JP2000006415A - 液体吐出ヘッドおよびヘッドカートリッジならびに画像形成装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよびヘッドカートリッジならびに画像形成装置

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JP2000006415A
JP2000006415A JP17924698A JP17924698A JP2000006415A JP 2000006415 A JP2000006415 A JP 2000006415A JP 17924698 A JP17924698 A JP 17924698A JP 17924698 A JP17924698 A JP 17924698A JP 2000006415 A JP2000006415 A JP 2000006415A
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liquid
head
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discharge
ejection
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JP17924698A
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Masaru Shibata
優 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体吐出ヘッドの液路の内壁に異物などが付
着すると、液体の吐出量が変化し、得られる画像に濃度
むらが発生して良好な品質の画像を得ることができな
い。 【解決手段】 液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギー
を発生する電気熱変換体11を有し、液路の一端に開口
する吐出口から液滴を吐出するための吐出エネルギー発
生部が設けられた液体吐出ヘッドであって、電気熱変換
体11は、発熱量が異なる複数の領域を有し、発熱量の
相対的に大きな領域Z2 における蒸気泡が核となって常
に発泡するため、液路の内壁に異物が付着したとして
も、液路内から押し出される液体の体積が一定となり、
吐出が安定して濃度むらのない高品質の画像を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体に膜沸騰を生
じさせる電気熱変換体を持った吐出エネルギー発生部を
有する液体吐出ヘッドおよびヘッドカートリッジならび
に画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリント法は、インクジ
ェットヘッドに配設された吐出口からインクやこのイン
クの特性を調整するための処理液を吐出させ、これを紙
などのプリント媒体に付着させることにより、プリント
を行う方法であり、騒音の発生が極めて少なく、かつ高
速プリントが可能である。なかでも、液体を吐出させる
ための吐出エネルギー発生手段として電気熱変換体を用
い、この電気熱変換体に通電して熱エネルギーを液体に
作用させ、液体を急激に加熱することによって気泡を発
生させ、この気泡の体積膨張によって液路内の液体を吐
出口から液滴として噴射し、気泡の消滅時に液室から液
路内に液体を導入するようにした形態のインクジェット
ヘッドは、プリント信号に対する応答性が良いこと、お
よび高マルチヘッド化が容易であることなどの利点を有
する。
【0003】このようなインクジェットヘッドにおい
て、液体およびインクジェットヘッドの温度変化や、あ
るいは各吐出口およびこれに続く液路の寸法誤差などに
起因して各吐出口から吐出される液体の吐出量に変動が
生じないように、あらかじめ各吐出口から吐出される液
体の吐出量をこの液体およびインクジェットヘッドの温
度を変えてそれぞれ測定しておき、これに応じて各電気
熱変換体に対する印加電圧を補正することで、液体およ
びインクジェットヘッドの温度変化や、吐出口およびこ
れに続く液路の寸法誤差を打ち消すようにした技術が、
例えば特公平6−8049号公報において提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットヘッド
の吐出エネルギー発生手段を構成する電気熱変換体に電
圧を印加して液体を発泡させ、吐出口から液滴を吐出さ
せる場合、電気熱変換体の発熱の影響によって液体成分
の一部が変質し、これが液路の内壁に付着して液体の吐
出量に変動をもたらすおそれがある。
【0005】しかしながら、特公平6−8049号公報
に開示された従来のインクジェットヘッドでは、液路の
内壁に対する変質成分の付着の有無を検知することが困
難なことから、これに対する補正を行うことができなか
った。このため、インクジェットヘッドの液路の内壁に
異物などが付着すると、液体の吐出量が変化してしまう
ため、得られる画像に濃度むらが発生して良好な品質の
画像を得ることが困難となる。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、吐出口が一端に形成さ
れた液路の内壁に異物などが付着して発泡状態に変化が
あっても、吐出量を一定に保つことが可能な液体吐出ヘ
ッドを提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、このような液体吐出
ヘッドとこれに供給する液体を貯溜する液体タンクとを
具えたヘッドカートリッジを提供することにある。
【0008】本発明の別な目的は、このような液体吐出
ヘッドの取り付け部を有し、濃度むらのない画像を形成
することが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気
熱変換体を有し、液路の一端に開口する吐出口から液滴
を吐出するための吐出エネルギー発生部が設けられた液
体吐出ヘッドであって、前記電気熱変換体は、発熱量が
異なる複数の領域を有することを特徴とするものであ
る。
【0010】また、本発明の第2の形態は、液体に膜沸
騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
有し、液路の一端に開口する吐出口から液滴を吐出する
ための吐出エネルギー発生部が設けられた液体吐出ヘッ
ドと、この液体吐出ヘッドに供給するための液体を蓄え
る液体タンクとを具えたヘッドカートリッジであって、
前記電気熱変換体は、発熱量が異なる複数の領域を有す
ることを特徴とするものである。
【0011】さらに、本発明の第3の形態は、液体に膜
沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体
を有し、液路の一端に開口する吐出口から液滴を吐出す
るための吐出エネルギー発生部が設けられた液体吐出ヘ
ッドの取り付け部を具え、前記吐出口から吐出される液
体によってプリント媒体に画像を形成する画像形成装置
であって、前記電気熱変換体は、発熱量が異なる複数の
領域を有することを特徴とするものである。
【0012】本発明によると、電気熱変換体に電圧を印
加した場合、相対的に発熱量の大きな領域は、他の領域
よりも温度上昇が早く、相対的に発熱量の大きな領域か
ら液体の発泡が常に始まる。この結果、液路の内壁に何
らかの異物が付着したとしても、一定量の液体が安定し
て吐出口から吐出される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による液体吐
出ヘッドにおいて、前記複数の領域は、前記液路の長手
方向に沿って配置されているものであってもよい。ま
た、前記複数の領域は、発熱量の小さな低発熱領域と、
発熱量の大きな高発熱領域とを有するものであってもよ
い。この場合、前記低発熱領域は、前記高発熱領域発熱
領域よりも前記吐出口側に位置していることが好まし
く、前記液路の長手方向に対して直交する方向の前記低
発熱領域における前記電気熱変換体の幅寸法は、前記高
発熱領域におけるそれよりも大きいものであってもよ
い。
【0014】本発明の第2の形態によるヘッドカートリ
ッジにおいて、液体は、インクおよび/またはプリント
媒体に吐出されるこのインクのプリント性を調整する処
理液であってもよい。
【0015】本発明の第3の形態よる画像形成装置にお
いて、前記液体吐出ヘッドの取り付け部は、前記液体吐
出ヘッドの前記吐出口から液滴が吐出されるプリント媒
体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能であっても
よい。また、前記液体吐出ヘッドは、着脱手段を介して
前記液体吐出ヘッドの取り付け部に着脱自在に取り付け
られるものであってもよい。
【0016】
【実施例】本発明による液体吐出ヘッドをインクジェッ
トヘッドに応用した一実施例について、図1〜図9を参
照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施
例に限らず、同様な課題を内包する他の分野の技術にも
応用することができる。
【0017】本実施例によるインクジェットヘッドの断
面構造を図1に示し、そのII−II矢視断面構造を図2に
示し、その III−III 矢視断面構造を図3に示す。すな
わち、インクジェットヘッド10は、エッチング法や、
蒸着法や、あるいはスパッタリング法などの半導体製造
プロセスを経て、本発明の吐出エネルギー発生部として
の電気熱変換体11や、この電気熱変換体11に対して
選択的に電流を供給するための電極配線12a, 12b
などが成膜された基板13と、この基板13との接合に
より形成される液路14を仕切るための図示しない溝壁
が形成された溝付き板15とで主要部が構成されてい
る。
【0018】シリコンウェーハなどで構成される基板1
3の表面には、二酸化ケイ素などによって蓄熱層16が
形成されており、この蓄熱層16の上には、窒化タンタ
ルなどによる上述した電気熱変換体11と、アルミニウ
ムなどによる電極配線12a, 12bが配設される。こ
れら電気熱変換体11および電極配線12a, 12b
は、インクやプリント媒体に対するインクのプリント性
を調整するための処理液などの液体との直接的な接触に
よる腐食を防止するため、二酸化ケイ素や窒化ケイ素な
どで形成される絶縁性保護層17で覆われる。
【0019】前記溝付き板15は、上述した溝壁の他
に、これら溝壁によって仕切られる各々の液路14に連
通して共通液室18となる液室枠19と、液体を蓄えた
図示しない液体タンクから図示しない液体供給管を介し
て共通液室18に液体を導入するための液体供給口20
と、この溝付き板15に一体的に接合されて液路14に
連通する吐出口21をそれぞれ形成した吐出口板22と
を有する。
【0020】本実施例における電気熱変換体11の厚み
は液路14の長手方向(図2中、左右方向)に沿って一
定であるが、吐出口21に近接する電極配線12a側の
幅寸法W1 は、共通液室18に近接する電極配線12b
側の幅寸法W2 よりも広く設定されており、吐出口21
側に位置する低発熱領域Z1 と、この低発熱領域Z1
りも共通液室18側に位置する高発熱領域Z2 とを有す
る。
【0021】本実施例における液体の吐出過程を図4〜
図9に示すが、本実施例では異物が電気熱変換体11の
低発熱領域Z1 の中央部に付着している場合について説
明する。すなわち、前述の電極配線12aおよび電極配
線12bを介して電気熱変換体11に電流を供給する
と、電気熱変換体11は温度が上昇するが、電極配線1
2bに近い高発熱領域Z2 の幅寸法W2 は、電極配線1
2aに近い低発熱領域Z1 の幅寸法W1 よりも狭いの
で、単位長さ当たりの抵抗値が高く、結果として発熱量
が相対的に大きい。従って、液路14内の液体Lに臨む
電気熱変換体11の高発熱領域Z2 にまず微少気泡B1
が発生する(図4参照)。
【0022】電気熱変換体11には電流が継続的に流さ
れているため、電気熱変換体11の低発熱領域Z1 にも
微少気泡B2,B3 が発生する。この時点において、高発
熱領域Z2 に発生した微少気泡B1 はより大きく成長し
て蒸気泡S1 となる。しかし、異物23が付着している
低発熱領域Z1 の中央部は熱伝導が遅れるので、微小気
泡はまだ発生しない(図5参照)。
【0023】この状態から、高発熱領域Z2 上の蒸気泡
1 がさらに成長して高発熱領域Z2 に近接する低発熱
領域Z1 上の微小気泡B2 を吸収し、よりおおきな蒸気
泡S2 になる。また、吐出口21に近接する低発熱領域
1 上の微少気泡B3 は単独で成長して蒸気泡S3 にな
る。この時点で、異物23の上にも微少気泡B4 が発生
する。蒸気泡S3 の成長によって液路14内の液体Lは
吐出口21側および共通液室18側の両方に押し出され
るが、共通液室18側からは、より大きな蒸気泡S2
成長によって液体Lが押し出されて来るため、液路14
内の液体は、吐出口21側にほとんどが押し出される
(図6参照)。
【0024】さらに電気熱変換体11に電流を通電する
と、すべての気泡が一体に成長して単一の大きな蒸気泡
4 となり(図7参照)、液路14内の液体がさらに吐
出口から押し出される。
【0025】このようにして蒸気泡S4 が最大発泡状態
に移行する過程で、液滴LD が吐出口21から吐出され
(図8参照)、ここで、電気熱変換体11に対する通電
を止めることにより、電気熱変換体11の加熱が終了
し、蒸気泡S4 が収縮して行く(図9参照)。
【0026】このように、液路14の内壁に異物が付着
したとしても、発熱量の相対的に大きな高発熱領域Z2
における蒸気泡S1 を核として液体Lを発泡させること
ができるため、発泡によって液路14内から押し出され
る液滴LD の体積が一定となり、吐出が安定して濃度む
らのない高品質の画像を得ることができる。
【0027】上述の如きインクジェットヘッド10を用
いた本発明によるヘッドカートリッジの一実施例の外観
を図10に示す。すなわち、本実施例におけるインクジ
ェットヘッドカートリッジ30は、シリアルタイプのも
のであり、上述したインクジェットヘッド10と、この
インクジェットヘッド10に供給される液体を収容する
インクタンク31と、このインクタンク31内を密閉す
る蓋部材32とで主要部が構成されている。
【0028】インクを吐出するための多数の吐出口21
が形成されたインクジェットヘッド10は、先の図1〜
図3に示した実施例に対応したものである。液体は、イ
ンクタンク31から図示しないインク供給管を介して図
1に示す共通液室18へと導かれる。
【0029】本実施例におけるインクジェットヘッドカ
ートリッジ30は、インクジェットヘッド10とインク
タンク31とを一体的に形成したものであるが、このイ
ンクジェットヘッド10に対し、インクタンク31側を
交換可能に連結した構造のヘッドカートリッジを採用す
るようにしても良い。
【0030】上述したインクジェットヘッドカートリッ
ジ30を用いた本発明による液体吐出装置の一実施例の
外観を図11に示す。すなわち、本実施例によるインク
ジェットプリンタ50は、紙送りモータ51によって駆
動回転するプラテンローラ52と平行に配設された一対
の案内棒53には、キャリッジ54が摺動自在に保持さ
れている。また、案内棒53の両端側に回転自在に取り
付けられた一対のプーリ55, 56には、走査ワイヤ5
7が案内棒53と平行に巻き掛けられ、その両端部がキ
ャリッジ54に連結されている。一方のプーリ55に
は、キャリッジ駆動モータ58が連結され、このキャリ
ッジ駆動モータ58の正逆転によって、キャリッジ54
は案内棒53に案内されながらプラテンローラ52に沿
ってその長手方向に走査移動するようになっている。
【0031】前記キャリッジ54には、図10に示した
インクジェットヘッドカートリッジ30が着脱操作レバ
ー59を介して交換可能に位置決め状態で搭載され、イ
ンクジェットヘッド10の吐出口21がプラテンローラ
52に巻き付けられた紙などの被プリント媒体70と所
定の間隙を以て対向する。また、インクジェットヘッド
10の図示しない駆動素子には、キャリッジ54に連結
されたフレキシブルケーブル60を介して適宜のデータ
供給源からのデータに応じたインクの吐出信号が供給さ
れる。そして、紙送りモータ51による被プリント媒体
70の送り動作と、キャリッジ駆動モータ58によるキ
ャリッジ54の走査移動とにより、被プリント媒体70
の所定箇所に所望の画像情報をプリントすることができ
る。
【0032】なお、インクジェットヘッドカートリッジ
30は、使用するインクの色などに応じて1つ以上(図
示例では2つ)をキャリッジ54に搭載することができ
るようになっている。また、上述したインクジェットヘ
ッド10として、シリアルタイプのものを採用したが、
フルラインタイプのインクジェットヘッドを用いたイン
クジェットヘッドカートリッジや、そのインクジェット
プリンタにも適用することができる。
【0033】なお、本発明は、液体の吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生す
る手段(例えば、電気熱変換体やレーザ光など)を具
え、この熱エネルギーにより液体の状態変化を生起させ
るインクジェット方式の液体吐出ヘッドや、ヘッドカー
トリッジ、あるいは画像形成装置において優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によれば、プリントの
高密度化および高精細化が達成できるからである。
【0034】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書や、同第474
0796号明細書に開示されている基本的な原理を用い
て行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマ
ンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持
されているシートや流路に対応して配置される電気熱変
換体に、プリント情報に対応した核沸騰を越える急速な
温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加する
ことにより熱エネルギを発生させ、液体吐出ヘッドの熱
作用面に膜沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に一
対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効であ
る。この気泡の成長および収縮により、吐出口を介して
液体を吐出させ、少なくとも1つの液滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書や、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れたプリントを行うこ
とができる。
【0035】また、液体吐出ヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口と液路と電
気熱変換体との組合せ構成(電気熱変換体が液路に沿っ
て配置された直線状液流路または電気熱変換体が液路を
挟んで吐出口と正対する直角液流路)の他に、熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書や、米国特許第44596
00号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものであ
る。加えて、複数の電気熱変換体に対し、共通するスリ
ットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開
昭59−123670号公報や、熱エネルギの圧力波を
吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示した特開
昭59−138461号公報に基いた構成としても、本
発明の効果は有効である。すなわち、液体吐出ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によればプリ
ントを確実に効率良く行うことができるようになるから
である。
【0036】さらに、画像形成装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプの液体吐出ヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのような液体吐出ヘッドとしては、複数の液
体吐出ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成
や、一体的に形成された1個の液体吐出ヘッドとしての
構成の何れでもよい。
【0037】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、走査移動するキャリッジに対して一体的に固定
された液体吐出ヘッド、あるいはキャリッジに対して交
換可能に装着されることでキャリッジとの電気的な接続
や装置本体からの液体の供給が可能となる交換自在のチ
ップタイプの液体吐出ヘッド、あるいは液体吐出ヘッド
自体に一体的に液体を貯えるタンクが設けられたヘッド
カートリッジを用いた場合にも本発明は有効である。
【0038】本発明の画像形成装置の構成として、液体
吐出ヘッドからの液体の吐出状態を適正にするための回
復手段や、予備的な補助手段などを付加することは本発
明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。
これらを具体的に挙げれば、液体吐出ヘッドに対するキ
ャッピング手段や、クリーニング手段, 加圧あるいは吸
引手段, 電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいは
これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、
プリントとは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0039】また、搭載される液体吐出ヘッドの種類や
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、プリント色や濃度(明度)を
異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるも
のであってもよい。すなわち、例えば画像形成装置のプ
リントモードとしては黒色などの主流色のみのプリント
モードだけではなく、液体吐出ヘッドを一体的に構成す
るか、複数個の組み合わせによるか何れでもよいが、異
なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの各プ
リントモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明
は極めて有効である。この場合、プリント媒体の種類や
プリントモードに応じてインクのプリント性を調整する
ための処理液(プリント性向上液)を専用の液体吐出ヘ
ッドからプリント媒体に吐出することも有効である。
【0040】さらに、以上説明した本発明の実施例にお
いては、室温やそれ以下で固化し、室温で軟化もしくは
液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット
方式では液体自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温
度調整を行って液体の粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用プリント信
号付与時に液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱
エネルギによる昇温を、固形状態から液体状態への状態
変化のエネルギとして使用させることで積極的に防止す
るため、または液体の蒸発を防止するため、放置状態で
固化し加熱によって液化するものを用いてもよい。何れ
にしても熱エネルギのプリント信号に応じた付与によっ
て液化し、液体が吐出されるものや、プリント媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるものなどのような、
熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のものを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合の液体は、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各液体に
対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行す
るものである。
【0041】なお、本発明にかかる画像形成装置の形態
としては、コンピュータなどの情報処理機器の画像出力
端末として用いられるものの他、リーダなどと組合せた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置や捺染装置の形態を採るものなどであっても良く、プ
リント媒体としては、シート状あるいは長尺の紙や布
帛、あるいは板状をなす木材や石材, 樹脂, ガラス, 金
属などの他に、3次元立体構造物などを挙げることがで
きる。
【0042】
【発明の効果】本発明によると、発熱量が異なる複数の
領域を有する電気熱変換体を吐出エネルギー発生部とし
て構成したので、発熱量の相対的に大きな領域における
蒸気泡が核として液体を発泡させることができるため、
液路の内壁に異物が付着したとしても、この発泡によっ
て液路内から押し出される液体の体積が一定となり、吐
出が安定して濃度むらのない高品質の画像を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体吐出ヘッドをインクジェット
ヘッドに応用した一実施例の概略構造を表す断面図であ
る。
【図2】図1に示した実施例における基板の一部を抽出
した平面図である。
【図3】図2中の III−III 矢視断面図である。
【図4】図5〜図9と共に図1に示したインクジェット
ヘッドにおける液体の吐出過程を表す概念図である。
【図5】図4および図6〜図9と共に図1に示したイン
クジェットヘッドにおける液体の吐出過程を表す概念図
である。
【図6】図4, 図5および図7〜図9と共に図1に示し
たインクジェットヘッドにおける液体の吐出過程を表す
概念図である。
【図7】図4〜図6および図8, 図9と共に図1に示し
たインクジェットヘッドにおける液体の吐出過程を表す
概念図である。
【図8】図4〜図7および図9と共に図1に示したイン
クジェットヘッドにおける液体の吐出過程を表す概念図
である。
【図9】図4〜図8と共に図1に示したインクジェット
ヘッドにおける液体の吐出過程を表す概念図である。
【図10】本発明によるヘッドカートリッジをインクジ
ェットヘッドカートリッジに応用した一実施例の外観を
表す斜視図である。
【図11】本発明によると画像形成装置をインクジェッ
トプリンタに応用した一実施例の外観を破断状態で表す
斜視図である。
【符号の説明】
10 インクジェットヘッド 11 電気熱変換体 12a, 12b 電極配線 13 基板 14 液路 15 溝付き板 16 蓄熱層 17 絶縁性保護層 18 共通液室 19 液室枠 20 液体供給口 21 吐出口 22 吐出口板 23 異物 30 インクジェットヘッドカートリッジ 31 インクタンク 32 蓋部材 50 インクジェットプリンタ 51 紙送りモータ 52 プラテンローラ 53 案内棒 54 キャリッジ 55, 56 プーリ 57 走査ワイヤ 58 キャリッジ駆動モータ 59 着脱操作レバー 60 フレキシブルケーブル 70 プリント媒体 Z1 低発熱領域 Z2 高発熱領域 W1 低発熱領域の幅寸法 W2 高発熱領域の幅寸法 B1,B2,B3,B4 微少気泡 S1,S2,S3,S4 蒸気泡 L 液体 LD 液滴

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギー
    を発生する電気熱変換体を有し、液路の一端に開口する
    吐出口から液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部
    が設けられた液体吐出ヘッドであって、 前記電気熱変換体は、発熱量が異なる複数の領域を有す
    ることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記複数の領域は、前記液路の長手方向
    に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載の液体吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記複数の領域は、発熱量の小さな低発
    熱領域と、発熱量の大きな高発熱領域とを有することを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 前記低発熱領域は、前記高発熱領域発熱
    領域よりも前記吐出口側に位置していることを特徴とす
    る請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記液路の長手方向に対して直交する方
    向の前記低発熱領域における前記電気熱変換体の幅寸法
    は、前記高発熱領域におけるそれよりも大きいことを特
    徴とする請求項3または請求項4に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギー
    を発生する電気熱変換体を有し、液路の一端に開口する
    吐出口から液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部
    が設けられた液体吐出ヘッドと、この液体吐出ヘッドに
    供給するための液体を蓄える液体タンクとを具えたヘッ
    ドカートリッジであって、 前記電気熱変換体は、発熱量が異なる複数の領域を有す
    ることを特徴とするヘッドカートリッジ。
  7. 【請求項7】 液体は、インクおよび/またはプリント
    媒体に吐出されるこのインクのプリント性を調整する処
    理液であることを特徴とする請求項6に記載のヘッドカ
    ートリッジ。
  8. 【請求項8】 液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギー
    を発生する電気熱変換体を有し、液路の一端に開口する
    吐出口から液滴を吐出するための吐出エネルギー発生部
    が設けられた液体吐出ヘッドの取り付け部を具え、前記
    吐出口から吐出される液体によってプリント媒体に画像
    を形成する画像形成装置であって、 前記電気熱変換体は、発熱量が異なる複数の領域を有す
    ることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記液体吐出ヘッドの取り付け部は、前
    記液体吐出ヘッドの前記吐出口から液滴が吐出されるプ
    リント媒体の搬送方向と交差する方向に走査移動可能で
    あることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記液体吐出ヘッドは、着脱手段を介
    して前記液体吐出ヘッドの取り付け部に着脱自在に取り
    付けられるものであることを特徴とする請求項8または
    請求項9に記載の画像形成装置。
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