JP4129044B1 - 汚泥処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで簡単かつ安全に汚泥処理する方法を提供する。
【解決手段】水底に堆積する汚泥10の処理方法であって、水没した水底に所定面積の区画aを形成し、その区画a内の水Wを抜いた後、水底に堆積する汚泥10の1m3 に対して1〜20kgの高分子系吸収剤4と、汚泥10に高分子吸収剤4を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 の土砂5とを添加し、混合して処理土11に改良してから水底から除去するものである。また、上記処理土11を水底から除去せずに、この処理土11の1m3 に対して10〜100kgの硬化剤6をさらに添加し、混合して整地後、養生硬化させるものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ため池、河川、海などの水底に堆積する汚泥の処理方法に関するものである。
一般に、建設工事などで、ため池の水底の地盤を利用する必要がある場合、まず、水を抜いて水底を露出させた後、水底に堆積する汚泥を除去してから地盤を利用したり、水底に堆積した汚泥ごと地盤改質を行っていた。
従来より、この汚泥を除去する場合は、建設汚泥のままだとダンプトラックに山積みすることができないので、建設汚泥を泥土改質材と混合することによってコーン指数が200kN/m2 以上の処理土に改良してから除去処理していた。
また、汚泥ごと地盤改質を行う場合は、硬化タイプの泥土改質材と汚泥とを混合して地盤上を所定の一軸圧縮強度に固めるようにしていた。
このように、汚泥を除去する場合も汚泥ごと地盤改質を行う場合も、汚泥と混合する泥土改質材としては、セメント系改質材、石灰系改質材、化学肥料系改質材、石膏系改質材、高分子系改質材、ペーパースラッジなどを用いることが行われていた。
しかし、泥土改質材としてセメント系改質材を用いて地盤改良する場合は、セメント系改質材自体がアルカリ性であるため、大量に使用するとアルカリによる土壌汚染などが懸念されるとともに、これら泥土改質材によって処理土に改良する場合は、アルカリ土となるため、自治体によっては産業廃棄物となり、廃棄処理コストが嵩むこととなる。
泥土改質材として石灰系改質材を用いた場合は、石灰系改質材自体が上記セメント系改質材よりもさらに強アルカリ性であるため、上記セメント系改質材と同様の不都合を生じるとともに、充分な一軸圧縮強度を得ることができない。また、地盤改良した場合であっても、降雨や地下水などの影響で分離してしまう。
化学肥料系改質材を用いて地盤改良や処理土に改良する場合は、コスト高になってしまう。
石膏系改質材を用いた場合は、コスト高になるとともに、降雨、地下水などによって分離してしまうことが懸念される。
高分子系改質材を用いて地盤改良する場合は、充分な一軸圧縮強度を得ることができず、降雨、地下水などによって即座に分離してしまうことが懸念される。また、この高分子系改質材を用いて処理土に改良する場合は、運搬途中の振動などによって高分子系改質材が、吸収した水分を吐出してしまうので所定のコーン指数保つことができなくなってしまう。
ペーパースラッジを用いた場合は、コスト高になるとともに、充分な一軸圧縮強度を得ることができず、降雨、地下水などによって即座に分離し、再汚泥化してしまうことが懸念される。
本発明は係る実情に鑑みてなされたものであって、低コストで簡単かつ安全に汚泥処理する方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明の汚泥処理方法は、水底に堆積する汚泥の処理方法であって、水没した水底に所定面積の区画を形成し、その区画内の水を抜いた後、水底に堆積する汚泥をサンプリングし、このサンプリングした試料をφ10cm×10cmの円筒コーンに入れ、それを引き上げた時に広がる長短直径の平均値+1cm(直径12cm)で試料が自立した時点が適量となるように、汚泥の1m 3 に対して1〜20kgの範囲で高分子系吸収剤の添加量を決定するとともに、この高分子吸収剤を添加した試料がコーン指数200kN/m 2 以上となるように、汚泥に高分子吸収剤を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 範囲で土砂の添加量を決定し、高分子系吸収剤および土砂の添加量を、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の高分子系吸収剤と、土砂とを、現場で区画内の汚泥に添加し、混合して処理土に改良してから水底から除去するものである。
また、上記課題を解決するための本発明の汚泥処理方法は、上記汚泥処理方法において、水底から所定の一軸圧縮強度未満の範囲の汚泥をサンプリングして添加量を決定した高分子系吸収剤および土砂によって現場で区画内の汚泥を処理土に改良するとともに、このサンプリングした試料に高分子系吸収剤および土砂を添加して得られる処理土が所定の一軸圧縮強度となるように、処理土の1m 3 に対して10〜100kg の範囲で硬化剤の添加量を決定し、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の硬化剤を、区画内で得られた処理土に添加し、混合して整地後、養生硬化させるものである。
以上述べたように、本発明によると、まず、水没した水底に所定面積の区画を形成し、その区画内の水を抜くことによって汚泥の総量が定量できる。そして、この汚泥をサンプリングし、このサンプリングした試料をφ10cm×10cmの円筒コーンに入れ、それを引き上げた時に広がる長短直径の平均値+1cm(直径12cm)で試料が自立した時点が適量となるように、汚泥の1m 3 に対して1〜20kgの範囲で高分子系吸収剤の添加量を決定するとともに、この高分子吸収剤を添加した試料がコーン指数200kN/m 2 以上となるように、汚泥に高分子吸収剤を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 範囲で土砂の添加量を決定し、高分子系吸収剤および土砂の添加量を、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の高分子系吸収剤と、土砂とを、現場で区画内の汚泥に添加し、混合することによって、処理土として処理可能な200kN/m2 以上のコーン指数にすることができ、処理土としてそのまま水底から除去することができる。また、このようにして得られる処理土は、外部要因によって高分子系吸収剤が吸収した水分を吐出してしまうことなく、コーン指数200kN/m 2 以上を維持したまま、取り扱い性に優れた処理土として処理することができる。
また、水底から所定の一軸圧縮強度未満の範囲の汚泥をサンプリングして添加量を決定した高分子系吸収剤および土砂によって現場で区画内の汚泥を処理土に改良するとともに、このサンプリングした試料に高分子系吸収剤および土砂を添加して得られる処理土が所定の一軸圧縮強度となるように、処理土の1m 3 に対して10〜100kg の範囲で硬化剤の添加量を決定し、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の硬化剤を、区画内で得られた処理土に添加し、混合して整地後、養生硬化させることで、充分な一軸圧縮強度を有する地盤改質を容易に行うことができる。また、高分子系吸収剤の再汚泥化や、硬化剤の多量使用によるコスト高などを防止して、改良地盤を安価に形成することができることとなる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は汚泥処理方法によって溜池1の汚泥10を処理土に改良して除去する工程を示し、図2は同溜池1の汚泥10ごと汚泥処理を行って地盤改質を行う工程を示している。
すなわち、本発明の汚泥処理方法は、溜池1に水没した水底の所定面積を、鋼板2および鋼材3で囲繞して区画aを形成し、その区画a内の水Wを抜いた後、水底に堆積する汚泥10の1m3 に対して1〜20kgの高分子系吸収剤4と、汚泥10に高分子吸収剤4を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 の土砂5と、汚泥10に高分子吸収剤4と土砂5とを添加して得られる処理土11の1m3 に対して10〜100kgの硬化剤6とを添加し、混合して整地後、養生硬化させて改質地盤12を形成するものである。
溜池1は、水底の所定面積を鋼板2および鋼材3で囲繞して区画aを形成する。この際、区画aの所定面積としては、溜池1に隣接する陸地から作業車7で作業可能な範囲であれば特に限定されるものではなく、例えば、溜池1が小さいため全体を一挙に作業できる場合であれば、この区画aを形成する作業は必要としない。具体的にこの区画aの所定面積としては、現場の地形や作業車7の大きさなどによって変わるが、10〜20m2 程度である。この区画aの形成は、水底に突き刺さるように溜池1に鋼板2および鋼材3を打ち込み、鋼板2同士の間隙をシールした後、この鋼板2および鋼材3によって囲繞された区画aの内側が水を抜いた際に内側に倒れこまないように補強して形成される。この際、区画aの所定面積を正確に定めて工事を行えば、この区画aの形成作業自体は、この種の工事で一般的に行われている工法を採用することができる。
区画aが完成すれば、その内側の水Wを抜く。この水Wを抜く作業は、通常行なわれているようにポンプを利用して行う。この際、水Wは、充分に抜くことが好ましいが、あまり抜き過ぎると水Wに汚泥10が混じって泥水となり、処理対象の建設汚泥10となってしまう。したがって、区画a内の水全体の90%以上を目標にして水Wを抜く。
水Wを抜いた後は、水底に堆積する汚泥10の一部をサンプリングする。この際、汚泥10は、(1)処理土11に改良して除去する場合(図1参照)と、(2)汚泥10ごと地盤改質して改質地盤12を形成する場合(図2参照)とでサンプリングの仕方が異なる。以下に、(1)処理土11に改良して除去する場合(図1参照)と、(2)汚泥10ごと地盤改質して改質地盤12を形成する場合(図2参照)とに分けて説明する。
(1)処理土11に改良する場合
まず、処理土11に改良する場合は、コーン指数が200kN/m2 以上であれば、処理土11に改良せずにそのまま処理することができるので、汚泥10をサンプリングする場合は、処理土11に改良する必要がある範囲、すなわち、水底からコーン指数が200kN/m2 未満の範囲をサンプリングする。このサンプリングは、明らかに水底の汚泥10の様子が同じである場合には1箇所からであってもよいが、より正確を期すためには、離れた複数箇所の位置からサンプリングすることが好ましい。
次に、サンプリングが完了したら、汚泥10の含水率を決定する。含水率は、土粒子の質量に対する間隙に含まれる水の質量の割合を百分率で表したもので、以下のようにして求める。
W= [(Ma- Mb)/ (Mb−Mc)]×100
W:含水比(%)
Ma:試料と容器の質量(g)
Mb:乾燥試料と容器の質量(g)
Mc:容器の質量(g)
汚泥10の含水率が判れば、それに基づいて高分子系吸収剤4の添加量を決定する。高分子系吸収剤4の添加量は、汚泥10のサンプルに高分子系吸収剤4を添加し、そのフロー値を測定して決定する。フロー値は、φ10cm×10cmの円筒コーンに試料を入れ、それを引き上げた時に広がる長短直径の平均値+1cm(直径12cm)で試料が自立した時点を適量として判断する。この高分子系吸収剤4の添加量としては、汚泥10によって左右されることとなるが、汚泥10の1m3 に対して1〜20kgとされる。1kg未満の場合は所定のフロー値を満たすことができず、20kgを越える場合は、コストが嵩み過ぎて採算が取れなくなってしまう。したがって、高分子系吸収剤4は、汚泥10の1m3 に対して1〜20kgの範囲で出来るだけ少ない量となるように用いることが好ましい。なお、この際使用する高分子系吸収剤4としては、特に限定されるものではないが、吸収倍率400倍以上、このましくは500倍以上となされたものを用いる。具体的には、例えば、住友精化社製スミロック(商品名)などを用いることができる。
高分子系吸収剤4の添加量が決定したら、次に土砂5の添加量を決定する。この土砂5の添加量は、上記したフロー値を満たすように高分子系吸収剤4が添加された試料に、土砂5を添加して混合し、そのコーン指数を測定して決定する。コーン指数が200kN/m2 未満の場合は、さらに土砂5が添加される。この土砂5の添加量としては、用いる土砂5の種類や汚泥10の種類、高分子系吸収剤4の種類などによって左右されることとなるが、汚泥10に高分子吸収剤4を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 とされる。0.1m3 未満の場合はコーン指数を200kN/m2 以上にすることができず、処理土11として処理することができない。また、2m3 を越える場合は、無駄に土砂5を使用することとなり、コスト高になってしまう。したがって、土砂5は、処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 の範囲で出来るだけ少ない量となるように用いることが好ましい。なお、この際使用する土砂5としては、高分子系吸収剤4が吸収した水分を吐出すことを防止したり、吐出した水分の受け皿となってコーン指数を200kN/m2 以上に維持するものであれば、特に限定されるものではなく、粘土、シルト、砂、中礫、細礫や、外壁および屋根瓦を破砕して得られる再生砕石などを1種類または2種類以上を混合して用いることができる。再生砕石を用いる場合は、中礫程度の破砕径以下にして用いる。
このようにサンプリングした汚泥10の調査結果から高分子系吸収剤4と土砂5の添加量が決定すれば、所定面積の区画aの量に換算して現場で必要な高分子系吸収剤4と土砂5の量にそれぞれ換算する。
サンプリングした汚泥10の調査では、高分子系吸収剤4の添加量と土砂5の添加量を順に決定していたが、現場では、換算した量の高分子系吸収剤4と土砂5とを、一挙に区画a内の水底に投入し、汚泥10と適宜に混合する。
混合が完了すれば、その時点で処理土11として処理可能なコーン指数200kN/m2 以上とすることができるので、水底から除去し、ダンプトラック8に積み込んで処理土11として処理することが可能となる。
この処理方法によって得られる処理土11は、高分子系吸収剤4と、土砂5とを汚泥10に混合して形成しているので、高分子系吸収剤4のみを汚泥10に混合した時のように、運搬時の振動や気候の変化などの外部要因によって、高分子系吸収剤4が吸収した水分を吐出してしまうようなことにならない。したがって、コーン指数200kN/m2 以上を維持したまま、取り扱い性に優れた処理土11として処理することができる。
また、この高分子系吸収剤4からの水分の吐出しを防止するために、過剰の高分子系吸収剤4を汚泥10に添加して処理土11とすることも考えられるが、この場合は過剰の高分子系吸収剤4の使用によってコスト高になってしまう。本願発明の処理土11の場合は、所定のフロー値を満たす量の高分子吸収剤4と、この高分子吸収剤4の量に合わせてコーン指数が200kN/m2 以上となる量の土砂5とを汚泥10に混合して形成しているので、コスト高になることもなく、安価に処理土11を調製することができる。なお、高分子系吸収剤4の代わりに安価な土砂5を多量に添加して処理土11を形成することも考えられるが、この場合は調製された処理土11の容積が増大するため、運搬コストが嵩むこととなり、結果として高分子系吸収剤4を過剰に使用した場合と同じ結果になってしまう。
水底の所定面積の区画a内の汚泥10を、処理土11として処理した以後は、この区画aに隣接する水底の所定面積を鋼板2および鋼材3で囲繞して新たな区画bを形成し、この区画b内の水Wを抜いて上記と同様に水底の汚泥10を処理することができる。この際、処理土11を除去した区画aに作業車7を乗り入れて作業を行なう。
(2)汚泥ごと地盤改質する場合
まず、汚泥10ごと地盤改質する場合は、地盤に求められる一軸圧縮強度があるので、汚泥10をサンプリングする場合は、地盤に求められる一軸圧縮強度未満の範囲、すなわち、水底から所定の一軸圧縮強度未満の範囲の汚泥10をサンプリングする。
次に、サンプリングが完了したら、上記した処理土11に改良する場合と同様に含水率を決定する。
含水率が判れば、それに基づいて高分子系吸収剤4の添加量を決定する。高分子系吸収剤4およびその添加量は、上記した処理土11に改良する場合と同様に決定する。
高分子系吸収剤4の添加量が決定したら、次に土砂5の添加量を決定する。この土砂5の添加量は、上記したフロー値を満たすように高分子系吸収剤4を添加した試料に土砂5を添加して混合し、見た目に水分が無い状態となるように添加する。この土砂5の添加量としては、用いる土砂5の種類や汚泥10の種類、高分子系吸収剤4の種類などによって左右されることとなるが、上記した処理土11に改良する場合と同様に、汚泥10に高分子吸収剤4を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 とされる。0.1m3 未満の場合は水分が無い状態にすることができず、2m3 を越える場合は、無駄に土砂5を使用することとなり、コスト高になってしまう。したがって、土砂5は、処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 の範囲で出来るだけ少ない量となるように用いることが好ましい。使用する土砂5としては、上記した処理土11に改良する場合と同様のものを用いることができる。
ついで、硬化剤6の添加量を決定する。硬化剤6の添加量は、地盤に求められる一軸圧縮強度に基づいて決定される。この際使用する硬化剤6としては、セメント系および石膏系の硬化剤を用いる。セメント系と石膏系との配合割合は、セメント系は安価で硬くなるがアルカリ土壌となり、石膏系は安全だが若干高価で強度不足になるといった両者の利点、欠点があるため、できるだけセメント系を多くする方向で石膏系を加えて調整する。ただし、土壌を管理する自治体によっては、アルカリ土壌に関する規制が無く、セメント系硬化剤のみを使用することができる地域もあるので、そのような場合にはセメント系硬化剤のみを使用してもよい。この硬化剤6の使用量としては、汚泥10に高分子系硬化剤4および土砂5を加えて混合した処理土11の1m3 に対して10〜100kgの割合で添加される。10kg未満の場合には、充分な一軸圧縮強度を得ることが出来ず、100kgを越える場合には、コスト高になってしまう。具体的に、セメント系の硬化剤としては、一般的な建築現場で用いられている各種セメント材料が挙げられる。また、石膏系の硬化剤としては、例えば、株式会社信和社製ジープラス(商品名)などを用いることができる。
このようにしてサンプリングした汚泥10から高分子系吸収剤4と土砂5と硬化剤6との添加量が決定すれば、所定面積の区画aの量に換算して現場の水底に投入する。現場では、高分子系吸収剤4と土砂5とは、一挙に投入し、汚泥10と適宜に混合する。混合が完了すれば、その後、硬化剤6を投入し、混合後、整地して養生させる。この際、硬化剤6は、高分子系吸収剤4が吸収した水分を吸水しながら水硬反応を起こして硬化する。また、高分子系吸収剤4は、この水硬反応の際に、吸水した水分が吸収され、しかも元々の使用量自体が汚泥10の1m3 に対して1〜20kgと少量であるため、腐敗して再汚泥化することなく硬化剤とともに硬化することとなる。硬化時間は、使用する硬化剤などによって異なるが、最長3日間程で硬化させることができる。
この処理方法によって汚泥10ごと地盤改質して得られる改質地盤12は、過剰の高分子系吸収剤4を使用したり、多量の硬化剤6を使用したりすることなく、所定の一軸圧縮強度(約5〜50kg/m2 の範囲)に仕上げることができる。したがって、高分子系吸収剤4の再汚泥化や、硬化剤6の多量使用によるコスト高などを防止して、改良地盤12を安価に形成することができることとなる。
水底の所定面積の区画a内の汚泥10を、汚泥10ごと地盤改質した以後は、この区画aに隣接する水底の所定面積を鋼板2および鋼材3で囲繞して新たな区画bを形成し、この区画b内の水Wを抜いて上記と同様に水底の汚泥10を地盤改質することができる。
図3は地盤改質を行う場合の作業手順の一例を示している。すなわち、区画aに改良地盤12を形成したら、この改良地盤12を足場にして区画b、c、dを順に形成する。最後の区画dの地盤改質作業が完了したころには、最初の区画bは養生硬化して改質地盤12が形成されているので、次に、この区画bの改質地盤12を足場にして区画e、fを形成する。この要領で形成される改良地盤12を足場として利用して次々に区画を形成して作業を進めていくことで、効率よく改質地盤12を形成することができる。しかも、各区画を形成するときに区画の所定面積が把握できるので、各区画に投入する高分子系吸収剤4、土砂5、硬化剤6などを容易に換算することができ、効率的に作業を行なうことができることとなる。
なお、本実施の形態においては、溜池1での汚泥処理について述べているが、このような溜池1に限定されるものではなく、河川、湖、海などでも同様の汚泥処理を行うことができる。ただし、海で汚泥処理を行う場合、汚泥は多量の塩分を含有しているため、前処理を行ってから処理を実施するか、海水に対応可能な高分子系吸収剤および硬化剤を用いて作業を行なう。
ため池、河川、海などの水底の地盤を利用する必要がある建設工事に利用できる。
(a)ないし(d)は本発明に係る汚泥処理方法であって、汚泥を処理土にして除去する工程を説明する工程図である。 (a)ないし(d)は本発明に係る汚泥処理方法であって、汚泥ごと地盤改質を行う工程を説明する工程図である。 本発明に係る汚泥処理方法によって汚泥ごと地盤改質を行う場合の区画形成順の一例を示す平面図である。
符号の説明
1 溜池
10 汚泥
11 処理土
12 改質地盤
4 高分子系吸収剤
5 土砂
6 硬化剤
a 区画
W 水

Claims (2)

  1. 水底に堆積する汚泥の処理方法であって、
    水没した水底に所定面積の区画を形成し、その区画内の水を抜いた後、水底に堆積する汚泥をサンプリングし、このサンプリングした試料をφ10cm×10cmの円筒コーンに入れ、それを引き上げた時に広がる長短直径の平均値+1cm(直径12cm)で試料が自立した時点が適量となるように、汚泥の1m 3 に対して1〜20kgの範囲で高分子系吸収剤の添加量を決定するとともに、この高分子吸収剤を添加した試料がコーン指数200kN/m 2 以上となるように、汚泥に高分子吸収剤を添加して得られる処理汚泥の1m3 に対して0.1〜2m3 範囲で土砂の添加量を決定し、高分子系吸収剤および土砂の添加量を、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の高分子系吸収剤と、土砂とを、現場で区画内の汚泥に添加し、混合して処理土に改良してから水底から除去することを特徴とする汚泥処理方法。
  2. 請求項1記載の汚泥処理方法において、
    水底から所定の一軸圧縮強度未満の範囲の汚泥をサンプリングして添加量を決定した高分子系吸収剤および土砂によって現場で区画内の汚泥を処理土に改良するとともに、このサンプリングした試料に高分子系吸収剤および土砂を添加して得られる処理土が所定の一軸圧縮強度となるように、処理土の1m 3 に対して10〜100kg の範囲で硬化剤の添加量を決定し、サンプリングした試料の量から区画の量に換算し、この換算した量の硬化剤を、区画内で得られた処理土に添加し、混合して整地後、養生硬化させる請求項1記載の汚泥処理方法。
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