JP2000009069A - 回転式流体機械 - Google Patents

回転式流体機械

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JP2000009069A
JP2000009069A JP10174529A JP17452998A JP2000009069A JP 2000009069 A JP2000009069 A JP 2000009069A JP 10174529 A JP10174529 A JP 10174529A JP 17452998 A JP17452998 A JP 17452998A JP 2000009069 A JP2000009069 A JP 2000009069A
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cylinder
fluid machine
vane
chamber
piston
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JP10174529A
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English (en)
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Mitsuhiro Ikoma
光博 生駒
Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
Fumitoshi Nishiwaki
文俊 西脇
Terumaru Harada
照丸 原田
Hidenobu Shintaku
秀信 新宅
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C1/00Rotary-piston machines or engines
    • F01C1/30Rotary-piston machines or engines having the characteristics covered by two or more groups F01C1/02, F01C1/08, F01C1/22, F01C1/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
    • F01C1/34Rotary-piston machines or engines having the characteristics covered by two or more groups F01C1/02, F01C1/08, F01C1/22, F01C1/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F01C1/08 or F01C1/22 and relative reciprocation between the co-operating members
    • F01C1/344Rotary-piston machines or engines having the characteristics covered by two or more groups F01C1/02, F01C1/08, F01C1/22, F01C1/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F01C1/08 or F01C1/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member
    • F01C1/348Rotary-piston machines or engines having the characteristics covered by two or more groups F01C1/02, F01C1/08, F01C1/22, F01C1/24 or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F01C1/08 or F01C1/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member the vanes positively engaging, with circumferential play, an outer rotatable member

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑性の乏しいHFC134aやHCなどが
作動媒体であっても、ベーン先端の摺動負荷を低減し、
高信頼性、高効率の回転式流体機械を提供する。 【解決手段】 シリンダ23に対して偏心した円柱状の
ピストン24と、先端がシリンダ23の内面と接するこ
とで吸入室26と圧縮室27を形成するベーン28aを
設け、ピストン24とシリンダ23を同一方向に回転さ
せる。ベーン28aは凸円弧、シリンダ23は凹円弧な
ので潤滑油膜の形成に適す。また、摺動速度も遅くな
る。したがって、ベーン28aの先端や、シリンダ23
の内面の摩耗がほとんどなく、高信頼性、高効率とな
る。さらに中間圧室22を設け、吸入室26と中間圧室
22、圧縮室27と中間圧室22との間のシール性を確
保すればよい構成としたので、シール部の面圧を低減で
き、高信頼性、高効率となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷蔵庫や空調
機等に用いられる圧縮機など、また、流体を輸送するポ
ンプなどの回転式流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な回転式流体機械であるロータリ
ー圧縮機はそのコンパクト性や構造が簡単なことから、
冷凍冷蔵庫や空調機などに多く使用されている。圧縮機
の主要構成部品であるベーンやローラなどの圧縮機構部
は、例えば、川平著、密閉形冷凍機(平成5年)第14
頁、図6.1に記載されている。
【0003】以下に、図6および図7を用いて、従来の
ロータリー圧縮機の動作について説明する。
【0004】図6は従来のロータリー圧縮機の縦断面図
であり、図7はそのA−A部(シリンダ中央部)の横断
面図である。密閉容器1内に、偏心部を有するクランク
軸2とクランク軸2を支える軸受3、4とシリンダ5と
ベーン6と前記シリンダ5内で偏心回転するローラ7と
からなる圧縮機構部を構成している。先端が円弧状のベ
ーン6はシリンダ5のベーン溝8内を往復運動し、かつ
その先端部は、スプリング9によるばね力およびシリン
ダ5の内外の圧力差による力によって、ローラ7の外周
面に押し付けられて、ローラ7の外周部と接触摺動し、
シリンダ5内を吸入室10と圧縮室11に分割してい
る。
【0005】Oはシリンダ5とクランク軸2の中心で、
クランク軸2は中心Oからeだけ偏心したPを中心とす
る偏心部(以降クランクピンと称す)12を有し、クラ
ンクピン12にはローラ7が嵌合されており、ステータ
13およびローター14からなる電動機によりクランク
軸2が回転してローラ7がシリンダ5内を公転すること
により、冷媒ガスを吸込口15から吸い込み、吐出口1
6に圧縮しながら送る。吐出口16の冷媒ガスは吐出弁
17を通り冷凍サイクル側に送られることにより圧縮作
用を行うものである。
【0006】また、これとは別にスライディングベーン
型ロータリー圧縮機と呼ばれるもの(図示せず)があ
り、シリンダ内で、回転ピストンに設けられたベーン溝
に、出入り自在に備えられたベーンがピストンとともに
回転して圧縮作用を行うものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、ベーン6の先端部は円弧曲面であり、
ローラ7の外周面も円形状曲面(円筒面)であるので、
ベーン6とローラ7の接触状態は等価的には小円筒と大
円筒の凸面同士の接触となる。したがって、接触状態は
線接触状態で、接触面積が小さくなり、単位面積当たり
の加重すなわち接触応力が大きくなり、ベーン6とロー
ラ7の接触摺動条件は過酷なものとなり、摩耗が生じや
すく、摺動損失も大きくなるものである。
【0008】また、ローラ7の自転数もローラ7の内周
面とクランクピン12との摺動抵抗と、ローラ7の外周
面とベーン6の先端との摺動抵抗の差などで決まるもの
であり、ローラ7の自転数は非常に不安定である(一般
にクランク軸2の回転数を3500rpmで運転した
時、ローラの自転数は数十〜数百rpm程度)。このた
め、ベーン6の先端とローラ7の摺動面は、すべり速度
が条件により変わり、不安定なすべり摺動となる。
【0009】さらに、塩素を含まない代替冷媒、例えば
HFC134aなどを用いた場合、冷媒自体の潤滑効果
が乏しく、摺動部の油膜が切れた場合に著しく潤滑性が
低下する問題があり、特にロータリ圧縮機の場合油膜の
できにくいローラ7外周とベーン6先端との間で摩耗が
生じやすく、著しく寿命が短くなるという問題があっ
た。
【0010】また、スライディングベーン型ロータリー
圧縮機の場合には、凸円弧のベーンと凹円弧のシリンダ
内面との摺動になり、接触の形状としては先に説明した
物より有利ではあるが、ベーン先端の摺動速度は回転数
とシリンダ内径に比例して大きくなるため、非常に過酷
な摺動条件となり、長寿命を要求される冷凍冷蔵庫用や
空調用には不向きであった。
【0011】本発明は、上述した従来の回転式流体機械
の課題を考慮し、ベーン先端の摺動部負荷を低減し、信
頼性が高く長寿命化すると共に、摺動損失を軽減し、高
効率化を図った回転式流体機械を提供することを目的と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、シェル内に設
けられた中間圧室の内側に、円柱状の中空部を有するシ
リンダと、前記中空部内に前記シリンダと近接するよう
に偏心して配置された円柱状のピストンと、前記ピスト
ンの外周に設けられた少なくとも一つのベーン溝と、前
記各ベーン溝に出入り自在にはめ込まれ、先端が前記シ
リンダの内面と近接することによって、少なくとも一つ
の吸入室と少なくとも一つの圧縮室を形成するベーンを
設けると共に、前記ピストンと前記シリンダを同一方向
に回転させる駆動手段を備えたことを特徴とする回転式
流体機械である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0014】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態である回転式流体機械の要部断面図であり、図2は
A−O−Bに沿った回転式流体機械の縦断面図であり、
図3はC−O−Bに沿った回転式流体機械の縦断面図で
ある。
【0015】本実施の形態における回転式流体機械は、
冷媒としてHFC134aやハイドロカーボン(HC)
等の塩素を含まない流体を作動媒体とした冷凍サイクル
装置の圧縮機として機能する回転式流体機械である。
【0016】シェル21内に設けられた中間圧室22の
内側に、円柱状の中空部を有するシリンダ23と、前記
中空部内にシリンダ23と近接するように偏心して配置
された円柱状のピストン24と、このピストン24の外
周に設けられたベーン溝25a、25bと、前記各ベー
ン溝25a、25bに出入り自在に嵌挿されたベーン2
8a、28bを設ける。さらに各ベーンの先端がシリン
ダ23の内面と近接することによって、吸入室26と圧
縮室27を形成している。また、ピストン24とシリン
ダ23を同一方向に回転させる駆動手段としてローター
29およびステータ30とからなる電動要素と偏心継手
機構31が備えられており、ピストン24の回転軸32
の回転をシリンダ23の回転軸34に伝える働きをして
いる。
【0017】また、前記中間圧室22は、ピストン24
の回転軸32を回転支持する第一軸受部材33と、シリ
ンダ23の回転軸34を回転支持する第二軸受部材35
との間に、隔壁36を用いて構成されている。
【0018】なお、シリンダ23の回転軸34は、シリ
ンダ23の一方の端面に形成された鏡板37を介して、
シリンダ23に連結される構成としている。
【0019】さらに、シリンダ23の一方の端面に形成
された鏡板37の背面には、シェル21と、シェル21
内に設けられた中間圧室22との連通を防止するシール
機構38が設けられている。
【0020】また、吸入室26は吸入管39と連通し、
圧縮室27は吐出弁(図示せず)を介してシェル21内
および吐出管40に連通されている。
【0021】以下に、図1、図2および図3を用いて、
本発明の一実施の形態である回転式流体機械の動作につ
いて説明する。
【0022】ローター29およびステータ30からなる
電動要素を作動させることにより、ピストン24の回転
軸32が駆動され、これと一体のピストン24も回転す
る。またこの回転力は偏心継手機構31を介して、ピス
トン24の回転軸L1に対してe1だけ偏心して配置され
たシリンダ23に伝わり、シリンダ23はL2を回転軸
としてピストン24に同期して、矢印で示す方向に回転
する。この時、ベーン28a、28bは遠心力および背
圧によりシリンダ23の内面に近接するよう、ピストン
24に設けられたベーン溝25a、25b内を出入りし
ながら、ピストン24と共にL1を回転軸として回転す
る。
【0023】これにより、ベーン28aの回転の進行方
向側に形成される圧縮室27は回転に伴って容積を減
じ、逆方向に形成される吸入室26は容積を増すことに
なり、冷凍サイクル中から、吸入管39を介して吸入ポ
ート41から吸入された流体(例えばHFC134a)
は、圧縮されて吐出ポート60、吐出弁61を介して、
いったんシェル21内に吐き出された後、吐出管40か
ら冷凍サイクル中に戻される。なお、本実施例では2枚
のベーン28a、28bを設けているため、一回転につ
き2回の吸入、吐出が行われるものである。
【0024】本実施の形態では、シェル21内に設けら
れた中間圧室22の内側に、円柱状の中空部を有するシ
リンダ23と、前記中空部内にシリンダ23と近接する
ように偏心して配置された円柱状のピストン24とを設
けている。そして、ピストン24の外周に設けられたベ
ーン溝25a、25bと、前記各ベーン溝25a、25
bに出入り自在にはめ込まれ、先端がシリンダ23の内
面と近接することによって、吸入室26と圧縮室27を
形成するベーン28a、28bを設ける。そして、ピス
トン24とシリンダ23を同一方向に回転させる駆動手
段としてローター29およびステータ30とからなる電
動要素と偏心継手機構31を設けた構成としたため、ベ
ーン28a、28bの先端とシリンダ23の内面との摺
動は、ベーン28a、28b側は凸円弧でシリンダ23
側は凹円弧となり、油膜形成に適した形状である。しか
も1回転あたり偏心量e1の2倍に相当するシリンダ2
3の内面部分との安定した往復摺動であり、シリンダ2
3の内径の大小に依存せず、摺動速度も従来のスライデ
ィングベーン型ロータリー圧縮機に比べて格段に遅いも
のである。そのため、流体自体に塩素を含まず潤滑性の
乏しいHFC134aや、HC冷媒などを冷媒として用
いた場合にも、ベーン28a、28bの先端や、シリン
ダ23の内面の摩耗がほとんどなく、信頼性が高く長寿
命を実現できると共に、この部分の摺動損失をも低減で
き高効率化を図れるものである。シリンダ23、ピスト
ン24などの圧縮機構部が中間圧室22の内側にあるた
め、低圧側や高圧側に配置する場合に比べ、圧縮室との
圧力差を小さくでき、流体の漏れによる損失を最小限に
押さえることができるものである。
【0025】また、本実施の形態では、2枚のベーン2
8a、28bを用いていたが、本発明はこれに限らず、
ベーンを1枚にしても流体機械として同様の機能を発揮
するものであり、さらにベーンの枚数を3枚以上に増加
させることにより、1回転中の駆動トルクの変動を小さ
くでき、低振動化を図れることは明らかである。加え
て、回転軸32にはクランク部がなく、回転バランス的
には非常に良好であり、低振動・低騒音の回転式流体機
械を提供できるものである。
【0026】さらに、回転軸32とピストン24はとも
に円柱状の形状であり、しかも回転軸を一致させている
ため、容易に一体成形することができ、部品点数の削減
および低コスト化が図れるなど実用上多大な効果が発揮
できるものである。
【0027】また、中間圧室22は、第一軸受部材33
と、第二軸受部材35の間に、隔壁36を設けることに
より構成し、シリンダ23の回転軸34は、シリンダ2
3の一方の端面に形成された鏡板37を介して、シリン
ダ23に連結される構成とすることにより、部品点数の
削減とコンパクト化を実現できるものである。
【0028】さらに、シリンダ23の一方の端面に形成
された鏡板37の背面には、シェル21と、シェル21
内に設けられた中間圧室22との連通を防止するシール
機構38が設けられているため、簡単な構成で、シリン
ダ23の鏡板37の背面からの流体の漏れを防止でき、
高効率化が実現できるものである。
【0029】さらに、ローター29およびピストン24
の回転軸を一致させ、e1だけ偏心して配置されたシリ
ンダ23を、そのシリンダ23の鏡板37の部分に配置
された偏心継手機構31を用いて同期回転させる機構と
したため、部品点数も少なく、コンパクトな回転式流体
機械を提供できるものである。
【0030】(実施の形態2)図4は本発明の異なる実
施の形態である回転式流体機械の圧縮機構部の部分断面
図である。他の部分の形態は実施の形態1と同様であ
り、同一の機能部品には同一番号を付して示している。
【0031】本実施の形態においては、シェル21内に
設けられた中間圧室22の圧力を、運転条件に応じて調
節可能とするために、第一軸受部材33の中間圧室22
に面する部分に第1開口部42を有し、低圧流体の通路
となる部分に第2開口部43を有する圧力調節機構44
が設けられている。なお、この圧力調節機構44は調節
バネ45とボール弁46などから構成され、中間圧室2
2の圧力が所定の圧力よりも高くなった場合に作動し、
中間圧室22の流体を低圧側に逃がすことにより、所定
の圧力を維持する機能を果たすものであり、中間圧室2
2の圧力を調節可能とする。
【0032】前記圧力調節機構44を設けることによ
り、何らかの理由(例えばシール機構38でのわずかな
漏れ)により、中間圧室22の圧力が所定の圧力より高
くなった場合に、シリンダ23の鏡板37の背面に過大
な圧力がかかり、シリンダ23を上方、第一軸受部材3
3の方向に押しつける力が大きくなり過ぎ、シリンダ2
3が回転することによる、この部分での摩擦損失の増大
や、異常摩耗の発生を防止できるものである。
【0033】(実施の形態3)図5は本発明の異なる実
施の形態である回転式流体機械の圧縮機構部の部分断面
図である。他の部分の形態は実施の形態1と同様であ
り、同一の機能部品には同一番号を付して示している。
【0034】本実施の形態においては、シェル21内に
設けられた中間圧室22の圧力を、運転条件に応じて調
節可能とするために、第一軸受部材33の中間圧室22
に面する部分に第1開口部47を有し、高圧側となるシ
ェル21内に第2開口部48を有する圧力調節機構49
が設けられている。なお、この圧力調節機構49は調節
バネ50とボール弁51などから構成され、中間圧室2
2の圧力が所定の圧力よりも低くなった場合に作動し、
シェル21内の高圧流体を中間圧室22に導くことによ
り、所定の圧力を維持する機能を果たすものであり、中
間圧室22の圧力を調節可能とする。
【0035】前記圧力調節機構49を設けることによ
り、何らかの理由(例えばシリンダ23と第一軸受部材
33の摺動部の隙間を介して、中間圧室22と吸入室2
6が連通状態となった場合など)により、中間圧室22
の圧力が所定の圧力より低くなった場合に、シリンダ2
3の鏡板37の背面にかかる圧力が過小となる。この場
合、シリンダ23を下方、第二軸受部材35の方向に押
し下げることになり、そのためシリンダ23と第一軸受
部材33の摺動部の隙間が益々大きくなり、漏れ量が増
大し圧縮機としての作用を成さなくなるのを防止できる
ものである。
【0036】また、中間圧室22の圧力が所定の圧力よ
り低くなった場合に、シリンダ23の内部の圧力によ
り、シリンダ23を下方、第二軸受部材35の方向に押
しつける力が大きくなり過ぎ、シリンダ23が回転する
ことによる、この部分での摩擦損失の増大や、異常摩耗
の発生を防止できるものである。
【0037】また、上述した実施の形態2、実施の形態
3の回転式流体機械では、低圧側に連通する圧力調節機
構44と高圧側に連通する圧力調節機構49を、それぞ
れの圧縮機に設けた構成として説明したが、同一の圧縮
機に2つの圧力調節機構44、49を設けることによ
り、より精度良く中間圧室22の内部を所定の圧力に保
つことができるものである。
【0038】なお、本発明の回転式流体機械において取
り扱う流体は、上述した第1〜第3の実施の形態におい
ては、HFC134aやHC冷媒等の塩素を含まない流
体が作動媒体であるとして説明したが、これに限るもの
ではない。
【0039】また、上述した実施の形態1〜実施の形態
3の回転式流体機械は、吐出弁を設けた圧縮機であると
して説明したが、同様の構成で吐出弁を廃止することに
よって、流体ポンプとして用いることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、ベーンの先端とシリンダの内面との摺動
は、ベーン側は凸円弧でシリンダ側は凹円弧となり、油
膜形成に適した形状であり、しかも1回転あたり偏心量
1の2倍(シリンダとピストンを同期回転させた場
合)に相当するシリンダの内面部分との安定した往復摺
動であり、シリンダの内径の大小に依存せず、摺動速度
も従来のスライディングベーン型ロータリー圧縮機に比
べて格段に遅いものである。そのため、流体自体に塩素
を含まず潤滑性の乏しいHFC134aなどを冷媒とし
て用いた場合にも、ベーンの先端や、シリンダの内面の
摩耗がほとんどなく、信頼性が高く長寿命を実現できる
と共に、この部分の摺動損失をも低減でき高効率化を図
れるものである。
【0041】さらに、シリンダ、ピストンなどの圧縮機
構部が中間圧室の内側にあるため、低圧側や高圧側に配
置する場合に比べ、圧縮室との圧力差を小さくでき、流
体の漏れによる損失を最小限に押さえることができるも
のである。
【0042】また、中間圧室の圧力を、運転条件に応じ
て調節可能としたため、シリンダの端面と軸受部材との
摺動部の摩擦損失の増大や異常摩耗を防止し、常に最適
な状態で運転できるものである。
【0043】さらに、回転バランスの良化による低振動
・低騒音の回転式流体機械を提供することができるなど
多大な効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である回転式流体機械の
駆動部の断面概略図
【図2】同回転式流体機械のA−O−B縦断面概略図
【図3】同回転式流体機械のC−O−B縦断面概略図
【図4】本発明の異なる実施の形態である回転式流体機
械の圧縮機構部の部分断面図
【図5】本発明の異なる実施の形態である回転式流体機
械の圧縮機構部の部分断面図
【図6】従来のロータリー圧縮機の縦断面図
【図7】同圧縮機のA−A部の横断面図
【符号の説明】
21 シェル 22 中間圧室 23 シリンダ 24 ピストン 25a ベーン溝 25b ベーン溝 26 吸入室 27 圧縮室 28a ベーン 28b ベーン 31 偏心継手機構 32 ピストンの回転軸 33 第一軸受部材 34 シリンダの回転軸 35 第二軸受部材 36 隔壁 37 鏡板 38 シール機構 41 吸入ポート 44 圧力調節機構 45 調節ばね 46 ボール弁 49 圧力調節機構 50 調節ばね 51 ボール弁 60 吐出ポート 61 吐出弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西脇 文俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 原田 照丸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 新宅 秀信 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H040 AA09 BB02 BB11 CC06 CC09 CC14 DD04 DD07 DD11 DD14 DD31 DD33

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シェルと、前記シェル内に設けられた中間
    圧室と、前記中間圧室の内側に設けられた円柱状の中空
    部を有するシリンダと、前記中空部より半径が小さい略
    円柱状でありかつ前記中空部内で前記シリンダに近接す
    る所定幅偏心して設けられたピストンと、前記中空部と
    前記ピストンとで形成されたシリンダ室と、前記ピスト
    ンの外周に設けられた少なくとも一つのベーン溝と、前
    記各ベーン溝に摺動自在に嵌挿されたベーンと、前記ピ
    ストンと前記シリンダとを同一方向に回転させる駆動手
    段とを備え、さらに前記ベーン先端が前記シリンダの内
    面に近接することで前記シリンダ室を分割して、少なく
    とも二つのシリンダ分割室を備えたことを特徴とする回
    転式流体機械。
  2. 【請求項2】前記ピストンの回転軸を回転支持する第一
    軸受部材と、前記シリンダの回転軸を回転支持する第二
    軸受部材とを備え、前記第一軸受部材と前記第二軸受部
    材との間に前記シェルとの隔壁を設けることにより前記
    中間圧室を構成し、前記シリンダと前記第一軸受部材お
    よび前記第二軸受部材とのシール面が、前記シリンダ分
    割室を前記中間圧室と分離する構成としたことを特徴と
    する請求項1記載の回転式流体機械。
  3. 【請求項3】前記シリンダの一方の端面に鏡板を備え、
    前記シリンダと前記シリンダの回転軸とを前記鏡板を介
    して連結したことを特徴とする請求項1または2記載の
    回転式流体機械。
  4. 【請求項4】前記鏡板に、前記シェルと前記中間圧室と
    の連通を防止するシール機構を設けたことを特徴とする
    請求項3に記載の回転式流体機械。
  5. 【請求項5】シェル内に設けられた前記中間圧室の圧力
    を調節可能としたことを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4記載の回転式流体機械。
  6. 【請求項6】前記シリンダ分割室から流体を吐き出す流
    路上に吐出弁を備えたことを特徴とする請求項1ないし
    5いずれかに記載の回転式流体機械。
  7. 【請求項7】塩素を含まない流体を作動媒体とすること
    を特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載の回転式
    流体機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101331761B1 (ko) * 2010-07-12 2013-11-20 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 베인형 압축기

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