JP2000011870A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JP2000011870A
JP2000011870A JP10177249A JP17724998A JP2000011870A JP 2000011870 A JP2000011870 A JP 2000011870A JP 10177249 A JP10177249 A JP 10177249A JP 17724998 A JP17724998 A JP 17724998A JP 2000011870 A JP2000011870 A JP 2000011870A
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JP
Japan
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light
light emitting
optical device
mercury lamp
exposure
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JP10177249A
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Masahiro Nakazawa
雅博 中澤
Kiyoshi Aoki
潔 青木
Yoshito Matsuura
義人 松浦
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー受像管の特にブラックマトリックスホ
ールまたは、蛍光体ドットの形状を良好にする事が出来
る露光装置を提供する。 【解決手段】 直管状水銀ランプ12の冷却水の流路を
構成する上部筐体16aに光透過窓9を設ける。上部筐
体16aは、上部筐体駆動機構17aによって光の透過
方向における位置(図における上下方向)を変更可能に
する。一方、直管状水銀ランプ12の取り付けられた下
部筐体16bも下部筐体駆動機構17bによってその位
置を変更可能にする。露光の際には、制御部からの指示
に従って、上部筐体駆動機構17aおよび下部筐体駆動
機構17bが作動することで、光透過窓9と、直管状水
銀ランプ12とを互いに反対向きに移動させる。光透過
窓の移動量Aを、直管状水銀ランプ12の移動量Bの1
倍以上、5倍以下にすれば、パネルの全域におけるブラ
ックマトリックスホールの形状が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置、特に、
カラー受像管の蛍光面形成に用いられてブラックマトリ
ックスホールまたは、蛍光体ドットの形状を良好にする
事が出来る露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、蛍光面をパネル内面に形成す
る際に、シャドーマスクをパターンとした写真印刷の技
術が用いられている。これは、偏向された電子ビームの
経路と偏向中心に置かれた光源からの光の経路とがほぼ
同じであることを利用したものである。実際の蛍光面の
製造においては、先ず、フェースパネル(以下「パネ
ル」という)の内側面に光を感光して硬化する蛍光体懸
濁液を塗布し、乾燥後シャドーマスクを装着し、偏向中
心に光源部(ランプハウス)を置いて蛍光体懸濁液から
なる感光剤層を露光し、シャドーマスクを外して現像を
する。すると、光源部からシャドーマスクの円形状開孔
を介して光が照射された部分のみに蛍光体が残る。この
工程を各色の蛍光体について行うことによって、カラー
受像管の蛍光面が完成する。また、パネル内側面に光吸
収層であるブラックマトリックス層を形成する場合に
は、蛍光面の形成の前に形成する。
【0003】ところで、蛍光面の形成の際の露光は、図
7に示した露光装置によって以下のようにして行われ
る。光源部8の直管状水銀ランプ12から放射された光
Lは、マスキングプレート10のスリット11を通過
し、補正フィルタ7、補正レンズ6などの光学系及び、
シャドーマスク3の円形状開孔4を通過しパネル1の内
側面に塗布された感光剤層2に照射される。
【0004】尚、上記補正レンズ6は、光源部8から放
射される光Lの軌道を電子ビームの軌道に近似させるた
めのものである。また、補正フィルタ7は、感光剤層2
に照射される光Lの光量分布を補正するためのものであ
る。
【0005】また、その光源部8は、図8に示すよう
に、光透過窓9が設けられた液密構造の筐体に直管状水
銀ランプ12が配置され、この直管状水銀ランプ12の
点灯時の発熱を、流入口18a及び流出口18bを通じ
て光源部8内を流れる水によって冷却する水冷方式とな
っている。そして直管状水銀ランプ12からの放射光を
この直管状水銀ランプ12を覆うマスキングプレート1
0で規制し、その放射光はマスキングプレート10のス
リット11及び、光透過窓9を介して支持台に位置決め
支持されたパネル1方向に放射する構造になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カラー受像管
のシャドーマスク3に照射される光Lの形状は、図9に
示すとおり、シャドーマスク3上での位置によって異な
る。すなわち、中央では図9(a)に示した形状(図
中、符号14aを付した)となり、Y軸端では図9
(b)に示す形状(図中、符号14bを付した)とな
り、X軸端では図9(c)に示す形状(図中、符号14
cを付した)となり、また、対角部では図9(d)に示
す形状(図中、符号14dを付した)となる。そして、
これに起因して、感光剤層2上における、実際に光Lが
照射される部分(光被照射部、以下「スポット」と呼
ぶ)Sの形状も、パネル1上における位置によってそれ
ぞれ異なる。
【0007】スポットSの形状を円形とするために、光
源部8を円形軌道Eに沿って公転させてはいるものの、
完成したブラックマトリックスホールの形状は、図10
に示すとおり、やはりその位置によって異なっていた。
すなわち、完成したブラックマトリックスホールの形状
は、図10に示すように、対角部では対角方向につぶ
れ、対角軸方向を短径とし、直交する方向を長径とする
楕円形状に歪んだ形状になっていた。パネル1の中央、
Y軸端及び、X軸端各点のブラックマトリックスホール
の形状はほぼ真円に形成される。
【0008】通常、3色蛍光体層に対する電子ビームの
ランディング余裕は、ブラックマトリックスホールまた
は、蛍光体ドットの長径で制約される。従って、対角部
領域におけるブラックマトリックスホールが楕円形であ
ると、ブラックマトリックスホールが真円の場合に比べ
て発光面積が小さくなり、蛍光面全域にわたり均一な輝
度が得られなくなったりあるいは色純度の劣化を招く。
【0009】このような問題を解決するためにこれまで
様々な手法が提案されている。例えば特開平3―236
139号公報には、カムにより光源部をカラー受像管の
管軸方向に揺動する露光装置を用いて蛍光体ホールを変
形させる技術が開示されている。
【0010】また、特開平9―265909号公報に
は、直管状水銀ランプと光源部の光透過窓との間に介在
する水層の厚さを変化させながら照射する露光装置を用
いた手段が示されている。
【0011】図11(a)は光源部8の位置をカラー受
像管の管軸方向に変化させた場合における光Lの軌道の
変化の概略を示すものである。光源部8より発せられた
光Lは、シャドーマスク3の円形状開孔4を通過しパネ
ル1の内側面に塗布された感光剤層2に到達する。この
図において、ΔZ3は光源部8の駆動方向であり、ΔL
p1は、光源部8をΔZ3だけ移動させた場合におけ
る、感光剤層2に照射される光LのスポットSの変位方
向である。図11(b)は前記の時、パネル1の各部分
におけるスポットSの位置の変位方向ΔLp2を示して
いる。この図からわかるように、光源部8をパネル1に
近づけると、スポットSは外側に移動する。
【0012】図12(a)は直管状水銀ランプ12と光
源部8の光透過窓9との間に介在する水層の厚さを変化
させた時の光Lの軌道の変化の概略を示すものである。
この図において、ΔLp3はスポットSの変位方向であ
る。光源部8から発せられた光Lは、シャドーマスク3
の円形状開孔4を通過しパネル1の感光剤層2に到達す
る。また、図12(b)は、水層の厚さの変化に伴って
生じるスポットSの変位を示す図である。この図におい
て、ΔLp4は、スポットSの変位方向である。図中、
点線で描いた軌道(図12(a))及びスポット(図1
2(b))は水層が厚い場合、実線で描いた軌道(図1
2(a))及びスポット(図12(b))は水層が薄い
場合のものである。この図からわかるように、この水層
の厚さによって、シャドーマスク3の円形状開孔4を通
じて感光剤層2に照射される光Lの角度が変化する。水
層が薄いときは、シャドーマスク3側から見た見掛け上
の直管状水銀ランプ12aの位置は、直管状水銀ランプ
12に近い位置となり、水層の厚さが厚いときは、見掛
け上の直管状水銀ランプ12bの位置は、直管状水銀ラ
ンプ12から離れた位置となる。
【0013】図11及び図12からわかるように、上記
従来技術においては、ブラックマトリックスホールの形
状が、パネル1の対角部では真円となるものの、X軸端
部では横長、Y軸端部では縦長となってしまう。つま
り、対角部のブラックマトリックスホールの形状を最適
化するために、そのほかの領域(X軸端部、Y軸端部)
でのブラックマトリックスホールの形状を悪化させてし
まう。
【0014】このように、従来の技術では、カラー受像
管のブラックマトリックスホールの形状は、蛍光面全域
で均一な形状が得られないため、蛍光面全域にわたり均
一な輝度が得られなくなったり、あるいは色純度の劣化
を招くという問題がある。
【0015】本発明はこのような問題を解消するために
なされたもので、カラー受像管の蛍光面全域で均一なブ
ラックマトリックスホールの形状を得ることのできる露
光装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであり、開孔を備えたマスクを
介して露光対象物に発光デバイスの発する光を照射する
露光装置において、前記発光デバイスの発する光が前記
露光対象物に至る経路上に配置されるとともに、光の透
過方向における位置が変更可能に構成された光学デバイ
スと、前記光学デバイスを透過する光の透過方向におけ
る位置を変更する光学デバイス位置変更手段と、前記発
光デバイスを支持するとともにその位置を変更する発光
位置変更手段と、前記光学デバイス位置変更手段および
前記発光位置変更手段を制御する制御手段とを備え、前
記制御手段は、前記光学デバイス位置変更手段及び前記
発光位置変更手段によって、前記光学デバイスと前記発
光デバイスとを所定の範囲内において互いに反対向きに
移動させることを特徴とする露光装置が提供される。
【0017】前記制御手段は、露光中、前記光学デバイ
スと前記発光デバイスとを互いに反対向きに移動させつ
つ往復運動を行わせることが好ましい。
【0018】前記光学デバイスと前記発光デバイスとの
間に、前記発光デバイスを冷却する冷却流体が流される
流路を、前記光学デバイスとともに構成する流路構成部
材を有してもよい。この場合、前記冷却流体が水である
場合において、前記光学デバイスの移動量は、前記発光
デバイスの移動量の1倍以上、5倍以下であることが好
ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。
【0020】実施の形態1.本実施の形態1の露光装置
は、後述する直管状水銀ランプ12の上に形成される冷
却水の層の厚さおよび直管状水銀ランプ12の位置を調
整することで、パネル1の全領域においてブラックマト
リックスホールの形状を改善したことを主な特徴とする
ものである。以下、詳細に説明する。
【0021】まず本実施の形態1の露光装置の概要を図
1を用いて説明する。
【0022】この露光装置は、その装置底部には光源部
8が、一方、装置最上部にはパネル1を位置決め支持す
る支持台5が設置されている。そして、両者の間には、
補正フィルタ7、補正レンズ6が配置されている。
【0023】光源部8の発する光Lは、補正フィルタ7
によって光量分布を補正され、さらに、補正レンズ6に
よってその軌道をカラー受像管の電子銃から放出される
電子ビームの軌道に近似させられる。そのうえで、この
光Lは、シャドーマスク3を通じてパネル1の感光剤層
2に照射される。シャドーマスク3には、微細な円形開
口が多数形成されているため、感光剤層2の上にはこの
円形開口に対応して多数のスポットが形成されることに
なる(図7参照)。そして、最終的にはこのスポット部
分がブラックマトリックスホールとなる。この露光は、
制御部21による指示に従って行われる。
【0024】本実施の形態は光源部8、制御部21等に
主な特徴を有するものである。従って、これ以降は、こ
の特徴点を中心に説明を行うことにする。
【0025】光源部8の詳細を図2を用いて説明する。
【0026】図2は光源部8の斜視図であり、図3は断
面図である。光源部8は、露光に用いられる光を発生す
るためのものであり、直管状水銀ランプ12と、この直
管状水銀ランプ12の発する光を規制するスリット11
の設けられたマスキングプレート10とを備えている。
また、この光源部8は、直管状水銀ランプ12等を囲ん
で配置された、互いに別体に構成された上部筐体16a
と下部筐体16bとを備えている。
【0027】下部筐体16bには、前述した直管状水銀
ランプ12およびマスキングプレート10が設置されて
いる。一方、上部筐体16aは、下部筐体16bの上方
に配置されており、パネル1と対向する面にはガラス等
で構成された光透過窓9が設けられている。直管状水銀
ランプ12の発する光のうちこの光透過窓9を通過した
光Lがパネル1へ照射される。上部筐体16aと下部筐
体16bとの間には空間が確保されており、この空間を
直管状水銀ランプ12の点灯時の発熱を冷却するための
冷却水が流通させられるようになっている。この冷却水
は、下部筐体16bに設けられた流入口18aを通じて
この空間内に流入し、その後、同様に下部筐体16bに
設けられた流出口18bを通じて出て行くようになって
いる。
【0028】上部筐体16aと下部筐体16bとは、互
いに固定されておらず、それぞれがパネル1に対して垂
直な方向(図2、図3における上下方向)に移動可能に
構成されている。露光時、上部筐体16a及び下部筐体
16bはそれぞれ、後述する上部筐体駆動機構17aお
よび下部筐体駆動機構17bによって上下方向に移動さ
れるようになっている。また、これに伴ってこの冷却水
の流される空間の大きさ(厚さ)も変動する構成となっ
ている。なお、上部筐体16aと下部筐体16bとは、
パッキン19を介して液密に組み合わされているため、
両者の接合部から冷却水が漏れることはない。
【0029】上部筐体駆動機構17aは上部筐体16a
を上下方向に、また、下部筐体駆動機構17bは下部筐
体16bを上下方向に移動させるものである。本実施の
形態においては、露光中、制御部21からの指示の下、
上部筐体16aおよび下部筐体16bを、所定の範囲内
において繰り返し往復させている。特に、この往復動
は、上部筐体16aの移動の向きと下部筐体16bの移
動の向きとが互いに反対向きにされている。つまり、上
部筐体16aが上方に移動させられているときには、下
部筐体16bは下方に移動させられ、逆に上部筐体16
aが下方に移動させられているときには下部筐体16b
は上方に移動させられるようになっている。
【0030】さらに、本実施の形態においては、後述す
るとおり、上部筐体駆動機構17aによる上部筐体16
aの移動量(可動範囲)Aと、下部筐体駆動機構17b
による下部筐体16bの移動量B(可動範囲)とは、1
≦(A/B)≦5の関係に設定されている。実際の比
(A/B)は、適用されるカラー受像管の偏向角度や光
源部の構造などによって異なるが、本実施の形態では、
17インチ90°の受像管の場合には、上部筐体16a
の移動量A=2.6mm、下部筐体16bの移動量B=
1.0mmとしている。
【0031】制御部21は、この露光装置全体を制御す
るものであり、メモリ22と、プロセッサ23と、各部
を駆動する駆動回路24等とによって構成されている。
【0032】プロセッサ23は、メモリ22に格納され
た制御プログラム、演算などを実行することで様々な機
能を実現している。特に本実施の形態の露光装置では、
露光中、上部筐体駆動機構17aおよび下部筐体駆動機
構17bを駆動させることで、上部筐体16aおよび下
部筐体16bを互いに反対向きに往復動させる機能を備
えている。また、シャッタ13をオン/オフする機能を
備えている。
【0033】メモリ22には、制御プログラムの他に各
種制御に際して必要となる様々なデータ等が予め格納さ
れている。本実施の形態においては、上部筐体駆動機構
17a、下部筐体駆動機構17b等の制御データ、例え
ば、駆動速度、駆動範囲(移動量A、B)等が格納され
ている。
【0034】特許請求の範囲において言う「発光デバイ
ス」とは本実施の形態においては直管状水銀ランプ12
に相当する。「露光対象物」とはパネル1に相当する。
「光学デバイス」とは光透過窓9に相当する。「冷却流
体」とは冷却水に相当する。「流路」とは、上部筐体1
6aと下部筐体16bとの間に確保された冷却水の流さ
れる空間部に相当する。「流路構成部材」とは、上部筐
体16a、下部筐体16bに相当する。「光学デバイス
位置変更手段」とは上部筐体駆動機構17aに相当す
る。「発光位置変更手段」とは、光源部8の下部筐体1
6b、下部筐体駆動機構17b等によって実現されてい
る。「制御手段」とは制御部21に相当する。「所定の
範囲」とは、移動量A,Bに相当する。
【0035】次に、この露光装置による露光動作及びそ
の作用を説明する。
【0036】図4は、光源部8による光Lの屈折を表し
た図である。θ1は直管状水銀ランプ12から放射され
た光Lが冷却水中から光透過窓9に入射する角度(入射
角)であり、θ2は光透過窓9に入射した際の屈折角度
である。θ3は光が光透過窓9から出射する角度(出射
角)である。
【0037】図5は上部筐体16aを移動させたときの
光Lの屈折状況を表した図である。
【0038】露光に際しては、内側面に感光剤層2が形
成されたパネル1をあらかじめ支持台5に支持してお
く。また、直管状水銀ランプ12は、当初、このパネル
1が組み込まれる受像管における電子ビームの偏向中心
に位置させる。この位置調整は、制御部21が下部筐体
駆動機構17bを作動させることで行う。
【0039】この状態において、制御部21は、光源部
8の直管状水銀ランプ12を発光させるとともに、それ
まで閉じていたシャッタ13を開く。すると、直管状水
銀ランプ12の発した光は、マスキングプレート10の
スリット11で規制されたうえで、光源部8内の冷却水
中を通過し、さらに、光透過窓9を通って光Lとして光
源部8外に放射される。そして、この光源部8外に放射
された光Lは、更に、補正フィルタ7、補正レンズ6及
びシャドーマスク3を通過し、その後、パネル1の感光
剤層2に入射する。
【0040】この時、制御部21は、上部筐体駆動機構
17aによって上部筐体16aをパネル1方向にあらか
じめ定められた移動量(可動範囲)Aの範囲内で繰り返
し往復移動させている。また、下部筐体駆動機構17b
によって下部筐体16bを、あらかじめ定められた移動
量(可動範囲)Bの範囲内でだけ繰り返し往復移動をさ
せている。この場合、上部筐体16aと下部筐体16b
とはその移動の向きが常に反対向きである。すなわち、
上部筐体16aがパネル1に近づいているとき、下部筐
体16bはパネル1から遠ざかってゆき、逆に上部筐体
16aがパネル1から遠ざかっているときには、下部筐
体16bはパネル1に近づく方向に移動する。既に述べ
たとおり、移動量A,Bの大きさの比は、1≦(A/
B)≦5の関係が成立するように設定している。このよ
うに設定することで、パネル1上におけるX軸端および
Y軸端でのスポットを移動させることなく、対角部での
スポットだけを移動させることができる。
【0041】ここで、直管状水銀ランプ12から放射さ
れた光Lが光源部8内を通過するとき、光Lは、スネル
の法則により図4に実線で描いたとおり屈折する。ここ
で冷却水の屈折率をn1、光透過窓9の屈折率をn2、
空気の屈折率をn3、光Lの光透過窓9への入射角(法
線に対する角度)をθ1、屈折角をθ2、光透過窓9か
らの出射角(法線に対する角度)をθ3とすると、下記
式(1)が成立する。
【0042】 n1*sinθ1=n2*sinθ2=n3*sinθ3 ・・・(1) 但し、n2>n1>n3、θ2<θ1<θ3
【0043】従って、θ1が臨界角以下であれば、入射
光と出射光との間に破線で示すずれが生じる。これは、
光源部8の位置が光透過窓9の法線方向すなわち、光源
部8とパネル1の中心とを結ぶ中心軸上をパネル1に近
づく方向に浮き上がったことと同じになる。
【0044】上部筐体16aが移動すると、図5に示す
ようにそれまでΔZ1であった浮き上がり量はΔZ2へ
と増大するため、ΔZ(=ΔZ2−ΔZ1)だけ更に浮
き上がったことになる。また、この浮き上がり量ΔZ
は、光透過窓9への入射角によっても異なる。つまり、
パネル1の中心からの距離の関係から、入射角θ1は、
X軸端およびY軸端に照射されている光についての値よ
りも、対角部に照射されている光についての値の方が大
きい。従って、光源部8の浮き上がり量ΔZは、X軸端
およびY軸端についてよりも、対角部についての方が大
きい。そして、これに対応して、感光剤層2に照射され
る光LのスポットSの位置の変位量も、X軸端およびY
軸端よりも、対角部の方が大きい。このため、下部筐体
16bの移動量Bとして、X軸端およびY軸端での浮き
上がり量ΔZすなわちX軸端およびY軸端でのスポット
の位置変位を相殺できるような値を設定してやれば、図
6のごとく、露光中、実質的には対角部でだけ、光Lす
なわちパネル1上におけるスポットSの位置が変化する
ことになる。このようにして、X軸端およびY軸のブラ
ックマトリックスホールの形状を変えることなく、対角
部のブラックマトリックスホールの形状を改善できる。
【0045】上述した説明では、露光中、上部筐体16
aおよび下部筐体16bを往復動させ続けていた。しか
し、上部筐体16aおよび下部筐体16bの位置を所定
位置に変更し停止させた状態で、露光を複数回に分けて
行ってもよい。但し、この場合の位置の変更量は、上述
した例と同様、1≦(A/B)≦5の関係に従って設定
する必要がある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば露光
対象物の被露光面の全域において、光の照射される被照
射部(スポット)がマスクの開孔に応じた均一な形状と
なる。これを受像管の蛍光面の形成に適用した場合に
は、フェースパネルのX軸端及びY軸端部のブラックマ
トリックスホールの形状を損なうことなく、対角部にお
けるブラックマトリックスホールの形状を円形に近づけ
ることができる。従って、この対角部でのブラックマト
リックスホールが楕円形であることが原因となって生ず
る蛍光面全域の輝度の均一性、色純度の劣化等を防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における露光装置の概
要を示す模式図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における光源部の構成
を示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における光源部の構成
を示す断面図である。
【図4】 光透過窓を通過する光の屈折の様子を示す図
である。
【図5】 光透過窓とパネルとの位置関係に応じた光の
軌道および光源の浮き上がり量の違いを示す図である。
【図6】 実施の形態1においてパネルの各領域におけ
るスポットの形状を示す模式図である。
【図7】 従来装置における露光の概要を示す模式図で
ある。
【図8】 従来装置の光源部の構成を示す平面図であ
る。
【図9】 シャドーマスクに光を照射する直管状水銀ラ
ンプより放射される光の形状を表す図であり、(a)は
中央、(b)はY軸端、(c)はX軸端、(d)は対角
軸端より見た図である。
【図10】 従来の露光光源装置により露光した場合に
生ずるブラックマトリックスの形成パターンの図であ
る。
【図11】 従来技術における現象を表した図であり、
(a)は光源部の位置を管軸方向に変化させた時の光の
軌道の変化を示す説明図、(b)は上記の時にパネル内
側面に照射する光の位置の変位を示す説明図である。
【図12】 従来技術における現象を表した図であり、
(a)は光透過窓をパネル方向に移動させ、水層の厚さ
を厚くしたときの光の軌道の変化を示す説明図、(b)
は上記の時にパネル内側面に照射する光の位置の変位を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 パネル、 2 感光剤層、 3 シャドーマスク、
4 円形状開孔、5 支持台、 6 補正レンズ、
7 補正フィルタ、 8 光源部、 9 光透過窓、
10 マスキングプレート、 11 スリット、 12
直管状水銀ランプ、 13 シャッタ、 14 光源
形状、 16a 上部筐体、 16b下部筐体、 17
a 上部筐体駆動機構、 17b 下部筐体駆動機構、
18a 流入口、 18b 流出口、 19 パッキ
ン、 S スポット、 L光。
フロントページの続き (72)発明者 松浦 義人 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2H097 AA04 AA16 CA02 CA12 EA01 LA11 5C028 GG01 GG04 GG06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開孔を備えたマスクを介して露光対象物
    に発光デバイスの発する光を照射する露光装置におい
    て、 前記発光デバイスの発する光が前記露光対象物に至る経
    路上に配置されるとともに、光の透過方向における位置
    が変更可能に構成された光学デバイスと、 前記光学デバイスを透過する光の透過方向における位置
    を変更する光学デバイス位置変更手段と、 前記発光デバイスを支持するとともにその位置を変更す
    る発光位置変更手段と、 前記光学デバイス位置変更手段および前記発光位置変更
    手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記光学デバイス位置変更手段及び前
    記発光位置変更手段によって、前記光学デバイスと前記
    発光デバイスとを所定の範囲内において互いに反対向き
    に移動させることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、露光中、前記光学デバ
    イスと前記発光デバイスとを互いに反対向きに移動させ
    つつ往復運動を行わせることを特徴とする請求項1記載
    の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記光学デバイスと前記発光デバイスと
    の間に、前記発光デバイスを冷却する冷却流体が流され
    る流路を、前記光学デバイスとともに構成する流路構成
    部材を有することを特徴とする請求項1または2記載の
    露光装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却流体が水である場合において、 前記光学デバイスの移動量は、前記発光デバイスの移動
    量の1倍以上、5倍以下であることを特徴とする請求項
    3記載の露光装置。
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