JP2000005976A - 加工設計装置 - Google Patents
加工設計装置Info
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- JP2000005976A JP2000005976A JP17781598A JP17781598A JP2000005976A JP 2000005976 A JP2000005976 A JP 2000005976A JP 17781598 A JP17781598 A JP 17781598A JP 17781598 A JP17781598 A JP 17781598A JP 2000005976 A JP2000005976 A JP 2000005976A
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- machining
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工具寿命で工具軌跡を分割する場合に、一層
高能率で加工が行われるようにする。 【解決手段】 S2で目的形状に応じて工具軌跡を設計
した後、S5で工具軌跡を工具寿命に応じて複数に分割
し、S7で、その分割された複数の工具軌跡毎に、各工
具の工具長が干渉を生じない範囲でできるだけ短い寸法
に設定するとともに、その工具長に応じてより高能率加
工が行われるように工具送り速度や工具回転速度を高速
側に変更する。ヘリカル加工の場合は、複数の螺旋状の
工具軌跡を合計した総移動距離を工具寿命で割算するこ
とにより使用工具数(分割数)を求め、複数の螺旋状の
工具軌跡をそれぞれ使用工具数で分割するとともに、工
具軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一
工具で加工するように工具軌跡を再編し、その後に各工
具毎に工具長をできるだけ短い寸法に設定する。
高能率で加工が行われるようにする。 【解決手段】 S2で目的形状に応じて工具軌跡を設計
した後、S5で工具軌跡を工具寿命に応じて複数に分割
し、S7で、その分割された複数の工具軌跡毎に、各工
具の工具長が干渉を生じない範囲でできるだけ短い寸法
に設定するとともに、その工具長に応じてより高能率加
工が行われるように工具送り速度や工具回転速度を高速
側に変更する。ヘリカル加工の場合は、複数の螺旋状の
工具軌跡を合計した総移動距離を工具寿命で割算するこ
とにより使用工具数(分割数)を求め、複数の螺旋状の
工具軌跡をそれぞれ使用工具数で分割するとともに、工
具軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一
工具で加工するように工具軌跡を再編し、その後に各工
具毎に工具長をできるだけ短い寸法に設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工設計装置に係
り、特に、工具寿命で工具軌跡を分割した場合に加工精
度を損なうことなく高能率加工できるようにする技術に
関するものである。
り、特に、工具寿命で工具軌跡を分割した場合に加工精
度を損なうことなく高能率加工できるようにする技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンドミル等の回転切削工具を軸心まわ
りに回転駆動しつつ被加工物に対して相対移動させるこ
とにより、その被加工物を加工工具の移動軌跡に対応す
る目的形状に加工することが、金型加工など各種の分野
で広く実施されている。このような加工は、一般にCN
C(コンピュータ数値制御)工作機械を用いて行われ、
予め作成された工具軌跡データに従って加工工具と被加
工物とを相対移動させるようになっているのが普通であ
る。図5は、かかるCNC工作機械の一例で、このCN
C工作機械30は、フライスやボールエンドミル等の加
工工具(回転切削工具)32、その加工工具32をZ軸
(上下軸)と平行な軸心まわりに回転駆動する主軸回転
駆動手段34、および加工工具32を互いに直角なX
軸、Y軸、Z軸方向へ3次元的に平行移動させる送り駆
動手段36を有し、加工工具32を軸心まわりに回転駆
動しつつ予め定められた工具軌跡データ(NCデータ)
に従って被加工物38に対して相対移動させることによ
り、その被加工物38の上面を工具軌跡に対応する自由
曲面等の所定の目的形状に切削加工する。主軸回転駆動
手段34は例えばサーボモータなどの電動モータであ
り、送り駆動手段36は例えば3軸方向へそれぞれ移動
させる3組の送りねじおよびその送りねじを回転駆動す
るサーボモータなどを含んで構成される。
りに回転駆動しつつ被加工物に対して相対移動させるこ
とにより、その被加工物を加工工具の移動軌跡に対応す
る目的形状に加工することが、金型加工など各種の分野
で広く実施されている。このような加工は、一般にCN
C(コンピュータ数値制御)工作機械を用いて行われ、
予め作成された工具軌跡データに従って加工工具と被加
工物とを相対移動させるようになっているのが普通であ
る。図5は、かかるCNC工作機械の一例で、このCN
C工作機械30は、フライスやボールエンドミル等の加
工工具(回転切削工具)32、その加工工具32をZ軸
(上下軸)と平行な軸心まわりに回転駆動する主軸回転
駆動手段34、および加工工具32を互いに直角なX
軸、Y軸、Z軸方向へ3次元的に平行移動させる送り駆
動手段36を有し、加工工具32を軸心まわりに回転駆
動しつつ予め定められた工具軌跡データ(NCデータ)
に従って被加工物38に対して相対移動させることによ
り、その被加工物38の上面を工具軌跡に対応する自由
曲面等の所定の目的形状に切削加工する。主軸回転駆動
手段34は例えばサーボモータなどの電動モータであ
り、送り駆動手段36は例えば3軸方向へそれぞれ移動
させる3組の送りねじおよびその送りねじを回転駆動す
るサーボモータなどを含んで構成される。
【0003】一方、上記工具軌跡データの作成は、一般
にCAM(Computer Aided Manufacturing) 装置を用い
て行われ、目的形状や使用工具など必要な情報が設計者
等によって適宜入力され或いは選択されることにより、
予め定められたプログラムに従って自動的に設計され
る。例えば、前記CNC工作機械30を用いて図6の
(a) に示す直方体形状の被加工物38に切削加工を施
し、同図の(b) に示す凸形状40を形成する場合、図7
に(1) 〜(7) で示すように切削除去範囲をZ軸方向にお
いて複数に分割し、その複数の加工位置(1) 〜(7) でそ
れぞれ図8に示すように工具軌跡を自動的に設計する。
加工位置(1) 〜(7) の分割は軸方向切り込み量tに従っ
て定められるが、この切り込み量tおよび図8のピック
フィード量pは、要求加工精度や使用する加工工具32
の種類などにより自動的に、或いは設計者の入力操作な
どに従って決定される。図8の(a) は加工位置(1) およ
び(2) の工具軌跡で、(b) は加工位置(3) および(4) の
工具軌跡で、(c) は加工位置(5)〜(7) の工具軌跡であ
る。なお、上記加工位置(1) 〜(7) の数字は加工順序を
表している。
にCAM(Computer Aided Manufacturing) 装置を用い
て行われ、目的形状や使用工具など必要な情報が設計者
等によって適宜入力され或いは選択されることにより、
予め定められたプログラムに従って自動的に設計され
る。例えば、前記CNC工作機械30を用いて図6の
(a) に示す直方体形状の被加工物38に切削加工を施
し、同図の(b) に示す凸形状40を形成する場合、図7
に(1) 〜(7) で示すように切削除去範囲をZ軸方向にお
いて複数に分割し、その複数の加工位置(1) 〜(7) でそ
れぞれ図8に示すように工具軌跡を自動的に設計する。
加工位置(1) 〜(7) の分割は軸方向切り込み量tに従っ
て定められるが、この切り込み量tおよび図8のピック
フィード量pは、要求加工精度や使用する加工工具32
の種類などにより自動的に、或いは設計者の入力操作な
どに従って決定される。図8の(a) は加工位置(1) およ
び(2) の工具軌跡で、(b) は加工位置(3) および(4) の
工具軌跡で、(c) は加工位置(5)〜(7) の工具軌跡であ
る。なお、上記加工位置(1) 〜(7) の数字は加工順序を
表している。
【0004】また、工具の弾性変形(撓み)は、材料力
学的に言ってモーメントの腕長さ(工具長)の3乗に比
例するため、加工精度の悪化を防止する上で、上記加工
工具32の工具長はできるだけ短い方が良い。このた
め、通常はZ軸方向において最も深い部分を加工する場
合、すなわち図7では加工位置(7) を切削加工する場合
に、加工工具32およびホルダ42等が凸形状40など
と干渉しない範囲で、最も短い工具長が設定されるよう
になっている。このように工具長が必要最小限に設定さ
れることにより、要求加工精度を維持しつつ工具の送り
速度や回転速度を速くして高能率加工を行うことができ
る。
学的に言ってモーメントの腕長さ(工具長)の3乗に比
例するため、加工精度の悪化を防止する上で、上記加工
工具32の工具長はできるだけ短い方が良い。このた
め、通常はZ軸方向において最も深い部分を加工する場
合、すなわち図7では加工位置(7) を切削加工する場合
に、加工工具32およびホルダ42等が凸形状40など
と干渉しない範囲で、最も短い工具長が設定されるよう
になっている。このように工具長が必要最小限に設定さ
れることにより、要求加工精度を維持しつつ工具の送り
速度や回転速度を速くして高能率加工を行うことができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、金型などの
難削材を切削加工する場合、加工内容によっては1本の
加工工具32で一連の切削加工を総て行うことができな
い場合がある。このため、加工工具32が寿命に達する
までの加工距離(または加工体積、加工時間)を求め、
一連の工具軌跡をその加工距離(または加工体積、加工
時間)毎に複数に分割することにより、その分割された
工具軌跡毎に加工工具32を自動または手動で交換して
加工を行うことが考えられている。図9は、工具寿命に
基づいて工具軌跡が加工位置(1) 〜(3) 、(4) 〜(6) 、
(7) の3つに分割された場合で、3本の加工工具T1 、
T2 、T3 (加工工具32)を用いて凸形状40が切削
加工される。
難削材を切削加工する場合、加工内容によっては1本の
加工工具32で一連の切削加工を総て行うことができな
い場合がある。このため、加工工具32が寿命に達する
までの加工距離(または加工体積、加工時間)を求め、
一連の工具軌跡をその加工距離(または加工体積、加工
時間)毎に複数に分割することにより、その分割された
工具軌跡毎に加工工具32を自動または手動で交換して
加工を行うことが考えられている。図9は、工具寿命に
基づいて工具軌跡が加工位置(1) 〜(3) 、(4) 〜(6) 、
(7) の3つに分割された場合で、3本の加工工具T1 、
T2 、T3 (加工工具32)を用いて凸形状40が切削
加工される。
【0006】この場合、3本の加工工具T1 、T2 、T
3 は同じ種類(長さ、径などが同じである別の工具)
で、その工具長は工具軌跡を工具寿命で分割する前に設
定されたものであり、具体的には加工位置(7) を切削加
工する場合を基準として定められている。このため、加
工位置(1) 〜(3) 或いは(4) 〜(6) を加工する加工工具
T2 、T3 については、高能率加工を行う上で工具長が
必ずしも適切でなく(必要以上に長すぎる)、加工能率
向上効果が十分に得られないという問題があった。
3 は同じ種類(長さ、径などが同じである別の工具)
で、その工具長は工具軌跡を工具寿命で分割する前に設
定されたものであり、具体的には加工位置(7) を切削加
工する場合を基準として定められている。このため、加
工位置(1) 〜(3) 或いは(4) 〜(6) を加工する加工工具
T2 、T3 については、高能率加工を行う上で工具長が
必ずしも適切でなく(必要以上に長すぎる)、加工能率
向上効果が十分に得られないという問題があった。
【0007】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、工具寿命で工具軌跡
を分割する場合に、高能率加工を行う上で一層適切な加
工工具が設定されるようにすることにある。
もので、その目的とするところは、工具寿命で工具軌跡
を分割する場合に、高能率加工を行う上で一層適切な加
工工具が設定されるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、加工工具を被加工物に対して相対移
動させて目的形状に加工する際の工具軌跡および使用工
具などを設定する加工設計装置であって、(a) 前記加工
工具を前記被加工物に対して相対移動させて前記目的形
状に加工する際の工具軌跡を、その目的形状に応じて設
計する工具軌跡設計手段と、(b) 前記加工工具が寿命に
達するまでの加工距離で前記工具軌跡を分割する分割手
段と、(c) その分割された複数の工具軌跡毎に、干渉を
生じない範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に設定
する工具設定手段とを有することを特徴とする。
めに、第1発明は、加工工具を被加工物に対して相対移
動させて目的形状に加工する際の工具軌跡および使用工
具などを設定する加工設計装置であって、(a) 前記加工
工具を前記被加工物に対して相対移動させて前記目的形
状に加工する際の工具軌跡を、その目的形状に応じて設
計する工具軌跡設計手段と、(b) 前記加工工具が寿命に
達するまでの加工距離で前記工具軌跡を分割する分割手
段と、(c) その分割された複数の工具軌跡毎に、干渉を
生じない範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に設定
する工具設定手段とを有することを特徴とする。
【0009】第2発明は、加工工具を被加工物に対して
相対的に工具軸方向へ螺旋状に旋回させて目的形状に加
工する際の工具軌跡および使用工具などを設定する加工
設計装置であって、(a) 前記加工工具を前記被加工物に
対して相対的に工具軸方向へ螺旋状に旋回させて加工す
る一連のヘリカル加工を内周側または外周側へずらしな
がら複数回繰り返して前記目的形状に加工する際の複数
の螺旋状の工具軌跡を、その目的形状に応じて設計する
工具軌跡設計手段と、(b) 前記複数の螺旋状の工具軌跡
を合計した総移動距離を算出し、前記加工工具が寿命に
達するまでの加工距離でその総移動距離を割算して使用
工具数を求める工具数算出手段と、(c)前記複数の螺旋
状の工具軌跡をそれぞれ前記使用工具数で分割し、工具
軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一工
具で加工するように工具軌跡を再編する工具軌跡再編手
段と、(d) 前記再編された工具軌跡毎に、干渉を生じな
い範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に設定する工
具設定手段とを有することを特徴とする。
相対的に工具軸方向へ螺旋状に旋回させて目的形状に加
工する際の工具軌跡および使用工具などを設定する加工
設計装置であって、(a) 前記加工工具を前記被加工物に
対して相対的に工具軸方向へ螺旋状に旋回させて加工す
る一連のヘリカル加工を内周側または外周側へずらしな
がら複数回繰り返して前記目的形状に加工する際の複数
の螺旋状の工具軌跡を、その目的形状に応じて設計する
工具軌跡設計手段と、(b) 前記複数の螺旋状の工具軌跡
を合計した総移動距離を算出し、前記加工工具が寿命に
達するまでの加工距離でその総移動距離を割算して使用
工具数を求める工具数算出手段と、(c)前記複数の螺旋
状の工具軌跡をそれぞれ前記使用工具数で分割し、工具
軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一工
具で加工するように工具軌跡を再編する工具軌跡再編手
段と、(d) 前記再編された工具軌跡毎に、干渉を生じな
い範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に設定する工
具設定手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】第1発明の加工設計装置においては、目
的形状に応じて工具軌跡が設計された後、その工具軌跡
が工具寿命に応じて複数に分割され、その分割された複
数の工具軌跡毎に、干渉を生じない範囲で工具長が短い
加工工具が使用工具に設定されるため、それ等の加工工
具毎或いは工具軌跡毎に、工具長に応じて所定の要求加
工精度を確保できる範囲で工具の送り速度や回転速度を
速くすることが可能で、加工能率を一層向上させること
ができる。
的形状に応じて工具軌跡が設計された後、その工具軌跡
が工具寿命に応じて複数に分割され、その分割された複
数の工具軌跡毎に、干渉を生じない範囲で工具長が短い
加工工具が使用工具に設定されるため、それ等の加工工
具毎或いは工具軌跡毎に、工具長に応じて所定の要求加
工精度を確保できる範囲で工具の送り速度や回転速度を
速くすることが可能で、加工能率を一層向上させること
ができる。
【0011】第2発明は、加工工具を内周側または外周
側へずらしながら複数の螺旋状の工具軌跡に従って加工
を行う場合で、第1発明のように単に工具寿命でその工
具軌跡を分割しただけでは、各加工工具の工具軸方向に
おける加工範囲が必ずしも短くならず、工具長を短くで
きない場合が想定されるため、複数の螺旋状の工具軌跡
を合計した総移動距離を工具寿命に達するまでの加工距
離で割算して使用工具数を求めるとともに、複数の螺旋
状の工具軌跡をそれぞれ使用工具数で分割し、工具軸方
向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一工具で
加工するように工具軌跡を再編するようにしたのであ
る。このようにすれば、各加工工具の工具軸方向におけ
る加工範囲が短くなるため、加工部位によっては工具長
を短くすることが可能となり、第1発明と同様に、それ
等の加工工具毎或いは再編された工具軌跡毎に、工具長
に応じて所定の要求加工精度を確保できる範囲で工具の
送り速度や回転速度を速くすることにより加工能率を一
層向上させることができる。
側へずらしながら複数の螺旋状の工具軌跡に従って加工
を行う場合で、第1発明のように単に工具寿命でその工
具軌跡を分割しただけでは、各加工工具の工具軸方向に
おける加工範囲が必ずしも短くならず、工具長を短くで
きない場合が想定されるため、複数の螺旋状の工具軌跡
を合計した総移動距離を工具寿命に達するまでの加工距
離で割算して使用工具数を求めるとともに、複数の螺旋
状の工具軌跡をそれぞれ使用工具数で分割し、工具軸方
向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同一工具で
加工するように工具軌跡を再編するようにしたのであ
る。このようにすれば、各加工工具の工具軸方向におけ
る加工範囲が短くなるため、加工部位によっては工具長
を短くすることが可能となり、第1発明と同様に、それ
等の加工工具毎或いは再編された工具軌跡毎に、工具長
に応じて所定の要求加工精度を確保できる範囲で工具の
送り速度や回転速度を速くすることにより加工能率を一
層向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の加工設計装置
は、例えばCAM(Computer Aided Manufacturing) 装
置などのコンピュータによって構成され、キーボードな
どの入力手段により目的形状や使用工具の種類など必要
な情報が設計者等によって適宜入力され或いは選択され
ることにより、予め定められたプログラムに従って工具
軌跡設計手段や分割手段、工具設定手段等の各機能が実
行されることにより、工具1本毎の工具軌跡や使用工具
が設定される。
は、例えばCAM(Computer Aided Manufacturing) 装
置などのコンピュータによって構成され、キーボードな
どの入力手段により目的形状や使用工具の種類など必要
な情報が設計者等によって適宜入力され或いは選択され
ることにより、予め定められたプログラムに従って工具
軌跡設計手段や分割手段、工具設定手段等の各機能が実
行されることにより、工具1本毎の工具軌跡や使用工具
が設定される。
【0013】加工工具としては、エンドミルやフライス
等の回転切削工具が好適に用いられるが、工具寿命が短
い他の加工工具を使用する場合にも本発明は好適に適用
される。工具軌跡は、被加工物に対する加工工具の相対
的な移動経路を意味するもので、被加工物が位置固定の
場合は勿論、加工工具が位置固定で被加工物が移動させ
られる場合や、加工工具および被加工物が共に移動させ
られる場合であっても良い。
等の回転切削工具が好適に用いられるが、工具寿命が短
い他の加工工具を使用する場合にも本発明は好適に適用
される。工具軌跡は、被加工物に対する加工工具の相対
的な移動経路を意味するもので、被加工物が位置固定の
場合は勿論、加工工具が位置固定で被加工物が移動させ
られる場合や、加工工具および被加工物が共に移動させ
られる場合であっても良い。
【0014】加工工具が寿命に達するまでの加工距離
は、一般に加工体積に対応するもので、工具送り速度を
属性として含ませれば加工時間にも対応するため、加工
距離の代わりにそれ等の加工体積や加工時間を用いて工
具軌跡、或いは総移動距離を分割することも可能であ
る。その場合も、加工距離で分割することと実質的に同
じで、本発明はそのような態様も含む。なお、加工工具
が寿命に達するまでの加工距離(或いは加工体積、加工
時間)は、送り速度や回転速度、切り込み量、被加工物
の材質等をパラメータとして実験や過去の実績等により
予め求められる。
は、一般に加工体積に対応するもので、工具送り速度を
属性として含ませれば加工時間にも対応するため、加工
距離の代わりにそれ等の加工体積や加工時間を用いて工
具軌跡、或いは総移動距離を分割することも可能であ
る。その場合も、加工距離で分割することと実質的に同
じで、本発明はそのような態様も含む。なお、加工工具
が寿命に達するまでの加工距離(或いは加工体積、加工
時間)は、送り速度や回転速度、切り込み量、被加工物
の材質等をパラメータとして実験や過去の実績等により
予め求められる。
【0015】工具設定手段は、複数の工具軌跡毎に、干
渉を生じない範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に
設定するものであるが、その工具長に応じて所定の要求
加工精度を確保できる範囲でより高能率加工が行われる
ように工具の送り速度や回転速度を設定或いは補正する
ように構成することもできる。
渉を生じない範囲で工具長が短い加工工具を使用工具に
設定するものであるが、その工具長に応じて所定の要求
加工精度を確保できる範囲でより高能率加工が行われる
ように工具の送り速度や回転速度を設定或いは補正する
ように構成することもできる。
【0016】また、工具設定手段は、例えば工具長を変
更しながら干渉チェックを行って干渉を生じない最短の
工具長に設定するように構成されるが、工具軸方向にお
いて最も先端側部分を加工する加工工具の工具長を基準
として、次の加工工具については、その前の加工工具に
よる軸方向の加工範囲分だけ工具長を順次短くするよう
に設定するなど、工具長の設定方法は適宜定められる。
更しながら干渉チェックを行って干渉を生じない最短の
工具長に設定するように構成されるが、工具軸方向にお
いて最も先端側部分を加工する加工工具の工具長を基準
として、次の加工工具については、その前の加工工具に
よる軸方向の加工範囲分だけ工具長を順次短くするよう
に設定するなど、工具長の設定方法は適宜定められる。
【0017】ヘリカル加工を行う場合は第2発明が好適
に適用されるが、加工工具を軸方向へ螺旋状に旋回させ
て加工する一連のヘリカル加工に関する工具軌跡が、工
具寿命によって複数に分割されるような場合は、各加工
工具の工具軸方向における加工範囲が短くなるため、第
1発明を適用しても十分な作用効果が得られる。
に適用されるが、加工工具を軸方向へ螺旋状に旋回させ
て加工する一連のヘリカル加工に関する工具軌跡が、工
具寿命によって複数に分割されるような場合は、各加工
工具の工具軸方向における加工範囲が短くなるため、第
1発明を適用しても十分な作用効果が得られる。
【0018】実際に加工を行う工作機械、例えばCNC
工作機械などは、本発明の加工設計装置により設定され
た工具軌跡に従って加工工具を移動させるとともに、分
割または再編された工具軌跡毎に使用工具を逐次交換し
て加工を行うように構成される。工具の交換は、ATC
(自動工具交換装置)等により自動で交換するようにな
っていることが望ましいが、次の使用工具を画像表示等
で指示することにより、作業者が手動で交換するように
なっていても良い。
工作機械などは、本発明の加工設計装置により設定され
た工具軌跡に従って加工工具を移動させるとともに、分
割または再編された工具軌跡毎に使用工具を逐次交換し
て加工を行うように構成される。工具の交換は、ATC
(自動工具交換装置)等により自動で交換するようにな
っていることが望ましいが、次の使用工具を画像表示等
で指示することにより、作業者が手動で交換するように
なっていても良い。
【0019】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明の加工設計装置として
機能するCAM装置10の基本構成を説明するブロック
線図で、データバスラインで接続された中央演算処理装
置12、ROMやハードディスク等の主記憶装置14、
RAMなどの補助記憶装置16を備えており、中央演算
処理装置12は、補助記憶装置16の一時記憶機能など
を利用しつつ主記憶装置14に記憶されたプログラムに
従って信号処理を行うことにより、図2〜図4に示すよ
うな機能を実行する。表示装置18はブラウン管や液晶
パネルなどの画像表示を行うもので、予め作成された目
的形状や加工工具形状、工具軌跡などを画像表示した
り、工具軌跡の設計時等に設計者に所定の情報を入力す
べき指示表示、或いは選択メニューなどが表示される。
設計者は、キーボード20、タブレット22、ダイヤル
24などの入力装置を用いて、必要な情報を入力したり
選択メニューから所望するメニューを選択したりするな
ど、種々の操作を行うことができる。プリンター26
は、表示装置18の表示内容や工具送り速度、回転速
度、切り込み量などの加工条件などを印刷するためのも
ので、ネットワークコントローラ28は、ワークステー
ションや工作機械などと接続されて情報伝達を行うため
のものである。
詳細に説明する。図1は、本発明の加工設計装置として
機能するCAM装置10の基本構成を説明するブロック
線図で、データバスラインで接続された中央演算処理装
置12、ROMやハードディスク等の主記憶装置14、
RAMなどの補助記憶装置16を備えており、中央演算
処理装置12は、補助記憶装置16の一時記憶機能など
を利用しつつ主記憶装置14に記憶されたプログラムに
従って信号処理を行うことにより、図2〜図4に示すよ
うな機能を実行する。表示装置18はブラウン管や液晶
パネルなどの画像表示を行うもので、予め作成された目
的形状や加工工具形状、工具軌跡などを画像表示した
り、工具軌跡の設計時等に設計者に所定の情報を入力す
べき指示表示、或いは選択メニューなどが表示される。
設計者は、キーボード20、タブレット22、ダイヤル
24などの入力装置を用いて、必要な情報を入力したり
選択メニューから所望するメニューを選択したりするな
ど、種々の操作を行うことができる。プリンター26
は、表示装置18の表示内容や工具送り速度、回転速
度、切り込み量などの加工条件などを印刷するためのも
ので、ネットワークコントローラ28は、ワークステー
ションや工作機械などと接続されて情報伝達を行うため
のものである。
【0020】図2は、例えば図5のCNC工作機械30
によって加工を行うためのNCデータを、上記CAM装
置10を用いて作成する際の作動を説明するフローチャ
ートである。ステップS1では、指示表示に従って設計
者により必要事項が入力されることにより、或いは選択
メニューから適宜選択されることにより、加工工具の種
類や形状(工具長、半径など)、軌跡の種類、工具回転
速度、工具送り速度、などの工具軌跡計算条件が設定さ
れる。軌跡の種類は、例えば図10に示すような凹形状
44を加工する場合について具体的に説明すると、図1
1および図12に示すように「スキャンタイプ工具軌
跡」および「オフセットタイプ工具軌跡」があり、何れ
もZ軸方向の加工位置を段階的に変更しながら一定のX
−Y平面内で加工工具32を移動させて切削加工を行う
ものであるが、「オフセットタイプ工具軌跡」は更に
「工具径方向優先切り込み方式」および「工具軸方向優
先切り込み方式」の2種類に分けられる。図12の図中
の「1」〜「12」の数字は加工順序を表している。ま
た、図13および図14は、加工工具32を工具軸方向
へ螺旋状に旋回させて加工を行うヘリカル方式の場合
で、一連のヘリカル加工を内周側または外周側(図14
は外周側)へずらしながら複数回繰り返して目的形状に
加工するものである。なお、前記図7および図8に示す
工具軌跡はスキャンタイプの場合である。
によって加工を行うためのNCデータを、上記CAM装
置10を用いて作成する際の作動を説明するフローチャ
ートである。ステップS1では、指示表示に従って設計
者により必要事項が入力されることにより、或いは選択
メニューから適宜選択されることにより、加工工具の種
類や形状(工具長、半径など)、軌跡の種類、工具回転
速度、工具送り速度、などの工具軌跡計算条件が設定さ
れる。軌跡の種類は、例えば図10に示すような凹形状
44を加工する場合について具体的に説明すると、図1
1および図12に示すように「スキャンタイプ工具軌
跡」および「オフセットタイプ工具軌跡」があり、何れ
もZ軸方向の加工位置を段階的に変更しながら一定のX
−Y平面内で加工工具32を移動させて切削加工を行う
ものであるが、「オフセットタイプ工具軌跡」は更に
「工具径方向優先切り込み方式」および「工具軸方向優
先切り込み方式」の2種類に分けられる。図12の図中
の「1」〜「12」の数字は加工順序を表している。ま
た、図13および図14は、加工工具32を工具軸方向
へ螺旋状に旋回させて加工を行うヘリカル方式の場合
で、一連のヘリカル加工を内周側または外周側(図14
は外周側)へずらしながら複数回繰り返して目的形状に
加工するものである。なお、前記図7および図8に示す
工具軌跡はスキャンタイプの場合である。
【0021】ステップS2では、被加工物38に対して
加工工具32を相対移動させることにより予め設定され
た目的形状に加工する際の工具の移動経路である工具軌
跡を、上記ステップS1で設定された工具軌跡計算条件
に従って自動的に計算する。具体的には、例えば被加工
物38と目的形状とを重ね合わせて、目的形状よりも上
の部分(Z軸方向の上方部分)を切削範囲とし、スキャ
ンタイプやオフセットタイプの工具径方向優先切り込み
の場合には、工具軸方向の切り込み量tでZ軸方向に分
割し、且つそれぞれのZ軸位置(加工位置)において所
定の移動経路で切削範囲を切削するように工具軌跡を設
定する。また、ヘリカル方式の場合は、例えば図14に
示すように1回転で切り込み量tずつ軸方向へ移動する
ようにして螺旋状の工具軌跡を設定するとともに、ピッ
クフィード量pずつ外周側へずらして同様に螺旋状の工
具軌跡を設定する。オフセットタイプの工具軸方向優先
切り込みはヘリカル方式に似ているが、1回転毎にZ軸
方向へ断続的に切り込む点が相違する。切り込み量tや
ピックフィード量pは、ステップS1で設定された工具
軌跡計算条件等に従って定められる。このステップS2
では干渉チェックも行い、加工工具32が目的形状等と
干渉する場合にはステップS1で設定された工具長など
を適宜変更し、干渉しない範囲でできるだけ短い工具長
を設定する。CAM装置10による一連の信号処理のう
ちステップS2を実行する部分は工具軌跡設計手段に相
当する。
加工工具32を相対移動させることにより予め設定され
た目的形状に加工する際の工具の移動経路である工具軌
跡を、上記ステップS1で設定された工具軌跡計算条件
に従って自動的に計算する。具体的には、例えば被加工
物38と目的形状とを重ね合わせて、目的形状よりも上
の部分(Z軸方向の上方部分)を切削範囲とし、スキャ
ンタイプやオフセットタイプの工具径方向優先切り込み
の場合には、工具軸方向の切り込み量tでZ軸方向に分
割し、且つそれぞれのZ軸位置(加工位置)において所
定の移動経路で切削範囲を切削するように工具軌跡を設
定する。また、ヘリカル方式の場合は、例えば図14に
示すように1回転で切り込み量tずつ軸方向へ移動する
ようにして螺旋状の工具軌跡を設定するとともに、ピッ
クフィード量pずつ外周側へずらして同様に螺旋状の工
具軌跡を設定する。オフセットタイプの工具軸方向優先
切り込みはヘリカル方式に似ているが、1回転毎にZ軸
方向へ断続的に切り込む点が相違する。切り込み量tや
ピックフィード量pは、ステップS1で設定された工具
軌跡計算条件等に従って定められる。このステップS2
では干渉チェックも行い、加工工具32が目的形状等と
干渉する場合にはステップS1で設定された工具長など
を適宜変更し、干渉しない範囲でできるだけ短い工具長
を設定する。CAM装置10による一連の信号処理のう
ちステップS2を実行する部分は工具軌跡設計手段に相
当する。
【0022】ステップS3では、工具寿命に応じて上記
工具軌跡を分割するか否かを、設計者の選択操作に従っ
て判断する。加工内容に比較して工具寿命が十分に長
く、1本の加工工具で1個以上の被加工物38に対して
加工を行うことができる場合など、工具寿命による分割
が選択されなかった場合は、直ちにステップS8を実行
し、ステップS2で設定された工具軌跡に基づいてNC
データを作成するが、工具寿命による分割が選択された
場合はステップS4以下を実行する。工具軌跡の長さや
被加工物38の材質、加工工具32の種類(仕上げ加工
用、粗加工用など)等に基づいて、工具寿命による分割
を行うべきか否かを自動的に判断し、その旨を表示装置
18に表示するようにしても良い。
工具軌跡を分割するか否かを、設計者の選択操作に従っ
て判断する。加工内容に比較して工具寿命が十分に長
く、1本の加工工具で1個以上の被加工物38に対して
加工を行うことができる場合など、工具寿命による分割
が選択されなかった場合は、直ちにステップS8を実行
し、ステップS2で設定された工具軌跡に基づいてNC
データを作成するが、工具寿命による分割が選択された
場合はステップS4以下を実行する。工具軌跡の長さや
被加工物38の材質、加工工具32の種類(仕上げ加工
用、粗加工用など)等に基づいて、工具寿命による分割
を行うべきか否かを自動的に判断し、その旨を表示装置
18に表示するようにしても良い。
【0023】ステップS4では、工具寿命を表す分割単
位、例えば工具寿命に達するまでの加工距離や加工時
間、加工体積などを設定する。この分割単位は、送り速
度や回転速度、切り込み量、被加工物38の材質、加工
工具32の種類等をパラメータとして、実験や過去の実
績等により予め求めておいてデータベースなどに記憶し
ておき、必要に応じてデータベースなどから読み出して
自動設定されるようにすることが望ましいが、加工の種
類が少ない場合など設計者が入力して設定するようにな
っていても良い。そして、ステップS5では、その加工
距離等の分割単位で工具軌跡を割算するなどして、工具
軌跡を複数に分割する。図9はその一例で、3本の工具
T1 、T2 、T3 を用いて一連の加工が行われることを
表している。この時の分割数をNとし、分割された各工
具軌跡部分を加工する工具をTn とする。「n」は識別
記号で、加工工具32の軸方向先端側すなわち被加工物
38の下方側を加工するものから順番に「1」、
「2」、・・・と定められる。分割に際しては、厳密に
分割単位で分割する必要はなく、加工時の工具交換の容
易さや加工時間の短縮などを考慮して、図9のように近
似的にZ軸位置単位で分割するようにしても良い。CA
M装置10による一連の信号処理のうちステップS5を
実行する部分は分割手段に相当する。
位、例えば工具寿命に達するまでの加工距離や加工時
間、加工体積などを設定する。この分割単位は、送り速
度や回転速度、切り込み量、被加工物38の材質、加工
工具32の種類等をパラメータとして、実験や過去の実
績等により予め求めておいてデータベースなどに記憶し
ておき、必要に応じてデータベースなどから読み出して
自動設定されるようにすることが望ましいが、加工の種
類が少ない場合など設計者が入力して設定するようにな
っていても良い。そして、ステップS5では、その加工
距離等の分割単位で工具軌跡を割算するなどして、工具
軌跡を複数に分割する。図9はその一例で、3本の工具
T1 、T2 、T3 を用いて一連の加工が行われることを
表している。この時の分割数をNとし、分割された各工
具軌跡部分を加工する工具をTn とする。「n」は識別
記号で、加工工具32の軸方向先端側すなわち被加工物
38の下方側を加工するものから順番に「1」、
「2」、・・・と定められる。分割に際しては、厳密に
分割単位で分割する必要はなく、加工時の工具交換の容
易さや加工時間の短縮などを考慮して、図9のように近
似的にZ軸位置単位で分割するようにしても良い。CA
M装置10による一連の信号処理のうちステップS5を
実行する部分は分割手段に相当する。
【0024】ステップS6では、高能率加工等のために
工具長を最適化するか否かを設計者の選択操作に従って
判断し、最適化しない場合は直ちにステップS8を実行
するが、最適化する場合はステップS7を実行し、分割
された工具軌跡毎に工具長を最適化するとともに、その
工具長に応じて高能率化のために送り速度や回転速度を
変更する。寿命分割で工具軌跡が複数に分割された場
合、言い換えれば分割数N≧2の場合は、設計者の判断
を待つことなく常にステップS7を実行するようにして
も良い。
工具長を最適化するか否かを設計者の選択操作に従って
判断し、最適化しない場合は直ちにステップS8を実行
するが、最適化する場合はステップS7を実行し、分割
された工具軌跡毎に工具長を最適化するとともに、その
工具長に応じて高能率化のために送り速度や回転速度を
変更する。寿命分割で工具軌跡が複数に分割された場
合、言い換えれば分割数N≧2の場合は、設計者の判断
を待つことなく常にステップS7を実行するようにして
も良い。
【0025】工具長の最適化は、例えば図3のフローチ
ャートに従って行われ、先ずステップR1においてカウ
ンタM=N−1とする。Nは分割数で、図9の場合はN
=3でM=2となる。ステップR2では、分割数N=1
か否かを判断し、N=1の場合はそのまま終了するが、
通常はN=1ではないためステップR3以下を実行す
る。ステップR3では、分割された複数の工具軌跡につ
いて各工具Tn のZ方向移動距離Zn をそれぞれ算出す
る。図9の場合、工具T1 のZ方向移動距離Z1、工具
T2 のZ方向移動距離Z2 、工具T3 のZ方向移動距離
Z3 は、それぞれ次式(1) 〜(3) で求められる。(3) 式
の加工初期座標は、被加工物38の上面のZ軸座標を意
味する。 Z1 =加工位置(6) のZ軸座標−加工位置(7) のZ軸座標 ・・・(1) Z2 =加工位置(3) のZ軸座標−加工位置(6) のZ軸座標 ・・・(2) Z3 =加工初期座標−加工位置(3) のZ軸座標 ・・・(3)
ャートに従って行われ、先ずステップR1においてカウ
ンタM=N−1とする。Nは分割数で、図9の場合はN
=3でM=2となる。ステップR2では、分割数N=1
か否かを判断し、N=1の場合はそのまま終了するが、
通常はN=1ではないためステップR3以下を実行す
る。ステップR3では、分割された複数の工具軌跡につ
いて各工具Tn のZ方向移動距離Zn をそれぞれ算出す
る。図9の場合、工具T1 のZ方向移動距離Z1、工具
T2 のZ方向移動距離Z2 、工具T3 のZ方向移動距離
Z3 は、それぞれ次式(1) 〜(3) で求められる。(3) 式
の加工初期座標は、被加工物38の上面のZ軸座標を意
味する。 Z1 =加工位置(6) のZ軸座標−加工位置(7) のZ軸座標 ・・・(1) Z2 =加工位置(3) のZ軸座標−加工位置(6) のZ軸座標 ・・・(2) Z3 =加工初期座標−加工位置(3) のZ軸座標 ・・・(3)
【0026】次のステップR4では識別記号n=1と
し、ステップR5では工具Tn の工具長Ln =Lini と
する。ステップR4でn=1とされるため、ステップR
5では、実質的に工具T1 の工具長L1 が初期設定値L
ini に設定される。初期設定値Lini は、前記ステップ
S2で干渉しないように設定変更された値、またはステ
ップS2の干渉チェックで干渉しないと判断された場合
はステップS1の設定値である。ステップR6では干渉
チェックを行い、干渉が無ければステップR8を実行
し、干渉する場合はステップR7を実行する。ステップ
R6の干渉チェックは、前記ステップS2と同じ方法で
も良く、その場合は工具T1 についてはステップR6を
実行することなくステップR8を実行するようにしても
良い。ステップR7では、干渉チェックで求めたZ方向
の干渉量L0 および予め設定された余裕量αを用いて、
工具長Ln を次式(4) に従って修正する。 Ln =Ln +L0 +α ・・・(4)
し、ステップR5では工具Tn の工具長Ln =Lini と
する。ステップR4でn=1とされるため、ステップR
5では、実質的に工具T1 の工具長L1 が初期設定値L
ini に設定される。初期設定値Lini は、前記ステップ
S2で干渉しないように設定変更された値、またはステ
ップS2の干渉チェックで干渉しないと判断された場合
はステップS1の設定値である。ステップR6では干渉
チェックを行い、干渉が無ければステップR8を実行
し、干渉する場合はステップR7を実行する。ステップ
R6の干渉チェックは、前記ステップS2と同じ方法で
も良く、その場合は工具T1 についてはステップR6を
実行することなくステップR8を実行するようにしても
良い。ステップR7では、干渉チェックで求めたZ方向
の干渉量L0 および予め設定された余裕量αを用いて、
工具長Ln を次式(4) に従って修正する。 Ln =Ln +L0 +α ・・・(4)
【0027】ステップR8ではM=0か否かを判断し、
M=0であれば工具長最適化に関する一連の処理を終了
するが、M=0でなければステップR9以下を実行す
る。最初のサイクルではN≧2すなわちM≧1であるた
め、ステップR9以下を実行し、ステップR9でn=n
+1とした後ステップR10で次式(5) に従って工具長
Ln を算出する。すなわち、工具軸方向の先端側部分を
加工する工具から順番に工具長を設定するに際して、1
つ前の加工工具Tn-1 の工具長Ln-1 から、その加工工
具Tn-1 による軸方向の加工範囲(Z方向移動距離)Z
n-1 だけ工具長を順次短くするように設定するのであ
り、最初のサイクルではn=2であるため、L2 =L1
−Z1 を計算して工具T2 の工具長L2 を求め、n=3
となる次のサイクルではL3 =L2 −Z2 を計算して工
具T3 の工具長L3 を求める。 Ln =Ln-1 −Zn-1 ・・・(5)
M=0であれば工具長最適化に関する一連の処理を終了
するが、M=0でなければステップR9以下を実行す
る。最初のサイクルではN≧2すなわちM≧1であるた
め、ステップR9以下を実行し、ステップR9でn=n
+1とした後ステップR10で次式(5) に従って工具長
Ln を算出する。すなわち、工具軸方向の先端側部分を
加工する工具から順番に工具長を設定するに際して、1
つ前の加工工具Tn-1 の工具長Ln-1 から、その加工工
具Tn-1 による軸方向の加工範囲(Z方向移動距離)Z
n-1 だけ工具長を順次短くするように設定するのであ
り、最初のサイクルではn=2であるため、L2 =L1
−Z1 を計算して工具T2 の工具長L2 を求め、n=3
となる次のサイクルではL3 =L2 −Z2 を計算して工
具T3 の工具長L3 を求める。 Ln =Ln-1 −Zn-1 ・・・(5)
【0028】このように工具軸方向の最も先端側部分を
加工する工具T1 の工具長L1 (=初期設定値Lini )
に基づいて各工具Tn の工具長Ln を順次算出するよう
にすれば、目的形状である凸形状40等と干渉しない範
囲でできるだけ短い工具長を容易且つ迅速に設定でき
る。この意味で、ステップR6およびR7は必ずしも必
要でないが、加工すべき目的形状によっては、上記ステ
ップR10による工具長Ln の設定方法では工具Tn が
干渉する可能性があるため、ステップR6、R7の各ス
テップを設けておくことが望ましい。
加工する工具T1 の工具長L1 (=初期設定値Lini )
に基づいて各工具Tn の工具長Ln を順次算出するよう
にすれば、目的形状である凸形状40等と干渉しない範
囲でできるだけ短い工具長を容易且つ迅速に設定でき
る。この意味で、ステップR6およびR7は必ずしも必
要でないが、加工すべき目的形状によっては、上記ステ
ップR10による工具長Ln の設定方法では工具Tn が
干渉する可能性があるため、ステップR6、R7の各ス
テップを設けておくことが望ましい。
【0029】次のステップR11ではM=M+1とし、
ステップR6以下を繰り返す。これにより、複数の工具
Tn の工具長Ln が順次設定され、M=0になってステ
ップR8の判断がYESになると、工具長最適化処理を
終了して図2のステップS8を実行する。ステップS7
ではまた、個々の工具Tn の工具長Ln に基づいて、所
定の要求加工精度を満たす範囲で工具送り速度や工具回
転速度が高速側に変更されるが、これは例えば工具長や
工具の材質、要求加工精度等をパラメータとして予め定
められたデータマップ等により自動設定される。CAM
装置10による一連の信号処理のうちステップS7を実
行する部分は工具設定手段に相当する。
ステップR6以下を繰り返す。これにより、複数の工具
Tn の工具長Ln が順次設定され、M=0になってステ
ップR8の判断がYESになると、工具長最適化処理を
終了して図2のステップS8を実行する。ステップS7
ではまた、個々の工具Tn の工具長Ln に基づいて、所
定の要求加工精度を満たす範囲で工具送り速度や工具回
転速度が高速側に変更されるが、これは例えば工具長や
工具の材質、要求加工精度等をパラメータとして予め定
められたデータマップ等により自動設定される。CAM
装置10による一連の信号処理のうちステップS7を実
行する部分は工具設定手段に相当する。
【0030】このように、本実施例のCAM装置10
は、目的形状に応じて工具軌跡を設計した(S2)後、
その工具軌跡が工具寿命に応じて複数に分割され(S
5)、その分割された複数の工具軌跡毎に、各工具Tn
の工具長Ln が干渉を生じない範囲でできるだけ短い寸
法に設定される(S7)とともに、その工具長Ln に応
じて工具送り速度や工具回転速度が高速側に変更される
ため、加工能率が一層向上する。
は、目的形状に応じて工具軌跡を設計した(S2)後、
その工具軌跡が工具寿命に応じて複数に分割され(S
5)、その分割された複数の工具軌跡毎に、各工具Tn
の工具長Ln が干渉を生じない範囲でできるだけ短い寸
法に設定される(S7)とともに、その工具長Ln に応
じて工具送り速度や工具回転速度が高速側に変更される
ため、加工能率が一層向上する。
【0031】ここで、前記図12のオフセットタイプの
工具軸方向優先切り込み方式や図14のヘリカル方式の
場合、上記ステップS5のように単純に工具寿命の分割
単位で工具軌跡を分割しただけでは、各工具Tn の工具
長Ln の最適化を行っても、必ずしも十分な加工能率向
上効果が得られない場合がある。図12のオフセットタ
イプの工具軸方向優先切り込み方式について具体的に説
明すると、例えば寿命分割により工具軌跡が1〜2、3
〜4、5〜6、7〜8、・・・のように分割される場合
は、工具軌跡1〜2、5〜6で使用する加工工具32に
ついては、最深加工深さが浅くなるため、その分だけ工
具長を短くすることが可能となり、工具剛性が高くなる
ため工具送り速度や工具回転速度を速くすることにより
加工能率を向上させることができる。しかしながら、寿
命分割で例えば工具軌跡1〜5、6〜9、10〜12の
3つに分割された場合、何れの工具も最も深い位置の工
具軌跡4、8、12で使用されるため、工具長を短くす
ることはできず、加工能率を向上させることはできな
い。このことは、図14のヘリカル方式の場合も同様で
ある。
工具軸方向優先切り込み方式や図14のヘリカル方式の
場合、上記ステップS5のように単純に工具寿命の分割
単位で工具軌跡を分割しただけでは、各工具Tn の工具
長Ln の最適化を行っても、必ずしも十分な加工能率向
上効果が得られない場合がある。図12のオフセットタ
イプの工具軸方向優先切り込み方式について具体的に説
明すると、例えば寿命分割により工具軌跡が1〜2、3
〜4、5〜6、7〜8、・・・のように分割される場合
は、工具軌跡1〜2、5〜6で使用する加工工具32に
ついては、最深加工深さが浅くなるため、その分だけ工
具長を短くすることが可能となり、工具剛性が高くなる
ため工具送り速度や工具回転速度を速くすることにより
加工能率を向上させることができる。しかしながら、寿
命分割で例えば工具軌跡1〜5、6〜9、10〜12の
3つに分割された場合、何れの工具も最も深い位置の工
具軌跡4、8、12で使用されるため、工具長を短くす
ることはできず、加工能率を向上させることはできな
い。このことは、図14のヘリカル方式の場合も同様で
ある。
【0032】したがって、前記ステップS1でオフセッ
トタイプの工具軸方向優先切り込み方式が設定された場
合に、ステップS6で工具長最適化が選択された時に
は、オフセットタイプの工具径方向優先切り込み方式に
変更すべき旨を画像表示等で設計者に指示するか、或い
は軌跡の種類を自動的に工具径方向優先切り込み方式に
切り換えて処理をやり直すように構成することが望まし
い。
トタイプの工具軸方向優先切り込み方式が設定された場
合に、ステップS6で工具長最適化が選択された時に
は、オフセットタイプの工具径方向優先切り込み方式に
変更すべき旨を画像表示等で設計者に指示するか、或い
は軌跡の種類を自動的に工具径方向優先切り込み方式に
切り換えて処理をやり直すように構成することが望まし
い。
【0033】また、ステップS1でヘリカル方式が設定
された場合は、例えばステップS5の寿命分割を図4の
各ステップに従って実行するように構成することが望ま
しい。すなわち、図14を参照しつつ説明すると、図4
のステップQ1では、複数の螺旋状の工具軌跡(図14
の1、2、3)を合計した総移動距離を算出し、ステッ
プQ2では、前記ステップS4で設定された寿命単位
(この場合は工具寿命に達するまでの加工距離)で総移
動距離を割算して使用工具数(分割数)Nを求める。そ
して、ステップQ3では、複数の螺旋状の工具軌跡(図
14の1、2、3)をそれぞれ使用工具数Nで分割し、
工具軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同
一工具で加工するように工具軌跡を再編する。この場合
の工具軌跡の再編は、例えば図13の(b) に示すように
1回転(360°)を最小単位とし工具軌跡が再編され
るようにすることが望ましく、例えば図15は、使用工
具数N=3で各工具軌跡が2回転毎に分割され、Z軸位
置が等しい3つのヘリカル加工毎に同一工具で加工を行
うように工具軌跡が再編された場合である。CAM装置
10による一連の信号処理のうちステップQ1およびQ
2を実行する部分は工具数算出手段に相当し、ステップ
Q3を実行する部分は工具軌跡再編手段に相当する。
された場合は、例えばステップS5の寿命分割を図4の
各ステップに従って実行するように構成することが望ま
しい。すなわち、図14を参照しつつ説明すると、図4
のステップQ1では、複数の螺旋状の工具軌跡(図14
の1、2、3)を合計した総移動距離を算出し、ステッ
プQ2では、前記ステップS4で設定された寿命単位
(この場合は工具寿命に達するまでの加工距離)で総移
動距離を割算して使用工具数(分割数)Nを求める。そ
して、ステップQ3では、複数の螺旋状の工具軌跡(図
14の1、2、3)をそれぞれ使用工具数Nで分割し、
工具軸方向において略同じ位置の複数の分割部分毎に同
一工具で加工するように工具軌跡を再編する。この場合
の工具軌跡の再編は、例えば図13の(b) に示すように
1回転(360°)を最小単位とし工具軌跡が再編され
るようにすることが望ましく、例えば図15は、使用工
具数N=3で各工具軌跡が2回転毎に分割され、Z軸位
置が等しい3つのヘリカル加工毎に同一工具で加工を行
うように工具軌跡が再編された場合である。CAM装置
10による一連の信号処理のうちステップQ1およびQ
2を実行する部分は工具数算出手段に相当し、ステップ
Q3を実行する部分は工具軌跡再編手段に相当する。
【0034】このようにすれば、ヘリカル方式で加工す
る場合においても、複数の工具の工具軸方向(Z軸方
向)の加工位置がそれぞれ異なるため、前記ステップS
7で図3のフローチャートに従って工具長の最適化が行
われることにより、図15において1段目を加工する1
本目の工具(工具T3 に相当)、および2段目を加工す
る2本目の工具(工具T2 に相当)は、3段目を加工す
る3本目の工具(工具T 1 に相当)に比較して工具長が
短くなるとともに、その工具長の短縮に伴って工具送り
速度や工具回転速度が高速側に変更されるため、加工能
率が一層向上する。
る場合においても、複数の工具の工具軸方向(Z軸方
向)の加工位置がそれぞれ異なるため、前記ステップS
7で図3のフローチャートに従って工具長の最適化が行
われることにより、図15において1段目を加工する1
本目の工具(工具T3 に相当)、および2段目を加工す
る2本目の工具(工具T2 に相当)は、3段目を加工す
る3本目の工具(工具T 1 に相当)に比較して工具長が
短くなるとともに、その工具長の短縮に伴って工具送り
速度や工具回転速度が高速側に変更されるため、加工能
率が一層向上する。
【0035】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図1】本発明の一実施例であるCAM装置の基本構成
を説明するブロック線図である。
を説明するブロック線図である。
【図2】図1の実施例の作動を説明するフローチャート
である。
である。
【図3】図2のステップS7の具体的内容を説明するフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図4】ヘリカル方式の場合の寿命分割を説明するフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図5】図1のCAM装置で作成されたNCデータに従
って作動させられるCNC工作機械の一例を説明する図
である。
って作動させられるCNC工作機械の一例を説明する図
である。
【図6】被加工物および目的形状の一例を示す図であ
る。
る。
【図7】図6の(b) の目的形状をスキャンタイプで加工
する場合の工具軌跡の一例を説明する図である。
する場合の工具軌跡の一例を説明する図である。
【図8】図7のZ軸位置が異なる部位の工具軌跡を説明
する図である。
する図である。
【図9】図7の工具軌跡を寿命分割した場合の一例を説
明する図である。
明する図である。
【図10】目的形状が凹形状の場合の一例を説明する図
である。
である。
【図11】図10の凹形状を加工する場合に好適な2種
類の工具軌跡を説明する図である。
類の工具軌跡を説明する図である。
【図12】図11の工具軌跡を更に具体的に説明する図
である。
である。
【図13】ヘリカル方式の工具軌跡を説明する図で、
(a) は螺旋状に複数回転させて加工する場合の工具軌跡
で、(b) は寿命分割する際の最小単位である1回転分の
工具軌跡である。
(a) は螺旋状に複数回転させて加工する場合の工具軌跡
で、(b) は寿命分割する際の最小単位である1回転分の
工具軌跡である。
【図14】図13のヘリカル方式で凹形状の加工を行う
場合の工具軌跡の一例で、内周側から外周側へずらしな
がら1、2、3の順番でヘリカル加工を行う場合であ
る。
場合の工具軌跡の一例で、内周側から外周側へずらしな
がら1、2、3の順番でヘリカル加工を行う場合であ
る。
【図15】図14の1、2、3の工具軌跡を寿命分割で
それぞれ3つに分割し、Z軸方向(工具軸方向)の位置
が等しい1段目、2段目、3段目毎に同一の工具で加工
を行うように工具軌跡を再編した状態を示す図である。
それぞれ3つに分割し、Z軸方向(工具軸方向)の位置
が等しい1段目、2段目、3段目毎に同一の工具で加工
を行うように工具軌跡を再編した状態を示す図である。
10:CAM装置(加工設計装置) 32:加工工具 38:被加工物 40:凸形状(目的形状) 44:凹形状(目的形状) ステップS2:工具軌跡設計手段 ステップS5:分割手段 ステップS7:工具設定手段 ステップQ1、Q2:工具数算出手段 ステップQ3:工具軌跡再編手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H269 AB05 BB05 BB14 CC02 EE08 HH03 QA05 QC01 QC03 QD03 QD06 QE03 QE07 QE08 QE21 QE26 QE32
Claims (2)
- 【請求項1】 加工工具を被加工物に対して相対移動さ
せて目的形状に加工する際の工具軌跡および使用工具な
どを設定する加工設計装置であって、 前記加工工具を前記被加工物に対して相対移動させて前
記目的形状に加工する際の工具軌跡を、該目的形状に応
じて設計する工具軌跡設計手段と、 前記加工工具が寿命に達するまでの加工距離で前記工具
軌跡を分割する分割手段と、 該分割された複数の工具軌跡毎に、干渉を生じない範囲
で工具長が短い加工工具を使用工具に設定する工具設定
手段とを有することを特徴とする加工設計装置。 - 【請求項2】 加工工具を被加工物に対して相対的に工
具軸方向へ螺旋状に旋回させて目的形状に加工する際の
工具軌跡および使用工具などを設定する加工設計装置で
あって、 前記加工工具を前記被加工物に対して相対的に工具軸方
向へ螺旋状に旋回させて加工する一連のヘリカル加工を
内周側または外周側へずらしながら複数回繰り返して前
記目的形状に加工する際の複数の螺旋状の工具軌跡を、
該目的形状に応じて設計する工具軌跡設計手段と、 前記複数の螺旋状の工具軌跡を合計した総移動距離を算
出し、前記加工工具が寿命に達するまでの加工距離で該
総移動距離を割算して使用工具数を求める工具数算出手
段と、 前記複数の螺旋状の工具軌跡をそれぞれ前記使用工具数
で分割し、工具軸方向において略同じ位置の複数の分割
部分毎に同一工具で加工するように工具軌跡を再編する
工具軌跡再編手段と、 前記再編された工具軌跡毎に、干渉を生じない範囲で工
具長が短い加工工具を使用工具に設定する工具設定手段
とを有することを特徴とする加工設計装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17781598A JP2000005976A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 加工設計装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17781598A JP2000005976A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 加工設計装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000005976A true JP2000005976A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16037587
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17781598A Pending JP2000005976A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 加工設計装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000005976A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008149382A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Incs Inc | 穴加工のためのncデータを生成する方法およびシステム |
KR100981914B1 (ko) * | 2002-06-21 | 2010-09-13 | 톰슨 라이센싱 | 직렬 디지털 오디오 데이터 스트림 디코더를 구비한 방송 라우터 |
JP7469022B2 (ja) | 2019-10-29 | 2024-04-16 | ファナック株式会社 | ロボットシステム |
-
1998
- 1998-06-24 JP JP17781598A patent/JP2000005976A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100981914B1 (ko) * | 2002-06-21 | 2010-09-13 | 톰슨 라이센싱 | 직렬 디지털 오디오 데이터 스트림 디코더를 구비한 방송 라우터 |
JP2008149382A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Incs Inc | 穴加工のためのncデータを生成する方法およびシステム |
JP7469022B2 (ja) | 2019-10-29 | 2024-04-16 | ファナック株式会社 | ロボットシステム |
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