JP2000008232A - 紡績装置 - Google Patents

紡績装置

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JP2000008232A
JP2000008232A JP10172494A JP17249498A JP2000008232A JP 2000008232 A JP2000008232 A JP 2000008232A JP 10172494 A JP10172494 A JP 10172494A JP 17249498 A JP17249498 A JP 17249498A JP 2000008232 A JP2000008232 A JP 2000008232A
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spinning
peak
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Toshio Yamauchi
利男 山内
Kiyotaka Kawashima
清孝 河島
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 弱糸を高精度でタイミング良く検出できる評価装置を備
えた紡績装置を提供する。 【解決手段】 波形出力を平均化処理し、平均化処理前
の出力波形と平均化処理後の波形出力とを比較して基準
時点を検出する第1手段51と、前記基準時点における
前記平均化処理前の波形出力に基づいて基準値を設定
し、前記平均化処理前の波形出力と前記基準値とを比較
して弱糸を検出する第2手段52とを有する評価装置5
1を備える紡績装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、供給される繊維束
に撚りを施して糸とする紡績装置に係わり、特に、糸の
張力を測定して弱糸を検出するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の紡績装置は、ドラフト部で伸ばさ
れた綿等の短繊維束又は羊毛等の長繊維束を、空気紡績
ノズルや仮撚装置等からなる紡績部で撚りを施すことで
結束糸として、トラバース装置やフリクションローラ等
からなる巻取部でトラバースさせながら巻取パッケージ
に巻き取るものである。
【0003】上記のように撚りが施された結束糸は、主
としてその表面側のみの繊維束が撚られるものである。
そのため、例えば仮撚装置である一対のバルーンローラ
間の接圧の変化等により、紡績中に繊維束の結束が緩む
と、結束糸が膨らんで微妙に太くなったり、繊維束の結
束が減って微妙に細くなったりして、伸びて切れ易い弱
糸と呼ばれる糸欠陥が発生する。このような欠陥がある
結束糸を、巻取パッケージに巻き取り、織機にかけると
結束糸が切れてしまう等の種々の不具合が発生する。
【0004】従来の紡績装置では、巻取結束糸が巻取パ
ッケージに巻き取られる前段階で、静電気式又は光学式
のスラブキャッチャーに結束糸を通し、結束糸の太さを
測定することで、太い部分又は細い部分等の欠陥糸を検
出するようにしている。しかし、スラブキャッチャーを
用いて、結束糸の太さを測定して、種々の欠陥糸を検出
する方法では、その太さの変化量が大きい糸欠陥の検出
には有効であるが、太さの変化量が微妙な場合には、感
度を上げる必要がある。特に、上記のように弱糸は、繊
維束の結束が緩んで、結束糸が膨らんで微妙に太くなっ
たり、繊維束の結束が減って微妙に細くなったりして発
生するため、スラブキャッチャーでは検出することが困
難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、供給される繊
維束に撚りを施して糸とする紡績部と、前記糸を巻き取
る巻取部と、前記巻取部に至る糸の張力変動を測定する
張力検出器と、前記張力検出器からの波形出力に基づい
て糸の評価を行う評価装置とを備える紡績装置が提案さ
れている。
【0006】この紡績装置において巻取中の糸が弱糸に
なると、張力変動がなくなってどんどん低下するため、
測定した張力と基準張力と比較すると弱糸を検出でき
る。しかしながら、前記張力検出器で測定される張力変
動は、巻取部におけるトラバースの影響による周期的変
動のみならず、機台の振動等に起因する微小変動を有し
ている。また、紡糸条件によって、絶対的な張力値は一
定にはならない。そのため、前記基準張力を一定のもの
として定めることができないという問題がある。基準張
力を低くすると、弱糸を検出できるが、その検出迄に時
間がかかり、糸切断のタイミングがずれるという問題が
ある。
【0007】本発明の紡績装置は、このような問題を解
決するためになされたもので、弱糸を高精度でタイミン
グ良く検出できる評価装置を備えた紡績装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する本発
明のうち請求項1は、供給される繊維束に撚りを施して
糸とする紡績部と、前記糸を巻き取る巻取部と、前記巻
取部に至る糸の張力変動を測定する張力検出器と、前記
張力検出器からの波形出力に基づいて糸の評価を行う評
価装置とを備え、前記評価装置は、前記波形出力の周期
的変動のピーク又はピーク近傍を検出する第1手段と、
前記ピーク又はピーク近傍が検出された時点の前記波形
出力の分圧出力を基準とし、前記波形出力と前記基準と
を比較して糸の評価を行う第2手段と、を有してなる紡
績装置である。
【0009】第1手段により、張力検出器からの波形出
力の周期的変動のピーク又はピーク近傍を検出する。そ
して、ピーク又はピーク近傍を検出すると、第2手段に
より、ピーク又はピーク近傍が検出された時点の前記波
形出力の分圧出力を基準に定め、その基準と前記波形出
力との比較を行い、例えば前記波形出力が基準を下回る
ことにより弱糸を検出することができる。
【0010】前記第2手段は、前記分圧の程度を調整す
るための分圧割合調整器を有し、前記波形出力が前記基
準を下回るか否かにより或いは所定時間下回るか否かに
より糸の評価を行うものである請求項1記載の紡績装置
である。これにより、例えば分圧の程度をやや小さく
(低い基準)設定した場合、前記波形出力が前記基準を
下回ると直ちに弱糸と判定することができる。また、分
圧の程度をやや大きく(高い基準)設定した場合は、前
記波形出力が前記基準を下回っても直ちに弱糸とは判定
せず、所定時間継続して下回ると弱糸と判定することが
できる。
【0011】前記第1手段は、前記波形出力に平均化処
理を施し、平均化処理前の波形出力と平均化処理後の波
形出力とを比較してピーク又はピーク近傍を検出するも
のである請求項1又は2記載の紡績装置である。これに
より、平均化処理前の波形出力が、平均化処理後の波形
出力を下回るように交差する時点を検出して、ピーク又
はピーク近傍を検出することができる。
【0012】前記第1手段は、前記平均化処理後の波形
出力のレベルを調整するゲイン調整器を有するものであ
る請求項3記載の紡績装置である。これにより、平均化
処理によりやや出力の低下があっても、ゲイン調整を行
って、平均化処理後の波形出力のレベルを、平均化処理
前の波形出力のレベルに合わせることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の紡績装置および紡績方法
について、図面を参照して説明する。先ず、本発明の紡
績装置及び張力検出器を、図1乃至図6に基づいて説明
する。
【0014】図2において、紡績装置1は、紡績ユニッ
ト1uを多数並設してなり、該各紡績ユニット1uに沿
って紡績装置1の機台長手方向に往復移動する自走式の
糸継ぎ装置12を備えている。
【0015】図1において、紡績ユニット1uは,ドラ
フト部2、空気紡績ノズル3と仮撚装置4からなる紡績
部5と、デリベリローラ6、結束糸Yの張力を測定する
テンションセンサ7等からなる張力検出器8と、結束糸
Yの弛みをとるスラックチューブ9と、結束糸Yの太さ
を測定するスラブキャッチャー10と、巻取部11と、
を上流側から下流側に向けて一連に設けてなっている。
【0016】ドラフト部2は、バックローラ対15,エ
プロンベルト16を装架したミドルローラ対17,フロ
ントローラ対18よりなっている。各ドラフトローラ対
の内、ミドルローラ対17及びフロントローラ対18は
そのボトムローラを各ユニット共通のラインシャフト上
に設けて全ユニット一斉に駆動されるが、バックローラ
対15はそのボトムローラを各ユニット毎に駆動停止可
能になっている。
【0017】空気紡績ノズル3は、フロントローラ対1
8の下流側に配置され、ノズル内側面接線方向に圧空噴
射孔を開口して、該圧空噴射孔より圧縮空気を噴射す
る。これにより空気紡績ノズル3内に後述する仮撚装置
4の加撚方向と反対方向の旋回気流を発生させる。ま
た、空気紡績ノズル3は、図示しないエア供給管、メカ
ニカルバルブ等を介して圧縮空気を供給する圧力供給源
に接続され、上記メカニカルバルブの操作により圧縮空
気の供給が停止されるようになっている。尚、上記圧空
噴射孔は糸走行方向、つまり下流側に向けて傾斜して設
けてあり、空気紡績ノズル3の導入側付近で吸引気流を
生じ易くなっている。
【0018】仮撚装置4は、互いに軸方向を交差して接
触状態に軸支されている一対のローラ20,21よりな
る。各ローラ20,21はゴム等の可撓性弾性材からな
る薄肉のローラをローラ芯体に外嵌してなる中空ローラ
であり、且つ、その周面両端部に対して中央部が断面弧
状に膨らんだ樽形の外形状をなしている。そして、各ロ
ーラ20,21は、この回転軸の端部に設けられた図示
しないプーリとモータの回転軸に固定したプーリとの間
に、夫々、ベルトを巻掛け、該モータにより等周速で同
期して回転されるようになっている。上記空気紡績ノズ
ル3と仮撚装置4とによって、ドラフト部2で引き伸ば
された繊維束Sが結束糸Yに形成される。この結束糸Y
は、ほぼ直線的に並べられた繊維群を芯繊維とし、その
芯繊維の周囲に巻取繊維が、らせん状に巻付いた構造と
なっている。なお、各ローラ20,21にそれぞれ個別
にモータを設け、等周速で同期して回転するようにして
もよい。この場合、モータは小型かつ高効率のブラシレ
スモータを使用することが好ましい。
【0019】デリベリローラ6には、当接自在にされた
ニップローラ25が配置されている。ニップローラ25
は、図示しないスプリングにより図中の時計方向に付勢
されており、デリベリローラ6に圧接されて結束糸Y
(紡績糸)を送出可能としている。このデリベリローラ
6は、トラバースによる張力変動で糸切れが発生しない
ように、巻取部11での巻取速度に対して適切な回転数
に設定されている。
【0020】張力検出部8は、テンションセンサ7を有
してなる。このテンションセンサ7は、デリベリローラ
6と弛み取りのためのスラックチューブ9を通過した後
の太さ検出用のスラブキャッチャー10との間で、デリ
ベリローラ6を通過した結束糸Yを屈曲して巻取パッケ
ージPに向かうように走行方向を変更するように、セン
サ本体35に形成された鍔部35A(図5に示す)を紡
績装置1に取付けることで固定されている。なお、この
テンションセンサ7は、仮撚装置4とデリベリローラ6
との間に設けてもよい。その場合、トラバースによる検
出張力値の変動は小さくなる。
【0021】図4及び図5において、テンションセンサ
7は、センサ本体35内に配置される弾性板36と、ガ
イド棒体37および歪み測定部材38とを有して構成さ
れている。
【0022】ガイド棒体37は、弾性板36に対して直
角方向に突設状態となるように、その基端側が弾性板3
6に固設されている。また、ガイド棒体37は、図1に
も示すように、内ケースの円筒部に挿通されその先端側
が円筒部から外部へ突出されている。ガイド棒体37の
先端部には、糸ガイド39が取り外し自在に支持されて
いる。デリベリローラ6と糸ガイド39とスラブキャッ
チャー10とによる屈曲状態の結束糸Yが形成する屈曲
面A(図5に示す)に直交している。ガイド棒体37の
外周面と円筒部の内周面との間には周方向に均等な隙間
が設けられていて、この隙間の分だけガイド棒体37が
移動可能になっている。
【0023】弾性板36は、例えばホーロ金属板で構成
され、上記屈曲面Aに並行してセンサ本体35の内部空
所内に配置されている。また、弾性板36は、図5に示
すように、ガイド棒体37を境にして結束糸Yの上流側
と下流側に加わる張力Tの合力Fが作用する方向の両端
側を、センサ本体35のボルト等により二点支持されて
いる。なお、一点支持としても良い。
【0024】これにより、ガイド棒体37が上記合力F
により撓むと、その合力Fが弾性板36に伝達されるの
で、2点支持された弾性板36はガイド棒体37の基端
側を基準に、2点支持の間で波状変形される。すなわ
ち、ガイド棒体37が撓むと、弾性板36は、上記合力
Fが作用する側で結束糸Y側から離れるように窪み、合
力Fの反対側が結束糸Yに近接するように膨らむように
波状変形される。
【0025】歪み測定部38は、弾性板36に備えられ
た複数枚の歪みゲージ40で構成されている。各歪みゲ
ージ40は、ガイド棒体37を境にして、上記合力Fが
作用する方向で弾性板36の波状変形が顕著に現れる箇
所にそれぞれ固着され、上記波状変形による弾性板36
の伸びと縮みを測定できるようになっている。そして、
各歪みゲージ40はコントローラ基板45に接続されて
おり、コントローラ基板45は弾性板36の歪み量即ち
結束糸Yの張力を波形出力として後述する評価装置50
(図6に示す)に出力するものである。
【0026】スラブキャッチャー10は、結束糸Yの太
さ変化を測定することで、結束糸Yのスラブ、太糸、弱
糸を含む細糸等の欠陥、及び、糸切れを測定するもの
で、それらを測定した場合は太さ測定信号を出力する。
【0027】巻取部11は、図示しないトラバース装置
で結束糸Yを綾振りしながら、クレードルアームに回転
自在に支持され、且つ、フリクションローラ26に圧接
されて回転する巻取パッケージPに巻き取るものであ
る。
【0028】糸継ぎ装置12は、図3および図4に示す
ように、各紡績ユニット1uの各々に配置されるのでは
なく、紡績装置共通の糸継ぎ台車30が走行自在に配置
されている。すなわち、図4に示すように、紡績装置1
のコ字型空間31内に糸継ぎ装置12が配置され、レー
ルに案内されて糸継ぎを必要とする紡績ユニット1uの
前に移動して糸継ぎを行うようになっている。この糸継
ぎ台車30はノッタ32と呼ばれる糸継ぎ機能を有する
機器を有しており、先端に略円形吸引孔を有するサクシ
ョンパイプ(紡績部側糸吸引部材)33と先端に偏平な
吸引口を有するサクションマウス(巻取部側糸吸引部
材)34とを備えている。
【0029】つぎに、図6のブロック図と図7の波形図
により評価装置51の構成と作動を説明する。図6にお
いて、評価装置51は、テンションセンサ7からの出力
波形に付加されたオフセットを除去するオフセット除去
手段52と、オフセット除去手段52からの波形出力の
周期的変動毎のピーク又はピーク近傍を検出する第1手
段53と、前記ピーク又はピーク近傍が検出された時点
の前記波形出力の分圧出力を基準とし、前記波形出力と
前記基準とを比較して糸の評価を行う第2手段54と、
インターフェース手段55とを備えてなっている。
【0030】オフセット除去手段52は、オフセット除
去回路61と、基準電圧発生回路62とからなる。図7
において、トラバースに伴う周期変動を含むテンショ
ンセンサ7からの出力には、オフセットが付加されてい
る。図示例ではオフセット量は2ボルトであり、基準電
圧発生回路62から−2ボルトをオフセット除去回路6
1に出力し、図7のような出力波形aを得る。
【0031】ピーク検出手段である第1手段53は、第
1平均化処理手段であるCRフィルタ平均化処理器63
Aと、第2平均化処理手段であるCRフィルタ平均化処
理器63Bと、ゲイン調整アンプ64と、サンプルホー
ルド用電圧比較器65と、からなる。
【0032】CRフィルタ平均化処理器63Aは、糸の
綾振りに起因する周期的変動に付加される微小振動を除
くために第1平均化処理を施すものである。この微小振
動は各部の駆動による機台の振動等により生じる。場合
によっては、このCRフィルタ平均化処理器63Aは省
くことができる。図7の信号は、図7のオフセット
除去が施された波形出力aに第1平均化処理を施した波
形出力bを模式的に示す。CRフィルタの時定数によ
り、ややピークが遅れてシフトしているとともに、細か
い振動が平均化され、糸の綾振りに起因する周期的変動
が取り出されている。
【0033】CRフィルタ平均化処理器63Bは、図7
のCRフィルタ平均化処理器63Aの波形出力bに更
に第2平均化処理を施し、図7のような波形出力cを
得るためのものである。CRフィルタの時定数により、
更にピークが遅れてシフトしているとともに、細かい振
動が更に平均化されて出力されている。ゲイン調整アン
プ64は、CRフィルタ平均化処理器63Bの波形出力
cのレベルが、波形出力bと同一レベルに合うように増
幅するものである。
【0034】サンプルホールド用電圧比較器65は、波
形出力bと更に平均化された波形出力cとを比較し、波
形出力bのピーク又はピーク近傍を検出している。すな
わち、CRフィルタ平均化処理器63Bの時定数を適切
に設定し、波形出力bが波形出力cを下回るように交差
する部分から、波形出力bのピーク又は周期的変動のピ
ーク直後である下降中のピーク近傍を検出している。こ
のピーク又はピーク近傍を検出した時点t1を、後述す
る第2手段54のサンプルホールド回路68に出力する
構成となっている。
【0035】弱糸を検出する第2手段54は、第1手段
53のCRフィルタ平均化処理器63Aからの波形出力
b及び第1手段53のサンプルホールド用電圧比較器6
5からのピーク又はピーク近傍を検出した時点の入力を
受けて作動する。この第2手段54は、分圧抵抗ネット
ワーク66と、アナログセレクトスイッチ67と、サン
プルホールド回路68と、テンション低下検知電圧比較
器69と、タイマ制御ゲート70と、持続時間評価タイ
マ71とからなる。
【0036】分圧割合調整器である分圧抵抗ネットワー
ク66は、波形出力bの全体に分圧を施すものであり、
分圧の程度はアナログセレクトスイッチ67により0%
〜−70%まで調整可能である。図7の実線の波形
は、波形出力bの全体に分圧を施した分圧信号eを示
す。この分圧信号eはサンプルホールド回路68に出力
され、サンプルホールド用電圧比較器65からのピーク
又はピーク近傍を検出した時点t1の分圧出力を基準v
1としてサンプルホールド回路68にて保持する。図7
に、この基準v1が図示される。
【0037】テンション低下検知電圧比較器69は、図
7に示されるように、波形出力aに第1平均化処理を
施した波形出力bと基準v1とを比較し、波形出力bが
基準v1を下回った時点t12を検出するとともに、波
形出力bが基準v1を上回った時点t13を検出するも
のである。タイマ制御ゲート70は前記時点t12〜t
13の間にクロック信号を出力するものである。持続時
間評価タイマ71はタイマ制御ゲート70を経て出力さ
れるクロック信号から時間(t13−t12)を計測
し、所定時間を越えると、インターフェース手段55に
停止要求信号fを出力するものである。
【0038】図7において、通常の周期的変動を伴う
波形出力bであると、時間(t13−t12)は所定時
間に達しない。弱糸が発生すると、時間(t13−t1
2)が所定時間を越えるために、継続時間評価タイマ7
1の時間設定を適切にすると、高精度且つ迅速に弱糸を
検出できる。すなわち、波形出力bと基準v1とを比較
し、前記波形出力bが基準v1を下回る時間の長さが所
定時間に達することで弱糸を検出することができる。
【0039】波形出力bの全体に施す分圧の程度を調整
して前記基準v1を下げ、波形出力bと基準v1とを比
較し、前記波形出力bが基準v1を下回ることにより直
ちに弱糸を検出することもできる。但し、分圧の程度が
−70%を下回ると、検出不能になるため、分圧の程度
を適切にする必要がある。
【0040】図6において、クロック発生分周回路72
は、所定間隔のクロック信号を発生させるためのもので
あり、このクロック信号は所定時間タイマ73とタイマ
制御ゲート70に出力される。所定時間タイマ73は糸
継ぎ時に所定の張力が付与されないまま糸が走行する時
間の間、タイマ制御ゲート70を閉じ、検出除外期間を
設けるものである。
【0041】インターフェース手段55は、セレクト入
力インターフェース75と、糸走行信号入力インターフ
ェース76と、停止要求インターフェース77とからな
る。セレクト入力インターフェース75は、アナログセ
レクトスイッチ67又は所定時間タイマ73のいずれか
に入力を切り換え、分圧の程度又はタイマ時間の設定を
可能とするインターフェースである。糸走行信号入力イ
ンターフェース76は、糸走行信号FWをタイマ制御ゲ
ート70に出力し、糸走行信号FWの出力がある間即ち
糸が走行している間だけ弱糸を検出可能にするインター
フェースである。停止要求インターフェース77は、弱
糸が検出されると、該当する紡績ユニットに停止信号f
を出力するためのインターフェースである。
【0042】上述した評価装置51が結束糸Yの弱糸を
検出すると、該当する紡績ユニット1uに停止信号fが
出力され、図1のドラフト部2のバックローラ15を停
止して、繊維束Sの供給を停止し、空気紡績ノズル3の
エア噴射も停止すると共に、図2の糸継ぎ装置12を結
束糸Yに欠陥が発生した紡績ユニット1uに移動させ
る。
【0043】そして、図示しない手段で巻取パッケージ
Pに巻き取られた結束糸Yの弱糸を切断除去し、図3の
糸継ぎ装置12のサクションパイプ33で空気紡績ノズ
ル3の出口の結束糸Yをノッタ32まで運び、サクショ
ンマウス34で巻取パッケージPの結束糸Y端をノッタ
32まで運んで、このノッタ32により糸継ぎをして、
紡績可能な状態に復帰させる。
【0044】なお、本発明の紡績装置1および紡績方法
では、仮撚装置4で撚りが施された結束糸Yの張力をテ
ンションセンサ7で測定するものを示したが、これに限
定されるものでなく、仮撚装置4を用いない紡績装置に
適用してもよい。なお、弱糸の問題は結束糸の紡績装置
に限らず実撚糸の紡績装置にも通ずる問題であるため、
実撚糸の紡績装置にも適用可能である。
【0045】
【実施例】つぎに、実際の弱糸の検出例を図8及び図9
により説明する。図8は、分圧の程度を30%に設定し
た場合を示し、図9は、分圧の程度を10%に設定した
場合を示す。図8及び図9において、上側の波形信号
は、テンションセンサ7からの波形出力を示し、下側の
波形信号は、第1平均化処理後の波形出力bを示し、上
側の直線信号は、糸走行信号FWを示し、下側の直線信
号は、継続時間評価タイマ71に対する出力を示してい
る。
【0046】図8は、第1平均化処理後の波形出力b
に、−30%の分圧を施して基準を決定した場合であ
る。このとき、弱糸が発生すると、継続時間評価タイマ
71に対する出力はハイからローに変化している。すな
わち、継続時間評価タイマ71の時間設定をゼロにし、
波形出力bが基準v1を下回ると、直ちに停止要求出力
fを出力することができる。
【0047】図9は、波形出力bに、−10%の分圧を
施して基準を決定した場合である。このとき、前記波形
出力bの周期的変動毎に継続時間評価タイマ71に対す
る出力は短期間にハイからローに変化している。そこ
で、継続時間評価タイマ71の設定時間を前記短時間を
越える所定時間に設定する。弱糸が発生すると、前記所
定時間を上回るハイからローに変化を検出し、継続時間
評価タイマ71から停止要求出力fを出力することがで
きる。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、張力測定
器からの出力が、糸の綾振りに起因する周期的変動に加
えて、各部の駆動による機台の振動等に起因する高周波
の微小振動や、更にはパッケージの状態等に起因する低
周波のうねり変動を有しても、弱糸を高精度にタイミン
グ良く検出することができる。また、紡糸条件を変更す
る際や錘間バラツキがある場合にも容易に対応できる。
【0049】請求項2の発明によると、波形出力と同相
の遅れのない分圧出力を用いて適切な基準を設定できる
ので、弱糸を極めて早いタイミングで検出できる。ま
た、分圧の程度を適切に設定することで、種々の紡糸条
件において弱糸を高精度にタイミング良く検出できる。
【0050】請求項3の発明によると、平均化処理の時
定数を適切に設定することで、波形出力が低周波のうね
り変動を有していても、ピーク又はピーク近傍を確実に
検出できる。
【0051】請求項4の発明によると、平均化処理の前
後の波形出力のレベルを合わせることで、ピーク又はピ
ーク近傍を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡績装置を示す模式斜視図である。
【図2】紡績装置を示す正面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】張力検出器を構成するテンションセンサの構成
を示す断面図である。
【図5】張力検出器を構成するテンションセンサの構成
を示す正面図である。
【図6】評価装置の機器ブロック図である。
【図7】評価装置による波形処理を模式的に示す作動図
である。
【図8】評価装置による弱糸検出を示す波形図である。
【図9】評価装置による弱糸検出を示す波形図である。
【符号の説明】
1 紡績装置 5 紡績部 8 張力検出器 10 スラブキャッチャー 11 巻取部 51 評価装置 53 第1手段 54 第2手段 63A CRフィルタ平均化処理回路(平均化処理前の
波形出力bを得る回路) 63B CRフィルタ平均化処理回路(平均化処理後の
波形出力cを得る回路) 65 サンプルホールド用電圧比較器(基準時点t1を
検出する回路) 66 分圧抵抗ネットワーク(基準v1を得る回路) 67 アナログセレクトスイッチ(分圧を調整する手
段) 68 サンプルホールド(基準v1を得る手段) 69 テンション低下検知電圧比較器(平均化処理前の
波形出力bと基準v1とを比較する手段) 71 継続時間評価タイマ(平均化処理前の波形出力b
が基準v1を下回る時間を計測する手段) b 平均化処理前の波形出力 c 平均化処理後の波形出力 e 分圧信号 t1 基準時間 v1 基準(分圧出力) S 繊維束 Y 結束糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F115 AA09 CA21 CB08 CC17 CD05 CF08 CG02 CG10 4L056 AA16 EA04 EA25 EA32 EA43 EC03 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される繊維束に撚りを施して糸とす
    る紡績部と、前記糸を巻き取る巻取部と、前記巻取部に
    至る糸の張力変動を測定する張力検出器と、前記張力検
    出器からの波形出力に基づいて糸の評価を行う評価装置
    とを備え、 前記評価装置は、前記波形出力の周期的変動のピーク又
    はピーク近傍を検出する第1手段と、前記ピーク又はピ
    ーク近傍が検出された時点の前記波形出力の分圧出力を
    基準とし、前記波形出力と前記基準とを比較して糸の評
    価を行う第2手段と、を有してなる紡績装置。
  2. 【請求項2】 前記第2手段は、前記分圧の程度を調整
    するための分圧割合調整器を有し、前記波形出力が前記
    基準を下回るか否かにより或いは所定時間下回るか否か
    により糸の評価を行うものである請求項1記載の紡績装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1手段は、前記波形出力に平均化
    処理を施し、平均化処理前の波形出力と平均化処理後の
    波形出力とを比較してピーク又はピーク近傍を検出する
    ものである請求項1又は2記載の紡績装置。
  4. 【請求項4】 前記第1手段は、前記平均化処理後の波
    形出力のレベルを調整するゲイン調整器を有するもので
    ある請求項3記載の紡績装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144136A (ja) * 2004-11-16 2006-06-08 Murata Mach Ltd 紡績装置の運転方法及び紡績装置
WO2019009267A1 (ja) * 2017-07-04 2019-01-10 Spiber株式会社 糸状態変更装置及び衣類製造システム

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