JP2000010283A - 化学増幅系フォトレジスト - Google Patents

化学増幅系フォトレジスト

Info

Publication number
JP2000010283A
JP2000010283A JP10171558A JP17155898A JP2000010283A JP 2000010283 A JP2000010283 A JP 2000010283A JP 10171558 A JP10171558 A JP 10171558A JP 17155898 A JP17155898 A JP 17155898A JP 2000010283 A JP2000010283 A JP 2000010283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base resin
photoresist
chemically amplified
resin
amplified photoresist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10171558A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3175697B2 (ja
Inventor
Shinji Yamana
慎治 山名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP17155898A priority Critical patent/JP3175697B2/ja
Priority to US09/332,729 priority patent/US6090522A/en
Publication of JP2000010283A publication Critical patent/JP2000010283A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3175697B2 publication Critical patent/JP3175697B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/039Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/0045Photosensitive materials with organic non-macromolecular light-sensitive compounds not otherwise provided for, e.g. dissolution inhibitors

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護基離脱反応の逆反応の発生を抑制して、
溶解コントラストを高め、解像力の向上を図る。 【解決手段】 開示される化学増幅系フォトレジスト
は、所定の部位に保護基が結合した状態では塩基性現像
液に不溶化となり、保護基が離脱した状態では塩基性現
像液に可溶化となるベース樹脂と、光が当たると、水素
イオンを発生する光酸発生剤とを逆反応抑制剤とからな
っている。光酸発生剤が発生した水素イオンとベース樹
脂との反応により保護基が離脱することで、ベース樹脂
が塩基性現像液に可溶化すると共に、この際、新たに水
素イオンが発生することで、塩基性現像液に対する可溶
化が増幅される。逆反応抑制剤は、離脱した保護基がベ
ース樹脂に再結合するのを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LSI等の半導
体デバイスを製造する際のフォトリソグラフィ工程で用
いられる化学増幅系フォトレジストに係り、詳しくは、
光に当たると塩基性現像液に可溶となるポジ型の化学増
幅系フォトレジストに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフォトリソグラフィ工程では、
従来から、露光光源として高圧水銀灯のg線(波長43
6nm)やi線(波長365nm)を用いると共に、フ
ォトレジストとしてノボラック系の樹脂を用いて、半導
体基板上にレジストマスクを形成することが行われてき
た。しかし、LSIデバイスの高集積化が進むにつれ
て、g線やi線を光源とする露光から、微細パターンを
得る上で、より有利なエキシマレーザ光(波長248n
m、193nm)等の遠紫外線を光源とする露光が望ま
れてきている。ところで、KrFエキシマレーザを光源
とした場合、ノボラック系のフォトレジストでは遠紫外
線に対する光吸収が大きいため、良好なレジストパター
ンが得られない、という難点がある。
【0003】そこで、この難点を解消するために、例え
ば特公平2−27660号公報に記載されているような
化学増幅系フォトレジストが提供されている。この化学
増幅系フォトレジストは、酸触媒反応を応用したポジ型
のフォトレジストに係り、所定の部位に保護基が結合し
た状態ではアルカリ不溶化となり、保護基が離脱した状
態ではアルカリ可溶化となるポリヒドロキシスチレン
(Polyhydroxystyrene)等のベース樹脂と、光が当たる
と水素イオンを発生する光酸発生剤と、性能調整のため
の微量の添加物と、スピナ塗布のための希釈剤として用
いられる有機溶剤とからなっている。
【0004】この化学増幅系フォトレジストを、半導体
基板上に塗布し乾燥固化した後、得られた半導体基板上
のフォトレジスト膜にエキシマレーザを光源とする遠紫
外線を照射すると、光酸発生剤から化学増幅の開始種と
なる水素イオン(酸)が発生する。この水素イオンが、
露光後引き続いて実施される熱処理(PEB:Post Exp
osure Bake)過程で、ベース樹脂に結合している保護基
と置換し、保護基が離脱することで、アルカリ不溶状態
のフォトレジストを、アルカリ可溶化の状態に変化させ
ると共に、この際、副次的に水素イオンが発生するた
め、連鎖反応的にベース樹脂から保護基を離脱させる反
応が進行する。この反応は、酸触媒増感反応と呼ばれ、
この酸触媒増感反応により、このフォトレジストの溶解
選択性が増大するため、高感度の感光特性を実現できる
こととなる。それゆえ、露光後、このフォトレジストを
アルカリ性現像液にて現像すれば、所望の微細なレジス
トパターンを得ることができる。(Hattori et al.,"Pr
oceedings of SPIE" 1 Mar 1993 p.149 Line33 Scheme1
& Hattori et al.,"Journal of Photopolymer Scienc
e and Technology" 23 Jun 1993 p.503 Line 2 Scheme1
参照)。
【0005】ところで、このポジ型の化学増幅系フォト
レジストの開発当初には、保護基として、tert−ブ
トキシカルボニル基(化1)が使用されていた。
【0006】
【化1】
【0007】この場合の保護基離脱反応では、化2に示
すように、ベース樹脂であるtert−ブトキシカルボ
ニル保護型ポリヒドロキシスチレン(CHCH)
(COH)(CHCH)1−y{C
C(O)OC(CH}と、遠紫外線照射により光
酸発生剤から発生した水素イオンとが反応して、ポリヒ
ドロキシスチレンと、イソブチレンC(CHCH
と、二酸化炭素と、水素イオンとが発生する。この
とき、保護基離脱反応の生成物であるイソブチレンは沸
点が低い(−6.9℃)ため揮発してフォトレジスト中
に残留することが無いから、保護基離脱反応の逆反応は
生じない。
【0008】
【化2】
【0009】しかしながら、このtert−ブトキシカ
ルボニル保護型樹脂からなる化学増幅系フォトレジスト
は、露光後すぐに熱処理をしないとレジストパターンの
形状が劣化し易い、すなわち、引き置き安定性に劣る、
という欠点を有していた。すなわち、このフォトレジス
トにあっては、露光後すぐに熱処理しない場合、雰囲気
中に存在するアンモニアを吸収して、フォトレジスト中
に存在している水素イオンとの間で中和反応をおこすの
で、この後熱処理しても保護基が離脱しなくなって現像
液に不溶となるため、レジストパターンの形状が劣化し
てしまう、という欠点があった。
【0010】これに対して、保護基として、テトラヒド
ロピラニル基のようなアセタール(acetal)系の
化学基を使用すると、引き置き安定性が向上すること
が、Hattoriらによって見い出された。
【0011】この場合の保護基離脱反応では、化3に示
すように、ベース樹脂であるテトラヒドロピラニル保護
型ポリヒドロキシスチレン(CHCH)(C
OH)(CHCH)1−y(COCO)
と遠紫外線照射により光酸発生剤から発生した水素イオ
ンとが反応してポリヒドロキシスチレンとテトラヒドロ
ピラン(中間体)(CO)が生成する。
【0012】
【化3】
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のテトラヒドロピラニル保護型樹脂からなるフォトレ
ジストにあっては、引き置き安定性に優れるという長所
を有するものの、保護基離脱反応の過程で生成されるテ
トラヒドロピラン(中間体)は揮発せず(沸点88℃)
フォトレジスト中に残留するため、ポリヒドロキシスチ
レンと再結合する逆反応が生じ、それゆえ、この場合の
保護基離脱反応は平衡反応となる。このため、溶解コン
トラスト(換言すれば、フォトレジストにおける光の当
たった部分と当たらなかった部分との溶解速度比)が、
低くなり、解像度が悪くなる、という欠点があった。
【0014】図1は、従来の化学増幅系フォトレジスト
における保護基量のPEB時間依存性を示すグラフであ
る。同図に示すように、PEB時間に対する保護基量は
tert−ブトキシカルボニル基(t−BOC基)に比
べ、テトラヒドロピラニル基の方が飽和してしまうのが
見てとれ、テトラヒドロピラニル基を有する化学増幅系
フォトレジストの保護基離脱反応は十分に進まないこと
が分かる。
【0015】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、引き置き安定性が良いだけでなく、保護基離脱
反応の逆反応をも抑制できる化学増幅系フォトレジスト
を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、所定の部位に保護基が結合
した状態では塩基性現像液に不溶化となり、上記保護基
が離脱した状態では上記塩基性現像液に可溶化となるベ
ース樹脂と、光が当たると水素イオンを発生する光酸発
生剤とを有し、該光酸発生剤が発生した水素イオンと、
上記ベース樹脂との反応により上記保護基が離脱するこ
とで、ベース樹脂が塩基性現像液にとなる化学増幅系フ
ォトレジストに係り、離脱した上記保護基が上記ベース
樹脂に再結合するのを抑制する逆反応抑制剤を含有して
なることを特徴としている。
【0017】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の化学増幅系フォトレジストに係り、上記ベース樹脂
が、ポリヒドロキシスチレン樹脂であることを特徴とし
ている。
【0018】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の化学増幅系フォトレジストに係り、上記保護基が、
アセタール系の保護基であることを特徴としている。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の化学増幅系フォトレジストに係り、上記保護基が、
テトラヒドロピラニル基であることを特徴としている。
【0020】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至4のいずれか1に記載の化学増幅系フォトレジストに
係り、上記逆反応抑制剤が、少なくともハロゲン化アル
キルを含んでなることを特徴としている。
【0021】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の化学増幅系フォトレジストに係り、上記ハロゲン化
アルキルが、分子量100〜1000からなる、フッ化
スルホン酸アルキル、塩化スルホン酸アルキル、臭化ス
ルホン酸アルキル又はヨウ化スルホン酸アルキルの中か
ら少なくとも1つ選ばれたものであることを特徴として
いる。
【0022】また、請求項7記載の発明は、請求項5又
は6記載の化学増幅系フォトレジストに係り、上記ハロ
ゲン化アルキルが、上記ベース樹脂に対して1〜20重
量%含まれてなることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇第1の実施例 この例のポジ型の化学増幅系フォトレジストは、酸触媒
増感反応を応用したポジ型のフォトレジストに係り、所
定の部位に保護基が結合した状態ではアルカリ不溶化と
なり、保護基が離脱した状態ではアルカリ可溶化となる
ベース樹脂と、光が当たると水素イオンを発生する光酸
発生剤と、離脱した保護基がベース樹脂に再結合するの
を抑制するための逆反応抑制剤とを有してなり、必要に
応じて、性能調整のための微量の添加物を含有し、さら
に、スピナ塗布厚調整のために、有機溶剤(希釈剤)に
よって粘度が調整されている。
【0024】上記ベース樹脂は、保護基としてテトラヒ
ドロピラニル基が結合したポリヒドロキシスチレン樹脂
(化4)であり、また、上記逆反応抑制剤は、分子量1
00〜1000のフッ化p−トルエンスルホニルCH
SOFからなり、対ベース樹脂比で略5重量
%添加されている。この例において、ベース樹脂の分子
量を100〜1000の範囲としたのは、ベース樹脂は
モノマでも100程度はあるからであり、また、分子量
1000を越えると、ベース樹脂は、有機溶剤(希釈
剤)に溶けなくなるからである。
【0025】
【化4】
【0026】次に、この化学増幅系フォトレジストの作
用について説明する。シリコン基板等の半導体基板の上
に、この化学増幅系フォトレジストをスピナ塗布し、さ
らに、乾燥固化した後、得られた半導体基板上のフォト
レジスト膜に対して、所定の半導体集積回路パターンを
描いたレチクル又はフォトマスクを通して、KrFエキ
シマレーザを光源として遠紫外線露光を行うと、フォト
レジスト膜の露光領域では、光酸発生剤から化学増幅の
開始種となる水素イオンが発生する。露光が完了する
と、すぐに、フォトレジスト膜付きの半導体基板を、略
100℃の温度雰囲気に、略90秒間置いて熱処理(P
EB処理)を実施する。このPEB処理時、化5に示す
ように、テトラヒドロピラニル保護型ポリヒドロキシス
チレンと光酸発生剤から発生した水素イオンとが反応し
てポリヒドロキシスチレンとテトラヒドロピラン(中間
体)とが生成する。生成したテトラヒドロピラン(中間
体)は、フォトレジスト中に不純物として残留する水と
反応して、ヒドロキシテトラヒドロピランに変化する。
【0027】
【化5】
【0028】このヒドロキシテトラヒドロピランが、化
6に示すように、逆反応抑制剤であるフッ化p−トルエ
ンスルホニルCHSOFと反応して、トル
エンスルホン酸ヒドロピランC(SO
O)CHと水素イオンとフッ素イオンF とが生成
される。
【0029】
【化6】
【0030】化6に示す反応過程で生成した水素イオン
は、テトラヒドロピラニル保護型ポリヒドロキシスチレ
ンと反応してポリヒドロキシスチレンとテトラヒドロピ
ラン(中間体)とを生成する(化5)。つまり、この例
の保護基離脱反応は連鎖反応的に進行するが、逆反応抑
制剤の働き(化6)により、ポリヒドロキシスチレンと
テトラヒドロピラン(中間体)との再結合(化3)は抑
制される。
【0031】このPEB処理により、保護基が離脱した
ベース樹脂は、アルカリ現像液可溶に変化するから、こ
の後、アルカリ現像液にて現像すれば、所定のレジスト
パターンが形成される。
【0032】このように、この例の化学増幅系フォトレ
ジストに対するPEB処理では、テトラヒドロピラニル
保護型ポリヒドロキシスチレン樹脂と、水素イオンとの
反応により、テトラヒドロピラニル基(保護基)が離脱
しても、離脱したテトラヒドロピラニル基は、フォトレ
ジスト中に不純物として残留する水と反応して、ヒドロ
キシテトラヒドロピランに変化した後、フッ化p−トル
エンスルホニル(逆反応抑制剤)と反応してトルエンス
ルホン酸ヒドロピランとなるので(化6)、ポリヒドロ
キシスチレン樹脂に、再結合されることはない。したが
って、この例の構成によれば、引き置き安定性に優れる
だけでなく、化3に示すような従来技術の問題点である
逆反応を抑制できるので、溶解コントラストが高く、高
解像力のフォトレジストパターンを実現できる。しか
も、再現性が良く、微細なパターンでも矩形性が崩れな
い。
【0033】次に、上記構成のフォトレジストと、この
フォトレジストから逆反応抑制剤を除いたフォトレジス
ト(従来のフォトレジスト)とを、同一塗布条件もと
で、それぞれ半導体基板上に塗布して、2種類のフォト
レジスト膜を形成し、形成した2種類のフォトレジスト
膜に対して、同一露光条件のもとで、KrFエキシマレ
ーザステッパ(レンズNA0.55)でパターン露光
し、PEB処理した後、現像してみたところ、従来のフ
ォトレジストでは、溶解コントラストが8、解像力が
0.30μmであったのに対して、この例のフォトレジ
ストによれば、溶解コントラストが12に高まり、解像
力が0.25μmにまで向上した。また、この例のフォ
トレジストによれば、焦点深度、寸法深度とも、従来比
で略10%以上の向上が確認できた。
【0034】◇第2の実施例 この例の化学増幅系フォトレジストが、上述の第1の実
施例のそれと大きく異なるところは、逆反応抑制剤とし
てフッ化p−トルエンスルホニルに代えて、塩化p−ト
ルエンスルホニルCHSOClを用いるよ
うにした点であり、分子量100〜1000の逆反応抑
制剤を対ベース樹脂比で略5重量%添加した点では第1
の実施例と略同様である。
【0035】次に、この例の化学増幅系フォトレジスト
の作用について説明する。シリコン基板等の半導体基板
の上に、この化学増幅系フォトレジストをスピナ塗布
し、さらに、乾燥固化した後、得られた半導体基板上の
フォトレジスト膜に対して、所定の半導体集積回路パタ
ーンを描いたレチクル又はフォトマスクを通して、Kr
Fエキシマレーザを光源として遠紫外線露光を行うと、
フォトレジスト膜の露光領域では、光酸発生剤から化学
増幅の開始種となる水素イオンが発生する。PEB処理
時、化5に示すように、テトラヒドロピラニル保護型ポ
リヒドロキシスチレンと光酸発生剤から発生した水素イ
オンとが反応してポリヒドロキシスチレンとテトラヒド
ロピラン(中間体)とが生成する。生成したテトラヒド
ロピラン(中間体)は、フォトレジスト中に不純物とし
て残留する水と反応して、ヒドロキシテトラヒドロピラ
ンに変化する。このヒドロキシテトラヒドロピランが、
化7に示すように、逆反応抑制剤である塩化p−トルエ
ンスルホニルCH SOClと反応して、ト
ルエンスルホン酸ヒドロピランC(SO
O)CHと水素イオンと塩素イオンCl とが生
成される。
【0036】
【化7】
【0037】化7に示す反応過程で生成した水素イオン
は、テトラヒドロピラニル保護型ポリヒドロキシスチレ
ンと反応してポリヒドロキシスチレンとテトラヒドロピ
ラン(中間体)とを生成する(化5)。つまり、この例
の保護基離脱反応は連鎖反応的に進行するが、逆反応抑
制剤の働き(化7)により、ポリヒドロキシスチレンと
テトラヒドロピラン(中間体)との再結合(化3)は抑
制される。
【0038】このPEB処理により、保護基が離脱した
ベース樹脂は、アルカリ現像液可溶に変化するから、こ
の後、アルカリ現像液にて現像すれば、所定のレジスト
パターンが形成される。
【0039】このように、この例の化学増幅系フォトレ
ジストに対するPEB処理では、テトラヒドロピラニル
保護型ポリヒドロキシスチレン樹脂と、水素イオンとの
反応により、テトラヒドロピラニル基(保護基)が離脱
しても、離脱したテトラヒドロピラニル基は、フォトレ
ジスト中に不純物として残留する水と反応して、ヒドロ
キシテトラヒドロピランに変化した後、塩化p−トルエ
ンスルホニル(逆反応抑制剤)と反応してトルエンスル
ホン酸ヒドロピランとなるので(化7)、ポリヒドロキ
シスチレン樹脂に、再結合されることはない。したがっ
て、この例の構成によっても、上述の第1の実施例にお
いて述べたと略同様の効果を得ることができる。すなわ
ち、化3に示すような従来技術の問題点である逆反応を
抑制できるので、引き置き安定性に優れ、溶解コントラ
ストが高く、高解像力のフォトレジストパターンを実現
できる。
【0040】次に、上記構成のフォトレジストと、この
フォトレジストから逆反応抑制剤を除いたフォトレジス
ト(従来のフォトレジスト)とを、同一塗布条件もと
で、それぞれ半導体基板上に塗布して、2種類のフォト
レジスト膜を形成し、形成した2種類のフォトレジスト
膜に対して、同一露光条件のもとで、KrFエキシマレ
ーザステッパ(レンズNA0.55)でパターン露光
し、PEB処理した後、現像してみたところ、従来のフ
ォトレジストでは、溶解コントラストが8、解像力が
0.30μmであったのに対して、この例のフォトレジ
ストによれば、溶解コントラストが11に高まり、解像
力が0.26μmにまで向上した。また、この例のフォ
トレジストによれば、焦点深度、寸法深度とも、従来比
で略10%以上の向上が確認できた。
【0041】◇第3の実施例 この例の化学増幅系フォトレジストが、上述の第1の実
施例のそれと大きく異なるところは、逆反応抑制剤とし
てフッ化p−トルエンスルホニルに代えて、臭化p−ト
ルエンスルホニル CHSOBrを用いる
ようにした点であり、分子量100〜1000の逆反応
抑制剤を対ベース樹脂比で略5重量%添加した点では第
1の実施例と略同様である。
【0042】この例の化学増幅系フォトレジストに対す
るPEB処理では、化5に示すような、テトラヒドロピ
ラニル保護型ポリヒドロキシスチレン樹脂と、水素イオ
ンとの反応により、テトラヒドロピラニル基(保護基)
が離脱しても、離脱したテトラヒドロピラニル基は、フ
ォトレジスト中に不純物として残留する水と反応して、
ヒドロキシテトラヒドロピランに変化した後、化8に示
すように、臭化p−トルエンスルホニル(逆反応抑制
剤)と反応してトルエンスルホン酸ヒドロピランとなる
ので、ポリヒドロキシスチレン樹脂に再結合されること
はない。
【0043】
【化8】 したがって、この第3の実施例の構成によっても、上述
の第1及び第2の実施例において述べたと略同様の効果
を得ることができる。すなわち、引き置き安定性に優
れ、溶解コントラストが高く、高解像力のフォトレジス
トパターンを実現できる。
【0044】次に、上記構成のフォトレジストと、この
フォトレジストから逆反応抑制剤を除いたフォトレジス
ト(従来のフォトレジスト)とを、同一塗布条件もと
で、それぞれ半導体基板上に塗布して、2種類のフォト
レジスト膜を形成し、形成した2種類のフォトレジスト
膜に対して、同一露光条件のもとで、KrFエキシマレ
ーザステッパ(レンズNA0.55)でパターン露光
し、PEB処理した後、現像してみたところ、従来のフ
ォトレジストでは、溶解コントラストが8、解像力が
0.30μmであったのに対して、この例のフォトレジ
ストによれば、溶解コントラストが12に高まり、解像
力が0.25μmにまで向上した。また、この例のフォ
トレジストによれば、焦点深度、寸法深度とも、従来比
で略10%以上の向上が確認できた。
【0045】◇第4の実施例 この例の化学増幅系フォトレジストが、上述の第1の実
施例のそれと大きく異なるところは、逆反応抑制剤とし
てフッ化p−トルエンスルホニルに代えて、ヨウ化p−
トルエンスルホニルCHSOIを用いるよ
うにした点であり、分子量100〜1000の逆反応抑
制剤を対ベース樹脂比で略5重量%添加した点では第1
の実施例と略同様である。
【0046】この例の化学増幅系フォトレジストに対す
るPEB処理では、化5に示すような、テトラヒドロピ
ラニル保護型ポリヒドロキシスチレン樹脂と、水素イオ
ンとの反応により、テトラヒドロピラニル基(保護基)
が離脱しても、離脱したテトラヒドロピラニル基は、フ
ォトレジスト中に不純物として残留する水と反応して、
ヒドロキシテトラヒドロピランに変化した後、化9に示
すように、ヨウ化p−トルエンスルホニル(逆反応抑制
剤)と反応してトルエンスルホン酸ヒドロピランとなる
ので、ポリヒドロキシスチレン樹脂に再結合されること
はない。
【0047】
【化9】 したがって、この第4の実施例の構成によっても、上述
の第1乃至第3の実施例において述べたと略同様の効果
を得ることができる。すなわち、引き置き安定性に優
れ、溶解コントラストが高く、高解像力のフォトレジス
トパターンを実現できる。
【0048】次に、上記構成のフォトレジストと、この
フォトレジストから逆反応抑制剤を除いたフォトレジス
ト(従来のフォトレジスト)とを、同一塗布条件もと
で、それぞれ半導体基板上に塗布して、2種類のフォト
レジスト膜を形成し、形成した2種類のフォトレジスト
膜に対して、同一露光条件のもとで、KrFエキシマレ
ーザステッパ(レンズNA0.55)でパターン露光
し、PEB処理した後、現像してみたところ、従来のフ
ォトレジストでは、溶解コントラストが8、解像力が
0.30μmであったのに対して、この例のフォトレジ
ストによれば、溶解コントラストが10に高まり、解像
力が0.26μmにまで向上した。また、この例のフォ
トレジストによれば、焦点深度、寸法深度とも、従来比
で略10%以上の向上が確認できた。
【0049】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、露光装置
は、KrFエキシマレーザステッパ装置に限らない。照
射光は、遠紫外線に限定されない。また、ベース樹脂
は、所定の部位に保護基が結合した状態では塩基性現像
液に不溶化となり、上記保護基が離脱した状態では上記
塩基性現像液に可溶化となる樹脂である限り、ポリヒド
ロキシスチレン樹脂に限定されない。また、保護基とし
ては、テトラヒドロピラニル基等のアセタール系のもの
が好ましいが、アセタール系の保護基に限定されない。
また、逆反応抑制剤としては、ハロゲン化p−トルエン
スルホニル等のハロゲン化スルホン酸塩が好ましいが、
離脱した保護基がベース樹脂に再結合するのを抑制でき
る限り、ハロゲン化スルホン酸塩に限定されない。
【0050】また、上述の実施例では、逆反応抑制剤を
対ベース樹脂比で略5重量%添加したが、これに限ら
ず、対ベース樹脂比で1〜20重量%の範囲が効果的で
あり、対ベース樹脂比で1重量%以下だと、抑制効果が
なく、20重量%以上だと、耐熱性が低下するので好ま
しくない。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、引き置き安定性に優れるだけでなく、保護基離
脱反応の逆反応を抑制できるので、溶解コントラストが
高く、高解像力のフォトレジストパターンを実現でき
る。しかも、再現性が良く、微細なパターンでも矩形性
が崩れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の化学増幅系フォトレジストにおける保護
基量のPEB依存性を示すグラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の部位に保護基が結合した状態では
    塩基性現像液に不溶化となり、前記保護基が離脱した状
    態では前記塩基性現像液に可溶化となるベース樹脂と、
    光が当たると、水素イオンを発生する光酸発生剤とを有
    し、 該光酸発生剤が発生した水素イオンと前記ベース樹脂と
    の反応により前記保護基が離脱することで、前記ベース
    樹脂が塩基性現像液に可溶化となると共に、この際、新
    たに水素イオンが発生することで、前記塩基性現像液に
    対する可溶化が増幅される化学増幅系フォトレジストで
    あって、 離脱した前記保護基が前記ベース樹脂に再結合するのを
    抑制する逆反応抑制剤を含有してなることを特徴とする
    化学増幅系フォトレジスト。
  2. 【請求項2】 前記ベース樹脂は、ポリヒドロキシスチ
    レン樹脂であることを特徴とする請求項1記載の化学増
    幅系フォトレジスト。
  3. 【請求項3】 前記保護基は、アセタール系の保護基で
    あることを特徴とする請求項1記載の化学増幅系フォト
    レジスト。
  4. 【請求項4】 前記保護基は、テトラヒドロピラニル基
    であることを特徴とする請求項3記載の化学増幅系フォ
    トレジスト。
  5. 【請求項5】 前記逆反応抑制剤は、少なくともハロゲ
    ン化スルホン酸塩を含んでなることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1に記載の化学増幅系フォトレジス
    ト。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲン化スルホン酸塩は、分子量
    100〜1000からなる、フッ化スルホン酸塩、塩化
    スルホン酸塩、臭化スルホン酸塩及びヨウ化スルホン酸
    塩の中から少なくとも1つ選ばれたものであることを特
    徴とする請求項5記載の化学増幅系フォトレジスト。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲン化スルホン酸塩は、前記ベ
    ース樹脂に対して1〜20重量%含まれてなることを特
    徴とする請求項5又は6記載の化学増幅系フォトレジス
    ト。
JP17155898A 1998-06-18 1998-06-18 化学増幅系フォトレジスト Expired - Fee Related JP3175697B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17155898A JP3175697B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 化学増幅系フォトレジスト
US09/332,729 US6090522A (en) 1998-06-18 1999-06-14 Chemical amplification photoresist comprising a reverse reaction inhibitor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17155898A JP3175697B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 化学増幅系フォトレジスト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000010283A true JP2000010283A (ja) 2000-01-14
JP3175697B2 JP3175697B2 (ja) 2001-06-11

Family

ID=15925371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17155898A Expired - Fee Related JP3175697B2 (ja) 1998-06-18 1998-06-18 化学増幅系フォトレジスト

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6090522A (ja)
JP (1) JP3175697B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015030782A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子および画像表示装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3027967B2 (ja) * 1998-01-29 2000-04-04 日本電気株式会社 フォトレジストパターンの形成方法
KR100478982B1 (ko) * 2002-05-02 2005-03-25 금호석유화학 주식회사 신규 산발생제 및 이를 함유한 박막 조성물
KR101802309B1 (ko) * 2016-10-18 2017-11-28 한양대학교 산학협력단 반육생, 반수생 동물의 실내 사육 시스템
JP6730417B2 (ja) * 2017-12-31 2020-07-29 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシーRohm and Haas Electronic Materials LLC フォトレジスト組成物および方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4491628A (en) * 1982-08-23 1985-01-01 International Business Machines Corporation Positive- and negative-working resist compositions with acid generating photoinitiator and polymer with acid labile groups pendant from polymer backbone
JP2578646B2 (ja) * 1988-07-18 1997-02-05 三洋電機株式会社 非水系二次電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015030782A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子および画像表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3175697B2 (ja) 2001-06-11
US6090522A (en) 2000-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101591558B1 (ko) 패턴 형성 방법
USRE35821E (en) Pattern forming method including the formation of an acidic coating layer on the radiation-sensitive layer
JP4057807B2 (ja) 微細レジストパターン形成方法
KR20060089739A (ko) 저-활성화 에너지 규소-함유 레지스트 시스템
JPH06184311A (ja) 酸感応ポリマおよびホトレジスト構造の作成方法
TW201901303A (zh) 微影圖案化的方法
JP2009164441A (ja) パターン形成方法
KR20140092752A (ko) 패턴 형성 방법
JP3077648B2 (ja) 化学増幅系レジストのパターン形成方法
JP3175697B2 (ja) 化学増幅系フォトレジスト
US6753132B2 (en) Pattern formation material and pattern formation method
KR102593066B1 (ko) 레지스트 패턴 형성 방법 및 리소그래피용 현상액
JP3893380B2 (ja) パターン形成材料及びパターン形成方法
US6475706B1 (en) Pattern formation method
US6830869B2 (en) Pattern forming material and method of pattern formation
US6511786B2 (en) Pattern formation material and pattern formation method
US6645694B2 (en) Pattern formation material and pattern formation method
US6689536B2 (en) Pattern formation material and pattern formation method
US20040009433A1 (en) Pattern formation method
US20030091930A1 (en) Pattern formation material and pattern formation method
US6806029B2 (en) Pattern formation material and pattern formation method
JP4417090B2 (ja) パターン形成方法、マスクおよび露光装置
US6737213B2 (en) Pattern formation material and method
US6576398B2 (en) Pattern formation material and method
JP2006349865A (ja) バリア膜形成用材料及びそれを用いたパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees