でもいいし、どちらか一方のステ
ップが複数回の露光段階を含む場合は各ステップを交互
に行うことも可能である。また,各露光ステップ間には
現像ステップはなく、精密な位置合わせを行なうステッ
プ等があるが、ここでは図示を略した。又、周期パター
ン露光ステップは例えば2光束干渉露光によって行なわ
れる。
【0029】図1のフロ−に従って露光を行なう場合、
まず周期パターン露光によりウエハ(感光基板)を図2
に示すような周期パタ−ンで露光する。図2中の数字は
露光量を表しており、図2(A)の斜線部は露光量1(実
際は任意)で白色部は露光量0である。
【0030】このような周期パタ−ンのみを露光後現像
する場合、通常,感光基板のレジストの露光しきい値E
thは図2(B)の下部のグラフに示す通り露光量0と1
の間に設定する。尚、図2(B)の上部は最終的に得ら
れるリソグラフィーパターン(凹凸パターン)を示して
いる。
【0031】図3に、この場合の感光基板のレジストに
関して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値と
をポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネガ
型レジスト(以下、「ネガ型」記す。)の各々について
示してあり、ポジト型の場合は露光しきい値以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値以下の場合に、現像後
の膜厚が0となる。
【0032】図4はこのような露光を行った場合の現像
とエッチングプロセスを経てリソグラフィ−パタ−ンが
形成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示し
た摸式図である。
【0033】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図5(図2(A)と同じ図面)及び
図6に示す通り、周期パターン露光(2光束干渉露光)
での最大露光量を1とした時、感光基板のレジストの露
光しきい値Ethを1よりも大きく設定する。この感光
基板は図2に示す周期パターン露光のみ行った露光パタ
−ン(露光量分布)を現像した場合は露光量が不足する
ので、多少の膜厚変動はあるものの現像によって膜厚が
0となる部分は生じず、エッチングによってリソグラフ
ィーパタ−ンは形成されない。これは即ち周期パターン
の消失と見做すことができる(尚、ここではネガ型を用
いた場合の例を用いて本発明の説明を行うが、本発明は
ポジ型の場合でも実施できる。)。尚、図6において、
上部はリソグラフィーパターンを示し(何もできな
い)、下部のグラフは露光量分布と露光しきい値の関係
を示す。尚、下部に記載のE1は周期パターン露光にお
ける露光量を、E2は通常の投影露光における露光量を
表わしている。
【0034】本実施形態の特徴は、周期パターン露光の
みでは一見消失する高解像度の露光パタ−ンを通常の投
影露光による露光装置の分解能以下の大きさのパターン
を含む任意の形状の露光パタ−ンと融合して所望の領域
のみ選択的にレジストの露光しきい値以上露光し、最終
的に所望のリソグラフィ−パタ−ンを形成できるところ
にある。
【0035】図7(A)は通常の投影露光による露光パ
タ−ンであり、露光装置の分解能以下の微細なパターン
である為解像できずに被露光物体上での強度分布はぼけ
て広がっている。
【0036】本実施形態では、通常の投影露光の解像度
の約半分の線幅の微細パターンとしている。
【0037】図7(A)の露光パタ−ンを作る投影露光
を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なしで、
同一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、この
レジストの合計の露光量分布は図7(B)の下部のグラ
フのようになる。尚、ここでは周期パターン露光の露光
量E1と投影露光の露光量E2の比が1:1、レジストの露
光しきい値Ethが露光量E1(=1)と露光量E1と投影
露光の露光量E2の和(=2)の間に設定されている
為、図7(B)の上部に示したリソグラフィーパタ−ン
が形成される。その際通常露光パターンの中心が周期パ
ターンのピークと合致させておく、図7(B)の上部に
示す孤立線パタ−ンは、解像度が周期パターン露光のも
のであり且つ単純な周期的パタ−ンもない。従って通常
の投影露光で実現できる解像度以上の高解像度のパタ−
ンが得られたことになる。
【0038】ここで仮に、図8の露光パターンを作る投
影露光(図5の露光パターンの2倍の線幅で露光しきい
値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影露光)
を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なしで、
同一レジストの同一領域に重ねる。その際通常露光のパ
ターンの中心が、周期露光のピークと合致させること
で、位置重ね合されたパターンの対称性が良く、良好な
像が得られる。このレジストの合計の露光量分布は図8
(B)のようになり、2光束干渉露光の露光パタ−ンは
消失して最終的に投影露光によるリソグラフィーパタ−
ンのみが形成される。
【0039】また、図9に示すように図5の露光パター
ンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり,4倍以
上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線幅の露
光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合わせか
ら、最終的に得られるリソグラフィーパターンの線幅は
自明であり、投影露光で実現できるリソグラフィーパタ
−ンは全て、本実施形態でも、形成可能である。
【0040】以上簡潔に説明した周期パターン露光と投
影露光の夫々による露光量分布(絶対値及び分布)と感
光基板のレジストのしきい値の調整を行うことにより、
図6、図7(B)、図8(B)、及び図9(B)で示したよ
うな多種のパターンの組み合せより成り且つ最小線幅が
周期パターン露光の解像度(図7(B)のパターン)と
なる回路パタ−ンを形成することができる。
【0041】以上の露光方法の原理をまとめると、1.
投影露光をしないパタ−ン領域即ちレジストの露光し
きい値以下の周期露光パタ−ンは現像により消失する。
2. レジストの露光しきい値以下の露光量で行った投
影露光のパタ−ン領域に関しては投影露光と周期パター
ン露光のパタ−ンの組み合わせにより決まる周期パター
ン露光の解像度を持つ露光パタ−ンが形成される。3.
露光しきい値以上の露光量で行った投影露光のパタ−
ン領域は投影露光のみのでは解像しなかった微細パター
ンも同様に(マスクに対応する)形成する。ということ
になる。更に露光方法の利点として,最も解像力の高い
周期パターン露光を、2光束干渉露光で行なえば、通常
の露光に比してはるかに大きい焦点深度が得られること
が挙げられる。
【0042】以上の説明では周期パターン露光と投影露
光の順番は周期パターン露光を先としたが、この順番に
限定されない。
【0043】次に他の実施形態を説明する。
【0044】本実施形態は露光により得られる回路パタ
−ン(リソグラフィーパターン)として、図10に示す所
謂ゲート型のパタ−ンを対象としている。
【0045】図10のゲートパタ−ンは横方向の即ち図
中A-A'方向の最小線幅が0.1μmであるのに対して、縦
方向では0.2μm以上である。本発明によれば、このよ
うな1次元方向のみ高解像度を求められる2次元パタ−
ンに対しては例えば2光束干渉露光による周期パターン
露光をかかる高解像度の必要な1次元方向のみで行えば
いい。
【0046】本実施形態では、図11を用いて1次元方
向のみの2周期パターン露光と通常の投影露光の組み合
わせの一例を示す。
【0047】図11において、図11(A))は1次元方向の
みの2光束干渉露光による周期的な露光パタ−ンを示
す。この露光パターンの周期は0.2μmであり、この露
光パターンは線幅0.1μmL&Sパターンに相当する。図
11の下部における数値は露光量を表すものである。
【0048】このような2光束干渉露光を実現する露光
装置としては、図14で示すような、レ−ザ151、ハ−フ
ミラ−152、平面ミラ−1534による干渉計型の分波合波
光学系を備えるものや、図15で示すような、投影露光装
置においてマスクと照明方法を図16又は図17のように構
成した装置がある。
【0049】図14の露光装置について説明を行なう。
【0050】図14の露光装置では前述した通り合波する
2光束の夫々が角度θでウエハ154に斜入射し、ウエ
ハ154に形成できる干渉縞パターン(露光パタ−ンの)
線幅は前記(3)式で表される。角度θと分波合波光学系
の像面側のNAとの関係はNA=sinθである。角度θは一対
の平面ミラ−153の夫々の角度を変えることにより任意
に調整、設定可能で、一対の平面ミラー角度θの値を大
きく設定すれば干渉縞パタ−ンの夫々の縞の線幅は小さ
くなる。例えば2光束の波長が248nm(KrFエキシマ)の
場合、θ=38度でも各縞の線幅は約0.1μmの干渉縞パタ
ーンが形成できる。尚、この時のNA=sinθ=0.62であ
る。角度θを38度よりも大きく設定すれば、より高い解
像度が得られることは言うまでもない。
【0051】次に図15乃至図17の露光装置に関して説明
する。
【0052】図15の露光装置は例えば通常の縮小投影光
学系(多数枚のレンズより成る)を用いた投影露光装置
であり、現状で露光波長248nmに対してNA0.6以上のもの
が存在する。
【0053】図15中、161はマスク、162はマスク161
から出て光学系163に入射する物体側露光光、163は投影
光学系、164は開口絞り、165は投影光学系163から出て
ウエハ166に入射する像側露光光、166は感光基板である
ウエハを示し、167は絞り164の円形開口に相当する瞳面
での光束の位置を一対の黒点で示した説明図である。図
15は2光束干渉露光を行っている状態の摸式図であ
り、物体側露光光162と像側露光光165は双方とも、図18
の通常の投影露光とは異なり、2つの平行光線束だけか
ら成っている。
【0054】図15に示すような通常の投影露光装置にお
いて2光束干渉露光を行うためには,マスクとその照明
方法を図16又は図17のように設定すればよい以下これら
3種の例について説明する。
【0055】図16はレベンソン型の位相シフトマスクを
示しており、クロムより成る遮光部171のピッチPOが
(4)式で0、位相シフタ172のピッチPOSが(5)
式で表わされるマスクである。
【0056】 PO=P/M=λ/{M(2NA)} ……(4) POS=2PO=λ/M(NA) ……(5) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波長、
NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0057】一方、図16(B)が示すマスクは、クロム
より成る遮光部のないシフタエッジ型の位相シフトマス
クであり、レベンソン型と同様に位相シフタ181のピッ
チPOSを上記(5)式を満たすように構成したもので
ある。
【0058】図16(A)、(B)の夫々の位相シフトマ
スクを用いて2光束干渉露光を行なうには、これらのマ
スクをσ=0(又は0に近い値)所謂コヒーレント照明
を行なう。具体的には、マスク面に対して垂直な方向
(光軸に平行な方向)から平行光線束をマスクに照射す
る。
【0059】このような照明を行なうと、マスクから上
記垂直な方向に出る0次透過回折光に関しては、位相シ
フタにより隣り合う透過光の位相差がπとなって打ち消
し合い存在しなくなり、±1次の透過回折光の2平行光
線束はマスクから投影光学系163の光軸に対して対称に
発生し、図15の2個の物体側露光がウエハ上で干渉す
る。また2次以上の高次の回折光は投影光学系163の開口
絞り164の開口に入射しないので結像には寄与しない。
【0060】図17に示したマスクは、クロムより成る遮
光部の遮光部のピッチPOが、(4)式と同様の(6)
式で表わされるマスクである。
【0061】 PO=P/M=λ/{M(2NA)} ……(6) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波長、
NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0062】図17の位相シフタを有していないマスクに
は、1個又は2個の平行光線束による斜入射照明とする。
この場合の平行光線束のマスクへの入射角θ0は、
(7)式を満たすように設定される。2個の平行光線束
を用いる場合が、光軸を基準にして互いに逆方向にθ0
傾いた平行光線束によりマスクを照明する。
【0063】sinθ0=M・NA ……(7) ここでも、Mは投影光学系163の投影倍率、NAは投影光学
系163の像側の開口数を示す。
【0064】図17が示す位相シフタを有していないマス
クを上記(7)式を満たす平行光線束により斜入射照明
を行なうと、マスクからは、光軸に対して角度θ0で直
進する0次透過回折光とこの0次透過回折光の光路と投
影光学系の光軸に関して対称な光路に沿って進む(光軸
に対して角度−θ0で進む)-1次透過回折光の2光束が図
15の2個の物体側露光光162として生じ、この2光束が
投影光学系163の開口絞り164の開口部に入射し、結像が
行なわれる。
【0065】尚、本発明においてはこのような1個又は2
個の平行光線束による斜入射照明も「コヒーレント照
明」として取り扱う。
【0066】以上が通常の投影露光装置を用いて2光束
干渉露光を行う技術であり、図18に示したような通常
の投影露光装置の照明光学系は部分的コヒーレント照明
を行なうように構成してあるので、図18の照明光学系
の0<σ<1に対応する不図示の開口絞りをσ≒0に対
応する特殊開口絞りに交換可能にする等して、投影露光
装置において実質的にコヒーレント照明を行なうよう構
成することができる。
【0067】図10及び図11が示す実施形態の説明に
戻る。
【0068】本実施形態では前述した2光束干渉露光に
よる周期パターン露光の次に行なう通常の投影露光(例
えば図18の装置でマスクに対して部分的コヒーレント
照明を行なうもの)によって図11(B)が示すゲートパ
タ−ンの露光を行う。図11(B)の上部には2光束干渉
露光による周期パターンとの相対的位置関係と通常の投
影露光の露光パターンの領域での露光量を示し、同図の
下部は、通常の投影露光によるウエハのレジストに対す
る露光量を縦横0.1μmピッチの分解能でマップ化した
ものである。
【0069】この投影露光による露光パタ−ンの最小線
幅の部分は解像せず広がり、露光量の各点の値は下が
る、露光量はおおまかに、パターン中心部は大きく、両
サイドは小さく、それぞれa,bで表わし、両側からの
ぼけ像がくる中央部をCとする。このような領域毎に露
光量が異なる、多値の露光量分布を生じさせることにな
る。ここで、露光量は1<a<2 0<b<1 0<C
<1となる。このマスクを用いる場合の各露光での露光
量比はウエハ(感光基板)上で、2光束干渉露光:投影露
光=1:2である。
【0070】以上説明した周期パターン渉露光と通常の
投影露光の組み合わせによって図10の微細回路パタ−
ンが形成される様子について述べる。本実施形態におい
ては2光束干渉露光による周期パターン露光と通常の投
影露光の間には現像過程はない。従って各露光の露光パ
タ−ンが重なる領域での露光量は加算され、加算後の露
光量(分布)により新たな露光パタ−ンが生じることと
なる。
【0071】図11(C)の上部は本実施形態の図11
(A)の露光パターンと図11(B)の露光パターンの
露光量の加算した結果生じる露光量分布(露光パター
ン)を示しており、dで示される領域の露光量は1+a
で2より大きく3未満である。図11(C)の下部はこ
の露光パタ−ンに対して現像を行った結果のパタ−ンを
灰色で示したものである。本実施形態ではウエハのレジ
ストは露光しきい値が1より大きく2未満であるものを用
いており、そのため現像によって露光量が1より大きい
部分のみがパターンとして現れている。図11(C)の
下部に灰色で示したパタ−ンの形状と寸法は図10に示し
たゲートパタ−ンの形状と寸法と一致しており、本発明
の露光方法によって、0.1μmといった微細な線幅を
有する回路パターンが、例えば部分的コヒーレント照明
とコヒーレント照明が切換え可能な照明光学系を有する
投影露光装置を用いて、形成可能となった。
【0072】図12、図13は波長λ=248nmのレ
ーザ光を放射するKrFエキシマレーザを光源とするス
テッパー(投影露光装置)を用いた時の具体的な実施例
である。図12に示すような、最小線幅0.12μmの
ゲートパターンを通常露光し、重ねてレベンソンタイプ
の位相シフトマスクでその最小線幅と重なるように周期
パターンを露光したものである。以下露光条件を示す。
【0073】投影レンズのNAは0.3、照明系は、レ
ベンソンマスクによる露光ではσが0.3の通常照明と
し、通常マスク露光ではリング外側のσが0.8、リン
グ内側のσが0.6の輪帯照明とした。尚、周期パター
ン露光時の露光量の2倍に通常マスク露光時の露光量が
なるように設定した。
【0074】図13において、最上段には周期パターン
作成時のウエハ上の露光量分布、2段目には通常露光に
おける露光量分布、3段目には周期パターンと通常露光
露光の二重露光における露光量分布、4段目にはレジス
トによるウエハ上のパターンを示す。
【0075】各段ともデフォーカスを左から順に0μm
から0.2μm、0.4μmとふった時の変化を表わ
す。
【0076】図13の2段目に表わされているように、
通常露光のみではぼけて微細なゲートのパターンが得ら
れないが、図13の1段目の周期パターンを重ねること
により、図13の3段目に表わされるように微細な部分
も解像され、図13の4段目にあるような所望のゲート
パターンが作成された。
【0077】図19は周期パターン露光を行なうための
2光束干渉露光用の露光装置の一例を示す概略図であ
り、図19において、201は2光束干渉露光光学系
で、基本構成は図14の光学系と同じである。202
は、KrF又はArFエキシマレーザー、203はハー
フミラー、204は平面ミラー、205は光学系201
との位置関係が固定又は適宜ベースライン(量)として
検出できるオフアクシス型の位置合わせ光学系で、ウエ
ハ206上の2光束干渉用位置合わせマークを観察し、
その位置を検出する。206は感光基板であるウエハ、
207は光学系201の光軸に直交する平面及びこの光
軸方向に移動可能なXYZステージで、レーザー干渉計
等を用いてその位置が正確に制御される。装置205と
207の構成や機能は周知なので具体的な説明は略す。
【0078】図20は周期パターン露光を行なうための
2光束干渉用露光装置と通常の投影露光装置より成る高
解像度露光装置を示す概略図である。
【0079】図20において、212は図19の光学系
201、205を備える2光束干渉露光装置であり、2
13は、不図示の照明光学系とレチクル位置合わせ光学
系214、ウエハ位置合わせ光学系(オフアクシス位置
合わせ光学系)217とマスク215の回路パターンを
ウエハ218上に縮小投影する投影光学系216とを備
える通常のステッパータイプの投影露光装置である。
【0080】レチクル位置合わせ光学系214はマスク
215上の位置合わせマークを観察し、その位置を検出
する。ウエハ位置合わせ光学系217はウエハ206上
の投影露光用又は2光束干渉と兼用の位置合わせマーク
を観察し、その位置を検出する。光学系214、21
6、217の構成や機能は周知なので、具体的な説明は
略す。
【0081】図20の219は2光束干渉用露光装置2
12と投影露光装置213で共用される一つのXYZス
テージであり、このステージ219は、装置212、2
13の各光軸に直交する平面及びこの光軸方向に移動可
能で、レーザー干渉計等を用いてそのXY方向の位置が
正確に制御される。
【0082】ウエハ218を保持したステージ219
は、図20の位置(1)に送り込まれてその位置が正確
に測定され、測定結果に基いて位置(2)で示す装置2
12の露光位置に送り込まれてウエハ218へ2光束干
渉露光が行なわれ、その後、位置(3)に送り込まれて
その位置が正確に測定され位置(4)で示す装置213
の露光位置に送り込まれてウエハ218へ投影露光が行
なわれる。ウエハ218の多数個のショット領域の光軸
方向の面位置即ち高さは、公知の測定装置235により
各ショット毎に測定される。
【0083】装置213においては、オフアクシスの位
置合わせ光学系217の代わりに、投影光学系216を
介してウエハ218上の位置合わせマークを観察し、そ
の位置を検出する不図示のTTLの位置合わせ光学系
や、投影光学系216とマスク(レチクル)215とを
介してウエハ218上の位置合わせマークを観察し、そ
の位置を検出する不図示のTTRの位置合わせ光学系も
使用できる。
【0084】図21は周期パターン露光と通常の投影露
光の双方が行なえるステッパータイプの高解像度露光装
置を示す概略図である。この装置は、ステップアンドリ
ピート又はステップアンドスキャン方式でウエハの多数
個のショット領域を二重露光する。
【0085】図21において、221はKrFエキシマ
レーザ(波長約248nm)又はArFエキシマレーザ
(波長約193nm)又はF2エキシマレーザ(波長約
157nm)、222は照明光学系、223はマスク
(レチクル)、224はマスクステージ、227はマス
ク223の回路パターンをウエハ228上に縮小投影す
る投影光学系、225はマスク(レチクル)チェンジャ
であり、ステージ224に、通常のレチクルと前述した
レベンソン型位相シフトマスク(レチクル)又はエッジ
シフタ型マスク(レチクル)又は位相シフタを有してい
ない周期パターンマスク(レチクル)の一方を選択的に
供給するために設けてある。235は、図20の測定装
置と同じ機能を有する装置である。
【0086】図21の229は2光束干渉による周期パ
ターン露光と投影露光で共用される一つのXYZステー
ジであり、このステージ229は、光学系227の光軸
に直交する平面及びこの光軸方向に移動可能で、レーザ
ー干渉計等を用いてそのXY方向の位置が正確に制御さ
れる。
【0087】また、図21の装置は、不図示のレチクル
位置合わせ光学系、ウエハ位置合わせ光学系(図20で
説明したオフアクシス位置合わせ光学系とTTL位置合
わせ光学系とTTR位置合わせ光学系)とを備える。
【0088】図21の装置の照明光学系222は大σ
(σ=0.5〜0.8)の部分的コヒーレント照明とコ
ヒーレント照明や小σ(σ=0〜0.3)の部分的コヒ
ーレント照明とを切換え可能に構成してあり、コヒーレ
ント照明や小σの部分的コヒーレント照明の場合には、
ブロック230内の図示した前述した(1a)又は(1
b)の照明光を、前述したレベンソン型位相シフトレチ
クル又はエッジシフタ型レチクル又は位相シフタを有し
ていない周期パターンレチクルの一つに供給し、大σの
部分的コヒーレント照明の場合にはブロック230内に
図示した(2)の照明光を所望のレチクルに供給する。
大σの部分的コヒーレント照明からコヒーレント照明や
小σの部分的コヒーレント照明とを切換えは、通常光学
系222のフライアイレンズの直後に置かれる開口絞り
を、この絞りに比して開口径が十分に小さいコヒーレン
ト照明用絞りと交換すればいい。
【0089】図22に示すように、ステッパーではショ
ット領域の露光の前に露光する各場所で、ウエハの各シ
ョット領域(レジスト表面)が投影光学系のピント位置
に一致するように、測定装置235によってZ(高さ
の)測定を行なってその結果に応じてフォーカシング
(合焦)を行う。前述したように投影光学系の焦点深度
は1μm前後であるため、ウエハーのそりや凹凸、また
レジストの塗布ムラは無視できない量であるため、ウエ
ハー内の露光する各場所でフォーカス設定をしなければ
ならない。フォーカシングはXYステージを光軸方向
(Z方向)へ変位させて行なわれる。
【0090】この、二重露光における最初の露光でのウ
エハー内の各ショット領域の露光する順番と、各ショッ
ト領域露光(中心)位置(XY座標)とフォーカス位置
Z(合焦させた時の高さ)をステッパーのコントローラ
ーのメモリに記憶しておく。
【0091】ショット領域の像平面に対する傾きの情報
も、通常メモリのある場所に別途記憶しておくが、ここ
ではフォーカス位置情報にこの情報が含まれるものとし
て省略する。
【0092】ここで、露光した複数のショット領域につ
いてのフォーカス位置Zの平均値を求め、フォーカス許
容トレランス量とあわせてステッパーのコントローラー
のメモリの他の場所へ記憶しておく。以上を表にする
と、例えば以下の通りである。
【0093】 ウエハー番号 k 露光する順番 1 2 3 … n 露光位置 (X1,Y1) (X2,Y2) (X3,Y3) … (Xn,Yn) フォーカス位置 Z1 Z2 Z3 … Zn
【0094】一般に周期パターン露光と通常パターン露
光では、σの値などの照明条件がことなるため焦点位置
が違ってくる。
【0095】また露光後、化学増幅系レジストの場合、
レジスト内の化学反応によって膜厚が減少するという現
象がある。
【0096】また、露光を多数回繰り返したことによっ
ておこるレンズの熱変形よりレンズの形状と屈折率分布
が変化し、フォーカス変化が生じる。
【0097】このような、予め分っている焦点位置の変
化をオフセットとしてメモリの他の場所へ記憶してお
く。
【0098】このオフセットは、露光装置内で自動的に
計測してもいいし、また、前もって入力しておいてもい
い。これらを表にすると以下の通りである。
【0099】1回目のオフセット d1 2回目のオフセット d2 (m−1)回目のオフセット dm−1
【0100】2回目の露光(例えば通常の投影露光)で
は、フォーカス計測をしないで1回目の履歴を用いて、 露光する順番 1 2 3 … n 露光位置 (X1,Y1) (X2,Y2) (X3,Y3) … (Xn,Yn) フォーカス位置 Z1+d1 Z2+d1 Z3+d1 … Zn+d1
【0101】上記のように1回目の露光(例えば干渉露
光)におけるフォーカス位置にオフセットを加えてフォ
ーカス設定をする。あるいは、同2回目の露光で、この
フォーカス位置が先のフォーカス平均値のトレランス以
内ならば、フォーカス位置再設定を省略し、(前ショッ
トのフォーカス設定のまま)次のショットにすすみ、フ
ォーカス位置がフォーカス平均値のトレランスを越えて
大きくはずれたものだけフォーカス位置の再設定をする
ことによってフォーカスに関する時間を節約することが
できる。
【0102】同様にm回目の露光では、フォーカス計測
をしないで(m−1)回目の履歴を用いて、 露光する順番 1 2 3 … n 露光位置 (X1,Y1) (X2,Y2) (X3,Y3) … (Xn,Yn) フォーカス位置 Z1+dm-1 Z2+dm-1 Z3+dm-1 … Zn+dm-1
【0103】上記のように(m−1)回目のフォーカス
位置にオフセットを加えてフォーカス設定をする。
【0104】以上の多重露光方法は、1枚のウエハーご
とにマスクを交換してm回露光をおこなってもいいし、
ウエハーを多数枚1回露光した後、マスクを交換してま
た、多数枚のm回露光を繰り返しても良い。
【0105】通常は、周期パターンと通常回路パターン
とで2重露光する場合が多いので、焦点深度が浅くフォ
ーカス設定精度のきびしい通常の回路パターンの投影露
光を先に行えば、焦点深度が深い周期パターン露光で
は、オフセット調整なしで精度が充分満たされる。
【0106】しかし、フォーカス設定精度のきびしい通
常パターン露光が後でも、オフセット調整をすることに
よって精度が充分満たされる。
【0107】以上の実施形態は、ステップアンドリピー
ト方式及びステップアンドスキャン方式のいずれの露光
装置でも適用でき、1回目の露光の露光位置とフォーカ
ス位置を記憶しておくことによって2回目以後の露光フ
ォーカス測定が省略でき、間に現像過程がない多重露光
のスループットを向上できる。
【0108】一方多重露光では、解像限界以下の微少線
を露光するが、デフォーカスによってパターンの線幅が
大きく違ってくる。
【0109】この露光方法を用いることによって基準面
のフォーカス誤差は無視できるが、前工程にエッチング
等の工程がありウエハ表面に凹凸がある場合、その段差
がフォーカス誤差を引き起こすため、フォーカス誤差の
影響も考えなければならない。
【0110】フォーカス誤差による線幅誤差をポジレジ
ストで調べた結果を図23に示す。
【0111】図23は2重露光後の合成像のフォーカス
誤差による線幅誤差を示している。
【0112】図23において、デフォーカスの方向は、
レンズから遠ざかる方向を+とする。E0は最適露光
量、E1,E2はその前後の露光量である。
【0113】あるフォーカス面では誤差がゼロであっ
て、他のフォーカス面では、同じ方向に、同じ誤差量だ
け発生させてある。
【0114】このデフォーカス線幅誤差を露光量を横軸
に、線幅誤差を描きなおしたものが図24である。
【0115】図24は通常露光と周期パターン露光がフ
ォーカス誤差がゼロのとき、同じ方向に同じ誤差量だけ
発生させた場合と、反対方向に同じ誤差量だけ発生させ
た場合を示す。
【0116】図24で、通常露光と周期パターン露光が
ともにフォーカス誤差がゼロのときは露光量に対する線
幅変化が1番小さいけれども、反対方向に同じ誤差量だ
け発生させた場合は、露光量に対する線幅変化が最も大
きい。
【0117】ここで、線幅誤差の許される範囲で露光量
の取りうる幅は、同じ方向に同じ誤差量だけ発生させた
場合の方が反対方向に同じ誤差量だけ発生させた場合よ
りもわずかながら良好であることがわかった。
【0118】従って、もし1回目のフフォーカス計測に
おいて誤差が含まれていても、2回目以後も同量の誤差
が含まれるので露光量の許容幅が大きく低下しないと言
える。
【0119】このように多重露光において途中で現像し
ないでm回露光を繰り返した時、2回目以後のフォーカ
ス計測をしないで1回目の履歴を用いてフォーカシング
を行なうことで2回目以後のフォーカス計測に関する時
間が省略できスループットが向上する。
【0120】2回目以後のフォーカシングで、フォーカ
ス位置がフォーカス平均値のトレランス以下ならば、フ
ォーカス位置を平均値にしたまま設定を省略し次のショ
ットにすすみ、フォーカス位置がフォーカス平均値のト
レランスを越えて大きくはずれたものだけフォーカス設
定をすることによってフォーカス設定に関する時間も節
約できる。
【0121】もし、1回目の露光においてフォーカス計
測において誤差が含まれていても、2回目以後も同量の
誤差が含まれるので露光量の許容幅が大きく低下しな
い。
【0122】以上説明した露光方法及び露光装置を用い
てIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示
素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の撮像素子と
いった各種デバイスの製造が可能である。
【0123】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々に変更することが可能である。特に2光束干渉露
光および通常露光の各ステップでの露光回数や露光量の
段数は適宜選択することが可能であり、更に露光の重ね
合わせもずらして行う等適宜調整することが可能であ
る。このような調整を行うことで形成可能な回路パタ−
ンにバリエ−ションが増える。
【0124】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ウエハの多数個
のショット領域に対して多重露光を短時間に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二重露光方法のフロ−チャートである。
【図2】2光束干渉露光により得た周期パタ−ン(露光
パターン)を示す説明図である。
【図3】レジストの露光感度特性を示す説明図である。
【図4】現像によるパタ−ン形成を示す説明図である。
【図5】通常の2光束干渉露光による周期パターン(露
光パタ−ン)を示す説明図である。
【図6】本発明における2光束干渉露光による周期パタ
ーン(露光パタ−ン)を示す説明図である。
【図7】第1の実施形態において形成できる露光パタ−
ン(リソグラフィーパターン)の一例を示す説明図であ
る。
【図8】第1の実施形態において形成できる露光パタ−
ン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説明図
である。
【図9】第1の実施形態において形成できる露光パタ−
ン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説明図
である。
【図10】ゲートパタ−ンを示す説明図である。
【図11】実施形態を示す説明図。
【図12】ゲートパターンを説明する図。
【図13】パターン形成過程を示す図。
【図14】周期パターン露光を行なうための2光束干渉
用露光装置の一例を示す概略図である。
【図15】2光束干渉による周期パターン露光を行なう
投影露光装置の一例を示す概略図である。
【図16】図16の装置に使用するマスクおよび照明方
法の1例を示す説明図である。
【図17】図16の装置に使用するマスクおよび照明方
法の他の1例を示す説明図である。
【図18】従来の投影露光装置を示す概略図である。
【図19】本発明の2光束干渉露光装置の一例を示す概
略図である。
【図20】本発明の高解像度露光装置の一例を示す概略
図である。
【図21】本発明の高解像度露光装置の他の例を示す概
略図である。
【図22】ウエハ上のショット領域の説明図である。
【図23】フォーカス誤差に対する線幅誤差の説明図で
ある。
【図24】露光量誤差に対する線幅誤差の説明図であ
る。
【符号の説明】
221 エキシマレ−ザ 222 照明光学系 223 マスク(レチクル) 224 マスク(レチクル)ステージ 225 2光束干渉用マスクと通常投影露光用のマスク 226 マスク(レチクル)チェンジャ 227 投影光学系 228 ウエハ 229 XYZステージ

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエハのショット領域に対して途中で現
    像を行なうことなく互いに強度分布が異なる複数の像で
    露光を行なう露光方法であって、ある強度分布を有する
    像によって、高さの測定と合焦を行ないつつ複数のショ
    ット領域を露光した後で、他の強度分布を有する像によ
    って、高さの測定は行なわないで合焦を行ないつつ前記
    複数のショット領域を露光することを特徴とする露光方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ある強度分布を有する像と前記他の
    強度分布を有する像の一方は他方よりも微細な像である
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 【請求項3】 前記他方は一部又は全部がボケた像であ
    るか、多値の光強度分布を有する(多値の露光量分布を
    ウエハのレジストに与える)ボケていない像であること
    を特徴とする請求項2に記載の露光方法。
  4. 【請求項4】 前記微細な像の最小線幅は0.15μm
    より小さいことを特徴とする請求項3に記載の露光方
    法。
  5. 【請求項5】 前記微細な像が該縞状の像であることを
    特徴とする請求項2−4に記載の露光方法。
  6. 【請求項6】 レベンソン型位相シフトマスクに対して
    コヒーレント照明又は部分的コヒーレント照明を行なっ
    て前記レベンソン型位相シフトマスクのパターンを結像
    させることにより前記縞状の像を得ることを特徴とする
    請求項6に記載の露光方法。
  7. 【請求項7】 あるマスクに対して前記レベンソン型位
    相シフトマスクに対して行なう部分的コヒーレント照明
    よりもσ(シグマ)が大きな部分的コヒーレント照明を
    行なって前記あるマスクのパターンを結像させることに
    より前記他方の像を得ることを特徴とする請求項6に記
    載の露光方法。
  8. 【請求項8】 レーザーからの平行光又はそこからの発
    散光をコリメートした平行光を光分割器で2つの光に分
    けて干渉させることによって前記縞状の像を形成するこ
    とを特徴とする請求項6に記載の露光方法。
  9. 【請求項9】 共通のマスクを互いに異なる照明方法に
    よって照明することにより前記ある強度分布を有する像
    と前記他の強度分布を有する像とを形成することを特徴
    とする請求項6に記載の露光方法。
  10. 【請求項10】 ある強度分布を有する像によって、高
    さの測定と合焦を行ないつつウエハの複数のショット領
    域を露光した後で、前記ウエハを現像せずに他の強度分
    布を有する像によって、高さの測定は行なわないで合焦
    を行ないつつ前記複数のショット領域を露光する露光モ
    ードを有することを特徴とする露光装置。
  11. 【請求項11】 前記ある強度分布を有する像と前記他
    の強度分布を有する像の一方は他方よりも微細な像であ
    ることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 前記他方は一部又は全部がボケた像で
    あるか、多値の光強度分布を有する(多値の露光量分布
    をウエハのレジストに与える)ボケていない像であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記微細な像の最小線幅は0.15μ
    mより小さいことを特徴とする請求項13に記載の露光
    装置。
  14. 【請求項14】 前記微細な像が該縞状の像であること
    を特徴とする請求項11−13に記載の露光装置。
  15. 【請求項15】 レベンソン型位相シフトマスクに対し
    てコヒーレント照明又は部分的コヒーレント照明を行な
    って前記レベンソン型位相シフトマスクのパターンを結
    像させることにより前記縞状の像を得ることを特徴とす
    る請求項14に記載の露光装置。
  16. 【請求項16】 あるマスクに対して前記レベンソン型
    位相シフトマスクに対して行なう部分的コヒーレント照
    明よりもσ(シグマ)が大きな部分的コヒーレント照明
    を行なって前記あるマスクのパターンを結像させること
    により前記他方の像を得ることを特徴とする請求項15
    に記載の露光装置。
  17. 【請求項17】 レーザーからの平行光又はそこからの
    発散光をコリメートした平行光を光分割器で2つの光に
    分けて干渉させることによって前記縞状の像を形成する
    ことを特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  18. 【請求項18】 異なるマスクを互いに異なる照明方法
    によって順次照明することにより前記ある強度分布を有
    する像と前記他の強度分布を有する像とを形成すること
    を特徴とする請求項14に記載の露光装置。
  19. 【請求項19】 マスク側の開口数を変え得る照明光学
    系を有することを特徴とする請求項18に記載の露光装
    置。
  20. 【請求項20】 前記あるマスクと前記レベンソン型位
    相シフトマスクの一方を選択的にマスクステージに配置
    する手段を有することを特徴とする請求項21に記載の
    露光装置。
  21. 【請求項21】 前記あるマスクと前記レベンソン型位
    相シフトマスクの双方を配置したマスクステージを有す
    ることを特徴とする請求項19に記載の露光装置。
  22. 【請求項22】 前記あるマスクのパターンと前記レベ
    ンソン型位相シフトマスクのパターンは前記ウエハ上に
    投影する共通の投影露光系を有することを特徴とする請
    求項18に記載の露光装置。
  23. 【請求項23】 前記あるマスクのパターンを投影する
    第1投影露光系と前記レンベンソン型位相シフトマスク
    のパターンを投影する第2投影露光系とを有することを
    特徴とする請求項18に記載の露光装置。
  24. 【請求項24】 前記第1及び第2投影露光系に共通の
    可動のウエハステージを設けたことを特徴とする請求項
    23に記載の露光装置。
  25. 【請求項25】 前記露光モードにおいてステップアン
    ドリピート方式で露光を行なうことを特徴とする請求項
    10に記載の露光装置。
  26. 【請求項26】 前記露光モードにおいてステップアン
    ドスキヤン方式で露光を行なうことを特徴とする請求項
    10に記載の露光装置。
  27. 【請求項27】 前記各像をKrF、ArF又はF2エキシマレ
    ーザーからのレーザー光と縮小投影光学系を用いて形成
    することを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  28. 【請求項28】 前記縮小投影光学系は屈折系、反射−
    屈折系又は反射系より成る光学系であることを特徴とす
    る請求項27に記載の露光装置。
  29. 【請求項29】 前記他の強度分布を有する像によって
    前記複数のショット領域を露光する際の各ショット領域
    の最適像面位置への合焦動作は、前記ある強度分布を有
    する像によって前記複数のショット領域を露光する際に
    測定した各ショット領域の高さの情報に基づいて行なわ
    れることを特徴とする請求項1、10に記載の露光方法
    又は露光装置。
  30. 【請求項30】 前記ある強度分布を有する像によって
    前記複数のショット領域を露光する際に測定した各ショ
    ット領域の高さの平均値を求め、前記他の強度分布を有
    する像によって前記複数のショット領域を露光する際に
    は、その高さが平均値のトレランス以内のショット領域
    に関しては平均値位置(高さ)で露光を行ない、その高
    さが前記トレランス外のショット領域に関しては前の測
    定結果を用いて合焦を行なうことを特徴とする請求項2
    9に記載の露光方法又は露光装置。
  31. 【請求項31】 合焦の際に化学増幅レジストの膜厚変
    化分及び/又はレンズの焦点距離変化分及び/又は照明
    条件の変化による像面位置変化分などをオフセットとし
    て加えることを特徴とする請求項30に記載の露光方法
    又は露光装置。
  32. 【請求項32】 複数枚のウエハに関してある強度分布
    を有する像によって高さの測定と合焦を行ないつつウエ
    ハの複数のショット領域を露光した後で、前記複数枚の
    ウエハに関して前記ウエハを現像せずに他の強度分布を
    有する像によって高さの測定は行なわないで合焦を行な
    いつつ前記複数のショット領域を露光する露光モードを
    有することを特徴とする露光装置。
  33. 【請求項33】 請求項10−32のいずれかの露光装
    置によりウエハを露光する工程と、前記ウエハを現像す
    る工程を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007508717A (ja) * 2003-10-17 2007-04-05 インテル コーポレイション トレンチを有する複合的パターニング方法及びその装置
KR101760442B1 (ko) 2010-07-06 2017-07-24 엘지디스플레이 주식회사 노광장비 및 이를 이용한 기판의 포토리소그라피 방법

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