JP2000001371A - 窒化珪素質焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱膨張係数が大きく、且つ優れた耐熱衝撃性
を有する窒化珪素質焼結体及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 窒化珪素、希土類元素化合物、クロム化
合物及び炭化珪素を含有し、30℃から1350℃まで
昇温させた場合の熱膨張係数が3.5×10−6/K以
上であり、炭化珪素の平均粒径が3〜10μmである窒
化珪素質焼結体を得る。また、この窒化珪素質焼結体
は、窒化珪素粉末、希土類元素化合物粉末、クロム化合
物粉末及び平均粒径が3〜10μmの炭化珪素粉末を混
合し、1700〜1800℃の温度、20MPa以上の
圧力で、5〜60分間加熱し、加圧することにより製造
することができる。この焼結体では、炭化珪素の平均粒
径が大きく、これらが焼結体の粒界に点在するため、急
冷による収縮は局所的であってマクロクラックが発生し
難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化珪素質焼結体
及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、
熱膨張係数が大きく、且つ優れた耐熱衝撃性を有する窒
素珪素質焼結体及びその製造方法に関する。本発明の窒
化珪素質焼結体は、セラミックヒータ用の絶縁体材料、
或いは窒化珪素よりも熱膨張率の大きい金属と組み合わ
せて何らかの構造部材等を構成するための窒化珪素質焼
結体として有用である。
【0002】
【従来の技術】窒化珪素焼結体は、機械的特性、耐熱性
及び耐食性等に優れているため、抵抗発熱体を埋設した
セラミックヒータの絶縁体材料等として使用されてい
る。この絶縁体材料に必要とされる特性は、高温におけ
る強度が大きいこと及び耐熱衝撃性が高いこと等であ
る。また、抵抗発熱体として一般に用いられているタン
グステン、炭化タングステン及び珪化モリブデン等は、
窒化珪素よりも熱膨張係数が大きく、加熱時或いは発熱
時に絶縁体に亀裂を生ずる等の問題がある。そのため、
絶縁体材料の熱膨張係数を抵抗発熱体のそれと同程度に
まで大きくして、亀裂の発生等を抑える必要がある。
【0003】絶縁体材料の熱膨張係数を大きくするため
に、窒化珪素より熱膨張係数が大きい金属の炭化物、窒
化物及び珪化物等の粒子をマトリックスに分散させる技
術が知られている(特開昭64−61356号公報
等)。更に、窒化珪素と珪化モリブデンによって抵抗発
熱体と絶縁体との双方を作製し、それらの粒径を制御す
ることによって、抵抗発熱体には導電性を、絶縁体には
絶縁性を付与する技術が知られている(特公平5−46
674号公報等)。また、これらの従来の技術では、焼
結性の低下を抑え、強度の大きい焼結体を得るため、マ
トリックスに分散させる熱膨張係数の大きい化合物は、
粒径が1μm以下の微細な粒子の状態で用いられてお
り、体積比で数%〜30%程度が配合されている。
【0004】更に、窒化珪素焼結体はヤング率が低く、
熱伝導性が小さく、耐熱衝撃性に優れているが、熱膨張
係数の大きい化合物は、通常、窒化珪素よりヤング率が
高いため、これらを配合することにより焼結体の耐熱衝
撃性が低下する。この耐熱衝撃性の低下を抑えるため、
従来より、特に、高温における焼結体の強度を大きくす
ることを目的として、窒化珪素原料或いは焼結助剤の組
成及び粒径等の検討がなされている。しかし、優れた耐
熱衝撃性を維持しつつ、熱膨張係数の大きい窒化珪素焼
結体を得ることは未だ容易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決するものであり、焼結体の熱膨張係数を大きくす
る化合物として炭化珪素を使用し、特に、この炭化珪素
の平均粒径を特定することにより、熱膨張係数が大き
く、且つ優れた耐熱衝撃性がそのまま維持される窒化珪
素質焼結体を提供することを目的とする。また、本発明
は、特定の平均粒径を有する炭化珪素粉末等の原料粉末
を、特定の温度及び圧力において、特定の時間焼成する
ことにより、上記の優れた性能の窒化珪素質焼結体を製
造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】熱膨張係数を大きくする
化合物として、従来、焼結性及び強度の低下を抑えるた
め、微細な粒子からなるものを多量に配合し、分散させ
ていた。しかし、この微粒子は焼結体の粒界に連続して
存在することが多く、加熱或いは発熱の後、急冷させた
場合に、焼結体の粒界において大きな収縮を生じ、これ
が起点となってマクロクラックが発生する傾向にあっ
た。一方、本発明では、熱膨張係数を大きくする化合物
として、従来に比べて粒径の大きい炭化珪素を使用して
いる。このように粒径の大きい炭化珪素は、粒界におい
て点在し、不連続であるため、加熱、発熱後の急冷によ
る収縮は局所的であり、これがクラック発生の起点にな
ることが抑えられる。尚、熱膨張係数を大きくする化合
物として配合する炭化珪素は、高温で安定であり、その
粒径等が焼成によってほとんど変化しないため、この目
的において好適である。
【0007】第1発明の窒化珪素質焼結体は、窒化珪
素、希土類元素化合物、クロム化合物及び炭化珪素を含
有し、温度を30〜1350℃まで昇温させた場合に前
記の式により求められる熱膨張係数が3.5×10-6
K以上である窒化珪素質焼結体において、上記炭化珪素
の平均粒径が3〜10μmであることを特徴とする。
【0008】また、焼結体の「熱膨張係数」を「3.5
×10-6/K以上」とすることにより、セラミックヒー
タの絶縁体材料として用いた場合に、タングステン等の
抵抗発熱体との熱膨張の差による亀裂等の発生が抑えら
れる。抵抗発熱体の熱膨張係数が、通常、(4.0〜
4.5)×10-6/K程度であることを考慮すると、こ
の熱膨張係数は、特に(3.5〜4.0)×10-6
K、更には(3.8〜4.0)×10-6/Kとすること
が好ましい。この範囲の熱膨張係数とすることによっ
て、亀裂等の発生をより確実に抑えることができる。こ
の熱膨張係数は、熱膨張の大きい希土類元素化合物、ク
ロム化合物及び炭化珪素の配合量等によって容易に調整
することができる。
【0009】上記「希土類元素化合物」としては、Y、
Sc、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Dy、E
r及びYb等の希土類元素の化合物が挙げられる。ま
た、この希土類元素化合物は、焼結体において、H(R
20Si12448)相、J(R4Si227)相、M
(R2Si343)相、ダイシリケート(R2Si
27)相等の結晶相(Rは希土類元素を表す。)、及び
希土類元素−珪素−酸素−窒素からなるガラス相等、希
土類元素の酸窒化物、珪素酸窒化物等として含有されて
いる。また、上記「クロム化合物」としては、Crの酸
化物、炭化物、窒化物及び、珪化物等として含有されて
いる。
【0010】上記「炭化珪素」は、その結晶構造がα型
であっても、β型であってもよいが、安価であるためα
型のものがより好ましい。炭化珪素の平均粒径が3μm
未満では、この炭化珪素が、窒化珪素粒子の粒界に連続
的に存在し易く、これがクラック発生の起点となり、耐
熱衝撃性が低下する。更に、焼成過程における窒化珪素
粒子の針状化が抑制され、破壊靭性も低下する。一方、
炭化珪素の平均粒径が10μmを越える場合は、耐熱衝
撃性が低下するとともに、焼結性が低下し、緻密化が損
なわれる。この炭化珪素の平均粒径は画像処理装置によ
って測定することができる。
【0011】炭化珪素を除いた窒化珪素質焼結体を10
0重量部とした場合に、炭化珪素の含有量は、第2発明
のように、5〜20重量部とすることが好ましい。この
炭化珪素の含有量が5重量部未満では、焼結体の熱膨張
係数を十分に大きくすることができず好ましくない。一
方、炭化珪素の含有量が20重量部を越える場合は、炭
化珪素の粒子をクラックの起点にならない程度に粒界に
点在させることは容易ではなく、その平均粒径を10μ
mを越えて大きくする必要があり、その場合は焼結性の
低下を招くため好ましくない。また、炭化珪素の含有量
を10重量部未満とした場合は、より破壊靭性に優れた
焼結体が得られ、10重量部を越える場合はより熱膨張
係数の大きい焼結体を得ることができる。このように、
炭化珪素の含有量によって焼結体の熱膨張係数と破壊靭
性とを所望のレベルに調整することもできる。
【0012】第3発明の窒化珪素質焼結体の製造方法
は、窒化珪素粉末、希土類元素化合物粉末、クロム化合
物粉末及び平均粒径3〜10μmの炭化珪素粉末を 混
合し、1700〜1800℃の温度、20MPa以上の
圧力で、15〜60分間加熱し、加圧することを特徴と
する。
【0013】焼成温度が1700℃未満では、焼結性が
低下し、十分に緻密化することができない。この温度が
1800℃を越える場合は、焼成過程においてCr化合
物が凝集し、強度が小さくなり、耐熱衝撃性が低下す
る。また、圧力が20MPa未満では、焼結性が低下
し、緻密な焼結体を得ることができず、耐熱衝撃性も低
下する。この圧力を50MPa及び通常は20〜40M
Paにすれば十分に緻密化することができる。更に、焼
成時間が15分未満では、十分に緻密化することができ
ず、60分を越えて長時間である場合は、Cr化合物が
凝集し、強度が小さくなり、耐熱衝撃性が低下する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明をよ
り詳しく説明する。 [1]原料粉末組成と物性との相関 実験例1〜14 平均粒径0.7μm、α率97%のSi34粉末と、平
均粒径1.0〜3.0μmのY23、Er23又はYb
23粉末と、平均粒径1.0〜3.0μmのCr23
Cr2N、Cr32又はCrSi2粉末と、平均粒径0.
1〜16.0μmで結晶構造がα型又はβ型の炭化珪素
粉末とを、表1に示す量比で混合した。但し、炭化珪素
粉末の量比は、窒化珪素粉末、希土類元素化合物粉末及
びCr化合物粉末の合計量を100重量部とした場合の
数値である。
【0015】この混合粉末を、窒化珪素製のボールミル
に投入し、エタノールを加えて16時間湿式混合した。
その後、湯煎乾燥し、得られた粉末を温度1800℃、
圧力25MPaで、30分間ホットプレスして焼成し、
35×35×5mmの形状の焼結体を得た。
【0016】
【表1】
【0017】上記のようにして得られた焼結体の相対密
度、熱膨張係数、熱衝撃抵抗温度及び破壊靭性値
(KIC)を測定した。結果を表2に示す。尚、これらの
物性値の測定方法は以下のとおりである。また、必要に
応じて上記の焼結体を切削加工して試験片とした。 (1)相対密度;アルキメデス法により密度を測定し、
混合則により算出した理論密度によって除して算出し
た。 (2)熱衝撃抵抗温度(耐熱衝撃性);φ3.5×30
mmの試験片を水中急冷法によって処理し、蛍光探傷試
験によりクラックが発生する温度を測定した。尚、表2
において「クラック発生せず」とは、用いた装置の測定
可能な最高温度である900℃においてもクラックが発
生せず、900℃を越える高い熱衝撃抵抗温度を有する
耐熱衝撃性に優れた焼結体であることを意味する。ま
た、*は第1発明の範囲を外れていることを表わし、*
*は第2発明の範囲を外れていることを表わす。
【0018】(3)熱膨張係数;窒素雰囲気下、15
(長さ)×4(幅)×3(厚さ)mmの試験片を30℃
から1350℃にまで昇温させ、前記の式によって求め
られる熱膨張係数を算出した。 (4)破壊靭性値;JIS R 1607に従って測定
した。
【0019】
【表2】
【0020】表2の結果によれば、第1及び第2発明に
対応する実験例1〜9では、相対密度は98%以上であ
り、十分に緻密化されている。また、優れた耐熱衝撃性
と大きな熱膨張係数とを併せ有する焼結体が得られてい
ることが分かる。一方、炭化珪素の平均粒径が第1発明
の下限値未満である実験例10及び下限値を大きく下回
る実験例14では、耐熱衝撃性が大きく低下し、実験例
14では、破壊靭性も相当に劣っている。また、この平
均粒径が第1発明の上限値を越える実験例11でも、耐
熱衝撃性が低下するとともに緻密化も十分ではないこと
が分かる。更に、炭化珪素の含有量が第2発明の下限値
未満である実験例12では、熱膨張係数が十分に向上せ
ず、この含有量が第2発明の上限値を越える実験例13
では、緻密化が十分ではなく、耐熱衝撃性も低下する傾
向にある。
【0021】[2]炭化珪素の平均粒径と焼結体の微細
構造との相関 第1発明に対応する実験例5(炭化珪素の平均粒径;
4.7μm)と、従来のように炭化珪素の微粒子を含有
する実験例14(炭化珪素の平均粒径;0.1μm)の
焼結体について、組織の微細構造を走査型電子顕微鏡に
よって観察し、写真撮影をした。図1は実験例5の焼結
体の写真であり、図2は実験例14の焼結体の写真であ
る。
【0022】図1では、従来に比べて粒径の大きい炭化
珪素が含有されているため、この炭化珪素の粒子が窒化
珪素粒子の粒界に点在し、また、窒化珪素粒子は針状の
粗大粒子となっていることが分かる。このような構造で
あるため、加熱、発熱後に急冷された場合に、炭化珪素
粒子の収縮が局所的となり、マクロクラックの発生が抑
えられ、耐熱衝撃性が向上する。一方、図2では、炭化
珪素粒子が微細であるため、この炭化珪素粒子が窒化珪
素粒子の粒界に連続して存在しており、窒化珪素粒子の
針状化が抑制されている。このような構造であるため、
加熱、発熱後に急冷された場合に、炭化珪素粒子により
構成される部分の収縮が大きくなり、これが破壊の起点
となってマクロクラックが発生し、耐熱衝撃性が低下す
る。
【0023】[3]焼成の温度、圧力及び時間と、得ら
れる焼結体の物性との相関 実験例15〜21 平均粒径0.7μm、α率97%のSi34粉末、平均
粒径1.2μmのYb23粉末、及び平均粒径1.5μ
mのCr23粉末を使用し、これらの粉末の全量を10
0重量部とした場合に、Si34が85重量部、Yb2
3が14重量部、Cr23が1重量部となるように配
合し、これにさらに平均粒径4.7μmのSiC粉末を
10重量部配合した。
【0024】この混合粉末を、窒化珪素製のボールミル
に投入し、エタノールを加えて16時間湿式混合した。
その後、湯煎乾燥し、得られた混合粉末を内容積35×
35×5mmのカーボン型に収容し、表3の条件によっ
てホットプレスし、焼成した。
【0025】
【表3】
【0026】得られた焼結体の相対密度、曲げ強さ、熱
膨張係数及び熱衝撃抵抗温度を測定した。結果を表4に
示す。相対密度、熱膨張係数及び熱衝撃抵抗温度の測定
方法は前記のとおりである。また、曲げ強さは以下のよ
うにして測定した。 (5)曲げ強さ(室温において測定した3点曲げ強
さ);焼結体を切削して試験片を作製し、JlS R
1601に従って3点曲げ強度を測定した。尚、試験片
の上下面の粗さをJlS B 0601に規定された
0.8S以下としたものを使用して測定した。
【0027】
【表4】
【0028】表4の結果によれば、第3発明に対応する
実験例15〜17では、相対密度は99%以上であり、
十分に緻密化されている。また、優れた耐熱衝撃性と大
きい熱膨張係数とを併せ有する焼結体が得られているこ
とが分かる。一方、時間が第3発明の上限値を大きく越
えている実験例18では、緻密化は十分であるものの、
耐熱衝撃性及び曲げ強さはより低下していることが分か
る。更に、温度が第3発明の下限値未満である実験例1
9では、緻密性が低下し、耐熱衝撃性及び曲げ強さも大
きく低下する。また、温度が第3発明の上限値を越えて
いる実験例20では、緻密化は十分であるものの、耐熱
衝撃性及び曲げ強さはさらに大きく低下していることが
分かる。
【0029】尚、本発明においては、上記の具体的な実
施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明
の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即
ち、希土類元素化合物、Cr化合物の他にも、焼結体の
熱膨張係数を大きくする作用を有する化合物を、炭化珪
素と組み合わせて、焼結体の緻密化等が損なわれない範
囲の量比で配合し、含有させることができる。
【0030】
【発明の効果】第1発明によれば、熱膨張係数を大きく
するための化合物として炭化珪素等を使用し、この炭化
珪素の平均粒径を特定することにより、十分に緻密化さ
れ、特に、熱膨張係数が大きく、且つ優れた耐熱衝撃性
をも有する窒化珪素質焼結体を得ることができる。この
窒化珪素質焼結体は、抵抗発熱体を埋設したセラミック
ヒータ等の絶縁体材料として有用であり、抵抗発熱体と
の熱膨張係数の差による亀裂の発生等が十分に抑えられ
る。
【0031】また、第3発明によれば、平均粒径が比較
的大きい炭化珪素粉末を用い、焼成の温度、圧力及び時
間を特定することにより、第1発明の優れた特性を有す
る窒化珪素質焼結体を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例5の窒化珪素質焼結体の表面の走査型電
子顕微鏡写真である。
【図2】実験例14の窒化珪素質焼結体の表面の走査型
電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島森 融 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 3K092 QA01 QA05 QB09 QB13 QB71 QB74 RF03 RF11 VV35 4G001 BA08 BA12 BA22 BA24 BA32 BA37 BA48 BB08 BB12 BB22 BB24 BB32 BB37 BB48 BC13 BC42 BD04 BD05 BD16 BD23 BE33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化珪素、希土類元素化合物、クロム化
    合物及び炭化珪素を含有し、温度を30〜1350℃ま
    で昇温させた場合に下記の式により求められる熱膨張係
    数が3.5×10-6/K以上である窒化珪素質焼結体に
    おいて、上記炭化珪素の平均粒径が3〜10μmである
    ことを特徴とする窒化珪素質焼結体。 熱膨張係数=−(1350℃における標準試料長さ−1
    350℃における測定試料長さ)/{30℃における測
    定試料長さ×(1350−30)}+8.45×10-6
    /K 上記1350℃における標準試料長さとは、1350℃
    における熱膨張係数が8.45×10-6/Kのアルミナ
    を標準試料とし、その30℃における長さが上記30℃
    における測定試料長さと等しい上記標準試料の1350
    ℃における試料長さである。
  2. 【請求項2】 上記炭化珪素を除いた上記窒化珪素質焼
    結体を100重量部とした場合に、上記炭化珪素は5〜
    20重量部である請求項1記載の窒化珪素質焼結体。
  3. 【請求項3】 窒化珪素粉末、希土類元素化合物粉末、
    クロム化合物粉末及び平均粒径3〜10μmの炭化珪素
    粉末を混合し、1700〜1800℃の温度、20MP
    a以上の圧力で、15〜60分間加熱し、加圧すること
    を特徴とする窒化珪素質焼結体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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