JP2000012739A - 半導体装置の基板用複合材料 - Google Patents

半導体装置の基板用複合材料

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JP2000012739A
JP2000012739A JP10195021A JP19502198A JP2000012739A JP 2000012739 A JP2000012739 A JP 2000012739A JP 10195021 A JP10195021 A JP 10195021A JP 19502198 A JP19502198 A JP 19502198A JP 2000012739 A JP2000012739 A JP 2000012739A
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Takahiro Okada
貴弘 岡田
Masato Sakata
正人 坂田
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Furukawa Electric Co Ltd
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    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱伝導,低熱膨張特性を保持し、熱履歴に
よる変形,破壊と熱特性劣化のない半導体装置の基板用
複合材料を提供する。 【解決手段】 複合材料(3)は、銅もしくは銅合金に
モリブデン又はタングステンもしくはこれらの混合物
を、金属マトリックスに対する体積率で15〜50%添
加した金属マトリックス(2)に、繊維長が1000μ
m以下、アスペクト比100以下の炭素及び/又は黒鉛
質の繊維(1)を体積充填率20〜60%、2次元面方
向にランダムに配向しているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素及び/又は黒
鉛質からなる繊維と銅もしくは銅合金を含有する金属マ
トリックスから構成される半導体装置の基板用複合材料
に係り、特に各種半導体素子を搭載するための放熱性の
優れた半導体装置の基板用複合材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】今日、パワーFET(電界効果型トラン
ジスタ)、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジス
タ)等のパワー素子及び高集積度のMPU(マイクロプ
ロセッサーユニット)などのLSI(大規模集積回路)
は、その発熱量が10〜数100Wにも及ぶもので、こ
れらの動作の安定性を確保するには半導体素子から発生
した熱を適切に外部へ放散させなければならない。それ
故、これら半導体素子を搭載する基板(ヒートシンク,
ヒートスプレッダー)には高い熱伝導を持つことが要求
される。一方で、半導体素子のON−OFFによって半
導体素子とそれを搭載する基板との接合部に発生する熱
応力サイクルによって接合部が疲労破壊したり、あるい
は、該基板に、セラミックなどの低熱膨張材料からなる
部材を接合する際に発生する熱応力によって基板に反り
等が生じるといった問題があり、これを回避するため
に、この半導体素子搭載用基板には熱膨張係数がセラミ
ック類に近い低い値を持つことも要求される。
【0003】このような要求を満たす材料としては銅一
夕ングステン(Cu−W)が多用されている。これは重
量比で80%程度のWと20%程度のCuからなる材料
である。しかし加工性が著しく悪い欠点があり、そのう
え多量のWを用いるために原料が高価であるので、これ
に代わる材料が求められている。このような材料として
は、銅と黒鉛(炭素)繊維の複合材が挙げられる。これ
は基本的には銅の高熱伝導と黒鉛(炭素)繊維の低熱膨
張により、要求される高熱伝導,低熱膨張特性を得るも
のである。この材料については、銅めっきした黒鉛(炭
素)繊維を銅より高融点で炭素と反応する物質と混合し
焼結固化したもの、人為的に炭素繊維をうず巻状に配置
し基板面方向に熱膨張係数を低くしたもの(特公昭59
−16406号公報,特公昭58−16615号公
報)、炭素繊維のアスベクト比が200以上のものを混
合し固化したもの(特公昭61−30013号公報)、
また40μm以下の短繊維を用いたもの(特開平9−6
4254号公報)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の材
料では、黒鉛(炭素)繊維が長い場合は、はんだ付け,
銀ろう付け等による熱履歴がかかると黒鉛(炭素)繊維
に局部的に大きな応力がかかるため材料に形状,寸法の
変化が生じ、これが著しい場合は材料の変形を招くとい
う問題があり、また長い黒鉛(炭素)繊維は高価である
という問題もある。 はんだ付け,銀ろう付け等の熱履
歴による局部的な応力を回避するために、人為的に炭素
繊維をうず巻状に配置するものもあるが、これは製造コ
ストが高くなるという問題がある。
【0005】また、黒鉛(炭素)繊維長を短くした場合
には、局部的に集中する応力が減るため上記の問題は起
きにくいが、黒鉛(炭素)繊維と金属マトリックスの間
に発生する熱応力の全てが、せん断応力という形で黒鉛
(炭素)繊維と金属マトリックスの界面にかかるので、
温度サイクルがかかった場合に黒鉛(炭素)繊維と金属
マトリックスの界面が破壊し熱特性に劣化が生じやすい
という問題がある。特に高温にさらされると銅と黒鉛
(炭素)の親和性の悪さのために、界面に剥がれが生じ
るので、このような温度サイクル時の熱特性の劣化はさ
らに顕著なものとなる。
【0006】また、金属マトリックス中に炭素と反応す
る元素を添加しこれと黒鉛(炭素)繊維を反応させるこ
とにより、上記問題の解決を図るとしているものもある
(特開昭52−53720号公報,特公昭61−300
13号公報)。これは生成する炭化物が一般に脆く、結
局、熱サイクル時の黒鉛(炭素)繊維と金属マトリック
スの間に発生する応力により破壊するため、これでは問
題を解決することはできなかった。本発明は、このよう
な従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。その
主目的は、高熱伝導,低熱膨張特性を保持し、その上
で、上記の熱履歴による変形,破壊の問題と、温度サイ
クルによる熱特性の劣化といった問題を共に起こさな
い、半導体装置用基板として用いる炭素及び/又は黒鉛
質からなる繊維と銅もしくは銅合金を含有する金属マト
リックスから構成される複合材料を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素及び/又
は黒鉛質からなる繊維と銅もしくは銅合金を含有する金
属マトリックスから構成される複合材料であって、前記
炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維は、体積基準で90
%以上の繊維の繊維長が1000μm以下、アスペクト
比が100以下で、繊維の体積充填率が20〜60%
で、かつ該複合材料の2次元面方向にランダムに配向し
ているものであり、前記銅もしくは銅合金を含有する金
属マトリックスは、モリブデン又はタングステンもしく
はこれらの混合物が金属マトリックス全体に対し体積比
で15〜50%含まれていることを特徴とする半導体装
置の基板用複合材料である。
【0008】
【作用】本発明の複合材料は、体積基準で90%以上の
繊維の繊維長が1000μm以下、アスペクト比が10
0以下で、繊維の体積充填率が20〜60%である炭素
及び/又は黒鉛質からなる繊維と、これと複合される金
属マトリックスからなり、該金属マトリックスが、銅も
しくは銅合金にモリブデン又はタングステンもしくはこ
れらの混合物を含有し、金属マトリックス全体の熱膨張
係数を下げ、複合材料としての信頼性を高めたものであ
る。即ち、炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維の長さが
短い繊維を用いた場合は、熟履歴時の材料の変形,破壊
は抑制できるものの、一方で,熱サイクルにより、繊維
と金属マトリックスの界面が損傷し、熱特性に劣化が生
じる易いという問題があるので、銅もしくは銅合金にモ
リブデン又はタングステンもしくはこれらの混合物を所
定量添加し、これを回避したものである。
【0009】つまり、モリブデン、タングステンのよう
な元素を添加すると、これらは低熱膨張であるためマト
リックス全体の熱膨張係数が低下し、温度サイクル時に
金属マトリックスと炭素及び/又は黒鉛質の繊維の界面
に発生する熱応力を低減できる。その結果、炭素及び/
又は黒鉛質の繊維と金属マトリックスの界面の破壊を回
避できるため、熱特性の劣化を起こさない.したがっ
て、実装した半導体素子のON−OFFあるいは外部環
境の変化によって発生する熱サイクルを受けても材料の
熱特性に劣化が生じることなく、半導体装置用基板とし
て必要な熱特性を維持できるものである。また、これら
は低熱膨張の材料の中では比較的,高熱伝導であり、且
つ銅と殆ど固溶しないため、これらを加えても比較的熱
伝導の低下が少なく、高熱伝導の半導体装置用基板とし
て優れた特性を備えているものである。
【0010】また、本発明の複合材は、繊維長が100
0μm以下、アスペクト比100以下で、繊維の体積充
填率が20〜60%である炭素及び/又は黒鉛質からな
る繊維が金属マトリックスに2次元面方向にランダムに
配向していることにより、その配向面と平行に切り出し
て半導体装置用基板を製作すれば、面方向の熱膨張係数
を低くすることができる。半導体装置用基板としては、
その形態にもよるが少なくともその面方向の熱膨張係数
として5.0〜12.0ppm/℃が求められ、その中
でも6.5〜10.0ppm/℃が適当といえるが、本
発明の複合材料はこの要求に対応できるものである。ま
た炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維としてハイグレー
ドの黒鉛化度の高いものを用いると面方向に高熱伝導と
することができるものである。
【0011】次に、本発明の複合材の構成要素について
その限定理由について述べる。炭素及び/又は黒鉛質か
らなる繊維は、繊維長が1000μm以下、アスペクト
比100以下に限定したのは、これより繊維が長い,あ
るいはアスペクト比が大きいと熱履歴時の材料の変形,
破壊が避けられなくなるためであり、また、繊維の嵩が
大きくなりすぎて製造に際し扱いにくくなるためであ
る。なお、繊維長が余り短かすぎる、或いはアスペクト
比が余り小さすぎると、熱膨張を抑制する効果が小さく
なる可能性があるので、繊維長は、40μm以上、アス
ペクト比は4以上が好ましい。 そして、この中でも、
繊維長500μm以下(40〜500μm)、且つアス
ペクト比50以下(4〜50)が好ましい。なお、繊維
長には、どうしてもばらつきが出るので、この範囲に含
まれない繊維が、不可避的に、体積基準で繊維全体の1
0%未満混入することはあり得る。
【0012】炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維の体積
充填率を20%〜60%に限定したのは、これを上回る
繊維を含有すると繊維長を短くしたとしても熱履歴時の
材料の変形が避けられなくなるためであり、また、焼
結,固化が困難になるためである。また、これより少な
いと半尊体装置用基板として求められる低熱膨張を得る
ことが困難になるためである。特に繊維の体積充填は3
0%〜50%が好ましい。
【0013】銅もしくは銅合金にモリブデン又はタング
ステンもしくはこれらの混合物を添加し、そのモリブデ
ン又はタングステンもしくはこれらの混合物の体積充填
率を金属マトリックスの15%〜50%に限定したの
は、添加量が、この範囲より少ないと上述の熱サイクル
に対する耐性が得られなくなるためであり、また、これ
より多いと原料コストが高くなる、熱伝導の低下が大き
くなる、焼結性が悪くなり対理論密度比が低下する、と
いった問題が発生するためである。特に20%〜40%
が好ましい。また、モリブデン又はタングステンは炭素
と反応する元素であり、先にも述べたように炭素繊維を
これら元素と積極的に反応させる公知例もあるが、本発
明の場合は、金属マトリックス全体として低熱膨張化す
ることにより、炭素及び/又は黒鉛質の繊維と、銅もし
くは銅合金を含有する金属マトリックス界面に発生する
熱応力を低減させることにより、短繊維を用いた場合に
於いても、信頼牲を保つと言う技術思想に基づいている
ので、本発明に関しては炭化物の形成の有無は問わな
い。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の複合材料の概要
を示す図で、複合材料(3)は、銅もしくは銅合金にモ
リブデン又はタングステンもしくはこれらの混合物を添
加した金属マトリックス(2)に、繊維長が1000μ
m以下、アスペクト比100以下の炭素及び/又は黒鉛
質の繊維(1)が体積充填率20〜60%、2次元面方
向にランダムに配向しているものである。
【0015】本発明で用いられる炭素及び/又は黒鉛質
の繊維(1)はその平均径が5〜20μmのものが用い
られ、好ましくは8〜12μmのものである。本発明の
複合材料の金属マトリックス(2)は、銅もしくは銅合
金にモリブデン又はタングステンもしくはこれらの混合
物を添加した金属マトリックスで、その銅合金として
は、Cu部強化の目的で、銅粉の代わりにCu−Cr,
Cu−Zr合金の粉体を用いてもよい、またCu部の耐
熱性向上の目的でCu粉に代わりCu−Ag合金の粉体
を用いるか、Cu粉の一部をAg粉に置き換えてもよ
い。
【0016】本発明の複合材料の製造方法を説明する
と、金属マトリックスは銅粉末、もしくは銅合金粉末、
モリブデン粉末又はタングステン粉末もしくはこれらの
混合物の粉末を用いる。炭素及び/又は黒鉛質の繊維を
金属マトリックスをなす上記の粉体とともにボールミル
等の公知の方法で混合する。この原料混合物をプレスし
て混合物の圧縮成型物を得る。この際、プレス圧力が低
く圧縮成型物に十分な保形性がない場合には、銅の箔も
しくは薄板でくるみ、保形性を付与することもできる。
これを加圧焼結することにより複合材料を得る。その方
法としては、HIP法、ホットプレス法などが挙げら
れ、どれを用いてもよいが、量産性等の理由からHIP
(熱間静水圧加圧)法がより好ましい。
【0017】例えば、炭素及び/又は黒鉛質からなる繊
維とマトリックスの粉末からなる混合物の圧縮成型物を
蛇腹状側壁の金属製カプセルに装填して脱気後密封し、
熱間静水圧加圧により、圧縮成型物を密封した金属製カ
プセルを1軸方向に収縮させて複合材料を製造するもの
である。この場合、金属製カプセルの蓋部分の肉厚は、
繊維の配向を乱さないために、蛇腹状金属製カプセルの
側壁部の肉厚の2倍以上であることが好ましい。また、
圧縮成型物を蛇腹状側壁の金属製カプセルに装填すると
き、スペーサーを入れてもよい。熱間静水圧加圧は、例
えば800℃以上で銅もしくは銅合金の融点以下の温度
で行う。
【0018】このような方法により圧縮成型物を一軸方
向に圧縮するので、炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維
が、金属マトリックスに2次元面方向にランダムに配向
しているものが得られる。このようにして得た複合材料
を所定の向きより切り出して所定の形状に機械加工し、
Niめっき等の表面処理層を設け、半導体装置の基板と
して用いるものである。このようにして得られた複合材
料の基板を半導体装置に適用すると、信頼性の高い装置
を得ることができる。
【0019】
【実施例1】本発明の実施例1について図2、表1を参
照して説明する。平均繊維長300μm,平均アスペク
ト比30の黒鉛質の繊維(1)と平均径20μmのCu
粉及び平均径1.5μmのMo粉を使用し、これらをボ
ールミルにて混合した後、Cu箔(4)でくるまれた圧
粉体(5)を作製しこれを胴部がベローズ(蛇腹)形状
をした金属製カプセル(6)に詰めた。上下の蓋はTI
G溶接により胴部に接合し、その一方に脱気用のパイプ
(7)を取り付けた。このカプセルを900℃で加熱す
ると共に脱気し、内部を真空にした。その後、脱気パイ
プ(7)をつぶし庄接して真空封入した。これを100
0℃,15OO気圧でHIP処理し、一方向に圧縮して
複合材料(3)を得た。
【0020】このような工程で表1に示すような組成の
複合材料を作製した。これらを硝酸で溶解し最終製品に
おける平均繊維長及び平均繊維径を調べたところどの材
料も平均繊維長約100μm、平均アスペクト比約10
であり、また、体積基準で90%以上の繊維が長さ10
00μm以下、且つアスペクト比100以下であった。
また、これらの組織を調べたところ圧縮軸に対し垂直な
面に黒鉛質の繊維が配向していることが確認された。こ
れらの板面方向の熱伝導率,熱膨張係数,を評価すると
共に150℃⇔65℃、1000サイクルの温度サイク
ル試験を行いそれらの結果を表1にまとめた。なお表の
CFは黒鉛質の繊維である。表1から明らかなように、
Moの含有量が金属マトリックス全体に対し体積率で1
5%未満だと温度サイクル試験後に熱膨張係数の有意な
増大がみられ、信頼性に欠けるが、Moの含有量が15
%以上であると、そのような熱膨張係数の変化はみられ
ず、信頼性を維持していることがわかる。一方でMoの
含有量が金属マトリックスに対し50%を越えると、対
理論密度比が95%を割り込むと同時に、熱伝導率の低
下が目立つ。
【表1】
【0021】
【実施例2】本発明の実施例2について表2を参照して
説明する。平均繊維径10μmの炭素質の繊維で、様々
な平均繊維長をもつものを用い、繊維体積充填率を複合
材全体に対し50%、Wを同じく20%、含み残部がC
uからなる複合材料をホットプレス法により製作した。
そして、これらの一部をフッ酸と硝酸の複合水溶液で溶
解し、その繊維長分布を調べた。また、これらを850
℃に加熱し、その際の体積変化率を調べた。その結果を
表2にまとめる。表2からわかるように、最終製品にお
いて、1000μmを越える繊維が目に見えて多くなる
と(体積基準で10%以上をこえると)複合材料に破壊
がみられるか、著しい材料の変形が見られた。その一方
で、それ以下の繊維長のものを用いた場合は、材料の破
壊は生じず、変形が生じたとしてもわずかであった。
【表2】
【0022】
【実施例3】本発明の実施例3について図3を参照して
説明する。平均繊維径10μm、平均繊維長200μm
の黒鉛質繊維(1)を用い、これを体積充填率で45%
添加し、さらに、Moを体積充填率で20%添加し、残
部をCuのマトリックス(2)として実施例1と同様に
して複合材料(3)を製作した。これを、圧縮軸方向に
垂直な面に平行になるように切り出し、50×50×3
の寸法の板を作った。これにNiめっき層(8)を設け
て半導体装置用の基板(9)とした。半導体素子(1
0)の搭載は、基板(9)との接合面にメタライズが施
された絶縁板(11)をSn−Pbはんだ(12)で接
合し、これを封止し、端子(13)、ケース(14)等
を接続して半導体装置(15)とした。この装置に15
0℃⇔−65℃の温度サイクルを1000サイクル加え
た。その後、絶縁板(11)と該基板(9)との接続部
を調査したが剥がれ等は認められず、接合を保っている
ことが確認された。本発明の基板材料が、実際の使用に
耐えることが確認された。
【0023】
【実施例4】本発明の実施例4について図4を参照して
説明する。上記実施例3と同様の複合材料(3)を製作
し、これより上記実施例3と同様な向きに30×12×
1.5の板状部材を切り出し、これにNiめっき(8)
をもうけ半導体装置用の基板(9)を作製した。これに
コバールからなるケース(14)をAgろう(16)を
用いてろう付けしたところ亀裂等が生じることなく接合
できた。また、反りを調査したところ、長手方向で10
μm程度であり、十分規格を満たした。この基板材料
(3)が、Agろう付を要する半導体装置にも十分使え
ることが確認された。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の基板に用いる複合材料によれば、炭素及び/又は黒鉛
質からなる繊維によって強化され、面方向にて低熱膨張
特性を持ち、また、熱履歴による変形破損の危険がな
く、且つ、温度サイクルによって熱特性の劣化を起こす
危険がなく、優れた放熱特性を持つという効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合材料を説明する図
【図2】 本発明の実施例1を説明する図
【図3】 本発明の実施例3を説明する図
【図4】 本発明の実施例4を説明する図
【符号の説明】
1.炭素または黒鉛質からなる繊維 2.金属マトリックス 3.複合材料 4.Cu箔 5.圧粉体 6.金属製カプセル 7.脱気パイプ 8.表面処理層 9.半導体装置用基板 10.半導体素子 11.絶縁板 12.はんだ層 13.端子 14.ケース 15.半導体装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素及び/又は黒鉛質からなる繊維と銅
    もしくは銅合金を含有する金属マトリックスから構成さ
    れる複合材料であって、前記炭素及び/又は黒鉛質から
    なる繊維は、体積基準で90%以上の繊維の繊維長が1
    000μm以下、アスペクト比が100以下で、繊維の
    体積充填率が20〜60%で、かつ該複合材料の2次元
    面方向にランダムに配向しているものであり、前記銅も
    しくは銅合金を含有する金属マトリックスは、モリブデ
    ン又はタングステンもしくはこれらの混合物が金属マト
    リックス全体に対し体積比で15〜50%含まれている
    ことを特徴とする半導体装置の基板用複合材料。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503270B1 (de) * 2006-03-09 2008-03-15 Arc Seibersdorf Res Gmbh Verbundwerkstoff und verfahren zu seiner herstellung

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AT503270B1 (de) * 2006-03-09 2008-03-15 Arc Seibersdorf Res Gmbh Verbundwerkstoff und verfahren zu seiner herstellung

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