JP2000008758A - ドリリングビット - Google Patents

ドリリングビット

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JP2000008758A
JP2000008758A JP10180022A JP18002298A JP2000008758A JP 2000008758 A JP2000008758 A JP 2000008758A JP 10180022 A JP10180022 A JP 10180022A JP 18002298 A JP18002298 A JP 18002298A JP 2000008758 A JP2000008758 A JP 2000008758A
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ring
kronen
ring bit
excavation
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Hitoshi Hirano
仁 平野
Masaru Sato
大 佐藤
Masayuki Sawada
雅之 澤田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 掘削穴の最深部にクローネンビットを打ち込
む作業を、コストを低減しつつかつ効率よく行うことが
できる構成の簡単なドリリングビットを提供する。 【解決手段】 ドリリングビット3は、回転駆動可能な
掘管1の先端部2に軸方向から着脱可能に取り付けられ
る取り付け筒部6を有するリングビット4と、リングビ
ット4にその軸方向から嵌合されてこのリングビット4
と協働して掘削しかつ掘削穴に打ち込まれて地下水の流
出を防止するためのクローネンビット5とからなり、ク
ローネンビット5にはその外周壁に半径方向に向かって
突出する係合ピン22が固着され、リングビット4の外
周壁には鉤止溝が形成される。鉤止溝は正転方向に回転
させたときには係合ピン22を回転連結し、かつリング
ビット4を逆転方向に回転させたときには係合ピン22
を退避方向に案内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削管により回転
されて地層に掘削穴を形成するドリリングビットの改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ドリリングビットには、特開
平4−194189号公報に開示されているように、回
転駆動可能な掘管の先端部に着脱可能に取り付けられる
取り付け筒部を有するリングビットと、このリングビッ
トにその軸方向から嵌合されてリングビットと協働して
掘削しかつ掘削穴に打ち込まれて地下水の流出を防止す
るためのクローネンビットとからなるものが知られてい
る。
【0003】このものでは、リングビットとクローネン
ビットとをシャーピンで連結してリングビットの回転を
クローネンビットに伝達する構成とされ、掘削中に玉石
や硬い地層に遭遇したときには、回転するドリリングビ
ットを前後させて繰り返し突く動作(いわゆるフラッシ
ング動作)を行うことによって掘削効率を高めること、
掘削穴の内面形状をきれいに仕上げることができるよう
にされていると共に、掘削後、クローネンビットを掘削
穴の最深部に打ち込んで地下水の流出を防止するため
に、掘削管を通じてインナーロッドを取り付け筒部内に
挿入し、このインナーロッドを用いてシャーピンを切断
することによりリングビットとクローネンビットとの連
結を断つ構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のドリリングビットは、リングビットとクローネンビ
ットとの連結を断ってクローネンビットを掘削穴の最深
部に打ち込んで残すために、インナーロッドを用いてシ
ャーピンを切断する作業を行わなければならず、インナ
ーロッドを必要とする分材料コストが増加する、シャー
ピン切断作業という工程を行わなければならない分だけ
作業効率が低下するという問題がある。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、フラッシング動作による掘削を従来通りに行うこ
とができかつ掘削穴の最深部にクローネンビットを打ち
込む作業を、コストを低減しつつかつ効率よく行うこと
ができる構成の簡単なドリリングビットを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のドリリ
ングビットは、回転駆動可能な掘管の先端部に軸方向か
ら着脱可能に取り付けられる取り付け筒部を有するリン
グビットと、該リングビットにその軸方向から嵌合され
て前記リングビットと協働して掘削しかつ掘削穴に打ち
込まれて地下水の流出を防止するためのクローネンビッ
トとからなり、該クローネンビットにはその外周壁に半
径方向に向かって突出する係合ピンが固着され、前記リ
ングビットの外周壁には鉤止溝が形成され、該鉤止溝
は、軸方向に延在されて該リングビットに前記クローネ
ンビットをその軸方向から嵌合させるときに前記係合ピ
ンを軸方向に案内する軸方向案内溝と、周方向に延在さ
れて前記リングビットを掘削方向に前進させつつ正転方
向に回転させたときに前記係合ピンを侵入方向に案内し
て前記リングビットと前記クローネンビットとを回転連
結しかつ前記リングビットを逆転方向に回転させたとき
に前記係合ピンを退避方向に案内して前記リングビット
と前記クローネンビットとの回転連結を解除する周方向
案内溝とからなることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記クローネンビットを
前記掘削穴の最深部に打ち込んで該クローネンビットを
前記リングビットから取り外すときには、前記リングビ
ットを逆転方向に回転させた後、掘削方向と反対方向に
後退させることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載のドリリングビットは、請
求項2に記載のものにおいて、フラッシング作業により
掘削を行うときには、前記リングビットを正転方向に回
転させつつ繰り返し前後方向に後退させることを特徴と
する。
【0009】請求項4に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記リングビットの先端
にはハウス形状の超硬質チップが形成されていることを
特徴とする。
【0010】請求項5に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記クローネンビットの
先端にはチゼル形状の超硬質チップが形成されているこ
とを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1において、1は掘削管であ
る。掘削管1は図示を略す掘削管駆動装置により回転駆
動されると共に、掘削方向及びその逆方向に前進後退さ
れる。その図1において、矢印Aは掘削方向(前進方
向)を示す。掘削管1の先端部2にはドリリングビット
3が設けられている。ドリリングビット3はリングビッ
ト4とクローネンビット5とから構成されている。
【0012】リングビット4は図4に拡大して示すよう
に取り付け筒部6を有する。取り付け筒部6には軸方向
に延びる外周特殊ネジ7が周回り方向に等間隔に形成さ
れている。掘削管1の先端部2の内周壁には、図1に示
すように軸方向に延びて外周特殊ネジ7と係合する内周
特殊ネジ8が形成されている。リングビット4は掘削管
1の先端部2に軸方向から着脱可能に嵌合され、掘削管
1の回転は外周特殊ネジ7と内周特殊ネジ8との噛み合
いによりリングビット4に伝達される。
【0013】リングビット4のヘッド部は厚肉筒部9と
され、この厚肉筒部9の端面には、図5に拡大して示す
ように、多数のハウス形状の超硬質チップ10がリング
状に配列されて取り付けられている。11はそのハウス
形状の超硬質チップ10を取り付ける山形状取り付け部
である。その厚肉筒部9にはその外周面に、図2、図6
に示すように軸方向に延びる通水部12が周回り方向に
所定間隔毎に多数形成されている。この通水部12は図
4に示すように先端から後端に向かって徐々に浅くなる
断面形状とされている。通水部12は適宜硬装肉盛り部
12Aとされている。
【0014】クローネンビット5は図7ないし図9に拡
大して示すように円柱体から構成され、リングビット4
にその軸方向から嵌合される。クローネンビット5の先
端部には、図1ないし図3、図7ないし図9に示すよう
にチゼル形状の超硬質チップ13が適宜箇所に形成され
ている。クローネンビット5の先端には半径方向内方に
向かって延びる通水路14が120度毎に形成されてい
る。
【0015】クローネンビット5には、その後端から先
端部に向かって軸方向に延びる穴部15が形成されてい
る。この穴部15は連通穴16を介して通水路14に通
じている。この穴部15にはリング板状弁座部材17が
固定され、このリング板状弁座部材17にはボール弁1
8がスプリング19の付勢力により当接されている。こ
のリング板状弁座部材17、ボール弁18、スプリング
19によりチェック弁が構成されている。
【0016】クローネンビット5の後端部外周壁には環
状溝20が形成され、この環状溝20にはOリング21
が嵌着されている。Oリング21はリングビット4の取
り付け筒部5の内周壁とクローネンビット5の後端部外
周壁との間をシールする作用を果たす。
【0017】クローネンビット5には、一対の係合ピン
22が溶接固定されている。この係合ピン22は180
度対称位置に形成され、半径方向外方に向かって突出さ
れている。リングビット4には図2、図6、図10に示
すように、その厚肉筒部9に一対のL字形状の鉤止溝2
3が形成されている。この一対の鉤止溝23は一対の係
合ピン22に対応して180度対称位置に設けられてい
る。
【0018】この鉤止溝23は軸方向案内溝24と周方
向案内溝25とから構成されている。軸方向案内溝24
は先端から後端に向かってリングビット4の軸方向に延
ばされており、周方向案内溝25は軸方向案内溝24の
延びる方向終端から周回り方向に延ばされている。
【0019】クローネンビット5は一対の係合ピン22
を軸方向案内溝24に対向させ、この軸方向案内溝24
に沿って係合ピン22を案内しつつリングビット4のヘ
ッド部から軸方向にそのリングビット4に押し込むこと
によりこのリングビット4に嵌合される。そして、クロ
ーネンビット5は周方向案内溝25に係合ピン22を案
内しつつリングビット4を正転方向に回転させることに
より、その厚肉筒部9に取り付けられる。
【0020】従って、軸方向案内溝24はリングビット
4にクローネンビット5をその軸方向から嵌合させると
きに係合ピン22を軸方向に案内する役割を果たす。
【0021】掘削穴を形成するには、掘削管1を掘削方
向に前進させつつリングビット4を正転方向に回転させ
て周方向案内溝25に沿ってその奥部に侵入させ、リン
グビット4とクローネンビット5との協働により掘削を
行い、フラッシング作業が必要なときには、掘削管1を
引続き正転方向に回転させつつ繰り返し前後動させる。
その際、トップハンマーから発生した打撃力、回転力は
係合ピン22を介してクローネンビット5に伝達され、
これにより、その打撃力が玉石等の掘削物に伝達され
る。
【0022】掘削終了後、クローネンビット5を掘削穴
の最深部に打ち込んで、リングビット4とクローネンビ
ット5との回転連結を断つときには、掘削管1を正転方
向と逆方向に回転させて係合ピン22を周回り方向案内
溝25に沿って退避方向に案内し、掘削管1を後退させ
る。これにより、鉤止溝23と係合ピン22との係合が
解除され、リングビット4とクローネンビット5との回
転連結が断たれる。
【0023】従って、周方向案内溝25は、リングビッ
ト4を掘削方向に前進させつつ正転方向に回転させたと
きに係合ピン22を侵入方向に案内してリングビット4
とクローネンビット5とを回転連結しかつリングビット
4を逆転方向に回転させたときに係合ピン22を退避方
向に案内してリングビット4とクローネンビット5との
回転連結を解除する役割を果たす。
【0024】この発明の実施の形態では、リングビット
4にはハウス形状の超硬質チップ10を用い、クローネ
ンビット5にはチゼル形状(スパイク、Wコニカル等)
の超硬質チップ13を用いているので、軟岩のみなら
ず、中硬岩までの掘削が可能である。
【0025】掘削中に、ドリリングビット3の発熱によ
る過熱を抑制するために、掘削管1を通じて泥水を供給
すると、送水圧によりスプリング19の付勢力に抗して
ボール弁18がリング板状弁座部材17から離間する方
向に可動されてチェック弁が開成され、穴部15、連通
路16、通水路14を介して泥水が供給され、リングビ
ット4、クローネンビット5の冷却が行われる。その泥
水は掘削管1の外周部と掘削穴との隙間から地表に流出
し、図示を略す泥水循環装置に回収されて循環される。
その際、リングビット4の通水部12を大きく形成すれ
ば、水圧により多くのザク排出効果と切刃効果とを期待
できる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、リングビットを掘削回転方向である正転方向と逆
方向に回転させることによって、クローネンビットをリ
ングビットから切り離すことができ、従来のように、イ
ンナーロッドによりシェアピンを切断して切り離す必要
がないので、構成の簡単化を図りつつフラッシング動作
による掘削を従来通りに行うことができかつ掘削穴の最
深部にクローネンビットを打ち込む作業を、コストを低
減しつつしかも効率よく行うことができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わるドリリングビットを掘削管に
取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】 リングビットとクローネンビットとの嵌合状
態を示す図であって、リングビットのヘッド部の部分図
である。
【図3】 リングビットとクローネンビットとの嵌合状
態を示す図であって、リングビットとクローネンビット
とを掘削方向先端側から見た正面図である。
【図4】 リングビットの拡大縦断面図である。
【図5】 図4に示すリングビットの正面図である。
【図6】 図4に示すリングビットの鉤止溝の部分を示
す側面図である。
【図7】 クローネンビットの拡大縦断面図である。
【図8】 図7に示すクローネンビットの正面図であ
る。
【図9】 図7に示すクローネンビットの部分側面図で
ある。
【図10】 図6に示すリングビットの鉤止溝の部分を
示す断面図である。
【符号の説明】
1…掘削管 2…取り付け筒部 3…ドリリングビット 4…リングビット 5…クローネンビット 23…鉤止溝 24…軸方向案内溝 25…周方向案内溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月14日(1998.10.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ドリリングビット
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掘削管により回転
されて地層に掘削穴を形成するドリリングビットの改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ドリリングビットには、特開
平4−194189号公報に開示されているように、回
転駆動可能な掘管の先端部に着脱可能に取り付けられる
取り付け筒部を有するリングビットと、このリングビッ
トにその軸方向から嵌合されてリングビットと協働して
掘削しかつ掘削穴に打ち込まれて地下水の流出を防止す
るためのクローネンビットとからなるものが知られてい
る。
【0003】このものでは、リングビットとクローネン
ビットとをシャーピンで連結してリングビットの回転を
クローネンビットに伝達する構成とされ、掘削中に玉石
や硬い地層に遭遇したときには、回転するドリリングビ
ットを前後させて繰り返し突く動作(いわゆるフラッシ
ング動作)を行うことによって掘削効率を高めること、
掘削穴の内面形状をきれいに仕上げることができるよう
にされていると共に、掘削後、クローネンビットを掘削
穴の最深部に打ち込んで地下水の流出を防止するため
に、掘削管を通じてインナーロッドを取り付け筒部内に
挿入し、このインナーロッドを用いてシャーピンを切断
することによりリングビットとクローネンビットとの連
結を断つ構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のドリリングビットは、リングビットとクローネンビ
ットとの連結を断ってクローネンビットを掘削穴の最深
部に打ち込んで残すために、インナーロッドを用いてシ
ャーピンを切断する作業を行わなければならず、インナ
ーロッドを必要とする分材料コストが増加する、シャー
ピン切断作業という工程を行わなければならない分だけ
作業効率が低下するという問題がある。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたも
ので、掘削作業やフラッシング動作による掘削を従来通
りに行うことができかつ掘削穴の最深部にクローネンビ
ットを打ち込む作業を、コストを低減しつつかつ効率よ
く行うことができる構成の簡単なドリリングビットを提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のドリリ
ングビットは、回転駆動可能な掘管の先端部に軸方向か
ら着脱可能に取り付けられる取り付け筒部を有するリン
グビットと、該リングビットにその軸方向から嵌合され
て前記リングビットと協働して掘削しかつ掘削穴に打ち
込まれて地下水の流出を防止するためのクローネンビッ
トとからなり、該クローネンビットにはその外周壁に半
径方向に向かって突出する係合ピンが固着され、前記リ
ングビットの外周壁には鉤止溝が形成され、該鉤止溝
は、軸方向に延在されて該リングビットに前記クローネ
ンビットをその軸方向から嵌合させるときに前記係合ピ
ンを軸方向に案内する軸方向案内溝と、周方向に延在さ
れて前記リングビットを掘削方向に前進させつつ正転方
向に回転させたときに前記係合ピンを侵入方向に案内し
て前記リングビットと前記クローネンビットとを回転連
結しかつ前記リングビットを逆転方向に回転させたとき
に前記係合ピンを退避方向に案内して前記リングビット
と前記クローネンビットとの回転連結を解除する周方向
案内溝とからなることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記クローネンビットを
前記掘削穴の最深部に打ち込んで該クローネンビットを
前記リングビットから取り外すときには、前記リングビ
ットを逆転方向に回転させた後、掘削方向と反対方向に
後退させることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載のドリリングビットは、請
求項2に記載のものにおいて、フラッシング作業により
掘削を行うときには、前記リングビットを正転方向に回
転させつつ繰り返し前後方向に後退させることを特徴と
する。
【0009】請求項4に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記リングビットの先端
にはハウス形状の超硬質チップが形成されていることを
特徴とする。
【0010】請求項5に記載のドリリングビットは、請
求項1に記載のものにおいて、前記クローネンビットの
先端にはチゼル形状の超硬質チップが形成されているこ
とを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1において、1は掘削管であ
る。掘削管1は図示を略す掘削管駆動装置により回転駆
動されると共に、掘削方向及びその逆方向に前進後退さ
れる。その図1において、矢印Aは掘削方向(前進方
向)を示す。掘削管1の先端部2にはドリリングビット
3が設けられている。ドリリングビット3はリングビッ
ト4とクローネンビット5とから構成されている。
【0012】リングビット4は図4に拡大して示すよう
に取り付け筒部6を有する。取り付け筒部6には軸方向
に延びる外周特殊ネジ7が周回り方向に等間隔に形成さ
れている。掘削管1の先端部2の内周壁には、図1に示
すように軸方向に延びて外周特殊ネジ7と係合する内周
特殊ネジ8が形成されている。リングビット4は掘削管
1の先端部2に軸方向から着脱可能に嵌合され、掘削管
1の回転は外周特殊ネジ7と内周特殊ネジ8との噛み合
いによりリングビット4に伝達される。
【0013】リングビット4のヘッド部は厚肉筒部9と
され、この厚肉筒部9の端面には、図5に拡大して示す
ように、多数のハウス形状の超硬質チップ10がリング
状に配列されて取り付けられている。11はそのハウス
形状の超硬質チップ10を取り付ける山形状取り付け部
である。その厚肉筒部9にはその外周面に、図2、図6
に示すように軸方向に延びる通水部12が周回り方向に
所定間隔毎に多数形成されている。この通水部12は図
4に示すように先端から後端に向かって徐々に浅くなる
断面形状とされている。通水部12は適宜硬装肉盛り部
12Aとされている。
【0014】クローネンビット5は図7ないし図9に拡
大して示すように円柱体から構成され、リングビット4
にその軸方向から嵌合される。クローネンビット5の先
端部には、図1ないし図3、図7ないし図9に示すよう
にチゼル形状の超硬質チップ13が適宜箇所に形成され
ている。クローネンビット5の先端には半径方向内方に
向かって延びる通水路14が120度毎に形成されてい
る。
【0015】クローネンビット5には、その後端から先
端部に向かって軸方向に延びる穴部15が形成されてい
る。この穴部15は連通穴16を介して通水路14に通
じている。この穴部15にはリング板状弁座部材17が
固定され、このリング板状弁座部材17にはボール弁1
8がスプリング19の付勢力により当接されている。こ
のリング板状弁座部材17、ボール弁18、スプリング
19によりチェック弁が構成されている。
【0016】クローネンビット5の後端部外周壁には環
状溝20が形成され、この環状溝20にはOリング21
が嵌着されている。Oリング21はリングビット4の取
り付け筒部5の内周壁とクローネンビット5の後端部外
周壁との間をシールする作用を果たす。
【0017】クローネンビット5には、一対の係合ピン
22が溶接固定されている。この係合ピン22は180
度対称位置に形成され、半径方向外方に向かって突出さ
れている。リングビット4には図2、図6、図10に示
すように、その厚肉筒部9に一対のL字形状の鉤止溝2
3が形成されている。この一対の鉤止溝23は一対の係
合ピン22に対応して180度対称位置に設けられてい
る。
【0018】この鉤止溝23は軸方向案内溝24と周方
向案内溝25とから構成されている。軸方向案内溝24
は先端から後端に向かってリングビット4の軸方向に延
ばされており、周方向案内溝25は軸方向案内溝24の
延びる方向終端から周回り方向に延ばされている。
【0019】クローネンビット5は一対の係合ピン22
を軸方向案内溝24に対向させ、この軸方向案内溝24
に沿って係合ピン22を案内しつつリングビット4のヘ
ッド部から軸方向にそのリングビット4に押し込むこと
によりこのリングビット4に嵌合される。そして、クロ
ーネンビット5は周方向案内溝25に係合ピン22を案
内しつつリングビット4を正転方向に回転させることに
より、その厚肉筒部9に取り付けられる。
【0020】従って、軸方向案内溝24はリングビット
4にクローネンビット5をその軸方向から嵌合させると
きに係合ピン22を軸方向に案内する役割を果たす。
【0021】掘削穴を形成するには、掘削管1を掘削方
向に前進させつつリングビット4を正転方向に回転させ
て周方向案内溝25に沿ってその奥部に侵入させ、リン
グビット4とクローネンビット5との協働によりトップ
ハンマーから発生した打撃力と回転力を係合ピン22を
介してクローネンビット5に伝達させ、この打撃力が玉
石や礫などに伝達されて掘削作業を行い、フラッシング
作業が必要なときには、掘削管1を引続き正転方向に回
転させつつ繰り返し前後動させる。その際、トップハン
マーから発生した打撃力、回転力は係合ピン22を介し
てクローネンビット5に伝達され、これにより、その打
撃力が玉石や礫等の掘削物に伝達される。
【0022】掘削終了後、クローネンビット5を掘削穴
の最深部に打ち込んで、リングビット4とクローネンビ
ット5との回転連結を断つときには、掘削管1を正転方
向と逆方向に回転させて係合ピン22を周回り方向案内
溝25に沿って退避方向に案内し、掘削管1を後退させ
る。これにより、鉤止溝23と係合ピン22との係合が
解除され、リングビット4とクローネンビット5との回
転連結が断たれる。
【0023】従って、周方向案内溝25は、リングビッ
ト4を掘削方向に前進させつつ正転方向に回転させたと
きに係合ピン22を侵入方向に案内してリングビット4
とクローネンビット5とを回転連結しかつリングビット
4を逆転方向に回転させたときに係合ピン22を退避方
向に案内してリングビット4とクローネンビット5との
回転連結を解除する役割を果たす。
【0024】この発明の実施の形態では、リングビット
4にはハウス形状の超硬質チップ10を用い、クローネ
ンビット5にはチゼル形状(スパイク、Wコニカル等)
の超硬質チップ13を用いているので、軟岩のみなら
ず、中硬岩までの掘削が可能である。
【0025】掘削中に、ドリリングビット3の発熱によ
る過熱を抑制するために、掘削管1を通じて泥水を供給
すると、送水圧によりスプリング19の付勢力に抗して
ボール弁18がリング板状弁座部材17から離間する方
向に可動されてチェック弁が開成され、穴部15、連通
路16、通水路14を介して泥水が供給され、リングビ
ット4、クローネンビット5の冷却が行われる。その泥
水は掘削管1の外周部と掘削穴との隙間から地表に流出
し、図示を略す泥水循環装置に回収されて循環される。
その際、リングビット4の通水部12を大きく形成すれ
ば、水圧により多くのザク排出効果と切刃効果とを期待
できる。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、トップハンマーから発生する打撃力と回転力はリ
ングビットと係合ピンを介してクローネンビットに伝達
され、掘削作業やフラッシング作業を行うことが出来
る。また、リングビットを掘削回転方向である正転方向
と逆方向に回転させることによって、クローネンビット
をリングビットから切り離すことができ、従来のよう
に、インナーロッドによりシェアピンを切断して切り離
す必要がないので、構成の簡単化を図りつつかつ掘削穴
の最深部にクローネンビットを打ち込む作業を、コスト
を低減しつつしかも効率よく行うことができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるドリリングビットを掘削管に取
り付けた状態を示す縦断面図である。
【図2】リングビットとクローネンビットとの嵌合状態
を示す図であって、リングビットのヘッド部の部分図で
ある。
【図3】リングビットとクローネンビットとの嵌合状態
を示す図であって、リングビットとクローネンビットと
を掘削方向先端側から見た正面図である。
【図4】リングビットの拡大縦断面図である。
【図5】図4に示すリングビットの正面図である。
【図6】図4に示すリングビットの鉤止溝の部分を示す
側面図である。
【図7】クローネンビットの拡大縦断面図である。
【図8】図7に示すクローネンビットの正面図である。
【図9】図7に示すクローネンビットの部分側面図であ
る。
【図10】図6に示すリングビットの鉤止溝の部分を示
す断面図である。
【符号の説明】 1…掘削管 2…取り付け筒部 3…ドリリングビット 4…リングビット 5…クローネンビット 23…鉤止溝 24…軸方向案内溝 25…周方向案内溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動可能な掘管の先端部に軸方向か
    ら着脱可能に取り付けられる取り付け筒部を有するリン
    グビットと、該リングビットにその軸方向から嵌合され
    て前記リングビットと協働して掘削しかつ掘削穴に打ち
    込まれて地下水の流出を防止するためのクローネンビッ
    トとからなり、該クローネンビットにはその外周壁に半
    径方向に向かって突出する係合ピンが固着され、前記リ
    ングビットの外周壁には鉤止溝が形成され、該鉤止溝
    は、軸方向に延在されて該リングビットに前記クローネ
    ンビットをその軸方向から嵌合させるときに前記係合ピ
    ンを軸方向に案内する軸方向案内溝と、周方向に延在さ
    れて前記リングビットを掘削方向に前進させつつ正転方
    向に回転させたときに前記係合ピンを侵入方向に案内し
    て前記リングビットと前記クローネンビットとを回転連
    結しかつ前記リングビットを逆転方向に回転させたとき
    に前記係合ピンを退避方向に案内して前記リングビット
    と前記クローネンビットとの回転連結を解除する周方向
    案内溝とからなること、を特徴とするドリリングビッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記クローネンビットを前記掘削穴の最
    深部に打ち込んで該クローネンビットを前記リングビッ
    トから取り外すときには、前記リングビットを逆転方向
    に回転させた後、掘削方向と反対方向に後退させること
    を特徴とする請求項1に記載のドリリングビット。
  3. 【請求項3】 フラッシング作業により掘削を行うとき
    には、前記リングビットを正転方向に回転させつつ繰り
    返し前後方向に後退させることを特徴とする請求項2に
    記載のドリリングビット。
  4. 【請求項4】 前記リングビットの先端にはハウス形状
    の超硬質チップが形成されている請求項1に記載のドリ
    リングビット。
  5. 【請求項5】 前記クローネンビットの先端にはチゼル
    形状の超硬質チップが形成されている請求項1に記載の
    ドリリングビット。
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