JP2000009752A - 球面形バンプに対するコンタクトの接触構造 - Google Patents

球面形バンプに対するコンタクトの接触構造

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Tomonori Nakaoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】球面形バンプの側面にコンタクトの突起を加圧
接触する際に、該突起による接触の信頼性を向上し、大
径の球面形バンプと小径の球面形バンプの何れに対して
も適正なる加圧接触が得られるようにした。 【解決手段】球面形バンプ2の対向する側面に具有せる
第1,第2接触片4,5を加圧接触せしめる球面形バン
プ2の接触構造において、上記接触片4,5は球面形バ
ンプ2の直径線の一端を通る経線上において同バンプ2
の一側面に加圧接触する第1突起6を有し、上記第2接
触片5は球面形バンプ2の上記直径線の他端を通る経線
の両側方において同バンプ2の他側面に加圧接触する離
間して配置された第2,第3突起7,8を有する球面形
バンプとコンタクトの接触構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はBGA形ICパッケ
ージ等の外部接点を形成する球面形バンプとコンタクト
の接触構造に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第2620526号公報は球面形バ
ンプとコンタクトの接触構造を示しており、この接触構
造は球面形バンプの対向する両側面に加圧接触する一対
の接触片を有し、両接触片の接触部に突起を形成し、こ
の突起を球面形バンプの表面に喰い込ませるようにして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記先行例は球面形バ
ンプの両側面に突起を喰い込ませる接触構造によって、
接触の信頼性を大巾に向上せしめ、又球面形バンプの表
面実装される下死点部を損傷しない利点を有している。
【0004】本発明は上記先行例の利点を享受しつつ、
第1接触片の突起と第2接触片の突起が球面形バンプの
一側面と他側面に安定的に且つ健全に加圧接触せしめる
機能を付与し、高信頼の接触を確保する球面形バンプと
コンタクトの接触構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に応え
る手段として、上記第1接触片には球面形バンプの直径
線の一端を通る経線上において同バンプの一側面に加圧
接触する第1突起を具有せしめると共に、上記第2接触
片には球面形バンプの上記直径線の他端を通る経線の両
側方において同バンプの他側面に加圧接触する第2,第
3突起を離間して配置した。
【0006】又他例として上記第1接触片には球面形バ
ンプの直径線の一端を通る経線の両側方において同バン
プの一側面に加圧接触する第1,第2突起を離間して配
置すると共に、上記第2接触片には球面形バンプの上記
直径線の他端を通る経線の両側方において同バンプの他
側面に加圧接触する第3,第4突起を離間して配置し
た。
【0007】上記各接触構造により、球面形バンプとコ
ンタクトとは、球面形バンプの相対する側面において三
点接触又は四点接触し、これにより球面形バンプに対す
る各突起の相対位置を確保して安定且つ健全なる加圧接
触を確保できる。
【0008】上記第1,第2,第3,第4突起は球面形
バンプの上下方向へ延在する突条によって形成し、大径
の球面形バンプと小径の球面形バンプの何れに対しても
突条の延在線上において適正なる接触が得られるように
した。
【0009】又上記何れの例においても第1接触片又は
/及び第2接触片に離間して配置した突起を設けている
が、好ましくはこの離間配置した突起を上記のように上
下方向に延在せる突条にて形成しつつ、両突条には下方
へ向け拡開せる傾斜角度を具有せしめて、径の異なる球
面形バンプの両側面にその径に応じた適正な位置におい
て適正なる加圧力を以って接触できるようにした。
【0010】又上記第1接触片の第1,第2突起間又は
/及び上記第2接触片の第3,第4突起間には、球面形
バンプに対する第1,第2突起の喰い込み量を設定する
受圧面を形成する。
【0011】又は上記第1接触片の第1,第2突起間又
は/及び上記第2接触片の第3,第4突起間には、球面
形バンプの球面を逃がす逃げ溝を形成する。
【0012】上記受圧面又は逃げ溝は該受圧面と逃げ溝
の両側に離間配置した両突起の最大喰い込み量を均一に
設定する。
【0013】又上記突起による三点接触又は四点接触に
よって、第1,第2接触片による接触の信頼性を著しく
向上できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1A,B,Cに示すように、B
GA形ICパッケージは、ICパッケージ本体1の下面
に多数の球面形バンプ2を有している。この球面形バン
プ2は図1Aに示すように、半球形か、図1Bに示すよ
うに略球形を呈し、何れも半田材等の低融点金属で形成
され、該球面形バンプの下死点部を配線基板上の配線パ
ターンに融着し、ソケットを介さずにBGA形ICパッ
ケージを配線基板上へ直接実装する場合が多い。
【0015】従ってこのようなBGA形ICパッケージ
のテスト用ソケットにおいては、上記球面形バンプの下
死点部を損傷せずにテスト用ソケットのコンタクトと球
面形バンプの加圧接触が行なえる接触構造であることが
望まれる。
【0016】このため本発明においては前記先行例と同
様、球面形バンプの対向する左右側面に一対の接触片を
加圧接触せしめることを基本構造として有している。そ
して球面形バンプの対向する両側面に対し、少なくとも
突起による三点接触構造を形成する例と、同突起による
四点接触構造を形成する例を提供している。以下各実施
形態例について詳述する。
【0017】三点接触構造例(図2乃至図7参照) BGA形ICパッケージ本体1の下面には多数の球面形
バンプ2が設けられ、この球面形バンプ2の対向する側
面にコンタクト3が具有せる弾性を有する第1,第2接
触片4,5を加圧接触せしめる。
【0018】図4等に示すように、上記第1接触片4は
球面形バンプ2の横直径線R1の一端を通る経線A1上
において同バンプの一側面に加圧接触する第1突起6を
有し、上記第2接触片5は球面形バンプ2の上記直径線
R1の他端を通る経線A2の両側方において同バンプの
他側面に加圧接触する離間して配置された第2突起7と
第3突起8を有する。ここに経線とは球面形バンプ2の
下死点Pと仮想上死点を結ぶ、地球上の経線に相当する
線である。
【0019】図2,図3等に示すように、上記コンタク
ト3の第1接触片4と第2接触片5は上下方向に延在し
且つ左右に対向して配置されており、この第1,第2接
触片4,5の下端は互いに連結され、この連結部9から
下方へ延ばされた配線回路基板に接続するための雄端子
10を有する。第1,第2接触片4,5と雄端子10と
は金属板から一体に打抜き形成される。
【0020】上記第1,第2接触片4,5は開閉弾性を
有し、弾性に抗して外側へ拡開可能であり、又弾性に従
い内側方ヘ復元可能である。この復元力によって球面形
バンプ2の左右側面へ突起6,7,8を加圧接触せしめ
る。上記第1,第2接触片4,5はその下端連結部9か
ら上方へ向け対向して延ばされ、その上端(自由端)の
内側面、即ち第1,第2接触片4,5の自由端部内側面
に前記突起6,7,8を形成している。
【0021】好ましくはこの突起6,7,8は球面形バ
ンプ2の上下方向へ延在する突条によって形成する。上
記第1,第2,第3突起6,7,8を形成する突条は第
1接触片4の上端縁から第1,第2接触片4,5の下端
連結部9へ向って延在する。
【0022】図5A,B等に示すように、上記突起6,
7,8を形成する突条は球面形バンプ2の左右側面に対
し、その延在方向の途中において加圧接触するが、図5
Aに示す小径の球面形バンプ2aと図5Bに示す大径の
球面形バンプ2bに対しては夫々加圧接触位置が異な
る。
【0023】詳述すると、第1,第2接触片4,5の突
起6,7,8を形成する突条は、図5Aに示す小径の球
面形バンプ2aに対しては、突条の先端側で同バンプ2
aの左右側面に加圧接触し、図5Bに示す大径の球面形
バンプ2bに対しては、小径の球面形バンプより下位に
おいて加圧接触し、小径の球面形バンプ2aと大径の球
面形バンプ2bの何れに対しても適正な加圧接触が期待
できる。
【0024】最も理想的な例として、上記第1接触片4
の突起6は球面形バンプ2の横直径線R1の一端を通る
経線A1上に加圧接触せしめると共に、第2接触片5の
突起7,8は上記横直径線Xの他端を通る経線A2の両
側方に略対称に配置して球面形バンプ2に加圧接触せし
める。
【0025】即ち第1突起6と第2,第3突起7,8と
は平面視した時に二等辺三角形の各頂点を形成する位置
に配すると共に球面形バンプ2の略同一緯線B上におい
て加圧接触するように配する。ここに緯線Bとは経線A
1,A2と交叉する地球上の緯線に相当する線である。
【0026】上記第1突起6、即ちその例示である突条
は第1接触片4の上下方向の略中心線上に配し、第2,
第3突起7,8、即ちその例示である突条は第2接触片
5の上下方向の中心線に対し略左右対称に並置する。
【0027】上記第1接触片4は中央突起6たる突条の
両側に、突起6の球面形バンプ2に対する喰い込み量を
設定する受圧面16を形成している。
【0028】同様に、第2接触片5は離間して配した突
起7,8の間、即ち一対の突条間に受圧面17を形成し
ている。球面形バンプ2がバーンインテストにより軟化
した時に、上記突起6,7,8は第1,第2接触片4,
5の弾力により、球面形バンプ2の表面に喰い込む。こ
の時上記受圧面16,17は球面形バンプ2の球面を受
け止め、突起6,7,8の最大喰い込み量を設定する手
段となる。
【0029】上記突起6,7,8は点状突起にするか、
上記突条にて形成し、一例として何れの場合も球面形バ
ンプ2の同一緯線B上において加圧接触するように配置
する。
【0030】図6に示すように、上記第2接触片5に形
成せる突起7,8たる一対の突条は上下方向に延在し且
つ左右方向に略等間隔を以って並設する。又は図7に示
すように、上記第2接触片5の第2,第3突起7,8を
形成する両突条は下方へ向け拡開せる傾斜角度を以って
延在せしめる。
【0031】上記第2,第3突起7,8を形成する両突
条を上記傾斜角度を以って設けることにより、図5,図
7に示すように小径の球面形バンプ2aと大径の球面形
バンプ2bに対する上記両突条の接触位置は自動的に変
更される。
【0032】即ち、図7Cに示すように、両突条は小径
の球面形バンプ2aに対しては接触点P1,P2を以っ
て接触し、両接触点P1とP2の間隔t1は小であり、
他方両突条の大径の球面形バンプ2bに対しては接触点
P3,P4を以って接触し、両接触点P3とP4の間隔
t2は大となる。
【0033】図7A1,A2に示すように、小径の球面
形バンプ2aに対しては第1,第2接触片4,5による
突起6,7.8の加圧接触力は小であり、第2接触片5
の二つの突起7,8が近接していても球面形バンプ2の
局部に対するダメージは少ない。
【0034】他方図7B1,B2に示すように、大径の
球面形バンプ2bに対しては第1,第2接触片4,5の
突起6,7,8の加圧接触力が加乗的に大になる。従っ
て第2接触片5の二つの突起7,8、即ち二つの突条が
小径の球面形バンプ2aと同じ間隔で大径の球面形バン
プ2bに加圧接触すると、バンプ局部に対するダメージ
が過大となり、球面形バンプの過度の変形を招来し、表
面実装に支障を来す。
【0035】この問題は上記のように第2接触片5の両
突起7,8、即ち両突条間の間隔を下方へ向け漸次拡大
することによって有効に解消できる。即ち、大径の球面
形バンプ2bに対する両突起7,8の接触間隔を小径の
球面形バンプ2aに対する場合よりも拡大することによ
って大径の球面形バンプ2bの局部に対するダメージを
より少なくすることができる。
【0036】四点接触構造例(図8乃至図17参照) 2はBGA形ICパッケージ等の電子部品の外部接点で
ある球面形バンプであり、この球面形バンプ2の対向す
る側面にコンタクト3が具有せる弾性を有する第1,第
2接触片4,5を加圧接触せしめる。
【0037】図10乃至図12等に示すように、上記第
1接触片4は球面形バンプ2の横直径線R1の一端を通
る経線A1の両側方において同バンプの一側面に加圧接
触する離間して配置された第1,第2突起11,12を
有し、上記第2接触片5は球面形バンプ2の上記直径線
R1の他端を通る経線A2の両側方において同バンプの
他側面に加圧接触する離間して配置された第3突起13
と第4突起14を有する。
【0038】上記コンタクト3の第1接触片4と第2接
触片5は上下方向に延在し且つ左右に対向して配置され
ており、この第1,第2接触片4,5の下端は互いに連
結され、この連結部9から下方へ延ばされた配線回路基
板に接続するための雄端子10を有する。第1,第2接
触片4,5と雄端子10とは金属板から一体に打抜き形
成される。
【0039】上記第1,第2接触片4,5は開閉弾性を
有し、弾性に抗して外側へ拡開可能であり、又弾性に従
い内側方ヘ復元可能である。この復元力によって球面形
バンプ2の左右側面へ突起11,12,13,14を加
圧接触せしめる。上記第1,第2接触片4,5は三点接
触構造と同様、その下端連結部9から上方へ向け対向し
て延ばされ、その上端(自由端)の内側面、即ち第1,
第2接触片4,5の自由端部内側面に前記突起11,1
2,13,14を形成している。
【0040】好ましくはこの突起11,12,13,1
4は球面形バンプ2の上下方向へ延在する突条によって
形成する。上記第1,第2,第3,第4突起11,1
2,13,14を形成する突条は第1接触片4の上端縁
から第1,第2接触片4,5の下端連結部9へ向って延
在する。
【0041】図11A,Bに示すように、上記突起1
1,12,13,14を形成する突条は球面形バンプ2
の左右側面に対し、その延在方向の途中において加圧接
触するが、図11A,図12Aに示す小径の球面形バン
プ2aと、図11B,図12Bに示す大径の球面形バン
プ2bに対しては夫々加圧接触位置が異なる。
【0042】詳述すると、第1,第2接触片4,5の突
起11,12,13,14を形成する突条は、図11
A,図12Aに示す小径の球面形バンプ2aに対して
は、突条の先端側で同バンプ2aの左右側面に加圧接触
し、図11B,図12Bに示す大径の球面形バンプ2b
に対しては、小径の球面形バンプより下位において加圧
接触し、小径の球面形バンプ2aと大径の球面形バンプ
2bの何れに対しても適正な加圧接触が期待できる。
【0043】最も理想的な例として、上記第1接触片4
の第1,第2突起11,12は球面形バンプ2の横直径
線R1の一端を通る左半球上の経線A1上の側方に略対
称に加圧接触せしめると共に、第2接触片5の突起1
3,14は上記横直径線R1の他端を通る右半球上の経
線A2の両側方に略対称に配置して球面形バンプ2に加
圧接触せしめる。即ち第1,第2突起11,12と第
2,第3突起13,14とは平面視した時に略正四辺形
の各頂点を形成する位置に配すると共に球面形バンプ2
の略同一緯線B上において加圧接触するように配する。
【0044】上記第1,第2突起11,12、即ちその
例示である突条は第1接触片4の上下方向の中心線に対
し略対称に配し、同様に第2,第3突起13,14、即
ちその例示である突条は第2接触片5の上下方向の中心
線に対し略左右対称に並置する。
【0045】上記第1接触片4は突起11,12たる一
対の突条の間に、突起11,12の球面形バンプ2に対
する喰い込み量を設定する受圧面16を形成している。
【0046】同様に、第2接触片5は離間して配した突
起13,14の間、即ち一対の突条間に受圧面17を形
成している。球面形バンプ2がバーンインテストにより
軟化した時に、上記突起11,12,13,14は第
1,第2接触片4,5の弾力により、球面形バンプ2の
表面に喰い込む。この時上記受圧面16,17は球面形
バンプ2の球面を受け止め、突起11,12,13,1
4の最大喰い込み量を設定する手段となる。
【0047】上記突起11,12,13,14は点状突
起にするか、上記突条にて形成し、一例として何れの場
合も球面形バンプ2の同一緯線B上において加圧接触す
るように配置する。
【0048】図13に示すように、上記第1接触片4に
形成せる突起11,12たる一対の突条と、上記第2接
触片5に形成せる突起13,14たる一対の突条とは上
下方向に延在し且つ左右方向に略等間隔を以って並設す
る。
【0049】又は図12A2,B2に示すように、上記
第1接触片4の第1,第2突起11,12を形成する両
突条は下方へ向け拡開せる傾斜角度を以って延在せしめ
る。同様に第2接触片5の第3,第4突起を形成する両
突条も下方へ向け拡開せる傾斜角度を以って延在せしめ
る。
【0050】上記第1,第2突起11,12を形成する
両突条と、第3,第4突起13,14を形成する両突条
を上記傾斜角度を以って設けることにより、図11,図
12A,B,Cに示すように小径の球面形バンプ2aと
大径の球面形バンプ2bに対する上記各対の突条の接触
位置は自動的に変更される。
【0051】即ち、図12A1,A2,Cに示すよう
に、各対の突条は小径の球面形バンプ2aに対しては接
触点P1,P2とP3,P4を以って接触し、接触点P
1とP2の間隔t1と同P3とP4の間隔t1は小であ
り、他方各対の突条の大径の球面形バンプ2bに対して
は接触点P1,P2とP3,P4を以って接触し、接触
点P1,P2間と、P3,P4間の間隔t2は大とな
る。
【0052】小径の球面形バンプ2aに対しては第1,
第2接触片4,5による突起11,12,13,14の
加圧接触力は小であり、第1,第2接触片4,5の各二
つの突起11,12間と13,14間が近接していても
球面形バンプ2aの局部に対するダメージは少ない。
【0053】他方図12B1,B2,Cに示すように、
大径の球面形バンプ2bに対しては第1,第2接触片
4,5の突起11,12,13,14の加圧接触力が加
乗的に大になる。従って第1,第2接触片4,5の各二
つの突起、11,12と13,14、即ち各二つの突条
が小径の球面形バンプ2aと同じ間隔で大径の球面形バ
ンプ2bに加圧接触すると、バンプ局部に対するダメー
ジが過大となり、球面形バンプの過度の変形を招来し、
表面実装に支障を来す。
【0054】この問題は上記のように第1接触片4の両
突起11,12の間隔と、第2接触片5の両突起13,
14の間隔、即ち各対の突条間の間隔を下方へ向け漸次
拡大することによって有効に解消できる。即ち、大径の
球面形バンプ2bに対する両突起11,12間と13,
14間の接触間隔t2を小径の球面形バンプ2aに対す
る場合よりも拡大することによって大径の球面形バンプ
2bの局部に対するダメージをより少なくすることがで
きる。
【0055】図14乃至図17に示すように、前記受圧
面16,17に代えて、上記第1接触片4の第1,第2
突起11,12たる一対の突条間、並びに第2接触片5
の第3,第4突起13,14たる一対の突条間に球面形
バンプ2の球面を逃す逃げ溝15を形成することができ
る。
【0056】この逃げ溝15は両突条間に沿って延びそ
の上端は第1,第2接触片4,5の先端において開放し
ている。上記各突条はこの逃げ溝の上下方向の開口縁か
ら内方へ突出する。上記逃げ溝15は第1,第2接触片
4,5の双方又は一方に設けるか、一方には前記受圧面
16又は17を設けることができる。
【0057】球面形バンブ2がバーンインテストにより
軟化した時に、突起11,12,13,14は球面形バ
ンプ2の表面に喰い込み、この時上記逃げ溝15はバン
プ球面を逃がして上記喰込みを適正に行なわせる。
【0058】
【発明の効果】上記各接触構造により、球面形バンプと
コンタクトとは、球面形バンプの相対する側面において
三点接触又は四点接触し、これにより球面形バンプに対
する各突起の相対位置を確保して安定且つ健全なる加圧
接触を確保できる。
【0059】上記第1,第2,第3,第4突起を球面形
バンプの上下方向へ延在する突条によって形成すること
により、大径の球面形バンプと小径の球面形バンプの何
れに対しても突条の延在線上において適正なる接触が得
られる。
【0060】又上記突起を上記のように上下方向に延在
せる突条にて形成しつつ、両突条には下方へ向け拡開せ
る傾斜角度を具有せしめることにより、径の異なる球面
形バンプの両側面にその径に応じた適正な位置において
適正なる加圧力を以って接触できる。
【0061】又上記突起による三点接触又は四点接触に
よって、第1,第2接触片による接触の信頼性を著しく
向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A,BはBGA形ICパッケージの各例を示す
側面図、Cは同底面図。
【図2】本発明の三点接触構造例を示すコンタクトの要
部斜視図。
【図3】上記コンタクトの平面図。
【図4】上記コンタクトの球面形バンプに対する加圧接
触状態を示す横断面図。
【図5】Aは小径の球面形バンプに対するコンタクトの
加圧接触状態を示す側面図、Bは大径の球面形バンプに
対する同加圧接触状態を示す側面図。
【図6】上記コンタクトの接触状態を示す背面図。
【図7】A1は小径の球面形バンプに対するコンタクト
の加圧接触状態を示す横断面図、A2は同正面図、B1
は大径の球面形バンプに対するコンタクトの加圧接触状
態を示横断面図、B2は同正面図、Cは同コンタクトの
小径と大径の球面形バンプに対する接触点を説明する平
面図。
【図8】本発明の四点接触構造例を示すコンタクトの要
部斜視図。
【図9】同コンタクト平面図。
【図10】上記コンタクトの球面形バンプに対する加圧
接触状態を示す横断面図。
【図11】Aは小径の球面形バンプに対するコンタクト
の加圧接触状態を示す側面図、Bは大径の球面形バンプ
に対する同加圧接触状態を示す側面図。
【図12】A1は小径の球面形バンプに対するコンタク
トの加圧接触状態を示す横断面図、A2は同正面図、B
1は大径の球面形バンプに対するコンタクトの加圧接触
状態を示横断面図、B2は同正面図、Cは同コンタクト
の小径と大径の球面形バンプに対する接触点を説明する
平面図。
【図13】上記コンタクトにおける突起を平行に設けた
例を示す要部背面図。
【図14】上記四点接触構造例の変形例を示すコンタク
トの要部斜視図。
【図15】上記コンタクトの球面形バンプに対する加圧
接触状態を示す横断面図。
【図16】同縦断面図。
【図17】同背面図。
【符号の説明】
1 BGA形ICパッケージ本体 2 球面形バンプ 3 コンタクト 4 第1接触片 5 第2接触片 6,11 第1突起 7,12 第2突起 8,13 第3突起 14 第4突起 15 逃げ溝 16,17 受圧面 P1乃至P4 接触点 R1 横直径線 A1,A2 経線 B 緯線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月10日(1999.5.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 球面形バンプに対するコンタクトの接
触構造
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はBGA形ICパッケ
ージ等の外部接点を形成する球面形バンプに対するコン
タクトの接触構造に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】特許第2620525号公報(特開平8
−78123号公報)は球面形バンプに対するコンタク
トの接触構造を示しており、この接触構造は球面形バン
プの対向する両側面に加圧接触する一対の接触片を有
し、両接触片の接触部に突起を形成し、この突起を球面
形バンプの表面に喰い込ませるようにしている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/12 H01L 23/12 L (72)発明者 中岡 友紀 東京都大田区中馬込3丁目28番7号 山一 電機株式会社内 Fターム(参考) 2G003 AA07 AG03 AG13 2G011 AA05 AA16 AA21 AC14 4M105 AA17 AA19 FF02 FF04 4M106 AA04 BA14 DJ34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球面形バンプの対向する側面にコンタクト
    が具有せる第1,第2接触片を加圧接触せしめる球面形
    バンプとコンタクトの接触構造において、上記第1接触
    片は球面形バンプの直径線の一端を通る経線上において
    同バンプの一側面に加圧接触する第1突起を有し、上記
    第2接触片は球面形バンプの上記直径線の他端を通る経
    線の両側方において同バンプの他側面に加圧接触する離
    間して配置された第2,第3突起を有することを特徴と
    する球面形バンプとコンタクトの接触構造。
  2. 【請求項2】上記第1,第2,第3突起が球面形バンプ
    の上下方向へ延在する突条によって形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の球面形バンプとコンタクト
    の接触構造。
  3. 【請求項3】上記第2,第3突起を形成する両突条が下
    方へ向け拡開せる傾斜角度を有することを特徴とする請
    求項2記載の球面形バンプとコンタクトの接触構造。
  4. 【請求項4】球面形バンプの対向する側面にコンタクト
    が具有せる第1,第2接触片を加圧接触せしめる球面形
    バンプとコンタクトの接触構造において、上記第1接触
    片は球面形バンプの直径線の一端を通る経線の両側方に
    おいて同バンプの一側面に加圧接触する離間して配置さ
    れた第1,第2突起を有し、上記第2接触片は球面形バ
    ンプの上記直径線の他端を通る経線の両側方において同
    バンプの他側面に加圧接触する離間して配置された第
    3,第4突起を有することを特徴とする球面形バンプと
    コンタクトの接触構造。
  5. 【請求項5】上記第1,第2,第3,第4突起が球面形
    バンプの上下方向へ延在する突条によって形成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の球面形バンプとコン
    タクトの接触構造。
  6. 【請求項6】上記第1,第2突起を形成する両突条が下
    方へ向け拡開せる傾斜角度を有し、同様に上記第3,第
    4突起を形成する両突条が下方へ向け拡開せる傾斜角度
    を有することを特徴とする請求項5記載の球面形バンプ
    とコンタクトの接触構造。
  7. 【請求項7】上記第1接触片の第1,第2突起間又は/
    及び上記第2接触片の第3,第4突起間に、球面形バン
    プに対する第1,第2突起の喰い込み量を設定する受圧
    面を有することを特徴とする請求項4又は5又は6記載
    の球面形バンプとコンタクトの接触構造。
  8. 【請求項8】上記第1接触片の第1,第2突起間又は/
    及び上記第2接触片の第3,第4突起間に、球面形バン
    プの球面を逃がす逃げ溝を有することを特徴とする請求
    項4又は5又は6記載の球面形バンプとコンタクトの接
    触構造。
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