JP2000008855A - 予混合強制点火ディーゼルエンジン - Google Patents
予混合強制点火ディーゼルエンジンInfo
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- ignition
- fuel
- cylinder
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 予混合強制点火ディーゼルエンジンに関し、
希薄予混合気への着火を点火時期に確実に行う。 【解決手段】 圧縮工程の早期にメイン燃料弁5から9
5%の燃料を噴射し、希薄予混合気を形成せしめ、ピス
トン2が上死点まで移動した工程において点火用燃料弁
7から残りの5%の燃料を副室15に噴出し、自着火で
燃焼させる。その炎はしぼり部15aからシリンダ1内
に入り、シリンダ1内の希薄予混合気に着火させ、予混
合燃焼させるので着火時点での予混合気への点火が確実
になされる。
希薄予混合気への着火を点火時期に確実に行う。 【解決手段】 圧縮工程の早期にメイン燃料弁5から9
5%の燃料を噴射し、希薄予混合気を形成せしめ、ピス
トン2が上死点まで移動した工程において点火用燃料弁
7から残りの5%の燃料を副室15に噴出し、自着火で
燃焼させる。その炎はしぼり部15aからシリンダ1内
に入り、シリンダ1内の希薄予混合気に着火させ、予混
合燃焼させるので着火時点での予混合気への点火が確実
になされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は予混合強制点火ディ
ーゼルエンジンに関し、自着火による予混合燃料の非制
御燃焼を防止すると共に、点火用燃料による確実な着火
を行い、点火させるようにしたものである。
ーゼルエンジンに関し、自着火による予混合燃料の非制
御燃焼を防止すると共に、点火用燃料による確実な着火
を行い、点火させるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のディーゼルエンジンのピス
トンの作動を示す図であり、図において(e)はピスト
ンの位置を示す図であり、クランクの回転角を示し、各
回転角でのピストンの位置での工程をそれぞれ(a),
(b),(c),(d)で示している。(a)ではピス
トン2が−180°(下死点)から徐々に上昇し始め、
シリンダ1内で空気30aを圧縮し始める。(b)では
ピストン2が徐々に上昇して空気を30bのように圧縮
し、90°の位置まできた状態、(c)は0°の上死点
まで圧縮し、この時点でメイン燃料弁5から燃料31a
を全量噴射し、拡散燃焼31bが行なわれる状態を示
し、(d)は90°の位置まで移動し、ピストンを押し
下げ、クランクを回転させた状態を示し、この状態では
混合気濃度、ガス温度に不均一の領域が生じ、燃焼後期
の空気量が不足となり、この領域でスモーク32が発生
する。
トンの作動を示す図であり、図において(e)はピスト
ンの位置を示す図であり、クランクの回転角を示し、各
回転角でのピストンの位置での工程をそれぞれ(a),
(b),(c),(d)で示している。(a)ではピス
トン2が−180°(下死点)から徐々に上昇し始め、
シリンダ1内で空気30aを圧縮し始める。(b)では
ピストン2が徐々に上昇して空気を30bのように圧縮
し、90°の位置まできた状態、(c)は0°の上死点
まで圧縮し、この時点でメイン燃料弁5から燃料31a
を全量噴射し、拡散燃焼31bが行なわれる状態を示
し、(d)は90°の位置まで移動し、ピストンを押し
下げ、クランクを回転させた状態を示し、この状態では
混合気濃度、ガス温度に不均一の領域が生じ、燃焼後期
の空気量が不足となり、この領域でスモーク32が発生
する。
【0003】図7は上記のスモーク32の発生する状態
を説明する図であり、メイン燃料弁5から噴射された燃
料31aの周囲には火炎40が生じ、領域43内は燃料
の過薄化、低温化の状態が生じ、その結果、NOx発生
領域41、スモーク発生領域42が生ずる。
を説明する図であり、メイン燃料弁5から噴射された燃
料31aの周囲には火炎40が生じ、領域43内は燃料
の過薄化、低温化の状態が生じ、その結果、NOx発生
領域41、スモーク発生領域42が生ずる。
【0004】上記のようなスモークの発生やNOx量を
低減するために空気と燃料とを予め混合した予混合燃料
を用いて予混合燃焼させる方式が実現しているが、この
ような予混合燃焼方式では、拡散燃焼が起る前に予混合
燃料の自着火が発生し、燃焼のタイミングの制御が不能
となってしまい、このような自着火を防止し、確実な燃
焼を行わせ、かつ、(d)で示すようにスモーク22が
発生し、NOxの発生量が増加するが、これを防止する
ことが望まれている。
低減するために空気と燃料とを予め混合した予混合燃料
を用いて予混合燃焼させる方式が実現しているが、この
ような予混合燃焼方式では、拡散燃焼が起る前に予混合
燃料の自着火が発生し、燃焼のタイミングの制御が不能
となってしまい、このような自着火を防止し、確実な燃
焼を行わせ、かつ、(d)で示すようにスモーク22が
発生し、NOxの発生量が増加するが、これを防止する
ことが望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
ディーゼルエンジンにおいては、混合気の濃度やガス温
度の不均一が発生し、スモークの発生やNOx量が増大
するが、この対策として予混合燃焼方式が採用されてい
る。しかし、この予混合燃焼方式においては自着火が発
生し、自着火が早期に発生すると燃焼速度のコントロー
ルができず、希薄予混合気を確実に燃焼させる制御がで
きない。従って、希薄予混合の着火も所定の着火時点で
点火させ、燃料を定着火させ、燃焼を安定して行わせる
ことが望まれていた。
ディーゼルエンジンにおいては、混合気の濃度やガス温
度の不均一が発生し、スモークの発生やNOx量が増大
するが、この対策として予混合燃焼方式が採用されてい
る。しかし、この予混合燃焼方式においては自着火が発
生し、自着火が早期に発生すると燃焼速度のコントロー
ルができず、希薄予混合気を確実に燃焼させる制御がで
きない。従って、希薄予混合の着火も所定の着火時点で
点火させ、燃料を定着火させ、燃焼を安定して行わせる
ことが望まれていた。
【0006】そこで本発明では、燃料を希薄予混合方式
とし、自着火を防止し、予混合化を促進して確実な燃焼
を行わせると共に点火用燃料によって確実に着火して点
火させることのできる予混合強制点火ディーゼルエンジ
ンを提供することを課題としてなされたものである。
とし、自着火を防止し、予混合化を促進して確実な燃焼
を行わせると共に点火用燃料によって確実に着火して点
火させることのできる予混合強制点火ディーゼルエンジ
ンを提供することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために次の(1)乃至(3)の手段を提供する。
決するために次の(1)乃至(3)の手段を提供する。
【0008】(1)シリンダ内に投入すべき燃料の一部
を圧縮工程の早期にメイン燃料弁よりシリンダ内に噴射
して空気と混合させて希薄混合気を形成させ、残りの燃
料を着火時期に前記シリンダ内に点火用燃料弁より噴射
することにより同残りの燃料の拡散燃焼及び前記希薄予
混合気の予混合燃焼を行なわせるディーゼルエンジンに
おいて、前記点火用燃料弁とシリンダとの間には副室を
設け、同副室はしぼり通路を介して前記シリンダ内に連
通することを特徴とする予混合強制点火ディーゼルエン
ジン。
を圧縮工程の早期にメイン燃料弁よりシリンダ内に噴射
して空気と混合させて希薄混合気を形成させ、残りの燃
料を着火時期に前記シリンダ内に点火用燃料弁より噴射
することにより同残りの燃料の拡散燃焼及び前記希薄予
混合気の予混合燃焼を行なわせるディーゼルエンジンに
おいて、前記点火用燃料弁とシリンダとの間には副室を
設け、同副室はしぼり通路を介して前記シリンダ内に連
通することを特徴とする予混合強制点火ディーゼルエン
ジン。
【0009】(2)上記(1)において、前記副室には
加熱用プラグを挿入したことを特徴と予混合強制点火デ
ィーゼルエンジン。
加熱用プラグを挿入したことを特徴と予混合強制点火デ
ィーゼルエンジン。
【0010】(3)上記(1)において、前記点火用燃
料弁の近傍には加熱用プラグを併設し、同点火用燃料弁
と加熱用プラグは共に前記シリンダ内に直接挿入されて
いることを特徴とする予混合強制点火ディーゼルエンジ
ン。
料弁の近傍には加熱用プラグを併設し、同点火用燃料弁
と加熱用プラグは共に前記シリンダ内に直接挿入されて
いることを特徴とする予混合強制点火ディーゼルエンジ
ン。
【0011】本発明の(1)では、副室が設けられてお
り、点火用燃料弁からの残りの燃料が噴射されると副室
内はシリンダよりは高温であり、副室内で自着火する。
副室内の自着火で残りの燃料が燃焼するとその燃焼圧力
で副室内はシリンダ内より高圧となり、その炎はしぼり
通路を通ってシリンダ内に噴出し、シリンダ内で圧縮さ
れている希薄予混合気に着火し、予混合燃焼を行う。従
って副室及びそのしぼり通路を設けることにより、点火
用燃料弁からの残りの燃料により希薄予混合気への着火
が確実になされる。
り、点火用燃料弁からの残りの燃料が噴射されると副室
内はシリンダよりは高温であり、副室内で自着火する。
副室内の自着火で残りの燃料が燃焼するとその燃焼圧力
で副室内はシリンダ内より高圧となり、その炎はしぼり
通路を通ってシリンダ内に噴出し、シリンダ内で圧縮さ
れている希薄予混合気に着火し、予混合燃焼を行う。従
って副室及びそのしぼり通路を設けることにより、点火
用燃料弁からの残りの燃料により希薄予混合気への着火
が確実になされる。
【0012】本発明の(2)では副室へ加熱用プラグが
挿入されているので加熱用プラグの先端が高温に加熱さ
れ、残りの燃料が点火用燃料弁より副室内に噴射される
と、その燃料がプラグ先端の高温部へ接触し、燃料への
着火を確実に行うことができる。
挿入されているので加熱用プラグの先端が高温に加熱さ
れ、残りの燃料が点火用燃料弁より副室内に噴射される
と、その燃料がプラグ先端の高温部へ接触し、燃料への
着火を確実に行うことができる。
【0013】本発明の(3)では副室を設けることな
く、点火用燃料弁から残りの燃料が直接シリンダ内に噴
射され、この噴射された燃料に加熱用プラグの高温部が
接し、上記(2)と同様に着火を確実に行なわせること
ができる。
く、点火用燃料弁から残りの燃料が直接シリンダ内に噴
射され、この噴射された燃料に加熱用プラグの高温部が
接し、上記(2)と同様に着火を確実に行なわせること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて具体的に説明する。図1は本発明の予混
合強制点火ディーゼルエンジンの基本的な作動を示す図
でピストンの動きを工程(A),(B),(C),
(D)で示し、(E)はピストンの位置とクランク回転
角との関係を示している。
て図面に基いて具体的に説明する。図1は本発明の予混
合強制点火ディーゼルエンジンの基本的な作動を示す図
でピストンの動きを工程(A),(B),(C),
(D)で示し、(E)はピストンの位置とクランク回転
角との関係を示している。
【0015】図において、工程(A)では、ピストン2
がクランク回転角−180°(下死点)から上昇し始め
て空気10を圧縮し始めた時点であり、この時点におい
てメイン燃料弁5からシリンダ1内に噴射すべき全体の
燃料の95%の燃料11aを噴射し、空気10との混合
を促進し、希薄予混合気を形成させる。
がクランク回転角−180°(下死点)から上昇し始め
て空気10を圧縮し始めた時点であり、この時点におい
てメイン燃料弁5からシリンダ1内に噴射すべき全体の
燃料の95%の燃料11aを噴射し、空気10との混合
を促進し、希薄予混合気を形成させる。
【0016】工程(B)では、ピストン2が−90°の
位置まで上昇し、希薄予混合気を圧縮している状態であ
り、予混合気12が形成され、圧縮されてゆく。工程
(C)ではピストン2が上昇して0°(上死点)の位置
まで予混合気を圧縮した状態であり、この時点において
点火用燃料弁7より残りの5%の燃料11bをシリンダ
1内に噴射する。この点火用燃料弁7からの5%の燃料
11bにより希薄予混合気に着火させ、希薄予混合燃焼
13を行なわせしめる。
位置まで上昇し、希薄予混合気を圧縮している状態であ
り、予混合気12が形成され、圧縮されてゆく。工程
(C)ではピストン2が上昇して0°(上死点)の位置
まで予混合気を圧縮した状態であり、この時点において
点火用燃料弁7より残りの5%の燃料11bをシリンダ
1内に噴射する。この点火用燃料弁7からの5%の燃料
11bにより希薄予混合気に着火させ、希薄予混合燃焼
13を行なわせしめる。
【0017】工程(D)では、ピストン2が希薄予混合
燃焼13により押し下げられて90°の位置まで下降し
た状態を示し、希薄予混合燃焼のために従来のようにス
モークの発生がなく、又NOxの量も減少し、図示のよ
うにスモークの発生しない領域14となる。
燃焼13により押し下げられて90°の位置まで下降し
た状態を示し、希薄予混合燃焼のために従来のようにス
モークの発生がなく、又NOxの量も減少し、図示のよ
うにスモークの発生しない領域14となる。
【0018】本発明は上記に説明の予混合強制点火ディ
ーゼルエンジンにおいて、工程(C)での着火を良好に
し、確実に点火させるようにした点に特徴と有するもの
で、その実施の形態について次に詳しく説明する。
ーゼルエンジンにおいて、工程(C)での着火を良好に
し、確実に点火させるようにした点に特徴と有するもの
で、その実施の形態について次に詳しく説明する。
【0019】図2は本発明の実施の第1形態に係るディ
ーゼルエンジンを示し、図1における工程(C)での状
態を示す図である。図において、1はシリンダ、2はピ
ストン、3はピストンロッド、5はメイン燃料弁、7は
点火用燃料弁であり、本実施の形態においては、これら
構成に加えて副室15を新たに設け、点火用燃料弁7を
副室15の先端に配置した構成である。
ーゼルエンジンを示し、図1における工程(C)での状
態を示す図である。図において、1はシリンダ、2はピ
ストン、3はピストンロッド、5はメイン燃料弁、7は
点火用燃料弁であり、本実施の形態においては、これら
構成に加えて副室15を新たに設け、点火用燃料弁7を
副室15の先端に配置した構成である。
【0020】副室15は球形状であり、シリンダ1に接
続する部分が小径のしぼり部15aとなっている。副室
15は周囲が高温となっており、シリンダ1と比べると
約50℃程度高温となっており、かつ内圧はしぼり部1
5aでシリンダ1内と連通しているので圧力はシリンダ
1内とほぼ等しくなっている。
続する部分が小径のしぼり部15aとなっている。副室
15は周囲が高温となっており、シリンダ1と比べると
約50℃程度高温となっており、かつ内圧はしぼり部1
5aでシリンダ1内と連通しているので圧力はシリンダ
1内とほぼ等しくなっている。
【0021】工程(C)において、点火用燃料弁7よ
り、残りの5%の燃料11bが噴射されると、副室15
内ではシリンダ1よりは高温であるので、まず自着火
し、その燃焼により副室15内の圧力が高まり、燃焼し
た炎がしぼり部15aからシリンダ1内に入り、シリン
ダ1内で圧縮された希薄予混合気に着火し、この時点で
の点火を確実ならしめる。このようにして、工程(A)
で95%の燃料11aを噴射して希薄予混合気を形成さ
せ、工程(C)で残りの5%のパイロット燃料を自着火
により確実な点火せしめることができる。
り、残りの5%の燃料11bが噴射されると、副室15
内ではシリンダ1よりは高温であるので、まず自着火
し、その燃焼により副室15内の圧力が高まり、燃焼し
た炎がしぼり部15aからシリンダ1内に入り、シリン
ダ1内で圧縮された希薄予混合気に着火し、この時点で
の点火を確実ならしめる。このようにして、工程(A)
で95%の燃料11aを噴射して希薄予混合気を形成さ
せ、工程(C)で残りの5%のパイロット燃料を自着火
により確実な点火せしめることができる。
【0022】図3は本発明の実施の第2形態に係るディ
ーゼルエンジンを示し、同じく図1における工程(C)
の状態を示している。本実施の第2形態においては、図
2の構成に加えてグロープラグ16を副室15内に挿入
したもので、その他の構成は図2の実施の第1形態と同
じである。本実施の第2形態ではグロープラグ16の熱
により副室15内での点火用燃料の着火を図2の例より
も更に確実ならしめるものである。
ーゼルエンジンを示し、同じく図1における工程(C)
の状態を示している。本実施の第2形態においては、図
2の構成に加えてグロープラグ16を副室15内に挿入
したもので、その他の構成は図2の実施の第1形態と同
じである。本実施の第2形態ではグロープラグ16の熱
により副室15内での点火用燃料の着火を図2の例より
も更に確実ならしめるものである。
【0023】図3において、副室15の壁の温度は約3
00℃位であるが、グロープラグ15先端の温度は90
0〜1000℃であり、グロープラグ16を加熱状態と
して点火用燃料弁7より残り5%の燃料を副室15内に
噴射すると、副室15内では図2と同様に着火するが、
更にグロープラグ16の先端に触れた燃料が確実に着火
して副室15内で燃焼し、その燃焼圧力によりしぼり部
15aよりシリンダ1内に炎が侵入し、シリンダ1内で
圧縮状態にある希薄予混合気に点火し、着火を確実なら
しめるものである。
00℃位であるが、グロープラグ15先端の温度は90
0〜1000℃であり、グロープラグ16を加熱状態と
して点火用燃料弁7より残り5%の燃料を副室15内に
噴射すると、副室15内では図2と同様に着火するが、
更にグロープラグ16の先端に触れた燃料が確実に着火
して副室15内で燃焼し、その燃焼圧力によりしぼり部
15aよりシリンダ1内に炎が侵入し、シリンダ1内で
圧縮状態にある希薄予混合気に点火し、着火を確実なら
しめるものである。
【0024】図4は本発明の実施の第3形態に係るディ
ーゼルエンジンを示し、本実施の第3形態においてはま
ず(a)では図3に示す実施の第2形態における副室1
5を省略し、そのために点火用燃料弁7も従来と同じよ
うにシリンダ1内にノズルを挿入するように装着し、更
に、グロープラグ16もシリンダ1内に直接その先端部
を挿入する構成とし、シリンダ1内でグロープラグ16
の熱により着火を確実に行うようにしている。
ーゼルエンジンを示し、本実施の第3形態においてはま
ず(a)では図3に示す実施の第2形態における副室1
5を省略し、そのために点火用燃料弁7も従来と同じよ
うにシリンダ1内にノズルを挿入するように装着し、更
に、グロープラグ16もシリンダ1内に直接その先端部
を挿入する構成とし、シリンダ1内でグロープラグ16
の熱により着火を確実に行うようにしている。
【0025】図4(b)では、グロープラグ16の代り
にプラズマジェットイグナイタ17、その先端部のカバ
ー18を設けた構成とし、プラズマジェットイグナイタ
17先端部で火花放電を起し、数万度の高温状態として
カバー18内部の空気をプラズマ状態としてカバー18
の先端の穴から高温の空気を吹き出し、この高温の空気
により圧縮された状態の希薄予混合気に着火させる。
にプラズマジェットイグナイタ17、その先端部のカバ
ー18を設けた構成とし、プラズマジェットイグナイタ
17先端部で火花放電を起し、数万度の高温状態として
カバー18内部の空気をプラズマ状態としてカバー18
の先端の穴から高温の空気を吹き出し、この高温の空気
により圧縮された状態の希薄予混合気に着火させる。
【0026】上記に説明の実施の第3形態においては、
(a)ではグロープラグ16により、(b)ではプラズ
マジェットイグナイタ17により、点火用燃料弁7から
シリンダ1内に噴射する残りの5%の燃料の着火をシリ
ンダ1内で助勢するので工程(C)における点火用燃料
の着火が確実になされるものである。
(a)ではグロープラグ16により、(b)ではプラズ
マジェットイグナイタ17により、点火用燃料弁7から
シリンダ1内に噴射する残りの5%の燃料の着火をシリ
ンダ1内で助勢するので工程(C)における点火用燃料
の着火が確実になされるものである。
【0027】図5は従来のディーゼルエンジンにおける
拡散燃焼(Y)と、希薄予混合燃焼(X)とのNOx量
の低減を示した図であり、希薄予混合燃焼(X)におい
ては空気量が希薄になり、燃料が95%になるとNOx
量は急激に低減し、又、逆に燃料が少く空気量が多い場
合にもNOx量が低減している。従って、本発明の実施
の第1〜第3形態のように初期に95%の燃料を噴射
し、希薄予混合気を形成し、更に残りの5%をパイロッ
ト燃料として噴射して確実に着火させ、燃焼させると、
NOx量が従来よりも大幅に低減することになる。な
お、メイン燃料と点火用燃料との比率は95%と5%に
限定されず、90%と10%或いは85%と15%であ
ってもよい。
拡散燃焼(Y)と、希薄予混合燃焼(X)とのNOx量
の低減を示した図であり、希薄予混合燃焼(X)におい
ては空気量が希薄になり、燃料が95%になるとNOx
量は急激に低減し、又、逆に燃料が少く空気量が多い場
合にもNOx量が低減している。従って、本発明の実施
の第1〜第3形態のように初期に95%の燃料を噴射
し、希薄予混合気を形成し、更に残りの5%をパイロッ
ト燃料として噴射して確実に着火させ、燃焼させると、
NOx量が従来よりも大幅に低減することになる。な
お、メイン燃料と点火用燃料との比率は95%と5%に
限定されず、90%と10%或いは85%と15%であ
ってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明の予混合強制点火ディーゼルエン
ジンは、(1)シリンダ内に投入すべき燃料の一部を圧
縮工程の早期にメイン燃料弁よりシリンダ内に噴射して
空気と混合させて希薄混合気を形成させ、残りの燃料を
着火時期に前記シリンダ内に点火用燃料弁より噴射する
ことにより同残りの燃料の拡散燃焼及び前記希薄予混合
気の予混合燃焼を行なわせるディーゼルエンジンにおい
て、前記点火用燃料弁とシリンダとの間には副室を設
け、同副室はしぼり通路を介して前記シリンダ内に連通
することを特徴としている。このような構成により、副
室で燃焼した残りの燃料がしぼり通路からシリンダ内に
流入し、希薄予混合気への着火を確実に行うことができ
る。
ジンは、(1)シリンダ内に投入すべき燃料の一部を圧
縮工程の早期にメイン燃料弁よりシリンダ内に噴射して
空気と混合させて希薄混合気を形成させ、残りの燃料を
着火時期に前記シリンダ内に点火用燃料弁より噴射する
ことにより同残りの燃料の拡散燃焼及び前記希薄予混合
気の予混合燃焼を行なわせるディーゼルエンジンにおい
て、前記点火用燃料弁とシリンダとの間には副室を設
け、同副室はしぼり通路を介して前記シリンダ内に連通
することを特徴としている。このような構成により、副
室で燃焼した残りの燃料がしぼり通路からシリンダ内に
流入し、希薄予混合気への着火を確実に行うことができ
る。
【0029】又、本発明の(2)では、副室へ加熱用プ
ラグが挿入されているので加熱用プラグの先端が高温に
加熱され、残りの燃料が点火用燃料弁より副室内に噴射
されると、そき燃料がプラグ先端の高温部へ接触し、燃
料への着火を確実に行うことができる。
ラグが挿入されているので加熱用プラグの先端が高温に
加熱され、残りの燃料が点火用燃料弁より副室内に噴射
されると、そき燃料がプラグ先端の高温部へ接触し、燃
料への着火を確実に行うことができる。
【0030】本発明の(3)では、副室を設けることな
く、点火用燃料弁から残りの燃料が直接シリンダ内に噴
射され、この噴射された燃料に加熱用プラグの高温部が
接し、上記(2)と同様に着火を確実に行なわせること
ができる。
く、点火用燃料弁から残りの燃料が直接シリンダ内に噴
射され、この噴射された燃料に加熱用プラグの高温部が
接し、上記(2)と同様に着火を確実に行なわせること
ができる。
【図1】本発明の予混合強制点火ディーゼルエンジンの
基本的な作用を説明する図で、(A),(B),
(C),(D)はその各工程を、(E)はピストンの位
置とクランク回転角をそれぞれ示す。
基本的な作用を説明する図で、(A),(B),
(C),(D)はその各工程を、(E)はピストンの位
置とクランク回転角をそれぞれ示す。
【図2】本発明の実施の第1形態に係る予混合強制点火
ディーゼルエンジンの構成図である。
ディーゼルエンジンの構成図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る予混合強制点火
ディーゼルエンジンの構成図である。
ディーゼルエンジンの構成図である。
【図4】本発明の実施の第3形態に係る予混合強制点火
ディーゼルエンジンの構成図である。
ディーゼルエンジンの構成図である。
【図5】本発明の効果を示す図で、従来と本発明の希薄
予混合燃焼とのNOx低減を示す図である。
予混合燃焼とのNOx低減を示す図である。
【図6】従来のディーゼルエンジンの作用を説明する図
で、(a),(b),(c),(d)はその各工程を、
(e)はピストンの位置とクランク回転角をそれぞれ示
す。
で、(a),(b),(c),(d)はその各工程を、
(e)はピストンの位置とクランク回転角をそれぞれ示
す。
【図7】従来のディーゼルエンジンのメイン燃料弁での
拡散燃焼を示す図である。
拡散燃焼を示す図である。
1 シリンダ 2 ピストン 5 メイン燃料弁 7 点火用燃料弁 10 空気 11a メイン燃料 11b 点火用燃料 12 予混合気 13 希薄予混合燃焼 14 スモークの発生しない領域 15 副室 15a しぼり部 16 グロープラグ 17 プラズマジェットイグナイタ 18 カバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 43/00 301 F02D 43/00 301C 301J (72)発明者 高石 龍夫 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工 業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 稲永 紀康 長崎市深堀町五丁目717番地1 長菱エン ジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3G023 AA04 AA05 AA07 AB05 AB09 AC05 AD02 AG01 3G084 AA01 BA00 BA15 DA10 FA38 3G301 HA02 HA15 JA24 JA25 JA26 MA19 PE03Z
Claims (3)
- 【請求項1】 シリンダ内に投入すべき燃料の一部を圧
縮工程の早期にメイン燃料弁よりシリンダ内に噴射して
空気と混合させて希薄混合気を形成させ、残りの燃料を
着火時期に前記シリンダ内に点火用燃料弁より噴射する
ことにより同残りの燃料の拡散燃焼及び前記希薄予混合
気の予混合燃焼を行なわせるディーゼルエンジンにおい
て、前記点火用燃料弁とシリンダとの間には副室を設
け、同副室はしぼり通路を介して前記シリンダ内に連通
することを特徴とする予混合強制点火ディーゼルエンジ
ン。 - 【請求項2】 前記副室には加熱用プラグを挿入したこ
とを特徴とする請求項1記載の予混合強制点火ディーゼ
ルエンジン。 - 【請求項3】 前記点火用燃料弁の近傍には加熱用プラ
グを併設し、同点火用燃料弁と加熱用プラグは共に前記
シリンダ内に直接挿入されていることを特徴とする請求
項1記載の予混合強制点火ディーゼルエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173301A JP2000008855A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 予混合強制点火ディーゼルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173301A JP2000008855A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 予混合強制点火ディーゼルエンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000008855A true JP2000008855A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=15957916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10173301A Withdrawn JP2000008855A (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | 予混合強制点火ディーゼルエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000008855A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003526043A (ja) * | 2000-03-09 | 2003-09-02 | マイケル、 パトリック ディクソン、 | 均一化または予混合された自動点火エンジン |
WO2021068360A1 (zh) * | 2019-10-10 | 2021-04-15 | 天津大学 | 一种预燃室射流扰动强化燃烧系统 |
CN115962053A (zh) * | 2023-02-09 | 2023-04-14 | 哈尔滨工程大学 | 一种采用预燃室射流引燃的柴油、氨双燃料发动机燃烧系统及燃烧方法 |
JP2023125233A (ja) * | 2022-02-28 | 2023-09-07 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
-
1998
- 1998-06-19 JP JP10173301A patent/JP2000008855A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003526043A (ja) * | 2000-03-09 | 2003-09-02 | マイケル、 パトリック ディクソン、 | 均一化または予混合された自動点火エンジン |
WO2021068360A1 (zh) * | 2019-10-10 | 2021-04-15 | 天津大学 | 一种预燃室射流扰动强化燃烧系统 |
JP2023125233A (ja) * | 2022-02-28 | 2023-09-07 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
JP7444912B2 (ja) | 2022-02-28 | 2024-03-06 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
CN115962053A (zh) * | 2023-02-09 | 2023-04-14 | 哈尔滨工程大学 | 一种采用预燃室射流引燃的柴油、氨双燃料发动机燃烧系统及燃烧方法 |
CN115962053B (zh) * | 2023-02-09 | 2024-09-10 | 哈尔滨工程大学 | 一种采用预燃室射流引燃的柴油、氨双燃料发动机燃烧系统及燃烧方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |