JP2000005746A - 油吸着材 - Google Patents

油吸着材

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JP2000005746A
JP2000005746A JP19372898A JP19372898A JP2000005746A JP 2000005746 A JP2000005746 A JP 2000005746A JP 19372898 A JP19372898 A JP 19372898A JP 19372898 A JP19372898 A JP 19372898A JP 2000005746 A JP2000005746 A JP 2000005746A
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oil
alc
water
waste material
oil adsorbent
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JP19372898A
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Hiroshi Onishi
寛 大西
Kazuyuki Hatano
一幸 羽田野
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ONODA ALC KK
Onoda Autoclaved Light Weight Concrete Co Ltd
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ONODA ALC KK
Onoda Autoclaved Light Weight Concrete Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ALC廃材の有効なリサイクル活用を可能と
してなり、かつ油性エマルジョンから重質油までの幅広
い油分を効率よく吸着することができる油吸着材を提供
する。 【解決手段】 本発明の油吸着材は、ALC廃材の粉砕
物からなることを特徴とする。本発明の油吸着材は、A
LC廃材の粉砕物の水分含有量が20重量%以下である
こと、ALC廃材が製造または施工現場などから排出さ
れたALC端材、残材または切削粉、あるいは解体現場
などから排出されたALC古材であること、油吸着材が
さらに撥水剤を含有すること、水面に浮遊する油を吸着
するために使用する油吸着材であること、およびALC
廃材の粉砕物の粒度が100mm以下であることが好ま
しい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ALC(軽量気泡
コンクリート)廃材を原料としてなる油吸着材に関する
ものであり、さらに詳しくは、ALC廃材の有効なリサ
イクル活用を可能としてなり、かつ油性エマルジョンか
ら重質油までの幅広い油分を効率よく吸着することがで
きる油吸着材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種油分による環境破壊がクロー
ズアップされており、大きくはオイルタンカー、オイル
タンクおよびタンクローリーからの油分流出事故や、機
械油などの油性エマルジョンや工場排水による油分の河
川・海水への流出などから、小さくは飲食店や家庭の台
所から排出される食物油などまで、事故や廃棄により流
出される油分による自然環境への拡散がきわめて懸念さ
れている。
【0003】各種油分の拡散防止法としては、従来から
濾過、吸着および固化などの種々の手段が知られてお
り、各種油分にとって最適な濾過材、吸着材および固化
材などが提案されている。
【0004】しかし、なかでも環境汚染の度合いが大き
いオイルタンカー事故により流出した油分の回収におい
ては、その緊急度がきわめて要求されるのに対し、油水
混合物からの油分の浮上/分離/吸着/濾過という面倒
な手段が必要であり、しかも油分の水に対する溶解剤の
散布による二次災害が懸念されるばかりか、油を吸着し
た吸着材が水面下に沈降してしまう場合が多く、吸着材
による油分の部分回収しか対応策がないため、さらに油
分を効率よく吸収することができる油吸着材の実現がし
きりに望まれていた。
【0005】一方、ALCは、コンクリートに比べて多
孔質であるため、軽量性および断熱性がすぐれており、
これらの特性を生かして建築材料、例えば建物の内外壁
用パネルや、土木材料、例えばトンネル内の排気壁など
の用途に対し広く使用されている。
【0006】しかるに、ALCの使用に際しては、製造
または施工現場などからはALCの端材、残材および切
削粉などが、また建物やトンネルなどの解体現場などか
らはALCの古材がそれぞれ大量に排出され、これらA
LC廃材の処置が問題視されているのが実情である。
【0007】すなわち、上記ALC廃材は、その一部が
乾燥または焼成処理などの予備処理を経てALC原料に
リサイクルされてはいるものの、前記予備処理が面倒で
あるため、その大部分は廃棄埋立て処分されていること
から、これらALC廃材のさらなる有効なリサイクル活
用がしきりに望まれていたのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0009】したがって、本発明の主たる目的は、上記
ALC廃材のさらなる有効なリサイクル活用を図ること
にある。
【0010】そして、本発明によれば、上記ALC廃材
を油吸着材として有効にリサイクル活用できること、特
にALC廃材を特定の粒度に粉砕・分級すると共に、そ
の水分含有量を特定の範囲に制御することによって、油
性エマルジョンから重質油までの幅広い油分を効率よく
吸着することができる油吸着材として有効にリサイクル
活用可能であることが見出された。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、A
LC廃材の粉砕物からなることを特徴とする油吸着材を
提供するものである。
【0012】なお、本発明の油吸着材においては、前記
ALC廃材の粉砕物の水分含有量が20重量%以下であ
ること、前記ALC廃材が製造または施工現場などから
排出されたALC端材、残材または切削粉であること、
前記ALC廃材が解体現場などから排出されたALC古
材であること、前記油吸着材がさらに撥水剤を含有する
こと、前記油吸着材が水面に浮遊する油を吸着するため
に使用する油吸着材であること、および前記ALC廃材
の粉砕物の粒度が100mm以下であることが好ましい
条件であり、これらの条件を適用することにより、一層
優れた効果の取得を期待することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の油吸着材につい
てさらに詳述する。
【0014】本発明で使用するALC廃材とは、ALC
の製造または施工現場などから排出されるALCの端
材、残材または切削粉など、および建物やトンネルなど
の解体現場などから排出・回収されるALCの古材など
であり、これらは通常は廃棄埋立て処分されていたもの
である。
【0015】このようなALC廃材は、けい酸カルシウ
ム系化合物を主成分とし、一般に容量:約500Kg/
3 、容積吸水率:約80%、ポアサイズ:約2000
μm以下、土壌分析法pH:約8.5の特性を有すると
共に、Cd、Pb、T−Cr、AsおよびCNなどの有
害成分の含有量が定量限界以下であることから、仮に自
然環境下に廃棄された場合でも、他の混入物がないかぎ
り、弱アリカリ性であることを除いて、一般の土砂に近
い材料であり、環境負荷を与えるおそれはなかった。
【0016】しかるに、ALC廃材はそのポア(空隙)
内に各種溶液を吸着しかつ吸蔵することができる性質を
有していることから、これを適宜の粒度に粉砕して粉粒
物と成し、適度な親油性を発揮せしめることにより、油
分を選択的に吸着・吸蔵する性能が発現されることが見
出されたのである。
【0017】本発明の油吸着材の親油性を高め、その吸
油性を一層効率的に発現させるためには、ALC廃材の
水分含有量を20重量%以下にすることが望ましい。
【0018】すなわち、ALC廃材が結晶水の他に付着
水などの水分を多量に含み、その水分含有量が20重量
%以上の場合には、油分をはじきやすく親油性が低いた
めに、十分な吸油性能が発揮できなくなる傾向となる。
【0019】水分含有量の高いALC廃材を使用する場
合の脱水手段としては、ALC廃材を60℃以上、好ま
しくは90℃以上、さらに好ましくは90〜120℃の
温度で高温加熱する方法をとるのが望ましい。
【0020】なお、ALCの製造現場から排出されるA
LC端材または残材などの新品回収品や、火災現場から
回収されたALC古材などの結晶水が脱水状態にあるも
のについては、すでにその水分含有量が20重量%以下
となっており、脱水することなく粉砕のみで油吸着材と
して使用できることはいうまでもない。
【0021】本発明の油吸着材は、油分のみならず、水
などの他の溶液類に対しても高い吸着性能を有してお
り、この油吸着材に水のみを吸着させた場合には、油吸
着材の重量1に対する水の吸着重量比は1.3〜1.6
と油分の場合よりも高い吸着力を示す。
【0022】したがって、回収すべき油分が水との混合
状態にある油水混合液の場合、例えばタンカー事故など
で油分が海面に浮遊しているような場合には、油吸着材
に対し水と油分とが同時に吸着され、油分の吸着性能が
低下してしまうため、油吸着材に対しさらに撥水剤によ
る撥水処理を施すことが望ましい。
【0023】すなわち、撥水剤を添加して油吸着材の表
面に撥水性を付与することにより、油水混合液から油分
のみを選択的に吸着することが可能となり、またALC
廃材は比重が軽く、回収した油分と油吸着材との混合物
は水中に沈むことなく団粒化して水面に浮遊することに
なるため、これを水面から容易に回収することが可能と
なる。
【0024】なお、ALCがその原料調製段階で撥水剤
を添加したものである場合には、このALCからなる廃
材に撥水剤を添加する必要がなく、そのまま粉砕処理お
よび必要に応じて脱水処理することにより油吸着材とな
すことが可能であるが、撥水剤を全く含有しないALC
廃材を使用する場合には、これに通常の撥水剤、例えば
シリコーン系撥水剤またはパラフィン系撥水剤などを適
宜含有させて撥水処理を行うことにより、油分のみの選
択吸収を可能にすることができる。
【0025】ALC廃材に対する撥水剤の添加量は特に
限定されないが、ALC廃材のミクロン単位のポアを撥
水剤により閉塞することで撥水効果を発現させることか
ら、できる限り微量の撥水剤の添加により吸油能力を維
持することが望ましい。このように、本発明によれば、
ALC廃材の有効なリサイクル活用が可能であり、しか
も本発明の油吸着材は、軽質油、重質油、粘性重油、油
性エマルジョンおよび油水混合液などの幅広い油分を、
いずれも効率よく吸着することができる。
【0026】また、本発明の油吸着材は、無機系材料か
らなり、その見掛け比重が小さいことから、例えば油水
混合液から油分のみを選択吸収した後も、水中に沈降す
ることなく、団粒化して水面に浮遊するため、これを水
面から容易に回収することが可能であり、河川や海水な
どの環境汚染を効率的に防止することができる。
【0027】しかも、本発明の油吸着材は、これを自然
環境下に投棄した場合であっても、他の混入物がない限
り、弱アリカリ性であることを除いて、一般の土砂に近
い材料であるため、環境負荷を与えるおそれがない。
【0028】また、本発明の油吸着材は、ALC廃材の
粉砕物からなり、その粒度が100mm以下であること
が、幅広い油分を効率よく吸着可能となり、しかも油分
の吸着率が一層高められ、しかも、シャベルやバケット
などでの搬送に支障を来さない点で望ましい。
【0029】すなわち、ALC廃材粉砕物の粒度が10
0mmを越える場合には、特に軽質油の吸油量が低くな
り、また重質油の吸油量もやや低くなることから、回収
する油分の種類が制約されたり、十分な吸油性能が発揮
できなくなる傾向となる。
【0030】本発明の油吸着材と、これに吸着させるべ
き油分とは、重量でほぼ当量の配分とすれば、油分を吸
着済みの油吸着材がだれることがなくなり良好である。
なお、油分が水を含まず、油単独で存在する場合を想定
した吸着させるべき油分の種類とALC廃材粉砕物との
関係は、軽質油の場合で20mm以下、重質油の場合で
30mm以下、粘性重油の場合で100mm以下の範囲
がそれぞれ好適である。
【0031】逆に河川・海水等の水面に浮遊する油分を
除去する場合は、粒度が1mm以上であることが望まし
い。すなわち、ALC廃材粉砕物の粒度が1mm未満で
あると、川底あるいは海底等にすぐに沈んでしまうから
である。
【0032】なお、本発明の油吸着材におけるALC廃
材の粉砕は、通常の機械的手段を適用することができ、
粉砕後必要に応じてALC廃材粉砕物を分級することな
どにより、最適粒度範囲を確保することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の構成および
効果をさらに説明する。
【0034】[実施例1]大型高層マンションの建設現
場から、外壁用として出荷されたALCの端材および残
材を回収した。このALC廃材の水分含有量は32重量
%、乾燥比重は0.52、圧縮強さは53Kg/cm
2 、中性化はなしであった。
【0035】このALC廃材を粒度10mm以下(5m
m以下が約20重量%)に機械粉砕・分級し、これをさ
らに100℃の温度で8時間脱水処理することにより、
その水分含有量を3.5重量%に調整した。
【0036】この粉砕・脱水処理したALC廃材を油吸
着材として用い、以下の吸油試験に供した。
【0037】すなわち、下部がフラットになっている1
800×900mmの左官用モルタル混練用パレットの
底部に、このパレットよりもやや大きめで厚みが約0.
3mmのビニールシートを敷き、これに水2Kgを含む
軽質油20Kg、計22Kgを入れ、モーター付き簡易
攪拌機を用いて激しく攪拌した。
【0038】その後、上記パレット中の油水混合物に対
し、上記油吸着材20Kgを投入し、ビニールシートの
一端を持ち上げて、小型シャベルにて油吸着材と油水混
合物とを20分間ゆっくりと混合・攪拌した。
【0039】20分間の混合・攪拌後、油吸着材のさら
さらとした白色の状態を維持したまま、軽質油および水
を吸収した油吸着材の計42Kgが得られ、これをシャ
ベルでパレットから撤去したが、過剰の残り軽質油は認
められず、またシャベルからだれ落ちることもなかっ
た。
【0040】さらに、回収物を大型ロートに入れて放置
したところ、ロートの下部排出孔から油分の除去された
水分約2Kgが30分にわたって排出され、排出された
水はそのまま4時間放置した後でも油臭および油膜の発
生が全く認められなかった。
【0041】この結果から、油吸着材の重量1に対する
油分の吸着重量比で示される吸油率は1.01とすぐれ
ていることが確認された。
【0042】また、軽質油の代わりに重質油を使用した
場合の吸油率は1.11、粘性重油を使用した場合の吸
油率は1.19と、いずれもすぐれた結果を示した。
【0043】[実施例2]実施例1において、粒度10
mm以下に機械粉砕・分級したALC廃材を、脱水処理
せずに、水分含有量32重量%のままで使用した以外
は、同様の吸油試験を行った結果、軽質油を使用した場
合の吸油率は0.39、重質油を使用した場合の吸油率
は0.40、粘性重油を使用した場合の吸油率は0.4
3と、いずれも吸油性能が実施例1よりも劣っていた。
【0044】この結果、水分含有量が高くてもある程度
の吸油性能は得られるが、水分含有量20重量%以下の
範囲が好ましいことがわかる。
【0045】[実施例3]大型高層マンションの建設現
場から、外壁用として出荷されたALCの端材および残
材を回収した。ただし、このALC廃材はあらかじめ撥
水剤(信越化学社製、シリコーンOil)を0.3重量
%含有し、その水分含有量は12重量%、乾燥比重は
0.52、圧縮強さは52Kg/cm2 、中性化はなし
であった。
【0046】このALC廃材を粒度2〜30mmに機械
粉砕・分級し、これをさらに100℃の温度で8時間脱
水処理することにより、その水分含有量を3.5重量%
に調整した。
【0047】この粉砕・脱水処理したALC廃材を油吸
着材として用い、以下の吸油試験に供した。
【0048】すなわち、下部にロート状の排水孔を有す
る直径300mmのアクリルシリンダーに上記油吸着材
20Kgを充填した。
【0049】一方、水20Kgと重質油20Kgの計4
0Kgを缶体に入れて、モーター付き簡易攪拌機を用い
て激しく攪拌し、この油水混合サンプルを上記シリンダ
ーに20分間かけてゆっくりと投入した。
【0050】その結果、油吸着材の上部約70%が白色
から黒色〜茶色に変色し、重質油20Kgが油吸着材に
効率的に吸収されたことが確認できた。
【0051】また、油水混合サンプルの投入開始から3
分後に、シリンダーの下部排出孔から油分の除去された
水分約20Kgが30分にわたって排出されたが、排出
された水はそのまま4時間放置した後でも油臭および油
膜の発生が全く認められなかった。
【0052】さらに、1時間放置した後、シリンダー内
へ水40Kgを一度に投入し、内容物を攪拌してから4
時間放置したところ、重質油を回収した油吸着材が水面
に浮遊し、投入した水側への重質油の移行は全く認めら
れなかった。
【0053】この結果から、油吸着材の重量1に対する
油分の吸着重量比で示される選択的な吸油率は1.05
とすぐれていることが確認された。
【0054】[実施例4]築後約26年を経た老朽化自
動車用トンネルの排気壁更新工事現場から、解体した経
年老化ALC古材を回収した。
【0055】このALC廃材は、ほぼ100%の中性化
が進み、水分含有量は5.0重量%、圧縮強さなどは当
初の値よりも約2/3に減退したものであった。
【0056】このALC廃材を粒度2〜100mmに粉
砕・分級したものを油吸着材として用い、以下の吸油試
験に供した。
【0057】すなわち、下部がフラットになっている1
800×900mmの左官用モルタル混練用パレットの
底部に、このパレットよりもやや大きめで厚みが約0.
3mmのビニールシートを敷き、これに水2Kgを含む
粘性重油20Kg、計22Kgを入れ、モーター付き簡
易攪拌機を用いて激しく攪拌した。
【0058】その後、上記パレット中の油水混合物に対
し、上記油吸着材20Kgを投入し、ビニールシートの
一端を持ち上げて、小型シャベルにて油吸着材と油水混
合物とを20分間ゆっくりと混合・攪拌した。
【0059】20分間の混合・攪拌後、白黒まだら模
様、大きい団子状に固結したアスファルト状の粘性重油
および水を吸収した油吸着材の計42Kgが得られ、こ
れをシャベルでパレットから撤去したが、過剰の残り粘
性重油は認められず、またシャベルからだれ落ちること
もなかった。
【0060】この結果から、油吸着材の重量1に対する
油分の吸着重量比で示される吸油率は1.20とすぐれ
ていることが確認された。なお、本実施例に使用したA
LCは、JIS A 5416(1995年改定のも
の)に規定されたALCパネルであるが、本発明におけ
るALCには、強度を特別高くしたもの、吸音性を持た
せたもの、調湿性をもたせたものなども採用され、前記
JIS規定のALCに限定されない。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ALC廃材の有効なリサイクル活用が可能であり、しか
も本発明の油吸着材は、軽質油、重質油、粘性重油、油
性エマルジョンおよび油水混合液などの幅広い油分を、
いずれも効率よく吸着することができる。
【0062】また、本発明の油吸着材は、無機系材料か
らなり、その見掛け比重が小さいことから、例えば油水
混合液から油分のみを選択吸収した後も、水中に沈降す
ることなく、団粒化して水面に浮遊するため、これを水
面から容易に回収することが可能であり、河川や海水な
どの環境汚染を効率的に防止することができる。
【0063】しかも、本発明の油吸着材は、これを自然
環境下に投棄した場合であっても、他の混入物がない限
り、弱アリカリ性であることを除いて、一般の土砂に近
い材料であるため、環境負荷を与えるおそれがないこと
から、油吸着材としての理想的性能を発揮する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ALC廃材の粉砕物からなることを特徴と
    する油吸着材。
  2. 【請求項2】前記ALC廃材の粉砕物の水分含有量が2
    0重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の油
    吸着材。
  3. 【請求項3】前記ALC廃材が製造または施工現場など
    から排出されたALC端材、残材または切削粉であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の油吸着材。
  4. 【請求項4】前記ALC廃材が解体現場などから排出さ
    れたALC古材であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の油吸着材。
  5. 【請求項5】前記油吸着材がさらに撥水剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の油
    吸着材。
  6. 【請求項6】前記油吸着材が水面に浮遊する油を吸着す
    るために使用する油吸着材であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の油吸着材。
  7. 【請求項7】前記ALC廃材の粉砕物の粒度が100m
    m以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の油吸着材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015008398A1 (ja) * 2013-07-16 2015-01-22 太平洋セメント株式会社 水質浄化材、その製造方法、および魚介類の養殖場の水質の浄化方法

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JPWO2015008398A1 (ja) * 2013-07-16 2017-03-02 太平洋セメント株式会社 水質浄化材、その製造方法、および魚介類の養殖場の水質の浄化方法

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