JP2000009775A - 電流測定装置および電流発生源特定方法 - Google Patents

電流測定装置および電流発生源特定方法

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JP2000009775A
JP2000009775A JP10173101A JP17310198A JP2000009775A JP 2000009775 A JP2000009775 A JP 2000009775A JP 10173101 A JP10173101 A JP 10173101A JP 17310198 A JP17310198 A JP 17310198A JP 2000009775 A JP2000009775 A JP 2000009775A
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Hideki Sasaki
英樹 佐々木
Takashi Harada
高志 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の電子機器を接続したケーブルにおい
て、そこに流れる電磁波放射の原因となる高周波電流の
発生源を特定する。 【解決手段】 2つのループアンテナと、オシロスコー
プと、ループアンテナ出力電圧波形データを取り込む情
報処理装置とを用い、2つの電子機器を接続したケーブ
ル上の電流位相分布を測定する。一方のループアンテナ
をトリガ信号取得のために用い、他方をケーブルに沿っ
て掃引しながらケーブル各点でのアンテナ出力電圧波形
測定に用いる。これら得られた電圧波形をフーリエ変換
し、各周波数成分ごとのケーブル上の電流位相分布を求
める。この位相分布において、電流は位相の大きい箇所
から位相の小さい箇所へ流れると判断し、位相の大きい
方向の機器にケーブルを流れる電流の発生源があると特
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流を測定する装
置に関し、特に、複数の電子機器を接続するケーブル若
しくはプリント基板上の配線などの伝送路から放射され
る不要電磁波問題を解決するための、伝送路上の電流位
相分布を測定する装置および電流発生源特定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ケーブルで接続された電子機器から放射
される電磁波が、主にその接続ケーブルを流れる高周波
電流に起因することから、ケーブル上の電流分布を測定
する装置があった。センサとして電流プローブ50を用
い、受信機としてスペクトラムアナライザ51を用いる
装置(図21、23または清水ら編集、電磁波の吸収と
遮蔽、日経技術図書、pp436−437)や、センサ
としてループアンテナ55を用い、受信機としてスペク
トラムアナライザ51を用いる装置(図22,24また
は特開平8−68837号公報)があり、どちらもケー
ブル電流の大きさ(振幅)のみを測定するものであっ
た。
【0003】図21に示した電流分布測定装置は、電流
プローブ50を被測定ケーブル54に挟み込み、ケーブ
ルに沿って掃引することで、ケーブル54に流れる高周
波電流の大きさの分布を、各周波数成分ごとに測定する
ものである。電流プローブ50は、図23に示すよう
に、リング状のフェライトコア56に2次コイル57を
巻き、変流器を形成させるもので、フェライトコア56
の中に測定対象の線路を通して使用する。この場合、被
測定線路は変流器の1次コイル(1回巻き)として作用
する。線路への脱着を容易にするために、フェライトコ
ア56および巻線57を分割して開閉できる構造となっ
ている。
【0004】図22に示した電流分布測定装置は、ルー
プアンテナ55のループ面とケーブル54とを同一平面
上に配置し、かつループアンテナ55をケーブル54近
傍に配置しながらケーブル54に沿って掃引すること
で、ケーブル電流が作る磁界の大きさの分布を各周波数
成分ごとに測定するものである。ケーブル近傍の磁界
は、アンペールの法則(<磁界>=<電流>/2π<ア
ンテナ−ケーブル間隔>)により、周波数と無関係に電
流と等価と考えてよい。そのため、測定した磁界分布は
電流分布と考えることができる。ループアンテナ55と
しては、たとえば図24に示すように、同軸のセミリジ
ットケーブル58と同じ直径の銅棒59とを接続した構
造のものが用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の電流分布測定装
置では、ともにケーブルを流れる電流の大きさの分布を
測定することができるが、その電流がケーブルにつなが
る電子機器のどちらから流れてきたものか判断すること
はできない。ケーブルにはその信号線に流れる電流以外
に、そのケーブルにつながる機器のグランドノイズによ
ってそのケーブル外皮に誘導される電流が存在し、特に
この成分からの電磁波放射が問題となっている(たとえ
ば、H.W.OTT著、出口監修、増補改訂版 実践ノ
イズ低減法ジャテック出版刊 第3章 参照)。そのた
め、電磁波放射を抑えるためには、ケーブルに流れる電
流の発生源を見つけだすことが重要となる。
【0006】本発明の目的は、電磁波放射を引き起こす
ケーブル若しくはその他の伝送路を流れる高周波電流の
発生源を特定する装置および特定する方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電流分布測定装
置は、2つ以上のループアンテナと、オシロスコープ
と、ループアンテナ出力電圧波形データを取り込む情報
処理装置とで構成され、1つのループアンテナをトリガ
信号の取得するために用い、その他をケーブルに沿って
掃引しながらケーブル各点でのアンテナ出力電圧波形の
測定に用いる。これら電圧波形をフーリエ変換し、各周
波数成分ごとのケーブル上の電流位相分布を求める。こ
の位相分布において、位相が遅れる方向に電流が流れて
いると特定することを特徴とする。
【0008】また、ケーブル上の電流位相分布を測定す
るループアンテナとしては、形状が同じ複数のループア
ンテナとそれらの出力を選択するスイッチとで構成さ
れ、これらループアンテナからスイッチを介してオシロ
スコープまでの電気長がすべて等しいものを用いること
を特徴とする。
【0009】また、形状が同じ複数のループアンテナと
しては、電磁界を乱しにくい材料、たとえばテフロン材
やアクリル材、で構成したケースで収納され、つねにル
ープアンテナのループ面とケーブルとが同一平面上に配
置され、かつ、アンテナとケーブルとの距離が一定にな
るようにし、かつ、これらループアンテナからスイッチ
を介してオシロスコープまでの電気長がすべて等しいも
のを用いることを特徴とする。
【0010】また、上記電流分布測定装置において、オ
シロスコープの代わりに、ネットワークアナライザを用
いることを特徴とする。
【0011】また、上記電流分布測定装置において、オ
シロスコープの代わりに、リアルタイム・スペクトラム
アナライザを用いることを特徴とする。
【0012】また、上記電流分布測定装置において、被
測定電流が単一周波数の場合にオシロスコープの代わり
に、ベクトルボルトメータを用いることを特徴とする。
【0013】また、上記電流分布測定装置において、ル
ープアンテナおよびループアンテナアレイの代わりに電
流プローブおよび電流プローブアレイを用いることを特
徴とする。
【0014】また、被測定伝送路近傍の磁界を2ヶ所以
上で測定し電圧値に変換し、前記各測定箇所における電
流位相を例えば−180゜から+180゜の範囲で求
め、被測定伝送路上の電流は位相の大きい箇所から位相
の小さい箇所へ流れると判断し、位相の大きい方向に被
測定伝送路上の電流の発生源があると特定することを特
徴としている。
【0015】また、被測定伝送路近傍の磁界を測定する
ためのセンサーを2つ用い、前記センサーの一方を被測
定伝送路近傍に固定し他方を被測定伝送路に沿って掃引
することにより被測定伝送路近傍の磁界を測定し、測定
された磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各周波
数成分毎の被測定伝送路上の電流位相を例えば−180
゜から+180゜の範囲で求め、被測定伝送路上の位置
に対する前記電流位相の分布を表示し、被測定伝送路上
の電流は位相の大きい箇所から位相の小さい箇所へ流れ
ると判断し、位相の大きい方向に被測定伝送路上の電流
の発生源があると特定することを特徴としている。
【0016】また、被測定伝送路近傍の磁界を測定する
ためのセンサーを3つ以上用い、前記センサーを被測定
伝送路近傍に固定し被測定伝送路近傍の磁界を測定し、
測定された磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各
周波数成分毎の被測定伝送路上の電流位相を例えば−1
80゜から+180゜の範囲で求め、被測定伝送路上の
位置に対する前記電流位相の分布を表示し、被測定伝送
路上の電流は位相の大きい箇所から位相の小さい箇所へ
流れると判断し、位相の大きい方向に被測定伝送路上の
電流の発生源があると特定することを特徴としている。
【0017】また、磁界測定箇所として、1つの箇所か
ら測定周波数の1/2波長未満離れた位置に少なくとも
別の測定箇所を1点取り、さらに1/2波長以上3/4
波長未満離れた位置に1点取ることを特徴とする。
【0018】次に本発明の作用を説明する。
【0019】図17に示すケーブル長l、その特性イン
ピーダンスZ0 の線路の一端に信号源(Vg 、Zg
を接続し、他端に負荷Zl を接続したモデルを用いて、
機器1と機器2とを接続するケーブルを流れる高周波電
流の大きさ、位相の特性について考える。Vg は信号源
の電圧、Zg は信号源の内部インピーダンスを示す。
このとき、ケーブルを流れる電流I(L)は式(1)で
表される。
【0020】
【数1】
【0021】ただし、Zg =Z0 とした。γは伝搬定
数であり、Lは機器1からの距離を表す変数である。第
1項は信号源からケーブルに伝搬する前進波(入射
波)、第2項は負荷Zl からの後進波(反射波)を表し
ている(中島著、森北電気工学シリーズ3 マイクロ波
工学 pp12−13参照)。第2項の(Zl −Z
0 )/(Zl +Z0 )は反射係数Γと呼ばれ、Zl
0 との大小関係が後進波の大きさを決める要因になっ
ていることを示している。
【0022】図18〜20にVg /2Z0 =1、ケーブ
ル長l=1.5m、γ≒jβ=j2πf/C(ただし、
f=100MHz、C=3×108 m/s)とし、反射
係数Γを変えた場合のケーブル上の電流分布を示す。
【0023】図18は反射係数Γ=0の場合の電流分布
である。実線が電流の大きさ(振幅)|I(L)|の分
布、破線が位相の分布である。この条件では上式の第2
項がゼロとなるため、前進波のみが存在する。このと
き、ケーブル上の電流の大きさは場所によらず一定値
で、位相は伝搬方向に向かって遅れる。
【0024】図19は反射係数Γが−0.5の場合の電
流分布である。この条件では、後進波があるため、電流
の大きさは場所によって異なる。位相は先と同様、伝搬
方向に向かって遅れるが、特に、大きさが最小となる位
置で大きく遅れる。
【0025】図20は反射係数Γが−1の場合の電流分
布である。この条件では、前進波と後進波との大きさが
等しいため、逆位相で合成される位置で、ここではケー
ブル両端で、電流の大きさが2倍となる。位相は電流の
大きさが最小となる位置で180度遅れ、それ以外の点
では一定となる。
【0026】以上の結果から、ケーブル上の電流の位相
分布は、終端の条件によらず、信号源から終端側に向か
って遅れることがわかる。したがって、各周波数成分に
ついてケーブル電流の位相分布を測定し、位相の遅れる
方向を見つけだせば、その周波数成分における発生源が
ケーブルのどちら側の機器であるかを判別することがで
きる。
【0027】ただし、図20に示すように反射係数Γが
−1の場合や1の場合、ケーブル上の2点間の位相は同
じ場合がある。図20の例では、0〜0.75m、0.
75〜1.5mの範囲に相当する。ケーブル上の2点間
で位相が変わらない範囲は1/2波長に相当する。その
理由は、位相が180度変化する位置が、その大きさが
最小になる位置で、この位置が1/2波長ごとに現れる
ためである。したがって、位相を1/2波長未満離れた
位置で測定し、位相変化がない場合には、さらに1/2
波長から3/4波長未満離れた位置で測定すれば、必ず
位相の遅れる方向が判別できることを意味する。
【0028】また、反射係数が−1や1の場合、理想的
には矢印で示した位置で位相が180度急激に変化す
る。そのため、180度と−180度とを区別しづら
い。しかし、実際の系で反射係数が厳密に−1または1
になることは少ないため、その位相変化点で短い間隔で
位相分布を測定すれば、位相の進み/遅れを判別するこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1を用いて、第1の実施の形態
である電流分布測定装置1の構成を説明する。
【0030】本装置1は、ループアンテナ2、3と、オ
シロスコープ4と、情報処理装置5とで構成されてい
る。ループアンテナ2はオシロスコープ4のトリガ入力
につながり、ループアンテナ3はその受信入力につなが
る。
【0031】次に、本発明の装置1を用いて、装置A6
と装置B7とをつないだ被測定ケーブル8上の電流位相
分布を測定する方法を説明する。ループアンテナ2,3
は、そのループ面とケーブル8とが同一平面上にくるよ
うに配置する。この配置により、ループアンテナ2,3
はケーブル8を流れる電流がそのケーブル周囲に作る磁
界成分のみを受信する。アンテナ2を固定し、アンテナ
2からのトリガ信号にあわせて、アンテナ3をケーブル
に沿って掃引しながらケーブル上の各点でのアンテナ3
出力電圧波形を測定する。この出力電圧波形は、ケーブ
ル8上のどの測定点においても同一タイミングで測定さ
れる。各測定点での電圧波形を情報処理装置5に取り込
み、フーリエ変換し、各周波数成分における電流位相分
布を求める。
【0032】次に、図2のフローチャートを用いて、情
報処理装置5内での処理を説明する。まず、ある測定点
nでのアンテナ3の出力電圧波形をオシロスコープ4か
ら情報処理装置5内に取り込む。その波形をフーリエ変
換し各周波数成分における位相データθn(f)を求め
る。この処理を、ループプローブ3をケーブルに沿って
掃引しながら測定点の数Nだけ繰り返す。つぎに周波数
を決め、その周波数においてケーブル上の位相分布特性
を表示する。位相が装置Aから装置Bに向かって遅れて
いる場合、言い換えれば、位相の傾きが装置Aから装置
Bに向かってマイナス方向ならば、装置Aを発生源と判
断する。逆に、位相が装置Aから装置Bに向かって進ん
でいる場合には装置Bを発生源と判断する。その後は、
データのSAVE、グラフのプリント、表示する周波数
を変更する手順をもつ。
【0033】次に、測定時間の短縮を目的とした第2の
実施の形態を説明する。図3にその構成9を示す。第1
の実施の形態で示したループアンテナ3の代わりに、複
数のループアンテナのアレイ10を用い、さらに、これ
らアンテナアレイ10の出力とオシロスコープ4との間
にアンテナを選択するスイッチ11を設けている。ここ
で、アンテナアレイ10からスイッチ11を介して、オ
シロスコープ4の受信入力端子までの電気長は、すべて
のアンテナで同じにする。これは、アンテナアレイ10
すべての出力電圧波形をループアンテナ2のトリガと同
じタイミングで測定するためである。アンテナアレイ1
0をスイッチ11で選択することで、ループアンテナ3
を掃引する方法に比べ短時間で分布測定が完了する。本
実施の形態で、情報処理装置5内での処理は、第1の実
施の形態と同様の方法を用いればよい。
【0034】図4,5を用いて第3の実施の形態を示
す。第2の実施の形態で用いたループアンテナアレイ1
0の代わりに、ケースA13とケースB14と、それら
を接続するひんじ15と、ケースB14に埋め込んだル
ープアンテナアレイ10とで構成した分布測定治具12
を用いている。ケースA13とケースB14とは、ケー
ブルを固定し、かつ、ケーブルとループアンテナとの向
きや距離を固定する役目を果たす。ケースA13とケー
スB14との材料は、ケーブル周囲の電磁界を乱さない
比誘電率と比透磁率の小さいものを用いる。たとえば、
テフロン材やアクリル材を用いればよい。ケースB14
に埋め込んだループアンテナアレイ10としては、図2
4に示したループアンテナや、これをプリント回路基板
上にアレイ状に形成したものを用いてもよい。本実施の
形態で、情報処理装置5内での処理は、第1の実施の形
態と同様の方法を用いればよい。
【0035】他の実施の形態として、図6に示すように
第1の実施の形態に用いたループアンテナ2,3の代わ
りに電流プローブ18,19を用いてもよい。また、図
7に示すように第2の実施の形態に用いたループアンテ
ナ2,ループアンテナアレイ10の代わりに、それぞれ
電流プローブ18,電流プローブアレイ21を用いても
よい。この場合も、電流プローブアレイ21からスイッ
チ11を介してオシロスコープ4までの電気長は、各プ
ローブとも同じとする。
【0036】上記実施の形態では、ケーブル上の各測定
位置での位相をオシロスコープ4で測定した。このオシ
ロスコープの代わりにネットワークアナライザやリアル
タイム・スペクトラムアナライザ、また、被測定ケーブ
ル上の信号が単一の正弦波の場合にはベクトルボルトメ
ータを用いてもよい。以下、各計測器を用いる場合の実
施の形態を説明する。
【0037】図8,9を用いて、ネットワークアナライ
ザを用いる場合の実施の形態を示す。図8は、ネットワ
ークアナライザ22の外観図である。S端子23は信号
源出力、R端子24、A端子25、B端子26はそれぞ
れ受信入力である。この計測器ではA/RおよびB/R
の振幅と位相との周波数特性を表示することができる
(たとえば、Hewlett Packer製 HP3
577B NeworkAnalyzer Opera
ting Manual参照)。したがって、先に示し
た本発明の実施の形態として用いる場合には、トリガ信
号を取るために用いていたループアンテナ2および電流
プローブ18をR端子24に接続し、ループアンテナ
3、電流プローブ19、または、スイッチ11の出力を
A端子25またはB端子26に接続すればよい。
【0038】図9のフローチャートを用いて、第1の実
施の形態(図1参照)にネットワークアナライザを用い
た場合の、情報処理装置5での処理を説明する。ここで
は、ループアンテナ2をR端子24、ループアンテナ3
をA端子25に接続した場合について説明する。ループ
プローブ2を固定し、ネットワークアナライザ22で測
定した、ケーブル上のある測定点nでの、ループアンテ
ナ2−ループアンテナ3間の位相差−周波数特性データ
θn(f)を情報処理装置5内に取り込む。この処理
を、ループプローブ3をケーブルに沿って掃引しながら
測定点の数Nだけ繰り返す。つぎに周波数を決め、その
周波数においてケーブル上の電流位相分布特性を表示す
る。位相が装置Aから装置Bに向かって遅れていれば装
置Aを発生源、装置Aから装置Bに向かって進んでいれ
ば装置Bを発生源と判断する。その後は、データのSA
VE、グラフのプリント、表示する周波数を変更する手
順をもつ。
【0039】つぎに、オシロスコープ4の代わりにリア
ルタイム・スペクトラムアナライザを用いる場合の実施
の形態を示す。リアルタイム・スペクトラムアナライザ
とは、オシロスコープのように電圧の時間軸波形を測定
し、それを計測器の内部でフーリエ変換して周波数スペ
クトルを求める装置である。そのため、ある周波数バン
ド幅のフィルタを掃引しながら周波数特性を測定する、
一般的なスペクトラムアナライザとは異なり、トリガ端
子をもち、同じタイミングでアンテナ3出力電圧の位相
成分の周波数特性を直接測定することができる(ソニー
・テクトロニクス社 3056/3066型 リアルタ
イム・スペクトラムアナライザ ユーザ・マニュアル
P.3−32参照)。本発明の実施の形態として用いる
には、ループアンテナ2および電流プローブ18をこの
トリガに接続し、ループアンテナ3、電流プローブ1
9、または、スイッチ11の出力を入力端子に接続すれ
ばよい。
【0040】図10のフローチャートを用いて、第1の
実施の形態(図1参照)にリアルタイム・スペクトラム
アナライザを用いた場合の、情報処理装置5での処理を
説明する。まず、ループアンテナ2の出力電圧をトリガ
信号としながら、ケーブル上のある測定点nでの、アン
テナ3出力電圧位相−周波数特性θn(f)を情報処理
装置5内に取り込む。この処理を、ループプローブ3を
ケーブルに沿って掃引しながら測定点の数Nだけ繰り返
す。つぎに周波数を決め、その周波数においてケーブル
上の電流位相分布特性を表示する。位相が装置Aから装
置Bに向かって遅れていれば装置Aを発生源、装置Aか
ら装置Bに向かって進んでいれば装置Bを発生源と判断
する。その後は、データのSAVE、グラフのプリン
ト、表示する周波数を変更する手順をもつ。
【0041】つぎに、ベクトルボルトメータを用いる場
合の実施の形態を示す。ベクトルボルトメータとは、単
一正弦波電流(単一周波数電流)が伝送する線路の2点
間の位相差を測定する装置である。本発明の実施の形態
として用いる場合には、ループアンテナ2および電流プ
ローブ18を入力端子1に接続し、ループアンテナ3、
電流プローブ19、または、スイッチ11の出力をもう
一方の入力端子2に接続すればよい。
【0042】図11のフローチャートを用いて、第1の
実施の形態にベクトルボルトメータを用いた場合の、情
報処理装置5での処理を説明する。まず、入力端子1に
接続したループアンテナ2と入力端子2に接続したルー
プアンテナ3とを用いて、ケーブル上のある2点間の位
相差を測定し、その位相差データθnを情報処理装置5
内に取り込む。この処理を、ループプローブ3をケーブ
ルに沿って掃引しながら測定点の数Nだけ繰り返す。つ
ぎにケーブル上の電流位相分布特性を表示する。位相が
装置Aから装置Bに向かって遅れていれば装置Aを発生
源、装置Aから装置Bに向かって進んでいれば装置Bを
発生源と判断する。その後は、データのSAVE、グラ
フのプリント、表示する周波数を変更する手順をもつ。
【0043】最後に、ケーブル上の測定点間隔の条件に
ついて述べる。1つ目の測定点1から測定周波数の1/
2波長未満離れた位置に少なくとも1点、1/2波長以
上3/4波長未満離れた位置に少なくとも測定点を取
る。1つ目の測定点1から1/2波長未満離れた位置に
測定点2を取れば、前進波と後進波との大きさが等しい
反射係数|Γ|=1の場合を除き、位相の進み、遅れが
判断できる。さらに、1/2波長以上3/4波長未満離
れた位置に測定点3を取れば、反射係数|Γ|=1の場
合においても位相の進み、遅れが判断できる。
【0044】つぎに、第1の実施の形態を用いて、ケー
ブル上の電流位相分布を実際に測定した例を示す。ルー
ププローブ2,3としては、図24に示した構造の直径
10mmのループアンテナを用いた。オシロスコープ4
としては、26.5GHz帯域のデジタイジング・オシ
ロスコープを用いた。情報処理装置5としては、パーソ
ナルコンピュータを用いた。
【0045】図12にケーブル上の電流を測定した系の
外観図を示す。送信側基板A30と受信側基板B31と
を、シールドケーブル32で接続したものである。各基
板とケーブルとは、コネクタ33および34を介して接
続されている。図13に送信側基板A30、図14に受
信側基板B31を示す。各基板は、信号層−グランド層
−電源層−信号層の4層で構成されている。基板材はガ
ラスエポキシ樹脂である。各基板の大きさはともに18
0mm×90mm×1.6mmである。送信側基板A3
0では、その第1層信号層に、水晶発振器35(40M
Hz)、IC36(HC244)、コネクタ33(26
ピン)、4本の信号配線37で回路を構成している。I
C36は4回路駆動した。受信側基板B31では、その
第1層に、コネクタ34と整合回路38とIC39(H
C244)と4本の信号配線40とで回路を構成してい
る。整合回路38は、電源−信号配線間にR1、信号配
線−グランド間にR2の抵抗をつけ、R1・R2/(R
1+R2)が信号配線40の特性インピーダンスとなる
ような回路である。ここでは、特性インピーダンスは1
00オームであった。
【0046】シールドケーブル32としては、長さが1
m、信号線が26本、外皮のシールドが編組のものを用
いた。
【0047】図15、図16にケーブル上の電流の、大
きさの分布と位相の分布の測定結果を示す。40MHz
の水晶発振器を用いているので、40MHz成分、80
MHz成分、120MHz成分を示す。それぞれを、実
線、破線、点線で示す。これらの特性はループアンテナ
3の中心からケーブル32中心線までの距離を1cm一
定とし、基板A30から基板B31に向かって10cm
ピッチで測定したものである。
【0048】図15で縦軸はループアンテナ3の出力電
圧値、横軸は測定位置である。このループアンテナ3出
力電圧はアンテナの受信磁界やケーブル上の電流と比例
関係にあるので、電流と考えてよい。40MHzと12
0MHzとで電流の大きさは、ケーブル両端で最大とな
り、中心付近で最小となった。80MHzの大きさはそ
の逆の特性になっている。この結果からは、基板Aと基
板Bのどちらが発生源なのか判断できない。ただし、基
板A30に水晶発振器があるため、従来なら、ここで取
り上げた周波数すべてについて基板A30からの電流と
判断していた。
【0049】図16で縦軸はループアンテナの出力電圧
の位相、横軸は測定位置である。この位相も電流の位相
に相対的に一致する。40MHz成分と80MHz成分
とでは、基板A30側から基板B31に向かって位相が
遅れている。逆に、120MHz成分では位相が進んで
いる。この結果から、40MHz成分、80MHz成分
の電流は基板A30が発生源であり、120MHz成分
は基板B31が発生源であることがわかる。
【0050】120MHz成分は、基板A30から基板
B31に信号配線を介して流れる電流以外に、基板B3
1の電源層−グランド層間ノイズがケーブル外皮のシー
ルドに電流を誘導したため、発生したものと考える。こ
のような発生源がわかりにくい電流が、電子機器からの
不要電磁波の原因となっており、放射抑制対策を難しく
している。
【0051】以上、ケーブル上の電流位相分布を測定す
る装置の構成や電流発生源を特定する方法について述べ
た。ここでは、被測定物としてケーブルを例に挙げた
が、本発明はケーブルに限定されるものではなく、たと
えばプリント回路基板上の配線のような伝送路全般に用
いることができる。
【0052】
【発明の効果】本発明による電流位相分布の測定装置や
電流発生源特定方法を用いることで、ケーブルに流れる
電流がその両端につながる電子機器のどちらから流れる
ものか判断することができる。これにより、電子機器か
ら放射される不要電磁波の原因である高周波電流の発生
源を見つけだすことができ、放射抑制対策が簡単にな
る。さらに、放射の原因となる電流の発生メカニズム解
析にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明の、第1の実施の形態を示すフローチャ
ート。
【図3】本発明の、第2の実施の形態を示す構成図。
【図4】本発明の、第3の実施の形態を示す斜視図。
【図5】本発明の、第3の実施の形態を示す構成図。
【図6】本発明の、第4の実施の形態を示す構成図。
【図7】本発明の、第5の実施の形態を示す構成図。
【図8】本発明の実施の形態に用いるネットワークアナ
ライザ。
【図9】本発明の実施の形態にネットワークアナライザ
を用いる場合のフローチャート。
【図10】本発明の実施の形態にリアルタイム・スペク
トラムアナライザを用いる場合のフローチャート。
【図11】本発明の実施の形態にベクトルボルトメータ
を用いる場合のフローチャート。
【図12】本発明の実施例に用いた測定系。
【図13】本発明の実施例に用いた測定系の送信側基
板。
【図14】本発明の実施例に用いた測定系の受信側基
板。
【図15】本発明の実施例によるケーブル上電流強度分
布の測定結果。
【図16】本発明の実施例によるケーブル上電流位相分
布の測定結果。
【図17】本発明の作用の説明に用いたケーブルモデ
ル。
【図18】反射係数0でのケーブル上電流分布。
【図19】反射係数−0.5でのケーブル上電流分布。
【図20】反射係数−1でのケーブル上電流分布。
【図21】電流プローブを用いた従来例。
【図22】ループアンテナを用いた従来例。
【図23】電流プローブの構成図。
【図24】ループアンテナの構成図。
【符号の説明】
2、3、10、55 ループアンテナ 4 オシロスコープ 5 情報処理装置 6、52 装置A 7、53 装置B 8、54 被測定ケーブル 11 スイッチ 13 ケースA 14 ケースB 15 ひんじ 16 ループアンテナ10のコネクタ 18、19、21、50 電流プローブ 22 ネットワークアナライザ 23 S端子 24 R端子 25 A端子 26 B端子 30 基盤A 31 基盤B 32 シールドケーブル 33 コネクタA 34 コネクタB 35 水晶発振器 36、39 IC 37、40 信号配線 38 整合回路 51 スペクトラムアナライザ 58 セミリジットケーブル 59 銅棒 60 コネクタ 61 ケーブル芯線

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する2つ以上のセンサーと、前記センサーの内の1つ
    のセンサーと他のセンサーとのそれぞれの出力である電
    圧の波形から被測定伝送路2点間の電流の位相を求める
    信号処理部とを備えることを特徴とする電流測定装置。
  2. 【請求項2】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する2つ以上のセンサーと、前記センサーの内の1つ
    のセンサーと他のセンサーとのそれぞれの出力である電
    圧の波形から被測定伝送路2点間の電流の位相を求める
    信号処理部とを備え、位相が遅れる方向に電流が流れて
    いると特定することを特徴とする電流測定装置。
  3. 【請求項3】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する2つのセンサーと、前記センサーからの電圧波形
    を測定するオシロスコープとを有し、前記センサーの一
    方は被測定伝送路の近傍に固定することが可能でありか
    つ前記オシロスコープのトリガ端子に接続され、前記セ
    ンサーの他方は被測定伝送路に沿って掃引する事が可能
    でありかつ前記オシロスコープの入力端子に接続され、
    前記オシロスコープの出力をフーリエ変換することによ
    り各周波数成分ごとの被測定伝送路上の電流位相を求め
    被測定伝送路上の位置に対する前記電流位相の分布を表
    示する情報処理装置とで構成され、位相が遅れる方向に
    電流が流れていると特定することを特徴とする電流測定
    装置。
  4. 【請求項4】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する2つのセンサーと、前記センサーからの電圧波形
    から電流の位相−周波数特性を測定するネットワークア
    ナライザとを有し、前記センサーの一方は被測定伝送路
    の近傍に固定することが可能でありかつ前記ネットワー
    クアナライザの入力端子1に接続され、前記センサーの
    他方は被測定伝送路に沿って掃引する事が可能でありか
    つ前記ネットワークアナライザの入力端子2に接続さ
    れ、前記ネットワークアナライザの出力から被測定伝送
    路上の位置に対する電流位相の分布を表示する情報処理
    装置とで構成され、位相が遅れる方向に電流が流れてい
    ると特定することを特徴とする電流測定装置。
  5. 【請求項5】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する2つのセンサーと、前記センサーからの電圧波形
    から電流の位相−周波数特性を測定するリアルタイム・
    スペクトラムアナライザとを有し、前記センサーの一方
    は被測定伝送路の近傍に固定することが可能でありかつ
    前記リアルタイム・スペクトラムアナライザのトリガ端
    子に接続され、前記センサーの他方は被測定伝送路に沿
    って掃引する事が可能でありかつ前記リアルタイム・ス
    ペクトラムアナライザの入力端子に接続され、前記リア
    ルタイム・スペクトラムアナライザの出力から被測定伝
    送路上の位置に対する電流位相の分布を表示する情報処
    理装置とで構成され、位相が遅れる方向に電流が流れて
    いると特定することを特徴とする電流測定装置。
  6. 【請求項6】被測定伝送路を流れる単一周波数電流から
    発生する被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変換す
    る2つのセンサーと、前記センサーからの電圧波形から
    電流位相を測定するベクトルボルトメータとを有し、前
    記センサーの一方は被測定伝送路の近傍に固定すること
    が可能でありかつ前記ベクトルボルトメータの入力端子
    1に接続され、前記センサーの他方は被測定伝送路に沿
    って掃引する事が可能でありかつ前記ベクトルボルトメ
    ータの入力端子2に接続され、前記ベクトルボルトメー
    タの出力から被測定伝送路上の位置に対する電流位相の
    分布を表示する情報処理装置とで構成され、位相が遅れ
    る方向に電流が流れていると特定することを特徴とする
    電流測定装置。
  7. 【請求項7】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する3つ以上のセンサーと、前記センサーからの電圧
    波形を測定するオシロスコープとを有し、前記センサー
    は被測定伝送路の近傍に固定することが可能でありかつ
    前記センサーの1つは前記オシロスコープのトリガ端子
    に接続され前記センサーの残りはセンサーの出力を選択
    するためのスイッチを介し前記残りのセンサー全てから
    前記オシロスコープまでの電気長(線路の長さを伝送路
    の材質による波長短縮率を考慮して指定された周波数の
    波長または位相回転によって表したもの)が等しくなる
    ように前記オシロスコープの入力端子に接続され、前記
    オシロスコープの出力をフーリエ変換することにより各
    周波数成分ごとの被測定伝送路上の電流位相を求め被測
    定伝送路上の位置に対する前記電流位相の分布を表示す
    る情報処理装置とで構成され、位相が遅れる方向に電流
    が流れていると特定することを特徴とする電流測定装
    置。
  8. 【請求項8】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する3つ以上のセンサーと、前記センサーからの電圧
    波形から電流の位相−周波数特性を測定するネットワー
    クアナライザとを有し、前記センサーは被測定伝送路の
    近傍に固定することが可能でありかつ前記センサーの1
    つは前記ネットワークアナライザの入力端子1に接続さ
    れ前記センサーの残りはセンサーの出力を選択するため
    のスイッチを介し前記残りのセンサー全てから前記ネッ
    トワークアナライザまでの電気長が等しくなるように前
    記ネットワークアナライザの入力端子2に接続され、前
    記ネットワークアナライザの出力から被測定伝送路上の
    位置に対する電流位相の分布を表示する情報処理装置と
    で構成され、位相が遅れる方向に電流が流れていると特
    定することを特徴とする電流測定装置。
  9. 【請求項9】被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変
    換する3つ以上のセンサーと、前記センサーからの電圧
    波形から電流の位相−周波数特性を測定するリアルタイ
    ム・スペクトラムアナライザとを有し、前記センサーは
    被測定伝送路の近傍に固定することが可能でありかつ前
    記センサーの1つは前記リアルタイム・スペクトラムア
    ナライザのトリガ端子に接続され前記センサーの残りは
    センサーの出力を選択するためのスイッチを介し前記残
    りのセンサー全てから前記リアルタイム・スペクトラム
    アナライザまでの電気長が等しくなるように前記リアル
    タイム・スペクトラムアナライザの入力端子に接続さ
    れ、前記リアルタイム・スペクトラムアナライザの出力
    から被測定伝送路上の位置に対する電流位相の分布を表
    示する情報処理装置とで構成され、位相が遅れる方向に
    電流が流れていると特定することを特徴とする電流測定
    装置。
  10. 【請求項10】被測定伝送路を流れる単一周波数電流か
    ら発生する被測定伝送路近傍の磁界を測定し電圧に変換
    する3つ以上のセンサーと、前記センサーからの電圧波
    形から電流位相を測定するベクトルボルトメータとを有
    し、前記センサーは被測定伝送路の近傍に固定すること
    が可能でありかつ前記センサーの1つは前記ベクトルボ
    ルトメータの入力端子1に接続され前記センサーの残り
    はセンサーの出力を選択するためのスイッチを介し前記
    残りのセンサー全てから前記ベクトルボルトメータまで
    の電気長が等しくなるように前記ベクトルボルトメータ
    の入力端子2に接続され、前記ベクトルボルトメータの
    出力から被測定伝送路上の位置に対する電流位相の分布
    を表示する情報処理装置とで構成され、位相が遅れる方
    向に電流が流れていると特定することを特徴とする電流
    測定装置。
  11. 【請求項11】センサーとしてループアンテナを用いた
    請求項1〜10のいずれかに記載の電流測定装置。
  12. 【請求項12】センサーとして電流プローブを用いた請
    求項1〜10のいずれかに記載の電流測定装置。
  13. 【請求項13】伝送路がケーブルである請求項1〜12
    のいずれかに記載の電流測定装置。
  14. 【請求項14】伝送路が基板上の配線である請求項1〜
    11のいずれかに記載の電流測定装置。
  15. 【請求項15】センサーとしてループアンテナを用い、
    伝送路がケーブルであり、電磁界を乱しにくい材料で構
    成されたケースに前記ループアンテナを収納し、つねに
    ループアンテナのループ面と被測定ケーブルとが同一平
    面上に配置されることを特徴とする請求項7〜10のい
    ずれかに記載の電流測定装置。
  16. 【請求項16】ケースの材料としてテフロン材またはア
    クリル材を用いた請求項15記載の電流測定装置。
  17. 【請求項17】被測定伝送路近傍の磁界を2ヶ所以上で
    測定し電圧値に変換し、前記各測定箇所における電流位
    相を求め、位相が遅れる方向に電流が流れていると特定
    することを特徴とする電流測定方法。
  18. 【請求項18】被測定伝送路近傍の磁界を測定するため
    のセンサーを2つ用い、前記センサーの一方を被測定伝
    送路近傍に固定し他方を被測定伝送路に沿って掃引する
    ことにより被測定伝送路近傍の磁界を測定し、測定され
    た磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各周波数成
    分毎の被測定伝送路上の電流位相を求め、被測定伝送路
    上の位置に対する前記電流位相の分布を表示し、位相の
    遅れる方向に電流が流れていると特定することを特徴と
    する電流測定方法。
  19. 【請求項19】被測定伝送路近傍の磁界を測定するため
    のセンサーを3つ以上用い、前記センサーを被測定伝送
    路近傍に固定し被測定伝送路近傍の磁界を測定し、測定
    された磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各周波
    数成分毎の被測定伝送路上の電流位相を求め、被測定伝
    送路上の位置に対する前記電流位相の分布を表示し、位
    相の遅れる方向に電流が流れていると特定することを特
    徴とする電流測定方法。
  20. 【請求項20】磁界測定箇所として、1つの箇所から測
    定周波数の1/2波長未満離れた位置に少なくとも別の
    測定箇所を1点取り、さらに1/2波長以上3/4波長
    未満離れた位置に1点取ることを特徴とする請求項17
    〜19のいずれかに記載の電流測定方法。
  21. 【請求項21】被測定伝送路近傍の磁界を2ヶ所以上で
    測定し電圧値に変換し、前記各測定箇所における電流位
    相を求め、被測定伝送路上の電流は位相の大きい箇所か
    ら位相の小さい箇所へ流れると判断し、その位相の大き
    い方向に被測定伝送路上の電流の発生源があると特定す
    る電流発生源特定方法。
  22. 【請求項22】被測定伝送路近傍の磁界を測定するため
    のセンサーを2つ用い、前記センサーの一方を被測定伝
    送路近傍に固定し他方を被測定伝送路に沿って掃引する
    ことにより被測定伝送路近傍の磁界を測定し、測定され
    た磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各周波数成
    分毎の被測定伝送路上の電流位相を求め、被測定伝送路
    上の位置に対する前記電流位相の分布を表示し、被測定
    伝送路上の電流は位相の大きい箇所から位相の小さい箇
    所へ流れると判断し、その位相の大い方向に被測定伝送
    路上の電流の発生源があると特定する電流発生源特定方
    法。
  23. 【請求項23】被測定伝送路近傍の磁界を測定するため
    のセンサーを3つ以上用い、前記センサーを被測定伝送
    路近傍に固定し被測定伝送路近傍の磁界を測定し、測定
    された磁界を電圧に変換し、前記電圧の波形から各周波
    数成分毎の被測定伝送路上の電流位相を求め、被測定伝
    送路上の位置に対する前記電流位相の分布を表示し、被
    測定伝送路上の電流は位相の大きい箇所から位相の小さ
    い箇所へ流れると判断し、その位相の大きい方向に被測
    定伝送路上の電流の発生源があると特定する電流発生源
    特定方法。
  24. 【請求項24】磁界測定箇所として、1つの箇所から測
    定周波数の1/2波長未満離れた位置に少なくとも別の
    測定箇所を1点取り、さらに1/2波長以上3/4波長
    未満離れた位置に1点取ることを特徴とする請求項21
    〜23のいずれかに記載の電流発生源特定方法。
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