JP2000014380A - 菌体濃縮方法及び菌体濃縮試薬 - Google Patents
菌体濃縮方法及び菌体濃縮試薬Info
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Abstract
な手段で効率よく濃縮する方法及びそのための菌体濃縮
試薬を提供する。 【解決手段】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、陰イオンと陽イオンを存在させて水難溶性物質を生
成させ、該水難溶性物質に微生物菌体を吸着させる。次
いで、水難溶性物質を回収し、溶解して微生物菌体とす
るか、又は菌体溶出剤で溶出して菌体を得る。陰イオン
にはリン酸イオン、ケイ酸イオン、炭酸イオン、硫酸イ
オン及びホウ酸イオンから選ばれたオキソ酸イオンが使
用でき、陽イオンにはマグネシウムイオン、カルシウム
イオン、ストロンチウムイオン及びバリウムイオンから
選ばれたアルカリ土類金属イオンが使用できる。
Description
や治療分野、食品工業等における細菌、酵母、ウィルス
等の微生物菌体を濃縮するための菌体濃縮試薬及び菌体
濃縮方法に関する。また、本発明は臨床検査分野、環境
検査分野、食品検査分野、及びその他の微生物検査分野
における試験液からの微生物を分離取得するための菌体
濃縮試薬及び菌体濃縮方法に関する。更に本発明は、結
核菌に適した菌体濃縮試薬及び菌体濃縮方法に関する。
濃縮することは、取得した微生物菌体に関する情報、具
体的には、病原性微生物である場合については診断や治
療、或いは有用微生物である場合について有用性等に関
する性質等の情報を得るために重要な手段であり、ま
た、有用微生物である場合については微生物菌体を濃縮
したものを分離除去して上清液中の有用成分を取得する
ため、或いは濃縮した有用菌体を取得するためにも重要
な手段である。
野、食品検査分野などの微生物検査では、試験液中の微
生物の存在を確認するために、培養による分離検出法、
生化学的試験による検出法、あるいは核酸の検出などが
行われている。これらの試験において、試験液量は少量
のものから大量のものまで様々であるが、通常各検査に
用いられる液量は極めて微量であり、試験液中の一部分
のみ採取して検査しているに過ぎない。
するために古くから遠心分離や、セルロース、ナイロ
ン、ポリエステルなどの有機高分子繊維のフィルターを
用いたろ過などが行われてきたが、これらの古典的な菌
体濃縮手段単独では効率が悪い。
に微生物吸着剤が注目されている。該微生物吸着剤には
活性炭、シリカゲル、ゼオライトなどの多孔性粒状材
料、合成高分子あるいはセルロースなどの天然高分子を
基体とするイオン交換樹脂、キトサン、並びにハイドロ
キシアパタイトが知られている。例えば、特開平9−1
36030号公報や特開平9−169794号公報に
は、ハイドロキシアパタイト等の固体吸着剤に微生物菌
体を含む水性媒体を接触させて吸着により微生物菌体、
或いは微生物菌体を含む蛋白質を濃縮し、除去すること
が行われていた。
ると、結核患者の喀痰中には、目的とする結核菌以外に
もその他の一般細菌が含まれている。結核菌の検査にお
いてはこれらの一般細菌を除去して結核菌のみを生き残
らせるように濃縮することが重要である。近年、結核菌
分離方法として、N−アセチル−L−システイン法(略
語としてNALC法)が知られいてる。N−アセチル−
L−システイン(略語としてNALC)は喀痰の粘液の
溶解剤としても知られているものであり、NALCとア
ルカリ溶液(水酸化ナトリウム水溶液)を組み合わせる
ことによって、喀痰の粘液を溶解すると共に結核菌の死
滅を抑制して他の菌を殺菌する方法がある。結核菌は耐
アルカリ性があり、他の一般細菌はアルカリ側では生存
できないことを利用したものである。しかしながら、前
記のように処理された結核菌を含む試験液は、強アルカ
リ性のため直接培地に接種することはできない。このた
め通常、強アルカリ性の結核菌を含む試験液を、多量の
リン酸緩衝液で希釈しpHを中和した後、遠心機を使用
し遠心分離により濃縮する操作が続いて行われる。結核
菌は、沈渣として回収される。得られた沈渣に対してリ
ン酸緩衝液を添加して沈渣を再懸濁させることにより、
遺伝子検査、染色・顕微鏡観察、液体培地への接種、固
形培地への接種等が行われる。
来の菌体濃縮手段では次のような問題があった。
場合には、微小である微生物菌体を遠心力により沈降さ
せるためには高い遠心力を必要とするという問題や、処
理時間を必要とする問題や、病原性微生物の場合ではバ
イオハザードを防ぐため装置が大がかりになるという問
題があった。
ろ過により微生物菌体を濃縮分離する技術は、フィルタ
ー孔径によって、単に物理的な大きさの物質を選別する
ためのものであり、微生物を特異的に選別するものでは
ないという問題があった。
縮手段として使用する場合は、濃縮の原理は微細な隙間
で起こる毛細管現象による物理吸着である。したがっ
て、目的とする微生物を多孔質粒状材料の細孔内に取り
込むことによって分別を行うため、細孔径より大きい微
生物は吸着されないという問題があった。また、この吸
着は物理的な吸着のため、吸着力が弱いという問題があ
った。
縮手段として使用する場合は、濃縮の原理は、三次元に
架橋された網目構造を持つ高分子基体にイオン交換基を
結合させたものを吸着剤としているので、水溶液中では
表面が負に帯電している微生物を陰イオン交換反応によ
り吸着するものである。しかしながら、この場合の吸着
力は、微生物表面の負の電荷の強度に依存するため、特
定の微生物のみに強度の吸着特性を示し、普遍的な方法
ではない。
して使用する場合は、濃縮の原理は、正に荷電したキト
サンのアミノ基が、微生物表面へ結合することによる。
キトサンは、エビ、カニなどの甲殻類や昆虫類などに多
く含まれているキチン質からアセチル基を外した塩基性
の多糖である。従来捨てられていたエビやカニの甲羅を
原料とするため安価であるが、微生物の発育を抑制する
抗菌性を示すために、微生物の分離取得を目的とする場
合には有用ではない。
トは、リン酸カルシウム系の化合物であって、その製法
は、天然の材料から抽出したもの、あるいは湿式法、水
熱法などにより合成したもの、さらに合成した結晶を高
温で焼成したものなどがあり、次式(1)の組成式で示
される化合物である。
換の両方の性質を持つイオン担体である。ところで、微
生物表面のアミノ基などの塩基性基は、ハイドロキシア
パタイト表面の負の電荷を帯びたリン酸イオンと吸着
し、また微生物表面のカルボキシル基などの酸性基は、
ハイドロキシアパタイト表面の正の電荷を帯びたカルシ
ウムイオンと吸着することによって、幅広い種類の微生
物の吸着が可能である。また、これらの吸着はイオンの
電荷による吸着のため、単なる物理吸着より吸着強度が
高いという吸着特性を有する。
固体表面でのみ起こる反応であるため、吸着剤の表面積
により吸着できる微生物の量は制限されてしまう。吸着
容量を向上させるためには吸着剤の表面積を増やすこと
が必要であり、多孔質化あるいは三次元に架橋した網目
構造化などの努力が行われているが限界がある。また、
これらの特殊な形態を作るためには特殊な製造技術が必
要であり、製造経費の増大を招くことから、結果として
高価なものになってしまっている。これらの点は、吸着
剤を用いた微生物菌体の濃縮法の共通の課題でもある。
の微生物菌体を簡単な手段で効率よく濃縮する方法及び
そのための菌体濃縮試薬を提供することを目的とする。
術の問題点を解決し、簡単な手段で効率よく微生物菌体
を濃縮する方法及びそのための菌体濃縮試薬を提供する
ことを目的とする。
核菌等の抗酸菌を簡単な手段で効率よく濃縮する方法及
びそのための菌体濃縮試薬を提供することを目的とする
ものである。
ための本発明の菌体濃縮方法は、微生物菌体が含まれる
水性媒体に対して、陰イオンと陽イオンを同時に存在さ
せて水難溶性物質を生成しながら、生成した水難溶性物
質に微生物菌体を吸着させる工程を含むことを特徴とす
る。
生物菌体が含まれる水性媒体に対して、陰イオンと陽イ
オンを同時に存在させて水難溶性物質を生成しながら、
生成した水難溶性物質に微生物菌体を吸着させる工程、
及び微生物菌体が吸着している水難溶性物質を回収する
工程を含むことを特徴とする。
は、微生物菌体が含まれる水性媒体に対して、陰イオン
と陽イオンを同時に存在させて水難溶性物質を生成しな
がら、生成した水難溶性物質に微生物菌体を吸着させる
工程、微生物菌体が吸着している水難溶性物質を回収す
る工程、及び該水難溶性物質を溶解剤により溶解する工
程を含むことを特徴とする。前記溶解剤には好ましくは
酸が使用できる。
明の菌体濃縮試薬は、陰イオンと陽イオンとを別体にて
組み合わせたものである。さらに別の本発明の菌体濃縮
試薬は、陰イオンと、陽イオンと、溶解剤を各々別体に
て組み合わせたものである。本発明の菌体濃縮方法及び
菌体濃縮試薬において、前記陰イオンは、リン酸イオン
(PO4 3- )、ケイ酸イオン(SiO4 4- )、炭酸イオ
ン(CO3 2- )、硫酸イオン(SO4 2- )及びホウ酸イ
オン(BO3 3- )から選ばれた1種類以上のオキソ酸イ
オンが使用できる。前記オキソ酸イオンは、それぞれリ
ン(P)、ケイ素(Si)、炭素(C)、イオウ
(S)、ホウ素(B)のオキソ酸である。
合している原子がすべて酸素であって、水溶液中で酸の
性質を示すものの総称である。オキソ酸には、上記の他
に硝酸、塩素酸、ひ酸、ヨウ素酸、アンチモン酸などが
あるが、アルカリ土類金属との間に水難溶性物質を形成
しずらいので、好適ではない。オキソ酸イオンの供給源
としては特に制限はないが、カリウム塩、ナトリウム
塩、アンモニウム塩などの水溶性の塩及び溶液があげら
れる。
おいて、前記陽イオンは、マグネシウムイオン(M
g2+)、カルシウムイオン(Ca2+)、ストロンチウム
イオン(Sr2+)及びバリウムイオン(Ba2+)から選
ばれたアルカリ土類金属イオンが使用できる。アルカリ
土類金属イオンの供給源としては特に制限はないが、塩
化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩などの水
溶性の塩及び溶液があげられる。
添加等の積極的な手段により、水性媒体中に陽イオンと
陰イオンの両イオンを加えることを意味する。
イオンの組み合わせにより生ずる塩の水に対する溶解性
について確認した結果を下記の表1に示す。表1におい
ては、水に対する溶解度の異なる様々な組成の塩の中に
難溶性の塩がある場合を、不溶と評価した。
イオンの組み合わせ以外のオキソ酸イオンとアルカリ土
類金属イオンの組み合わせは、水に難溶性の塩をつく
る。
水にもやもやとした懸濁した状態から、大きな粒子を形
成して沈殿した状態のものである。しかしながら、水に
懸濁していても時間の経過と共に沈殿物が形成される。
リ土類金属イオンの混合においても、pH、温度、濃度
などの条件により水に対する溶解度の異なる様々な組成
の塩を作る可能性がある。
し生成させた、水に難溶性のアルカリ土類金属のオキソ
酸塩は、リン酸カルシウム系化合物であるハイドロキシ
アパタイトと同様に微生物を吸着することができる。し
かしながら、従来のハイドロキシアパタイトを用いた吸
着方法とは異なり、目的とする微生物の存在する場(水
溶液中)で、水に難溶性のアルカリ土類金属塩のオキソ
酸塩を生成させることによって下記の1)〜3)の効果
が生ずる。
薬によれば、微生物の表面上で水に難溶性のアルカリ土
類金属のオキソ酸塩が生成するために、吸着効率が良
い。その結果、目的とする微生物の回収率が向上する。
と、また担体の生成と同時に微生物の吸着が起こるため
に、微生物を吸着する時の担体の大きさが極限的に小さ
く広大な表面積を得ることができ、その結果吸着容量が
向上したものと理解される。また、微生物の表面構造の
凹凸に入り込んで担体の生成が起こるため、従来の粒状
担体が吸着部位として使用できない凹内部の負あるいは
正に帯電した部位をも吸着部位として利用できるためと
理解される。
薬によれば、既に製品化された吸着担体を利用するので
はなく、自らアルカリ土類金属イオンとオキソ酸イオン
から吸着担体を作成するため、吸着担体の製造コストを
削減できる。したがって、安価に微生物の吸着分離を行
うことができる。
薬によれば、穏和な吸着、分離条件で微生物を吸着、分
離することができるので、活性を保持した生菌の状態で
目的とする微生物を、分離回収することが可能である。
しかしながら、この特徴点は、本発明において、分離回
収する微生物を生菌あるいは死菌に制限するものではな
い。
陽イオンとの好ましい組み合わせの態様は、微生物菌体
が含まれる水性媒体に対して、陰イオンとしてリン酸イ
オンを選択し、これとアルカリ土類金属イオンを存在さ
せて水難溶性物質を生成しながら、生成した水難溶性物
質に微生物菌体を吸着させる工程を含む菌体濃縮方法で
ある。このような、リン酸イオンとアルカリ土類金属イ
オンを組み合わせた場合には、微生物を吸着させたアル
カリ土類金属のリン酸塩を溶解させることによって、培
養による分離検出法、生化学的試験による検出法、ある
いは核酸の検出などに簡便に供試することが可能にな
る。
のリン酸塩は、pHを酸性にすることによって水に対す
る溶解性が急激に増加する。この現象を利用して微生物
を吸着させたアルカリ土類金属のリン酸塩を、通常の分
離技術、例えばろ過、自然沈降分離、遠心沈降分離など
により回収し、これに酸を添加しアルカリ土類金属のリ
ン酸塩を溶解する。溶解に用いる酸には、特に制限はな
く、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、コハク酸、クエ
ン酸およびこれらの塩が用いられる。
ルカリ土類金属イオンとしてカルシウムイオンを用いる
場合、リン酸カルシウム塩の生成と微生物の吸着は下記
のpH、及びイオン濃度の条件下で行われることが望ま
れる。
とカルシウムイオンの混合により水に難溶性のリン酸カ
ルシウム塩を生成させるためには、pHは5以上とする
ことが好ましく、さらに好ましくは6以上である。pH
が5未満であるとリン酸カルシウムゲルの水に対する溶
解度が増加し好ましくないからである。
て大きく異なるため特定できない。通常、生菌を対象と
する場合には、微生物に対して殺菌効果を示さない範囲
のpHが好ましい。
する目的のためには、菌体濃縮プロセスにおけるリン酸
イオンの最終濃度は、好ましくは0.001M〜0.2
5M、さらに好ましくは0.005M〜0.1Mであ
り、また、同様にカルシウムイオンの最終濃度は、好ま
しくは0.5mM〜50mM、さらに好ましくは1mM
〜25mMである。リン酸イオンとカルシウムイオンの
当量比は、カルシウムイオン1当量に対してリン酸イオ
ンが、好ましくは0.05〜25当量、さらに好ましく
は0.1〜10当量である。
体濃縮試薬が適用される微生物菌体には、細菌、酵母、
ウィルスが挙げられ、特に制限されない。具体的な微生
物菌体として、例えば、結核菌等の抗酸菌が好ましく適
用できる。
場合には、微生物菌体が含まれる水性媒体に対して、リ
ン酸イオン、アルカリ土類金属イオン、脂肪酸塩を同時
に存在させて水難溶性物質を生成しながら、生成した水
難溶性物質に微生物菌体を吸着させる工程を含む菌体濃
縮方法が好ましい。該脂肪酸塩には、オレイン酸ナトリ
ウム及びオレイン酸カリウムから選ばれた1種以上の塩
が好ましく適用できる。
い微生物を濃縮する場合、水難溶性物質への微生物菌体
の吸着効率を向上させる。この吸着率向上は次のような
理由と考えられる。即ち、脂肪酸塩は、疎水基と親水基
の両方を分子内に持つ界面活性剤の1種であり、親水基
は水溶液中でイオン化し、負の電荷を示す。したがっ
て、微生物菌体が含まれる試験液中において、オキソ酸
イオン、アルカリ土類金属イオンとともに添加された脂
肪酸塩は、一方では、疎水性の大きな細胞表面を持つ微
生物菌体に対して脂肪酸塩の疎水基は疎水性相互作用に
より吸着するとともに、他方では、アルカリ土類金属イ
オンに対して脂肪酸塩の親水基を結合させることによっ
て、水難溶性物質であるアルカリ土類金属のオキソ酸塩
と疎水性の大きな細胞表面を持つ微生物菌体との吸着を
補助するためと理解される。
物としては、例えば、ミコバクテリウム属、いわゆる抗
酸菌が挙げられ、ヒトに肺結核を発症させるヒト型結核
菌は、ミコバクテリウム属に属する。
て調製する場合には、検体をNALC−NaOH溶液な
どの前処理液で調製することができる。
は、医薬品工業、診断や治療分野、食品工業等における
細菌、酵母、ウィルス等の微生物菌体を濃縮、分離取得
するため、特に、臨床検査分野、環境検査分野、食品検
査分野、及びその他の微生物検査分野における試験液か
らの微生物を分離取得するために有用である。
li(ATCC l1775)(一般名:大腸菌)、Pseudomonas aeru
ginosa(ATCC 27853)(一般名:緑膿菌)、Staphylococc
us aureus(ATCC25923) (一般名:黄色ブドウ球菌)、M
ycobacterium smegmatis(ATCC 14468)、Candida albica
ns(ATCC 18804)をそれぞれ106 個/mlに調整した菌
液0.4mlに、5mMリン酸緩衝液(pH7.0)4
0mlおよび0.5M塩化カルシウム溶液0.35ml
を添加し、十分に撹拌した。これを一定時間静置し、 生
成したカルシウムゲルを沈殿させた後、 上澄み液中の菌
数を測定した。
Mリン酸緩衝液(pH7.0)40mlで2回洗浄し
た。洗浄後、回収したリン酸カルシウムゲルを液体培地
に接種し、微生物が発育するまでの時間を測定した。な
お、比較として洗浄操作を省いた試験も行った。初発菌
数は、菌液にリン酸緩衝液を添加した後, 測定した。 初
発菌数と上澄み液中の菌数との結果を下記の表2に示
し、発育検出時間を下記の表3に示す。
沈殿してカルシウムゲルに移行したことが分かる。
加した液体培地において菌の発育が認められたことか
ら、微生物は生きた状態でリン酸カルシウムゲルに吸着
されたことがわかる。 また、 洗浄したリン酸カルシウム
ゲルを添加した液体培地でも同様の発育が認められたこ
とから、 リン酸カルシウムゲルと微生物の吸着は強固な
ものであると考えられる。この結果から本発明の方法
は、液体中の微生物の濃縮および回収に有効であること
が分かる。
us aureus(ATCC 25923) (一般名:黄色ブドウ球菌)及
びMycobacterium smegmatis(ATCC 14468) をそれぞれ1
06 個/mlに調整した菌液0.1mlに対して、それ
ぞれリン酸イオン、ケイ酸イオン、炭酸イオン、硫酸イ
オン、ホウ酸イオン溶液(5mM)5.0mlと、下記
の陽イオン溶液(0.1M)0.5mlを添加し, 十分
に撹拌した。これを一定時間静置し、 生成したゲルを沈
殿させた後、 上澄み液中の菌数を測定した。 初発菌数
は、 菌液に陰イオン溶液を添加した後、 測定した。
O4 3- 、ケイ酸イオンSiO4 4- 、炭酸イオンC
O3 2- 、硫酸イオンSO4 2- 及びホウ酸イオンBO3 3-
から選ばれたものを使用し、陽イオンとしては、マグネ
シウムイオンMg2+、カルシウムイオンCa2+、ストロ
ンチウムイオンSr2+及びバリウムイオンBa2+から選
ばれたものを使用し、下記表4に示す陰イオンと陽イオ
ンの組み合わせで(○印の組み合わせ)実施した。
5923) については下記の表5に、Mycobacterium smegma
tis(ATCC 14468) については下記の表6に示す。
ゲルだけでなく, 上記イオンの混合により生じたゲルに
よっても、微生物菌体が吸着されることが分かる。
coli(ATCC l1775)(一般名:大腸菌)、Klebsiella pne
umoniae(ATCC 13883) 、Staphylococcus aureus(ATCC 2
5923) (一般名:黄色ブドウ球菌)、Mycobacterium sm
egmatis(ATCC 14468) 、Candida albicans(ATCC 18804)
を用い、本発明によるリン酸カルシウムゲルによる吸着
と、比較のために従来のハイドロキシアパタイトによる
吸着を下記のように行った。 (1)リン酸カルシウムゲルによる吸着 上記各微生物をそれぞれ106 個/mlに調整した菌液
0.1mlに、5mMリン酸緩衝液(pH7.0)5.
0mlを添加した。これに0.5M塩化カルシウム溶液
を最終濃度が0.04%(w/v)、0.1%(w/
v)、0.2%(w/v)になるように添加し、十分に
撹拌した。これを一定時間静置し、生成したリン酸カル
シウムゲルを沈殿させた後, 上澄み液中の菌数を測定し
た。
た後、測定した。 (2)ハイドロキシアパタイトによる吸着 上記各微生物をそれぞれ106 個/mlに調整した菌液
0.1mlに、5mMリン酸緩衝液(pH7.0)5.
0mlを添加した。これに5mMリン酸緩衝液(pH
7.0)で平衡化したハイドロキシアパタイト(生化学
工業社製) をリン酸緩衝液添加後の微生物懸濁液に対し
て、 0.2%(w/v)、1.0%(w/v)、5.0
%(w/v)になるように添加し、十分に撹拌した。こ
れを一定時間静置し、 ハイドロキシアパタイトを沈殿さ
せた後、上澄み液中の菌数を測定した。
た後、 測定した。
ドロキシアパタイトに対する吸着率は、次の数式によっ
て求めた。
ン酸カルシウムゲルを用いた微生物菌体の吸着法は、 固
形担体であるハイドロキシアバタイトを用いた方法に比
べ、吸着効率が良いことがわかる。
るMycobacterium tuberculosis(ATCC 25177)( 一般名:
人型結核菌)、Mycobacterium intracellulare(ATCC 13
950)、Mycobacterium fortuitum(ATCC 6481)をそれぞれ
106 個/mlに調整した菌液0.05mlに、50m
Mリン酸緩衝液(pH7.0)5.0ml、0.001
%(w/v)オレイン酸ナトリウム溶液0.5ml、お
よび0.1M塩化カルシウム溶液0.5mlを添加し、
十分に撹拌した。 これを一定時間静置し、生成したゲル
を沈殿させた後、 上澄み液中の菌数を測定した。
加の系における試験も行った。 また、 初発菌数は、 菌液
にリン酸緩衝液を添加した後、 同様に測定した。
イドロキシアバタイトに対する吸着率は、 前記数式によ
って求めた。
8、表9、表10に示す。
ナトリウムを添加することによって、結核菌を含む抗酸
菌群の吸着率が向上したことが分かる。
るMycobacterium tuberculosis(ATCC 25177)( 一般名:
人型結核菌)、Mycobacterium intracellulare(ATCC 13
950)、Mycobacterium fortuitum(ATCC 6481)をそれぞれ
106 個/mlに調整した菌液0.05mlに, 50m
Mリン酸緩衝液(pH7.0)5.0ml、0.001
%(w/v)オレイン酸ナトリウム溶液0.5ml、お
よび0.1M塩化カルシウム溶液0.5mlを添加し、
十分に撹拌した。 これを一定時間静置し、生成したゲル
を沈殿させた後、 ゲルを回収した。このゲルを液体培地
に接種し、抗酸菌群が発育するまでの時間を測定した。
各供試菌株についての測定結果を下記の表11に示す。
液体培地において菌の発育が認められたことから、 抗酸
菌群は生きた状態でゲルに吸着されたことが分かる。こ
の結果から本発明の菌体濃縮方法は、液体中の微生物の
濃縮および回収に有効であることが分かる。
によれば、微生物菌体が含まれる水性媒体に対して、陰
イオンと陽イオンを存在させて微生物菌体の表面上で水
難溶性物質を生成させ、微生物菌体を吸着させているの
で、微生物菌体の吸着効率が良い。その結果、目的とす
る微生物の回収率が向上する。
よれば、既に製品化された吸着担体を利用するのではな
く、菌体濃縮プロセスにおいて、陰イオンと陽イオンか
ら吸着担体を作成するため、吸着担体の製造コストを削
減できる。したがって、安価に微生物の吸着分離を行う
ことができる。
よれば、穏和な吸着、分離条件で微生物を吸着、分離す
ることができるので、活性を保持した生菌の状態で目的
とする微生物を、分離回収することが可能である。
明の菌体濃縮方法及び菌体濃縮試薬によれば、固形担体
であるハイドロキシアパタイトを用いた方法に比べ、 吸
着効率が良い。
Claims (16)
- 【請求項1】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、陰イオンと陽イオンを同時に存在させて水難溶性物
質を生成しながら、生成した水難溶性物質に微生物菌体
を吸着させる工程を含む菌体濃縮方法。 - 【請求項2】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、陰イオンと陽イオンを同時に存在させて水難溶性物
質を生成しながら、生成した水難溶性物質に微生物菌体
を吸着させる工程、及び、 微生物菌体が吸着している水難溶性物質を回収する工程
を含む菌体濃縮方法。 - 【請求項3】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、陰イオンと陽イオンを同時に存在させて水難溶性物
質を生成しながら、生成した水難溶性物質に微生物菌体
を吸着させる工程、 微生物菌体が吸着している水難溶性物質を回収する工
程、及び該水難溶性物質を溶解剤により溶解する工程を
含む菌体濃縮方法。 - 【請求項4】 前記陰イオンが、リン酸イオン、ケイ酸
イオン、炭酸イオン、硫酸イオン及びホウ酸イオンから
選ばれた1種類以上のオキソ酸イオンである請求項1、
2又は3記載の菌体濃縮方法。 - 【請求項5】 前記陽イオンが、マグネシウムイオン、
カルシウムイオン、ストロンチウムイオン及びバリウム
イオンから選ばれた1種類以上のアルカリ土類金属イオ
ンである請求項1、2又は3記載の菌体濃縮方法。 - 【請求項6】 前記溶解剤が酸である請求項3記載の菌
体濃縮方法。 - 【請求項7】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、リン酸イオンと1種類以上のアルカリ土類金属イオ
ンを存在させて水難溶性物質を生成しながら、生成した
水難溶性物質に微生物菌体を吸着させる工程を含む菌体
濃縮方法。 - 【請求項8】 微生物菌体が含まれる水性媒体に対し
て、リン酸イオン、1種類以上のアルカリ土類金属イオ
ン、及び脂肪酸塩を同時に存在させて水難溶性物質を生
成しながら、生成した水難溶性物質に微生物菌体を吸着
させる工程を含む菌体濃縮方法。 - 【請求項9】 前記脂肪酸塩がオレイン酸ナトリウム及
びオレイン酸カリウムから選ばれた1種以上の塩である
請求項8記載の菌体濃縮方法。 - 【請求項10】 前記微生物菌体が抗酸菌である請求項
7、8又は9記載の菌体濃縮方法。 - 【請求項11】 陰イオンと陽イオンとを別体にて組み
合わせた菌体濃縮試薬。 - 【請求項12】 陰イオンと陽イオンとを別体にて組み
合わせ、且つ脂肪酸塩を含む菌体濃縮試薬。 - 【請求項13】 前記脂肪酸塩が、オレイン酸ナトリウ
ム及びオレイン酸カリウムから選ばれた1種以上の塩で
ある請求項12記載の菌体濃縮試薬。 - 【請求項14】 陰イオンと、陽イオンと、溶解剤を各
々別体にて組み合わせた菌体濃縮試薬。 - 【請求項15】 (1)前記陰イオンが、リン酸イオ
ン、ケイ酸イオン、炭酸イオン、硫酸イオン及びホウ酸
イオンから選ばれた1種類以上のオキソ酸イオンであ
り、且つ、 (2)前記陽イオンが、マグネシウムイオン、カルシウ
ムイオン、ストロンチウムイオン及びバリウムイオンか
ら選ばれた1種類以上のアルカリ土類金属イオンである
請求項11、12又は14記載の菌体濃縮試薬。 - 【請求項16】 前記溶解剤が酸である請求項14記載
の菌体濃縮試薬。
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