JP2000003511A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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Abstract
性が優れた高密度デジタル記録システムに適用すること
ができる磁気記録媒体を提供すること。 【解決手段】支持体上に少なくとも強磁性金属粉末を含
む磁性層を設けた磁気記録媒体において、前記強磁性金
属粉末の平均長軸長が30〜120nmであり、平均針
状比が3.0〜10.0であり、かつ針状比の変動係数
が5〜30%であることを特徴とする磁気記録媒体。
Description
記録媒体に関し、特に強磁性金属粉末と結合剤を主体と
する磁性塗料を非磁性支持体上に塗布して磁性層を形成
した塗布型の磁気記録媒体に関連し、短波長領域におけ
る出力、C/N、オーバーライト特性が優れた磁気記録
媒体に関する。
可能であること、信号の電子化が容易であり周辺機器と
の組み合わせによるシステムの構築が可能であること、
信号の修正も簡単にできること等の他の記録方式にはな
い優れた特徴を有することから、ビデオ、オーディオ、
コンピューター用途等を始めとして様々な分野で幅広く
利用されてきた。
の向上、記録の長時間化、記録容量の増大等の要求に対
応するために、記録媒体に関しては、記録密度、信頼
性、耐久性をより一層向上させることが常に望まれてき
た。
は、音質及び画質の向上を実現するディジタル記録方式
の実用化、ハイビジョンTVに対応した録画方式の開発
に対応するために、従来のシステムよりも一層、短波長
信号の記録再生ができ、かつヘッドと媒体の相対速度が
大きくなっても信頼性、耐久性が優れた磁気記録媒体が
要求されるようになっている。またコンピューター用途
も増大するデータ量を保存するために大容量のデジタル
記録媒体が開発されることが望まれている。
めに、従来より使用されていた磁性酸化鉄粉末に代わ
り、鉄又は鉄を主体とする合金磁性粉末を使用したり、
磁性粉末の微細化等磁性体の改良及びその充填性と配向
性を改良して磁性層の磁気特性を改良すること、強磁性
粉末の分散性を向上させること、磁性層の表面性を高め
ること等の観点から種々の方法が検討され提案されてき
た。
末に強磁性金属粉末や六方晶系フェライトを使用する方
法が特開昭58−122623号公報、特開昭61−7
4137号公報、特公昭62−49656号公報、特公
昭60−50323号公報、US4629653号、U
S4666770号、US4543198号等に開示さ
れている。
0.05〜0.2μm、軸比が4〜8の金属磁性粉で、
比表面積が30〜55m2 /g、保磁力が1300エル
ステッド以上、飽和磁化量が120emu/g以上の強
磁性粉を開示し、比表面積の小さい微小金属粉を提供す
るとしている。また、特開昭60−11300号公報お
よび特開昭60−21307号公報には、強磁性粉末、
特に強磁性金属粉末に適した微細なα−オキシ水酸化鉄
針状結晶の製造方法を開示し、後者では長軸長0.12
〜0.25μm、軸比6〜8のゲータイトから抗磁力
(Hc)1450〜1600エルステッド、飽和磁化
(σs)142〜155emu/gの強磁性金属粉末が
製造されることを開示している。特開平9−91684
には、強磁性金属粒子の平均長軸長が0.05μm〜
0.12μm、針状比8以上の強磁性金属粒子が強磁性
金属粒子全体の5.0%以下であるか、または、前記強
磁性金属粒子を構成する結晶子の針状比4以上である強
磁性金属粒子が強磁性金属粒子の全体の17.0%以下
を用いることが提案されているが針状比が小さい粒子が
混在すると高Hcの強磁性粉末が得られにくく、S/
N、オーバーライトも不十分である。
び特開平7−109122号公報には、ヘマタイト核
晶、水酸化鉄、特定イオンを用いた単分散紡錘型ヘマタ
イト粒子、及び該ヘマタイト粒子を還元して得られる極
めて微小な強磁性粉末が開示されている。
に、種々の界面活性剤(例えば特開昭52−15660
6号公報、特開昭53−15803号公報、特開昭53
−116114号公報等に開示されている。)を用いた
り、種々の反応性のカップリング剤(例えば、特開昭4
9−59608号公報、特開昭56−58135号公
報、特公昭62−28489号公報等に開示されてい
る。)を用いることが提案されている。
は、磁性酸化鉄の粒子表面に硼素化合物、アルミニウム
化合物もしくはアルミニウム化合物と珪素化合物を順次
被着させた磁性粉末を開示し、磁気特性および分散性を
改善するとしている。更に、特開平7−22224号公
報には、周期律表第Ia族元素の含有量が0.05重量
%以下であり、必要に応じて金属元素の総量に対して
0.1〜30原子%のアルミニウム、更には金属元素の
総量に対して0.1〜10原子%の希土類元素を含有さ
せ、また周期率表第IIa族元素の残存量が0.1重量%
以下の強磁性金属粉末を開示し、保存安定性および磁気
特性の良好な高密度磁気記録媒体が得られるとしてい
る。
塗布、乾燥後の磁性層の表面形成処理方法を改良する方
法(例えば、特公昭60−44725号公報に開示され
ている。)が提案されている。
め、使用する信号の短波長化が強力に進められている。
信号を記録する領域の長さが使用されていた磁性体の大
きさと比較できる大きさになると明瞭な磁化遷移状態を
作り出すことができないので、実質的に記録不可能とな
る。このため使用する最短波長に対し充分小さな粒子サ
イズの磁性体を開発する必要があり、磁性体の微粒子化
が長年にわたり指向されている。
形状異方性を付与し、目的とする抗磁力を得ている。高
密度記録のために強磁性金属粉末を微細化し得られる媒
体の表面粗さを小さくする必要があることは当業者によ
く知られたことである。しかしながら磁気記録用金属粉
は、微細化にともない針状比が低下し所望の抗磁力が得
られなくなる。最近、ビデオ信号をデジタル化し記録す
るDVCシステムが提案されており、高性能なMEテー
プおよび高性能なMPテープが使用される。DVCに使
用されるMPテープの抗磁力は、2000エルステッド
以上であるので、抗磁力が大きく微細かつ粒度分布がす
ぐれた強磁性金属粉末が必要である。また信号を上書き
する記録法なのでオーバーライト特性が良好であること
が望まれている。
磁性金属粉末およびそれを用いた磁気記録媒体を提案し
ている(特願平6−139683号)。この発明は磁性
層を、抗磁力2000〜3000エルステッド、厚さ
0.05〜0.3μm、表面粗さ1〜3nmに制御し、
かつ特定の反転磁化成分率を規定した磁気記録媒体を提
供するものであり、その手段として強磁性金属粉末の出
発原料として単分散ヘマタイトを使用することを記載し
ているが、その単分散の具体的態様について記載がな
く、後述するように本発明に関わる、強磁性金属粉末の
平均長軸長、針状比及び針状比の変動係数の関係につい
は開示も示唆もない。
に磁気記録媒体の短波長出力、S/N及びオーバーライ
ト特性等の性能および品質の均一性を向上させるための
手段を提供しようとするものである。
術の問題点に鑑みなされたものであり、短波長出力とS
/Nが良好でオーバーライト特性が優れた高密度デジタ
ル記録システムに適用することができる磁気記録媒体を
提供することを目的としている。
上に少なくとも強磁性金属粉末を含む磁性層を設けた磁
気記録媒体において、前記強磁性金属粉末の平均長軸長
が30〜120nmであり、平均針状比が3.0〜1
0.0であり、かつ針状比の変動係数が5〜30%であ
ることを特徴とする磁気記録媒体により達成することが
できる。
軸長とは、粒子を構成する長軸の長さ、即ち、長軸長の
平均を示し、平均短軸長とは、該粒子を構成する短軸の
長さ、即ち、短軸長の平均を示し、平均針状比とは針状
比(長軸長/短軸長)の平均値を指す。針状比の変動係
数とは、針状比の標準偏差を平均針状比で除した値を指
す。尚、長軸長の変動係数とは、長軸長の標準偏差を平
均長軸長で除した値を指す。短軸長の変動係数とは、短
軸長の標準偏差を平均短軸長で除した値を指す。
性金属粉末を使用することを特徴とすものであり、強磁
性金属粉末として平均長軸長が30〜120nm、平均
針状比が3.0〜10.0及び針状比の変動係数が5〜
30%のものを選定したことにより、短波長出力とS/
Nが良好でオーバーライト特性が優れた磁気記録媒体を
提供することができるものである。
軸長は、好ましくは30〜110nm、更に好ましく
は、35〜105nmであり、磁気記録媒体の表面粗さ
を小さくする。強磁性金属粉末の平均針状比は、好まし
くは3.5〜10.0である。強磁性金属粉末の平均長
軸長が30nmより小さいとき、目的の抗磁力が得られ
ないだけでなく、磁性塗料を作成する時、分散が困難で
ありかつ磁場配向しても配向の効果があらわれにくい。
また安定化のために形成した酸化膜の影響で高密度記録
に必要な高い飽和磁化を確保することが困難になる。強
磁性金属粉末の平均長軸長が120nmを越えるとノイ
ズが増加し、優れたS/Nが得ることができない。
層のHc分布(例えば、外部磁場を変数として反転する
磁化成分の割合を示した分布曲線)が大きく劣化するの
でオ−バ−ライト特性上好ましくない。ここで、Hc分
布は、特に、実施例で記載するように外部磁場3000
エルステッドで磁化反転する磁化成分の割合(高Hc成
分の割合)により評価することができ、本発明は、この
高Hc成分を低くすることができるが、変動係数が31
%以上ではその値が増加してしまうのである。
30%であるが、5〜28%が好ましい。より好ましく
は5〜26%である。針状比の変動係数が本発明の範囲
のように小さく、平均長軸長及び平均針状比が本発明範
囲にあれば、本発明の磁気記録媒体は、高Hcを確保
し、かつHc分布の分散が小さいので理想的である。ま
た、針状比の変動係数が本発明のように小さいと高Hc
成分が少なく、SFD(switching-field distributio
n)が小さくなる。
常、120〜170emu/g、好ましくは135〜1
70emu/gである。還元直後に特開昭61−523
27号公報、特開平7−94310号公報に記載の化合
物や各種置換基をもつカップリング剤で処理した後、徐
酸化することも強磁性金属粉の飽和磁化を高めることが
できるので有効である。
エルステッド、好ましくは1800〜2600エルステ
ッドである。先に述べたように強磁性金属粉末粒子の針
状比の変動係数を5〜30%とすることで、形状異方性
により立脚した高Hcの発現ができ、かつHc分布の分
散が小さくでき、本発明のような微粒子かつ高抗磁力で
Hc分布の良好なオーバーライト特性の優れた強磁性金
属粉末がえられたと発明者は推定している。
〜3000エルステッド、好ましくは1900〜280
0エルステッド、更に好ましくは、2200〜2800
エルステッドであり、磁性層のBm(最大磁束密度)は
通常、3500〜7000ガウス(G)、好ましくは3
900〜7000Gである。Hc、Bmが下限値より小
さいと短波長出力を十分に得ることができず、また、そ
れらが上限値より大きいと記録に使用するヘッドが飽和
してしまうので出力を確保することができない。
であり、高Hc成分を減少させることが困難であった強
磁性金属粉末であっても、強磁性金属粉末を構成する針
状比に着目し針状比の変動係数を制御することで高Hc
化とHc分布が改良される。従来では出発原料の形態制
御が不十分で且つ針状比の制御が不十分であったため、
強磁性金属粉末とした時、強磁性金属粉末を構成する針
状比の変動係数が十分小さく制御されていなかったの
で、高Hc化とHc分布の改良が不十分であったと考え
ている。
強磁性金属粉末の製造乃至制御方法は特に制限されず、
任意の方法を用いることができるが、好ましくは以下の
方法が例示される。針状比がよくそろい且つ粒度がよく
そろった出発原料に焼結防止処理を行い、還元するとき
に金属酸化物(例、FeO,Fe3 O4 )から金属
(例、Fe)の針状比の変動係数を制御することができ
る。出発原料は、単分散ゲータイトあるいは単分散ヘマ
タイトが挙げられる。
m、針状比は3〜10が好ましい。平均長軸長が40n
mより小さい原料を使用した時、Hc、σsを目的の範
囲とすることができない。平均長軸長が140nmより
大きい原料を使用すると、磁気記録媒体の表面粗さが大
きくなり、ノイズが大きくなり、優れたS/Nが得られ
ない。針状比が10より大きいと、磁気記録媒体のBm
が小さくなり、また高Hc成分が増加し、オーバーライ
ト特性が劣る。針状比が3より小さいと強磁性金属粉末
とした時のHcが小さく高密度記録用の媒体には使用で
きない。
ては、以下の方法およびが挙げられる。 主として強磁性金属粉末内部の元素組成を特定する
こと。特にFeを主体とする強磁性金属粉末の場合、F
eと相互作用する微量元素を特定する。該微量元素とし
ては、Ca、Co、Ni、Cr等が好ましい。この微量
元素はゲータイトやヘマタイト作成時に添加する事およ
び/または作成後、表面処理により添加することが好ま
しい。 強磁性金属元素の酸化物を還元により強磁性金属粉
末とする手法において、還元前の前処理、例えば、ゲー
タイト等の脱水条件、アニール条件等及び該還元条件、
例えば、温度、還元ガス、還元処理時間等を選定するこ
と。
ゲータイトを処理する場合の各条件は以下の通りであ
る。脱水条件としては、回転式の電気炉で窒素雰囲気
下、250〜400℃、好ましくは300〜400℃で
0.5〜2時間、好ましくは0.5〜1時間行うことが
挙げられる。アニール条件としては、静置式の還元炉で
窒素雰囲気下、500〜800℃、好ましくは550〜
700℃で1〜5時間、好ましくは2〜3時間行うこと
が挙げられる。脱水処理後、アニール処理前に脱水処理
により得られたヘマタイトを水洗し、可溶性のアルカリ
金属を除去する工程を設けてもよい。
雰囲気下、350〜600℃、好ましくは425〜53
0℃、0.25〜1時間、好ましくは0.25〜0.5
時間還元処理し、次いで、雰囲気を窒素に置換して後、
450〜650℃、好ましくは500〜600℃、0.
5〜3時間、好ましくは1〜2時間加熱し、次いで純水
素に切り換え前記温度にて3〜5時間還元処理すること
が挙げられる。
計で測定して決定する。上記強磁性金属粉末の製法にお
いては、公知の方法、例えば、特開平7−109122
号公報および特開平6−340426号公報に記載の方
法を適用することができる。強磁性金属粉末の強磁性金
属元素としては、特に制限はないが、FeまたはNiま
たはCoを主成分(75%以上)とするものが好まし
い。Coはσsを大きくしかつ緻密で薄い酸化膜を形成
することができるので特に好ましい。Coの含有量はF
eに対し5〜45原子%が好ましく、より好ましくは1
0〜40原子%である。Coは上述のように一部を原料
中にドープし次に必要量を原料の表面に被着し、還元に
より合金化することが好ましい。
には、所定の金属原子以外に重量比で20重量%以下の
割合でAl、Si、S、Ti、V、Cr、Cu、Y、M
o、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、S
r、W、Au、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、
P、Mn、Zn、Sr、B、Caなどの原子を含むこと
が好ましい。これらの元素は出発原料の形状制御の他
に、粒子間の焼結防止と還元の促進及び還元した強磁性
金属粉末の形状と粒子表面の凹凸制御に効果がある。
トを最終的に金属に還元するためには純水素にて還元す
る。その途中段階でαFe2 O3 でのアニール処理をす
ることが結晶率を大きくするために有用である。またα
Fe2 O3 よりFe3 O4 、FeOに還元するときは純
水素ではなく各種還元ガスを使用することができる。還
元の際に水分は焼結に関係することが知られているの
で、生成核の生成をできるだけ一つに抑制し、かつ結晶
率を高めるために、還元により発生する水を短時間に系
外へ除去することあるいは還元により生成する水の量を
制御することが必要である。このような水の制御は、還
元ガスの分圧を制御したり、還元ガス量を制御すること
により行うことができる。
徐酸化処理により、その粒子表面に酸化被膜を形成して
化学的に安定化させることができる。強磁性金属粉末
は、少量の水酸化物を含んでもよい。徐酸化の時に使用
するガス中に炭酸ガスが含有されていると、強磁性金属
粉末表面の塩基性点に吸着するので、このような炭酸ガ
スが含まれていてもよい。
マタイト(α−Fe2 O3 )を出発原料として強磁性金
属粉末を製造しているが、これまでそれら出発原料のサ
イズや形態に起因する強磁性金属粉末粒子の外形は大き
かった。すなわち強磁性金属粉末の平均長軸長は0.2
〜0.3μm程度であった。そして脱酸素して強磁性金
属粉末に還元されると同時に、該強磁性金属粉末粒子の
外形の収縮が起き、従来の強磁性金属粉末粒子では、多
結晶のすかすかの結晶が得られた。本発明においては出
発原料のサイズや形態の特に針状比の変動係数を小さく
し、得られる強磁性金属粉末粒子の針状比の変動係数を
小さくするとともに、従来の多結晶の状態からできるだ
け単結晶の構造の粒子を可能な限り多くしようとするも
のである。
変動係数、平均長軸長及び平均針状比の求め方は、以下
の通りである。高分解能透過型電子顕微鏡で粒子写真を
撮影し、撮影した高分解能電顕写真の各強磁性金属粒子
の輪郭を画像解析装置でなぞり、約500個の強磁性金
属粉末粒子について、それらの長軸長、短軸長、および
針状比(長軸長/短軸長)を求め、前記定義に従って算
出する。尚、短軸長及び長軸長の各々の変動係数も前記
に準じて求めることができる。
剤、界面活性剤、帯電防止剤などで分散前にあらかじめ
処理を行うこともできる。具体的には、特公昭44−1
4090号公報、特公昭45−18372号公報、特公
昭47−22062号公報、特公昭47−22513号
公報、特公昭46−28466号公報、特公昭46−3
8755号公報、特公昭47−4286号公報、特公昭
47−12422号公報、特公昭47−17284号公
報、特公昭47−18509号公報、特公昭47−18
573号公報、特公昭39−10307号公報、特公昭
48−39639号公報、米国特許3026215号、
同3031341号、同3100194号、同3242
005号、同3389014号などに記載されている。
量%とするのが望ましい。後述する結合剤の種類によっ
て含水率は最適化するのが望ましい。
0.8g/ccが望ましい。0.8g/ccより大きい
と該粉末を徐酸化するときに均一に徐酸化されないので
該粉末を安全にハンドリングのすることが困難であった
り、得られたテープの磁化が経時で減少する。タップ密
度が0.2g/cc未満では分散が不十分になりやす
い。
合剤樹脂は、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
反応型樹脂やこれらの混合物が使用できる。熱可塑性樹
脂としては、ガラス転移温度が−100〜150℃、数
平均分子量が1000〜200000、好ましくは10
000〜100000、重合度が約50〜1000程度
のものである。
ル、酢酸ビニル、ビニルアルコール、マレイン酸、アク
リル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニリデン、アクリ
ロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、ス
チレン、ブタジエン、エチレン、ビニルブチラール、ビ
ニルアセタール、ビニルエーテル、等を構成単位として
含む重合体または共重合体、ポリウレタン樹脂、各種ゴ
ム系樹脂がある。
てはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化
型樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アク
リル系反応樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂とイ
ソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステルポリ
オールとポリイソシアネートの混合物、ポリウレタンと
ポリイソシアネートの混合物等があげられる。
末の分散効果と磁性層の耐久性を得るためには必要に応
じ、−COOM、−SO3 M、−OSO3 M、−P=O
(OM)2 、−O−P=O(OM)2 、(以上につきM
は水素原子、またはアルカリ金属塩基)、−OH、−N
R2 、−N+ R3 (Rは炭化水素基)、エポキシ基、−
SH、−CN、などから選ばれる少なくともひとつ以上
の極性基を共重合または付加反応で導入したものをもち
いることが好ましい。このような極性基の量は10-1〜
10-8モル/gであり、好ましくは10-2〜10-6モル/g
である。
樹脂は、強磁性金属粉末に対し、5〜50重量%の範
囲、好ましくは10〜30重量%の範囲で用いられる。
塩化ビニル系樹脂を用いる場合は5〜100重量%、ポ
リウレタン樹脂を用いる場合は2〜50重量%、ポリイ
ソシアネートは2〜100重量%の範囲でこれらを組み
合わせて用いるのが好ましい。
は、使用した強磁性金属粉末のσs及びBmから計算でき
(Bm/4πσs)となり、本発明においてはその値は、
望ましくは1.7g/cc以上であり、更に望ましくは
1.9g/cc以上、最も好ましくは2.1g/cc以
上である。
合はガラス転移温度が−50〜100℃、破断伸びが1
00〜2000%、破断応力は0.05〜10kg/c
m2、降伏点は0.05〜10kg/cm2 が好まし
い。
ては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメ
タントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、
これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成
物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポ
リイソシアネート等を使用することができる。これらの
イソシアネート類の市販されている商品名としては、日
本ポリウレタン社製、コロネートL、コロネートHL、
コロネート2030、コロネート2031、ミリオネー
トMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製、タケネー
トD−102、タケネートD−110N、タケネートD
−200、タケネートD−202、住友バイエル社製、
デスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュー
ルN、デスモジュールHL等がありこれらを単独または
硬化反応性の差を利用して二つもしくはそれ以上の組合
せでもちいることができる。
常、潤滑剤、研磨剤、分散剤、帯電防止剤、分散剤、可
塑剤、防黴剤等などを始めとする種々の機能を有する素
材をその目的に応じて含有させる。
は、ジアルキルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜
5個)、ジアルコキシポリシロキサン(アルコキシは炭
素数1〜4個)、モノアルキルモノアルコキシポリシロ
キサン(アルキルは炭素数1〜5個、アルコキシは炭素
数1〜4個)、フェニルポリシロキサン、フロロアルキ
ルポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)などの
シリコンオイル;グラファイト等の導電性微粉末;二硫
化モリブデン、二硫化タングステンなどの無機粉末;ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン塩化ビニル
共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等のプラスチッ
ク微粉末;α−オレフィン重合物;常温で固体の飽和脂
肪酸(炭素数10から22);常温で液状の不飽和脂肪
族炭化水素(n−オレフィン二重結合が末端の炭素に結
合した化合物、炭素数約20);炭素数12〜20個の
一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12個の一価のアルコール
から成る脂肪酸エステル類、フルオロカーボン類等が使
用できる。
が好ましく、両者を併用することがより好ましい。脂肪
酸エステルの原料となるアルコールとしてはエタノー
ル、ブタノール、フェノール、ベンジルアルコール、2
−メチルブチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコ
ール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、s−ブチルアルコール等のモノアルコ
ール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、グリセリン、ソルビタン誘導
体等の多価アルコールが挙げられる。同じく脂肪酸とし
ては酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、2−エチルヘキ
サン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パ
ルミチン酸、ベヘン酸、アラキン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、エライジン酸、パルミトレイン酸
等の脂肪族カルボン酸またはこれらの混合物が挙げられ
る。
ステアレート、s−ブチルステアレート、イソプロピル
ステアレート、ブチルオレエート、アミルステアレー
ト、3−メチルブチルステアレート、2−エチルヘキシ
ルステアレート、2−ヘキシルデシルステアレート、ブ
チルパルミテート、2−エチルヘキシルミリステート、
ブチルステアレートとブチルパルミテートの混合物、ブ
トキシエチルステアレート、2−ブトキシ−1−プロピ
ルステアレート、ジプロピレングリコールモノブチルエ
ーテルをステアリン酸でエステル化したもの、ジエチレ
ングリコールジパルミテート、ヘキサメチレンジオール
をミリスチン酸でエステル化してジエステル化としたも
の、グリセリンのオレエート等の種々のエステル化合物
を挙げることができる。
るときしばしば生ずる脂肪酸エステルの加水分解を軽減
するために、原料の脂肪酸及びアルコールの分岐/直
鎖、シス/トランス等の異性構造、分岐位置を選択する
ことがなされる。これらの潤滑剤は結合剤100重量部
に対して0.2〜20重量部の範囲で添加される。
することもできる。即ち、シリコンオイル、グラファイ
ト、二硫化モリブデン、窒化ほう素、弗化黒鉛、フッ素
アルコール、ポリオレフィン、ポリグリコール、アルキ
ル燐酸エステル、二硫化タングステン等である。
は、一般に使用される材料でα、γアルミナ、溶融アル
ミナ、コランダム、人造コランダム、炭化珪素、酸化ク
ロム(Cr2 O3 )、ダイアモンド、人造ダイアモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄
鉱)、αFe2 O3 等が使用される。これらの研磨剤は
モース硬度が6以上である。具体的な例としては住友化
学社製、AKP−10、AKPー12、AKP−15、
AKP−20、AKP−30、AKP−50、AKP−
1520、AKP−1500、HIT- 50、HIT6
0A、HIT70、HIT80、HIT-100、日本
化学工業社製、G5、G7、S−1、酸化クロムK、上
村工業社製UB40B、不二見研磨剤社製WA800
0、WA10000、戸田工業社製TF100、TF1
40、TF180などが上げられる。平均粒子径が0.
05〜3μmの大きさのものが効果があり、好ましくは
0.05〜1.0μmである。
00重量部に対して1〜20重量部、望ましくは1〜1
5重量部の範囲で添加される。1重量部より少ないと十
分な耐久性が得られず、20重量部より多すぎると表面
性、充填度が劣化する。これら研磨剤は、あらかじめ結
合剤で分散処理したのち磁性塗料中に添加してもかまわ
ない。
記非磁性粉末の他に帯電防止剤として導電性粒子を含有
することもできる。しかしながら磁性層の飽和磁束密度
を最大限に増加させるためにはできるだけ磁性層への添
加は少なくし、磁性層以外の塗布層(例えば、後述する
非磁性層等)に添加するのが好ましい。帯電防止剤とし
ては特に、カーボンブラックを添加することは、媒体全
体の表面電気抵抗を下げる点で好ましい。本発明に使用
できるカーボンブラックはゴム用ファーネス、ゴム用サ
ーマル、カラー用ブラック、導電性カーボンブラック、
アセチレンブラック等を用いることができる。比表面積
は5〜500m2 /g、DBP吸油量は10〜1500
ml/100g、粒子径は5nm〜300nm、pHは
2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.
1〜1g/cc、が好ましい。本発明に用いられるカー
ボンブラックの具体的な例としてはキャボット社製、B
LACKPEARLS 2000、1300、100
0、900、800、700、VULCAN XC−7
2、旭カーボン社製、#80、#60、#55、#5
0、#35、三菱化学社製、#3950B、#270
0、#2650、#2600、#2400B、#230
0、#900、#1000、#95、#30、#40、
#10B、MA230、MA220、MA77、コロン
ビアカーボン社製、CONDUCTEX SC、RAV
EN 150、50、40、15、ライオンアグゾ社製
ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックECDJ
−500、ケッチェンブラックECDJ−600などが
挙げられる。カーボンブラックを分散剤などで表面処理
したり、カーボンブラックを酸化処理したり、樹脂でグ
ラフト化して使用しても、表面の一部をグラファイト化
したものを使用してもかまわない。また、カーボンブラ
ックを磁性塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散
してもかまわない。磁性層にカーボンブラックを使用す
る場合は磁性体に対する量は0.1〜30重量%でもち
いることが好ましい。さらに非磁性層を設ける場合には
無機質非磁性粉末に対し3〜20重量%含有させること
が好ましい。
してだけでなく、摩擦係数低減、遮光性付与、膜強度向
上などの働きがあり、これらは用いるカーボンブラック
により異なる。従って本発明に使用されるこれらのカー
ボンブラックは、その種類、量、組合せを変え、粒子サ
イズ、吸油量、電導度、pHなどの先に示した諸特性を
もとに目的に応じて使い分けることはもちろん可能であ
る。使用できるカーボンブラックは例えば「カーボンブ
ラック便覧」カーボンブラック協会編を参考にすること
ができる。
持体の間に非磁性層を形成する場合の非磁性層(以下、
下層ともいう)は、主として無機質非磁性粉末を結合剤
樹脂中に分散した層である。その非磁性層に使用される
無機質非磁性粉末には、種々のものが使用できる。例え
ば、α化率90%以上のα−アルミナ、β−アルミナ、
γ−アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリウ
ム、α−酸化鉄、コランダム、窒化珪素、チタンカーバ
イト、酸化チタン、二酸化珪素、窒化ホウ素、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムな
どが単独または組合せで使用される。これら無機質非磁
性粉末の粒子サイズは0.01〜2μmが好ましいが、
必要に応じて粒子サイズの異なる無機質非磁性粉末を組
み合わせたり、単独の無機質非磁性粉末でも粒径分布を
広くして同様の効果をもたせることもできる。使用する
結合剤樹脂との相互作用を大きくし分散性を改良するた
めに、使用する無機質非磁性粉末が表面処理されていて
もよい。表面処理物としては、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナなどの無機物でも、カップリング剤による
処理により形成される処理物でもよい。タップ密度は
0.3〜2g/cc、含水率は0.1〜5重量%、pH
は2〜11、比表面積は5〜100m2 /gが好まし
い。前記無機質非磁性粉末の形状は針状、球状、サイコ
ロ状、板状のいずれでも良い。本発明に用いられる無機
質非磁性粉末の具体的な例としては、住友化学社製、A
KP−20、AKP−30、AKP−50、HIT−5
0、日本化学工業社製、G5、G7、S−1、戸田工業
社製、TF−100、TF−120、TF−140、石
原産業社製TT055シリーズ、ET300W、チタン
工業社製STT30、磁性酸化鉄および酸化鉄還元法で
作成する強磁性金属粉末の中間原料である針状ヘマタイ
ト粒子などがあげられる。
に支持体の上に本発明に使用される強磁性金属粉末を含
む磁性層を設けたものであれば、特に制限されるべきも
のではない。例えば、種々の規格、用途に応じて前記し
たように磁性層と支持体の間に非磁性層を設けること
も、他の磁性層を非磁性層に代えて設けることも、更に
非磁性層の上に設けることもできる。例えば、他の磁性
層としては、強磁性体として酸化鉄強磁性体、コバルト
変性酸化鉄強磁性体、CrO2 、六方晶フェライト、各
種金属強磁性体を樹脂中に分散したものが挙げられる。
これら他の磁性層をも下層ともいう。
持体上に2層以上の塗布層を形成させることも高記録密
度の磁気記録媒体を製造するするうえで有効であり、同
時塗布方式は超薄層の磁性層を作り出すことができるの
で特に優れている。その同時塗布方式としてウェット・
オン・ウェット方式の具体的な方法としては、
ア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョ
ン塗布装置によりまず下層を塗布し、その層がまだ湿潤
状態にあるうちに、例えば、特公平1−46186号公
報、特開昭60−238179号公報及び特開平2−2
65672号公報に開示されている非磁性支持体加圧型
エクストルージョン塗布装置により上層を塗布する方
法、
平2−17971号公報及び特開平2−265672号
公報に開示されているような塗布液通液スリットを二つ
内蔵した塗布ヘッドにより、下層の塗布液及び上層の塗
布液をほぼ同時に塗布する方法、
されているバックアップロール付きエクストルージョン
塗布装置により、上層及び下層をほぼ同時に塗布する方
法、等が挙げられる。
場合、磁性層用塗布液と非磁性層用塗布液の流動特性は
できるだけ近い方が、塗布された磁性層と非磁性層の界
面の乱れがなく厚さが均一な厚み変動の少ない磁性層を
得ることができる。塗布液の流動特性は、塗布液中の粉
末粒子と結合剤樹脂の組み合わせに強く依存するので、
特に、非磁性層に使用する非磁性粉末の選択に留意する
必要がある。
1〜100μm、テープ状で使用する時は、望ましくは
3〜20μm、フレキシブルディスクとして使用する場
合は、40〜80μmが好ましく、非磁性支持体に設け
る非磁性層は、0.5〜10μm、好ましくは0.5〜
3μmである。非磁性層の上に磁性層を設ける場合、そ
の磁性層の厚味は通常、0.05〜3.0μm、好まし
くは0.05〜1.0μmである。
他の層を目的に応じて形成することができる。例えば、
非磁性支持体と下層の間に密着性向上のための下塗り層
を設けてもかまわない。この厚みは0.01〜2μm、
好ましくは0.05〜0.5μmである。また、非磁性
支持体の磁性層側と反対側にバックコート層を設けても
かまわない。この厚みは0.1〜2μm、好ましくは
0.3〜1.0μmである。これらの下塗り層、バック
コート層は公知のものが使用できる。円盤状磁気記録媒
体の場合、片面もしくは両面に上記層構成を設けること
ができる。
制限はなく、通常使用されているものを用いることがで
きる。非磁性支持体を形成する素材の例としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホ
ン、ポリエーテルサルホン等の各種合成樹脂のフィル
ム、およびアルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔
を挙げることができる。
性支持体の表面粗さは、中心線平均表面粗さRa(カッ
トオフ値0.25mm)で0.03μm以下、望ましく
0.02μm以下、さらに望ましく0.01μm以下で
ある。また、これらの非磁性支持体は単に前記中心線平
均表面粗さが小さいだけではなく、1μm以上の粗大突
起がないことが好ましい。また表面の粗さ形状は必要に
応じて非磁性支持体に添加されるフィラーの大きさと量
により自由にコントロールされるものである。これらの
フィラーの一例としては、Ca、Si、Tiなどの酸化
物や炭酸塩の他、アクリル系などの有機樹脂微粉末があ
げられる。本発明に用いられる非磁性支持体のウエブ走
行方向のF−5値は好ましくは5〜50Kg/mm2 、
ウエブ幅方向のF−5値は好ましくは3〜30Kg/m
m2 であり、ウエブ長手方向のF−5値がウエブ幅方向
のF−5値より高いのが一般的であるが、特に幅方向の
強度を高くする必要があるときはその限りでない。
向の100℃30分での熱収縮率は好ましくは3%以
下、さらに望ましくは1.5%以下、80℃30分での
熱収縮率は好ましくは1%以下、さらに望ましくは0.
5%以下である。破断強度は両方向とも5〜100Kg
/mm2 、弾性率は100〜2000Kg/mm2 が望
ましい。
でアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホ
ロン、テトラヒドロフラン、等のケトン類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルシクロ
ヘキサノール、などのアルコール類、酢酸メチル、酢酸
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチ
ル、酢酸グリコール等のエステル類、グリコールジメチ
ルエーテル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサ
ン、などのグリコールエーテル系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、などの芳
香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロラ
イド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロルヒド
リン、ジクロルベンゼン、等の塩素化炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミド、ヘキサン等のものが使用で
きる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋ではな
く、主成分以外に異性体、未反応物、副反応物、分解
物、酸化物、水分等の不純分がふくまれてもかまわな
い。これらの不純分は30重量%以下が好ましく、さら
に好ましくは10重量%以下である。本発明で用いる有
機溶媒は必要ならば磁性層と非磁性層でその種類、量を
変えてもかまわない。非磁性層に揮発性の高い溶媒をも
ちい表面性を向上させる、非磁性層に表面張力の高い溶
媒(シクロヘキサノン、ジオキサンなど)を用い塗布の
安定性をあげる、磁性層の溶解性パラメータの高い溶媒
を用い充填度を上げるなどがその例としてあげられるが
これらの例に限られたものではないことは無論である。
粉末と結合剤樹脂、及び必要ならば他の添加剤と共に有
機溶媒を用いて混練分散し、磁性塗料を非磁性支持体上
に塗布し、必要に応じて配向、乾燥して得られる。
る工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれ
らの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からな
る。個々の工程はそれぞれ2段階以上にわかれていても
かまわない。本発明に使用する強磁性金属粉末、結合
剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、
溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中で添
加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工
程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレ
タンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための
混合工程で分割して投入してもよい。
練機が使用される。例えば、二本ロールミル、三本ロー
ルミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンド
グラインダー、ゼグバリ(Szegvari)、アトラ
イター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高
速衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、ホ
モジナイザー、超音波分散機などを用いることができ
る。
公知の製造技術を一部の工程として用いることができる
ことはもちろんであるが、混練工程では連続ニーダや加
圧ニーダなど強い混練力をもつものを使用することが好
ましい。連続ニーダまたは加圧ニーダを用いる場合は強
磁性金属粉末と結合剤のすべてまたはその一部(ただし
全結合剤の30重量%以上が好ましい)および強磁性金
属粉末100重量部に対し15〜500重量部の範囲で
混練処理される。これらの混練処理の詳細については特
開平1−106338号公報、特開昭64−79274
号公報に記載されている。本発明では、特開昭62−2
12933に示されるような同時重層塗布方式をもちい
ることによりより効率的に生産することが出来る。
る残留溶媒は好ましくは100mg/m2 以下、さらに
好ましくは10mg/m2 以下であり、磁性層に含まれ
る残留溶媒が非磁性層に含まれる残留溶媒より少ないほ
うが好ましい。
ましくは30容量%以下、さらに好ましくは10容量%
以下である。非磁性層の空隙率が磁性層の空隙率より大
きいほうが好ましいが非磁性層の空隙率が5容量%以上
であれば小さくてもかまわない。
ることができるが、目的に応じ下層と上層でこれらの物
理特性を変えることができるのは容易に推定されること
である。例えば、上層の弾性率を高くし走行耐久性を向
上させると同時に下層の弾性率を磁性層より低くして磁
気記録媒体のヘッドへの当りを良くするなどである。
れた磁性層は必要により層中の強磁性金属粉末を配向さ
せる処理を施したのち、形成した磁性層を乾燥する。又
必要により表面平滑化加工を施したり、所望の形状に裁
断したりして、本発明の磁気記録媒体を製造する。以上
の上層用の組成物あるいは更に下層用の組成物を溶剤と
共に分散して、得られた塗布液を非磁性支持体上に塗布
し、配向乾燥して、磁気記録媒体をえる。
塗布方向、幅方向とも望ましくは100〜2000Kg
/mm2 、破断強度は望ましくは1〜30Kg/c
m2 、磁気記録媒体の弾性率はウエブ塗布方向、幅方向
とも望ましくは100〜1500Kg/mm2 、残留の
びは望ましくは0.5%以下、100℃以下のあらゆる
温度での熱収縮率は望ましくは1%以下、さらに望まし
くは0.5%以下、もっとも望ましくは0.1%以下で
ある。
ーディオ用途などのテープであってもデータ記録用途の
フロッピーディスクや磁気ディスクであってもよいが、
ドロップ・アウトの発生による信号の欠落が致命的とな
るデジタル記録用途の媒体に対しては特に有効である。
更に、下層を非磁性層とし、最上層の厚さを1μm以下
とすることにより、電磁変換特性が高い、オーバーライ
ト特性が優れた、高密度で大容量の磁気記録媒体を得る
ことができる。
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。下記表1記載の強磁性金属粉末を製造した。
長軸長が103nm、平均針状比が6.1、針状比の変
動係数が29%、Hcが2420エルステッド、σsが
154emu/gである、表1のサンプルNo.1−1
に示した特性を有する金属磁性粉末を使用した重層構成
の磁気テープを作成するため、以下の磁性層の組成物と
非磁性層の組成物を作成した。以下の処方において、
「部」との表示はすべて「重量部」を示す。 (磁性層の組性物) 強磁性金属粉末(表1記載) 100部 結合剤樹脂 塩化ビニル重合体 13部 (−SO3 Na基を1×10-4eq/g含有 重合度 300) ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI =0.9/2.6/1(モル比)、−SO3 Na基 1×10-4eq /g含有) α−アルミナ(平均粒子径0.13μm) 5.0部 カーボンブラック(平均粒子径40nm) 1.0部 ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 200部 (非磁性層の組成物) 針状ヘマタイト 80部 (BET法による比表面積(SBET ) 55m2/g 平均長軸長 0.12μm、平均針状比 8 pH 8.8 Al/Fe 6.5原子%) カーボンブラック 20部 (平均粒子径 17nm、 DBP及油量 80ml/100g SBET 240m2 /g pH7.5) 結合剤樹脂 塩化ビニル重合体 12部 (−SO3 Na基を1×10-4eq/g含有 重合度 300) ポリエステルポリウレタン樹脂 5部 (ネオペンチルグリコール/カプロラクトンポリオール/MDI =0.9/2.6/1(モル比)、−SO3 Na基 1×10-4eq /g含有) ブチルステアレート 1部 ステアリン酸 2.5部 メチルエチルケトンとシクロヘキサノン1:1混合溶剤 200部 上記の磁性層用組成物及び非磁性層用組成物のそれぞれ
にニーダーで混練した後、サンドグラインダーを使用し
て分散した。得られた分散液にポリイソシアネート(コ
ロネートL)を非磁性層の塗布液には5部、磁性層塗布
液には6部を加え、さらにメチルエチルケトンとシクロ
ヘキサノン1:1混合溶剤を20部加え、1μmの平均
孔径を有するフィルターを使用して濾過し、非磁性層お
よび磁性層用の塗布液を調製した。
さが1.5μmとなるように塗布し、さらにその直後非
磁性層用塗布層がまだ湿潤状態にあるうちに、その上に
磁性層の厚みが0.15μmとなるように厚さ7μmの
ポリエチレンテレフタレート支持体上に湿式同時重層塗
布を行い、両層がまだ湿潤状態にあるうちに配向装置を
通過させ長手配向した。この時の配向磁石は希土類磁石
(表面磁束5000ガウス)を通過させた後、ソレノイ
ド磁石(磁束密度5000ガウス)中を通過させ、ソレ
ノイド内で配向が戻らない程度まで乾燥しさらに磁性層
を乾燥し巻き取った。その後、金属ロールより構成され
る7段カレンダーでロール温度を90℃にしてカレンダ
ー処理を施して、ウェッブ状の磁気記録媒体を得、それ
を8mm幅にスリットして8mmビデオテープのサンプ
ルを作成した。得られたサンプルを振動試料型磁力計で
測定した磁気特性、表面粗さ、ドラムテスターを使用し
測定した1/2Tbの出力とC/N、オーバーライト特
性を表2に示す。電磁変換特性の基準には富士写真フィ
ルム製のスーパーDCテープを使用した。
次の方法によった。ドラムテスターを使用し、TSSヘ
ッド(ヘッドギャップ0.2μm、トラック幅14μ
m、飽和磁束密度1.1テスラ)の相対速度を10.2
m/秒とし、1/2Tb(λ=0.5μm)の入出力特
性から最適記録電流を決めこの電流で1/90Tb(λ
=22.5μm)の信号を記録し1/2Tbでオーバー
ライトしたときの1/90Tbの消去率よりオーバーラ
イト特性を測定した。
製)を使用し外部磁場5kOe(キロエルステッド)で
配向方向に平行に測定した。尚、SQは角形比を示す。
高Hc成分の測定法は次の方法によった。東英工業製の
振動試料型磁力計に磁気記録媒体の測定サンプルの配向
方向が磁場と同一方向になるようにセットし、−10k
エルステッド印加しDC飽和させた後に、磁場をゼロに
戻し残留磁化(-Mrmax)を測定する。逆の方向に3000
エルステッドの磁場を印加したのち磁場をゼロにもどし
残留磁化Mrを測定した後10kエルステッド印加し逆方
向にDC飽和し、磁場をゼロとし残留磁化Mrmaxを測定
する。得られた各残留磁化より次の式で算出した。
(Mrmax−Mr)/(Mrmax−(-Mrmax)) 逆方向に印加する磁場の大きさは任意に設定できるが、
検出感度の観点より本願では3000エルステッドを採
用(r3000)した。高Hc成分は設定した印加磁場
以上で磁化反転する成分を表している。また平均のHc
が大きいと必然的にr3000が増加するので、r30
00をHcで規格化し、サンプル間の比較をする必要が
ある。高Hc成分(%)=(r3000/Hc)×10
0で表現した測定結果を表3に示す。
州)製の光干渉3次元粗さ計「TOPO−3D」を使用
し250μm角の試料面積を測定した。測定値の算出に
あたっては、傾斜補正、球面補正、円筒補正等の補正を
JIS−B601に従って実施し、中心面平均粗さRa
を表面粗さの値とした。
表1のサンプルNo.1−2〜1−7に記した特性を有
する強磁性金属粉末を使用した以外は実施例1と同様に
して、重層テープを作成した。
長軸長が103nm、平均針状比が6.1、針状比の変
動係数が36%、Hcが2250エルステッド、σsが
136emu/gである、表1のサンプルNo.2−1
にしめした特性を有する金属磁性粉末を使用した以外は
実施例1と同様に重層構成の磁気テープを作成した。
表1のサンプルNo.2−2〜2−4に記した特性を有
する強磁性粉末を使用した以外は実施例1と同様にし
て、重層テープを作成した。
状比及び針状比の変動率が本発明の範囲の強磁性金属粉
末を用いた実施例では高Hc成分が低く、SFDも低
く、抗磁力分布が良好であることを示している。しか
し、比較例のように実施例と平均針状比は略同範囲でも
実施例より針状比の変動係数が大きな強磁性金属粉末を
使用した場合、高Hc成分が大きく、SFDも大きく、
抗磁力分布が良くないことを示している。尚、実施例の
長軸長及び短軸長の各々の変動係数は、いずれも比較例
よりも低いものであった。
する針状比の変動係数を小さくすることが、高Hc成分
が低く、SFDも低く、シャープな抗磁力分布を得たも
のと推定している。これを使用した磁気記録媒体は、高
出力、高C/Nであり、オーバーライトも優れている。
〜120nm、平均針状比が3.0〜10.0と小さい
粒子であっても、抗磁力の形状異方性に立脚する針状比
の変動係数を5〜30%とよくそろえることにより、高
抗磁力でかつ抗磁力分布が優れた強磁性金属粉末を作成
することができ、且つこの強磁性金属粉末を使用するこ
とにより短波長出力、およびC/Nに優れ、かつオーバ
ーライト特性の優れた磁気記録媒体を提供することがで
きる。
Claims (1)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも強磁性金属粉末を
含む磁性層を設けた磁気記録媒体において、前記強磁性
金属粉末の平均長軸長が30〜120nmであり、平均
針状比が3.0〜10.0であり、かつ針状比の変動係
数が5〜30%であることを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16722498A JP2000003511A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16722498A JP2000003511A (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 磁気記録媒体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-06-15 JP JP16722498A patent/JP2000003511A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1562183A2 (en) * | 2004-02-05 | 2005-08-10 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Magnetic recording medium |
EP1562183A3 (en) * | 2004-02-05 | 2006-06-07 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Magnetic recording medium |
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