JP2000009453A - 光センサおよび表面状態検査装置 - Google Patents

光センサおよび表面状態検査装置

Info

Publication number
JP2000009453A
JP2000009453A JP10180822A JP18082298A JP2000009453A JP 2000009453 A JP2000009453 A JP 2000009453A JP 10180822 A JP10180822 A JP 10180822A JP 18082298 A JP18082298 A JP 18082298A JP 2000009453 A JP2000009453 A JP 2000009453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
inspected
optical sensor
reflected
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10180822A
Other languages
English (en)
Inventor
Noritaka Hara
徳隆 原
Toshiji Takei
利治 武居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP10180822A priority Critical patent/JP2000009453A/ja
Publication of JP2000009453A publication Critical patent/JP2000009453A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査装置の表面粗さの測定精度を向上させ
る光センサおよび表面状態検査装置を提供する。 【解決手段】 検査物の被検査端部にコヒーレント光
束を照射する方向に向けた光源を設け、内面が略半球状
に形成され、その内面を対向させ、その端縁を略平行に
して間隙をあけた2つの光反射体を、前記間隙が前記被
検査端部から反射されるコヒーレント光束の正反射方向
に位置するように配設し、前記間隙により形成される円
盤状空間、またはその放射方向に拡張された空間内、も
しくはその近傍に、前記被検査端部を見込むことができ
る方向に受光面を向けた正反射方向への反射光受光側の
検出手段を配設し、前記2つの光反射体の少なくとも一
方に前記被検査端部から反射した散乱光を実質的に受光
する散乱光受光側の検出手段を配設するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハードディスク等の
板状に形成された被検査物の表面または端部の表面状態
を光学的に検査するための光センサおよび表面状態検査
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハードディスクの外周エッジ部の
ように狭く長い端部の欠け、または研磨傷等のような端
部における欠陥として認定されるような大きな傷の有
無、および端部の表面粗さ等を検査する場合、楕円鏡面
を使用するTIS(Total Integrated Scatter)法が適
用されていた。また、ハードディスクの表面粗さを検査
する場合には球面(積分球)を利用して検査する方法が
適用される場合もある。
【0003】ハードディスク1の外周エッジ部を検査す
る場合では、図16に示すように、光源2から照射され
たレーザ光3が測定端部で反射して、傷のない場合にお
ける正反射方向に向けて傷から反射する散乱光(本明細
書中これを略して正反射方向への反射光という)4を第
1の検出器5で受光し、また正反射方向への反射光以外
の散乱光6を楕円鏡7を用いて第2の検出器8に集光さ
せて受光させることにより行っていた。
【0004】また、ハードディスク1の表面粗さの測定
に球面を利用する場合には、図17に示すように、光源
2から照射されたレーザ光3が測定面で反射して生じる
正反射方向への反射光4を第1の検出器5で受光し、ま
た正反射方向への反射光以外の散乱光6を球面鏡9の壁
面に設けた孔から外部に出る光量を第2の検出器8で受
光することにより行っていた。
【0005】ハードディスク1の端面を正面にして見た
場合、その端面に傷があり、その傷がハードディスク1
の回転方向に対して直角方向に延びる縦傷であれば、入
射されたレーザ光3は回転方向と平行な方向へより強く
散乱するようになるから、端面の位置を第1焦点とする
楕円鏡7を用いて、第2焦点の位置に配設した検出器8
に左右方向への散乱光6を集光させ、その光量を測定す
ることにより、縦傷を検出して特定する。
【0006】同様に、端面に生じた傷がハードディスク
1の回転方向と平行な方向に延びる横傷であれば、入射
されたレーザ光3が上下方向へより強く散乱するように
なるから、第1の検出器5により上下方向への散乱光を
受光させ、その光量より横傷を検出して特定する。
【0007】また、表面粗さについては、球面鏡9の側
面に設けた孔を介して第2の検出器8によって受光した
散乱光量に基づき、受光量を球面全体について積分して
散乱光量の全量を求めて、表面粗さを特定する。
【0008】〔問題点〕楕円鏡7を散乱光6の集光に用
いた場合、被検査端部と受光素子を楕円の2つの焦点に
それぞれ位置合わせをしなければならない。したがっ
て、振動や位置変動などの多いインラインあるいは汎用
の検査装置などに楕円鏡7を集光器として使用すること
が困難である。
【0009】また、ハードディスク1の端面等は、鏡面
の仕上げに近くなりつつあり、その表面粗さは年々小さ
くなってきているため、大部分の散乱光6はほとんど正
反射方向からわずかにずれた位置に散乱されるので、従
来のような光学系では楕円鏡内部で反射されず、開口側
から大半が逃げてしまい、表面粗さが小さく成形された
端部の表面粗さ検査が実質的にできなかった。
【0010】球面鏡9を用いた場合には散乱光6を逃が
すことがない点で優れているが、逆に、不要な正反射方
向への反射光4を球面鏡9の外部へ逃がすことができ
ず、孔を穿設して逃がすにしても、表面状態の全てに対
応させることが困難で、測定精度を低下させる原因とな
っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における問題点に鑑みて成されたものであり、この問題
点を解決するため具体的に設定された課題は、正反射方
向への反射光を略半球状反射体間の間隙の方向に反射さ
せるとともに正反射方向以外への反射光を略半球状反射
体により集光させることにより、表面粗さの測定精度を
向上させる光センサおよび表面状態検査装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
に係る光センサは、検査物の被検査端部にコヒーレント
光束を照射する方向に向けた光源を設け、内面が略半球
状に形成され、その内面を対向させ、その端縁を略平行
にして間隙をあけた2つの光反射体を、前記間隙が前記
被検査端部から反射されるコヒーレント光束の正反射方
向に位置するように配設し、前記間隙により形成される
円盤状空間、またはその放射方向に拡張された空間内、
もしくはその近傍に、前記被検査端部を見込むことがで
きる方向に受光面を向けた正反射方向への反射光受光側
の検出手段を配設し、前記2つの光反射体の少なくとも
一方に前記被検査端部から反射した散乱光を実質的に受
光する散乱光受光側の検出手段を配設したことを特徴と
するものである。
【0013】請求項2に係る光センサは、前記正反射方
向への反射光受光側の検出手段が、前記間隙の外周側ま
たは前記被検査端部の直近に間欠的に複数個配設された
受光素子であることを特徴とする。
【0014】請求項3に係る光センサは、前記散乱光受
光側の検出手段が、前記光反射体の任意箇所の内壁面ま
たは前記光反射体の任意の部分に設けた開口もしくはそ
の開口の外側に配設された受光素子であることを特徴と
する。
【0015】請求項4に係る表面状態検査装置は、請求
項1〜3のいずれかに係る光センサと、被検査端部の測
定位置を変えるための移動手段と、前記光センサからの
出力信号を処理する信号処理手段とを備えたことを特徴
とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。ただし、この実施の形態は、発明の趣旨
をより良く理解させるため具体的に説明するものであ
り、特に指定のない限り、発明内容を限定するものでは
ない。また、従来技術と同一の部分は同一の符号を付し
て説明を省略する。
【0017】〔検査方法〕適用する表面状態の検査方法
は、被検査物としてのハードディスクの被検査端部にコ
ヒーレント光束としてレーザ光を照射し、このレーザ光
が被検査端部で反射し、正反射方向への反射光について
は鏡面側を対向させて間隙を開け縦割り状態に配設した
2つの略半球面鏡(以下、分割反射体という)の間の間
隙を含む平面上に設けられた検出器により受光し、正反
射方向への反射光以外の散乱光については分割反射体に
より集光して、分割反射体の少なくとも一方に設けられ
た検出器により受光して、得られた各光量に基づき、縦
傷、横傷、あるいは斜め傷の有無や、表面粗さ等を求め
て被検査端部の表面状態を評価する解析を行う。
【0018】〔光センサ〕このような検査方法を適用す
る光センサとしては、図1,2に示すように、レーザ光
源2と、レーザ光源2から出射するレーザ光3と、分割
反射体11,12と、正反射方向への反射光4を検出す
るため分割反射体11,12の間隙13から放射方向外
側へ離れた位置で円周上等ピッチに配置された複数個の
受光素子14a,…,14aからなる正反射方向への反
射光受光側の検出器14と、分割反射体11,12の少
なくとも一方に開けた開口15より散乱光6を検出する
ため開口15に受光素子16aを取り付けた検出器16
とによって構成される。
【0019】ハードディスク1の被検査端部と分割反射
体11,12との位置関係は、図1,2に示されるよう
に、レーザ光3が照射される被検査端部を分割反射体1
1,12の中心付近に位置させ、間隙13により形成さ
れる円盤状空間、またはその放射方向に拡張された空
間、もしくはその近傍に、ハードディスク1の被検査端
部を見込むことができる方向に受光面を向けた複数個の
受光素子14a,…,14aを配設する。
【0020】分割反射体11,12は、アルミ等の加工
し易い金属を鋳造、鍛造、プレス加工もしくは削りだし
等の方法で略半球状の形に加工した後、内面をサンドブ
ラストにより一様な粗い面に仕上げ、その上に金を蒸着
メッキして、拡散反射面を形成する。金は幅広い波長域
で高い光反射率を誇り、耐食性にも優れているので、分
割反射体11,12の内面には金メッキを施すことが望
ましいが、他のメッキを施しても良い。
【0021】光源2は、例えば、波長 633nmのHe−
Heレーザ光または波長 685nmの半導体レーザ光を被
検査端部側に照射するが、他のコヒーレント光源を使用
しても良いことは言うまでもない。レーザ光3の波長
は、赤外領域の波長であっても良いが、調整し易さ等の
点から可視光波長のものが望ましい。また、レーザ光3
は、ハードディスク1の端面に照射した場合のビーム径
が、ハードディスク回転時の振れを考慮して、ハードデ
ィスク1の厚みよりも若干大きめにすることが望まし
い。
【0022】正反射方向への反射光4を受光する検出器
14は、例えば図3のように、長方形のPD(フォトダ
イオード)からなる受光素子14a,…,14aを帯状
の取付具(図示せず)に等間隔に配置し、それを図1,
2で示すように、被検査端部が分割反射体11,12の
中心に位置する場合、前記分割反射体11,12の間に
形成された間隙13の外周側に受光面を中心に向けて等
間隔に配置する。
【0023】散乱光6を受光するための検出器16は、
散乱光6が分割反射体11,12の内面で拡散反射して
おり、内面上では一様な光強度を保つため、2分割され
た分割反射体の少なくとも一方の任意の場所に穿設した
開口15にPDからなる受光素子16a(図中の斜線
部)を取り付ければ充分である。
【0024】このように構成した光センサでは、被検査
端部に照射したレーザ光が被検査端部で反射したとき、
正反射方向への反射光4を分割反射体11,12が形成
した間隙13もしくはその延長線上に設けた検出器14
によって受光し、正反射方向への反射光4以外の散乱光
6を分割反射体11,12で集光して検出器16により
受光するので、散乱光6の検出もれがなく、したがって
正確な表面状態の評価が可能となる。しかも、散乱光6
が分割反射体11,12の内部で拡散反射しているた
め、被検査端部と検出器16との配設位置は制限を受
ず、したがって、振動や位置変動に強い検査装置が実現
できる。
【0025】〔別態様〕この実施の形態は、別態様を制
限するものではなく、同様の機能を果たす他の形態を形
成することが可能である。すなわち、図4に示すよう
に、正反射方向への反射光4を受光する検出器として
は、それぞれ分割反射体11,12の内部に、被検査端
部直近の位置に受光面を正反射方向への反射光4を見込
む方向に向けて小さな受光素子を複数個連設した受光素
子アレイ14bを複数個配設すると、少数もしくは微小
な受光素子14bにより正反射方向への反射光の測定が
可能となり、装置を効果的に小型化、簡素化することが
できる。
【0026】また、図5〜7に示すように、分割反射体
11,12の間隙13に沿って多数個の受光素子17
a,…,17aを並べた検出器17を設けると、受光素
子17aを配置できる領域が広がるため、小さな受光素
子17aを多数個配置すれば空間分解能の高い正反射方
向への反射光の測定が可能となり、少数もしくは微小な
受光素子17aにより正反射方向への反射光の測定が可
能であるため、装置の簡素化に有効である。
【0027】検出器17は、例えば図7に示すように、
長方形のPDからなる受光素子17a,…,17aを帯
状の金具17bに等間隔に配置し、それを図5,6に示
すように、分割反射体11,12の間に形成された間隙
13の外周に沿わせ、受光面を中心に向けて配置するよ
うにしても良い。その外、例えば、図1,5に示したよ
うに、被検査端部を分割反射体11,12の中心付近に
位置させたが、中心付近でなく、端部に寄っていても良
く、測定に支障のないかぎり実用上利用しやすい位置を
選択して配置して良い。
【0028】
【実施例】ここでは、表面状態検査装置のうち、実施例
1としてディスク端面の状態を検査する表面状態検査装
置を図8〜12に、また実施例2として平板の表面状態
を検査する平板表面状態検査装置を図13〜15に基づ
き具体的に説明する。
【0029】〔実施例1〕 〔表面状態検査装置〕上記の光センサを備えた表面状態
検査装置は、図8,9に示すように、ハードディスク1
を回転させるための回転移動手段である回転テーブル2
1aおよびモータ21bと、ハードディスク1を回転テ
ーブル21aに固定するための真空チャック22aおよ
び真空ポンプ22bと、ハードディスク1を水平移動さ
せるための並進移動手段であるスライドステージ23
と、ハードディスク1の端部を検査するための光センサ
24と、表面状態検査装置全体を駆動するための駆動回
路26と、光センサ24からの検査信号を演算処理する
信号処理回路27と、表面状態検査装置全体を制御する
パーソナルコンピュータ28と、これらを支持するとと
もにコンパクトにまとめて収容する筐体29とからな
る。
【0030】検査の開始から終了までの過程はパーソナ
ルコンピュータ28にプログラムを組むことによって決
めることができるが、例えば、ハードディスク1は検査
者が検査開始直前に回転テーブル21aに乗せるものと
し、検査開始命令を下すと、真空ポンプ22bが作動し
て、ディスクを真空チャック22aに固定し、ハードデ
ィスク1が回転を始めると同時にスライドステージ23
が光センサ24の方に移動して、ハードディスク1の端
部が光センサ24に挿入され、挿入が完了するとそこか
らハードディスク1が1回転する間に端部の状態の計測
がなされ、計測が終わると前記とは逆の手順で再び検査
開始直前の状態に戻って待機する、という検査過程をパ
ーソナルコンピュータ28にプログラムし、自動検査す
ることができる。
【0031】〔信号の処理と検査結果の評価〕表面状態
検査装置の信号処理回路27は、図10に示すように、
散乱光測定系と正反射方向への反射光測定系とに分けら
れ、その各々がDC(直流信号)量測定系とAC(交流
信号)量測定系に分けられている。
【0032】表面粗さについては、DC測定系で得られ
た信号の、散乱光6と正反射方向への反射光4とを比較
することにより被検査物の表面粗さを検出することがで
きる。傷については、欠陥とされる傷の種類により傷を
検出する検出器の信号強度が異なるが、AC量測定系で
得た信号の、散乱光6と正反射方向への反射光4のいず
れかの強度を検出することにより傷の有無が判定でき
る。
【0033】〔表面粗さ測定〕散乱光測定系のDC量測
定系は、検出器16の出力をI−V変換して増幅するア
ンプ31と、増幅された信号の高周波ノイズをカットす
るローパスフィルタ32と、アナログ信号をデジタル信
号に変換するAD変換ボード33と、AD変換ボード3
3からの信号を入力して信号処理するパーソナルコンピ
ュータ28とからなる。
【0034】正反射方向への反射光測定系のDC量測定
系は、検出器14に組み込まれた各PD14a,…,1
4aの出力をすべて合計した出力をI−V変換して増幅
するアンプ34と、増幅された信号の高周波ノイズをカ
ットするローパスフィルタ35と、アナログ信号をデジ
タル信号に変換するAD変換ボード33と、AD変換ボ
ード33からの信号を入力して信号処理するパーソナル
コンピュータ28とからなる。
【0035】表面粗さの程度は、検出器16によって受
光され、DC量測定系によって得られた散乱光の受光量
S、及び検出器14における各PD14a,…,14a
のDC量測定系によって得られた総受光量Tに基づき、
端部の表面粗さが粗いほど検出器14で受光した正反射
方向への反射光量が少なくなり、検出器16で受光した
散乱光量が大きくなるから、SまたはT、あるいはS/
T,S/T等で粗さの程度を算出することができる。
【0036】全散乱光量を合計した値で算出した受光量
Sの場合、そのハードディスク1の平均的な表面粗さが
表され、一周回転させた場合の各角度ごとに算出すれ
ば、そのハードディスク1の周上における表面粗さの分
布状況が得られるから、これらのデータに基づき容易に
表面粗さの判定ができる。
【0037】また、表面粗さの分布状況がわかることに
より、その表面粗さの程度を傷検出の閾値に反映させて
傷の有無の誤判定を防ぐことができる。例えば、表面粗
さが粗い位置では、傷判定の閾値を高くして、表面粗さ
による信号を傷として検出しないように自動的に閾値を
変更し、表面粗さが小さい位置では、自動的にしきい値
を低くして、傷の取り逃がしがないようにすることもで
きる。
【0038】〔傷の有無の判定〕散乱光測定系のAC量
測定系は、DC量測定系と同様の、受光量に応じて出力
された信号をI−V変換して増幅するアンプ36と、増
幅された信号の高周波ノイズをカットするローパスフィ
ルタ37の後に、信号の大きなうねりや直流成分をカッ
トするハイパスフィルター38を加えたものである。
【0039】また,正反射方向への反射光測定系のAC
量測定系は、検出器14の出力信号を受光素子アレイに
組み込まれた各PD14a,…,14aごとに個別に対
応させて入力するI−V変換して増幅するアンプ41,
…,41と、増幅された信号の高周波ノイズをカットす
るローパスフィルタ42,…,42と、信号の大きなう
ねりや直流成分をカットするハイパスフィルター43,
…,43と、その各出力信号を一定時間ごとに切り替え
て順に取り込むマルチプレクサ44と、取り込んだ各A
C信号を0〜5Vのレンジで信号処理するために各信号
にバイアス電圧2.5Vを加えるバイアス回路45と、一
律に 2.5V加えられたアナログ信号をデジタル信号に変
換するAD変換ボード33と、AD変換ボード33から
の信号を入力して信号処理するパーソナルコンピュータ
28とからなる。
【0040】傷の有無の判定は,検出器16もしくは検
出器14により得られた信号を表示した図11(a) に示
すように、上限値を閾値として、その値以上になる信号
がある場合にはその信号に応じた角度に傷が存在すると
判定する。また、検出器14の各PD14a,…,14
aにより得られた信号を表示した図11(b) に示すよう
に、信号の平均値から一定の幅で設定した上限値、下限
値を閾値として入力された信号を評価し、その閾値の範
囲内から逸脱する信号がある場合には、その逸脱した信
号に応じた傷が逸脱した信号のある位置に存在すると判
定する。
【0041】〔傷の種類の選別〕AC量測定系で得た信
号は、欠陥とされる傷の種類により、傷を検出する検出
器14または検出器16およびそれぞれの出力信号の強
度が異なるから、これを利用して傷の種類の選別を行う
ことができる。特に、検出器16のみで検出された傷は
縦傷となり、検出器16ではほとんど検出されないで、
検出器14の各PD14a,…,14aのいずれかで検
出された傷は横傷と判定する。
【0042】また、表面の粗さや研磨跡を傷として検出
するPD14a,…,14aがある場合は、同じ角度で
検出したPDが幾つあるかによって、傷の検出感度を設
定することもできる。例えば、ある角度で検出した傷の
検出PD数が6つの場合には横傷と判断し、5つの場合
には表面粗さや研磨跡であるとして傷とは判定しない
等。
【0043】また、検出器14,16でいずれも同じ角
度で傷を検出した場合、斜め傷あるいはチップと呼ばれ
る欠け傷と判定することができる。特に、チップの場合
は、検出器16での出力が大きいため、検出器16での
出力が小さいものは斜め傷として判定し、大きいものは
チップと判定する。
【0044】〔別態様〕前記表面状態検査装置は、装置
の簡素化および小型化を考慮し、ハードディスク1の並
進移動手段を用いずに回転移動手段のみを用いた形態も
有効である。図12には、回転移動手段のみを用いた表
面状態検査装置を示すが、分割反射体11,12と回転
テーブル21aの相対位置はあらかじめ固定されてお
り、検査者がハードディスク1を斜めにして光センサの
検査口に差込みながら、回転テーブル21aに乗せるよ
うに構成しても良い。
【0045】〔実施例2〕 〔平板表面状態検査装置〕光センサを備えた平板の表面
状態検査装置は、平板表面の傷の有無および表面粗さを
測定する装置であり、図13に示すように、平板46
と、この平板46をX軸およびY軸方向に並進移動させ
るXYステージ51と、以下に述べる光センサ52と、
表面状態検査装置全体を駆動する駆動回路53と、光セ
ンサ52からの信号を処理する信号処理回路54と、表
面状態検査装置全体を制御するパーソナルコンピュータ
55とからなる。
【0046】光センサ52の構成は、実施例1における
光センサ14とほぼ同一の構成であるが、被検査物であ
る平板46と光センサ52内の分割反射体11,12と
の位置関係は、実施例1におけるハードディスク1と光
センサ24との位置関係とは異なり、図14に示すよう
に、平板46と分割反射体11,12とを離して配置す
るため、平板46が分割反射体11,12の中に入り込
まない点で異なる。
【0047】平板46の位置を移動させる装置は、ベー
ス部材51aに対してX軸方向へ移動可能に組み付けた
可動支持部材51b,51bと、この可動支持部材51
b,51bにY軸方向へ移動可能に組み付けた可動平板
支持部材51c,51cとを有し、取り付けた平板46
を互いに直交する方向へ並進移動させるXYステージ5
1と、このXYステージ51を駆動する駆動回路53
と、XYステージ51の制御を行うパーソナルコンピュ
ータ55とによって構成され、光センサ52の下方に位
置して平板46を直交方向へ並進移動させることにより
平板の表面全体を検査する。
【0048】前記の相違点を除けば、光センサ52、駆
動回路53、信号処理回路54、パーソナルコンピュー
タ55の機能は、それぞれ実施例1における光センサ2
4、駆動回路22b、信号処理回路27、パーソナルコ
ンピュータ28と同一であるので、これらの機能の説明
は省略する。
【0049】この平板表面状態検査装置を使用すること
により、平板46の表面粗さが実施例1と同様にパーソ
ナルコンピュータ55の画面上にグラフとして表示さ
れ、このグラフから傷の有無も確認できる。
【0050】〔傷または表面粗さの方向性の判別〕この
平板表面状態検査装置により傷および表面粗さの方向性
が識別できる。すなわち、図15(a),(b) に示すよう
に、光センサ52に組み込まれた分割反射体11,12
の間隙13を通過してレーザ光2が平板46の表面に照
射され、傷の向きによって散乱光の強度分布に方向性が
現れることになる。
【0051】図14に示すように、その傷AまたはB
は、その方向によって、分割反射体11,12の間隙1
3に設けた検出器14の各PD14a,…,14aによ
る散乱光の受光量に強弱が生じ、各PD14a,…,1
4aが受光した値によって傷AまたはBの方向を検知
し、識別する。
【0052】この場合、全散乱光量は一定のため、検出
器14によって受光される散乱光量が多ければ、分割反
射体11または12側に設けられた検出器16により受
光される散乱光量が少なくなる。つまり、検出器14
は、ある方向の散乱光の強度を検出するための検出器と
して機能する。
【0053】同様にして、表面粗さについても、その表
面状態により、散乱光の強度分布に方向性が現れ、検出
器14がその強度分布を検出することによって方向性を
識別できるようになる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明では、請求項1に係
る光センサでは、検査物の被検査端部にコヒーレント光
束を照射する方向に向けた光源を設け、内面が略半球状
に形成され、その内面を対向させ、その端縁を略平行に
して間隙をあけた2つの光反射体を、前記間隙が前記被
検査端部から反射されるコヒーレント光束の正反射方向
に位置するように配設し、前記間隙により形成される円
盤状空間、またはその放射方向に拡張された空間内、も
しくはその近傍に、前記被検査端部を見込むことができ
る方向に受光面を向けた正反射方向への反射光受光側の
検出手段を配設し、前記2つの光反射体の少なくとも一
方に前記被検査端部から反射した散乱光を実質的に受光
する散乱光受光側の検出手段を配設したことによって、
被検査物の表面に2つの反射体の間隙を通過させて照射
したコヒーレント光束が前記表面で反射したとき、正反
射方向への反射光を間隙によって逃がすことができ、正
反射方向以外への散乱光を2つの反射体で集光するの
で、散乱光の検出もれがなく、正確な表面状態の検出が
でき、さらに、散乱光が2つの反射体の内部で拡散反射
しているため、被検査面と受光素子の配設位置が制限を
受けず、振動や位置変動に強い検査装置を実現すること
ができる。
【0055】また、請求項2に係る光センサでは、前記
正反射方向への反射光受光側の検出手段が、前記間隙の
外周側または前記被検査端部の直近に間欠的に複数個配
設された受光素子であることによって、間欠的に複数個
配設された各受光素子の受光量によって正反射方向の散
乱光の散乱状態を正確に検出でき、傷または表面粗さの
方向性を検出することができるようになり、従来よりも
さらに詳しく物体の表面形状を識別することができる。
また、少ない受光素子によって被検査端部の表面状態の
検査を精度良く実行できるとともに検査装置の簡素化お
よび小型化を効果的に実現することができる。
【0056】また、請求項3に係る光センサでは、前記
散乱光受光側の検出手段が、前記光反射体の任意箇所の
内壁面または前記光反射体の任意の部分に設けた開口も
しくはその開口の外側に配設された受光素子であること
によって、球面鏡を利用した光センサを用いて空間分解
能の高い測定を可能とし、傷や表面粗さの方向性を含め
た表面状態を検出することができる自動検査装置を容易
に実現することができる。2つの反射体の内面で拡散反
射した一様な光強度を受光でき、小さな受光素子であっ
ても正確に散乱光量を測定することができる。また、受
光素子の取り付けが容易となり、取付精度および製作性
が向上して、製品品質を向上させるとともにコスト低減
に寄与することができる。
【0057】また、請求項4に係る光センサでは、請求
項1〜3のいずれかに係る光センサと、被検査端部の測
定位置を変えるための移動手段と、前記光センサからの
出力信号を処理する信号処理手段とを備えたことによっ
て、球面鏡を利用した光センサを用いて空間分解能の高
い測定を可能とし、傷や表面粗さの方向性を含めた表面
状態を検出することができる自動検査装置を容易に実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における光センサを示す正
面方向断面説明図である。
【図2】図1に対する平面説明図である。
【図3】実施の形態における光センサの正反射方向の受
光用に配置された検出器を示す平面説明図である。
【図4】実施の形態における被検査面直近の位置に配置
された検出器を有する光センサを示す説明図である。
【図5】実施の形態における正反射方向の受光用に間隙
に沿って配置された検出器を有する光センサを示す断面
説明図である。
【図6】図5に対する平面説明図である。
【図7】実施の形態における光センサの正反射方向の受
光用に配置された検出器を示す平面説明図である。
【図8】実施例1における表面状態検査装置を示す斜視
図である。
【図9】実施例1における光センサを示す概略説明図で
あり、(a)は正面方向断面説明図、(b)は平面説明
図である。
【図10】実施例1における信号処理系を示すブロック
図である。
【図11】実施例1における傷検査評価法の説明用グラ
フである。
【図12】実施例1に対する別形態を示す説明図であ
る。
【図13】実施例2における平板表面状態検査装置を示
す斜視図である。
【図14】実施例2における光センサを示す斜視説明図
である。
【図15】実施例2における光センサの機能を示す斜視
説明図であり、(a)は縦傷Aに対する反射方向を示す
斜視説明図、(b)は横傷Bに対する反射方向を示す正
面説明図である。
【図16】従来のハードディスク端部の傷検査を示す説
明図であり、(a)は楕円鏡を用いた表面状態検査装置
を示す正面説明図、(b)は平面説明図である。
【図17】従来のディスク表面状態検査装置を示す側面
説明図である。
【符号の説明】
1 ハードディスク 2 レーザ光源 3 レーザ光 4 正反射方向への反射光 6 散乱光 11,12 分割反射体 13 間隙 14,16,17 検出器(検出手段) 14a,16a,17a 受光素子 14b 受光素子アレイ 15 開口 21a 回転テーブル(移動手段) 21b 回転モータ 22a 真空チャック 22b 真空ポンプ 23 スライドステージ(移動手段) 24 光センサ 26 駆動回路 27 信号処理回路(信号処理手段) 28 パーソナルコンピュータ 29 筐体 31,34,36,41 I−V変換アンプ 32,35,37,42 ローパスフィルター 33 AD変換ボード 38,43 ハイパスフィルター 44 マルチプレクサ 45 バイアス回路 46 平板 51 XYステージ 51a ベース部材 51b 可動支持部材 51c 可動平板支持部材 52 光センサ 53 駆動回路 54 信号処理回路(信号処理手段) 55 パーソナルコンピュータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査物の被検査端部にコヒーレント光束を
    照射する方向に向けた光源を設け、内面が略半球状に形
    成され、その内面を対向させ、その端縁を略平行にして
    間隙をあけた2つの光反射体を、前記間隙が前記被検査
    端部から反射されるコヒーレント光束の正反射方向に位
    置するように配設し、前記間隙により形成される円盤状
    空間、またはその放射方向に拡張された空間内、もしく
    はその近傍に、前記被検査端部を見込むことができる方
    向に受光面を向けた正反射方向への反射光受光側の検出
    手段を配設し、前記2つの光反射体の少なくとも一方に
    前記被検査端部から反射した散乱光を実質的に受光する
    散乱光受光側の検出手段を配設したことを特徴とする光
    センサ。
  2. 【請求項2】前記正反射方向への反射光受光側の検出手
    段が、前記間隙の外周側または前記被検査端部の直近に
    間欠的に複数個配設された受光素子であることを特徴と
    する請求項1記載の光センサ。
  3. 【請求項3】前記散乱光受光側の検出手段が、前記光反
    射体の任意箇所の内壁面または前記光反射体の任意の部
    分に設けた開口もしくはその開口の外側に配設された受
    光素子であることを特徴とする請求項1記載の光セン
    サ。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに係る光センサ
    と、被検査端部の測定位置を変えるための移動手段と、
    前記光センサからの出力信号を処理する信号処理手段と
    を備えたことを特徴とする表面状態検査装置。
JP10180822A 1998-06-26 1998-06-26 光センサおよび表面状態検査装置 Pending JP2000009453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10180822A JP2000009453A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 光センサおよび表面状態検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10180822A JP2000009453A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 光センサおよび表面状態検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000009453A true JP2000009453A (ja) 2000-01-14

Family

ID=16089971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10180822A Pending JP2000009453A (ja) 1998-06-26 1998-06-26 光センサおよび表面状態検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000009453A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8179524B2 (en) 2008-08-29 2012-05-15 Fujifilm Corporation Hard disk inspection apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8179524B2 (en) 2008-08-29 2012-05-15 Fujifilm Corporation Hard disk inspection apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5875029A (en) Apparatus and method for surface inspection by specular interferometric and diffuse light detection
EP1131623B1 (en) Detection system for nanometer scale topographic measurements of reflective surfaces
US5661556A (en) System for measuring the total integrated scatter of a surface
JP5390853B2 (ja) 表面検査システム
EP1877758B1 (en) Wafer edge inspection
JP4519455B2 (ja) X線反射計用のビームセンタリング方法及び角度較正方法
JPH0153401B2 (ja)
JP3425590B2 (ja) 端部傷検査方法およびその装置
JPH0695075B2 (ja) 表面性状検出方法
JPH0329318B2 (ja)
TWI591325B (zh) 晶圓檢測系統及用以在晶圓檢測系統中監視入射光束位置之結構及方法
JP2001174415A (ja) 欠陥検出光学系および表面欠陥検査装置
JP4215220B2 (ja) 表面検査方法及び表面検査装置
JP5219487B2 (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査プログラム
JPH0758268B2 (ja) 空間フィルタと面構造をモニタするシステム
JP2000009453A (ja) 光センサおよび表面状態検査装置
JP3338080B2 (ja) ディスク外周部検査装置
JPH0875597A (ja) 非球面偏心測定機
JP2004163129A (ja) 欠陥検査方法
JPH11230912A (ja) 表面欠陥検出装置及びその方法
JP3432273B2 (ja) 異物検査装置及び異物検査方法
US6078391A (en) Method and system for segmented scatter measurement
JPS5933855B2 (ja) 表面検査方法
US6700657B1 (en) System and method for detecting surface roughness
CN111316090A (zh) 透明或半透明材料微观缺陷检测系统及方法