JP2000006182A - 発泡プロペラファン - Google Patents

発泡プロペラファン

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JP2000006182A
JP2000006182A JP10221163A JP22116398A JP2000006182A JP 2000006182 A JP2000006182 A JP 2000006182A JP 10221163 A JP10221163 A JP 10221163A JP 22116398 A JP22116398 A JP 22116398A JP 2000006182 A JP2000006182 A JP 2000006182A
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fan
foamed
propeller fan
average thickness
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JP10221163A
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English (en)
Inventor
Koichi Saito
晃一 斉藤
Hiroshi Takei
洋 武井
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/08Blades for rotors, stators, fans, turbines or the like, e.g. screw propellers
    • B29L2031/087Propellers

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚肉で剛性に優れ、かつ軽量で、しかも動バ
ランスや静音性にも優れた発泡プロペラファンを提供す
る。 【解決手段】 a)発泡性樹脂組成物を可塑化し、ファ
ンの翼部分の平均厚みが、目的とするファンの翼部分の
平均厚みの10〜85%である金型キャビティー内に該可塑
化物を射出する工程、b)射出充填完了後に金型面に接
触する固化層と内部の溶融層が混在する状態まで冷却す
る工程、c)目的とするファンの翼部分の平均厚みまで
キャビティーの容積を拡大する工程、d)さらに冷却を
行った後に成形品を取出す工程を経て得られる、少なく
とも翼部に発泡構造を有する発泡プロペラファン。 【効果】 本発明の発泡プロペラファンは、高回転にも
耐えることができ、高風量を得ることが可能である。ま
た、軽量性に優れることから、材料コストが安く済むば
かりか、モーターの消費電力も低く抑えることが可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、送風、冷却、排気
等の目的で、自動車用、エアコン用などに幅広く使用さ
れる、熱可塑性樹脂製発泡プロペラファンに関する。詳
しくは、特定の射出成形法により得られ、翼部に発泡構
造を有し、剛性、軽量性に優れ、かつ動バランスや静音
性にも優れた発泡プロペラファンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂製プロペラファンに
ついて、翼部分を厚肉化して剛性を増し、高風量化、低
騒音化する試みが行われている。しかしながら、厚肉化
することでプロペラファンの重量が増し、材料コストが
アップするばかりか、モーターの消費電力がアップする
という問題を抱えている。
【0003】このため、ショートショット発泡成形法
や、ガスインジェクション成形法などによる樹脂製プロ
ペラファンの厚肉軽量化の試みが既に提案されている。
ショートショット発泡成形法とは、発泡性樹脂組成物
を、キャビティーの容積より少ない量で射出し(いわゆ
るショートショット)、該組成物の発泡による容積増加
を利用してキャビティー内に充填するというものである
が、発泡倍率が1.2〜1.3倍と小さく、軽量化という意味
では未だ不満足なものであった。ガスインジェクション
成形法では、軽量化の効果は大きいものの翼ごとの重量
ばらつきが大きく、動バランスが悪化して高回転に耐え
られないばかりか、騒音が発生するという問題があっ
た。また、翼部分を上下貼合わせ構造として中空化する
方法も提案されている。この方法は、軽量化の効果も大
きく、重量ばらつきも小さいが、貼合わせの工程が煩雑
で生産性が著しく悪化するうえ、貼合わせ時の変形や貼
合わせ部分の剥離など、品質上好ましくない問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
不都合をすべて解消し、厚肉で剛性に優れ、かつ軽量
で、しかも動バランスや静音性にも優れた発泡プロペラ
ファンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記不都合
点を解消した発泡プロペラファンを得るべく鋭意検討の
結果、発泡性樹脂組成物を可塑化して金型キャビティー
内に射出充填し、表面固化層を形成するまで冷却した後
キャビティーの容積を拡大し、内部に発泡層を形成させ
るような射出成形方法で得られる発泡プロペラファン
が、上記課題の解決に対しきわめて有用であることを見
出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、以下に示される構成
からなる。 (1)a)組成物基準で、熱可塑性樹脂を95〜99.5
重量%および化学発泡剤を0.5〜5重量%含有する発
泡性樹脂組成物を可塑化し、ファンの翼部分の平均厚み
が、目的とするファンの翼部分の平均厚みの10〜85%で
ある金型キャビティー内に該可塑化物を射出する工程、
b)射出充填完了後に金型面に接触する固化層と内部の
溶融層が混在する状態まで冷却する工程、c)目的とす
るファンの翼部分の平均厚みまでキャビティーの容積を
拡大する工程、d)さらに冷却を行った後に成形品を取
出す工程を経て得られる、少なくとも翼部に発泡構造を
有する発泡プロペラファン。 (2)発泡性樹脂組成物が、組成物基準で、熱可塑性樹
脂を45〜94.5重量%、化学発泡剤を0.5〜5重量
%および無機フィラーを5〜60重量%含有する発泡性
樹脂組成物である前記第1項記載の発泡プロペラファ
ン。 (3)無機フィラーが、長さ2〜50mmのガラス長繊維であ
る前記第2項記載の発泡プロペラファン。 (4)無機フィラーが、ガラス繊維および板状無機フィ
ラーの混合物である前記第2項記載の発泡プロペラファ
ン。 (5)a)組成物基準で、熱可塑性樹脂を40〜95重量
%および長さ2〜50mmのガラス長繊維を5〜60重量%
含有する発泡性樹脂組成物を可塑化し、ファンの翼部分
の平均厚みが、目的とするファンの翼部分の平均厚みの
10〜85%である金型キャビティー内に該可塑化物を射出
する工程、b)射出充填完了後に金型面に接触する固化
層と内部の溶融層が混在する状態まで冷却する工程、
c)目的とするファンの翼部分の平均厚みまでキャビテ
ィーの容積を拡大する工程、d)さらに冷却を行った後
に成形品を取出す工程を経て得られる、少なくとも翼部
に発泡構造を有する発泡プロペラファン。 (6)発泡性樹脂組成物が、組成物基準で、熱可塑性樹
脂を40〜95重量%、長さ2〜50mmのガラス長繊維お
よび板状無機フィラーの混合物を5〜60重量%含有す
る発泡性樹脂組成物である前記第5項記載の発泡プロペ
ラファン。 (7)熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンである前記第1
〜6項のいずれか1項記載の発泡プロペラファン。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の発泡性樹脂組成物で用い
る熱可塑性樹脂としては特に限定されず、具体例として
は、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
系樹脂、6ナイロン、66ナイロン等のポリアミド系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステル系樹脂、その他、ポリスチレ
ン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。
上記の熱可塑性樹脂の中でも、通常の用途向けには、性
状および価格等の見地からポリオレフィン系樹脂が多用
される。ポリオレフィン系樹脂とは、エチレン、プロピ
レン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1
-ペンテン、1-オクテン、1-デセンなどの炭素数、通常2
〜10個程度のα-オレフィンの、結晶性単独重合体もし
くはこれらのα-オレフィンの2種以上からなる結晶性
共重合体またはこれらの2種以上からなる組成物などを
包含する概念である。なかでも、実用的にはポリプロピ
レン、またはプロピレン含有量が70重量%以上のプロ
ピレンと他のα-オレフィンとの結晶性共重合体が汎用
性に富んでいる。
【0008】また、これらポリオレフィン系樹脂を用
い、かつ後述のようにガラス繊維等の補強材を配合する
場合には、補強効果の観点から、ポリオレフィン系樹脂
に不飽和カルボン酸もしくはその無水物をグラフト反応
させた改質ポリオレフィン樹脂、あるいはポリオレフィ
ン系樹脂とこの改質ポリオレフィン樹脂との混合物を用
いることが好ましい。
【0009】なお、連続状のガラスロービングに溶融熱
可塑性樹脂を含浸させたのち、2〜50mmの長さにペレタ
イズした、いわゆるガラス長繊維強化熱可塑性樹脂を用
いることが、強度の点からも、また、ガラス長繊維のス
プリングバック力によって、特に高発泡倍率において、
より均一な発泡ができる点からも好ましい。
【0010】強化用繊維束に溶融樹脂を含浸させるため
の方法は、良好な含浸性が得られる方法であれば、公知
の方法がいずれも採用できる。強化用繊維束を張力下に
スプレダー表面上を接触通過させることによって溶融樹
脂を含浸させる方法(特公昭63-37694)、強化用繊維束
を、含浸ダイス中に設けられた開繊ピン対の間を非接触
で通過させることにより含浸させる方法(国際公開WO9
7/19805)など、いずれも採用可能であるが、高
速引取り時の毛羽発生の問題が少ない点では、後者の方
が好ましい方法である。ガラス長繊維の配合量は、発泡
性樹脂組成物中、5〜60重量%配合するのが好ましい。さ
らに好ましくは、10〜40重量%である。所望の配合量よ
りも高めの配合量のマスターバッチをつくっておき、ド
ライブレンド希釈して、上記配合量としてもよい。ドラ
イブレンド希釈後は、押出機を通さず、直接射出成形機
に供するのが繊維長を保持する意味で好ましい。
【0011】本発明の発泡性樹脂組成物は、必要に応じ
て、酸化防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、
着色剤を添加することができる。さらに、翼や中心のハ
ブの剛性、強度の観点から、ガラス繊維、マイカ等の無
機フィラーを配合することが好ましい。
【0012】本発明の発泡性樹脂組成物で使用する無機
フィラーは特に制限はない。具体例としては、タルク、
マイカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、
カーボン繊維、シリカ、ケイ酸カルシウム、チタン酸カ
リウム、ウォラストナイトなどが挙げられ、単独で用い
ても組合せて用いてもよい。補強効果やコストの観点か
らは、タルク、マイカ、ガラス繊維の使用が好ましい。
また、強度面での改良と反りひねりの防止を目的とし
て、ガラス繊維とマイカを併用することも好ましい態様
である。無機フィラーの配合量は、発泡性樹脂組成物
中、5〜60重量%配合するのが好ましい。さらに好ましく
は、10〜50重量%である。また、ガラス繊維(長さ2mm未
満のガラス短繊維および長さ2〜50mmのガラス長繊維を
包含する)とタルク、マイカ等の板状無機フィラーを併
用して用いる場合の配合量は、発泡性樹脂組成物中、ガ
ラス繊維および板状無機フィラーの各配合量が5〜40重
量%の範囲内であって、ガラス繊維および板状無機フィ
ラーの混合物の配合量が10〜60重量%となるように調整
して配合するのが好ましい。これら無機フィラーは、上
述のガラス長繊維の場合を除き、押出機を用いて熱可塑
性樹脂と溶融混練することで配合することが可能であ
る。所望の配合量よりも高めの配合量のマスターバッチ
をつくっておき、ドライブレンド希釈して、上記配合量
としてもよい。
【0013】本発明に用いる化学発泡剤としては、炭酸
アンモニウム、重炭酸ソーダ等の無機化合物、およびア
ゾ化合物、スルホンヒドラジド化合物、ニトロソ化合
物、アジド化合物等の有機化合物を例示することができ
る。アゾ化合物としては、アゾジカルボンアミド(ADC
A)、2,2-アゾイソブチロニトリル、アゾヘキサヒドロ
ベンゾニトリル、ジアゾアミノベンゼン等が挙げられ
る。スルホンヒドラジド化合物としては、ベンゼンスル
ホンヒドラジド、ベンゼン-1,3-ジスルホヒドラジド、
ジフェニルスルホン-3,3-ジスルホヒドラジド、ジフェ
ニルオキシド-4,4-ジスルホヒドラジド等が挙げられ
る。ニトロソ化合物としては、N,N-ジニトロソペンタメ
チレンテトラミン(DNPT)、N,N-ジメチルテレフタレー
ト等が挙げられる。アジド化合物としては、テレフタル
アジド、p-tert-ブチルベンズアジド等が挙げられる。
【0014】添加の方法は、前記熱可塑性樹脂に、タン
ブラー等を用いて該発泡剤をドライブレンドする方法が
好ましい。発泡剤は、そのまま添加してもかまわない
し、発泡剤が発泡しない温度条件で熱可塑性樹脂に高濃
度に添加してマスターバッチ化したのち、該マスターバ
ッチを所望の発泡剤量になるように熱可塑性樹脂に添加
することもできる。上記発泡剤は、本発明の発泡性樹脂
組成物中、0.5〜5重量%配合するのが好ましい。化学発
泡剤の添加量が少なすぎると、発泡倍率の大きい成形品
の成形が困難である。逆に多すぎる場合は、発泡圧力が
過大になり、粗大気泡を生じやすくなるとともに化学発
泡剤の分解残さによる成形品の変色等が発生するので好
ましくない。ただし、前記ガラス長繊維を含む組成物で
あって、溶融状態で自己膨張性を有するような場合はこ
の限りではなく、化学発泡剤を配合しなくてもかまわな
い。
【0015】本発明の発泡プロペラファンは、a)発泡
性樹脂組成物を可塑化し、ファンの翼部分の平均厚み
が、目的とするファンの翼部分の平均厚みの10〜85%で
ある金型キャビティー内に可塑化物を射出する工程、
b)射出充填完了後に金型面に接触する固化層と内部の
溶融層が混在する状態まで冷却する工程、c)目的とす
るファンの翼部分の平均厚みまでキャビティーの容積を
拡大する工程、d)さらに冷却を行った後に成形品を取
出す工程からなる射出成形法において成形される。
【0016】本発明でいう翼部分の平均厚みとは、図1
に示すように、1枚の翼の中心線を4等分する3点につい
て測定したものである。この平均厚みで、10%より小さ
いキャビティーを用いると、発泡倍率が大きくなりすぎ
て、均一な発泡ができなくなり、動バランスが悪化する
ので好ましくない。逆に、85%を超えると、軽量化の効
果が小さくなる。
【0017】キャビティー容積の拡大は、例えば、射出
成形機の型締め機構による金型の移動、または金型に設
けられたスライドコアの移動によって行うことができ
る。このようなキャビティー容積の拡大は、手動操作に
よっても行うことができるが、成形機または金型の機構
自体で制御できることが望ましい。すなわち、射出成形
機の型締め機構による金型の移動でキャビティー容積の
拡大を行う場合は、成形動作中に金型を任意に移動およ
び停止できるような制御機能を持つことが望ましい。
【0018】金型面に接触する固化層と内部の溶融層が
混在する状態までの冷却は、射出による可塑化物の充填
が完了した後、その状態で0.5〜20秒保持することによ
って行うことができる。この時間が短すぎる場合は、固
化層、すなわち無発泡表面層の厚みが薄くなるため、充
分な剛性が得られなくなる。逆に長すぎる場合は、固化
が進みすぎて所望の厚みまで発泡しなくなる。
【0019】本発明の発泡プロペラファンはプロペラ形
状のファンであれば、特に制限はなく、翼枚数も特に制
約はない。ただし、型構造としてアンダーカットが生ず
るような形状は好ましくない。表面は固化しているとは
いえ、内部が溶融状態のまま型を開くため、成形品が損
傷を受けやすくなるためである。
【0020】
【実施例】以下、実施例にて詳細に説明する。 (1)材料 下記〜の材料を、最終組成が表1記載の割合になる
ようにドライブレンドし、成形に供した。 ガラス長繊維強化樹脂 平均繊維径17μ、テックス番手2310g/kmのガラスロービ
ングを300℃に加熱した含浸槽に導く一方で、該含浸槽
内には改質ホモポリプロピレン[無水マレイン酸改質
物、結晶融点(DSC測定):160℃、MFR(230℃、21.2
N):200g/10min]の溶融物を供給した。ガラスロービ
ングにポリプロピレン樹脂を含浸させた後、2.3mm径の
円形ノズルを通して引き抜き、冷却後6mmの長さにカッ
トして、ガラス繊維含有量が50重量%のガラス長繊維強
化樹脂ペレットを得た。 発泡剤マスターバッチ 発泡剤(ADCA)20重量%及び、メルトフローレートが75g
/10minのエチレン-プロピレンランダムコポリマー80重
量%との混合物を、押出機中で180℃の条件で溶融混練
し、発泡剤マスターバッチペレットを得た。 希釈用ポリプロピレン メルトフローレートが75g/10minのホモポリプロピレン
ペレットを用いた。
【0021】(2)プロペラファン金型 金型1(薄翼型金型) 翼枚数4枚、外径φ380mm、ハブ直径φ110mm、羽根の高
さが150mm、翼部分の平均厚みが4mm、4点ピンゲートの
金型を用いた。 金型2(厚翼型金型) 翼部分の平均厚みが12mmである以外は金型1と同じ形状
の金型を用いた。
【0022】(3)射出成形機 金型の開き量と速度が制御できる機構及び、ガス注入機
構を備えた型締め力650トンの射出成形機(三菱重工業
社製)を用いた。
【0023】(4)プロペラファンの評価方法 重量 プロペラファン成形品5個の重量を測定し、平均重量と
した。 翼部分の剛性 翼先端部に300gの荷重をかけ、その時のタワミ量を測定
した。測定は4枚羽根全て行い、その平均値を平均タワ
ミ量とした。 動バランス 動バランス測定装置にて各プロペラファンの翼先端部で
のアンバランスを測定し、翼先端部での補正荷重が1g以
内のものは○、1gを超えるものは×と判定した。 騒音レベル 各プロペラファンをDCモーターに取り付け、600rpm時の
騒音を1m離れた位置から騒音計にて測定した。尚、プロ
ペラファンをはずした状態でのモーターのみの騒音は31
dBであった。
【0024】実施例1 最終組成が、ガラス繊維10重量%、発泡剤2重量%となる
よう、材料を20重量%、材料を10重量%、材料
を70重量%の割合でドライブレンドし、シリンダー温
度200℃に設定した射出成形機に供した。金型1内に溶融
樹脂を完全充填させた後、5秒間の1次冷却により表面固
化層を形成させ、金型を翼部分の平均肉厚が12mmになる
まで開いた。2次冷却により内部まで充分固化させて、
翼部分に発泡構造を有する厚肉形状の発泡プロペラファ
ン成形品を得た。評価したところ、軽量、剛性に優れ、
動バランスや静音性も良好であった。
【0025】比較例1 最終組成が、ガラス繊維10重量%、発泡剤2重量%となる
よう、材料を20重量%、材料を10重量%、材料
を70重量%の割合でドライブレンドし、シリンダー温
度200℃に設定した射出成形機に供した。金型1内に完全
充填させ、キャビティーの拡大を行わずそのまま充分冷
却固化し、無発泡で薄肉形状のプロペラファン成形品を
得た。このファンは、薄肉であるため剛性が小さく、羽
根のぶれからか、騒音も大きくなった。
【0026】比較例2 最終組成が、ガラス繊維40重量%、発泡剤2重量%となる
よう、材料を80重量%、材料を10重量%、材料
を10重量%の割合でドライブレンドし、シリンダー温
度200℃に設定した射出成形機に供した。金型1内に完全
充填させ、キャビティーの拡大を行わずそのまま充分冷
却固化し、無発泡で薄肉形状のプロペラファン成形品を
得た。このファンは、材料的に剛性アップをねらったも
のであるが、所詮薄肉であるため、剛性の改良効果は小
さく、また羽根のぶれによる騒音も大きいものであっ
た。
【0027】比較例3 金型2を用いる以外は比較例1と同様にして、無発泡で厚
肉形状のプロペラファン成形品を得た。得られたファン
は、剛性等の評価は良好であったが、重量の非常に大き
いものであった。
【0028】比較例4 最終組成が、ガラス繊維10重量%、発泡剤2重量%となる
よう、材料を20重量%、材料を10重量%、材料
を70重量%の割合でドライブレンドし、シリンダー温
度200℃に設定した射出成形機に供した。金型2内に約50
%の容量で充填後、ガス注入装置より翼部分に100kPaの
条件で窒素ガスを注入し、ガス圧により完全充填させ
た。その後充分冷却し、翼部分に中空構造を有する厚肉
形状のプロペラファン成形品を得た。評価したところ、
軽量性、剛性とも良好であったが、動バランスが悪く、
これに起因する騒音も発生した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の発泡プロペラファンは、特定の
射出成形法により得られる発泡プロペラファンであり、
翼部の剛性、軽量性に優れるうえ、かつ動バランスや静
音性にも優れるものである。このため、高回転にも耐え
ることができ、高風量を得ることが可能である。また、
軽量性に優れることから、材料コストが安く済むばかり
か、モーターの消費電力も低く抑えることが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡プロペラファンの1例を示す。
【符号の説明】
1…ハブ 2…翼部 3…翼部の中心線 4…平均厚み測定点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F206 AA03 AA11 AA13 AA15 AA20 AA24 AA28 AA29 AB02 AB06 AB09 AB11 AB25 AG20 AG21 AG28 AH04 AH16 AH17 AH33 AH51 AR12 JA04 JF01 JF02 JF04 JL02 JM05 JN22 JN25 JN33 JN36 JQ83 JW15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)組成物基準で、熱可塑性樹脂を95
    〜99.5重量%および化学発泡剤を0.5〜5重量%含
    有する発泡性樹脂組成物を可塑化し、ファンの翼部分の
    平均厚みが、目的とするファンの翼部分の平均厚みの10
    〜85%である金型キャビティー内に該可塑化物を射出す
    る工程、b)射出充填完了後に金型面に接触する固化層
    と内部の溶融層が混在する状態まで冷却する工程、c)
    目的とするファンの翼部分の平均厚みまでキャビティー
    の容積を拡大する工程、d)さらに冷却を行った後に成
    形品を取出す工程を経て得られる、少なくとも翼部に発
    泡構造を有する発泡プロペラファン。
  2. 【請求項2】 発泡性樹脂組成物が、組成物基準で、熱
    可塑性樹脂を45〜94.5重量%、化学発泡剤を0.5
    〜5重量%および無機フィラーを5〜60重量%含有す
    る発泡性樹脂組成物である請求項1記載の発泡プロペラ
    ファン。
  3. 【請求項3】 無機フィラーが、長さ2〜50mmのガラス
    長繊維である請求項2記載の発泡プロペラファン。
  4. 【請求項4】 無機フィラーが、ガラス繊維および板状
    無機フィラーの混合物である請求項2記載の発泡プロペ
    ラファン。
  5. 【請求項5】 a)組成物基準で、熱可塑性樹脂を40
    〜95重量%および長さ2〜50mmのガラス長繊維を5〜
    60重量%含有する発泡性樹脂組成物を可塑化し、ファ
    ンの翼部分の平均厚みが、目的とするファンの翼部分の
    平均厚みの10〜85%である金型キャビティー内に該可塑
    化物を射出する工程、b)射出充填完了後に金型面に接
    触する固化層と内部の溶融層が混在する状態まで冷却す
    る工程、c)目的とするファンの翼部分の平均厚みまで
    キャビティーの容積を拡大する工程、d)さらに冷却を
    行った後に成形品を取出す工程を経て得られる、少なく
    とも翼部に発泡構造を有する発泡プロペラファン。
  6. 【請求項6】 発泡性樹脂組成物が、組成物基準で、熱
    可塑性樹脂を40〜95重量%、長さ2〜50mmのガラス
    長繊維および板状無機フィラーの混合物を5〜60重量
    %含有する発泡性樹脂組成物である請求項5記載の発泡
    プロペラファン。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンである
    請求項1〜6のいずれか1項記載の発泡プロペラファ
    ン。
JP10221163A 1998-06-23 1998-06-23 発泡プロペラファン Pending JP2000006182A (ja)

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